ダンジョンマスターの日記帳 3ページ

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獅子の月 19の日
 今回の狩はなかなか有意義であった。
 まず、別荘。
 近くに野生馬の群れがいる草原があるので、食糧問題も大幅に改善される。
 うちに帰って早速、“空間連結”の儀式を行い、すぐに行き来が出来るようにした。
 ゴブリンを使って畑を作っても良いな。
 次にもと人間の石像が12体。
 ヘンルーダさえあれば人間に戻すことも出来る。
 もっとも5体はゴーレムにしたが。
 最大の収穫はアイシャだ。
 相当飢えていたとはいえ、あきれるほど簡単に堕ちたものだ。
 オーガーのほうもあと一息、そろそろけりをつけねば。

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 眠っていたレッドソニアはハッと目を覚ました。
 暗いダンジョンに足音が響く。
 それも一人の足音ではない。
 足音の主を確認しようと鉄格子に近寄るレッドソニア。
 待ちわびた相手の姿を確認する。
 食料調達に出たエロルが帰ってきたのだ。
 しかしその喜色を浮かべた顔はすぐに凍りついた。エロルの同行者を見て。
 彼の後ろには彼女の部下二人がいた、人形のようにうつろな目をして。
 もう部下のことも忘れ、エロルに犯されることしか考えていない自分に気付き愕然とするレッドソニア。族長としての責任感がよみがえる。
 ショックだったのはそれだけではない。
 エロルが女を連れていたことだ。
 それにしても奇妙な女だ。
 皮膚が緑がかかった色で、南方の民のように髪をターバンでまとめ、目に紫色の布を巻いて目隠ししている。
 さらに犬のように四つんばいになり、鎖付の首輪をはめられている。
 それ以外は何も身に着けていない。
 その屈辱的な扱いにもかかわらず女は濡れていた。
 太ももを伝って落ちる液体が、ランプの光を反射する。
 服を脱ぎながらエロルが嘲笑を浮かべる。
「どうした?これがほしいのか?」
「くっ」
 必死に目を背けるレッドソニア。
「お願い。仲間の前ではやらないで…」
 無駄とは思いつつ、弱々しく哀願するレッドソニア。
「わかった」
「?!」
 意外にもあっさり承諾されて驚き、やや遅れて安堵と失望が、さらに遅れて嫉妬がわいてくる。
「あたしはもうお払い箱ってことかよ!」
「なぜ怒る?」
 ニヤニヤと質問を返すエロル。
(わかっているくせに)
 部下さえいなければ、そう返していた。ひざまずきエロルに抱いてくれるように頼んでいた。
「大体その女はなんなんだよ!またあたしみたいに魔法で捕まえたのかい?」
 その問いには答えず、鎖を引き上げるエロル。女の首が持ち上がる。
「アイシャ、お前がどうして俺に忠誠を誓ったか、教えてやれ」
 耳元でそうささやき、女を鉄格子に乱暴に押し付ける。
「はいぃ、御主人様ぁ」
 鉄格子につかまった女――アイシャが返事をした。その女の胸と股間にエロルの手が伸びる。
「はぁん、はぅ」
 エロルに甘えるように鼻にかかった声を出すアイシャ。
「わ、わたしはぁ、ある古代の神殿で、はぅ、一人で暮らしていましたぁ」
 くちゅくちゅと湿った音がする。
「私の目を見たものは、はん、みな石になってしまうからです、あぅ」、
 アイシャのターバンを突き破り、中から無数の蛇が出てきた。
 その蛇はアイシャの頭から生えていた。
 レッドソニアも知っている、石化の邪眼を持つ魔物、蛇髪妖女(メドーサ)だ。
「淫乱なわらしはぁ、あん、毎日毎日ぃ、あぁ、オナニーばかりしてぇ、いました、はぅ」
 尻をエロルに向かって突き出す。開いた脚の間からエロルの手が伸びる。
「ですがぁ、あむ、自分の手では満足できずぅ、ひぁ、ずうっと、欲求不満でしたぁ」
 エロルの肉槍が股間をこすりだす。
「そこでぇ、私の巣にぃ、迷い込んだ旅人をぅ、体だけ見せて誘惑してぇ、はうん!」
 肉槍が突き刺さった。
「はぅ、オチ〇チ〇大きくしたところをぅ、石にして、それをオ〇ンコにいれていました」
