第06話
「そ、そんなっ!」
慌てて立ち上がろうとするが、上からしっかりと肩を押さえられているため、身動きが取れない。
「あっ! お、お願い、放してっ!」
「ホント。綺麗で可愛くて……いやらしかったよ、ママ。最高だった」
怯える聖美に構わず、雅人は美母の首筋にほんの軽く前歯を立て、やわやわと優しく噛み始める。
「あっ! やっ! やああっ!」
「アレを見て、僕初めて“ああ、ママも『オンナ』なんだ”って分かったんだ。すごくすごく嬉しかったよ。まるでずーっと高い雲の上にいた憧れの女神様が、すぐ手が届く目の前に降りて来てくれたみたい」
うっとりとした表情で、雅人は愛咬を続ける。
舌と唇も使い、硬軟取り混ぜた刺激を送り込んでくる。
「うぅっ! ダメ! あっ! ああっ!」
「ね? お願いだよ、ママ。……見たいんだ、僕」
その姿はまるで肉食の獣が哀れな獲物を押え込み、貪り喰らう直前にわざといたぶっているかのようである。
「だ、ダメよっ! そんな――あっ!」
また、乳房が雅人の両手で覆われる。
先程は脇の下からだったが、今回は肩越しに上からクロスするように腕が伸び、豊かな双乳を優しく、だが、しっかりと包み込んでしまう。
(ああ。なんて……力強い腕なの――)
日頃の部活動の成果だろうか? いつのまにかたくましく成長していた息子の両腕は、まるで鋼鉄で出来ているように屈強で、こうして抱かれてしまうと、振りほどく事など聖美には不可能だった。
(そういえば……こんなに強く抱かれたのって、一体いつ以来かしら?)
ふと、心が揺らぐ。
(……不思議ね。嫌がっているクセに、私、なんだか安心してる)
口でこそ嫌がってみせてはいるが、息子の腕から逃れるため、もがき暴れようとはしていない。むしろ、次第に緊張をほぐし、心地よい抱擁に身を委ね始めていた。
「もう――逃さないよ、ママ」
優しく、だが、力強く抱き締められ、二人の体がさらに密着する。
「あ……」
(凄い――当たってるわ。ゴツゴツして、みなぎってる。熱くて、硬くて……ああ、お願いよ、そんなに押しつけないで)
背後から迫る『若く猛々しい牡の気配』に、聖美の心の奥底の『雌』が敏感に反応し始めていた。今にもよろめき崩れそうな心を、羞恥心が必死に押し止める。
(ダメよ……ダメなの。だって、私――)
「……お、お願い。分かって、マー君。私……あなたの『ママ』なの。そんな恥ずかしい事――」
「ふふ。ズルいなぁ。今さら“ソレ”を持ち出すなんて反則だよ、ママ。でもね――もう、手遅れなんだ。知ってるでしょ? 僕は『ママにエッチが事がしたくてしたくてたまらないヘンタイ』なんだよ。ママをメロメロにしたい。エッチな気持ちで一杯にさせて、僕の事しか考えられないようにしたいんだ」
(そんなの……もう、とっくになってるわ。お願い。これ以上、おかしくさせないで)
「ダメよ……マー君。私は――」
「ねぇ、『ママ』でいるのがツラいなら……今だけ忘れちゃおうよ?」
サラリと軽く、だが、どこか淫靡な気配を秘めた誘いを雅人がかける。
「……え?」
(何を言ってるの? 今だけ……忘れる?)
振り返ろうとした美母の耳に、万感の思いを籠めて息子が囁く。
「愛してるよ……聖美」
(あああああああああっ!)
たちまち、ビクン!と聖美の全身が硬直し、目が大きく見開かれる。
背筋をまたゾクゾクと電流のようなものが駆け抜け、両頬がカッと熱く火照る。
(マー君……私を……私の事を――)
優しく、しかし、しっかりと気持ちを籠めて囁かれた『自分』の名前――気付けば雅人からそんな風に呼ばれるのは生まれて初めての事だった。
『母親』としてでなく、『一人の女』として、『自分の女』として愛している――そんな熱い気持ちがストレートに伝わってくる。
(ああ……『私』、喜んでる。受け入れてる。こんなに――ときめいてるわ)
どんな淫らな手練手管より、どんな催眠の技法よりも、その一言は効いた。
それはまさしく、魂の奥底まで一瞬で染め上げる秘密の呪文だった。
(そうね。『私』はもう、『ママ』じゃないのね? あなたの――『姫宮雅人』の『オンナ』なのね? ああ、いけない事なのに……おぞましい事のハズなのに――)
「……はい」
小さな小さな声で応えると、胸の奥がキュンと、痛い程の喜びに疼く。途方もない解放感と、身の裡に熱くたぎる快楽の予感とが、背徳の罪悪感をどこかに追いやってしまう。
「私も、愛してます。ま……雅人、さん」
声を震わせ、ほんの数秒前までとは全く異なる『恥じらい』の色に頬を染めた聖美は、まるで生まれて初めての告白を受け入れた少女のように美しく可憐だった。
そのまま背中と腰の緊張の糸が切れ、クタリと雅人に身を委ねる。
(ああ。変わるわ……何もかも変わってしまう――)
そう。本当の魔法のように、たった一言で何かが決定的に変わってしまった。
聖美の中にかろうじて残っていた『母』の部分――最後の『良識』と『理性』が、たった今、屈したのだ。
(私……もう、戻れない)
一筋、自分でも気付かぬうちに流した涙が頬を伝う。
そんな微妙な気配の差を敏感に感じとったのか、雅人は抱きしめていた腕をほどいて聖美の真横に膝を突くと、優しく、だが真剣な口調で尋ねる。
「知りたいんだ……聖美の事、全部。可愛い所や綺麗な所だけじゃなくて、いやらしいところも全部知りたい。僕だけに見せて欲しいんだ。それとも――やっぱり、聖美は僕の事……嫌いなの?」
そっと伸ばされた指先が、優しく聖美の頬を撫でる。
「マー君――」
(そんな聞き方……ズルいわ)
泣きそうな顔で小さく首を振る。
「……恥ずかしい、の」
「ああ。可愛いよ聖美。そうやって、恥ずかしがるそのままが見たいんだ。どうしても――イヤ?」
自分を見つめる雅人のまっすぐな瞳に心がグラリと揺れる。
(もぉ! もぉ! もぉ! もおぉっ!)
