MC占い

<プロローグ>

 ノートパソコンの画面では赤い球が黒い背景の中をランダムに動き回っている。
 そして、中心部に描かれた目標の小さな円を時折通過する。
 それを見計らって美人OLのお姉さんがキーを叩く。
 動く球が円の中に入った瞬間にキーを押すゲームだけど、これがなかなか難しい。
 球は向きと速度をランダムに変えるので、ぴったりだと思った瞬間にキーを押しても、どうしても少しずれてしまう。
「もっと集中して。赤い球を見つめて」
 お姉さんは返事もしないで画面を見つめ続けている。かなりの集中力だ。頭も良いに違いない。
 こんな美人で頭も良いお姉さんをこれから好きに出来るかと思うと、俺は顔がにやけるのを隠すのが難しい。
 この赤くてプルプルしてる唇に俺のチンコを咥えさせると思うと勃起が治まらない。ばれないかとヒヤヒヤしてしまう。
 それにしても、一人目からここまでうまくいくとは全く考えていなかった。

 そもそも俺は占いなんか信じてなかった。
 たしかに誕生日や血液型は性格や運命にほんの少しは関係があるかもしれない。
 科学的事実として、一月から三月の早生まれの子供は他の子より発育が遅いので統計学的に何らかの差異が見られるだろう。
 逆に四月生まれの子は発育が早いはずだ。それに新しい環境でまだ友達が出来る前に誕生日が来るので、何か影響があるかもしれない。
 同じように夏休みや祝日が誕生日の子も何かあるかもしれない。
 血液型も直接な影響は無いだろうけど子供の頃からあなたはB型だからうんぬんと言われ続けていれば、少しは性格に影響が出るだろう。
 だがどれも確率的な問題であって、何月生まれだからどう、何型だからどうとは言えないはずだ。
 俺が占いに持っていたイメージはその位のものだ。
 その日も俺は多変量解析の授業を受けながら、朝見た星座占いの事を思い出していた。
 信じては無いけど、自分の星座の運勢が良ければ何となく気分が良い。
 あの占いの言葉を考える人も毎日大変だよなあと思う。やっぱりパソコンを使ってランダムに言葉を作ってるのだろうか。それに、星座によって偏りが出ないように管理もしないといけないだろう。
 あの運勢を数値化してグラフにしたら、昔はやったバイオリズムみたいにサインカーブを描いているのだろうか。
(んっ……。数値化?)
 その瞬間、俺の頭の中で何かがつながった。
(占いと数学……)
 外見上は全く無関係、というより非科学と科学、両極に位置するもののように思える。もし、これをうまく融合することができれば、何か凄いことが起きるんじゃないか。
 折りしも今受けている授業は多変量解析。たしか多変量解析の中には数量化理論とかいうものがあった。多いとか少ないとかの漠然とした度合いを数値化する理論だ。
 それなんかも、占いの数学化に使えそうな気がする。
 考えれば考えるほど、凄い発見をした気がしてきた。
 心臓がバクバクいっている。ひょっとして俺は大発見をしたのか。
 こんなことをしている場合じゃない、一刻も早く家へ帰って考えをまとめなければ。
 この日から俺は取り付かれたように占いの研究へのめりこんでいった。

 調べてみると占いと言っても色々な種類がある。
 俺の分類だと、タロットカード、水晶玉とかの出方で占う偶然系。生年月日、名前、血液型とかで占うデータ系。人相、手相とかで占う外見系などなど。
 このうち、偶然系は数値化しようが無いので放置。外見系も数量化理論を使えば取り込めそうな気がするが、とりあえず後回し。
 まずはデータ系から取り掛かる。
 仮説を立ててはそれを数値化、数式化していく。
 例えば誕生日だと、4月2日を基準日として、基準日からの日数を変数にする。
 正月、こどもの日、クリスマス、大みそかなど特殊な日が誕生日の場合はフラグをセット。
 同じように夏休み、冬休み、春休み中に誕生日が来る場合もフラグをセット。
 これは誕生日パーティを友達に祝ってもらえない子は正確に何らかの影響がでる可能性を考慮してのことだ。
 名前は苗字の全国順位を変数にする。変わった名前の人は、なにかしら性格に影響を受けているだろうとの予想からだ。
 下の名前も全国順位を変数にしたかったが、これは適当なデータが見つからなかった。そこで人名に使える漢字の中から一般には使わない漢字(悪とか犯とか)が含まれる場合や、俺の主観で変な名前の場合はフラグをセット。
 他に、イニシャルがW.C.とかS.M.とか変な意味に取れる場合は特別変数にセット。間違いなく子供の頃からかわれただろう。
 身長や体重は平均からの偏差を変数にする。
 こんな感じで少しでも性格に影響を与えそうなものを、どんどん数値化して計算式へ放り込んでいく。
 生年月日、名前、身長、体重、血液型ときて、健康診断みたいだ。
 平行して占いの理論についても学ぶ。
 大学や公立の図書館で本を借りて読みまくった。他にも本屋で立ち読みをして、ネットで検索する。
 占いの目的、手段、技術などから歴史、背景まで知識を漁った。おかげで旧暦や十干十二支とかにとっても詳しくなってしまった。
 他にも占いの周辺分野についても研究した。
 特にインチキ占いについては英語の文献まであたって詳しく調べた。
 ホット・リーディング、コールド・リーディング、バーナム効果……。俺は詐欺師になれるんじゃないかと思うくらい調べた。
 そうしたインチキ占いについて調べていくと、霊能師、新興宗教、洗脳へキーワードがつながっていく。
 凝り性の俺はそういったことについても深く調べていった。
 洗脳、マインドコントロール、催眠、心理学と研究の対象は広がった。
 それに伴い、俺の目的が少しずつ変わっていった。
 最初は占いと数学という相反するものを組み合わせる事が目標だったが、それが新しい占いを作ることに変わり、心理学も取り込むことになり、最終的に占いを通じた人間のマインドコントロール(Mind Control)へと変わるのに時間はかからなかった。
 ラッキーなことに女性は占いが好きだ。朝のテレビ番組では必ず占いを流し、雑誌には必ず占いコーナーがある。本屋には占いの本が溢れ、会話でも日常的に占いの話をする。
 占いを入口にすれば、MCがうまくいくはずだ。
 俺の考えは確信へと変わり、研究に没頭した。

 大学三年の春に閃いて研究を始めて以来、四年になっても研究は終わらない。
 卒論のテーマも『占いにおける統計学的関係と考察』と俺の研究に合わせた。
 食事、入浴、大学の講義以外は全て研究に打ち込んだ
 卒論では同じゼミ生やその友人をサンプルにデータを取りまくった。
 卒論のためという名目が有ると相手も断りにくい。
 卒論を進めても本来の研究は終わらず、俺は大学院へ進んで研究を続けた。
 院に入ってからはゼミの後輩を被験者にデータ取りと実験を繰り返す。
 周りから見る俺は勉強に打ち込む真面目な暗い奴に見えたかもしれない。しかし、その目的は不純で真っ黒だ。当たり前だけど他の人間に研究の真の目的は絶対に話さなかった。
 そうして足掛け四年、院の二年の初夏、俺の理論『MC占い』はほぼ完成した。
 この理論は次のようになっている。
 第一に占いをMC導入の入口にする。
 MCの最初の問題が、対象者と適切な場所で二人きりになることだ。これがまず難しい。
 信頼をもたれているならともかく、そうじゃないと知らない人間、親しくない人間と二人きりになりたい人間はいないだろう。
 俺がターゲットにしているのは若くて綺麗な女の子だ。男なんかをあやつっても全然面白くない。金を持ってる奴から、金を巻き上げるくらいしか思いつかない。
 その点、女の子ならあんなことやこんなことを思う存分することができる。
 女の子が相手なら、なおさら二人きりになるのは難しい。
 しかも、俺は初対面の人を相手にしようと思っている。
 知り合いの人間を相手にして万が一何かあったら、取り返しが付かないことになってしまう。変な噂になり大学を追い出されることにでもなったら目も当てられない。
 初対面の女の子と二人きりになる。この難しい問題が占いだとクリアできる。占いは二人で行うのが普通だ。友達も一緒とかいうこともあるだろうけど。その場合は普通に占いだけやって終わればいい。
 そして、まずは占いをばっちり当てる。これが重要。占いを当てるために俺は様々な技術を取り込み磨いてきた。
 まあ、100%とはいかないが、かなりの確率で占いは当たる。
 占いが当たることで相手との心理的距離が狭まり、信頼関係ができてくる。
 ここまでが第一段階。

