第二幕 その2
カンディスは貧乏性で、もったいないが口癖と言う変わり者の悪魔だ。しかし、そんな彼でも浪費しても少しか惜しくないと思うもの物があった。
それは人間界での金銭だ。
悪魔が人間を誘惑する常等手段として、金銭による誘惑はポピュラーだ。何故魔界の生き物である悪魔が人間界の金銭を持っているのかと言うと、金銀宝石の類が、魔界ではそこらの石と同じように転がっているので、それを利用して金貨や銀貨を作っているからだ。
・・・だからと言って金や銀の価値が魔界で石と同等かと言うと、それも違う。石などよりも魅力的な加工原料として、広く日用品やインテリアに使われている。
なので、カンディスが高級ホテルのスイートに居ても、何の不思議も無かった。
「さて、お前たちはここで我輩が来るまで大人しくしていろ」
ベッドの上で横になっている二人・・・ラメラとキャナルにそう言い聞かせた。カンディスは支払いが終わって自らの物になった二人を、このホテルに連れ込んだのだ。
「で、でもご主人様、あたしの処女・・・」
キャナルが寂しそうに自分の性器を服の上から指差す。そう、彼女はまだ処女だった。カンディスはどう言う訳かキャナルの処女を、そのままにしていたのである。
「解っているとも。別にお前を肛門専用にしようなどともったいない事を考えているわけではない」
そこまでキャナルは言っていないのだが。
「お前達には、今日中に役立ってもらう。その時に、お前の処女をもらいうけよう。それまでは・・・そうだな、ルームサービスでも楽しんでいろ」
「だってさっ。あたし達はここでご主人様を待ってればいいんだよ」
ラメラとキャナルは、支払いが終わりカンディスの物になると、カンディスを『お客さん』ではなく『ご主人様』と呼ぶようになっていた。
「はい・・・でも、早くあたしの処女をもらってくださいね」
その声を背中で聞いて、カンディスはホテルの部屋から出た。
「それじゃあダンナ、あっしはそろそろ次の獲物を探しに行ってきますぜ」
ザジはそう言うなり、カンディスのマントの中から飛び出して、何処かに飛んでいってしまった。もちろん、その姿を魔力の無い常人には見ることは出来ない。
「ザジが探しに行ったのは、クロス教区の外の辺境だったな。・・・楽しみだ」
そう言いながらザジを見送り、その後ホテルのすぐ近くにある高級レストランに向かった。よれよれのスーツにドクロのピアスの男など、普段なら丁重にお引取りを願われるところだが、今は『真昼の傍観灯』の効果で素通しだ。
この高級レストランに何をしに来たのかと言えば、もちろん獲物を手に入れに来たのだ。カンディスはこの町で手に入れる獲物は、町から居なくなってもクロス教に目をつけられないと言う条件で、選抜していた。なら、こんな金持ちしか来ないレストランにそんな獲物がいるのかと考えるのは、カンディスにとっては思慮の足らない考えだ。
「金持ちにも失踪の理由のある者や、細工しだいで怪しまれない者もいるのだ」
カンディスは、堂々とレストランの扉を開いた。その懐には、いくつかの香水が収められていた。
あたし、マレーネ・アイウスは誕生日だというのに、トイレの中でとても不機嫌に考え事をしていた。理由はとても簡単。パパが『お前ももう成人したのだから、もうそろそろ行儀見習いに修道院にしばらく行ってきなさい』なんて言ったからだ。
修道院での行儀見習いは、上流階級の子女にとって大きなステータスになるから、パパがそういうのも解る。行ったか行ってないかが、良い縁談が組めるかに関ってくるんだから。
「だからって納得なんて出来ないっ!
