第二話
朝九時丁度。土曜の朝にしては早くに、俺は目覚めた。
「御堂誠二、朝九時目を覚ます。他人史と言っても、自分にも効くんだな」
あと俺の他人史には、特に期限を設けずに、精力絶倫になると書いてある。ハーレムを作るのなら、当然なっておきたいからだ。
さすがに一日では体質改善は望めないが。
「さて、計測の時間だ」
隣でまだぐっすりと寝ている真紀の、バストを計測する。トップとアンダーの差、八センチ。どうやらあの記述は、大きくなる=成長と、解釈されたらしい。一日四ミリか、数字が不吉なこと以外はいいペースだ。見た目も少し大きくなったような気がする。
その時、ガチャリとドアが開いて、人が入ってきた。姉貴だ。御堂樹里。俺より一つ年上で、水泳部所属。何処か猫を思わせる顔つきの美少女で、サラサラでロングな髪、Eは確実なバスト、引き締まったウエスト、形がいい脚。身内びいきを抜きにしても、俺の学園では五本の指に入る。よく紹介しろとか、手紙を渡してくれとか頼まれている。
ちなみに真紀は、一糸纏わぬ姿で俺の横で寝ている。普通なら絶体絶命だが・・・。
「誠二、朝ごはん出来てるわよ。真紀も疲れてるみたいだけど、起こして一緒に降りて来なさいね」
と、こんな感じだ。もちろん俺がそうなるよう操作したんだが。
って、姉貴は制服を着ている。
「もしかして、今日も部活?」
「そうなのよ。でも、昼過ぎには帰って来るから。じゃ、行ってきまーす」
軽やかな足取りで登校していく姉貴。やばい、予定が狂った。
俺の予定では、朝から姉貴を物にしてやるつもりだったが、まぁ、昼過ぎからでもいいかと考え直しながら、トーストをかじる。他にもやることはあるし、順番が入れ替わるだけだ。ちなみに、父と母は産婦人科の定期健診。真紀は『彼女をフェラチオ達人にする方法』なる記事が載っている雑誌を渡し、自主勉強を命じておいた。
それで俺の他にやる事とは、俺の通う学園の理事長を操作する事だ。もちろん、俺は理事長の生年月日なんて知らないのだが、しかし学園のホームページを見れば、理事長のプロフィールぐらい載っている。その理事長は美女どころか壮年のおっさんだが、権限に問題ない。
『学園の全生徒及び教職員の名簿の写しを、御堂誠二宛に、他人に気づかれないように送る。その後、この事を忘れる』
これで、少なくとも学園内の人間は操作できるようになった。・・・何日か後にだが。
で、後はちょっとした遊び兼情報収集。俺は新しく紙を用意し、俺が家族以外で今の所生年月日を知っている、唯一の人物幼馴染の佐藤有里の名と、生年月日を書き込む。訊けば教えてくれそうな知り合いも、他に居る事は居るが、休日に電話して聞くのは怪しまれるだろう。
有里は栗色のショートカットで、意志の強そうな眉と綺麗な額がチャームポイントの幼馴染だ。子供の時はよく遊んだが、小、中、高と時がたつと、まるで風紀委員のように口やかましくなった。俺の外付けルールブックにでも、なったつもりなのか。もちろん、俺にだけ口やかましく注意するわけではないが、幼馴染と言う事もあって、俺に対するときは、特別遠慮と言う物がない。
有里をターゲットにしたのは、その意趣返しの意味もあるが、そうでなくとも俺は有里がほしいと思っただろう。そのくらいには、彼女は魅力的だ。それでは記述は『御堂誠二のケータイに電話をする。その際どんな質問をされても、正直に答える。』今から三分後にしよう。どんな質問をしようか、考えている内に着メロが鳴った。
・・・しまった。まさか有里が両親の居る、自宅のリビングから電話をかけてくるとは思わなかった。あれじゃあ、ろくに話を聞けない。当たり障りの無い会話をして、電話を切るしかなかった。悔し紛れに、今夜から俺に犯される夢を見ると、他人史に書くことにしよう。夢もレム睡眠の時脳が見る物だから、内容ぐらいなら操作できるだろう。そうだ、過去の方にもこれまで何回も同じ夢を見たと書いておこう。