 理論の二番目は占い中のMCだ。
 俺のやりかたでは占いの最中に相手を催眠状態へ誘う仕掛けが施してある。
 占いが当たる→信頼→催眠にかかりやすくなる→さらに占いが当たる→信頼が深まる→さらに催眠にかかりやすくなる。
 このスパイラルを繰り返すことで、占い中に相手を催眠状態へ落すのだ。

 理論の三番目、最後は拡大再生産。
 MCに成功する→俺を占いの名人と思い込む→俺好みのターゲットを紹介させる→そのターゲットは俺の事を占い名人だと思っているので最初からある程度信頼関係ができている→催眠にかかりやすい。
 そしてMCに成功したら、また友達を紹介させる。
 友達の友達の友達と辿っていけば、ターゲットの確保に困らない。

 我ながら完璧な理論だ。
 理論が完成したら、使ってみたくなるのが男の心情。
 今までは後輩のゼミ生を先輩の強権で実験の相手にしていたが、知り合いということもあり突っ込んだ実験ができていない。最後のMCまでは踏み込めていない。それに同じ人間を複数回実験してもデータの幅が広がらない。
 知り合いだから最低限の信頼関係はある。だからうまくいっているという面もあるかもしれない。
 この理論は初対面の相手に通じなければ使用範囲が限定されてしまう。
 それに、うちのゼミは数学系ということもあり女の子は少ないし、その女の子も付き合いたいと思える子じゃないというのもある。
 そして、俺はターゲットを求めて街へ出た。

<真央の場合>
 俺のターゲットはズバリ頭の良い綺麗なお姉さんだ。
 詐欺は頭の良い人ほどひっかかるとか聞いたことがある。
 それが本当なら催眠術も頭の良い真面目なお姉さんほど引っかかるに違いない。
 それに俺の初体験の相手は最高の女の人がいい。綺麗なお姉さんにやさしく童貞を奪ってもらいたい。顔を見ただけで萎えちゃう女や遊んでるグロマンの女は絶対に嫌だ。
 まずはネットで独身女性が多く住んでいる地域を選んで(女性向け単身用住宅の物件数を調べた)、駅からの帰り道の商店街を探した。
 気の良さそうな夫婦が営業している店へ行き、夜に店の前で占いをやる許可をもらう。
 俺は厳しい師匠から修行を命じられた駆け出しの占い師という設定。
 夫婦へ延々と師匠の怖さを訴えたら、きちんと片付けることを条件に快く了承してくれた。さらに、商店街の顔役にまで話を通してくれた。
 俺の作り話を信じてしまっている夫婦には少しだけ悪い事をした気になってしまう。夫婦には何の被害もないことがせめてもの救いだ。お礼にまっとうな占いをしてあげた。

 そして俺は準備万端整えて、夜の商店街で網を張った。
 夜の八時を過ぎ、商店街のほとんどはシャッターを閉めている。今は六月で、夜でもそれほど寒くはない。
 俺はそこで机と椅子を出して座っている。
 机には『修行中のため無料で占います』の紙を貼ってある。
 最初のお客さんは綺麗なお姉さんだと決めているので、普通の人には声を掛けない。
 こちらから声を掛けないと、だれも流しの占い師に近づいてくれなかった。
 そうして、初の獲物を探して三日目、ようやくこれはという女の人を見つけた。
 年は二十四か五くらい。
 優しそうで真面目な顔。服装もきっちりしている。
 スタイルもスラッとしてて、タイトスカートから伸びる脚がとても魅力的だ。
 俺なんかとは一生接点が無さそうな女の人。大きな会社の秘書でもやってそうな感じがする。
 俺は気持ちを引き締め、一生分の勇気を振り絞って声を掛けた。
「あの、すいません」
「えっ、はい」
 お姉さんが振り向く。
「占いに興味はありませんか」
 お姉さんがとたんに不審そうな顔をする。
 そりゃそうだろう。いきなり声を掛けられたらキャッチか何かと思うのが普通だ。
 ここで相手にしゃべる隙を与えてはいけない。人間、相手がしゃべり続けている間は、それを振り切って立ち去るのは難しいものだ。優しい人ほどなおさらだ。俺は心理学の学生以上に心理学に詳しい。
「僕は占いの修行中なんですが、師匠からできるだけたくさんのお客さんの相手をして経験を積めと言われてまして、百人占うまで帰れないんです。師匠は厳しい人で嘘をついたらすぐに見破って、もっとひどい修行をさせるんです」
 なるべく同情を引く話を大げさに話す。
 人間腹をくくれば、意外と何でもできるものだ。以前の俺なら女性へ声を掛けるなんて考えられない。
 占い理論を完成させたことが俺の自信につながっているみたいだ。
 話しながらさりげなく立ち位置を変えて、女性の進行方向をふさぐ。
「いまなら無料でけっこうですから。時間もすぐに済みますから。すぐそこです。机と椅子が見えるでしょ。お店のご主人に許可を貰って、場所を貸してもらってるんです。商店街の組合にもあいさつしたんですよ」
「いえ、けっこうです」
 お姉さんはきっぱりと断ってきた。
「キャッチとかの怪しいことじゃないですから。僕は中野翔太と言います。これを見てください」
 俺は相手を安心させるために本物の学生証と運転免許証を出した。
 計画が上手くいけば、本当の住所氏名が知られても何も問題ない。
 人間は相手の事を知れば知るほど、断りにくくなるものだ。それに相手の住所氏名を知っていれば、何となく信用してしまうものだ。
「すぐ済みますから、助けると思ってお願いします。無料ですから。まだ修行中ですけど、僕の占いは当たると仲間内で評判なんです」
 ここで焦って手を掴んだりしてはいけない。
 信頼関係のできていない人間に触れられると、人は強烈な拒否反応や嫌悪を示すからだ。
 俺はお姉さんの体へ触れないようにしながら机の方へ誘導する。平身低頭の状態だ。
「さあ、どうぞ座ってください。すぐ済みますから。けっこう自信があるんです。今まで占った人もみんな凄いっていってくれました」
 俺はしゃべりながら先に座る。
 人間は無意識に相手の行動に合わせる習性がある。目の前の人間に座られると、自分も座らないといけないような気になってくる。
 お姉さんが渋々という感じで座った。
 高校の教室にあるような机を挟んで向かい合って座る。机の上にはノートパソコン。
 俺はお姉さんに考える暇を与えないために、しゃべり続けた。
「僕の占いは色々な占いのいいとこ取りをしようというものなんです。だから、手相も人相も誕生日も血液型も全部使って占います。じゃあ、まずは手相から見ますね。利き手の手の平を上に向けて出してもらえますか」
 お姉さんがためらいながらも手を出してくれた。
「手相にはたくさんの流派が有って、右手をみるか左手を見るか違うんですが、僕は利き手を見る派です。一番良く使う手を見るのが当たり前のような気がするんです」
 まだ手には触らない肉体的接触にはまだ早い。
「綺麗な手をされてますね。指も細くて長くて綺麗ですね。手の綺麗な人はだいたい幸運な人生を送る場合が多いんです。では、見させてもらいますね」
 俺は少し体を乗り出し、彼女の手を覗き込んだ。
「手相には三本の基本線があるんです。生命線、頭脳線、感情線……」
 手相の本を読んで覚えた適当なことをしゃべり続ける。難しいことはパソコンの画面に表示されているのを読むだけだ。
 実際、俺が見ているのは手相ではない。相手の手その物だ。
 まず、手が荒れていないかどうか。手が荒れていれば肉体系の仕事の場合が多い。それか水を使う職業だ。女性だと美容師、外食系、保育士、医療介護関係者など。
 爪は手入れされているか、ネイルアートがあるか。爪がきちんと手入れされていれば几帳面な性格か、外見を気にする性格か仕事だ。またネイルアートがあれば職業は限られてくる。
 そうして俺は外見から分かることをどんどんパソコンへ入力していく。