何であんなダサくて窮屈で歪みまくった閉鎖社会に行かなきゃならないのよっ!」
没個性な修道服も、規則でがんじがらめな生活も、あたしには耐えられない。と言うか、耐えろって言う方が無理なのよ。だって今までの生活と何もかも違うんだもの。
綺麗なアクセサリーも付けられないし、綺麗な服も着られない。その上遊びに外出することも出来ないなんて。
だけれど、パパを説得なんて出来やしない。あたしには甘いけど、一度言い出したことは、絶対曲げないのがパパだ。だから嫌だと言っても聞いてくれないだろうけど、あたしがこの修道院がいいと言えば、行くのはその修道院にしてくれるかもしれない。
「帰ったら、出来るだけ規則の厳しくない修道院を探そう」
そう結論を出して、あたしはトイレからだ出ることにした。早速パパの機嫌をとらないと。
どうやってパパの機嫌をとるか考えながらドアを開くと、場違いな男が立っていた。着てるのはヨレヨレのスーツとマントだし、趣味の悪いドクロのピアスに、薄気味悪い燭台を片手に持ってる。何でウエイターが摘み出されないのか不思議な程不振な男だ。・・・顔は美形だけど。
「ちょっと、ここ女子トイレよ」
そう教えてあげたのに、男は懐から素早く香水か何か取り出して、それを服に吹きかけてきた。
「なっ、何すん・・・・・・っ!」
悲鳴を上げて、誰か呼ぼうとしたけれど、それどころじゃなくなった。血の気が引いていくのが、自分でも解る。もちろん、目の前の香水男が怖いんじゃない。
気持ち悪いのよっ! 今あたしが着てるこの服がっ。
この前パパに買って貰ったばかりの、あたしも気に入ってる服だ。だけど、今はただただ気持ち悪い。肌触りが良かったはずの布地は、何だかぬめって糸を引いているように感じる。
「お願い・・・このふくぬがしてぇーーー」
自分で脱げばいいんだけど、これ以上服に触れるなんて気持ち悪くて出来ない。
震える声で頼むと、ニヤニヤと笑いながらこっちを見ている男に頼むと、男は笑みが深くなった。乙女のピンチに笑ってるなんて、こいつ顔は美形だけど性格は最悪だ。
「そうなると、我輩はあなたの肌を見ることになるが?」
このスケベッ! それで笑ってたのね。
「いいからっ! 見ても触ってもいいから脱がしてよっ!」
本当だったらこんな男の視界にいるのも嫌だけど、仕方ない。これ以上こんな気持ちの悪い服着てたら、プライドの前に気がどうにかなりそう。
「では、お言葉に甘えて・・・」
男は、スルスルとあたしの服を脱がしていく。その時胸やお尻に必要以上触れてくるかなと思ってたけど、意外とそんな事は無かった。・・・期待していた訳じゃないんだけど。
「さて、これで良いかな?」
「まだっ! 下着も脱がしてっ! 引き千切ってもいいからっ!」
服だけだと思ったら、気持ち悪くなったのは下着もだった。この男の前で裸になる事になるけど、そんな事どうでもいい。
「引き千切るなんてもったいない。これはシルクだろう?」
とか言いながら、下着もテキパキと脱がしてくれる。
そしてあたしは、気持ちの悪くなった服と下着から解放された。
その瞬間、あたしはヘナヘナと床に座り込んでしまった。
「気分はどうかね?」
男が聞いてくる。その声でようやくあたしは異性の前で丸裸になっていることに気がついて、急いで両手で際どい所を隠す。
「あ、ありがと。良くなったわ」
服を脱いだせいか、気分はとってもいい。そのおかげで、少し冷静になれた。
「ちょっと、いつまで見てるのよ。・・・そりゃあ、見たくなるのも仕方ないけど」
あたしは自分の美貌とプロポーションには自信がある。金色の髪に、パッチリとした目。シミ一つ無い白くてスベスベした肌。胸は友達の誰よりも大きいし、形もいい。お尻ちょっと大きめだけど、ウエストはその分細い。だからこの男が見とれるのもわかるけど、さすがにいつまでも見てもらいたくは無い。
「もういいでしょ、何なら今あたしのつけてる指輪の一つもあげるから、その上着をあたしにかけて。そしたら誰か呼んできなさいよ」
「・・・いや、指輪はいらん。すぐに呼んできてやろう。だが、その前にもう一回・・・」
そう言う男の手の中にあるのは、あの黒い香水だ。・・・そう言えばこの香水をかけられた途端、服が気持ち悪く感じるようになったんだった。
「やめ―――」
あたしが言い終わる前に、男は香水をあたしに吹きかけた。
カンディスはマレーネの様子を、注意深く観察していた。今の所彼の『淫花の香水』を改良して作った新作香水シリーズの一つ、『蛇蝎の黒香水』は、計算通りの効果を発揮している。
この香水は、かけられたものを文字道り蛇蝎のように嫌悪感を抱く香水だ。服からこの香水の臭いがすれば、服が嫌でたまらなる。
「さて、これを自分にかけられたら・・・」
計算通りなら、カンディスに都合良い展開が。違うならもしもの時のために作った『無臭の白香水』で香水の効果を消せばいい。
マレーネはしばらく放心状態で呆然としていたが、いきなり両腕で自分を抱くと叫びだした。
「見ないでっ! お願いだからあたしを見ないでぇぇぇっ!」
裸だから見られたくない。と言う様子には見えない。
「ふむ。どうして見られたくないのだ? 自慢の美貌と身体なのだろう?」
そう言いながら、カンディスはマレーネの腕を掴み引き起こした。
「自慢っ? こんな身体がっ? 自慢ですってっ!?」
マレーネはカンディスを恨みがましい瞳で睨みつける。だが、カンディスの目から見てもお世辞抜きでマレーネの美貌も身体も優れたものだし、マレーネ当人がその事に自信を持っていることにも気がついていた。
「なら見なさいよっ! この生白くて、気色悪いウジ見たいな肌っ!」
自棄になったように叫ぶマレーネが指差すのは、高級な日焼け止めや日々の手入れの賜物だろう、きめ細かくシミ一つ無い純白の肌。
「細くて小枝みたいな貧相な指っ!」
次に指差すのは細くたおやかな、白魚のような手と指。
「駄馬のみたいに太い脚っ!」
駄馬どころか、その脚は優美な競走馬のような見事な脚線美をカンディスの目に主張している。
「何の役にも立たないのに、そのくせぶよぶよ脂肪ばっかりついているおっぱいにお尻っ!」
胸も尻も当人の言う通り、脂肪はついていて豊かだが、ぶよぶよどころかハリがあって、触り心地が良さそうな上に、形も整っている。
「極めつけはあたしのここよっ!
