(14) 恥辱の検温、その1
満里奈に指令を出して、三日後。いよいよ、調教教育の成果発表の時が来た。
どんな風に仕上がっているのか、鋭次が楽しみに待っていると、部屋の入り口で、可愛い看護婦の声がした。
「おはようございまあす。朝の検温の時間でーす」
いつもの明るい元気な声で、新人看護婦の紀子は入ってきた。
「おはようございます。鋭次様」
続いて、後ろに、先輩看護婦の満里奈も入ってきた。満里奈は、さりげに、部屋の入り口の二重扉を閉めるのであった・・・
「おはよう。元気だね」
鋭次は、二人を見て、これから、どの様な事が起きるのか、楽しみであった。
まず、満里奈が、説明を行った。
「今日から、主に、鋭次様の担当になります看護婦の坂井紀子さんです」
「坂井紀子です。よろしくお願いしまーす」
紀子は、元気にあいさつしたが、鋭次は、少し気になる部分があった。
「”主に”だと?」
「はい? 鋭次様」
「”主に”ではなく、俺、専属だろう? 他の患者のところには行かないよな?」
「はっ、はい。その様に致します」
満里奈は、慌てて、訂正を行った。
この事をきちんと言っておかないと、せっかくの調教結果が、他の男性患者等にも実施されてしまう。それだけは、あってはいけない事である。
ここできちんと決めつけて、美少女看護婦を他の部屋に行かせない様にする事にした。
「それから、この子は新人ですので、しばらくの間、私がサポートする事にしますが、よろしいでしょうか?」
「ああ。よろしく頼むよ。それから、俺の事は、鋭次様と呼ぶようにな!」
「ありがとうございます。それでは、あいさつはこれくらいで、検温をいたしましょうか」
満里奈の、調教教育の成果を示す時が来たのである。
☆体温の計り方
「それでは、最初に、体温を計らせていただきます」
満里奈が言うと、新人看護婦の白衣のポケットから、体温計を取り出した。体温計は、よくある腋に挟んで、1分間ほど待つといったものである。
結果が見やすいように、電子体温計になっており、デジタルで数値が表示されるようになっている。
満里奈が、体温計を紀子に渡すと、紀子は、体温計を口に咥えて、自分の体温を測り始めた。
しばらくして、測定完了を告げる、ピッピッピッという電子音が鳴った。
「坂井さん。鋭次様に体温の測定方法を説明してね」
「はい。先輩」
元気に返事をしたものの、そこから、紀子の顔が少し赤みがかって、恥じらう様な姿になった。
「鋭次様・・・ご説明します」
紀子は、年齢の近い男性患者に、説明を始めた。
「あの、鋭次様は、VIP患者様なので・・・特別な方法で、体温をチェックする様になっています・・・」
「ほおー。そうなのかい。で、どんな方法なんだい?」
「はい。鋭次様。この体温計は、鋭次様に使用していただくのではなく、看護婦の私が使用します」
「なんだい。俺が使うのじゃあなくて、紀子ちゃんが使うのかい?」
「はい。それで、まず、先程、私が先に、体温を測らせていただきました」
「ほおー。それで?」
「私の体温は、36.5度でした。この体温を元に、測定を行います」
鋭次は、よく分からないが、黙って聞いている。
「次に、私のおでこと、鋭次様のおでこをくっつけて、60秒間確認いたします」
「ふーん。おでことおでこを、くっつけるんだ?」
「はい、鋭次様。それで、鋭次様と私の体温を比べて、違いがなければ、体温測定は、終わりです。もし、体温に違いがあると思われる時には、この体温計を使って、計っていただく事になります」
「なるほど、変わった体温のチェックの仕方だね」
「はい。VIP患者様には、この様に測るように決まっていますので・・・」
「それじゃあ、お願い出来るかな?」
鋭次は、そう言いながらも、ベッドの中央で上向きになって、寝た体勢のままであった。
「はい、鋭次様。それでは、体温のチェックをさせていただきます。失礼いたします」
紀子は、教えられた通りに、VIP患者様と、おでこを合わせようとするのであった。
この場合、患者様が、ベッドから降りて、立っていれば、一緒に立って、おでこを合わせる。
患者様が、ベッドに座っているなら、患者様の前に座り、おでこを合わせる。
患者様の体調にもよるが、患者様が寝ていれば、ベッドに上がり、おでこを合わせる。
という様に、教えられていた。