聖美はうつむき、頬を真っ赤に染めながら、蚊の鳴くような小さい声で呟く。
「独りじゃ……イヤ」
「……え?」
問い返す雅人に、唇を噛みしめ、少し恨めしげな、それでいて媚びるような上目遣
いで告げる。
「私独りで……させないで。マー君も一緒に……して?」
「アハッ!」
途端に輝くような満面の笑みを浮かべ、雅人が聖美に抱きつく。
「あっ! ま、マー君?!」
「もちろんっ! もちろんいいよっ! 一緒に見せっこしよっ! ふふ、やっぱり、聖美はエッチだねぇ!」
「……バカ」
さっそく雅人は聖美の前に廻りこむと、腰を突き出し、見せつける。
「ほらほら、見てご覧。さっきから、もう、こんなにビンビンだったんだよ」
ブルン!
「う、わぁ……」
聖美は目を丸くする。
雅人が――おそらくは意図的に――背後からのみ『襲撃』し続けていたため、実は聖美は風呂場に足を踏み入れてからまだ一度も、はっきりと『息子の下半身』を目にしていなかった。
(――スゴ……い)
思わず、ゴクリとツバを呑み込む。
プラスチックの椅子に座った自分のちょうど目の前に突き立つ肉棒は、先程DVDで見た“アレ”よりも、遥かに大きく見えた。
ゴツゴツした表面には無数の血管が浮き出ており、まさしく『怒張』という言葉に相応しい。それはグロテスクなほど巨大で、『オスの欲情』に満ち溢れていた。
「ね? これが聖美の中に入るんだよ」
「う……うん」
(――ああ。私達、とんでもない事をしてるのね? 息子のオ○ンチンを受け入れてしまう母親なんて――おぞましいケダモノだわ)
瞬間、激しい後悔の念が襲う。
聖美が今胸に抱く『抱かれたい』という気持ちは、『性欲』と言うより、むしろ『心の絆』を求める甘く切ない感情の現れだった。けれど、そんな清らかで少女じみた想いとは全く別次元の『肉』と『欲』のカタマリを見せつけられ、聖美はすっかり動揺してしまう。
だが、同時に自分の奥深い場所で、何かがざわめき出すのを感じる。
(獣みたいな匂いで……脈打ってる。スゴいわ。まるでココだけ別の生き物みたい)
熱気に当てられたように、ポーッと頬が上気する。
今さら男性器に頬を染める年齢でも無いはずなのだが、まるで生娘のように初々しい聖美の反応に、雅人は満足気に微笑む。
「どう? 期待する?」
「わ、分からないわ。でも……私、その――ちょっと、怖いの」
聖美の素直な反応に、雅人は頷き、幼い子供を安心させるような口調で応える。
「大丈夫だよ。毎回毎回、ちゃあんと根元までずっぽり入ってたもん。コイツで一番奥をゆっくりこねてあげると、聖美はすぐ泣きそうな顔で僕にしがみついてきて――」
「そ、そんなの知らないっ! それ、『私』じゃないものっ!」
「同じだよ」
雅人は嬉しそうに微笑む。
「コレでいっぱい泣かせてあげるからね。ほら、触ってごらん?」
「あ……」
手を掴まれ、肉棒を握らされる。
聖美の手の中で“ソレ”は脈打ち、まだまだ膨れ上がろうとしていた。
(ああ。スゴいわ。スゴく硬くて……大きい。それに……こんなに熱い)
「おっきいでしょ?」
「う……うん」
「これまで知ってる中で何番目くらい?」
(その質問……今度は『私』に答えさせるのね)
「一番、よ。一番……大きいわ」
諦めと感嘆の気持ちを籠め、素直に答える。
「アイツよりも?」
「えっ!?」
「『これまで知ってる中で一番』なら、当然、『アイツより大きい』って事だよね? そうでしょ?」
「……」
「ホラ、答えてよ」
(マー君……『オス』の顔してる)
目の前の『美しい雌』が肌を重ねた『牡』への嫉妬と、これからその『雌』を征服する事への期待と優越感で、雅人の目がギラギラと輝く。
「ええ。お、大きいわ……マー君の方が」
この様子では、回答を渋ると無理にでも答えをひきだそうとするだろう。諦めて、正直に答える。
(……ごめんなさい、あなた)
「どっちが硬い?」
「それも……マー君、よ。私、こんな硬いの触った事無いわ」
「ふぅん」
ニヤニヤと笑いながら、雅人は己の分身を握らせた美母の手の上に、自分の手を重ねる。
(あ……)
「もっともっと大きくて硬くなるよ。コレで聖美を一番奥深くまで串刺しにしてあげるからね」
「そんな……怖いわ」
「ふふ」
満足気な微笑みを浮かべた雅人は、美母の白魚のような指を上からそっと握り、ヒ
クヒクと淫らに脈打つ肉棒をゆっくりとしごきはじめる。
「あっ! ま……マー君っ?!」
「ああ……気持ちいいよ、聖美」
(……熱いわ。手がヤケドしちゃいそう)
少し怯えるような聖美の視線と細い指先の感触に力を得て、雅人の“ソレ”はぐんぐんと硬く大きくなっていく。
「ねぇ、想像してご覧。“コレ”が入るんだよ、聖美のナカに」
「……」
(そうね。“コレ”が入ってくるのね――こんな『暴れん棒』さんが。ああ……どうしよう? 怖いわ。『私』、壊れちゃうかも)
ごくり。
思わず、悩ましげに眉を寄せ、キュッと唇を噛む。
液晶の画面越しに、ただ映像を見せられるのと違い、こうして実際に手の中にある『肉の棒』の存在感は圧倒的だった。
フェロモンに満ちたクラクラするようなオスの匂い、芯に鉄の棒でも入っているような硬さと、みっちりした重量感、若さがそのままほとばしるような熱気――全てが聖美には未知の感覚だった。
そう。これは本来、味わう事はおろか、心に浮かべる事さえおぞましいはずの『禁断の果実』なのだ。
(……『怖い』? ううん、違うわ。私、『期待』してる。本当はめちゃくちゃにされたいんだわ。何もかも捨てて、この子に抱かれたがってる……ああ、私、どうなってしまうの?)
