サイミン狂想曲 第十話

第十話

 昼下がり。学校の屋上の陽だまりには、さわやかな風が吹き抜ける。校庭、体育館から廃校舎、裏山まで、学校の敷地を一望することができる。適当な場所に腰を下ろす僕の傍らには、制服姿の清美ちゃんと菜々子ちゃんが座っていた。目の前には、清美ちゃんが作ったと言う手料理のお弁当が広げられている。

「はい、賢哉さん。あ~ん、して下さい」

「あーん……」

 清美ちゃんに言われるまま口を開けると、箸で卵焼きをつまみ、僕の口の中に運んでくれる。僕はニヤニヤ笑いを噛み殺しながら、甘く柔らかい卵焼きを咀嚼する。

「賢哉くん、次はこっちよ?」

 菜々子ちゃんの呼びかけに振りかえると、彼女は水筒のお茶を自らの口に含み、唇を突き出してくる。菜々子ちゃんとキスを交わすと、口うつしでお茶が僕の口腔に流し込まれる。

 僕は、清美ちゃんと菜々子ちゃんに挟まれて甘いランチタイムを堪能する。校庭はおろか、校舎も静まりかえって、人の気配はない。それもそのはずで、今、昼休みを返上しての臨時の全校生徒集会が開かれているのだ。

 体育館の中では、全校生徒が僕の作った催眠動画が流されている。こないだのオークション&ストリップイベントの経験を元に、さらに改良を加えた映像だ。臨時の生徒集会自体、僕が開くようにでっち上げたものだ。あらかじめ先生たちには、個別に催眠動画を見せて僕の支配下に置いてある。生徒会副会長の優等生である清美ちゃんや西園寺家のご令嬢である麗ちゃんが話をしに行けば、先生は必ず話に乗ってくれるわけで、そのまま催眠動画を見せてしまうのは簡単だった。いまや、用務員さんから校長先生まで僕のコントロールの中にある。先生たちの口から全校生徒に対して、極めて重要な話がある、ということでの生徒集会。普段、こういうイベントはサボる学生たちも、徹底的に探し出して、体育館に連れていくように先生たちに伝えてある。今日、学校を休んだ学生は、後日、あらためて身柄を確保して個別に催眠をかけるつもりではいるけれど。

 あの特別パーティは、僕の催眠術に対する自信を確固たるものにしてくれた。僕は、催眠術の力でこの学園を支配することだってできるのだ。もちろん、みんなにもシアワセになってもらうつもりだ。

 携帯が着信を告げる。相手は、真由だ。真由、リンダちゃん、麗ちゃんの三人には、体育館の様子を監視するよう言いつけてある。僕は、携帯の通話ボタンを押す。

「あ、お兄ちゃん? うまくいったよ。全員に、きちんと催眠がかかったみたい」

「そうか、異常はないな?」

「うん、催眠が効かなかった人もいないみたい。リンダ先輩も、麗先輩も異常なし、だって……」

 僕は、満足して電話を切った。気が付けば、目の前のお弁当箱も空っぽになっている。

「賢哉さん……食後には、デザートも如何ですか?」

「えへへ、私と清美の、とっておきのデザートだよ!」

 清美ちゃんと菜々子ちゃんがそう言うと、返事も待たずに僕の感に指を這わす。チャックを下ろし、ブリーフをずらして僕のペニスを解き放つ。いやらしい予感を察知し、しなやかな指に触れられた僕の淫茎は、たちまち固くなり、そびえたつように飛び出てくる。

「うわ……賢哉さんの、すぐに立派になっちゃいました」

「賢哉くんのデザートは、私たちのお昼ご飯でもあるのよ」

 清美ちゃんと菜々子ちゃんは身をかがめると、お互いに頬を赤らめながら、僕の亀頭部にキスをする。そのまま這いまわる二枚の舌が、デザートに相応しい甘ったるい感触を伝えてくる。

