仏蘭西土産

「君も一度行ってみるといいよ」

 克也は本当に楽しそうに話している。
 よっぽど初めての海外旅行が嬉しかったのだろう。
 いつもは女性の前では口ごもる彼からは想像もつかない姿だ。

「やっぱり旅行は海外だね!国内旅行もいいけど海外に行った時の感動に比べれば」

 克也の話しにひたすら相づちを打ってるこの女性が誰なのか実は克也も今のところよくは知らないのである。
 ただフランスで手に入れたハートと髑髏の絵が描かれたカードを彼女に見せたところ克也の家までついて来る事になったのだ。
 もちろん内気な克也は今までナンパなんてした事がない。
 これも海外旅行で身に付けた自信だろうか。
 それともカードの・・・・・・・・・・

「フランスはそんなに良い所なんですか?」

 と、目の前の女性が虚ろな目をしながら聞いてきた。

「良いも何も最高だよ!本当に素晴らしいところだから」

 克也は先程コンビニで買ったミネラルウォータのペットボトルを口にした。

(この水もフランスから輸入しているものだ。フランスありがとう!それに22年間女性と話す事すら出来なかった内気な僕がナンパなんて凄い事が出来たんだ。これもフランスのおかげさ。フランス最高!)

 克也は目の前にいる女性をじっくり見た。
 年の頃なら20歳前後。くっきりした目に茶髪がよく似合う克也の好みにぴったり合っている女性だ。

「ところでさっきから気になるんですがテーブルの上に置いてあるこれはいったいなんですか?」

 それは横に3センチ縦に10センチほどの長方形の置物で奇妙な動物の絵が描かれており時々青く光るしかけになっていた。

「さぁ?実は僕もよく分からないんだけど人と話す時これを置いておくと上手くいくんだって」

「へぇ~そうなんだ!それもフランスのお土産なの?」

 と、彼女は首をかしげながら言っている。

「もちろんそうだよ!女性と話す時はここのスイッチを入れるといいんだって」

 克也はそう言うと置物の横に付いているスイッチらしき物の一つに触れた。
 すると、ピッピッピッ!という小気味良い電子音の後に閃光が走ったのだ。

「うわぁ!びっくりした。今のはなんだろう?」

 小心者の克也は動揺しながら彼女の様子を窺っている。

「ホントびっくりしたわ!今でも瞼の奥に残像が焼き付いているわ」

「残像?どんな感じの残像なの?」

 と、克也が質問すると彼女は2,3度首をかしげて悩みだした。

「う~んと!あれ?たしかに目の奥に残っているんだけど、どういう物か分かりません。ただ・・・・」

「ただ?」

「私があなたの前で裸にならなければいけない事はたしかよね」

 と、言いながら彼女は上着から脱ぎだした。

「そうだよね!フランスの話しをする時はお互い裸にならないとね」
 
 と、言って克也も同じように服を脱ぎ始めた。

「なんだか恥ずかしいけどブラジャーも取らなければいけないわよね」

 彼女はブラジャーの上から乳房をさすり思案している。

「うん、やっぱりフランスだからしょうがないんじゃない?」

「そうようね!ではおもいきって」

プチッ!

 フロントホックを開けると形の良い乳房が姿を現した。

「とっても綺麗なおっぱいだよ。そんな物隠してるなんてもったいないよ。これからはいつも外にだしておいた方がいいよ」

 克也は彼女のおっぱいから目が離せなくなっている。
 なんせ今まで女性の胸なんて見た事が無いのだ。
 視線が釘付けになるのはしょうがない事だろう。

「まじまじと見ないでください!恥ずかしいですよ。実は凄く恥ずかしいんですよ」

 彼女の顔は恥ずかしさのあまりに、ますます赤くなり続けている。
 ナンパされて家までついてきて直ぐにその男の前で上半身裸にまでなっているんだから当然の事である。

「恥ずかしがる事ないよ。こんな感じやすそうなおっぱいして」

 克也が彼女の乳首の先端をつっつくと彼女の身体が小刻みにぶるぶるっと震えた。

「あぁん!びっくりするじゃない。いきなりそんな事しちゃ嫌!」

 彼女は胸を隠しながら少し責めるような目で克也を見ている。

「あっ!ごめんごめん。あんまりにも気持ち良さそうなおっぱいだからつい」

 と、言うと克也は足元に置かれているバッグから何かを探し始めた。

「あっ!これこれ」

 取り出されたのは小型のペンライトだった。

「それもフランスのお土産なの?」

「うん!そうだよ。僕もよくは分からないんだけどね。このピンクの光を・・・・」

 克也はペンライトから発せられる光を彼女の乳房に上手く当ている。

「こうやって乳房に当てやると発情してくるんだって」

ボワーン!ボワボワ!

