催眠術師 鋭次02 (8)(9)(10)

第8話 可愛いメイド、濡れる

「おかえりなさいませ。鋭次様」
 山田一郎が玄関に入った時に、三つ指をついて出迎えたのは、可愛いメイド姿の杉本理恵であった。 一郎は、かなりのショックを受けた。あの杉本理恵が、鋭次の召し使いをしているとは・・・
 驚きを隠せない一郎を見つつ、鋭次は淡々と言った。
「それでは、リビングの方へ案内するよ」

 30畳はあるであろうかという広いリビングへ案内された一郎は、部屋を見渡した。部屋には、一目で高級と分かる絵画や人形細工、また、高級そうなワインボトルなどが置いてあった。
 一郎は、素直な感想を述べた。
「凄い家に住んでるんだな」
「そうでもないよ」
 鋭次が、あっけなく答える。そんなことを言っているうちに、可愛いメイド姿の召し使いが現れた。
「ようこそ、いらっしゃいました。ごゆっくり、していって下さいね」
 可愛い声で、理恵が言った。そして、一郎に向かって、礼をした。
「ああ、ゆっくりしていくよ」
 一郎は、そう答えるのが精一杯であった。通常であれば女性が出てきたとしても、軽い冗談の一つでも出るのであるが、今日はそんな余裕が無かったようだ。高嶺の花の新入生があいさつするのを見て、一郎はいつになく、ドキドキしていた。
 しかし、鋭次は、すぐさまに召し使いに言った。
「礼の仕方が、なっていない。やり直しだ!!」
 そう言って、理恵を自分の方に引き寄せる。そして、白いブラウスのボタンを一つ二つと外した。
「礼は、75度の角度で、10秒間だ。前にも言っただろう。俺に向かって、一度、練習してみろ」
 召し使いは言われた通りに、鋭次に向かって礼をした。お尻は一郎の方にある。理恵が、礼の練習をすると、チェック柄のミニスカートの中身が一郎に丸見えになった。ピンク色の薄い生地の綺麗なパンティだ。一郎は、飛びつきたくなるのを堪えて、食い入るように理恵のパンティを見ていた。
 そして、鋭次は、ソファに座りながら、理恵の胸の谷間がしっかりと見えるのを確認し、20秒間ぐらい礼をしている理恵を止めさせた。
「それでは、お客様に向かって、もう一度、やり直しだ」
 そう言うと、召し使いは、再び、一郎に向かって礼をした。
「ようこそ、いらっしゃいました。ごゆっくり、していって下さいね」
 ソファに座っている一郎が、思わず身を乗り出す。ブラウスのボタンが二つ外されているので、理恵の胸の谷間がしっかりと見える。ブラがあるので、完全には見えないが、ハーフカップの薄いピンク色のブラは、乳首は隠れてはいるものの豊満な理恵の胸がしっかりと分かるものであった。15秒くらい礼をして、理恵は顔を上げた。一郎は、残念そうにソファにゆったりと座った。
 鋭次は、わざとらしく言った。
「紹介するよ。俺の家で、一ヶ月ほど前から、召し使いをしてくれている杉本理恵ちゃんだ」
 鋭次が言うと、理恵は軽く礼をした。
「こっちは、俺の連れの山田一郎だ」
 一郎が、しげしげと理恵を見た。理恵も一郎の事は知っていた。よく、鋭次と一緒にいるところを見かける。オレンジジュースをみんなに配っている理恵に一郎は言った。
「どうして、鋭次の家で、召し使いなんかしているんだい?」
「その質問は、俺が答えてやろう。こいつは、俺が貯金のほとんどを使って買った、花瓶を割ってしまったんだ。あの萬田氏に鑑定してもらった花瓶だよ」
「もしかして!? あの3650万円で買ってもらえると言ってたやつか!」
「理恵、そうだよな?!」
 鋭次が語気を荒らげて、召し使いに言った。
「はい、ご主人様。申し訳ありません・・・」
 召し使いは、申し訳なさそうに、二度、三度とペコリと頭を下げた。
「そういう事だ。それで、こいつにはそんな金は無いので、召し使いをしてもらうことにしたんだよ。一日につき、10万円の給料でな」
「10万円とは、また、いい金額だな。つまり、365日間か・・・」
「後、残り328日になっている」
 一郎は、納得をした。そんな事情があったとは・・・
 だが、召し使いとはどんなことをさせられているんだろうか。一郎は不安になった。