「ん、ぴちゃ……賢哉さんの、とっても美味しいですぅ……私、大好物になっちゃいそう……」

「ちゅぱり……あぁ、清美と一緒に賢哉くんにご奉仕できるなんて……ステキ、夢みたい……」

 うっとりと口淫奉仕に没頭する二人の美少女の髪を撫でながら、僕は体育館を見つめる。校舎につながる渡り廊下に学生が出てきたところだった。

 午後の授業は、全学年のクラスで自習と言うことにしてある。皆、何の疑問も抱かずに、教室でノートと教科書に向かっているはずだ。僕はと言うと、職員室にいる。明日から始まる、僕プロデュースの新しい学園生活のために、最終調整作業を行っているのだ。

「先生方。先ほどの集会で、大方はご理解いただけたと思いますけれど、こちらに新しい学校の規則と、運用の目的をまとめ直しておきましたので、目を通しておいて下さい」

 清美ちゃんが、声をかけながら虚ろな表情の先生達にプリントを配って回る。真由とリンダちゃんは、それぞれ振り子を片手に先生達の催眠のかかり具合を確認して回っている。菜々子ちゃんと麗ちゃんは、ここにはいない。学校の裏手に西園寺家のトラックが乗り付けていて、その荷物を確認しているはずだ。中には、菜々子ちゃんが監修した女子の新制服が詰まっている。もちろん、荷物運搬に関わっている西園寺家のスタッフも、既に催眠で支配下に置いてある。僕の仕事と言えば、イイナリカノジョの仕事ぶりを眺めることくらいだ。暗示の効果が浅い先生がいたら僕が行くことにしてあるが、今のところ、そう言った様子は見られない。

「ねえ、お兄ちゃん! こっちに来てー?」

 その時、元気のよい真由の声が響いた。

「どうした?」

 僕は、妹の方へ歩み寄る。真由が腕で、職員室の机の一つを指し示す。僕は、心臓が一層強く高鳴るのを感じる。そこに座っていたのは、あの理香子先生だった。理香子先生も、他の教師陣同様に、顔からは表情が抜け落ちて、催眠に支配されていることが良くわかる。以前は、事あるごとに突っかかって来た理香子先生。今となっては、あらゆる抵抗の手段を僕に奪われて、事態を認識することすらできなくなっている。彼女の生殺与奪の権利は、僕が握っていると言ってもおかしくない。

(思ったよりも、あっけなかったな……)

 僕は、明後日の方角を茫然と眺める理香子先生を見下ろす。

「ね、お兄ちゃん。どうしようか?」

 真由が僕の背中に飛び付きながら、尋ねる。

「どうするって……何を?」

「理香子先生のことだよ。先生ったら、いままで散々お兄ちゃんのヘンタイ活動を邪魔してくれたじゃない。仕返しするなら、今がチャンスだよ?」

 真由の無邪気な声を聞きながら、僕はため息をつく。

「真由、前にも言っただろう? 理香子先生みたいな年増には、興味ないって」

 僕は再度ため息をつく。職員室で働きまわる三人のイイナリカノジョを見回した。

「なんか、僕、疲れちゃったな。もう、問題もなさそうだし、先に帰って休んでもいい?」

 真由と、清美ちゃんと、リンダちゃんがうなずき返すのを見て、僕は職員室を後にする。前夜祭と称してイイナリカノジョ全員とパーティでもしようか思ったけど、気が変わった。別に焦る必要はないのだ。僕の作りだしたパラダイスは、明日の朝から始まる。

 午前八時半。朝のホームルームを告げる鐘が鳴った。僕は自分の席について、高鳴る胸をおさえている。先生は、いつも二、三分、予鈴よりも遅れて教室に来る。前後の席の友人と控えめに談笑する制服に身を包んだクラスメイト達。一見、いつもと何ら変わらない教室の風景が広がっている。そのとき、教室の扉が開かれた。