最後にマレーネが指差したのは、自身の生殖器だった。
「処女の癖に、ろくに知りもしない男の前で恥ずかしい身体を見られて熱くなってる・・・恥知らずな肉穴。
こんな身体の何処が自慢なのよっ!」
そう言うなり、マレーネは俯いて泣き出してしまう。そのマレーネの後頭部を見ながら、カンディスは『蛇蝎の黒香水』の評価を頭の中のメモ帳に記していた。
『自分にかけられると、かけられる以前に自分の身体にどんなに自信があろうと、劣等感しか感じられなくなる事は計算通りだが、発情効果は予想していたよりも発揮されていないな。・・・材料同士の相性が悪かったのかもしれん』
評価とは別に、悲観にくれている獲物を前に淫魔の本能が『犯してしまえっ!』とカンディスに命じる。もちろんカンディスはこの本能に逆らうつもりは無い。
問題はどうやって犯すかだ。この時カンディスの頭の中には、二つの方法があった。一つは、劣等感を刺激する言葉責めを多用する方法。もう一つは、逆に甘い言葉を囁いて利用する方法。
「そう泣くなマレーネ。お前の身体は素晴らしいではないか」
後者をカンディスは選んだ。・・・あまり追い詰めすぎて、舌でも噛まれたら事だからだ。
「そんなの嘘よっ! どうせ触るのも嫌だって思ってるに決まってるわっ!」
「我輩の言葉を信じられないか・・・。いいだろう。お前の身体が素晴らしいと、我輩が我が身をもって証明してやろうではないか」
カンディスはマレーネの手を放すと、己のペニスを素早く取り出し、マレーネに見せた。マレーネは幼い時父親のものを見たとき以来の男性器を、まじまじと見つめる。
「我輩のチンポを両手で扱け」
「扱けって・・・気持ち悪いって言ったて、止めてあげないからっ!」
思いのほか素直にマレーネはカンディスに従った。普段ならともかく、今のマレーネにはカンディスのペニスより自分自身の方が嫌悪の対象なのだ。そのため、触れるくらいはなんでもなくなっている。
マレーネがカンディスのペニスに触れ、ゆっくり扱き始めるとビクビクとペニスが動いた。
「何っ、動いたっ!?」
「それは、お前の指が気持ちいいからだ」
驚くマレーネにそう言ってやると、マレーネは不思議そうにペニスを見つめる。
「気持ちい・・・あたしの指が?」
信じられないといった顔つきだが、まんざらでもなさそうだ。しかし、それよりもカンディスは興味深い事に気がついた。マレーネがさっきよりも発情しているのだ。陰毛の上からでは解らなかった愛液の分泌が、今ははっきり濡れているとわかる。
「ふむ。もしかしたら・・・。
マレーネ。今度はその胸で我輩のチンポを包め」
「包むって・・・」
「こうするのだ」
カンディスは胸で包むと言う事がピンと来ないマレーネの胸の谷間に、自分のペニスを挟ませると、自らの手でそれを動かし始める。
「こんなことして気持ち悪いでしょ。ぶよぶよのあたしのおっぱいなんかに挟まれて」
「いやいや、そんな事は無い。お前の胸の柔らかさと張りは素晴らしい。我輩、挟さまれてここまで気持ちがいい胸は初めてだ」
・・・褒め言葉のように言いながら貶しているように聞こえるが、カンディスはこれでも褒めちぎっているつもりである。
どうやら、マレーネには褒め言葉に聞こえたらしい。嬉しそうに頬を赤く染めると、今度は自ら胸でカンディスのペニスを扱き始める。
「マレーネ、我輩のチンポの先を咥えるのだ」
「うん」
マレーネが躊躇無く亀頭を唇で咥えると同時に、カンディスは精液をビュクビュクと精液を放った。マレーネは突然暴れだしたペニスと、口内に溢れる苦い精液に目を白黒させたが、それをペニスを咥えたまま吐き出すわけにも行かず、ゴクゴクと飲み下した。
「何よこの苦いのっ!? チンポから出たのっ?」
カンディスの呼び方が移って、ペニスをチンポと呼びながらくってかかるマレーネ。精液はマレーネにとって旨い物でも、飲みやすい物でもないのだから当然だ。
しかしカンディスは静かに、落ち着いてそれに答えた。
「それはな、お前の胸に挟まれて、素晴らしく気持ちが良かったという証拠だ、マレーネ。よく言うだろう、身体は嘘をつかないと。我輩の言葉が信じられないというのなら、その精液を信じるがいい」
落ち着いていても、言っていることは充分に暴言だ。しかし言われた当のマレーネは、自分の顔の前にあるペニスをとろんとした統帥の眼差しで見つめ、ごくりと喉を鳴らした。その瞬間、僅かに腰が動いていたのを、カンディスは見逃さなかった。
「あ、あたしのおっぱいがチンポを挟んで気持ちよく出来る、素晴らしいものだって事は照明してくれたけど、他の部分・・・あそこやお尻はどうやって照明するのよ」
その声にも瞳にも、照明してもらえることを望んでいることは、カンディスにはすぐ見抜けた。
「もちろんすぐに照明してやろう。マレーネ、まずはお前のオマンコが素晴らしい事を照明しよう。脚を開いて我輩に良く見せてみろ」