顔:90点、真面目系、綺麗系
化粧:普通
眉:ナチュラル
口紅:普通、赤系
髪型:ストレートロング、黒
体型:85点
身長:161cm(推定)
体重:50Kg(推定)
3サイズ:82B-61-85(推定)
服装:スーツ、普通、濃紺、ストッキングは無地肌色
靴:パンプス、普通、黒
健康状態:良好(推定)
手:手荒れなし
爪:手入れ良し、ネイルアート無し、透明のトップコート

「それでは、名前を教えてもらえますか」
「名前ですか」
 お姉さんが嫌そうな顔をする。いくら占いと言っても初対面の男に名前を聞かれてすぐに答える女性は少ないだろう。
「僕がやってるのは昔からの古典的な占いを複数組み合わせて、それに現代科学をプラスして、パソコンを使って総合的に運勢や将来を占う新しいやり方なんですよ。その中には姓名判断も組み込んでいます。それで情報は出来るだけ多いほうが正確な結果が出ます。漢字のフルネームを教えてもらうのが一番いいんですけど、それがダメなら下の名前だけでも教えてもらえませんか」
 できるだけ今やってることは正しいことで、協力しないといけないと思わせるように話をする。
「じゃあ、下の名前だけなら」
「なんというお名前ですか」
「まお、です」
「どういう漢字ですか」
「真実の真に、中央の央です」
「素敵なお名前ですね。きれいな真央さんにぴったりです」
 褒めることも忘れない。褒めてくれる相手はなかなか悪く思えないものだ。
 俺がパソコンへ名前を入力すると、画数と姓名判断が表示される。
「姓名判断にも色々な流派があるんですけど、僕は各流派で共通してることだけを使うようにしてます。同じ名前が流派で違う答っておかしいでしょ。真央さんの場合、下の名前の画数は十五画。これは……」
 真央は俺の言葉を真剣に聞いている。こんなものは姓名判断の本を数冊読めば誰でも言えることだ。しかも俺は覚えてるわけじゃなくて、パソコンの画面を読んでるだけ、誰でもできる。
 それでも、素人は情報量が多いとそれは正しいと感じてしまうものなのだ。
 真央の感情が不審・緊張から信頼・リラックスへ移りつつある。
 もう一押しだ。

「では次に生年月日と生まれた場所と時間を教えてもらえますか」
「生年月日は19XX年7月9日で、東京生まれ。時間は明け方だったと聞いてます」
 生年月日を聞くと年齢が分かってしまうので嫌がるかと思ったが、ここまでで多少は信用してくれてるのか真央はすんなり教えてくれた。
 俺は今聞いたのをパソコンへ入力しながら頭の中で計算した。ということは真央は今年で二十五歳、俺より一つ年上だ。
「7月の明け方だから生まれた時間は午前5時で計算しますね。そうすると真央さんは四柱推命で言うと年柱が甲子(きのえね)、月柱が辛未(かのとひつじ)、日柱が甲辰(きのえたつ)、時柱が丁卯(ひのとう)。西洋占星術だと太陽が蟹座、月が蠍座、水星が獅子座、金星が蟹座、火星が蠍座、木星が山羊座、土星が蠍座。僕は天王星、海王星、冥王星を使わない派なんです。肉眼で見えない星を占いに使うのはなんか違う気がしますよね。それから、星座占いだと蟹座。カバラだと誕生数が11。他にも紫微斗数(しびとすう)と九星気学(きゅうせいきがく)も使っています」
 もう、真央はポカーン状態。これだけの事を立て続けに言われたら、プロでもなければ理解できない。
「僕はそれぞれの占いには長所と欠点があると考えているんです。それで色々な占いを組み合わせることで欠点を補って、より正しい占いをしようとしてます。ここまでは古典的な占いの組み合わせなんですが、ここからが僕の独自占いなんです。いまからパソコンの画面に色々な質問が出ますから、どんどん答えて言ってください。悩まなくてもいいですから気軽に答えてください。それじゃあ始めますよ」
 真央に反論する合間を許さず俺はパソコンの向きを変えてプログラムをスタートさせた。
 画面には早くも最初の質問が出ている
『あなたは女性ですか? はい-いいえ』
 真央が『はい』をクリックする。
『あなたは一人っ子ですか? はい-いいえ』
 次々と質問が現れては真央が答えていく。
 この質問にも色々な技法が使われている。アンケート技法として最初は簡単な質問が、後半になるほど答えにくい質問が出てくる。
 最初から答えにくい質問だと人間は拒否反応を示すが、徐々に変えていくことで慣れを起す。せっかくここまで答えたのだからという心理も働いてくる。
 また、似たような質問が複数あって、回答のばらつきによって答えの正確度を推測している。
 さらに、質問表示から回答までの時間も計測していて、回答時間が短いほど本人がそう思っている度合いが強く、長いほど意識が低いと判断している。
 一見すると入社試験の性格検査・適性検査に似てるけど、大きな違いがある。
 この画面にはサブリミナル効果が隠されているのだ。
 回答した瞬間に肉眼では認識できない短時間、全く別の画像が表示される。
 すぐに回答した場合は俺の笑ってる顔が表示され、回答に時間が掛かった場合は俺の不機嫌な顔が表示される。
 潜在意識に働きかけて、できるだけ早く回答させるとともに、俺の言うことを聞くことが正しいと思うようにする手法だ。
「真央さん、悩まず直感で答えてください。その方が正しい結果が出ますから」
「は、はい」
 休む間も無く、次々と質問が現れる。
 反射的に答えさせることで本人の自覚に近い回答をさせると同時に、余計な事を考えさせない。普通に考えれば占いに来て、性格検査をやるのはどう考えてもおかしい。
 真央に十分で百問近くの質問に答えさせた。さすがに疲れたようだ。
 質問が終わりパソコンは早くも真央の性格判断を出していた。
 俺は画面を自分に向け、占いの結果を読み上げた。
「真央さんは基本的な性格は真面目で几帳面です。ですが、時には人知れず手を抜いてしまうことがあります。他人からは優しくてよく気が利く人間だと思われていて、自分でもそうだと思っています。体外的な面では人に何か頼まれると断りにくいところが有り、そのため時折損をしてしまうことがあります。友人関係は比較的良好です。自分の周囲にあまり好きではない人もいますが表面的には友好的な態度を取っています。そうした面で少しストレスを感じている部分があります。異性に関しては子供の頃からもてるタイプで、今までに何人もの男性から告白されています。内面的には優越感と劣等感が同居していて、悩みはあまり人に話さず自分で解決しようとする面があります。将来に関しては漠然とした不安を抱いていますが、具体的な行動目標を立てられず日常の忙しさに流されています……」
 俺の占い結果はまだまだ続く。それを真央が驚いたような顔をしながら聞いている。どうして当たるのと言いたげだ。
 そんなの当たって当然だ。これだけ多くの情報を与えられて当たらない方がおかしい。これは占いではなくて単なる性格判断だ。それに、一部は真央が答えたことをそのまま言っているだけだ。本人が自覚している性格を他人に言われてるのだから当たっていると思うはずだ。
 それにバーナム効果を組み合わせて出来るだけ多くの人間が納得するような言葉を選んでいる。
 褒める言葉も散りばめて、真央の心をくすぐることも忘れていない。
 また、会社の上司、家族、付き合っている男性についてはっきり言わないのもポイントだ。これらは当たりハズレが大きいので、指摘しないのが無難だ。
 ここで一つだけ問題が発覚した。どうやら真央には付き合っている男がいるらしい。
 異性に関する質問の回答時間が短い。これは現在男と付き合っている可能性が高い事を示している。真央くらい綺麗な女性なら男がいても当然だろうが、とてもくやしく思ってしまう。
 男の件も後で片付けなければいけない。

「どうですか、当たってますか」
「はい、当たってます。でも、なぜ」
 真央の俺を見る目が最初の不審の混ざったものから、信頼・信用へと大きく傾いているのが手に取るように分かる。
「それは良かったです。でも、これはまだ僕の占いの入口というか、初歩的な部分なんです。まだまだ先があるんですが、疲れたでしょう。ちょっと休みましょう。これをどうぞ」
 俺はクーラーボックスから冷たい缶ジュースを取り出し真央へ渡した。
 催眠誘導のためには緊張と弛緩が大切。今度は弛緩の番だ。
「プロの人に占ってもらうのは初めてなんですが、こんなに大変なものなんですか」
 真央は俺と知り合ってまだ一時間もたたないのに、すでに打ち解けた口調になっている。
 これも占いの効果だ。
「プロって言われちゃうと修行中の僕は恥ずかしいです。人によってやりかたは違うと思うんですが、僕は色々やってみてこうなったんですよ。例えば血液型占いでも、当たってると思うときもあれば、外れてると思うときもあるでしょ。それなら色々な占いで当たってると思うところだけを集めたら、すっごく当たると思いませんか。それが僕の新しい占い方法なんです。今までの占いに数学的、特に統計学的手法を取り入れて科学的に解析してるんです」
 普通の女性が弱い、数学、統計、科学なんて言葉を散りばめて、俺の占いがとても正しいように思わせる。
「だから、たくさんの情報を集める必要があって、どうしても時間が掛かってしまうんです。それより真央さん、時間は大丈夫ですか」
「はい、もう少しなら」
「それじゃあ、次へ進みましょうか。次は気分転換を兼ねてゲーム形式にしてあるんです」