そんな、ためらいと期待に激しく揺れ動く心とは裏腹に、聖美の熟れた『雌のカラダ』は『猛々しい若牡の感触』に素直に反応していた。
トロリ――
「あ……」
溢れ出た秘蜜の感触に思わず小さく声を漏らす聖美に雅人が問いかける。
「ねぇ。そろそろ……見せてよ、聖美も」
呼びかけられ、瞬間、ビクリと身を固くした聖美だったが、やがて、覚悟を決めたように、震えながら小さく頷く。
「……はい」
■■■■
(ああ――見られてしまうのね? 何もかも……全て)
聖美は固く閉ざしていた太股を広げていく。
左手を雅人の肉棒に添えているため、すでに美しい双乳は露わになっていたが、まだ、残る右手で秘所を押さえたままだった。スラリと伸びた両足の付け根――大切な場所を守るこの『最後の砦』に雅人の焼け付くような視線を感じる。
(ホントに……ヒドい子。イケナイ子。私にこんな恥ずかしい事させるなんて。自分から見せつけさせるだなんて――)
羞恥と期待、悦びと怯え――全てが複雑に絡み合い、抑えようもなく体が震える。
そんなためらいがちなゆっくりとした美母の仕草を、雅人はもどかしげに見つめている。先程までの余裕はどこへやら、血走った目で何一つ見逃すまいと一心不乱に凝視していた。
ふーっ。ふーっ。ふーっ。ふーっ。
無言で鼻息を荒くする雅人に、ふと聖美の心がくすぐられる。
(……マー君たら、あんなに興奮してる。さっきまで、私の事を好き勝手にエッチにいじめてたクセに、今はおしゃべりするのも忘れて、じっと見つめてる)
魅せる者と魅せられる者――この瞬間、二人の力関係は見事に逆転していた。
追い込まれるように無理矢理始めさせられた行為だったが、その可憐で美しい肢体で、今この場を支配し、年若い『牡』を手玉に取っているのは、明らかにこの美しい『雌』の方だった。
(そんなに……見たいのね? 私の奥の大切なトコロを。ああ……イケナイ子。ねぇ、分かってるの? そこは――あなたが産まれて来た場所なのよ?)
心の中で雅人にそう問いかけた瞬間、ジュワッとこれまでにないほど激しい勢いで愛液が溢れ出す。
(ああ。ヘンよ……どうして? こんなにイヤなのに、恥ずかしいのに……私、今、自分から見せたがってる。マー君をもっと興奮させたい……あのスゴいオ○ンチンをもっともっとカチンカチンにしたいの。ああ……最低だわ)
百八十度近く両足を広げた聖美は、震える手で股間を覆ったまま、雅人から顔を背ける。
「ね……ねぇ、分かってるの、マー君? ホントはいけない事なのよ……女の子のこんな姿を見たがるなんて。ホントだったら、こんな恥ずかしい事、絶対に――」
今さら躊躇してみせるのは単なるポーズだった。聖美は『最後の一押し』を求めていた。
これは『自分の意志』では無いのだ。『仕方無くやらされている』のだ――そんな証を欲していた。
(お願いよ……マー君。私――)
チラリと横目を向け、切なく潤んだ瞳で訴えかける。
心の底の『女』の部分が、最後の免罪符を求めて、雅人にすがる。
ゴクリ。
「いいから……見せるんだ、聖美」
喉を鳴らし、緊張に少し声を震わせながらも、この場に相応しい『反論を許さぬ冷
たい口調』で雅人が命じる。
(ああ……マー君! 分かってくれるのね?! 素敵よっ!)
軽いエクスタシーに、聖美の全身が小さく震える。
号砲は鳴らされた。後はただ『堕ちて』いけばいい。
「ヒドイ……ヒドイわ、マー君。『私』に命令するのね……こんな恥ずかしい事」
クチュリ。
「!!」
雅人が息を呑む音に、子宮がジンと疼く。
(見せ……ちゃった)
まるで夢の中にいるような不思議な陶酔感が聖美を支配していた。
(――でも、しょうがないの。だって私、『命令』されてるんですもの。全部、マー君のせいよ。ほら、ココが見たいんでしょう? 広げてあげるわ。ホントに……イケナイ子)
聖美はうっすらと微笑みを浮かべながら、秘唇を指先で広げてみせる。
たちまち、タラリと愛液が糸を引き、床に滴る。
「すごく……濡れてる、ね?」
「イヤイヤ。お願い……そんな事言わないでぇ」
(全部、あなたのせいよ……ヒドい子。あなたが『私』を、こんな『恥ずかしいオンナ』にしたのよ)
花芯にあてがった中指を、小さく円を描くように優しくクリクリと動かし始める。
「あぁん……ヒドいわ。私、こんなの全然した事なかったのよ。それなのに――」
「綺麗だよ、聖美。いやらしくて可愛いよ。ねぇ……今、どこをいじっているの?」
聖美の目を覗き込みながら雅人が問いかける。囁くようにゆったりと語りかけるその声は穏やかで優しく、聞いているだけで夢見心地にさせられる。
「ク……クリトリス、よ」
「気持ち良い?」
互いの視線が絡み合い、甘い疼きが聖美の体の奥底をゾクリと震わせる。
(ああ、濡れちゃう――)
「ええ……いいわ。気持ち、いいの。あぁん……はああぁんっ!」
すすり泣くような声を上げ、熱い吐息を洩らしながら、聖美は腰を突き出すようにさらに足を広げてみせる。
午後の日差しを浴びて、芸術品のように美しい、つややかな裸身がきらめく。
(――見て、マー君。ここがオンナのコの一番敏感なトコロ。優しく触ると気持ちいいの。乱暴にしちゃダメよ)
見せてはいけない場所を、見せてはいけない相手に、自分から見せつける――背徳の悦びと解放感に頭の芯がジンと痺れる。
「ふふ。聖美はソコをそんな風に触って欲しいんだね?」
「……」
(――ええ、そうよ。あなたに触って欲しいの。こうやって、優しく……)
クチュクチュと小さく濡れた音を立てながら、潤んだ目で雅人を見上げる。その切なげな表情は言葉よりも遥かに雄弁だった。
「分かったよ。一所懸命覚えるから、もっと僕に見せてくれるかな? とっても可愛い聖美のマ○ずり姿」
「イヤイヤイヤぁ! そんな風に、言わないでえぇ」
甘えた声を上げながら、首を小さく横に振る。
聖美は今や、『女体をどのように扱えばよいか』を雅人に示す生きた教材と化していた。
(“『女の子の正しい知識』を教えてあげる”なんて言っておいて――こんな淫らな姿を見せるなんて……ああ、最低だわ)
だが、そう思いながら、聖美は自分の姿態で雅人の視線を釘付けにしている事に誇らしさと大きな喜びを感じてしまう。
(だけど、コレはマー君だから……見せてるのよ。見ていいのは、マー君だけなの。私のこんな……こんないやらしい姿――)
「ねぇ。聖美は、さっき何を考えながら『して』たのかな?」
「そんな……いやいや。お願い、マー君許して――そんな事……」
「ダメだ。ちゃんと言うんだ、聖美」
優しい語りかけから一転した冷たい命令口調が聖美をゾクゾクさせる。
(ああ。素敵よ、マー君……)
「ヒドいわ――無理矢理言わせるのね? 私、言わなきゃいけないのね?」
「そうだよ。全部教えるんだ。心の中までハダカになるんだよ。分かったね、聖美?」
「……は、い」
お互いの言葉に酔い、二人とも徐々に興奮と陶酔の色を深めていく。
肉棒に添えられた聖美の左手が、雅人に導かれるまま速度を上げ始め、それに釣られて自らの秘所を刺激する右手も、次第に動きが激しくなっていく。
「うっ……!」
「はああぁんっ!」
小さく洩らす声の生々しさが、互いの本気さをよく物語っていた。
(ああ……嬉しい。私達、一緒ね? 一緒に気持ちよくなっているのね?)