「皆さん、おはようございます!」

 担任の理香子先生の声が教室に響き、続いて先生自身の姿が現れる。「ごくり」と男子生徒が一斉に息を呑む音が聞こえる。黒板前をゆっくりと横切る理香子先生、その足元は黒光りするハイヒール、足先から太股は網タイツが締めつけ先生のすらりとした脚線を強調する。身体を覆うのは足の付け根に際どい角度に食い込むブラックのハイレグ型の衣装、手首にはカフスを、首元には付け襟と蝶ネクタイを身につけている。重力に負けずに良い形を保った尻肉には、ちょこんと白い尻尾が付いている。アダルティな大人のスレンダーさを強調する先生の頭には、ウサギの耳をモチーフにしたヘアバンドが取り付けられ、見紛うことなきバニーガールスタイルとなっていた。

 スーツの上からでは伺えない意外なほどに均整のとれた先生の肉体を、僕は眺める。こうして見ると、あの理香子先生も中々見れたものだ。僕の行為を邪魔してくれた理香子先生が、本人も及び知らぬまま僕の手駒となっている様子は感慨深いものがある。もっとも、それ以上の感情は特にない。僕には特上のイイナリカノジョがいるワケだし。

「今日から、私たちの学校には新しいルールが取り入れられます。すでに、昨日の全校集会で皆さん把握していると思いますが、ルールの説明と確認のために一時限目の授業はお休みし、その代わりにホームルームを長めにとります。よろしいですね?」

 教職者にあるまじきセクシーコスチュームを身につけながら、真面目な口調で僕らに語りかける理香子先生のギャップが面白い。

「女子の皆さんには、学内では新しい制服を着ることになります。新制服は、もう運んでありますね?」

 先生の問いかけに、女子のクラス委員が「はいっ!」と元気よく答える。教室の片隅に置かれた大きなダンボール箱は、昨日、西園寺家のトラックで学校に運び込んだものだ。先生は箱を開け、クラス委員と手分けして、女子に荷物の中身を配っていく。全校生徒の女子に用意した新制服は、麗ちゃんのポケットマネーで手配している。

「はい、全員の手元に新しい制服が行き渡りましたね……それでは、さっそく新制服に着替えましょう。それと……」

 先生が間を置きながら、クラスの女子全員を見回す。

「新しい校内ルールでは、女子は必ず男子の目の前で着替えをしなければなりません。良いですね?」

「はぁい! わかりましたぁ!!」

 クラス委員を筆頭に、女子全員が楽しそうに唱和する。昨日の催眠で刷り込んだ事柄は、どんなことであっても喜んで実行するよう暗示してあるのだ。女子たちは、その場で立ち上がり、ベストを脱いで、ブラウスのボタンを外し、スカートが床に落ちる。今度は、クラスの男子全員の歓声が上がった。

「先生! これ、下着をつけたまま着てもいいんですか?」

 ブラとショーツだけのあられのない姿になったクラス委員が、手を上げて先生に尋ねる。

「いいえ。素肌の上から直接着て下さい。先生は、そうしています」

 こともなげに先生が答えると、女子たち全員が声を合わせて「はい!」と返事をし、ためらうことなくブラとショーツも脱ぎ始める。自分のすぐ隣で女子が全裸になり、ある男子はその様子をよだれを垂らしながら見つめ、別の男子は鼻血をたらし、聡い者は携帯のカメラで着替えショーを撮影している。男子のねっとりと絡みつくような視線を女子たちは意に介さず、むしろ見せつけるような動きで網タイツに脚を通し、ハイレグ状のコスチュームを身につける。しばらくして、女子全員は理香子先生とおそろいの色気あふれるバニーガール姿となった。これが、僕たちA組女子の新制服だ。十数名の女子がセクシーコスチュームを身に付けた風景に男子全員が再び歓声をこぼす。

 バニーコスチュームに扮した理香子先生は、さも当然といった顔で、クラスメイト達に僕の作りあげた新しいルールを説明している。あの理香子先生すら、もう僕の邪魔をすることはできない、取るに足らない存在になったのだ。僕は、本当の意味で学園の支配者になったことを実感する。股間が情欲にうずく。目の前に広がる異常な光景の影響もないわけではないが、決定的な原因は別だ。僕はバニー姿の理香子先生から意識して目をそらし、目の前の快楽に没頭すべく自分の机の下を覗きこむ。そこには、身をかがめて机の下にもぐりこんだ真由の姿があった。妹が身につけているのは本来の学校制服でも、バニーの衣装でもなく、ぴちぴちにフィットする濃紺の水着にエプロンドレスを合わせた真由専用のスク水メイドコスチュームだ。