「いいけど・・・」
自身が無さそうにしながらも、やはりマレーネは素直にカンディスの前で股を開き、大陰唇を指で開いて性器を晒した。
マレーネの性器は当人の言っていた通り、触れられてもいないのにしっとりと濡れている。
「どう? 誰にも触られてないのに、おっぱいでチンポ挟んで精子飲んだだけで、もうこんなに濡れてるでしょ。・・・やっぱりあたしのオマンコはだらしの無いオマンコなのよ」
「そんな事は無い。本来性器とは性交・・・セックスをするための機関なのだから、お前のオマンコが濡れていることは正常な事なのだ。・・・それどころか、それを誇るべきだ。誰にも触られていないのに濡れる性器とは、優れた動体視力や生まれつき鋭い五感のような、才能の一つなのだからな」
「そんな事言われても・・・何だかセックスしか能の無い女の子みたいじゃない」
淫魔としては正しい見解を言ってやると、マレーネはそう言って目を逸らしたが、マレーネの性器は違う反応を返した。
とろりと愛液を分泌し、ピクピクと膣口を蠢かす。半ば皮を被っていたクリクトスは、完全に皮から開放されビンビンに勃起している。
どうやら『蛇蝎の黒香水』の発情効果は、対象の嫌悪の対象(この場合マレーネの身体)を褒めることで発揮されるようだ。それも、一般的には褒め言葉ではないものでもいいらしい。
「・・・褒めて伸ばすか。今までやったことが無いな。まあ、何事も経験と言うし、良いか」
すでに充分に濡れている膣に、浅く指を挿入した。
「あぁっ!」
「ほほう、処女だというの我輩の指に絡みつき放そうとせず、しかもそれで快感を得ているとは・・・。素晴らしいオマンコだ。きっと淫乱の素質があるに違いない」
普通ならただの皮肉に過ぎないが、今のマレーネにしてみればどんな形でも自分の身体の価値を肯定されれば、喜ばずにはいられない。さらに、カンディスの言葉の一つ一つがマレーネの発情を高めていく。
「・・・なら、使ってみてよっ! あたしのオマンコを使って、その言葉が本当だってさっきみたいに精子をビュービュー出して証明してよ」
カンディスにとって、願っても無い事だ。
「では、我輩に尻を向けて膝を付くのだ。そうすれば、お前の尻の価値も証明してやろう」
「お尻の価値も・・・」
瞳を期待に輝かせて、マレーネが白い桃のような尻をカンディスに差し出す。差し出されたカンディスは、遠慮無くその尻を掴むと、ペニスを膣口に一気に挿入した。
「うあぁぁぁっ! 熱いぃぃぃいぃっ!」
愛液で蕩けているような状態だったマレーネの性器は、未通の膣に太いペニスが侵入し処女膜を破られても、痛みよりも快楽をマレーネに与えた。
カンディスのペニスがマレーネの子宮口をノックすると同時にビクビクと腰が上下する。絶頂に達したのだ。
「イッたか。初めてのセックスで、しかも入れられただけでイクとは、やはりお前の性器は素晴らしい。
それに・・・」
カンディスはマレーネの尻に手の平を当てると、摩るように手を動かす。
「このたぷたぷとした柔らかさと、程よい弾力を持つ尻も良い」
「本っ・・・当ぅ? あたしのオマンコやお尻ってそんなに良い物なの?」
「良いとも。だがマレーネ、お前の身体の価値をさらに高める方法がある。それは・・・肛門で我輩を楽しますことだ」
「肛門って・・・お尻の穴でっ!?」
思わず快楽も忘れてマレーネが驚愕する。排泄機関としてしか肛門を考えた事の無いマレーネからすれば、思いもつかないことだ。
「そうだ。考えても見ろ、性器で男を楽しませる女はこの世に五万といる。だが、お前ほどの美貌と身体で性器ばかりでなく肛門でまで男を楽しませる事の出来る女は、そうはいない。
どうだ? お前が嫌だというのなら、我輩は強制せんぞ。今でもお前の価値は高いのだからな」
マレーネは、ゴクリと唾を飲んだ。
排泄機関で異性を楽しませると言う事への躊躇い。自分の価値を高めたいという欲求。そして、カンディスの望みを叶えたいという思いがぶつかり合った。
カンディスは気づいていなかったが、この時マレーネにとってカンディスはただの通りすがりの男ではなく、自分への嫌悪間から救ってくれた、大恩人になっていた。自分の身体を褒め、価値を保証してくれる。しかも美形と来れば、恋心の一つも芽生えようと言うものだ。
カンディスがそれに気がついたら、この香水の使用を禁じたかもしれない。
「・・・お願い、あたしのお尻の穴で楽しんで」
それはともかく、マレーネの中では後者が勝ったようだ。
「では、遠慮なく楽しませてもらおうか」
カンディスはマレーネの肛門に指をツプリと入れると、同時にそれまで動かさなかった腰を前後に動かし始める。」
「あひぃぃぃっ! もっとぉぉぉっ! もっとあたしのオマンコでたのしんでぇぇえぇっ! おっぱいでも、お尻の穴でも良いから、あたしの身体できもちよくなってぇぇぇっ!」