「こちらに来て座るんだ」
 鋭次は、理恵に自分の股の間に座るように命じた。ソファは奥行きもあり、鋭次の股の間にも座れる隙間があった。
「ご主人様。失礼します」
 そう言って、理恵は鋭次の前にチョコンと座った。ちょうど、後ろから抱きかかえられるような状態になっていた。しかし、鋭次は後ろから抱きついたり、胸を揉んだりという行為はしなかった。
「ジュースを取ってくれ」
 鋭次は、召し使いに命じると、理恵はテーブルに置かれてあるジュースを取り、鋭次に渡した。少し太めのストローで、鋭次はジュースを一口二口と飲んだ。そして、ある行為を始めた。
 ストローでジュースを飲んでいる時に、ストローの上の部分を指で摘んだ。そして、そのストローをグラスから出すと、ストローの先を理恵の白いブラウスの胸元あたりに移動させた。
「おいおい、何をやってるんだ!!」
 声を立てて止めようとする一郎を気にせず、ストローを摘んでいる鋭次の指は、力を抜いた。ストローの先をまんべんなく移動させながら、白いブラウスの左胸あたりは、オレンジ色のジュースが染みていった。
「冷たいです・・・」
 召し使いが、か細い声で言う。
「ごめんごめん。わざとじゃないんだよ。許してくれるよね」
 鋭次が、申し訳なさそうに言うと、理恵は、「はい」と返事をした。
「ありがとう。わざとじゃないからね」
 そう言うと、鋭次は、再び、ストローにジュースを含ませた。そして、同じようにストローの上の部分を指で摘むと、今度は、ブラウスの右胸のあたりに持っていった。そして、理恵が声を上げる間もなく、指の力を緩めと右胸のあたりもオレンジ色に染まっていった。
 鋭次は、ストローをグラスの中に入れると、グラスをテーブルに置いた。
「ご主人様。冷たいです・・・」
 召し使いは、そう言うのが、精一杯であった。白いブラウスにジュースが染みて、ピンク色のブラが透けかけている。一郎は様子を見ていた。

第9話 着せ替え人形

「冷たいかい?」
 鋭次が問いかけると、理恵は、「はい」とうなずくだけであった。
「このままじゃ、風邪を引いちゃうね」
 理恵は、再び、「はい」とうなずくだけであった。
「着替えを持ってきてあげるよ」
 そう言うと、鋭次は、リビング内にある引き出しから、ブラウスの替わりを持ってきた。鋭次が、持ってきたのは、下着に着るキャミソールであった。薄いクリアグリーン色の薄い布地のものであった。理恵が、身に着けると、まるで森の妖精を思わせる感じになるに違いない。丈は、おへそのあたりまでしかなく、肩ひもは、理恵が今、身に着けているブラより細かった。
 これは、普通、下着として着るものであろう。
「それじゃあ、これをブラウスの替わりに着るんだ」
 鋭次は宣言するように言った。
「こっ、このお洋服を着るのですか?」
 理恵が、少し躊躇いを見せる。
「そうだよ」
 鋭次があっさり言うと、召し使いは、観念して了承した。
「はい、ご主人様・・・このお洋服に・・・着替えます」
「よし。では、すぐに、ここで着替えるんだ」
 鋭次が命じると、理恵が困ったような表情をした。
「ここで・・・ですか?」
「そうだ。今、ここで着替えるんだ」
 鋭次が、間髪入れずに答える。
「でも、お客様が・・・」
 先ほどから、濡れたブラウスの胸元に釘付けになっている一郎を見て、理恵は言った。
「なんだ、恥ずかしいのか? 気にするな。いつも、俺の前で着替えているじゃないか」
「あぁ・・・でも、いつもはご主人様が・・・」
 言いかけて、慌てて言葉を止める。
「そうか!! 俺に、着せ替えさせて欲しいんだな!!」
 鋭次が、そうだったのかと言わんばかりに、嬉しそうな声を出した。
「違います。違います」
 理恵が、必死に訂正する。
「それならそうと、早く言えば、着せ替えさせてやるのに」
「違うんです。本当に違うんです」
 必死に、訂正する召し使いを無視し、鋭次は、命令を下した。
「理恵。今から、お前は、”着せ替え人形”だ!!」
「ああ・・・そんなぁ・・・お客様の前で・・・」
「俺の命令には、絶対服従だろ?」
 理恵は、そのように言われ、抵抗しても無駄だと観念して、命令に従う事にした。そして、真っ赤になって、服従の言葉を言った。
「はい、ご主人様。理恵は、今から、着せ替え人形です。どうぞ、お洋服を着せ替えて下さい」
「着せ替え人形の誓いの言葉は、どうした?」
「はい。理恵は、今から、ご主人様の着せ替え人形です。ご主人様が、”着せ替えが終わったよ”と言って下さるまで、理恵はご主人様の着せ替え人形です」
「よし、いいだろう。それでは、着せ替えてやる」
「ご主人様、よろしくお願いいたします」
 理恵は、ご主人様に身をまかせることになった。