「わ……『私』、すごく、驚いたの。知らない間に、アソコの毛をすっかり剃られて……おまけに、あんな恥ずかしいところにイタズラ書きされて――でも、とっても興奮したわ。“自分はどんな格好でコレを書き込まれたんだろう?”って思ったら、もう……たまらなかったの」
記憶を辿る聖美の声に熱が籠りはじめる。
「うん。じっくり観察しながら書いてあげたんだよ。おもいっきり両足を大きく開かせて、ヒダヒダを指で広げて、ハラワタの奥まで覗きこんだんだ。知ってる? 聖美の『ナカ』ってすごく綺麗なピンク色してるんだよ。とってもいやらしい匂いがするんだ。『オス』を誘う『メス』の匂いだね。嗅いでるだけでオ○ンチンにビンビン来るんだ。僕、鼻先をオ○ンコにくっつけて、思いっきり匂いを嗅いであげたんだよ」
「あぁん……ダメよぉ。言わないでぇ、そんな恥ずかしい事」
自分のそんな姿を想像するだけで、また、内奥からトロリと熱い蜜が滴る。
「聖美のオ○ンコにそっと指を入れてあげると、チュウチュウ吸い付いてくるんだ。ナカは熱くて、ザラザラしてるのにヌルヌルで。僕、たまらなくなって、むしゃぶりついてベロベロ舐め廻したんだ。すごく美味しかったよ、聖美のオ○ンコ」
「い、いやあぁ……」
(そんな事してたのね? 抵抗の出来ない私に――ああ。ヒドいわ、マー君)
頬が熱く火照る。
まるで今この場で、雅人に舐め廻されているかのように秘所が疼く。
(イケナイ子……イケナイ子……イケナイ子……)
大胆さを増す聖美の右手は、ついに手の平全体を花弁に押し当て、グチュグチュと淫らな水音をたてはじめる。
「クリトリスも硬くなってピンて突き立ったから、指でつまんでコリコリしてあげたんだよ。聖美の体、ビクビク痙攣してた。その場でコイツを突っ込んでめちゃくちゃに犯したかったんだけど必死で我慢したんだ。スゴく苦しかったよ……でも、その甲斐があったな。こうして、ちゃんと言えるんだから」
(あ……)
雅人がソッと手を伸ばし、聖美の顎の下に手を添え、顔を自分に向けさせる。
「好きだよ、聖美。愛してる――聖美を僕だけのモノにしたい」
(ああ……マー君、その目――素敵。私……どうにかなっちゃいそう)
凛々しい『オトコ』の表情で自分を見つめる雅人に、聖美の胸が甘く疼く。
心が、体が、聖美の全てが目の前の『若く自信に満ち溢れた牡』を求めていた。
「今日の僕は熱いミルクで満タンだよ。何回も何回も何回も聖美を泣かせて、僕の事しか考えられないようにするからね。分かったかい?」
そう言って雅人は人差し指で聖美の唇をなぞると、優しく口に含ませる。
ちゅぽ。
「んぅ……」
聖美は素直に雅人の指をくわえ、小さく頷く。
(ああ。もう……どうなってもいいわ! メチャクチャにしてっ! 『私』、何もかも忘れて、あなたの『女』になるわっ!)
何かがふっ切れた様子で淫蕩な微笑みを浮かべると、聖美はチロチロと雅人の指先に舌を這わせながら、右手の二本の指を自らの膣奥深くに突き入れる。
じゅぶりっ!
「く……ううぅっ!」
(ああ、足りないっ! ダメよ! これじゃ、全然足りないわっ!)
左手に握った肉棒の感触が『ホンモノ』の雄々しさをダイレクトに伝える。
太さ、硬さ、長さ、熱さ……全てが敵わない。
くちゅ! ぐちゅ! くちゅぐちゅ!
「はぁあん! そんな……そんなああぁ――」
切なげに身悶えしながら、悩ましい声を上げる。
右手の指を動かせば動かす程、かえってその『違い』を思い知らされる。
熱気と脈動と共に左手から伝わるのは、細い自分の指ではとても真似が出来ない、圧倒的な『存在感』だった。
「聖美も僕の“コレ”が欲しかったんだね?」
優しく雅人が尋ねる。
(……ええ、そうよ。欲しかったわ。『私』もあんな風に抱かれたかったの!)
切なく潤んだ瞳で雅人を見上げると、答える代わりに肉棒を握る左手に優しく力を籠める。
「ああ。聖美……」
聖美は雅人と共に肉棒をさする左手を、ついに自らの意志で動かし始める。
(ね、マー君――一緒にイキましょ? もう、じらしちゃイヤよ)
拙い動きだが、息子を快楽に導く喜びと、ありったけの愛しさを籠め、美母の左手が巨大な『カタマリ』を刺激する。
すでに右手の指は雅人にもはっきり聞こえるほど、グチャグチャと淫らな水音を立てている。
(ああ。なんて……エッチな音。エッチな匂い――)
「そう……イイよ。気持ち良いよ、聖美。……ああ、最高だ」
雅人が聖美の目を見つめながら、急速に高まって行く。
「私も――いいわ。気持ち、いいの……マー君。あっ! あああっ!」
聖美も悦びを露わにしながら、まっすぐに雅人を見つめ、自慰にふける。
美しい母と子は互いの淫らな反応に、激しく欲情の焔をかき立てられていく。
(オ○ンチン、ヒクヒクしてる。先端からヨダレを垂らしてる。もうすぐなのね? もうすぐここから、マー君の白くて熱いミルクが……ああ――)
ゾクゾクしたものが背筋を駆け上がる。もうまもなく、DVDで見たのと同じ光景が『現実』となるのだ。魂までも射抜かれてしまったあの雄々しく猛々しい射精を直接体験出来るのだ。
「ずっと、したかったよ……聖美。こうやって一緒に……ああ、気持ちいいよ、聖美!」
「わ、私も! 一緒にしたかったのっ! いいわ! 気持ちいいの、マー君っ!」
(ああ、嬉しいっ! 嬉しいの! 私達、一緒よ、マー君!)