 画面には黒い背景の中、横に一本の白い線が引かれている。そして真ん中にコインほどの大きさの円が描かれている。
 線の左端からゆっくり点滅しながら小さな赤い球が現れ中央へ進んでいく。
「その赤い球が真ん中の円に入った瞬間にマウスをクリックしてください」
 真央が少し緊張しながらマウスを握る。そして、ターゲットが円の中に入った瞬間にタイミング良くクリックした。
「そうです。いいですよ。その調子です。でも、だんだん難しくなりますから、集中してください」
 何秒かの休憩の後、新しい球が現れ動いていく。一回目よりもスピードが速い。
 それを見て真央の集中が強まる。二回目も無事にクリアした。
「いいですねー。中には二回目で失敗してしまう人もいるんですよ。なかなか筋がいいですね。でも、もっと難しくなりますから、もっと集中してください。僕の占いではその人の集中力を調べることで、将来を占うんです。集中力のある人は勉強も仕事も上手くいくことが多いですから」
 このゲームはどんどん難しくなっていく。球のスピードは上がり、目標の円は小さくなる。
 さらにステージが進むと球は小さくなり、動きはランダムになる。
 最後の方には動きが直線から二次元に変わり画面全体を跳ね回る。
 真央は緊張と弛緩を繰り返しながら、どんどんゲームに集中していく。
 さらに、このゲームにもサブリミナル効果が埋め込んである。
「集中してー、もっと集中してー、心を空にして目で光を追ってください。頭で考えるんじゃなくて、体で反応するんです」
 真央は女性にしては本当に筋が良い。
 女性はあまりシューティング系のゲームをしないことからか、比較的に成績が悪い。
 真央はかなり集中力が高いほうのようだ。
「はい、よくできました。凄いです。女性でこんなに高得点なのは初めてです。大きく息を吐いてリラックスしてください。集中とリラックスの繰り返しが重要なんです。そう、いいですよー。はいっ、次が始まりますよ。また、集中してー」
 真央の頭の中からゲーム以外のことがどんどん消えていく。
 普通なら占いでこんなゲームをやるなんておかしいと思うはずだけど、そんなことを考えない状態になっている。
「どんどん集中していきますよ。もっと集中して。光の動きだけに集中して」
 ゲームは最初段々難しくなったが、途中から逆に簡単になっていく。それに応じて集中とリラックスの時間が長くなっていく。
「集中するとその後リラックスした時に気持ち良くなってくるでしょ。どんどん気持ち良くなってください。占いでは気持ち良くなることも重要なんです。人間はたまに頭の中を空っぽにしたほうがいいんですよ」
 長めの緊張の後の休憩で、真央はほわわわーという顔をしている。見事なほどに弛緩している。
 少し焦点のずれた目でどこということもなく見ている。
「占いは気持ちいいでしょ。もっと、もっと占いをやりたくなってきますよ。さあ、また始まりますよ。集中していきましょう。そろそろこの占いも終わりです。真央さんはとっても筋が良いです。男性でもこれほど高得点なのは珍しいです」
 はたから見ると真央はぼーっとパソコンの画面を見つめているようだが、実はもの凄く集中している。
 その証拠に時折右手が素早く動きマウスをクリックする。
 人間は極度に集中すると、体は逆に弛緩してくるのだ。
 そして、数十分続いたゲームがようやく終わった。
 画面には最高得点プレイヤーとして真央の名前が出ている。もちろんそれは嘘のデータで、誰がやっても一位と表示される。
「お疲れ様でした。リラックスしてください。肩でも揉みましょうか」
 痛くならないように気をつけながら、真央の肩をほぐしていく。真央は俺が体へ触れても拒否反応を示さない。
 俺はマッサージや指圧も基礎を押さえてる。けっこう気持ち良いはずだ。
「集中した後、力を抜くと気持ち良いでしょ。体中から力が抜けていく気がしませんか。それに眠たくなってくるでしょ。眠たかったら目をつむっても良いんですよ。ほら、体中から力が抜けて、眠たくなってきますよ。もう、まぶたが重くて仕方がないですね。目をつぶってもいいんですよ。しばらくたったら起してあげますから。さあ、目をつむりましょうか」
 俺は真央の体をゆっくり揺らしながら話し掛け続ける。
「僕の声は聞こえてますね。聞こえてたら、うなずいてください」
 真央がゆっくりうなずく。
「いいですよー。真央さんは今とても気持ち良い状態です。まだ気持ち良い状態が続きますよ。占いは気持ち良いですね。もっと、もっと気持ち良くなってください。気持ち良くなればなるほど、正確に占えるんです。心が開放されて、正直な気持ちが出てきますよ」
 真央は催眠状態に入っている。ここから先は俺の思い通りだ。
「じゃあ、占いのために質問しますよ。正確に占うために正直に答えてください。良いですね、分かったらうなずいてください」
 真央がうなずく。
「真央さんは一人暮らしですか?」
 真央がうなずく。俺の想定どおりだ。
「真央さんは、この後、約束や用事はないですね?」
 真央がうなずく。もう、俺は興奮が抑えきれない。この後は真央の部屋へ直行だ。
「真央さんはもっと占いの続きをしたくなります。占いをして、もっと気持ち良くなりたいです。もっと色々な占いをして欲しくなります。占いは気持ち良いですね。悩みやストレスがどこかへ飛んでいきます。もっと占って欲しくてたまらなくなってきます。逆に占いをやめると嫌な気持ちになります。もっと、もっと続けたいと思ってきますよ。もっと占いして欲しいですか?」
 真央が大きくゆっくりうなずいた。
 俺は顔がにやけるのを止められなかった。
 通行人に気をつけながら、俺は真央をどんどん深く堕としていった。

「真央さんは俺の占いに逆らえなくなります。占いはとても大切なことですから仕方がありません。それに俺に占ってもらうと、とても気持ち良くなります。だから、どんなに恥ずかしいことでも占いのためには我慢しなければいけません。では、今から数をゆっくり逆に数えます。真央さんはだんだん目が覚めてきます。そして、ゼロになったら目を覚まします。目が覚めたら、体は軽くて頭はすっきりしています。それは占いの効果です。では数えますよ。三…………、二…………、一…………、ゼロ…………」
 真央のまぶたがゆっくり開く。
「どうですか、気持ち良かったですか」
「えっ、あっ、は、はい……」
 目を覚ましたばかりで真央はまだ少し寝ぼけているような感じだ。
「体の調子はどうですか?」
「はい、なんか軽い気がします」
「そうでしょう。占いにはヒーリング効果があるんです。精神的な問題を取り除くことで肉体的ストレスも取り除くことが出来るんです。古代では占い師と医者を同じ人間がやってたくらいですからね。頭もすっきりしてるでしょ」
「はい」
「そろそろパソコンの電池が無くなるので場所を変えたいんですが、真央さんの部屋はここから近いんですか」
「歩いて十分くらいです」
「じゃあ、真央さんの部屋で占いの続きをやりましょうか」
「はい」
 真央は何の疑問も持たずにうなずいた。