「それじゃあ、着せ替えてやるよ」
 鋭次は、理恵をリビングの真ん中に立たせると、一郎に近くに来て見物するように言った。
「風邪を引いたらいけないから、早く脱がさないとな」
 そう言うと、あっという間に、ブラウスのボタンを全て外してしまった。そして、ブラウスを脱がせる前に、鋭次は両胸のあたりをペタペタと、押しつけるような行為をした。理恵には、その時、それがどういう意味があるのか、判らなかったので、されるがままになっていた。この行為が後に彼女を困らせる事になるとは思ってもいなかった。
 その後、理恵に腕を後ろに伸ばすようにさせると、ジュースの染みたブラウスは脱がされた。そして、理恵は、腕を後ろで、組むように固定された。胸を突き出すような形で理恵は立ったいた。
 鋭次は、ただ単に後ろで、手を組ませただけであった。別に、ロープや手錠で固定されている訳ではない。嫌であれば、手を前にまわし、胸を隠すことも出来る。しかし。理恵は、鋭次にされたそのままの状態で人形に様に立っていた。胸を突き出すような形で立っていた。
 薄いピンク色のハーフカップのブラは、少し透けたような感じになって、乳首の位置が見えそうになっている。理恵にも、その状態は分かり、顔から火が出そうなくらい、恥ずかしかったが、着せ替え人形は、ご主人様にされた状態のまま、じっと立っていた。
 一郎は美少女のそんな姿を食い入るように見ていた。
「それでは、お洋服を着せてやろう」
 薄いクリアグリーン色のキャミソールを持ってきた鋭次であったが、理恵の前に行くと、ピタッと、その動きが止まった。
 そして、キャミソールを近くのテーブルの上に置いた。
「お洋服を着せる前に、確かめなければいけない事があるな・・・」
 そう言い、理恵の突き出した両胸を何かを確かめるかのように揉み始めた。
「あんっ。ご主人様っ!」
 着せ替え人形が、切なげに手を後ろで組んだまま、胸を突き出しながらモジモジする。
「うーむ。なんとも、分からないなぁ・・・」
 独り言のように言い、鋭次の揉んでいた手が、しばらくして、離された。
「一郎。ちょっと、手伝ってくれるか?」
 様子を見ていた一郎に、鋭次の声がかかり、何かと聞く。
「こいつのブラなんだが、ジュースで濡れているんじゃないかなっと思うんだが・・・」
「それで、さっき、胸を触って確かめていたんだな」
「ああ。濡れたままだと、風邪を引いちゃうからな。なんなら、ブラも一緒に着せ替えてやろうと思ってね」
 そんな二人の会話を聞いていた理恵は、声を上げて言った。
「ブラジャーは、濡れていません・・・」
 このままでは、お客様に生のオッパイを見られてしまうことになる。同じ大学の人に見られてしまうことは、理恵には耐えられない恥ずかしいことであった。
「ブラジャーは、濡れていませんから・・・」
 理恵は、懇願するように鋭次に言った。しかし、鋭次の返答は、またもや、理恵には耐えられないものであった。
「だから、それを一郎に確かめてもらおうと思ってね」
「どういうことですか? ご主人様?」
「ああ、それはだな、さっき俺がブラを触って確かめたが、よく分からなかった。それで替わりに、一郎に確かめてもらおうと思ってね」
「そんな・・・お客様に、胸を・・・」
「つべこべ言うな!! これは、命令だ!! お前は今、着せ替え人形だ。抵抗するなよ」
 そう言うと、一郎にオッパイを揉んでいいぞと言った。
「本当にいいのかよ?」
 一郎は、夢を見る思いで、理恵に近づいた。いろんな女を犯してきた一郎であったが、今回ばかりは、なぜか罪悪感を感じてしまう。
「ああ、いいぜ。30秒くらいで確かめてくれよ」
 鋭次の言葉を聞き、一郎は、憧れの美少女のオッパイを揉みまくった。ブラの上からではあるが、理恵のオッパイはとても柔らかかった。形も申し分なく、手に吸い付くようであった。時間は、あっという間に過ぎてしまった。
「30秒経ったぞ。わかったか?」
 夢見心地でいる所を、鋭次の一言で中断された。理恵のオッパイから手を離し、一郎は少し不満げに言った。
「よく分からなかった。もう少し、時間をくれよ」
 明らかに、もっと触らせろという考えが伝わってくる。そんな一郎の様子を見て、鋭次は時間をやることにした。
「そうか、すまなかった。それでは、3分くらいあれば、分かるだろう。よろしく頼む。正確に調べてくれよ。一郎の答えによって、こいつのブラを着せ替えるかどうか、決まるんだからな」
「ああ、まかせておけ!! しっかりと確かめてやるよ!!」
 そう言うと、一郎は、再び、美少女のオッパイを揉み始めた。今度は、揉み方が大胆になっていた。しっかりと鷲掴みにして、大きく揉んでいる。また、ブラが薄く透けているので、乳首を摘んでクリクリしたりした。時々、理恵が切ない声を上げる。
「ああっ・・・一郎様・・・お許しを・・・」
 そんな声を聞き、なおも一郎は、被虐的に理恵のオッパイを責めた。