『御堂誠二とセックスをする夢を見た。夢を見た後に起きてしまい、寝なおそうと思ったが、身体が火照って眠れない。火照りを取るために、少しだけと思って夢をオカズにオナニーをしたら、夢中になって数え切れないくらいイッってしまった』
オナニーは蛇足かもしれないが、明日電話で感想を報告させてやろう。
・・・さて、他にやる事は特に無いな。金はサイバーが充分すぎるくらい振り込んでくれたが、今日はもう使う気はない。このまま何もしないのは時間の無駄すぎるので、今から姉貴を操作しておこう。
過去に『弟に隠し事はしてはならない。訊かれたことには素直に答え、教えてと言われた事は、丁寧に教える。以上の事を誓った』と、『弟に奉仕することは、姉の義務であり権利であり、喜びである』の二つを書き加える。あ、後妊娠しないと書いておこう。今から俺が妊娠解禁と言うまで。真紀にも同様に。まだ孕まれるのは、ちょっと困る。
「なんか、眠いなぁ。昨日は興奮で、あんまり寝られなかったからな。昼寝でもしようかな。でも、姉貴が帰ってきた時に起きられないとまずいしな。そうだ、姉貴に起こしてもらおう」
『家に帰ったら弟を、いやらしい方法で起こした。』と、姉貴が帰ってくる時間にを予想して、書く。具体的に起こす方法を指定しないのは、これでどんな方法で俺を起こすのか、興味があったからだ。ただ身体を摺り寄せてくるのか、それともフェラか。楽しみだ。
「おやすみ」
スベスベで柔らかく、それでいて弾力豊かなマシュマロのプールで泳ぐと言う、見てる当人が驚くほどメルヘンな夢から目が覚めると、インモラルな光景が目の前にあった。姉貴が俺に、その豊かな胸でパイズリしているのだ。しかも、何故かなかなか上手い。
「あら、やっと起きた?」
姉貴は俺の顔を見ると、今まで見せた事も無い、艶のある微笑みを浮かべた。
おかしい。姉貴はこんな性格だったろうか。俺は人の記憶を操作できても、性格を直接操作出来はしないはず。
「なに黙ってるのよ? あ、解った。今まで奉仕もしない、悪いお姉ちゃんだったから、拗ねてるんでしょ」
「え、そう言う訳じゃ・・・」
「そりゃあ義務を果たさなかったのは、悪いと思ってるけど・・・。これからはその分サービスするから、機嫌直してよ。ね?」
どうやら、弟に奉仕するのが義務>なら何故今までしなかったのか? >自分の怠慢と言う図式が、姉貴の中で成り立っているらしい。だから積極的なのだ。好都合だからそのままにしておこう。
「姉貴、性経験って、ある?」
昨日なら、横面をひっぱたかれかねない質問だ。だが、いまなら・・・。
「キスだけ。ちゃんと処女よ」
と、うれしそうに答えてくれる。
「今、バスト何カップ? あと、週何回オナニーする?」
「今年Fになったわ。オナニーは、週に一回くらい? この前に大会があったばかりだから、練習の後は疲れちゃって」
家族と言えど、いや家族だからこそ秘密にすべき事を、訊けば訊くだけうれしそうに話してくれる姉貴。
しかし、Eかと思っていたらFになっていたのか。たしかに、今俺の目の前にある豊かな膨らみは、それぐらいありそうだ。
「じゃあ姉貴、姉貴のあそこはどうなってるのか教えてよ。口でだけじゃなくて、見せてほしいな」
「あそこって、あそこよね? もう、誠二ってスケベなんだから。年頃だから仕方ないけど」
姉貴は、スカートとショーツを一度に下ろしベットに乗ると、俺の顔の前に自分の性器がある位置に立った。真紀と違い、薄い陰毛がよく手入れされて生えている。
「いい、これが大陰唇。そしてこれが・・・」
説明しながら、中を見せるために姉貴は、あそこを横に開いた。
「このビラビラが小陰唇。二つある穴の小さい方が尿道で、大きい方が膣口。そしてこれがクリクトス。真紀のとあんまり変わらないでしょ」