グジュ! グチュ! ジュブ! ジュブジュブ!
白濁した愛液をダラダラと流しながら、聖美の指がピストン運動を加速させる。
禁じられた熱い想いに突き動かされるまま、二人は今まさに至福の高みに達しようとしていた。
「か、感じるっ! 感じるの! すごいわ、マー君! ああ、嬉しいっ!」
「あ、ああ……い、イキそうだよ、聖美! 僕……もう――」
手の中の肉棒がグッと大きくなったのを感じて、聖美もラストスパートをかける。
「イッて、マー君! ミルクを……『私』に熱いミルクを頂戴っ! 私もイクわ! ああ……一緒にイキたい! マー君とイキたいのっ!」
「イクよっ! かけるよ! 聖美の綺麗な体に、僕の、ミルクを……あああああっ!」
ビュクン!
(――熱いっ!)
最初の白濁が宙を舞い、豊かな乳房に当たった瞬間、聖美は絶頂に達していた。
「い……イク! イクイクイク! わたし、イッちゃうううううううううっ!」
「聖美っ! 聖美っ! 聖美いいいいぃ!」
ビュク! ビュクン! ビュクン! ビュクン!
二度、三度、腰を激しく突き出しながら、雅人が絶頂に達する。
その度、練乳のようにコッテリと濃く、白く熱いミルクが聖美のカラダめがけて放物線を描く。
「あっ! ああんっ! ああああんっ! はああああぁんっ!」
乳房に、腹部に、太股に――雅人のドロリとした樹液が飛び散る度に、まるで熱湯をかけられているかのように、ビクビクと聖美のカラダが跳ね廻る。
(マー君! マー君! マー君! マー君!)
雅人の白濁に汚されながら、聖美は全身で喜びを感じていた。
「ああぁ。スゴ、いぃ……」
知らぬ間に流れた法悦の涙が、また頬を濡らす。
(これが――マー君のミルクの匂い)
栗の花の匂いに似た、むせかえるような青い性臭に恍惚としながら、聖美は豊かな乳房に散ったドロリとした子種を指で押し広げる。
(すごく……濃い。それに、こんなに――こんなにたくさん……)
それは一週間の間、若さのみなぎる精巣で濃縮に濃縮を繰り返され、プチプチとまるでゼリーのように半固形に近い濃度だった。
(こんなの、もし『ナカ』に出されちゃったら、絶対――)
頬を紅潮させ、興奮にゾクゾクと体を震わせる。体の奥深くで何かがキュッと締めつけられるのを感じる。
「……イケナイ、子」
聖美は淫蕩な笑みを浮かべ、舌を長く伸ばすと、指についた精液を舐め取る。
そんな行動はこれまで夫である洋三にさえ、一度として見せた事はなかった。
(ああ。これが、マー君の味なのね?)
「美味……しい」
喉に絡むような苦みさえ、愛しく思える。
指先を舐め上げる聖美の表情がトロンととろける。
(ふふ。なんだか、私も『スイッチ』入っちゃったみたい)
聖美は傍らでまだ荒い息をつく雅人の肉棒に、優しくソッと手を伸ばす。
萎み始めたとはいえ、“ソレ”はまだまだ十分な硬さと大きさを保っていた。
「えっ? あ、あの……何?」
意外な行動に驚く雅人にニッコリ微笑むと、イタズラっぽい表情で聖美は囁く。
「ねぇ、マー君。私にもマー君のカラダを洗わせて欲しいの。いいでしょ?」
「う……うん、それは別にいいけど――あっ!」
戸惑いながら雅人が頷くや否や、聖美は雅人の前にひざまずき、まだ半勃ち状態の肉塊を素早く両手で包み込む。
「あっ! な、何するの、ママッ?!」
思わず“聖美”ではなく“ママ”と呼びかける雅人に構わず、聖美は肉棒にむしゃぶりつき、竿の部分に残る『ミルク』の残滓を音を立てて吸い上げる。
ジュボッ! ジュバッ! ジュポジュパッ!
「あっ! や……止めてっ! ねぇ止めて、ママ! 今、イッちゃったばかりだから、汚れてるよっ! 汚いよおぉ……あああっ!」
びくびくと腰を引こうとする雅人を許さず、抱き付くように腰を抱えこむと、思いきり喉の奥まで迎え入れる。
「んっ! んふっ! んんっ! んふうぅ!」
(ああ。唇が……舌が……ほっぺが……お口全部が喜んでる! スゴいわ。熱くて、大きくて……あぁん、美味しいっ! 私、“コレ”好きっ! マー君のオ○ンチン、大好きっ!)
“ソレ”は口の中で、容赦なく膨れ上がっていく。
熱さ、硬さ、大きさ――手で触った時よりも、遥かに膨大な情報が押し寄せ、聖美の脳を痺れさせる。
(なんて回復力なの? 今、イッちゃったばかりなのに、もうこんなに硬い。それにこの大きさ――カリの部分がググッて広がって反り返って……ああ、こんなの反則よ。マー君たら、こんな“兇器”で私を串刺しにするつもりなのね? ヒドいわ。なんて子なの――)
今、口腔内の空間全てをみっちりと占領した『肉の兇器』――パンパンに空気を詰め込まれたゴムチューブのように膨れ上がり、喉の奥までグイグイと圧迫するこの『カタマリ』を、自分はもうじき胎内に受け入れるのだ。これまで一度として味わった事のない猛々しい『オスの印』に自ら進んで征服されるのだ。
(私……絶対、メチャクチャにされちゃう。泣き叫んで狂わされて……ああ、怖い。怖くて――嬉しい)
怯えと期待が胸の奥でショートし、また、トロリと熱い蜜が滴る。
来たるべき『その瞬間』に向けて、聖美の体の奥底で何かが蠢き始めていた。
(もう……ダメ。『私』、止められないわ)
「――うふっ」
一旦、唇を放すと、驚きの表情で固まる雅人にうれしげに微笑む。
「ねぇ、マー君?」
「な……何? ママ」
雅人は戸惑いと怯えの混ざった表情で聖美を見つめる。
こんなにも妖艶で愛らしく、少女のようにキラキラと目を輝かせた母の姿を見るのは初めてである。思いも寄らぬ態度の変わりようについていけず、雅人はすっかり『素』に戻っていた。
(あらあら、マー君たら、ほんのさっきまで私の事、『聖美』って呼び捨てにしてたクセに――ふふ、可愛い)
そんな息子のあどけなくも素直な態度に、限りない愛しさと、激しく熱い欲情と、散々弄ばれた『お返し』をしてやりたい気持ちとが、同時に聖美の胸に湧き上がる。
(ホントに……イケナイ子。『私』をこんなに夢中にさせて)
「あのね――【マー君のカラダに汚いトコロなんか無い】のよ」
「え?」
はむっ!