 もう5分が過ぎていた。堪能したであろうと思われる一郎を見て、鋭次は、結果を聞くことにした。
「どうだ? 分かったか?」
「ああ。分かったぜ」
 美少女のオッパイから手を離し、少し汗ばんでいる一郎は、満足げに返事をした。
「理恵ちゃんのブラは、濡れているよ。このままじゃ、風邪を引いちゃうなぁー」
「そうか、ブラも着せ替えなければいけないな」
「ブラが濡れていた原因は、分かっているぜ」
 一郎が、にやけながら鋭次に言う。
「どういうことだ?」
「お前が、さっきブラウスを脱がす時、胸のあたりをペタペタと押しつけるようなことをしていたよな? それが、ブラが濡れた決定的な原因と俺は思うんだがな・・・」
 一郎は、尚もにやけながら、ブラが濡れた原因を述べていた。
 理恵には、やっと、先程、鋭次が行った行為の真相が分かった。
 ブラを着せ替えるため、わざと濡れたブラウスをブラジャーにくっつけて、ペタペタとしていたのだ。
「ご主人様・・・わざとブラジャーを濡らしたのですか?」
 理恵は、少し不満そうに、鋭次に聞いた。しかし、鋭次の返答は、違っていた。
「違うね。俺はただ普通に、ブラウスを脱がしていただけだ。その際に、少し胸に当たったかも知れないがな。」
 鋭次は悪びれた様子も無く、召し使いの質問に答えていた。
「そうなのですか・・・」
 理恵は、それ以上、何も言えなくなっていた。
「ああ、そういうことだ」
「わかりました。ご主人様」
 着せ替え人形は、納得をしたかのように、その場に立っていた。

第10話 どのブラにする?