「気持ち良いとも、お前のオマンコは我輩のペニスを締め付けて離さぬし、肛門は我輩の指を旨そうに咥えて離そうとせん。
お前の身体は一級品だ」
そうカンディスが囁くだけで、マレーネは容易く上り詰めてしまう。間断無く腰が痙攣し、愛液が洪水のように分泌される。
「さぁ、マレーネ。これが我輩の言葉が事実である証拠だ」
「いっぱいオマンコに出してぇぇぇっ! うれしいよぉぉぉ!」
ビュクビュクと膣内に射精され、マレーネは間違いなく幸福を感じた。
・・・これから彼女は、射精を褒め言葉としてその度に発情を高めていくだろう。
「さて、マレーネ。お前は行儀見習いに行く修道院を探しているはずだな? 我輩がいい修道院を紹介してやろう。父親には、その修道院が良いと、お前から言うがいい」
「ふぁい」
カンディスは自身のペニスを咥え、舌で愛撫するマレーネの回答に満足し、頭を撫でてやった。
これでマレーネに月一回ぐらいの間隔で親元に手紙でも書かせれば、一年や二年は誤魔化せるはずだ。それだけの時間があれば、その間に競技は終了しマレーネ共々魔界にカンディスは戻っていることだろう。
「さすがのクロス教も、魔界まで我輩を追ってくることは出金だろうからなぁ」
次にカンディスが来たのは、洋服店だ。それもドレス等の高級な物を専門に扱う店だ。と言ってもドレスやスーツが所狭しと飾られているようなことは無く、見本に幾つか置いてあるだけで基本はオーダーメイトの注文を受けるシステムとなっている。
「オーダーメイト。いい言葉だ。どうせ買うのならば、自分にあった物の方が長く切ることができるのだからな」
そう言うカンディスのスーツもオーダーメイトだ。・・・ただ、作られてから人間の赤ん坊が生まれて、老人を通り越して化石になりかねない時間がたっているだけで。
「さて、次の獲物は今の時間ここで新しいドレスの注文を行っているはずだ。・・・今の内に付けておくか?」
店の入り口に向かうカンディスの手の中には、金色の香水が握られていた。
「それではお客様、生地の色はいかがしますか?」
そう質問すると、上客の二人はそろって答えた。
『青にして頂戴』
そう言ってからまったく同じタイミングでお互いを見詰め合うと、よく似た声で口論を始めた。
「あなたも青なのっ? 青はわたくしこそ似合う色よ。あなたが青いドレスを着ても、似合いっこないわ」
「そんな事ありませんわ、お姉さま。青はあたくしの方が似合います。お姉さまは赤のドレスを頼んだらいかがかしら?」
口論と言っても、口調はあくまでも穏やか。ただしその瞳の光は間違いなくギラギラとお互いを睨みつけている。
応対している店員としては、どうとも言いがたい。もし青が片方の客に似合っているなら、必然的にもう片方の客にも似合っていることになる。
何故なら、今応対している二人の客は双子の姉妹だからだ。
髪や瞳の色はもちろん、身長に身体つきまでまるで鏡に写したようにそっくり。だがこの双子の上客・・・クライン家のご令嬢、リーサ・クレインとサーラ・クレインはこの店長が知る限りお互い競い合うのが常で、穏やかだが激しい舌戦を繰り広げる。しかも、色の好みが同じなのかこの店での衝突の理由には事欠かない。
そのしょっちゅう起こる舌戦も、結局は『ドレスが同じなら、自分の方がきれい』と言う結論になって終わるのがいつものパターンだが。
ここは意見を求められるか、舌戦が激しくなるかするまで自分は黙っていた方が良いだろうと、店長が口をつぐんでいると、足音が聞こえた。
「ちょっと良いかね?」
「はい、何でございましょう?」
反射的に振り返ると、そこにはよれよれのスーツを着た男・・・カンディスが、深い緑色の香水を片手に立っていた。
店長が店員達の姿が何時の間にか見えない事や、今日の客はクライン家のご令嬢で最後だということに気がつく前に、カンディスは香水を吹きかけた。
香水の臭いが店長の鼻腔に満ちると、彼の瞳から意思の輝きが鈍くなる。
「あの二人の客は我輩に任せてくれんかね?」
「・・・ええ、どうぞお好きに。私はそこらで寝ますからー」
店長は投げやりな口調でそう言うと、床にごろりと横になり早くもいびきをかき始める。その姿からは気力のきの字の欠片も感じられない。
「・・・『無気力の緑香水』は予定通りの効果を上げているようだな」
カンディスは、手の中にある緑色の香水を懐にしまった。この香水は、臭いを嗅がせた者を無気力にさせる効果がある。殴られても抵抗するのが面倒。犯されそうになっても、逃げるのが億劫。そんな状態に出来る。
その香水をカンディスが何故獲物に使わないのかと言うと・・・そんなマグロ状態で獲物を手に入れても、つまらないからだ。
『真昼の傍観灯』の効果で、カンディスの存在にも店長の職務放棄にも、他の店員のサボりにも気づいていない双子の姉妹を確認してから、今度は店に入るとき持っていた金色の香水を自分に吹きかけた。
「後は・・・これで良し」