 こうして俺は真央の部屋へ入り込むことに成功した。
 もう真央は俺の占いには逆らえない。占いと言えば何でもできてしまう状態になっている。
「それでは、次に新しい占いをやりましょう。次は唇占いです。唇の柔らかさで占うんです」
「えっ、くちびる……」
 真央が逃げる素振りを見せる。
「大丈夫です、これは占いですから。キスではありません。安心してください。俺の唇で真央さんの唇の柔らかさを調べるだけです。手相を見るのに手を触るのと同じことです。分かりますね」
「は、はい……」
 真央は占いに関して俺を全面的に信用するようになっている。
 占いと言われると、断れないのだ。
「では占いを始めますよ」
 真央は固く目をつむって、やや緊張した面持ちだ。
 俺はゆっくりと顔を近づけた。
 二人の唇がしっかりと重なった。
(柔らかい……)
 真央の唇は見た目通り柔らかでプリプリと弾力が有り、ほのかにかぐわしい香りがする。
 真央の鼻息が顔に当たるのさえ、素敵に思える。
 俺は夢中になってキスを続けた。
 唇を触れさせるだけじゃ我慢できなくなって、真央の唇を舐め回す。
 そして、キスしながら真央の体を抱きしめ、体の柔らかさも堪能する。
「んっ……、んんっ……」
 真央も気持ち良いのか鼻から声を漏らしている。
 真央は占いをされればされるほど気持ち良くなってしまうのだ。
「気持ち良くなっていいんですよ。占いは気持ち良くて当たり前ですから。気持ち良かったら感じるままに声を出してください。体に正直な方が正しい占い結果が出るんです」
 真央が俺の背中へ手を回す。その手に力が入っている。
「真央さんの唇は柔らかくて、とてもいいですよ。真央さんは付き合ってる男性を幸せにする運勢を持っています」
 真央の顔が少し赤くなってきている。
「次はベロ占いです。ベロを出してください」
 もう真央はためらうことなく舌を出してきた。
 俺はその舌にしゃぶりついた。
 んちゅ、ぬちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ……。
 エッチな音が響く。
(美味しい……)
 真央の舌は熱くて、柔らかくて、ヌルヌルで最高だ。ベロチューがこんなに気持ち良いとは想像以上だ。
「真央さんのベロは柔らかくて、ぽってりしてて最高です。真央さんと付き合う人は幸せですね。じゃあ、続けて口の中も調べますよ」
 続けてディープキスに移る。
 真央の口の中へ舌を差し込んで、口の中を舐めまくった。舌が届く場所全てを舐め回る。唇と歯茎の間、歯の裏とかも、全てのところを舐めて俺の物にしないと気がすまない。
「ん、んんっ、んふぅー……」
 真央のエッチな声が俺をさらに興奮させる。俺は興奮しすぎて占いという設定を忘れそうだ。
 キスだけでは我慢できなくなってお尻も揉む。真央のお尻はプリプリしてて、それでいて柔らかい。指が沈み込む。自分のお尻を触っても何も面白くも無いけど、女性のお尻は揉んでるだけで幸せな気持ちになってくる。弾力がある分、ある意味おっぱいを揉むより面白い。
 真央も興奮しているのか、俺を強く抱きしめてくる。それで二人の体はぴったり重なり、俺の股間が真央のお腹に押し付けられて、やばい状態だ。このままだと最悪、服を着たまま発射とかの情けないことになってしまう。
 まだまだキスしたり無いけど、次へ進むのだ。
「次はおっぱい占いです。これはおっぱいの大きさ、柔らかさ、形とかから真央さんの運を占います。おっぱいは母性の象徴です。これを調べることで結婚運や子供運を占うことができます」
 真央は少しぼおっとしている。見た目より興奮しているのかもしれない。
 俺は真央の後ろへ回り、腋の下から手を回して、両胸を掴んだ。
「大きさは普通かちょっと小振りな感じですね。柔らかさは十分です」
 生まれて初めて揉む胸に俺は心の中で感動していた。
(柔らかー)
 服の上からでもこれだけ柔らかいのだ、直接揉んだらどうなるのか想像できない。柔らかすぎて手が溶けてしまうんじゃないだろうか。
 俺は興奮を隠して、占いを続ける。
「服の上からではよく分かりませんね。正確に占うために直接触って見ましょう」
 有無を言わせず、ブラウスのボタンを外していく。外し終わったら裾をたくしあげてスカートから引き出す。ブラのホックも外した。そしてブラとおっぱいの間へ手を入れた。
「あっ……」
 真央から戸惑いとも快感ともつかない声が出た。
 そんなことより、俺はおっぱいの感触に驚いていた。
(うわあああぁ、や、柔らかい……。これが本物のおっぱい……)
 俺は直接触るおっぱいに感動した。
 こんなに触って気持ち良いものが世の中にあるとは。おっぱい星人が世の中にいる理由が分かった。
 今までおっぱいより脚のほうが重要だと思っていた。おっぱいなんて単なる脂肪の塊だ。おっぱいをありがたがるのは、マザコンの抜けてない男だ。女性のセックスアピールはスラッと伸びた脚、くびれた足首にあるという信念を持っていた。
 全国のおっぱい星人の皆様。ごめんなさい。俺が間違ってました。おっぱいも重要です。
 俺は一揉みでおっぱいの魅力の虜になった。
 もう、手が溶けそうだ。ただ揉んでるだけなのに、手が気持ちいい。それにムチャクチャ興奮する。
 でもそれを悟られてはいけない。これはあくまで占いなのだ。占い師が占いの最中に感動していては話しにならない。まるで手相を見るときのように当たり前の事だと平静を装った。
「直接触ると良く分かります。なかなかいいおっぱいです。手の平にちょうど収まる大きさで、垂れてないし、とても柔らかい」
 しゃべりながら遠慮無く揉みまくる。揉んでるだけで幸せになってくる。揉んでも、揉んでも飽きが来ない。これがおっぱいなんだ。おっぱい星人の人達の気持ちが良く分かる。
 おっぱいは正義だ。おっぱいは真理だ。おっぱいは人類の宝だ。
 そして揉むだけでは飽き足らず、乳首を摘んでクリクリと捏ねながら言った。
「これは付き合う男性を幸せにする良いおっぱいです。だけど、ちょっと男性運が悪い感じです。真央さんを不幸にする悪い男も引き寄せてしまう気がします」
「えっ」
 真央が不安そうな声を出す。
「正確に占うために、もっと詳しく調べますよ」
 そう言うと俺は真央の前へ回り、ブラをずり上げ、おっぱいを丸出しにした。
 ぷるんと真央のおっぱいが俺の目の前で小さく揺れた。
(きれいだ……)
 不純な気持ちの俺は目がつぶれそうだ。
 清楚という言葉が一番似合う可憐なおっぱい。
 柔らかそうにお椀型に盛り上がり、その先に薄い色の乳輪と乳首がちょこんと付いている。
 乳首は小さめだけど、固くしこっているのが見ているだけで分かる。
 大きさはそれほどではないけど、これほどきれいなおっぱいはなかなかお目にかかれない。
「これは良くないですねえ。ちゃんと調べないとダメです。手を後ろで組んでください」
 真央が少し不安げな顔をしながら言われた通りに手を腰の後ろで組んだ。自然と胸が軽く突き出された形になる。
 俺はすかさず乳首を咥えた。
「あんっ」
 真央から可愛い声が漏れた。
(おいしーー)
 女性の乳首がこんなに美味しいとは思ってなかった。
 適度な固さを持った乳首がコリコリと舌に心地良い弾力を伝えてくる。それに真央の甘い体臭が風味を添える。それに唇を押し付けると口中でおっぱいの柔らかさを感じることが出来る。
「うっ、んんんっ……」
 真央から明らかに感じてる声が出る。
 俺は左右の乳首を交互に思う存分味わった。舐めて、舌で転がして、吸って、甘噛みして、やりたい放題だ。
「あ、ああ……、あっ、あん、ああああぁ……」
 真央もかなり感じてる。
 頭が仰け反っている。手を前に回して俺の攻撃を防ごうとするが、俺が手を押さえたので、それもできない。
「もっと感じてください。自分の感情を素直に出したほうが占いは当たるんです。気持ち良くなっていいんですよ。占いは本来気持ち良いものなんです。もっと、気持ち良くなって、もっと感じて、どんどん声を出してください」
「あ、あ、い、いぃ……」
 真央からものすっごく切なそうな声が出てくる。聞いてるこっちまで体がゾワゾワしてしまう。
 童貞にはきつい攻撃だ。
 俺は反撃のために真央の後ろに回った。
「こんどは唇とベロとおっぱいを三ヵ所同時に占います。首を後ろに向けてベロを出して」
 真央の顔を捻じ曲げて唇を奪う。ディープキスしながらの両乳揉みだ。
「んんんん、んんぅー、んふ、んふぅー、んんー……」
 俺は本能のままに真央を貪り尽くす。舌を思い切り吸いこみしゃぶり尽くす。おっぱいが壊れるんじゃないかと思うほど揉み尽くす。手が疲れたら、乳首を摘んだり、引っ張ったり、指で弾いたり、指の腹でこすったり、思いつく限りの方法で楽しんだ。
「もっと感じてください。感じ方を見るのも占いで重要なんです。信じられないくらい気持ち良くなっていきますよ。今まで生きてきて一番感じます。これまで経験したことがないほど感じてしまいます。そして感じる顔を僕に見せてください」
「あっ、あ、あ、あ、す、すご……、んんんんぅーー……」
 真央が体を震わせながら、感じまくっている。演技ではない。本物の女性が本当に感じてるのだ。
 こんな光景を見るのは、もちろん初めてだ。
「今度は俺のベロを吸って。俺のベロで占って上げます」
 俺が言うやいなや、真央が吸いついてきた。舌を痛いほど吸ってくる。そして、メチャクチャに舌を絡めてきた。
 きれいなお姉さんの本気で乱れまくる姿に俺の興奮も限界を突破している。
 股間を真央のお尻に押し付け、おっぱいを揉みまくって真央に応える。
 だけど、この最高に甘い時間はすぐに終わりが訪れた。
「も、もう、ダメ……」
 真央が感じすぎて立てなくなってしまった。
 真央の膝から力が抜け、俺にもたれかかってきた。はぁはぁと苦しそうな息をしていて、それが俺の耳にかかりくすぐったい。
「分かりました、続きはベッドで調べましょう」
 俺は真央の手を引き、ベッドへ移動した。

