第1話
かつて、人間がまだ生まれて間もなく、世界がまだ混沌に包まれていたころ、光の神と闇の神の戦いがあった。
光の神をアールマティ。闇の神をタローマティという。
アールマティは天使たちを率いて戦った。タローマティはモンスターを率いて戦った。人間たちもそれぞれいずれかの陣営について戦った。
100年に及ぶ激しい戦いの中、ついに光の神アールマティが勝利し、世界は秩序のうちに統治されることになった。闇の神に味方したものは地獄に落ち、光の神に味方したものは後世までの繁栄が約束された。この年にアールマティを崇める大聖堂が建立され、光の神の教えはすべての人々に浸透した。
それから1500年。光の力とアールマティの信仰は人間の心の根幹となり、人々はときおり人間同士で小さな諍いを起こしながらも平和に暮らしていた。闇の力は一部の悪魔崇拝者やモンスターが持っているのみとなり、闇の神タローマティはこの世から滅び去ったように見えた。
しかし、いつしか闇は集まり、意思を持つまでに成長していく。
それは誰も気づかないうちに力を強め、静かに光の神に対する復讐を狙っていた。
再び、光の神アールマティと闇の神タローマティとの戦いが始まろうとしていた……。
< つづく >