『真昼の傍観灯』の効果を切る。その途端、二人とも店の現状に当然だが気づく。床のそこかしこで店員達や店長が横になっているのだから、気づかないはずが無い。
「ちょっと、何をしているんですっ! わたくし達のドレスはどうするんですかっ!?」
「さっさと起きなさいっ! ・・・あら、あなたは?」
サーラがカンディスに先に気がついた。店員には見えないが、この店にドレスを買いに来たにしては身なりが貧乏くさい。しかし、泥棒強盗の類にしては堂々としすぎている。
カンディスはドレスの生地の見本を見ながら、ほんの一瞬だけサーラとリーサに視線を向けて言った。
「我輩にはお構いなく」
そして、また生地の見本に視線を落とす。
無礼千万。少なくとも、貴族のご令嬢にとる態度ではない。
だが、サーラはこの礼儀知らずに怒りを感じなかった。・・・正確には、別のものを感じたのだ。
一瞬だがカンディスの視線がサーラに向かった瞬間、サーラの胸は高鳴った。気分は高揚し、頬が赤くなる。
『何なの? これは。・・・・・・いえ、そんな事はどうでもいいわ。それよりも・・・』
「・・・サーラ、どうなさったの? この方がどうかして?」
リーサもカンディスのことに気がついた。カンディスはそのリーサに視線を一度向け、そして今度は口も開かずに視線を生地の見本に戻す。・・・無礼さがエスカレートしている。
しかしそんな態度をとられても、リーサもサーラと同じく怒りを覚える前に胸のときめきを覚えた。
サーラはそれを察知して焦った。姉も自分と同じ事を感じたはずだ。なら、必ず独占しようとする。それだけは許せなかった。
『そこのあなたっ!』
意を決して、カンディスに声をかける二人。やはりリーサも同じ事を考えていたようだ。
「何かな?」
振り向くカンディスの視線に、二人は頬を赤く染める。
「わたくしを・・・」
「いえ、あたくしを見ていてください。ただ、それだけでいいの・・・」
双子は恋する乙女の瞳・・・ではなく、欲情しつつあるメスの潤んだ瞳でカンディスを見つめる。それを見たカンディスは焦らすかと思いきや、双子に向き直ると『いいとも』と言って頷いた。
それからしばらくは、何も起こらなかった。ただカンディスが双子に均等に視線を向ける。それだけが延々と続く。
リーサもサーラも、カンディスと食事がしたいとかお話を聞きたいと言う事ではなくて、二人が願ったのはただカンディスに見られたい。見ていてもらいたい。この点に限っていた。
しかし、この停滞は長くは続かない。何故なら二人ともすぐに満足できなくなったかだ。
『ああ、もっとわたくしを見てもらいたい』
『でも、今も見てもらっていただいているはずですわ。一体何が足りないというの? 何故あたくしは満足できないの?』
『そうだわ・・・。それはわたくしの顔しか見ていただいていないからに違いありません』
双子は『未婚の婦女子がみだりに肌を晒すべきではない』と言う両親の方針のため、舞踏会でもなければ顔以外ほとんど肌を晒さない服装をしている。もちろん手も手袋で覆われている。
『この方が今見ているのは、わたくしの顔と今わたくしが身につけている服やアクセサリー。だから満足できないのですわ』
ためしにリーサは手袋の片方をはずし、サーラは胸元のボタンを一つはずした。その様子をカンディスはただただじっと見つめている。
そのカンディスの視線が、リーサの手やサーラの胸元を這う。まるでそれが愛撫のように、二人に快感と悦びを与える。
それを確信したら、後は早かった。二人にとって服は、その瞬間に自分を飾り守る物ではなくなり、カンディスの視線を遮る邪魔な布切れでしかなくなった。その布を脱ぎ捨てることに、欠片の躊躇も覚えない。
カンディスがこの双子に使った香水。それは『視姦の黄金香水』と言うもので、この香水を使用した者に見られると、まるで性感帯を愛撫されているような快楽を得られるというものだ。
文字通り、視線で犯せる訳だ。・・・それだけに、使い所を間違えるとおぞましいことになりかねないのだが。
生まれたままの姿になった二人は、惜しげもなくカンディスの前に肢体を晒す。貞操観念など、もう頭の中には欠片も残っていないだろう。
二人の性器はすでに愛液で濡れ始めている。しかし、二人ともまだ満足していなかった。もっと自分を見せたいという欲望は、どんどん膨れ上がっていく。
しかし欲望がいくら膨れ上がっても、二人にはそれを叶える方法が思いつかなかった。当然だ。これ以上脱ごうにも服はもう着ていないのだから。
「リクエストを良いかな?」
カンディスが二人の様子を見ながら、問う。
「我輩は二人の『女』を見せて欲しいのだが、だめかね?」
『女』。その言葉が何を指しているのか、先に理解したのはサーラだった。
「あたくしのあそこを見てっ!」
その場に座り込んで脚を大きく開くと、指で大陰唇を開いて性器の中身を見えるようにする。