今回の場合、鋭次は、ベッドの上で、上向きになって寝ているので、紀子は、鋭次に覆い被さるように抱きつく体勢となるのである。
「鋭次様。失礼いたします」
紀子は、ナースシューズを脱いで、鋭次に抱きつく様な体勢になった。大人三人が横に並んでも十分な広さのベッドの真ん中で、鋭次は紀子の行為を待っていた。
おそるおそる鋭次の上に来て、おでこを合わせようとする。しかし、上手くいかない。紀子は、鋭次の上で四つんばいの様な体勢で、おでこを合わせようとしていたのだ。
「そんな体勢じゃあ、きちんと測れないでしょ! 鋭次様にきちんと抱きつきなさい!」
「はっ、はい。先輩」
新人看護婦は、言われた通りに、測定を行う事にした。
「それでは、測定させていただきます」
紀子は、鋭次に、しな垂れかかる様に抱きつくと、自分のおでこと鋭次のおでこを合わせた。
二人のおでこが合わさると、鋭次は、紀子の背中に手を回し、紀子を軽く抱きしめた。
紀子は、一瞬、ピクッとなったが、この体勢では、想定の範囲の行為である。
紀子は、自分の使命を全うしようとして、そのまま時間を待つことにした。
しかし、次の行為により、紀子の測定は、中断されてしまうのである。
「体温の違いが分かるかい?」
鋭次が、新人看護婦を気遣い、優しく問いかける。
「はい・・・今、比べていますので・・・」
声を出す二人の唇の距離は、5センチ以内に近づいていた。そこに、先輩看護婦の声がした。
「もう少し、近づかないと分からないんじゃあないのかしら?」
そう言うと同時に、満里奈は、紀子の頭を少し、鋭次に近づけるような感じで、押さえつけた。
「あっ、そんなに・・・んぐっ・・・んーー!!」
二人の唇は、完全に合わさってしまっていた。
「あーー! ダメーー!」
紀子は、満里奈の手を振り払い、慌てて、鋭次のおでこから離れた。
「あらあら、どうしちゃったのかしら?」
「先輩が・・・頭を押さえられて・・・」
「それが、どうしたのよ! 私は、測定の協力をしてあげただけよ!」
「でも、鋭次様と唇が・・・」
「あららら、ファーストキスだったかしら?」
満里奈は、特に気にした様子も無く、明るく言ってのけた。
「そっ、それは・・・」
紀子は、真っ赤になって、何も言えなくなっていた。その事により、返答をしてしまっているようであった。
しかし、先輩看護婦は、続いて、厳しく言った。
「この前にも言ったでしょ! 体温測定の時は、唇が当たるかも知れないけど、誠意を持って対応しなさいって」
「はい・・・分かりました・・・」
新人看護婦は、叱責を受け、教えに従う事にした。
これにより、紀子は、次からは、男性患者と唇が当たっても、離れるような事はしないであろう。
「それじゃあ、測定再開よ。もう一度、おでこを合わせてね」
先輩看護婦は、優しく言った。 鋭次もそれを聞き、測定の再開を受けることにした。
「鋭次様。失礼します・・・」
紀子は、再び、鋭次に抱きつき、自分のおでこと鋭次のおでこを合わせた。
「よろしく頼むよ」
鋭次は、優しい声で、紀子に言った。そして、紀子の背中に手を回し、軽く抱きしめた。
「はい。鋭次様。60秒間、お待ちください」
紀子は、今度こそは、測定を終える気持ちで、VIP患者様とおでこを合わせていた・・・
しかし、紀子にとっては、とても長い恥ずかしい時間の始まりであった・・・
背中に回されていた片方の手が、紀子の頭の後頭部を軽く押さえる感じになった。
先程の満里奈の強引な押さえつける様な感じではなく、軽く押さえられた程度の感じであるが、
二人の唇の距離が縮まったような気がした。
「あっ、あの・・・」
「60秒間、だろ?」
「はっ、はい」
「唇が当たっても、構わないんだよね。チュッ。そうだよね。チュッ」
「あっ、それは、チュッ。ダメ、んぐっ、んーー」
否定の言葉を言わせない為に、鋭次は、濃厚なキスをした。紀子は、真っ赤になって、身動きが出来なくなっていた。
「よく聞こえなかったよ。チュッ。誠意を持って、チュッ。測定するんだよね。チュッ」
「あっ、あの、ダメ、チュッ、んーー」
紀子が否定の言葉を言おうとすると、濃厚なキスをされて、口を封じられてしまっていた。
二人の様子を見ていた先輩看護婦は、追い討ちの言葉をかける。
「あらあら、私が頭を押さえたら、手を振りほどくのに、鋭次様になら、押さえられても平気なのね」