「あはっ!本当!私ったら凄く発情してきたわ。この辺りがむずむずしてしょうがないんですもの。まるで雌豚ね!ちょっといじってみようかしら」

 と、言うと彼女は胸を鷲掴みにしたり乳首を転がしたりして愛撫にふけりだしたのである。

「あふぅん!あふぅん!あん!」

 自慰行為に没頭している彼女からはもう目の前の克也の存在はすっかり消えていた。

「あの~端から見ていると大変そうですので手伝いましょうか?」

 克也の言葉に彼女の手が止まった。

「えっ!いいんですか?気を遣っていただいて悪いですね」

「僕はかまいませんよ。美味しそうなおっぱいですから。それに困った時はお互い様ですよ」

 克也は優しく彼女に微笑みかけている。

「ありがとうございます。ではお言葉に甘えようかしら!私特に右の乳首が感じますので念入りにお願いしますね」

 彼女も克也の笑顔に応えるように少し笑みを浮かべてから胸を突きだした。

ちゅっぱちゅっぱちゅっぱちろちろ

「あぁん!とっても素敵な嘗め方よ。その吸い込みなんて最高!脳天まで痺れちゃう」

「はむっはむっはむっちろっ」

「あっ!いい!いい!少し噛まれると興奮しちゃうの。もっとはむはむしてくださいます?」

「はむっはむっはむっはむっはむっ」

「あっあっあっあっあっ!思ったとおり気持ち良いわ!あっあっあっあっあっ!」

 女の身体は小刻みに震え、だらしなく半開きになった口からは涎が糸を引いてしたたり落ちている。
 そして、たまらなくなり克也の頭に手をやり髪の毛をむしりだし始めたのである。

「いやん!想像以上よ。私の胸がこんなに感じるなんて今まで知らなかったわ」

 などと彼女は言い、『気持ちいい』や『そこそこ』などの単語を連発している。
 それは決して上手なペティングではなかったが彼女に今まで経験した事ない快楽をもたらした。

「ふは~!お乳で遊ぶのがこんなに興奮する物なんて知らなかったよ。次は僕のここをおかえしに嘗めて欲しいな」

 克也は下半身を指さし微笑んでいる。

「えっ!でもそれはひょっとしてフェラチオになるんじゃないの?」

 流石に女はちょっとひいている。

「やっぱり嫌ですか?」

 おそるおそる聞く克也。

「だって流石にさっき会ったばかりの人の物を口に入れるなんて出来ませんわ」

 と、彼女は手で口を押さえながら言った。

「成る程ね、そう言う考え方もあるよね」

 と、言いながら克也はバッグに中から小型マイクのような物を取り出した。

「ひょっとしてそれもフランス製なの?」

「もちろんだよ。僕もよくは分からないんだけど、なんでもこのマイクをとおしてしゃべった事は凄く説得力がつくんだって!たぶんその置物の強力バージョンだと思うんだけど」

 克也はテーブルの上にある動物の置物を指さしながら言っている。

「へえ~あんまり意味は分からないけど流石フランス製ね」

 彼女は虚ろな目をしながらうなずいている。

「うん!そうだね。なんかよく分からないけど凄いや!」

「ちょっと貸してくれる」

 彼女はマイクへと手を伸ばした。

「あっ!駄目ですよ。これは僕が使うんだから。それにあなたが欲しいのは僕のちんちんでしょ」

 克也はマイクをとおして彼女に話した。

「う~ん!そう言われればそんな気がしてきたわ。私が欲しいのはあなたのちんちんよね」

「やっぱりそうなんだ!さっきからフェラチオがしたくてしょうがないんだよね」

「うふふ、あなたに隠し事は出来ないわ」

 女は克也の下半身を見て舌なめずりしている。

「僕の物でよかったらどうぞ」

 と、克也はズボンを下ろしながら言っている。

「まぁ!少し皮が被っていてカスがついてるみたいだけど私が欲しかったのは間違いなくこれよね」

カポッ!チロチロチロチロ!クチュクチュクチュ!