 エロルは動かない。自分で腰を動かすアイシャ。
「勃起した石像でぇ、ハーレム作った気になってぇ、いい気になってましたぁ」
 ずんと一突き。
「はぐ、そしてぇ、御主人様が私の巣を訪れたときもそうしようとしましたぁ」
 また一突き。
「けれど、御主人様にはぁ、私の魔力も通用せずぅ、逆に力づくで犯されてしまいましたぁ」
 ここでエロルが激しく腰を動かしだした。
「ああ、いい、いいのー!こんな風に犯されて、何度もいかさえたんですー!」
 湿った音が響き渡る。レッドソニアも無意識に腰を動かしていた。
「初めて知ったんですぅ!本当の殿方のオチ〇チ〇を!自分が淫乱な雌犬だってことをー!もう御主人様無しで生きてはいけませんー!もう石じゃ我慢できないの!熱い生のオチ〇チ〇でないとだめなの!おなかの奥、ビュクビュク射精してほしいのぅ!だからメス犬奴隷として忠誠を誓いましたー!ああ!だめ!まだいや!いっちゃううう!」
「ほら!犬らしく足を上げて潮をふきな!」
 アイシャの片足を抱えあげるエロル。そのためアイシャの絶頂の証しがよく見えた。
「ああ、だめぇ、もっと感じていたいのにぃ」
「ふん、また後でかわいがってやる」
「アアン、ご主人さまぁ」
 甘えた声を出すアイシャ。そのときレッドソニアの中で何かが切れた。
「まてえ!」
 声を張り上げて鉄格子に駆け寄る。
「待て、だと」
 エロルのにらみに、一瞬おびえて、言葉を改める。
「ま、まってください…」
 しばしの逡巡。
「…エロル様」
「ほう」
 感心したようなエロル。
「なんのようだ?」
「あたしを、あたしを…あたしを犯してください!エロル様の犬にしてください!お願いします!見てください!」
 鉄格子の隙間に自分の陰部を押し付け哀願するレッドソニア。
(ついに言ってしまった…でもいい…もうどうなってもいい)
 もう部下の存在も気にならなかった。
 胸を焦がすような嫉妬と欲望を抑えることができない。
「おねがいです!もう、オ〇ンコがうずいて我慢できないんです!ほしいんです!エロル様がほしいんです!」
 言葉を出すとともに自分のプライドが消えていく。奇妙な開放感があった。
 エロルが指を鳴らす。エロルにしたがっていたオーガーたちがレッドソニアの手足を鉄格子に縛り付け、髪を乱暴に引っ張り無理やり中腰の姿勢にする。
 わずかにエロルに見下ろされる体勢となったレッドソニア。
(ああ…エロル様…)
 顔を見ているだけで胸がいっぱいになる。
「前戯はいらんな」
「!」
 いきなり貫かれた。
「~~~~~~!」
 それだけで軽い絶頂に達してしまう。
「ふふふ、さあ手下どもに見てもらえ。雌犬の本性をあらわした自分を」
(ああ…)
 甘美な絶望。
「みてえ!みんなみてえ!あたしはエロル様のものなのう!エロル様の淫乱な雌犬なのう!」
 部下たちに対する罪悪感、それから目を背けるため、自らを辱めさらに快楽に没頭する。
「きもちいいの!きもちいのぅ!エロル様ぁ!愛しています!私のすべてをうばってぇ!すべてあなたのものにしてぇ!」
「ああ、お前は俺のもの、お前の身も心もすべて俺の所有物だ」
「ああああ!いい!うれしい!エロル様ァ!わたし!わらし!幸せですぅ!」
「そうか、ほら逝っていいぞ」
「ああ!いきます!いく!おちちゃう~~!」
 自分は今地獄に堕ちた。
 呪われた快楽の無間地獄に。
 だが悔いはない。
「…エロル様」
 涎をたらし犬のように舌を出して主を呼ぶ。
 その舌に自らの舌を絡めレッドソニアの涎を吸い取るエロル。
(ああ)
 エロルの口付けに、レッドソニアは快楽の無間地獄で天国を味わっていた。
 
 

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獅子の月 20の日
 トンネル拡張中ゴブリンが温泉を掘り当てた。
 熱湯により二匹やけどした。
 部屋をひとつつぶし浴室とする。
 同時に通路を掘りなおし、居住エリアとつなげ、外との通路をふさぐこととする。