「それでは、ブラも着せ替えるとするか」
 鋭次の手が、着せ替え人形の胸に近づく。
「ご主人様。着替えのブラジャーを先に持ってきて下さい。お願いします」
 理恵が、鋭次にお願いをする。どうやら、生のオッパイを同じ大学の人に見られるのが、恥ずかしいのであろう。哀切の声を出す。
「しかし、早く脱がないと風邪を引いちゃうからな・・・」
「大丈夫です!! 大丈夫ですから、替わりのブラジャーを・・・」
「わかった。わかった。それでは、着替えのブラは、”どのブラにする”か、理恵に決めてもらおうとするか」
 そう言って、鋭次は、テーブルの引き出しから、カードを何枚か持ってきた。トランプに似たカードであるが、カードの表には、”××なブラ”と書いてある。カードの裏は、全て同じような模様になっており、それぞれのカードを判別する事は出来ない。カードは、全部で10枚持ってきていた。あと何枚か、あるのだが、適当な枚数を持ってきたのだ。
 ”ピンク色のブラ”、”ミントブルーのフロントホックブラ”、”白色のブラ”、”ピンク色の肩ひも無しのブラ”、”クリーム色の柔らかいブラ”・・・
 鋭次は、理恵と一郎にカードの表側を見せた。どれも女の子に優しいブラジャーである。理恵は、この10枚に書かれたブラジャーを全て、身に着けたことがあった。どれも着け心地が良く、綺麗な布地の高級なブラジャーであった。
「いろんなブラがあるんだな」
 一郎は、10枚のカードを見ながら、感心していた。カードには、文字だけではなく、ブラジャーの写真も小さくついていた。どれも、高級そうな綺麗なブラであった。
「これから、理恵に、カードを1枚引いてもらい、そのブラをしてもらう事にする」
 鋭次は、説明をした。理恵は今までに、何度か、このカードゲームで、ブラを選んだことがあった。だいたい、先程のカードにあったような綺麗なブラを引き当て、その日、一日はいい気分であった。
「ただし、1枚、ジョーカーのカードを入れることにする」
 鋭次は、先程の引き出しから、1枚のカードを持ってきた。カードの裏は、他のものと同じであるが、表には、ジョーカーの絵が書かれており、”××ブラ”と書いてある。また、”××”の所には、紙テープが貼られていて、その下に、そのブラの正体が書いてあるようだ。ジョーカーという事で、理恵は嫌な予感がした。今まで、何度か、ジョーカーを引いた事があった。
 ”赤いブラ”、”黒いブラ”、”形の変なブラ”・・・
 どれも、綺麗な布地で、着け心地は悪くないのだが、理恵の性格に合わないものであった。ジョーカーを引いた日は、その日、一日は嫌な気分であった。
(今回のジョーカーは、どんなカードなんだろう・・・)
 赤いブラか、黒いブラか、それとも、あの変な形のブラなのか? 理恵は、少し考えを巡らせたが、理恵が一度だけ、”した事があるブラ”で屈辱的なブラは、思い出せなかったのである。
 どちらにせよ、ジョーカーは、11枚のうちの1枚である。引く確率はとても低い。

「それでは、理恵に着替えのブラを決めてもらうとするか」
 鋭次は、ジョーカーを含む11枚のカードをシャッフルしながら、理恵に言った。
「理恵には、これからカードを一枚引いてもらい、引いたカードのブラを、今日一日、”してもらう”ことにする。文句は無いな?」
「はい。ご主人様。引いたカードのブラジャーを、今日一日”いたします”」
「よろしい。絶対に守るように!!」
 理恵に、念押しをして、カードゲームが始まった。
「それでは、カードを引くんだ」
 11枚のカードを扇形にして、1枚引くように理恵に見せた。
 その前に、鋭次は、理恵だけに聞こえるように、命令を出していた。
『”カードを引く時のお約束”は、分かっているな。』
 理恵は、「はい」と軽く頷いていた。
 どのカードにしようかと、理恵は、迷っている素振りを見せた。そして、1枚のカードを引いた。”お約束の通り”に、左から3枚目のカードを引いた。
 カードを伏せさせたまま鋭次は言った。
「再度、理恵に誓いの言葉を言ってもらう。理恵は、今日一日、今引いたカードのブラをして、そのお洋服を着るんだ。分かったら、誓いの言葉を言うんだ」
 鋭次が、お洋服と言っている薄いキャミソールを指さしながら言う。
 続いて、理恵が素直に誓いの言葉を発した。
「はい、ご主人様。理恵は、今日一日、”今引いたカードのブラジャーをいたします” そして、そのお洋服を着ることを誓います」
「よし、いいだろう。それでは、引いたカードを見てみろ。どんなブラだ?」
 鋭次が、理恵に、カードを表に向けるように言う。見る見る理恵の顔が曇っていくのが、一郎や鋭次にすぐ分かった。
「ジョーカーを引いちゃったんじゃないのかい?」
 一郎が、そんな理恵の表情を見て、茶化したように言う。鋭次が、残っているカードを二人に見せて、その中にジョーカーのカードが無いことを確認した。理恵の手には、ジョーカーのカードがあった。