「うわぁ!これがフェラチオなんだね。とっても気持ち良いや!こんな綺麗な人が喜んで僕のちんちんなめているなんて最高だな!」

 彼女の舌のざらつきによる感覚が快感となり脳天を直撃した。

「んふっんふっんふっんふっ」

「あぁ!そんな事!あっ!あっ!舌使いがやらしくてとってもいいよ」

「んんっ!んんっ!んんっ!」

(私の舌ってそんなにやらしいのかしら?でもきっとそうよね)

「ぺちゃ!ぺちゃ!ぺちゃ!」

「うわぁ!凄いよ!きっと君も今凄く恥ずかしくて凄く感じているんでしょ」

 克也はマイクごしに彼女に話しかけている。
 その言葉は確実に脳を刺激するものであった。

(うわぁ!ホント。考えれば考える程凄く恥ずかしいわ!耐えきれない。でもこれが快感なのよね。あぁ!もっと私を辱めてほしわ)

「んん!んん!んっ!んん!」

「うわぁ!手の使い方が上手いね。僕の玉袋も凄く喜んでいるよ。でも本当はその手でおまんこを、いっぱいいじりたいんでしょ」

 もちろんその言葉も彼女の脳を直撃するのであった。

(良かった!この人の玉袋喜んでいるわ。でも本当はこの手でおもいっきりあそこを掻き回したいのよね)

 フェラチオをしながら手は更に増して克也の大事な所の周辺をまさぐっていた。
 しかし徐々に下半身が愛撫を求めくねくねと小刻みに動き出してきたのである。

「うわっ!うわっ!ホントに凄いや!気持ちいいよ。でも君も我慢しないでおまんこいっぱいいじてもいいよ。かわいそうに欲しくて欲しくてひくひくしてるよ」

「うれひい~!・・・・んっ!んん~!」

(あぁぁん!本当に可哀想な私のおまんこ!欲しくて欲しくてひくひくしてたわ!いっぱい、いっぱいいじっちゃおう)

くちゅくちゅくちゅくちゅ

 彼女の口と手の動きはますます早くなってきている。

「凄くやらしいよ!本当は君は凄くスケベなんだ。こんな事するのがとっても好きなんだ」

 もちろんその言葉も彼女の脳天を刺激している。

「うはぁ!・・・・うふふ、ばれたみたいね。私はこんな事するのがとっても大好きなんです。・・・・たぶん?」

「やっぱりね。出会った時からそうじゃないかなと思ってたんだよ。君が物凄いスケベなのは疑う余地もないよ」

「全てお見通しね!あぁぁ!おまんことっても気持ちいいわ。もっとあなたのおちんちんもしゃぶりた~い」

ちゅばっ!ちゅぱ!ちゅぱ!ちゅぱ!

「あぁぁ!本当に君のやらしいフェラチオ最高だよ。僕もういきそうだよ。君も僕のを飲みたくてしょうがないでしょ」

(あぁぁぁ!この人のザーメンいっぱい飲みたい!飲みたい!飲みたい!)

 彼女の動きは更に更に早くなっている。

「あぁぁ!もう駄目だ。一滴残らず飲んでね」

どびゆーどくどくどくどく

(あぁぁ!どうしてこんなに美味しいの?どうしてこんなに気持ち良くなるの?快感で失神しそうよ)

 彼女は克也の濁液を一滴も漏らすまいと必死に飲み続けている。
 それは苦しくもあり恥ずかしくもあったがそれを上回る快感があった。

「ごくっごくっごくっ!ちろちちろ!・・・・・・・・あぁん!凄く美味しかったわ」

「僕も凄く気持ち良かったよ。気に入ったから、これからも君は僕のフェラチオ専用として側にいる事を許してあげる。凄く嬉しいよね」

「はい!凄く嬉しいです。いつでもフェラチオの準備は出来てますので気軽に呼んでください」

 彼女は本当に嬉しそうだ。

「うん!そうするよ。じゃぁ!君はお疲れの所悪いんだけど後でフランスのお土産あげるから隣の部屋でオナニーでもして待ってて」

 と。克也は言って隣の部屋を指さした。
 彼女が隣の部屋に入るとすぐに『ぺちゃぺちゃ』という音と共にあえぎ声が聞こえてきた。

ピンポーン!