「どうっ、ピンク色できれいでしょう? まだ誰にも見せたこと無かったんですわよ」
するとカンディスはそれまで二人に向けていた視線を、サーラだけに向ける。カンディスの視線の先で、サーラの性器は気持ち良さそうに愛液を流す。
妹がカンディスの注目を集めているのを見て、リーサもどうすればカンディスの視線を得られるのか理解した。それと同時に、カンディスの視線からはずされる事の喪失感も実感した。何をしても、あの視線を向けてもらわなければ。
「わたくしの方がもっとすごいものをお見せしますわっ!」
リーサはその場で膝を突くと、カンディスに尻を向けた。そして脚をサーラと同じように大きく開き、それと同様に自分の指で尻の谷間を開いて、肛門までも見えるようにした。
「どうですっ? 未婚の・・・それも貴族の女子が床に顔をつけ、お尻の穴とあそこを殿方に見せるなんてそうそうありませんわよっ!」
それはたしかにと今度はリーサに注目するカンディス。視線の先では、リーサの肛門がピクピクと動き、ポタポタと愛液の雫が床に落ちる。
次にサーラは、カンディスの前で自慰を始めた。処女膜を破いてしまうんじゃないかと、見ていて心配になるほど激しく指を出し入れして、クチュクチュと淫らな水音を撒き散らす。
「あはぁぁぁっ、とっ、殿方の前で自慰をするなんて、ふしだらな処女はそう見れませんわよっ!」
「わっ、わたくしだってっ!」
リーサも負けてはなるものかと、自慰を始める。こっちは性器だけでなく、肛門にも二チュニチュと指を入れて出し入れしている。
視姦によって性感を高められている二人は、通常よりもずっと容易く絶頂まで上り詰める。だけれどそれはとても浅い。何度至っても、とても満足なんて出来やしない。
満足するためには、カンディスにもっと自分を見せればいい。見てもらうためには・・・次はどうすればいい。
「ところで質問なのだが・・・何故自然に肛門に指が伸びるのだ? 普段からそうしていたのか」
「ええ。わたくし達は結婚した後にあまり子供を作ると、跡継ぎをめぐって争いの種になりますから」
「胸やお尻で夫を満足していただくのが慣わしなのですわ。ですから、今のうちから少しなれておけと教えられていますの」
「・・・なるほど。そう言う考え方もあるな」
今減現在、魔王の座をめぐって兄弟姉妹と争っているカンディスの一言。
一方サーラとリーサは、どうすれば満足できるかのヒントを得ていた。そうだ。この殿方に貫かれて感じているところを見てもらえばいいんだ。
「質問に答えたのですから・・・次はあなたの物に処女を貫かれて感じるあたくしを見てくださいませんこと? もういつでも入れられますわよ」
びっしょりと愛液で濡れた性器を広げて、サーラが誘う。
「答えたのはわたくしが先ですっ、ですからわたくしのを先に貫いてください。今なら、処女でもお尻の穴でもどちらでも使えますわっ」
リーサの良くほぐされた肛門が、もの欲しそうに動く。
それを前にして、カンディスは内心の衝動を押さえつけて微動だにしない。
「別に我輩はそんな事望んでおらんからな。お前たちを見ているのも、最初に頼まれたからだ。
それに、お前たちの頼み方は尊大ではないか? 頼みごとをするのなら、それ相応の口の聞き方があるはずではないかね?」
カンディスのつれない返答に、二人は一瞬だけ硬直する。しかし、すでに二人の羞恥心もプライドも崩れてしまっている。
「あたくしの処女をあなたのオチンチンで奪って、処女の癖に感じる淫乱なあたくしを見てくださいっ!」
「わたくしのお尻の穴にオチンチンを突っ込んでくださいっ! お尻の穴で感じる淫売処女のイクところを見てほしいんですっ!」
「では先にサーラの処女から頂こうか。・・・それとリーサ。お前はサーラの後でもらうが、それまでの間我輩に見て貰いたければ、努力をすることだ」
カンディスはそう言いながらサーラが言った事が本当かどうか試すつもりなのか、一切愛撫せずにペニスをサーラの膣口に挿入し始める。
「アアーーーっ! 見られてるぅ、オチンチンがあそこに入ってくの見てくださいぃぃいぃっ!」
処女膜を破られて感じているはずの痛みも、視線による愛撫と高められた性感の前には塵に等しいようだ。紅い処女の証が膣口から流れるが、それもすぐに愛液に薄まっていく。
その間、リーサはどうすればカンディスに視線を向けてもらえるかを考えていた。このまま自慰を続けても、カンディスが見るのはサーラだけであることは明白だ。なら、自分の順番が来るまで待っていればいいのだが、彼女はそれまで我慢できそうになかった。
「そうだわっ!」
彼女は何か思いついたのか、処女を喪失した双子の妹の顔の横に膝を付き、そのクリクトスに舌を伸ばした。
「お姉さま何をっ!?」
「この方に妹のクリクトスを舐める姉の姿を見ていただくのですわっ! あなたも姉にクリクトスを舐められながらオチンチンを出し入れされる自分のあそこを見て欲しいんでしょう?」