満里奈は、呆れたように、感想を漏らす。
「ちが・・・チュッ、んーー・・・鋭次様、どうか、チュッ、んーー」
「鋭次様、どうか、キスを続けて下さい。かしら? くすくす」
満里奈が、いたずらっぽく笑った。
その後も時間の許す限り、二人はキスを何度も交わしていた。
そして、そろそろ、60秒になるであろうという時間になると、鋭次は、一層甘い、濃厚なキスを紀子にした。
紀子の目はとろーんとなって、まるで時間を忘れてしまっているようであった。
そこで、測定の終了を告げるミニ時計のアラームが鳴った。紀子を抱え起こし、座らせると、新人看護婦に問いかけをした。
「終わりだね。きちんと測定出来たかい?」
「測定・・・私・・・鋭次様とキスを・・・」
紀子は、まだ夢の中にいるような気持ちで、男性との甘いキスの余韻に、ぼぉーとなっていた・・・
「真っ赤になっちゃって・・・どうやら、きちんと測定出来なかったみたいね」
先輩看護婦は、不甲斐ない新人看護婦に、ため息を漏らしていた。満里奈の少し怒ったような表情で、紀子は、自分の置かれている状況に気付いたのである。
「もっ、申し訳ありません! あの・・・きちんと測定出来ませんでした。ごめんなさい・・・」
紀子は、平謝りをしたが、満里奈は、ため息を漏らすばかりであった。
鋭次は、そこで、助け舟を出した。
「新人さんなんだから、そんなにすぐに出来ないだろう? 満里奈もそんなに怒るなよ」
「でも、鋭次様・・・」
満里奈が、何か言おうとした時、鋭次の提案が発言された。
「時間が短かったんじゃあないのかい? 新人さんなんだから、余裕をあげたらどうなんだい?」
「それもそうですわね。それじゃあ、これからは、しばらくの間は、60秒ではなくて、180秒にしましょう。それに決定ね! 坂井さん、分かったわね?」
先輩看護婦の満里奈が、決定と言ったら、それに従いしかないのだと、紀子は教えられていた。
新人看護婦を気遣うような振りをしながら、実際は、辱めを受ける時間が延長されただけである。
「それでは、測定の再開よ。今度は、絶対にきちんと測定するのよ」
満里奈に念入りを押されて、紀子は、今度こそ、測定を終える気持ちで、おでこを合わせるのであった・・・
(15) 恥辱の検温、その2
☆脈拍の測り方
なんとか、体温の測定を終える事が出来た新人看護婦に、満里奈は、次のメニューを実行するように言った。
「それでは、次は、脈拍を測らせていただきます。坂井さん、準備をしなさい」
「はい。先輩」
「鋭次様は、VIP患者様なので、特別な方法で、脈拍をチェックするのは、分かっているわね?!」
「はい・・・先輩」
紀子は、少し、恥ずかしそうに、準備に取り掛かるのであった。
「鋭次様。申し訳ありませんが、ベッドの淵側に来ていただけませんか?」
大型ベッドの中央に上向きになって寝そべっていた鋭次に、満里奈は、お願いした。
「そうかい。これでいいのかな?」
鋭次は、満里奈の言う通りに、ベッドから起き上がり、ベッドの淵側に座る様な体勢になった。
「ありがとうございます。それで結構です。今、しばらくお待ちください」
鋭次は、これから、どの様に脈拍を測定するのか、新人看護婦の準備を待った。
紀子は、細い腕時計の秒針の具合を確認していた。そして、少し赤くなりながら、言った。
「鋭次様。右腕を心臓の高さで、前に突き出してください」
「腕を前に出したよ。これでいいのかな?」
鋭次は言われた通りに、右腕を心臓の高さで前に突き出した。
「はい。鋭次様。ありがとうございます。これから、60秒間、脈拍を測定しますので、しばらくお待ち下さい」
紀子は、突き出しだ腕の手首辺りを軽く握り、腕時計を確認しながら、測定を始めようとした。
そこで、鋭次ではなくても、誰でもするであろうという指摘を行った。
「60秒間も、腕を突き出した体制で、じっとしていろと言うのかい?」
「そっ、それは・・・」
少し、戸惑いを見せる新人看護婦に、再び、先輩看護婦の叱責が飛ぶ。
「何をしているの!? VIP患者様に、ボーーと腕を出させておく気なの?!」
「いえ・・・そんなつもりでは・・・」
「VIP患者様の腕が疲れない様に、貴女の身体に当てる事になってるでしょ!!」
「はっ、はい。先輩」