 彼女が隣の部屋に行ってから10分くらいたってから玄関のチャイムが高らかに鳴った。
 克也がドアを開けるとそこには一人の女性が立っていたのである。

「うわぁ!本当に来てくれたんだ」

 その女性は最近売り出し中の若手女性アナウンサー、所謂テレビ局の看板と言うやつであった。

「あの~!変だと思われるかもしれませんが実は、なぜここに来たのか自分でもよく分からないんです」

 あきらかにその女性はとまどっている。

「あっ!そうか!」

 克也はポケットから一枚のカードを取り出した。
 隣でオナニーに励んでいる女性をナンパする時に使ったハートと髑髏の絵が描いてあるカードである。

「えっ!何これ?これ、これ、これ、こ、こ、こ、こ」

 彼女の顔から意識が消えた。

「実を言うとね、君がここに来たのはこの人形の力だよ」

 克也は玄関の靴置き場の上に置いてある一体の人形を右手で持った。

「その人形はいったいなんなの?」

 と、目の前にいる虚ろな目をした女性が克也に聞いている。

「これは僕がフランスに行った時買ってきた物で名前を『YAMAMOTO DOLL』て言うんだ」

「YAMAMOTO DOLL?」

「そう!これさえあれば呼びたい相手がどんなに離れていようともどんな相手だろうと自分の近くに呼びだせるんだって」

 彼女はまじまじと人形を見ている。

「へえ~!じゃあ私はその人形の力のおかげでここに来たんだ」

 と、彼女はわけも分からずに納得した。

「ともかく折角ここまで来たんだから僕とSEXでもしていったら」

 克也はれいのマイクを使いながら言った。

「えっ?それもそうね」

「遠慮する事ないよ。礼子さん僕と早くSEXしたいな~て顔にかいてあるよ」

「あはっ!ばれてますか?礼子すぐ顔に出ちゃうから」

「とにかく早く中に入って裸になった方がいいよ」

「は~い!お邪魔しまーす」

 礼子は部屋に入りながら一枚一枚衣服を脱ぎ捨てた。

「そう言えばさっきから隣であえぎ声が聞こえるんだけどあれはいったい何なの?」

 あえぎ声とはもちろん先程克也にフェラチオをした女性のオナニーからくるものである。
 克也は再びポケットをまさぐりコウモリが3匹描かれたカードを取りだし

「実は彼女はさっきまで僕にフェラチオをしてくれてたんだ。今は満足しきっていて隣で一人エッチしているんだよ」

 と、カードを見せながら言った。

「きぃぃ!悔しい。なぜだか分からないけどとっても悔しいわ」

「嫉妬する事ないよ!彼女はフェラ専門であくまで本番は礼子ちゃんだから」

「いや!いや!礼子ちゃんだなんて嫌!礼子って呼び捨てで言って」

 素っ裸になった礼子は克也に飛びつき口づけを交わした。

「あんあんあんあん、ちゅぱちゅぱちろちろ」

(あ~ん!この人は礼子の物よ!絶対に誰にも渡さないんだから)