「ジョーカーを引いたようだな」
 鋭次が楽しそうに、理恵に向かって言う。しかし、理恵は、それどころではなかった。
(赤いブラなの? 黒いブラなの? それとも・・・)
 理恵は、”××ブラ”と書かれてある、”××”が気になってたまらなかった。
「どんなブラを、今日一日することになるんだろうね?」
 一郎も、とても気になり、”××”と書かれてある紙テープを剥がすように急がした。
「理恵。”××”と書いてある紙テープを剥がしてごらん」
 鋭次が、優しく理恵に言う。理恵が、言われたとおりに、紙テープを剥がす。テープは、簡単に剥がれた。理恵の顔が、真っ赤に染まる。
「こんなの・・・」
「何て、書いてあったんだい。今日一日、”そのブラをする”んだろ?!」
 何も知らない一郎が、楽しそうに言った。続いて、鋭次が命令をした。
「さっき、誓いの言葉を言ったからな。一郎も聞いていたよな? 理恵、一郎にカードを見せてやりな」
 ”××”の下には、”ノー”と書かれてあった。”ノーブラ!!”
 一郎の顔も真っ赤になってきた。今から、理恵はノーブラになるのだ。それも今日一日中。鋭次が、お洋服と言っている薄いキャミソールを身に着けたところで、オッパイは丸見えであろう。
 一郎の巨砲も期待に大きさを増してきた。

「それでは、着せ替えてやる。今日一日、このカードのブラをしてもらう」
 そう言いながら、カードを見せる。
「ご主人様。もう一度、カードを引かせて下さい。お願いします」
(同じ大学の人の前で、ノーブラになるなんて・・・)
 理恵には、耐えられない恥ずかしさであった。
「だめだ!! 誓いの言葉のとおりにしてもらう!!」
 鋭次は、泣きそうになっている理恵を気にせず、着せ替えを行う。
「着せ替えの続きを行うぞ」
 そう言うと、理恵の腕を前に持っていき、理恵の背中に回った。ブラのホックを簡単に外し、理恵の腕を”前にならえ”の形にした。ブラの肩ひもを摘むと、一気に両腕からブラを抜き取ってしまった。綺麗な形の豊満なオッパイが露になる。理恵の腕を取り、再び、後ろで手を組ませる。
 そして、一郎の方を向かせた。生のオッパイを突き出して、触って下さいと言わんばかりに誘惑している。
 一郎が、生唾を飲み込む。
「ブラの着せ替えは、これで終わりだ。後は、お洋服だな」
 鋭次が淡々と言う。理恵は、手を後ろで組み、オッパイを露にして、真っ赤になって立っている。
 そこに、鋭次に質問をされた。
「このブラは、誰のものだ?」
 理恵が、毎日、身に着けているブラやパンティは、全て、鋭次のものである。
 理恵は、召し使いとして、指定されたブラやパンティを鋭次に借りて、着けているだけなのである。
 理恵は、質問に対して、すぐに返事した。
「はい。そのブラは、ご主人様のものです」
「よくわかっているな。これは、俺のものだ。どうしようと俺の勝手だな」
「はい、ご主人様」
「それじゃあ、一郎。このブラをお前にやるよ!!」
「えっ? 本当にいいのかよ?」
「ああ、いいぜ。今日、この家に来てくれたプレゼントだ」
「そうか。それじゃあ、遠慮なく」
 一郎は、まだ、温もりのあるピンク色の高級なブラを触わり、とても満足げであった。ブラの感触を味わい、楽しんでいた。
「この辺が、さっきまで、理恵ちゃんのオッパイが、くっついていた所かな?」
 そう言うと、一郎は、ブラの内側を指でなぞった。いやらしい指使いで、触っている。理恵は、そんな様子を見て、とても恥ずかしかった。今まで、自分が身に着けていたブラを触られているのは、自分が触られているような錯覚を覚えた。思わず声を出していた。
「私が、身に着けてたブラジャーに、そんな事しないで・・・」
 なおも、いやらしくブラを触っている一郎が、それに答えた。
「それなら、こんな事ならいいのかな?」
 そう言うと、一郎は、ブラの内側に舌を近づけた。そして、ペロペロと舐め始めた。
「いやっ! やめてっ! そんな事もしないでー」
 尚更、恥ずかしいことをされて、理恵は真っ赤になって声をあげた。
「うるさいやつだな。あのブラは、もう一郎のものだ。どうしようと、一郎の自由だ。さっきから、何を騒いでいるんだ」
 鋭次が、静かにするように理恵に言う。
「だって、一郎様が・・・」
「うるさいやつだ。お仕置きをする必要があるな」
「ごめんなさい。ご主人様。静かにします・・・」
 お仕置きと聞いて、理恵はおとなしくなった。

< つづく >

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