たしかにそうだが、やはり姉貴のほうが真紀よりも全体的に成熟している。真紀に押入した時は、熱くてただただ押しつぶされそうなくらいきつかったが、姉貴に押入したらどんな感じなんだろうか。
よし、味わってやる。まずは濡らそう。
「姉貴、じゃあ今度は姉貴のあそこの味が知りたいな。ほら、俺の舌に擦り付けてさ」
「あたしが擦り付けるの? あんたが動くんじゃなくて。もう、仕方ないわね」
そう言うと早速姉貴は、あそこを広げたままずいっと腰を突き出すと、俺の舌に擦り付け始める。上に、下に。右に左に。
「ああぁ、んんぅ。どう? あたしの、味はぁ」
と、訊かれても俺は舌を使えないので、答えようが無い。しかし、酸味と甘い香りはの取り合わせは、悪くない。そう思いながら、俺はペンを取ると横目で姉貴の他人史を見ながら、過去に一つ書き加えた。
『処女を捧げた相手が、例え誰だったとしてもその男の所有物になると誓った』
「ぷはっ、もう味は解ったからさ、今度は姉貴のあそこの使い心地を教えてよ。俺もそろそろ、気持ちよくなりたいし」
「いいけど・・・ねぇ、誠二。あたし子供の時に誓ったことがあるの」
まさかついさっき誓わせたとは思わずに、姉貴は俺に真摯な眼差しを向ける。
「あたしは、処女を捧げた人の所有物になろうって」
「姉貴を所有物にすると、どうなるんだ?」
「それは・・・えーと、あっ、そうそう。あたしの口や胸やあそこ、それにお尻も好きに出来る。つまり・・・あたしを一生自由に出来るって事よ。うん、きっと。
誠二の持ってるエッチな本みたいな、恥ずかしい事も全部あたしにさせることが出来るのよ」
「そりゃあいい」
・・・しかし、姉貴まで俺のベッドの下のコレクションを見ていたのか。ならパイズリくらい、知っていて当たり前だな。
「でも、その前に一つ約束して。あたしを、一生所有してくれるって。捨てないって」
それはもちろん。頼まれても手放しはしない。
「いいよ、姉貴は一生俺の物だ。だから・・・」
「うん。お姉ちゃんの処女、あげるね」
・・・気がつくと純愛物のようなシチュエーションだ。まあ、たまにはいいか。
姉貴はゆっくりと腰を降ろして、俺の一物を膣口に押し当てると、そこからは一気に落とした。ズブリと、半分まで俺の一物が姉貴の中に入り込んでいる。もちろん、処女膜はもう破れた。
「あ、誠二の・・・かたぃぃぃっ!」
痛みのせいか小刻みに震えながらも腰を降ろしきり、完全に俺と密着した。こつりと硬い物が先に触れる。子宮だ。
姉貴は痛いかもしれないが、俺の方は気持ちがいいの一言に尽きる。真紀の時の締めつぶすようなきつさではなく、それでいてくわえ込んで放さない。
「全部、入ったぁ・・・」
ジュブブブブ、ズプンッ! ジュブブブブ、ズプンッ!
ゆっくりと腰を上げ、一気に落とす。ついさっきまで処女だったにしては、激しすぎる動きだ。
「姉貴、痛くないの?」
俺は、姉貴の感覚は何一つ操作していないはずだが。
「だめぇぇぇぇ! あたしはぁ、誠二のしょゆうっ! ブツなんだからっ、誠二が気持ちぃぃぃっ! 良くならないと意味無いのぉぉぉっ!」
俺が思っていたよりも、姉貴は一途な性格をしていたらしい。激しい動きと姉貴の言葉に、射精感が高まってくる。俺は、姉貴の子宮口に一物を押し付けた。
その数瞬後、俺は姉貴の中に精子を放った。
「出てる、誠二のが一杯出てる・・・」
姉貴は陶酔した目をしてつぶやき、失神・・・なんてしなかった。
「じゃあ、第二ラウンド行くわよ」
「・・・は?」
「一回だけじゃ、誠二も満足できないでしょ。お姉ちゃんがんばるから、何回でもあたしを使ってね」
と言ってウインクし、また動き出そうとする姉貴。
「・・・今日の夕飯は遅くでいいって、母さんに言っとこう」
< つづく >