「あっ! ひあっ! ひあああああっ!」
先程までの聖美を手玉に取っていた余裕はどこへやら、再び、肉棒にむしゃぶりつかれた雅人は、情けない声を上げ、ヒクヒクと身悶える。
「ま、ママ――ダメッ! ダメダメダメエエェッ!」
ずっぽりとくわえこまれた肉棒を熱いヌメリが包み込んでいる。
激しく動き廻る舌先が、敏感な亀頭を縦に横に斜めに縦横無尽に攻めたてる。
「あっ! あっ! あっ! あああっ!」
つい先程絶頂を迎えたばかりで過敏になっている局部を刺激されるのは、『快楽』というより、『拷問』に近かった。
「ま、ママ……ママぁ……はううぅ――」
カクカクと小刻みに腰を痙攣させながら、雅人が甘えた声を上げる。
(とっても可愛い声。そうなの……そんなに気持ちいいのね? ああ。たくさん感じさせてあげたいわ。うーんと気持ちよくなって欲しいの。もっともっと可愛い声を私に聞かせてちょうだい)
聖美は肉棒をくわえたまま、うっとりとした表情で微笑む。
(あ……)
聖美はふと壁の鏡に雅人と自分が映っている事に気付く。
首を前後に振り、ジュボジュボと音を立てて、一心不乱に肉棒に吸いつく美女――まるで口で雅人を犯しているようだ。
(ああ。いやらしい姿……いやらしい顔――なんて恥知らずなの。あんなに大きな口を開けて馬鹿みたいな表情でむしゃぶりついてる。実の息子のオ○ンチンをくわえる母親――最低だわ。最低よ! ケダモノ! 恥知らず!)
自分で自分に浴びせる罵声で、ゾクゾクと背筋に刺激が走る。
「あっ! あっ! ま、ママ! ママあぁ……」
雅人は、もはや、すすり泣くような声しかあげられなくなっていた。
(ああ。好きよ、マー君! 感じて欲しいの! 気持ち良くなってっ!)
聖美は夢中で肉棒を舐め、しゃぶり、そそり立たせる。
「アハ……すっごぉい。もうこんなにカチンコチン」
たちまち鋼の硬さと雄大さを取り戻した肉塊から一旦口を外し、しげしげと眺めた後、聖美は愛しげに“ソレ”に頬ずりしてみせる。
「ママ――」
「ふふ。まだまだ終りじゃないわよ、マー君。【隅々までしっかり洗ってあげる】んだから!」
聖美は洗面器に残ったローションを両手にたっぷり付けると、淫らな笑みを浮かべて雅人に近寄る。
もはや、何かがふっ切れたように、聖美の目の色は変わっていた。
「あ。そ、そうなんだ……ハハ」
そんな母の行動に雅人はたじろぎ、思わず後ずさる。
魔性の業を誇る少年も、いまや片無しだった。
「ね……ねぇ、ママ。できたら、その、普通に洗――あああっ!?」
「【ママねぇ、ちゃんとしってるんだよぉ。マーくん、オッパイよわいよねぇ?】」
聖美は“キヨミ”の舌足らずな口調を真似ながら、チロチロと雅人のピンク色の乳首に舌先を這わせ始める。
「やっ! あっ! あっ! ああっ!」
たちまち、また途切れ途切れの嬌声を上げてビクビクと反応し始めた雅人に愛しげに寄り添うと、ローションまみれの両手で肉棒の先端と垂れ下がった袋を優しく刺激する。
「ま、ママッ! そ……それダメ! 感じ過ぎて僕――あっ! ああんっ!」
自分が攻めている時は驚くほどのテクニシャンぶりを見せる雅人も、こうして一旦受身に回ってしまうと、年齢相応に感じやすく、おかしいほどに脆かった。
(ああもぉ! マー君たら、可愛いっ! 可愛い! 可愛い! 可愛い!)
雅人の甘えるような声に、聖美の舌と指にますます熱が籠る。
それはまさしく、DVDで見たシーンの再現だった。
(ああ。もっともっとマー君を哭かせたい。可愛いあえぎ声が聞きたいわ。だけど――)
「さーて、そろそろ『声出しちゃダメ』ってルールにするわね。いい、マー君?」
「えっ? 『ルール』っ!? そ、そんな、急にっ! んぐっ!?」
慌てる雅人に一切取り合わず、聖美は後ろから片手で問答無用に雅人の口を封じる。
「はい、【用意はいいですかー、お客さん?】」
「~~~!」
(さ。覚悟しなさい、マー君。オトナの仕返しはコワいんだから!)
ようやくお返しが出来ると思うと無意識に笑みがこぼれる。
聖美はもう片方の手で、さらに雅人の目を覆うと耳元に楽しげに囁く。
「あ、そうそう。それとついでに目もつぶってくれるかしら? 洗い終るまでに目を開けたり、声を出したら……うふ。分かってるでしょ? 『お・し・お・き』よっ!」
「~~~~!!」
声にならない叫びを上げつつも、自分が最初に『おしおき』ルールを始めてしまった手前、仕方無く雅人は聖美の言う通り目をつぶり、声が出ないよう口を押さえる。
(うんうん。いいコねぇ、マー君)
目の前で口を押さえ不安そうに立ちすくむ雅人に、ゾクゾクと抑え切れない喜びがこみあげる。
キュッとひき締まったヒップ、脛毛や胸毛など一切見当たらない褐色のスベスベした肌、筋肉質だがしなやかなボディ――この若く瑞々しい肉体の全てが“自分のモノ”なのだ。
(ああ……もぉ! もぉ! もぉ! ホントに食べちゃいたいっ!)
雅人の裸身を見つめるうちに、興奮で鼻息がどんどん荒くなっていく。
これは二人だけの秘密なのだ――ここでどれほど淫らな行為が行われても、決して他人に知られる事は無く、誰一人咎める者はいない。
「いただきまぁす」
ぺろん。
不意にしゃがんで、ふくらはぎのあたりに軽く舐めると、雅人が飛び上がる。
「%$#@*¥~!!!!」
両目をつぶった暗闇の中、どこから襲われるか分からない不安のため、余計敏感に反応してしまうようだ。
(あはっ! 楽しいっ!)