 エロティックな衣装を当然のように着こなす真由は、既にそそり立っている僕の肉棒に一心不乱に舌を這わせている。僕の行動はどのようなものであっても当然のものとして受け止めると暗示をかけてあるせいで、真由のフェラチオを見とがめる者はクラスに誰もいない。真由の口淫の技巧は、陰茎を一舐めするたびに背筋を快感の電流が駆け巡るほどだ。僕は、真由の頭の上にそっと手を置く。

「真由……出る……」

 僕は小さく呟いた。真由は応じるように、僕の男根の先端をぱくっと口に含む。唾液をあふれさせながら、頬をこけるほどに吸引する。僕は、小さな満足を感じながら、真由の口腔へとたぎる濁液を放出する。

「んん……ッ!」

 喉で奔流を受け止めた真由が、わずかにうめく。それでも、構うことなく粘つく濃汁を嚥下していく。

「ん、こく、こく……ぷはぁ……どうだった? お兄ちゃん」

 すがる小動物みたいな視線で、真由が僕を見上げながら尋ねてくる。

「あぁ、すごく良かった……フェラチオは、真由のが一番だな……これからは真由の朝のホームルーム活動は、僕へのフェラチオ奉仕だ。良いな?」

 真由は目を輝かせ、誇らしげに何度もうなずく。

「うん、うん! 私、お兄ちゃん専用フェラチオ奉仕委員として頑張るね! でも、他のご奉仕だって、お兄ちゃんの好きなだけ言いつけてもらってもいいんだよ!?」

 真由の殊勝な心がけに、僕は頭を撫でてやる。真由は嬉しそうに表情を緩める。快楽の余韻のため息をつきつつ顔を上げると、理香子先生が一通りの説明を終え、ホームルームの終了を宣言したところだった。

 結局ホームルームは早めに終わり、二時限目の授業まで長めの休み時間となった。僕は、真由を引き連れて、廊下へと出る。休み時間に入ったのは他のクラスも同じみたいで、廊下にはすでに学生たちの姿があふれていた。他のクラスの女子たちも、皆、新制服に着替えている。新しい制服は、クラスによって違う衣装を用意したので、廊下の女子たちは色どり豊かだ。

 B組の女子はお尻が見えそうなほどスカート丈が短く、胸元も大胆に開かれ、あしらわれた純白のリボンとエプロンが可愛らしいメイド服だ。ニーソックスとロングの手袋、メイドのカチューシャがアクセントになっている。

 C組女子はレースクイーンを連想させる際どすぎる喰い込みのハイレグレオタードを着込んでいる。背中を大きく露出し、お尻はTバックの形に生地が喰い込んでいる。高いハイヒールを履いて歩く姿は、ゴージャスさすら感じさせる。

 D組の女子のコスチュームは、ミニスカチャイナドレス。スカート丈は、B組といい勝負なくらい短い。加えて、側面に大きなスリットが入って太股から腰の付け根までチラチラと覗いているのが見てとれる。ドレスの下のショーツ着用は禁止されている。

 全て、麗ちゃんが手配をしたもので、デザインに菜々子ちゃんが手を加えている。

「……はあっ、いやぁん!」

「あふぅ……やめてよぉ!」

 廊下のあちこちから、甘いあえぎが響いてくる。拒絶の言葉を口にする女子もいるが、声音に嫌悪の感情はない。見れば、男子たちの手のひらが、エロティックなコスチュームに身を包んだ女子たちの身体を這いまわっている。ある者はすれ違いざまにハイレグTバックのお尻をタッチし、またある者は後ろから大胆にメイドのスカートをまくりあげ、中には堂々と正面からチャイナドレスの胸を揉みしだいている男子もいる。