 真央をシングルベッドの真ん中に寝かせて、俺はその足元にスタンバイした。
「では、まず匂いから調べます」
「イヤッ、恥ずかしい」
 真央は本気で恥ずかしがり、脚をギュッと閉じた。
「恥ずかしいことなんかないですよ。これは占いですよ。手相を占う時に手を見るのとおんなじです。僕は占い師ですから安心してください。体臭も占いには重要なんです。人間も動物の一種です。匂いは五感の中で一番野生に近い感覚と言われています。それを調べることで、その人の本質的な運勢が分かるんです」
 占いといわれると抵抗できない真央は目を閉じた。
 俺は真央のスカートをめくった。
 ストッキング越しに白い下着が見えた。ブラとお揃いの白いショーツ。清潔感がある大人の下着だ。
(この下に、秘密の場所があるのか……)
 俺は真央の大切な場所を想像しながら鼻を近づけた。
 むあっと濃い匂いが俺の鼻を刺激する。それは初めて嗅ぐ匂いだった。
 汗の匂いと、しょっぱい匂いと、少し酸っぱい匂い。それに何かが発酵したような匂い。そんな匂いが渾然一体となって漂っている。
 女を濃縮したような匂いだ。
 嗅いでいるだけで鼻の奥がツーンとして、頭が熱くなってくる。
(おおおおおぉーー)
 俺は心の中で雄叫びを上げると、真央の股間に顔を押し当て、鼻を鳴らして匂いを嗅ぎまくった。
「ダメ、ダメっ、離れて、いやぁー」
 真央が悲鳴に近い声を出す。
「あぁ、すごい、これが、真央さんの匂い。すごい。すごいです。頭にガツンときます」
「やだ、やめて、お願い、許して」
「真央さん、これは占いなんです。我慢してください。真央さんの将来を占うためにはとても重要なことなんです。間違った占いをしたら大変なことになりますよ。大切な場所には重要な情報が現れるんです。ここはじっくり調べないとダメなんです」
 俺はあることないことを思いつくままにしゃべりながら匂いを嗅ぎ続ける。
 真央の濃厚な匂いに頭がクラクラしてしまう。
 こうなったら男は止められない。
 見る。絶対見る。真央のあそこを見てやる。
「ダメです。やっぱり布越しだと、調べ切れません。もう少しなんです。もう少しで分かりそうなんです。仕方ないですから脱がしますよ。協力してください」
「あぁ、ダメ、それは。許して……」
「真央さんっ」
 俺の言葉が少しきつくなる。
「何度も言いますが、これは占いなんです。真央さんのためなんです。真央さんの大切な将来を占うためにはどうしてもやらなければいけないんです。分かりますね。少しくらい恥ずかしくても、将来のために我慢してください。ちゃんと占いさえすれば、真央さんには素晴らしい運が開けます。僕を信じてください」
 俺の言葉に真央が大人しくなった。
 俺はそれをいいことにスカートの中へ手を突っ込みストッキングに手を掛けた。
「さあ、お尻を上げてください」
 真央がためらいながらお尻を上げる。
 ストッキングを脱がせるのは初めてだけど、なんとかスルスルと上手く脱がすことができた。
 目の前に白いショーツに包まれた真央の大切な部分と素晴らしい生脚が現れた。
 真央の股間はふっくらと盛り上がっていて。とてもいやらしい。顔とは似つかわしくないエロさだ。
 ストッキングを脱いだ分、匂いが濃くなった気がする。
「じゃあ、次に脚を開いてください」
「あぁ、そんな……」
「真央さん!! 脚を開いて」
 興奮しすぎて押さえが利かない俺は、どうしても声が強くなってしまう。
 ゆっくり、本当にゆっくり真央の脚が開く。そして、ショーツの底の部分が俺の目の前に広がった。
(濡れてる……)
 そこには楕円形の染みが広がっていた。確かに真央は本気で感じていたのだ。
「濡れてますね」
「あ、いや、見ないで……」
「真央さん、隠したらダメです。これは占いなんですよ。何も恥ずかしいことはありません。それに濡れ具合も占いの対象なんです。これを見ることで、真央さんの女性としての魅力、ひいては男性運を占うことができるんです」
 こうなると男としては、ぜひあれをやってみたい。そう、真央の股間に顔をうずめるのだ。
「それじゃあ、調べますね」
 俺は話しかけながら顔を突っ込んだ。
 顔の前面にショーツが、ほっぺたに真央の太ももが当たる。素肌のスベスベ感と太もものぷよぷよ感が混ざって、顔がとても幸せになる。少し苦しいくらいの密着感が、嬉しく感じてしまう。
 しかもさっきより匂いが濃い。
 ストッキング一枚有ると無しでこうも違うとは驚きだ。
 いい。女の人はすっごく、いい。色んな方法で男を楽しませてくれる。
 俺は顔をこすり付けて、しばらくの間、真央の感触を楽しんだ。こんなこと本当の彼女でもやらせてもらえないことだ。俺は幸せを満喫した。
 でも、いつまでもこんな事をしてられない。次に進まないといつまでたっても最終目標にたどり着けない。
 太ももにほっぺたをスリスリしながら言った。
「んぅー、どうも良くありません。真央さんは悪い男を引き寄せてしまう運勢があるみたいです。ちょっと、これはいけないですね。このままでは、真央さんは将来悪い男に騙されてしまいそうです」
 俺自身が悪い男なんだけど、それは言えない。
「じゃあ、原因を調べましょう。お尻を上げてください」
 俺がショーツに手を掛けると、真央は何をされるか分かったのか、とたんに嫌がり始めた。
「ダメ、それだけは、絶対にダメです。できません。もう、いいです」
「真央さん、何を言ってるんですか。何回も言いますが、これは占いなんですよ。真央さんのためなんです。原因を調べて、それを取り除かないと、いつまでたっても幸せになれませんよ。将来悪い男に騙されてもいいんですか。もし、結婚相手がとんでもない男だったら家族にまで迷惑をかけることになりますよ。仕事も辞めなきゃいけないかもしれない。そうなったら会社の人にまで迷惑をかけてしまう。それに、相手の男が犯罪でも犯したら。もう、目も当てられません。そうならないようにちゃんと調べて占いをして、どうすれば良いか考えるんです。占いは未来を予測するだけじゃないんです。現状を変えることで未来を良いものに変えることこそが占いの目的なんです。分かりましたね」
 俺の熱のこもった説得に真央の抵抗が止む。
 何とか俺の言うことを受け入れたようだ。
「いいですね、お尻を上げてください」
 真央が恥ずかしそうに、少しだけお尻を上げた。
 俺は素早くショーツを脱がした。
 目の前には真央の一番大切な場所が広がっている。
(すごい……)
 それが俺のストレートな感想だった。他によい言葉が思いつかない。
 初めて生で見る女性の性器に俺は眼が釘付けになった。
 真央のそこは年相応に発達しているけど、無修正AVに出てくるようなグロマンとは全然違う。まだ、どこかに清純さを残している。あまり使ってないのかもしれない。
 そして、両脇に少し毛が生えているのがとてもリアルだ。素人っぽいというか、本物っぽい。真央は毛のお手入れとかしたことがないのかもしれない。
 合わせ目の下の所、穴の入口と思われるところが濡れて光っている。
(これが、本物……)
 ネットで見る画像と違って実物は迫力がある。無修正動画とは訳が違う。
 動き、匂い、音が一体となって、凄いリアル感だ。
 もう、舐めるしかない。味を知りたい。
 俺は真央の愛液を舐め取った。
「んぅー」
 真央の口から色っぽい声が出た。それと同時に腰が少し持ち上がる。
(しょっぱい……)
 予想してた味と違う。
 スポーツドリンクみたいな味を想像してた。実際は、スポーツドリンクを煮詰めて何倍も濃くして、酸味と苦味を少し加えて、とろみをつけて、癖のあるナチュラルチーズの匂いをつけた感じだ。
「あっ、あ、あ、あ、あああ、んんんんぅー、んあぁー」
 俺が舌を動かすたびに真央の口から声が出て、腰がクネクネ動く。
 男として、楽しくない訳がない。
 もう、俺はムチャクチャ舌を動かした。所かまわず、ベロンベロンと舐めまくり、穴の中へ舌を目一杯差し込み動かしまくる。
「んんっ、ま、待って……、それ以上は、ダメ、ダメなの……」
 こんな時に待ってと言われて待つ男はいないだろう。もっとやりたくなるに決まってる。
 俺は顔中を自分の唾液と真央の愛液でベタベタにしながら舐めまくる。呼吸するのを忘れて、顔を押し付けて舌を動かした。
 真央の体からは舐めても舐めても愛液が湧いてくる。
 女性ってこんなに濡れるんだと感心してしまう。
「ダメだからー、ほんとにダメなのー、んんぅー、あはぁー、ああああぁー……」
 真央の声はかなり切迫した感じだ。
 このまま続けたらイクんじゃないかという気がしてきた。
「もっと感じて。素の自分を出すんです」
「お、お願い……。ダメ、ダメなの……」
「もっと感じて、もっと濡らすんです。真央さんの愛液で占ってあげますから。いっぱい感じて、いっぱいお汁を出してください。愛液の量も占いには大切なんです」
「あ、あ、あ、あん、あっ、あっ、あっ、あっ……」
 真央はかなり感じてるはずなのにイキそうでイカない。
 個人差なのか。それとも現実の女性はなかなかイカないものなのか。童貞の俺に分かるはずがない。
 こうなったら最後の手段。ここまで手を付けずに大切に取っておいたクリへ重点攻撃だ。
 俺はわざと音を立ててクリに吸いつき、舌を最大スピードで動かした。
「んんんんぅー……、ダ、ダメ、それ、ダメ……。いやっ」
 真央の反応が激しくなる。
 手がシーツを握り締めたり、俺の頭を押さえたり、忙しく動いている。
 腰も俺の顔へ押し付けるように、完全に浮いている。
 俺は無我夢中でクリを責めた。限界まで舌を動かした。
「あっ、ダメ、い、いぃ、ああああ、あぁ、イ、イク……、イキそう……」
 俺はラストスパートで、舌を動かし、そして最後のとどめにクリを甘噛みした。
「あっ、いっ、んっ、んんんんんぅーー……」
 真央は一際大きくうめくと体を硬直させた。
 体がピーンとまっすぐ伸びた。お尻も背中もベッドから浮いてしまっている。
 そして俺の顔が痛いほど太ももで締め付ける。
 何秒かして真央の体から力が抜けて、体がベッドへ落ちた。
 真央がイッた。
 童貞の俺でも分かるほど、大きくて分かりやすい絶頂だった。
 俺は真央をイかせたことに感動した。