新人看護婦が、慌てて、教えられた方法を実施しようとするが、その行動は、先輩看護婦によって実施された。
「VIP患者様の手を、このように貴女の身体に当てて、お待ちいただくのでしょ!!」
「あっ! あの・・・」
ベッドの淵側に座っている鋭次の腕は、丁度、紀子の胸の高さに位置していた。
それ程、背の高くない紀子は、鋭次が座って腕を出した高さと、紀子の胸の位置の高さとが、ほぼ同じ高さになっていたのだ。
満里奈に実施されるまま、紀子は、鋭次の手のひらを自分の左胸にピッタリと当てられていた。
「このまま60秒間、待っていればいいんだね?」
鋭次は、真っ赤になっている新人看護婦に、測定についての質問をした。
「はっ、はい・・・鋭次様・・・」
紀子は、先輩に教えられたVIP患者様の測定方法なので、それに従い、使命を全うしようとするのであった。
紀子にとって、とても長い、測定タイムが始まるのである。
一生懸命、脈拍を数えている新人看護婦を見て、鋭次は、優しく問いかけをした。
「紀子ちゃん。きとんと測れているかい?」
「はっ、はい。あの、話しかけないでください・・・」
紀子は、一生懸命過ぎて、鋭次の問いかけに対して、嫌そうな返事をしてしまった。
「何だい? 話しかけないでだって? それが、VIP患者様に対する態度なのかい?」
鋭次は、少し怒ったように、不満そうに言った。
鋭次が怒るのも無理もないが、実は、紀子は、脈拍を測定するのが苦手だったのだ。その為、必死になって、脈を逃さない様に、数えていたのである。
そのせいもあって、鋭次の問いかけに対しても、冷たい返事になってしまっていたのだ。
原因は、それだけではない。男性の手が今、自分の胸に当たっているからだ。
白衣の上からとはいえ、男性の手が自分の胸を触っているという現実が、紀子にとっては初めての出来事であり、それが気になって仕方がないのであった。
また、紀子には、知らない間に、白衣とその下に着けているブラジャーに細工もされていた。
白衣は、見た目は普通の白衣であるが、紀子が今、身に着けている白衣は、両方の胸の辺りが、薄くて柔らかい生地になっていた。
普通であれば、(少しおかしいのではないか?)と感じる者もいるかも知れないが、紀子は、これがこの病院の、VIP病室での白衣だと教えられているので、気にしない様に、記憶に刷り込まれていた。
また、その下に身に着けているブラジャーも同様に、男性にとって都合の良いものに着け替わっていた。
胸を支えるカップは、固いワイヤー等は使われておらず、薄くて柔らかい布地になっていた。
その姿は、ブラジャーというより、スリップの上部だけを身に纏っているという感じであった。
紀子は、鋭次の部屋に来る前に、知らぬ間に、朝、看護婦寮から出た時に着けていたブラジャーを外し、この恥ずかしい薄いブラジャーに着替えてしまっていた。
どうして着替えたのかは、覚えていないが、VIP病室に入る時は、このブラジャーに着替えなければならないという記憶によるものであろう。
嫌そうな返事の新人看護婦に対して、鋭次は、お仕置きを始める事にした。
「人が優しく聞いているのに、つれない返事だな。満里奈、この子は、60秒間、このままなのかい?」
「はい、鋭次様。私の教育が行き届いていませんでした。申し訳ありません」
先輩看護婦が、つれない新人看護婦に代わって、謝りを入れる。
「分かったよ。また、教えてやってくれればいい。それより、この子は、60秒間、このままなのかい?」
「えっ? はい。脈拍を測り終えるまで、その状態ですが、それが何か?」
満里奈は、度重なる同じ質問に、疑問を持って聞いた。
「いやいや、この子の態度がダメなので、今後の事もあるので、少し、勉強をさせてあげようと思ってね」
「そうなんですか・・・それで、どのような事を?」
「なあに簡単な事だよ。どんな時も、正確に測定が出来るかどうかと思ってね」
そう言うと、その行動が実行に移された。鋭次の右手の手のひらが、ゆっくりと、紀子の胸を撫で始めたのである。
「あっ! あの、鋭次様。おやめ・・・ください」
紀子は、鋭次の行動に、身をよじらせる様に、耐えていた。本当であれば、鋭次を突き放して、飛び出したいところであるが、
脈拍を測定しているという使命感からか、そのままの体勢で、耐えていたのである。