 まだ午前も始まったばかりだというのに、過激すぎるセクハラをされる女子は拒む様子はなく、それどころか頬を赤らめて恍惚とした表情を浮かべている。中には、男子の手を掴まえて、無理やり自分の秘所を触らせている女子もいるくらいだ。

 僕が暗示で定めたルールの一つとして、女子へのおさわりは自由、というものを設定してある。さらに女子たちには、おさわりされることは名誉なことでありステータスであるという認識を刷り込んであるのだ。ただし、いまのところセックスは禁止してある。さすがに色々と問題が起こると困るからだ。ただ、性交自体もいずれはルールを定めて解禁したいとは思っている。

「賢哉さん」「賢哉チャ~ン」「賢哉くん!」「賢哉さまぁ」

 廊下の向こうから僕の名を呼ぶ声が聞こえる。続いて、新制服とは異なる衣装を身に付けた四人の少女が歩み寄ってくる。お尻を過剰にアピールするセパレートのボディコンドレスの麗ちゃん、燕尾服に乳肉がこぼれそうなハイレグ衣装の菜々子ちゃん、チアのユニフォームをベースにしながらバストもヒップもあふれそうなコスチュームのリンダちゃん、さらにパステルピンクを基調としたフリルとリボンの魔法少女風ビキニで身を飾る清美ちゃんだ。

 真由も加えて五人の僕専用イイナリカノジョ……彼女たちへのおさわりは、絶対に禁止する暗示を全校生徒に施してある。この五人は僕のものだ。他の誰にも渡さない。五人は僕を取り囲むように肌を密着させてくる。僕も、お尻やおっぱいも撫でまわすことで彼女たちに応える。

 才色兼備な僕専用の美少女に囲まれて、学校全体も僕のイイナリ、さらには全校生徒が悦楽を享受している。僕が造り出した楽園が、視界一杯に広がっている。ふと時計を見ると二時限目の開始が近づいていることが分かった。名残惜しいけど、仕方がない。僕は、五人のカノジョたちにいったん別れを告げて、教室へ戻る。

「じゃ、みんな。次は放課後に。よろしくね!」

「はぁ~い!!」

 僕が声をかけると、五人の美少女が声を合わせて返事をした。

 催眠で学校を支配したけれど、とりあえず授業をはそのままにしてある。めんどくさくはあるが、授業をなくしてしまうのも何かしまらない気がするので、とりあえず様子を見ているのだ。というわけで、僕は学生としての変わらぬ責務を終えて、放課後、体育館に向かった。正面の入口は避けて、裏口に回る。

「賢哉さん、お待ちしてました」

 朝会ったときのコスチュームに変わってバスローブを羽織った清美ちゃんが、そこで待っていた。近づくと、さわやかな石けんの香りが鼻をくすぐる。

「シャワーを浴びたの?」

「はい。体育館のを使いました」

 清美ちゃんが微笑む。

「僕もシャワー浴びた方がいいかなぁ」

「そのままでいいと思いますよ。私……賢哉さんの汗の臭い、好きですし……皆も待っていますから、早く服を脱いで下さい」

 すぐさま清美ちゃんは、僕の制服を脱がしにかかる。Yシャツを脱がし、ズボンも下ろすと、ブリーフまで手にかける。僕は、清美ちゃんになされるままに服をむかれた。清美ちゃんは僕のブリーフまで脱がすと、頬を赤らめながら臭いをかぎ、名残惜しそうに他の衣類と一緒に置く。僕は、清美ちゃんからおそろいのバスローブを受け取り、身につける。

 体育館の裏口から壇上のステージ裾に出られる。リンダちゃんと菜々子ちゃんが、そこに待っていた。二人とも、バスローブ姿だ。僕は裾からステージを覗く。マイクを握ったボディコン姿の麗ちゃんがこちらに目配せをする。傍らには、アシスタントして控えるスク水メイド衣装の真由がいる。二人の足下には、マットが敷かれていた。僕は、麗ちゃんにうなずき返す。