満足気に聖美は満面の笑みを浮かべる。先程雅人から聞いた『“キヨミ”との初めての体験』にヒントを得たこの攻めは大正解だった。
(ちょっぴり……イジメちゃお。そのくらいの権利はあるわよね?)
脇の下をくすぐり、乳首を舐め、うなじに唇を這わせ、腿に軽く噛み付く――あちらこちらを思いも寄らぬタイミングで攻めたて、雅人に散々声にならない悲鳴を上げさせた後、聖美はまた、背後から抱きつくように手を伸ばし、雅人の肉棒を手中に収める。
「!!」
「声……出しちゃダメよ」
ねっとりと耳元で囁くと、ローションをたっぷり塗った両手で愛する息子の『カタマリ』を優しく愛撫し始める。
「~~~~!」
鋭敏な先端をヌルヌルのローションで包まれ、袋のあたりを指先でサワサワと刺激され、雅人は激しく身悶える。あまりの気持ちよさに、徐々に腰が引けていく。
「っ! ふっ! っう! ん~~!!」
鼻息と一緒に、声にならない小さな悲鳴が洩れる。見れば雅人はこめかみに血管が浮き出るほど、きつく歯を喰い縛り、声を上げないよう必死で我慢していた。
(ふふ。どこまで耐えられるかしら?)
やがて快楽のあまり腰を引き続けた雅人がほぼ九十度に体を折り曲げた体勢になったところで、聖美は不意に身を沈め、愛しい息子の引き締まった臀部に顔を埋めると、長く舌を突き出して、菊の門を激しく舐め始める。
「……えっ! ま、ママッ!? 何するのっ?!」
驚いて思わず声を上げる雅人に構わず、聖美は舌先でアヌスをこじあけるように、ベロベロと舐め廻す。
「や、やめてっ! お願い! そんなとこ、汚いよぉ! 舐めちゃ――あっ! や! ダメえぇぇっ!」
肉棒をローションまみれの手で包まれ、アヌスを舌で襲われ、雅人は快楽にのたうちまわる。
「やめてよぉ! そんなの、ダメだよおぉ! ママ……あっ! やっ! やああっ!」
(あらあら、もう……メロメロね?)
一度声を上げ始めると、まるで抑えが利かなかった。堪えていたものが堰を切って溢れ出す。
「あっ! あっ! あっ! あっ! あああああっ!」
絶頂はもう、すぐそこまで押し寄せていた。
「ああ……い、イクッ! ママ、僕、またイッちゃうっ! イッちゃうよおぉ!」
美母の舌と指先に酔い、涙を流しながら雅人が歓喜の叫び声をあげたところで、不意に聖美は手を放して、雅人から身を引き離す。
「ハーイ。お・し・まい」
「……え?」
ビンビンに硬く膨れ上がり、今にも暴発しそうなオスのシンボルをそそり立たせたまま、雅人は途方に暮れる。
「え? え? おし……まい?」
「そうでーす。ハイ、お客さん。流しますよー」
「……」
平然とシャワーで湯を浴びせ始める聖美に、ようやく雅人は何が起こったかを飲み込みはじめる。
「い……イジワル! イジワルイジワルイジワル! ママのイジワル!」
「んんー? ママなんかねぇ、もーっとイジワルされたもーん」
「い、今にみてろっ! 絶対絶対絶対、フクシュウしてやる!」
「あらあら、そんな事言ってていいのかしら? 覚えてる? マー君たら、さっき声出しちゃったわよねぇ?」
「……あ」
まさに因果応報――雅人は口を開けたまま固まる。
「あのね、【おしおきの中身はもう決めてある】んだけど……ねぇねぇ、何だと思う、マー君?」
「そ、そんなの……分からないよ」
少し怯えながら、雅人は回答を待つ。
「ふふふふふ」
聖美は微笑みを浮かべながら、ゆっくりと雅人の正面に腰を降ろす。
その場に立ったまま不安げにこちらを見つめる雅人に、思わせぶりにチロリと舌なめずりしてみせる。
(……ああ。狂ってる。私、狂ってるわ。もうダメ……自分が止められない)
「ねぇ、マー君――」
タイルの床に座ったまま、上体を後ろに寝かせて両肘を突くと、雅人の顔を見上げながら、ゆっくりと大きく両足をM字に広げる。
「私の“ココ”……洗ってくれるかしら?」
「え?」
「ただし――手を使わないで、ね?」
(……アハ。言っちゃったぁ)
また、ジュワリと体の奥深くから熱い蜜が滴り落ちる。
乳首はツンと硬く尖りきり、激しい興奮で全身に鳥肌が立つ。
「えっ? えっ? 手を……使わない? 洗う?」
(そうよ、おバカさん。ふふふ)
淫らな笑みを浮かべる聖美と、雅人の視線が交差する。
数瞬の後、母の言葉の意味を理解した雅人は思わず目を丸くする。
「え……ええええええっ?!」
ごくり。
「そ、そっか。それが僕の――【おしおき】なんだ。……ふぅん」
雅人の表情が、次第に淫らな笑みに変わって行く。
(やぁん! マー君――その顔、エッチ!)
「分かったよ。ママは、『ソコ』を――僕に洗って欲しいんだね?」
四つんばいになった雅人が、聖美の広げた両足の中心に顔を近づけてくる。
(あ……当たる。鼻息が――)
「だけど、『手を使っちゃダメ』――そうなんだよね?」
「え、ええ。だって……『おしおき』ですもの」
(ああ。恥ずかしい。恥ずかしいわ。マー君、お願い。そんなに見つめないでぇ――)
自ら大股開きで息子を誘いながら、矛盾した感情に頬を紅く染める。
背徳の悦びに背筋がゾクゾクと震える。
「それじゃあ……よく見えるように両手で広げてみせてよ、ママ」
雅人は聖美にニヤリと笑いかける。
(ああ。もぉ、この子ったら! ホントにエッチなんだから! どうしてすぐさまそういう事を思い付くのよ?)
聖美は苦笑しながらも、自然と昂ぶっていくのを感じる。
「こ、こう……かしら?」
クチュ。
熱い蜜に溢れる秘裂を、両手の指でおずおずと押し広げてみせる。
「うーん。よく見えないなぁ。もっと奥まで広げて、僕が書いた『メッセージ』を見せてよ」
(んもぉ……エッチ! マー君のヘンタイ!)