「あと40秒くらいあるよね? このまま待っていればいいんだね?」
「はっ、はい・・・お待ちください」
鋭次の測定に関する質問に、紀子は、そう答えざるを得なかったのである。
その答えに納得した鋭次は、一層、手の動きを悩ましい動きに変えていった。
「ふっふっふ。残り、30秒くらいだけど、きちんと測れているかい?」
「はっ、はい・・・測れていますから・・・その・・・手を・・・あんっ!」
「分かっているよ。”手を離さないで下さい”だろ?」
「あっ、はっ、はい・・・その・・・あんっ・・・だめぇ・・・」
薄い生地の白衣に、薄い布地のブラジャーを身に着けている紀子は、まるで、素肌の胸を愛撫されている様な感触に襲われていた。
そして、敏感になってきた乳首が、ツンッと立って、白衣の上からでも、その状態が分かるようになってしまっていた。
鋭次の愛撫により、紀子は、動けずに、されるがままに、なってしまっていた。
もはや、脈拍の数など、全く、分からなくなってしまっている。
そんな事は構わず、鋭次は、残り15秒くらいというところで、紀子に耐えれない行為を実施した。
「ふっふっふ。可愛いねえ。ここ!」
そう言うと、オッパイを愛撫していた手が離れたかと思うと、その手は、一本指となって、
敏感になっている紀子の乳首の辺りを、跳ねる様に、弾くように、意地悪く愛撫した。
「あーーん!! ダメーー!!」
紀子が、鋭次の手を振り払い、脈拍の測定行為を中断してしまった。
理由はどうであれ、先輩看護婦の叱責が容赦なく飛ぶ。
「あらあら、どうしちゃったのかしら?! あと少しなのに、どうして中断しちゃったのかしら?!」
「そっ、それは・・・鋭次様が・・・」
「鋭次様は、何も悪い事をされていないわよ! おとなしく60秒間、お待ちいただいていたじゃない!」
「でも、私の胸を・・・」
「患者様のせいにしてはダメよ。VIP患者様には、この様に測定するように決まっているの。貴女が未熟なだけなのよ!」
先輩看護婦は、きっぱりと言ってのけた。そう言われると、紀子は何も言えなくなってしまった。
「さあ、何をしているの。早く、脈拍の測定をやり直しなさい!」
「はっ、はい。先輩」
紀子は、再び、自分の使命を全うする準備をするのであった。
「鋭次様。腕の方は、疲れてはいませんか? もう一度、測定させてもらってよろしいでしょうか?」
先輩看護婦が、VIP患者様を気遣って、問いかけをする。それに対して、鋭次は返答した。
「そうだな。ちょっと疲れてしまったな。悪いが今度は、左腕でお願いしてもいいかな?」
「ええ。どうぞどうぞ。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
満里奈は、勝手に、測定の再開の話を進めていた。しかし、新人看護婦は、それに従うしかないのであった。
「さあ、坂井さん。もう一度、測定させてもらうのよ。分かっているわね?」
「はい・・・先輩」
紀子は、返事をすると、測定に取り掛かった。
「鋭次様。これから、60秒間、脈拍を測定しますので・・・しばらくお待ち下さい」
そう言うと、鋭次の左腕を自分の右胸に当てて、脈拍の測定を開始した。
「よろしく頼むよ」
鋭次は、簡単に言い、新人看護婦が、測定に入った事を見ていた。
そして、10秒もしないうちに、鋭次の左手は、紀子の右胸をゆっくりと揉み始めるのであった。
(58、59・・・あーん、ダメぇ・・・きちんと・・・数えられない)
30秒を過ぎた頃には、真っ赤になって、少し息の荒くなっている新人看護婦の姿があった。
そして、お約束通り、残り15秒くらいになった頃、再び、紀子に耐えれない愛撫が実施された。
今度は、オッパイを愛撫していた手が離れたかと思うと、その手は、二本指となって、敏感になっている紀子の乳首を、クリクリと摘んで愛撫した。
「あーーん!! ダメーー!!」
紀子が、鋭次の手を振り払い、またもや、脈拍の測定行為は、中断となってしまった。
「あらあら、また、途中で中断なの? しっかりしてほしいわね!!」
満里奈は、呆れたように言い、再度、測定のやり直しを命じるしかないのであった。
その後、先輩看護婦にはげしく叱責され、なんとか手を離さずに、測定を終える事が出来たのは、5回目の測定であった・・・
< つづく >