「皆さま、お待たせいたしましたわ! これより、小野村賢哉さまのセックスショーを開幕いたしましてよ!!」

 今日の司会を担当する麗ちゃんが高飛車に宣言し、真由を連れて裾へと下がる。僕は入れ替わるように、清美ちゃん、リンダちゃん、菜々子ちゃんを引き連れて壇上に登る。体育館に拍手の音が響き渡る。放課後の僕のショーは、自由参加ということにしておいたのだけれども、見たところ結構な数の学生が集まっていて、意外と女子の数も多い。学生のセックスは禁止しているが、僕だけは例外だ。これから、皆にセックスショーの形で僕たちの営みを披露しようと思っている。撮影係担当の真由がビデオカメラを構えた。清美ちゃん、リンダちゃん、菜々子ちゃんが、僕の背後でバスローブを肌蹴て全裸になる。三人は、うやうやしく僕のバスローブを脱がせると、既にそびえたっている男根が観客の前で露わになる。眼下に集まる学生たちの羨望の眼差しを受けると、自分が本当に王様にでもなったような気分になる。

 僕は、マットの上に腰を下ろす。背後に控える清美ちゃんと菜々子ちゃんに寄りかかる格好になる。天井をつくペニス越しに、前に立ったリンダちゃんを僕は仰ぎ見る。ウェーブのかかった金髪がかかった青い瞳に肉欲がたたえられ、発情した雌豹のような雰囲気だ。

「今日は、リンダちゃんに僕のペニスを使わせてあげるね?」

 僕が言うと、リンダちゃんの表情が明るくなる。切なげな吐息が、一層激しさを増す。

「アハぁッ! ありがとう、賢哉チャン……大好きイ!!」

 リンダちゃんは、僕の身体の上にまたがると、一気に腰を下ろす。前戯なんて必要ないくらいにリンダちゃんの秘所から蜜があふれ、洪水のようになっている。抵抗もなく、むしろ自ら貪欲に僕の男根を呑みこんだ肉壁の内は燃えるように熱い。リンダちゃんが腰を振り始め、巨大な二つのミルクタンクを揺らすと、媚肉の体温はさらに熱さを増していく。

 僕は迫りくる射精感に耐えつつ、身体をマットの上に完全に横たえる。うらやむように僕を見下ろす、清美ちゃんのほうを振り返る。

「んッ……清美ちゃん、僕の顔にまたがってよ?」

 僕とリンダちゃんの情交に見惚れていたのか、ぼーっとしていた清美ちゃんが僕の声を聞いて我に返る。

「あ、え……? またがる、って……」

 清美ちゃんは意味がわからないといった様子で、恥ずかしそうに聞き返してくる。

「……はぁッ。だからさ、清美ちゃんを僕の舌で気持ち良くしてあげる……イヤかな?」

 清美ちゃんが、「あっ」と言うような顔をする。顔面を真っ赤にして、首をぶんぶんと振った。

「イヤなんて……そんなことないです! お願いします!!」

 リンダちゃんが腰を振るリズムに引きずられて揺れる僕の顔の上に、清美ちゃんがまたがる。このアングルからは、清美ちゃんの淫核、淫唇、それに菊門に至るまでの全てが見えた。官能に熟しきった秘密の泉からは、ぽたりぽたりと蜜の雫が顔に垂れ落ちてくる。

「あの、その……失礼、いたします……」

 清美ちゃんが恥じらう声で言うと、ゆっくりと腰をおろしてくる。火照った花弁、その奥でどろどろに蕩けた果肉が眼前まで迫る。やがてピンク色に染まったお尻の柔肉が僕の視界をふさぐ。甘酸っぱく煮詰まった牝の匂いが、鼻孔の中に広がっていく。僕は、舌を伸ばす。

「ひぁっ……はあぁッ、ん!!」

 清美ちゃんが、嬌声を上げる。僕は構うことなく、ぽってりと充血した肉唇を執拗に舐める。ますます蜜液があふれ出し、瑞々しい果実のような清美ちゃんの味に耽溺するう。清美ちゃんが身をよじると、そのたびに肉付きの良いヒップが僕の顔に押し付けられる。