 真央は力なくベッドへ横たわったまま、大きく息をしている。
「分かりました。やっぱり真央さんは男性運が良くないです。真央さんが女性として素晴らしすぎるために、普通の男性だけじゃなくて悪い男まで寄ってきてしまうんです。今、付き合ってる男性は、ひょっとすると悪い運勢の持ち主かもしれません。これは何とかしないといけませんね。もう少し続けて調べてみましょう」
「あ、ま、待って、ちょっと、休ませて」
 真央が俺を止めようとするが、声に力がない。
「ダメです。続けて調べた方が運勢が悪い原因が良く分かるんです。もう少しですからがんばってください」
「でも、あん、まだ、体が……」
 俺は真央を無視してクンニを再開した。
 まだまだこんなものじゃ全然舐めたりない。
 この年までクンニしてこなかった分を取り戻すのだ。
「あんっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あ、あ、きつ、い、あっ、ま、まって」
 真央の体がビクビク震えている。
 イキ続けているのかもしれない。
 でも俺は止まらない。こんなに楽しいこと簡単にはやめられない。
「あん、ほん、あっ、とに、待って……、あぅ、く、くる、し、い……」
 クリを吸って、吸って、吸いまくる。それに飽きると、穴の中へ舌を入れてグルグルかき回す。それにも飽きると、クリを舌で激しく何回も弾く。
「あ、あ、あ、あ、あ……」
 真央はもうあえぎ声を上げるだけになっている。
 体から力が抜けて、俺のされるがままだ。
 俺は舌が疲れるまで続けた。そして、もうこれ以上は舌が動かないというところで、ようやく真央から顔を離した。
 イキ疲れたのか真央がぐったりしている。ベッドの上で体を投げ出していて、息だけが激しい。
 俺はクンニで何度もイカせたことで大満足だ。女性をイカせるのはなぜか分からないけど、すっごく達成感がある。それに少し自信が湧いてきた気がする。
 童貞の俺でも、このMC占いの理論が有れば、こんな綺麗なお姉さんを好きにすることができるのだ。
 こうなったら最後まで行くしかない。
 このまま真央をやるしかない
「残念ですが占いの結果はよくないです。体の中に悪い物がたくさん溜まってます。このままじゃ、真央さんが良い運勢を持っていても打ち消されてしまいます。真央さん、こうなったら除霊しましょう。僕は除霊、開運も少しやってるんです。僕の師匠が占いに関連することなら何でもやる人で、占いは昔、呪術的意味もあったとか言って、除霊や祈祷も詳しいんです。僕も見よう見まねでそれを習っています」
「除霊……」
 真央の目はまだ少しとろんとしていて、はっきり焦点が合っていない。
「そうです。除霊です。それで、ここには除霊の道具がないですから、僕の男根を使います」
「えっ」
 真央の目が急にはっきりして、驚きの形に変わった。
「男根、すなわち、ペニス、チンコ、おちんちんです。古来、男性器は魔羅と呼ばれて信仰の対象だったんです。魔羅とは元々インドの破壊を司る悪の神だったんです。それが日本にやってきて、力強いイメージから男性器を指す言葉になりました。それからも分かるように男性器には強い力が有るんです。ニュースとかで男根の形をした御神体をあがめるお祭りを見たことないですか。昔の人は男性器に悪を払う力があったことを知ってたんですね。その男根を真央さんの口の中に入れることで、体の中から悪運を追い出します」
「で、でも、口へなんて」
「真央さん、これは除霊です。真央さんのためなんです。このままだと、一生悪い男に付きまとわれますよ。あくまでも占いの一環で、不純なことではありません。体の中へたまった悪運を追い出すには体の内側へ男根を入れるのが一番いいんです」
 俺は少し強い口調で言った。俺こそが悪い男だけど、それはもちろん言わない。
「さあ、口を開けて、男根を受け入れてください」
 真央は心の準備ができていないのか、口をかすかに開いただけで固まっている。
 気が焦る俺はチンコを真央の口へグイグイ押し付けた。
 これはこれで気持ちいいし、真央の唇がチンコで押されとてもエロい光景になってる。
「真央さん。口を開けないと除霊できません。それにこれは占いでもあるんです。僕の男根で真央さんの口の中を調べて占うんです。舌を使って調べるより、深く、隅々まで調べることができるんです。さあ、口を開けて」
 占いと言われて観念したのか、真央が口を開いた。
 俺はすかさずチンコを捻じ込んだ。
 チンコがぬぽっと真央の口の中へ収まった。
「んんっ」
 初めて味わうフェラの気持ち良さに俺は思わず声を出してしまった。
 真央の口の中は暖かい。そして、ヌルヌルの舌がチンコに当たって、とてつもなく気持ち良い。唇もカリの下側に当たってる。こんなに気持ち良いのは生まれて初めてだ。ローションオナニーの何倍も気持ち良い。
「いいですよ。真央さんの口の中は素晴らしいです。もっと舌を使って。男根へお願いするんです。自分の体から悪運を追い出してくださいとお祈りしながら舌を使うんです」
 真央の舌がおずおずとチンコへ絡んでくる。
 舌を動かされると猛烈に気持ちいい。膝から力が抜ける。立っているのが難しくなる。
「も、もっと、気持ちを込めて舌を使って。神様へ御仕えするような気持ちです」
 思わず声が震えてしまう。
「いいですよ。真央さんの体から悪運が追い出されてるのを感じます。さあ、もう少しです。がんばってください。唇を締めて、男根を唇で磨く感じでしごくんです」
 ここまでで興奮しきっている俺は、あっという間に射精直前まで追い込まれてしまった。
 ヤバイ。このままでは、そんなにもたない。
 しゃべろう。とにかく何かしゃべって快感を押さえるしかない。
「真央さんが一生懸命やればやるほどたくさんの精液が出ます。精液は生命の素ですから強い除霊の力が有ります。精液を体の中へ取り込むことで、体の深いところから悪運を追い出すことができます。だから、精液がたくさん出るほど除霊の効果が上がるんです。も、もっと、気持ちを、込めて、男根へ、刺激を、与えて」
 気持ち良すぎて、どうしても普通にしゃべられない。
 この数日、商店街での占いをやり始めて一回も出していない。
 数日分の濃縮された精液がたっぷり溜まっている。そこへ、この初フェラは俺には強烈過ぎる。
 俺は一気にリミットを超えた。
「出、出ます……。出ますよ。こぼしたらダメですからね。ちゃんと口で全部受け止めてください。分かったら返事して」
 真央が目を伏せ分かったと合図した。
 それを見て俺は一気に真央の口へぶっ放した。
 どくぅーどくどくどく、びゅくびゅくびゅくびゅくびゅるるるるー……。
 超濃厚な塊が真央の口の中を叩く。
 真央が顔をしかめた。
「う、うぅ……、吸って。吸うんです。もっと。そう。精液は貴重ですから一滴残らず吸い取るんです」
 びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるー、びゅるっ、ぴゅるっ、ぴゅるぴゅる、ぴゅっ……、ぴゅっ……。
「んうー……」
 俺は最後の一滴まで出しつくしてから、ゆっくりチンコを抜いた。
 人生最高の会心の一撃だった。こんなに気持ちの良い射精は生まれて初めてだ。
 腰の辺りが麻酔でも打ったみたいに痺れている。余韻で体がゾワゾワする。
 真央は口を閉じたまま固まってしまっている。
「精液の量が重要ですから、口の中に溜めて、僕に見せてください」
 真央が泣きそうな顔で俺を見る。口の中に精液を溜めて、こぼさないように少し上向き加減になって口を開いた。
 舌が見えないほど口の中は精液でいっぱいになっている。
 自分でもびっくりするくらいたくさんの精液が出ていた。
「いっぱい出ましたね。除霊はうまくいったみたいです。じゃあ、それを残さず飲み込んでください。お神酒と同じで精液には体を清める力が有るんです。ねばついて喉に引っかかる感じがするかもしれませんが、真央さんは僕の精液を美味しく感じます。良い男性の精液には良い運が宿り、美味しく感じるんです。むせないように少しずつ飲んでください」
 真央が困った顔をして俺の方を見ている。
 まさか初めて。俺はピーンと来た。
「精液を飲むのは初めてですか」
 少し頬を膨らませた真央がうなずく。
 俺は顔がにやけるのを抑え切れなかった。
 真央に初めて精液を飲ませる。初精飲。そう考えるだけで血流が早くなり、胸がドキドキしてくる。
「だからですね。良い男性の精液を体に取り込むことで体を清め、悪い運勢を避けることができます。今まで精液を飲んでこなかったから、体の中に悪い物が溜まってたんですよ。だから、悪い男が近づいてきてたんです。真央さん、電車でよく痴漢に会うんじゃないですか」
 あてずっぽうだ。
 真央が目を見開いて驚いた様子で俺を見る。
「やはりそうですか。体の中に悪い物が溜まってると、どうしても悪い男を引き寄せてしまうんです。これからも除霊が必要です。定期的に僕の精液を飲んだほうがいいですね。さあ、口の中の精液を飲み込んでください。焦らないでよく味わって、少しずつ飲むんです」
 真央の喉がコク、コクと動く。
(飲んでる。真央が俺の精液を飲んでる……)
 真央を体の内側から汚したというか、自分の物にした気になる。
 真央は飲みにくいのかちょっと辛そうな顔をしている。
 美人はこんな時でも綺麗だった。被虐美というか、とっても色っぽい。
「どうです。僕の精液は、かすかに甘みがあって美味しく感じるはずです。良い精液には力が宿っているので、人間は本能的に美味しいと感じます。人間は体に必要なものほど美味しく感じるようにできてるんです。精液は誰のでも良いわけじゃないですよ。僕みたいに規則正しく節制した生活を送っていて、なおかつ、良い運勢の持ち主の精液じゃないと意味がありません。悪い男性の精液を口にすることは逆に悪い運勢を呼び込むことになります。そんな男の精液はとてもまずいんです。今まで口にした精液がまずかったとしたら、それは、その男が良い運勢の持ち主ではなかったということです。体が自然と拒否していたんです」
 しばらく時間をかけて精液を飲み干した真央が泣きそうな顔で俺を見た。
「全部飲みましたか。いいでしょう。では、男根に感謝を込めてもう一度口に咥えてください。味がしなくなるまで、口で綺麗にするんです。口の中に溜まった唾液は飲んでください。少しでも精液の成分が残っていたらもったいないですから」
 真央が言われるがままチンコを咥えた。
「おおっ」
 射精した後のチンコに真央の口は刺激が強すぎる。
 今まで体験したことの無い感覚が頭まで突き抜けた。
「す、す、す、凄い、凄いです。やさしく、もっと、やさしくして。あぅ、そう、ゆっくり、んぅ、いいですよ。その感じです」
 お掃除フェラというか、射精した後のフェラは普通のフェラとはレベルが違う。異次元の快感だ。
 エッチな神経を逆撫でされるような感じがする。くすぐったさと気持ち良さを足して何倍にも増幅したみたいだ。
 知らない内に肩で息をしていた。これが占いだという設定を忘れるところだった。
 真央のおかげでチンコはぐんぐん硬さを取り戻し、ほぼフル勃起にまで復帰した。

