催眠塾 第七話

画策をする者

 ふぅ……。
 俺はため息をついた。
 面倒くさい。
 俺は封筒から今月の授業料を取り出していちいち数えて記帳する。
 確定申告しなければならないのだから仕方が無いのだが、はっきり言って面倒くさい。どうしたものか。
 そう思いながらも俺は金勘定を続ける。
 金銭的には十分に余裕があるし、生徒も多くなったからもう一人二人講師も雇いたい所だけど……なかなか良い人材はいないものだしなぁ……。
 裏の授業の教材費は自費なんだけど。
 俺は勘定を終えると、エレベータで下の階に向かう。
 二、三、四階は一応普通の教室と言うことになっている。

 四階。
 ここにいる生徒はぼうっとパソコンの画面を見ているだけ。
 パソコンはスクリーンセーバーが起動しているようにしか見えない。
 ここでは催眠の深化と新しいソフトの実験を行っている。
 この塾に入りたての子も、ここで十分に深化させてから裏の授業に入らせる。

 三階
 ここにいる生徒は本を読んだりドリルをやったり自習をしている。
 わき目も振らず、と言う表現がまさにぴったりと当てはまるように一生懸命勉強をしている。
 まぁ、催眠術によって『勉強に集中』しているんだけど。
 勉強に集中して頭に入れることによって成績が上がる。この塾の基本方針だ。
 塾でだけでなく、学校の授業でも集中して勉強するように刷り込まれているから、そりゃ成績も上がるだろう。

 二階
 ここは一応本当に普通の教室。
「分数の足し算を行うには分母を揃えて、つまり通分してから行います」
 三階に比べると少々騒がしい感じもするが、子供の勉強風景なんて本来はこんなものだろう。
 この階の教室は、他の塾ともほとんど変わりが無い。
 ただ、少しだけ違うとすればここにいる生徒の全員が処女と童貞を失っている、と言うことくらいか。

 一階
 普通の玄関と事務室、応接室の階。
 特に何も言うことの無い、カモフラージュの階だ。

 地下一階
 表向きには存在しない階。
 エレベータで階層指定のボタンの下についているカバーを開けてボタンを押さないと行けない秘密の階。
 エレベータの階層表示は二階になるけどね。
 ここから出た生徒はここでの出来事を忘れるようにしてあるし、セキュリティーは万全だ。

 俺は地下一階で降りた。
 今日、地下に来る予定なのは麻奈と祐樹と葵と晃、だったかな。
 今日は服装などは任せると言ってあるから、どんな服装で来るかも楽しみにしながら、先に教室で待つことにした。

「先生、こんにちわー」
「こんにちわ」
 まずは麻奈と祐樹が来た。
 服装は普通。スポーティーな祐樹とフリルでかわいい麻奈。
「先生の言う通り、ラブレターを書いてわたしたち恋人同士になりました。ありがとうございました」
「ありがとうございました」
 手をつないで、キスをして……。見せ付けてくれるねぇ。
 さて、後の二人はどうしたんだろう。もう授業開始の時間なんだけど。
「先生、遅くなってすみません」
 葵が来た。服装はいつものように男の子っぽいけど普通。いっしょに晃も来ると思ったのに、どうしたんだろう?
「ほら、晃。後ろに隠れていないでちゃんと前に出なさい」
「う、うん……」
 ちゃら……。
 葵の後ろから鎖の繋がって首輪をつけた女の子が出てきた。
 俺はそれが晃だと理解するのに数瞬を要した。『男の子』とはとても思えなかったから。
「ボク達、先生のおかげで恋人になることができました」
 ……。えーと……。晃から打ち明けるように仕組んだんだけど、どんな告白をしたんだろう……。すごく気になる。
 最初から恋人がいれば、万が一があって、処女じゃなくても大丈夫だと思ってやっていることだけど……。俺は何かを間違えているのか?
「晃、そんな格好、無理にさせられているんじゃないか?」
 催眠術で無理やり良いように操っている俺の言えた台詞じゃあないが。
「先生、晃は好きでやっているんですよ。証拠に……ほら」
 葵が晃のスカートを捲り上げる。
 小さな女の子物のショーツに似合わないおちんちんが見事に勃起してひくひくしていた。
「あ、あ、あ……見ないでぇ……葵さま、やめてください、お願いぃ……」
 晃の頬は上気し、瞳はとろんとして言葉とは裏腹に夢見ごこちのようだ。おちんちんからは先走りがとろとろと女の子の愛液のように流れ出している。
 しかし、お互いの呼び方も代わっているし、本当に何があったんだ?
「じゃあ、今日の所は恋人同士で好きにセックスしよう。俺は透明人間になるから、気にしなくて良いよ。俺が何をしてもわかるけど気にならない」
「「はーい」」
 二組の恋人は大きなベッドの右と左にわかれて事を始めた。
 麻奈と祐樹のペアはオーソドックスにお互いを愛撫することから始めた。
 葵と晃のペアは葵が晃を押さえつけて馬乗りになっている。そしてそのまま、晃のおちんちんをアナルに沈めていった。
「くはぁん!!」
 葵の声なのか晃の声なのか。気持ちよさそうな声を上げ、葵が激しく上下に動く。