「ねぇ……ねえ! 賢哉くん!! 私は……なにをしたらいいの!?」

 焦れたように声をあげたのは菜々子ちゃんだ。清美ちゃんの臀部に視界をふさがれているので表情は解らないが、もう我慢できなくなっているのだろう。僕は一度、舌の動きを止め、清美ちゃんという果肉から汁を搾る作業を中断する。

「そうだねえ、菜々子ちゃんは……清美ちゃんのことを気持ち良くしてあげればいいんじゃない?」

「……えっ?」

 菜々子ちゃんの、困惑とも感嘆ともとれる声が聞こえる。

「ホントに……イイの?」

「もちろんだよ。菜々子ちゃんは、僕と清美ちゃんのこと、両方とも大好きなんでしょ?」

「……あ……はぁッ!!」

 僕の胸板の上に、もう一人分の体重が追加される。さすがに重苦しくなってきたが、それでも心地よさの方が勝る。

「清美……清美ぃ!」

「あ、んんッ……菜々子、ちゃん……」

 リンダちゃんとの結合部からあふれる水音に混じって、清美ちゃんと菜々子ちゃんの舌が絡み合ういやらしい音色が耳まで届く。顔面を圧迫する桃の果肉の動きから、清美ちゃんがびくびくと小刻みに全身をけいれんさせているのが伝わってくる。清美ちゃんは、菜々子ちゃんに強く抱きしめられ、一方的に咥内を責められているらしい。清美ちゃんの肉の裂け目からあふれ出す蜜液が量を増す。僕も舌を伸ばして、清美ちゃんの膣内を責めると、さらに大量の果汁が噴き出てくる。飲み切れず、僕の口周りから顎のあたりまで、清美ちゃんの牝の汁で水浸しになってしまう。

「ぷはぁ……あぅ、賢哉さん……私、もう……もう、イッちゃいそう、です……」

「あはぁ……清美、私と賢哉くんの共同作業でこんなにキモチ良くなってくれたんだぁ。嬉しい……」

「んッ! 賢哉チャン……ワタシも……限界だヨォ……アンッ!!」

「清美ちゃん、リンダちゃん、菜々子ちゃん……僕も、そろそろだよ……じゃあ、一緒にイこうか?」

 僕は自分からリンダちゃんの腰を突き上げ、清美ちゃんの蜜壺を思い切り吸引する。

「ふあッ……はああぁぁぁ!!」「ア……アアァァァンンッ!?」

 清美ちゃんとリンダちゃんが同時に絶叫する。途端に、リンダちゃんの肉壁が熱を増し、清美ちゃんの蜜壺からは壊れた蛇口のように淫水があふれ出す。胸板の上では、菜々子ちゃんが自分の淫唇を僕の胸板と清美ちゃんの身体に必死に擦りつけている感触が伝わってくる。僕は三人の美少女にまみれながら、ひときわ強くリンダちゃんに向かって腰を打ちあげる。瞬間、射精感が弾けた。

「ああああぁぁぁぁああっ!!?」

 僕と三人の絶叫がまじりあって、体育館に響く。しばらくリンダちゃんに体液を注ぎ込み続け、ようやく落ち着いてくると、観客たちの割れるような歓声が耳に届いた。

「お兄ちゃん! しっかりして!?」

「ああ、もう……大丈夫ですの!?」

 脱力してしまった三人を、真由と麗ちゃんに手伝って引き離し、僕はようやく身を起こす。疲労感はあるが、むしろ渇望が満たされた充足感のほうが強い。

「あぁ、ありがとう。真由、麗ちゃん」

 礼を告げた相手は、僕と目を合わせず、むしろもの欲しげに下半身のほうを凝視している。つられて僕も真由と麗ちゃんの視線の先を見ると、そこにはまだ力強く勃起する剛直の姿があった。体育館を見回せば、観客も男女問わず、さらなる肉欲のショーを期待する視線を投げかけている。