獅子の月 21の日
 雌ゴブリンが子供を産んだ。
 全く可愛いと思えない。
 しばらくは無駄飯ぐらいだが、投資とおもってあきらめる。
 フィルタースライムの品種改良に着手。
 相手をすべて壊してしまっては使えない。

獅子の月 22の日
 ヘンルーダなど、薬を買うためやむを得ず町に出る。
 人ごみは嫌いだ。
 何も知らずに平和を謳歌しているバカどもを見ると反吐が出そうだ。
 薬屋を出てしばらく歩くと、尾行者を発見。
 警戒したところ、見知った顔だ。
 銀蜘蛛のレニ、女だてらに凄腕の賞金稼ぎ。
 針金で男を縛って犯すのが好きという色情狂の変態。
 師匠の元にいたとき、何度相手をさせられたことか。
 正直アイシャを護衛に連れて行ってよかった。
 しばらくは石像のまま保存する。
 どうせ解石剤はそう簡単には作れんし。
 こんなやつが来ているとは、戦力の拡充を急がねばならない。
 敵はホーリーンだけではないのだ。

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 牢内に足音が響く。
 期待に胸を震わせるが、すぐに落胆するレッドソニア。
 いとしい主の足音ではなかったからだ。
 姿を見せたのはかつての手下どもだった。
 “折れ牙”が牢の鍵を開ける。
「?」
 レッドソニアは疑問に思った。エロルは今まで牢の鍵は自分で管理していたからだ。
「エロル様は?」
 そうたずねると、いきなり“折れ牙”に殴られた。
「なにをすんだよ!」
「ダマレ!モウオマエりーだーチガウ」
「な!」
「オマエ、モウタダノメス」
 “長舌”が続ける。
 再び“折れ牙”。
「えろるシンダ、オレタチジユウ、コレカラ、オレ、りーだー」
「なんだって!」
 絶望の表情を浮かべるレッドソニア。
 下卑た表情で笑うオーガーたち。
「りーだーノメイレイ、オマエ、オレタチノ、ガキ、ウム」
 そういって襲い掛かる。
「!」
 雄二匹に押し倒されるレッドソニア。その口に“長舌”の、女陰に“折れ牙”の肉槍がつきこまれる。
「ショセン、メス」
「イクラツヨクテモ、オスニハカナワナイ」
 その言葉を聴いて、レッドソニアの目に怒りの炎が燃え上がった。
「ぎゃああああああああ!」
 “長舌”が悲鳴をあげる。股間から血をしぶかせてもんどりうつ。
「ナンダ?グワ!」
 気がつけばレッドソニアの両手で頭を挟まれている“折れ牙”。
 自分の頭蓋骨がみしみしときしむ音を聞く。
 ぶっ
 噛み千切った“長舌”の肉槍を吐き捨てる、レッドソニア。
「なめんじゃないよ!あたしはエロル様のものだ!二人がかりでないと女一人犯せないような下衆にやられてたまるか!」
「ぎゃああああ!」
 “折れ牙”の頭がつぶされた。股間を押さえてのた打ち回る“長舌”に目もくれず、牢の外へ走り出す。全裸だが気にしない。少しでも早くエロルの安否を確かめたかった。
「エロル様あ!エロル様無事ですか!」
 髪を振り乱して叫び、走り回るレッドソニアの前にオーガーがたちはだかる。“裂け耳”だ。
「邪魔をすんじゃないよ!」
 レッドソニアが拳を振るう。“裂け耳”の牙が折れ、後ろに吹っ飛ぶ。しかしさすがに一撃では倒れない。油断しているなら別だろうが。
(こんなことしている暇はないのに)
 焦るレッドソニア。その彼女の前で頭を押さえ苦しみだす“裂け耳”。
「ぐわわ!」
「?」
 何事かといぶかしむレッドソニア。
 そこに求めていた声がかかる。
「何事だ」
「!エロル様!」
 エロルに駆け寄るレッドソニア。エロルの顔を自らの胸の谷間に押し付ける。
「無事だったんですね」
「うぐぐ」
「いた!」
 陰毛を引き抜かれ力が抜けた。その隙にレッドソニアの胸から顔を上げるエロル。
「ぷは!俺を窒息させるつもりか」
「あああ!ごめんなさいい!」
 今度は逆にレッドソニアがエロルの胸に顔をうずめる。
「あいつらが、エロル様が死んだって、いうから、私、エロル様が、いなかったら、生きていけないのに」
 肩を振るわせ泣き出す。
「そうか…」
 優しげな声を出してぽんとレッドソニアの肩をたたくエロル。
「一体、一体どうしたんです?」
「ちょっと暗殺者に襲われてな」
「え!」
「そのせいで一時的に支配の魔力が弱まったんだろう」
「誰ですか!エロル様を狙うなんて許せない!あたしが食い殺してやります!」
「ふ、たのもしいな」
 レッドソニアに微笑みかけるエロル。それだけで天にも昇るような気持ちになる。
「しかしお前ひどい有様だな」
「え?」
 自分が裸であることを思い出す。散々見られているとはいえ、思い出すと急に恥ずかしくなる。まして連日の淫行の跡がくっきりと残っている上に、口の周りをはじめ血まみれの身体を見られて、嫌われたくなかった。
「いや!」
 胸を隠してその場にしゃがみこむ。
「隠さんでもいいだろう。お前は美しい」
 かーっ
 顔に血が上る。
「本当ですか?」
「ああ、淫らなお前も、血に染まったお前もな」
「うれしい…」
 今この場で死にたいと思う。
「ただ顔が涙でぐしゃぐしゃだ」
「ああ」
「これから風呂に入るんだが、おまえもこい」
「!エロル様と一緒にお風呂…はい!」
 すでに濡れている。
「ふん、正直だな、ついて来い」
 そういったエロルの後ろを、四つんばいになって追うレッドソニア。ここ二、三日でしつけられた雌犬としての心得だ。主を見下ろすことなどあってはいけない。
 ふと彼女の自慢の赤毛をなでるエロル。
(ああ、エロル様、以前のあたしはなんてバカだったんだろう、身体が大きいだけでエロル様より強いだなんて)
 エロルに見下ろされている、それだけで、幸福感で胸いっぱいになる。
(ああ、嬉しい、やっと出会えたんだ、あたしが絶対勝てない、あたしのすべてを支配し、蹂躙してくれるオスに)
「エロル様ぁ」
「うん?」
「身体を洗ったら雌犬らしく後ろから犯してください」
「ふふふ、いいだろう」
「あああ、ありがとうございます」
 エロルに見せ付けるように尻を振りながら、不器用に四つんばいで浴室に急ぐレッドソニア。
 その姿をエロルは冷ややかに笑っていた。