「ねぇ、来て……」
 隣では麻奈と祐樹が結合しようとしている。俺は二人の間に割って入り、ヴァギナにペニスをねじ込んだ。
「あぁんっ!!ゆーきくんの、おっきいぃっ!!」
 当の祐樹は挿れるはずだった場所がふさがってしまったので、仕方がなくアナルにおちんちんを沈めていった。
「はぁんっ!!な、何これ!?おちんちんが二本!?やっ、あっ、二本のおちんちんが中でこすれて気持ちいいっ!!」
「ま、麻奈……俺も気持ち……いいよっ」
「ゆーきくんっ、ゆーきくんっ!!もっと、もっと激しくしてぇ!!わたしが壊れちゃうぐらいにぃっ!!」
 俺と祐樹の二人掛りで激しく攻めたてる。もっとも、麻奈には祐樹が一人でしているように感じているんだろうが。
「ひ、イく、イっくぅ、イっひゃうっ!!」
 びくんびくんびくんびくん……。
 麻奈の体が震える。少し遅れで祐樹の精子が麻奈のアナルに吐き出される。だが、俺はまだ射精けない。
「ひっ、あっ、あぁっ!!またイくっ!!何度でもイっちゃうっ!!」
 びくんびくんびくんびくんびくんびくんびくん……。
 麻奈はイきっぱなし状態で涙目になっている。ようやく俺も自分自身を麻奈の膣に吐き出して抜いてやった。
 麻奈の小さな体には収まりきらない量の精子を吐き出してやったためお腹がぷっくりと膨らんでいる。
「あはっ♪ゆーきくんの精子がお腹にいっぱい♪」
 ごぽぉ……。
 白濁とした精子が麻奈の膣から溢れ出す。
「あんっ、ゆーきくんのせーし、もったいない……」
 麻奈はおまんこから溢れ出した俺の精子を指で掬ってぺろりと舐めた。
 仕草も大人っぽくなって、俺が思っているよりも成長って言うのは早いもんなんだな。
 で、葵と晃のほうを見るとまだやってる。
「いぃっ、おしりいいっ!!」
「やっあっ、出させてっ!!せーし出させてよぉっ!!」
 晃のおちんちんはリボンのようなもので根元から縛られて射精できないようにされている。
 苦しそうなうめき声を上げながらも、顔はすごく嬉しそうだ。
 でも、このままの状態だと俺が楽しめないから、晃のリボンを解いてやる。
「うあぁっ!!で、出るっ!出ちゃうっ!!」
 びゅくびゅくびゅくびゅく……。
「やっ!あぁっ!!」
 ぷしゃーっ!!
 晃の精液が葵のお尻に解き放たれると同時に葵がおしっこを盛大に漏らした。
「あ、あ、あ……あったかぁい……」
 晃がうっとりと受け止める。どうも俺にはついて行けないのだが。
 俺はぼうっとしている晃から葵を引き剥がし、押さえつけてアナルに一気にペニスをねじ込んだ。
「うあっ!あ、晃っ!くっうっ!おおきっ、あぁっ!!」
 しかし、当の晃はまだうっとりと倒れこんだままだ。
「ふあっ、す、ごい……こっわれるぅ……」
 俺はゆっくり長くと素早く短くを繰り返す。
「あ、だめっ!またイっちゃうっ!!」
 その声に合わせて俺もスピードを上げた。
「嫌っ!イくっ!!ああぁあっ!!」
 ぷっっしゃーっ!!
 再び葵が盛大にお漏らしする。
 俺はペニスをアナルから抜き、顔にぶちまけた。
「ふえぇ……恥ずかしいよぅ……」
 どうやら葵はお漏らし癖があるようだ。
 俺は四人共を起こして後始末にかからせる。洗濯、掃除、お風呂。
 お風呂に入った後、着替えて、まだ時間があるので少し話をすることにした。

「なぁ、おまえ達の友達に可愛い子はいないか?」
 麻奈と葵が顔を見合わせる。
「う~ん、ボクの友達、と言えるかどうかは微妙だけど、時々遊ぶ子で可愛い子はいるよ」
「うん、『一色すみれ』ちゃん。クォーターで、すっごく可愛いの。でも……」
「でも?」
「うん、すみれちゃんは家庭教師がいて勉強しているから……塾に誘っても来ないかも……」
 むぅ、二人がすっごく可愛いと言う子だ。気になる。
 家庭教師、ねぇ……。親が決めているんだろうが……。ふむ……。
「なぁ、そのすみれちゃんって子の家に行った事はあるのか?」
「うん、あるよ」
「遊びに行くことはできるのか?」
「うーん、家庭教師の来ない日なら、多分大丈夫だよ」
 そうか、ならば……アレを使ってみるのもいいかもしれない。
「その家の間取りとか、詳しく思い出せるか?」
「うん、ここが応接間でここが台所、ここがすみれちゃんの部屋で……」
 麻奈が図に描いて説明する。記憶の奥底から思い出させて描いているから間違いはあるまい。
 すみれちゃんの部屋にはパソコンもあるみたいだし、丁度良い。
「じゃあ、今度すみれちゃんの家に遊びに行って、その時に……」
 俺は麻奈と葵と作戦会議をする。男の子二人は退屈そうにしているが気にしない。
「あ、それだったら、塾の楽しさを教えられるねっ♪」
「それから……して、あとは……と言う風に」
「うん、うん。わかった。わたし頑張るね。すみれちゃんもいっしょに塾に来て欲しいもん」
「じゃ、たのんだよ。……っと、ちょっと待っててよ。今アレを持ってくるから」
 俺はエレベータで最上階の自室に上がり、白いレーベルにVer3.2βとだけ書かれたDVDロムを引っ張り出した。
 そして即戻り、麻奈ちゃんに手渡した。
「これは大事なものだからね、無くしちゃだめだよ。いや、逆に人の手に渡るくらいだったら壊しちゃって良いから」
「うん、大丈夫。他の人には絶対に渡さないから」
 さて、これで問題無く行くはずだ。イレギュラーが起こらなければ、の話だが。

< 続く >

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