ピチャピチャとクリクトスを舐める舌の音と、腰と腰がぶつかるパンパンと言う音が響く中、カンディスはリーサの工夫に満足していた。サーラも同感なのか、ギュッギュッとペニスを締め付ける。
そのきつい膣の中に、カンディスはドクドクと精子を流し込んだ。
「あひぃぃぃいぃいいいぃっ!」
一際大きくサーラは叫びながら腰を上下に振るわせた。そして全身からぐったりと力を抜く。
カンディスがペニスを引き抜くと、どろりと白い精子が膣からあふれ出る。それを眺めているカンディスの前で、再度サーラの腰が軽く痙攣した。その視線でまた絶頂に至ったようだ。
「もっとみてぇ、あそこから精子が溢れてるのみてぇー」
「悪いが順番なのでな。次はリーサ、お前だ。・・・せっかくだから、お前も肛門をもらおうか」
交代を告げるカンディスに、リーサは嬉々として自らの肛門を晒し、蹂躙されるのを待つ。それを見ながら、やはりサーラもどうやってカンディスの視線をまた獲得すればいいのか考えていた。
リーサと同じ事をするのは、気が進まない。二番煎じでは飽きられてしまう。なら・・・交代までの時間を縮めればいい。
思考するサーラの前で、カンディスのペニスがズブブとリーサの肛門の中に潜り込んで行く。
「アグゥ、グゥゥゥウウウゥッ!」
まるで獣のような声を上げながら、リーサはカンディスのペニスを受け入れた。早い教育の成果か、初めての肛門性交にもかかわらず、潤滑油も無しで痛みを訴えない。
「見えますかあぁぁあぁっ? わたくしのお尻の穴が、あなたのオチンチンを咥えてるのおぉぉぉっ!」
「見えているとも。我輩のペニスを旨そうに咥え込んでいるお前の肛門がな。
そうだ。自分で尻を振るスケベなお前の姿を見せてはくれんか?」
自分で腰を振れば、この殿方はわたくしをもっと見てくれる。そう思えば、リーサに腰を振らない理由は無い。
だが、痛みは無くてもバックバージン喪失直後で激しく腰を振ることは難しいのか、その動きはゆっくりとしていた。ゆっくりと亀頭寸前まで肛門からペニスが出たら、出した時と同じようにゆっくり根元までペニスを飲み込む。
その繰り返しだ。リーサの括約筋はカンディスのペニスを締め上げているので、ゆっくりでもカンディスもいずれ射精するだろうが、それには時間がかかるだろう。
その時、パァァァンッとリーサの尻が鳴った。
「ひぎっ!? 何をっ・・・」
驚いて後ろをリーサが振り返ると、双子の妹が手を振り上げているところだった。
「何って・・・もちろんお姉さまを叱咤しているのです」
パァァァンと、再度リーサの尻が叩かれる。
「お姉さまがのんびり楽しんでいたら、いつまでたってもあたくしの順番が回ってきませんもの。
ですから・・・お尻を叩かれるのが嫌でしたら、もっと早くお尻を振ってください」
リーサの悲鳴をバックに、サーラが座った目で姉を脅迫する。どうやら、リーサはサーラの順番を早く終わらせる事で、自分の番を早く巡ってこさせ、またカンディスの視線を自分に向けさせようとしているらしい。
「そんな無理・・・」
「無理なら何度でも叩きますわよ? それとも、お尻だけでなく乳首やクリクトスも虐めたらいいのかしら?」
「ヒィッ」
リーサはサーラの言葉に身体を震わせると、必死に腰を降りはじめた。サーラが本気でやりかねないと分かったからだ。
そして、主導権をサーラに奪われた形のカンディスは、どんどん進んでいく事態を楽しんでいた。
「人間の本性は、緊急事態と欲望を刺激されたときに出るようだな。正直、我輩がないがしろにされているようで面白くは無いが・・・まあ、そこは今後調整しておくことにしておこう」
それに実際サーラの脅迫によって、カンディスのペニスに与えられる刺激が増したことは事実だ。リーサは肛門を必死に締めて、ズッポズッポと激しく腰を振っている。
「オグゥゥゥッ、お尻の穴がグチャグチャになるぅぅぅぅっ! 裂けちゃいますぅぅぅっ!」
「そう、その調子ですわお姉さま。グチャグチャになっても裂けても一向にあたくしは構いませんから、お尻を振ってくださいね」
『女って恐ろしい』思わずカンディスはそう思ってしまった。
そうは思っても、下半身は快楽に忠実なのかかまわずリーサの腸内に精子を流し込む。
「あはぁぁぁぁっ! あついのお尻の中に出てるぅぅうっ!」
解放の喜びと、快楽の悦びの混じった声を上げるリーサの肛門からから、ペニスを引き抜く。すると、射精した精液が溢れるより早く、リーサが囁いた。
「今度は、あたくしのお尻の処女をもらっていただけませんか? もちろん、肛門にオチンチンを入れられてよがるあたしを見ながら」
「もちろん、そうさせてもらおう」
カンディスは、サーラの囁きを聞いたリーサが目を光らせたのを、見逃さなかった。
そして、カンディスの予想通り、双子だけを入れ替えて同じことが起こった。
< 続く >