「真由、麗ちゃん……もしかして、欲しいのかな?」

 僕が問いかけると、二人がパッと顔を上げる。頬が赤い。

「は、はい……賢哉さまに、その……ワタクシのこと、犯していただきたいですわ。できれば……アナルセックスで……」

「あぁ……私も……アナルヴァージン奪って欲しい……私の初めて、全部お兄ちゃんにもらってほしいの……」

 真由と麗ちゃんが、おずおずと宣言する。僕は、うなずき返す。二人に、四つん這いになるよう指示を出す。真由と麗ちゃんは、嬉しそうな笑みを浮かべながら、僕の言葉に従う。僕のほうにつきだされた二つのお尻を手でなでる。

「……あぁッ!」「ふぁんッ!?」

 二人の敏感な反応が僕の劣情を煽る。僕は尻肉を撫でまわす手に力を込めながら、真由のスクール水着の股間部分をずらし、麗ちゃんのボディコンスカートをまくりショーツを脱がす。淫らにヒクつく尻穴が二つ、僕の眼前にさらされる。僕は、本来出すべき機能を持ち合わせた穴に、人差し指を遠慮なく差し込む。指は抵抗もなく、むしろ吸い込まれるように二人の肉穴に埋没していく。

「あれぇ、いつもお尻を責めている麗ちゃんはともかく……真由のほうも、全然抵抗がないね?」

「ん。はあぁ……あのね、お兄ちゃん……内緒で、アナルオナニーやってたの……麗先輩に教えてもらったのぉ……」

「あ、あぁん……賢哉さまに、ご寵愛いただけない日は……真由さんと一緒に、尻穴のトレーニングをいたしましたのよ……もっと、淫らなヘンタイになれますように、ね……」

 二人の返事に満足した僕は、指を引き抜いた。そのまま真由に背後からのしかかり、排泄孔に硬い男根を挿入する。やや抵抗はあるものも、弾力を持って真由の尻穴は僕の生殖器を呑み込んでしまう。妹の肛門が肉欲器官に堕していることを確認すると、肉棒を引き抜き、今度は麗ちゃんを犯す。そうやって、交互に二人の菊門を蹂躙していく。

「……真由も、麗ちゃんも、どうしようもないヘンタイだな……アナルセックスで、こんなに感じているなんて!」

「あふぅ……その通りですわ。ワタクシ……西園寺家の令嬢は、ヘンタイに置いてもトップクラスでしてよッ!!」

「私だって……ヘンタイなお兄ちゃんの妹なんだもの……これくらいヘンタイで、当然なのぉッ!!」

 二人の快楽への絶叫が、僕の腰の動きを加速させる。ふと気が付くと、そんな僕に身を寄せる身体があった。

「賢哉さん……もし良かったら、この次に……私のアナルヴァージンももらってください……」

 僕の右腕に抱きつき、控え目に清美ちゃんが訴える。

「賢哉くん、私だったら……三つの孔のどれを使ってもらっていいんだからね!!」

 左腕に抱きついた菜々子ちゃんが、積極的に主張する。

「それじゃア……ワタシは、賢哉チャンも大好きなオッパイを使わせてあげル~!」

 背中に抱きつくリンダちゃんが、思わせぶりにささやく。

 ふと僕は、体育館の中から理香子先生の視線を感じた気がする。でも、先生は僕の命令で体育館に入ることはできない。そうだ。学内の全てが、僕に従っている。あの理香子先生だって、例外ではない。散々僕の邪魔をしてくれた理香子先生すらも催眠の支配下においた以上、逆らえるものは誰一人だっていないのだ。僕は、頭の中に生じた疑念を振り払い、目の前の快楽に集中する。

 目前の二人の嬌声と、背後の三人の呟き声が、僕の脳を蕩かしていく。ペニスをもてなす肉の締め付けがたまらない。僕は理性を放棄し、肉欲の欲するままに悦楽の宴に身をゆだねた。

< 続く >

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