「くん、はっ、あん、エロル様ぁ、みえますか、あたしのいやらしい体見えますか」
「ああよく見えるぞ」
「はあん、はずかしい、でもみてぇ、あたしの胸、こんなにはずんでるう、タプタプしてるぅ、アン乳首こんなにとがっているぅ、はずかしいよぉ!」
 後背位で逝かされたあとすぐに出された、エロルの命令。
 それは「いやらしい姿がよく見えるように騎乗位で交わること」であった。
 羞恥心が余計に快感を呼ぶ。
「ああ、逝きます、見て、私の逝くところ見てええ!逝きますううう!」
 背中を弓のように逸らせて叫ぶレッドソニア。そのまま力尽きたように倒れる。
 そのレッドソニアに声をかけるエロル。
「レッドソニア、お前は俺の犬だ」
「ふぁい」
 幸せそうに答えるレッドソニア。
「淫らで血に飢えた俺の番犬だ」
「ふぁい、わらしはエロル様をお守りする番犬ですぅ、エロル様の敵はぁ、すべて殺してやりますぅ」
 そういって顔の前に突き出されたエロルの肉槍にしゃぶりつくレッドソニア。
 エロルは満足そうに笑っていた。

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獅子の月 23の日
 われながらくさい芝居だったが、レッドソニアは番犬として役に立ちそうだ。
 手間はかかるがこうして生意気なメスが壊れていく過程を診るのは捨てがたい。
 どうしたものか。
 別荘に畑を作らせジャガイモやマンドラゴラを植える。
 そろそろ人間らしい食事が恋しくなってきた。
 フィルタースライムVer2完成。
 さすがに性欲だけのけだものにしてはいまいち使い道がない、今度は弱めに作ったので大丈夫だろう。
 以前挫折したフランケンシュタインの魔道書に取り掛かる。
 やはりこの本は死霊術と魔獣合成の基礎知識がなければ駄目だった様だ。
 こう考えると、いろいろ必要なものばかりだ。
 やはり近いうち、手ごろな村を襲うとしよう。

< 続く >

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