「い、いい? 誰かさんのおかげで大変だったんですからね?! “コレ”、もし落ちなくなっちゃったらどうしてくれるのっ!?」
「ふふ」
さらに顔を近づけた雅人は、ためつすがめつ様々な角度からじっくりと“その部分”を注視し、不意にフッと息を吹きかけてはビクンと聖美の体が反応するのを楽しむ。
「あっ! や……やぁんっ! こら、マー君っ! いつまでもジロジロ見てないで、ちゃんと洗――きゃうっ!」
ベロン!
不意に敏感な花芯を舌が襲い、思わず叫び声を上げる。
「可愛い声だねぇ。ママ」
「こ、この――」
(さっきの仕返しのつもりっ!?)
「OKOK。これならちゃんと読みとれるねぇ」
雅人は嬉しそうに頷くと、ひときわ長く舌を伸ばす。
「『ママ』」
ぺろんっ。
「あんっ!」
「『アイシテル』」
ぺろんっ。
「はああんっ!」
雅人は左右の花弁の奥に書き込まれた『メッセージ』を交互に読み上げながら、それらをなぞるように軽く舐め上げ、舐め降ろす。
「ま、マーく……」
「『ママ』、『アイシテル』、『ママ』、『アイシテル』、『ママ』……」
「あ! ああん! あん! あん! はあああんっ!」
チロチロと左右の秘唇を交互に攻められ、聖美は喜びの声を上げ続ける。
(ああ……なんて気持ちいいの。こんなの……初めて。舐められるだけで、私、こんなに――)
「き、気持ちいいっ! いいわ、マー君! 舐めてっ! もっと舐めてええぇっ!」
雅人の頭を股間に抱え込み、誰憚る事なく大声で叫ぶ。
もはや、恥じらいの気持ちは消え失せ、ただただ純粋な快楽だけが聖美を突き動かしていた。
「アレアレ? 僕、『洗う』んじゃなかったっけ?」
一旦、わざと舐めるのを止め、聖美の股間から顔を上げると、意地悪くニヤニヤ笑いながら雅人が尋ねる。
「あうぅ……そ、そうよっ! もおっ! ちゃんと……あ、『洗い』なさいっ!」
聖美は頬を紅く染め、恥ずかしさを誤魔化すように雅人を叱りつける。
(バカバカバカバカバカ! マー君のイジワル!)
「うん。『ちゃんと洗ってあげる』よ、ママ――でも、それにはもっともっとよーく『見える』ようにしないとね」
「えっ? ……あっ! きゃあああああっ!」
腰のあたりを両手でグッと掴まれ、上に向かって引き上げられる。
「な、なにコレっ?! なんなのっ!?」
かろうじて肩と首が床に付いているが、腰から宙に浮いた両足は下に向かって逆V字に開かれ、その間からニヤニヤと雅人が覗きこむ。
いわゆる『まんぐり返し』の体勢である。
「ね……ねぇ! マー君、一体何をするつもりなのっ?!」
おそらく、小学校のマット運動以来、全く経験した事のない体勢に聖美はパニックに陥る。
聖美の背筋に沿って立てられた雅人の膝がストッパーとなり、体勢を元に戻せない。
さらに両手首をそれぞれ掴まれ、膝の裏側から足と一緒に体に向かって押さえ付けられているため、大事な場所を隠す事はおろか、身動きひとつ許されず、秘所からアヌスまで全てが丸見えだった。
「さ。これで『全部』よーく見えるねぇ、ママ」
「や、やめ……」
べろおんっ!
「はああああぁんっ!」
慎ましく控え目なピンクの菊門から、熱く蜜を垂らす秘裂と、その頂きのピンクの真珠に至るまで、一気に『舐め降ろされる』。
「ああ……美味しいよ、ママ」
「マー君、お願い。こんな恥ずかしい格好やめ……きゃああっ!」
息子の舌先がむき出しのアヌスをえぐる。
「あ! そ、そこ……ダメッ! ダメよおおおおっ!」
「くふふふっ」
雅人は先程のお返しとばかり、見せつけるように舌を長く伸ばし、たっぷり涎を垂らすと、わざとピチャピチャと大きな音を立て、ヒダの一つ一つを押し広げるように舐めまわす。
「ああ、すごく可愛いねぇ、ママのお尻の穴。ヒクヒクしてるよ。このままずっとココを舐め続けあげようか?」
「イヤよっ! そんなのイヤイヤ! ちゃんと舐めて、マー君! 『私』の……えと、その……あ、“アソコ”を舐めてっ!」
「んん? “アソコ”ってドコだろ? ここかなぁ?」
ペロン。
「あっ! ち、違うっ!」
「ん? どこどこ? 一体……どこぉ?」
(もおおっ!)
「こ、ココよっ! あ、違……あぁん! くやしいいいぃっ!」
もどかしげに腰を揺すり、自らの敏感な場所へ雅人の舌先に誘導させようとするのだが、寸前で避けられ、関係の無い場所ばかり舐められてしまう。
「うーん。ちゃんと口に出して言って欲しいなぁ。ママは一体、『ドコ』を舐めて欲しいの?」
「イジワル! イジワルイジワルイジワル!」
(ヒドイ子……どうしても、私に言わせる気ね?)
悔しさと恥ずかしさに唇を噛みしめ顔を背けながら、聖美は震える声でようやく応える。
「……わ、私の……お……オ○ンコ」
「ん? んんん? なぁに? 声が小さくて、全然聞こえないよお?」
蚊の鳴くような小さな声で答える聖美に対して、雅人はニヤニヤ笑いながら、わざとらしく聞き返す。
「ああっ、もおっ! オ○ンコよっ! 私のオ○ンコ、ちゃんと舐め……きゃうっ!」
待ちかねた場所――尽きせぬ快楽の泉をベロリと舌が襲う。
「あっ! ああっ! いいっ! 気持ちいいいいっ!」
散々、じらされ弄ばれ続けた後だけに、ひとたまりもなかった。
聖美は熱い鉄板の上のバターのように、たちまちとろけてしまう。
「いいわ! オ○ンコ! オ○ンコ、いいっ! 舐めて、マー君! ママのオ○ンコもっと……あうっ! あふっ! あああああああああんっ!」
全ての恥じらいをかなぐり捨て、聖美は息子の舌がもたらす快楽を貪る。
そこにいるのは、もはや、単なる一匹の発情した『雌』だった。
(ああ……終ってる。私、終ってるわ。こんなに明るい昼間のうちから、こんな恥ずかしい格好で……マー君にお尻の穴まで舐められて、大声でおねだりして――)
『堕ちて』いく自分に、ゾクゾクと昏い喜びを感じる。それは背徳の果実――息子の道ならぬ想いを受け入れる事への肯定に他ならなかった。
< 続く >