 隣から聞こえるあえぎが聞こえる中、長くねっちこい口づけが行われた。

「ぷはぁ!礼子とキスが出来るなんて夢のようだ」

「私もよ!愛するあなたとキスが出来るなんて・・・・・・・・・・・あれ?私はあなたを愛していたかしら?」

「もちろんだよ!僕の事が好きで好きでしょうがないんでしょ」

 と、小型マイクを使いながら克也が言った。
 すると当然の如くたちまち礼子の克也を見る目が潤んできたのである。

「そうよね!私あなたの事が好きで好きで堪らないのよね」

「うん!そのとおりだよ。だから早く僕のおちんちんをそこに入れたいんでしょ」

 克也は奇妙なドリンクを飲みながら礼子の下半身を指さしている。

「それはいったい何なの?」

 そのドリンクには双頭の蛇が描かれたラベルが貼ってあった。

「これはフランス製のドリンクだよ。これさえ飲めばいつでもこうなるんだよ」

 克也のあそこは再び元気を取り戻した。
 いや!今までにないぐらい元気良く。

「つまりバイ○グラみたいな物ね」

「うん!そうだよ。どう?このおちんちん」

 克也はそのたくましげな一物を礼子の前に突き出した。

「とっても素敵だわ」

 ごくりと礼子の唾を飲み込む音が聞こえている。

「入れたい?」

「うん!一刻も早く」

 礼子は大きく股を開きおねだりしている。
 目はぎらつき数時間前までの彼女の面影はどこにもなかった。

「あ~ん!早くちょうだい。早くぅぅ~」

「うん!今すぐ。あげるよ。隣のおねえちゃんとはフェラチオとペティングしかしてないんでSEXしたら礼子さんの勝ちだよ」

ズボッ!

「あぁぁん!やったわ!礼子の勝ちね。あふ~ん」

ギシギシギシギシ

「凄~い!電流が身体中を走るってこの事を言うのね」

 礼子のあそこはかなりきつく締まってきている。

「うわぁ!憧れの礼子で童貞を捨てられるなんて最高だよ」

ギシギシギシギシギシ

「あん!あん!あん!私にはもう克也さんしかいないの。突いて!もっともっと礼子が壊れるくらい突きまくって~」

 快感により礼子の身体も既に克也の奴隷と化していた。

「あぁ!なんてやらしい表情なんだ!あの礼子がこんなやらしい表情するなんて」

ギシギシギシギシギシギシギシ

「あぁん!いい!いい!とってもいい」

 迫り来る快感の中歓喜の表情を浮かべていつ礼子。

「礼子の顔を見ているだけでもいっちゃいそうだ」

「一緒にいきましょ!一緒に!あっ!あっ!あっ!来る!来る!来るわ!」

「あぁ!礼子の中に僕のがいっぱい入るんだね」

「嬉しい!いっぱい入れて頂戴。来るわよ!来る!来る!いく!いく!いく!いく~」

「来るの?行くの?・・・・・・・あっ!あぁ!僕も限界だ!」

ドビュー!ピュッピュッドクドクドクドクドク

「あぁぁぁぁぁ~」

ぴくぴくぴくぴくぴくぴく

 こうして女子アナとのゆく年来る年みたいなSEXは終了したのであった。
 それから30分程たっただろうか克也はその時二人の女性にフランスの土産を手渡していた。

「いったいこれはな~に?」

 二人の女性が奇妙な絵柄の描かれた紙幣程度の大きさの紙を見ながらほぼ同時に声を合わせて聞いている。

「これはフランスに行く為の招待券だよ」

「切符じゃなくて招待券なの?」

「うん!そうだよ。招待券だよ。これがあるとね・・・・・・」

 克也は話しを中断して頸椎の辺りを右手で押さえだした。

「どうしたの?」

 女性二人が心配して聞いてきた。

「時々ここら辺でカタカタという音が鳴ってるみたいなんだけど心配ないよ」

 克也は無理に少し笑いながら答えた。

「音?」

「うん!音さ・・・・・・あっ!そんな事よりもうすぐフランスへの案内係が来るよ」

「案内係?」

「うん!案内係・・・・・・・・あっ!今入ってくるよ。それにしてもこの音なんとかならないかな?」

カタカタカタカタカタカタカタ

 カタカタという音は更に激しくなっている。

「えっ?入ってくるって?・・・・・・でもドアは閉まったままですよ」

 女性二人はドアを見ながら首をかしげている。
 そんな二人を見て克也は首を押さえながら天井を指さした。

「上ですよ。案内係は上からやって来るんですよ」

 三人そろって天井を見上げた。
 すると天井に直径一メートル程の赤い光の円ができ、そこから何かの足が出てきた。

「あっ!案内係だ!案内係さん、実はこの前首にチップ埋め込まれてから時々音が鳴ってうるさいんですけどなんとかならいですか?」

 女性二人と克也の前に身長1メートル程で細い腕と大きな頭それに白目の部分が無い大きな目を持っている生物が立っていた。
 その生物は女性二人を指さすと電子音のような声をしぼりだした。

「ヨ・ウ・コ・ソ・フ・ラ・ン・ス・ヘ」

< 終 >

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