「では次が最後の占いです。これで真央さんの占いは最後です。これをやれば真央さんの全てを知ることができます」
 真央が一瞬ほっとした顔を見せる。
「今から、この男根を真央さんの中へ入れて、真央さんの体の中を調べます。それと同時に真央さんの体の内側から除霊を行います」
「それは……」
 真央の顔色がさっと変わった。真央が何か言おうとするのをさえぎって、俺はしゃべった。
「大丈夫です。これは占いです。セックスじゃありません。一番大切な所には一番重要な情報が現れるんです。それを調べないと占いは完成しません。指では一番奥まで届きません。小型カメラを入れるのは嫌でしょう。男根が一番いいんです。それに男性器を入れることで真央さんの体の一番深い所から悪運を追い出すことが出来るんです。占いのためにも除霊のためにも男根を挿入することが一番いいんです。分かりましたね」」
「で、でも、それは……」
「真央さん、何回も言いましたが、これは占いなんです。なにもやましいことはないし、普通のことです。だれでもやることなんです。人相を見るときに顔を見る。手相の時に手を見る。同じです。ただ僕の占いが体の内側を調べる占いだというだけです」
 俺は有無を言わさず、真央に近づいた。
 片手で真央の太ももを抱え、片手をチンコに添えて狙いを付けた。
 先端がドロドロになっている真央の性器に触れた。
 くちゅっという音がしたと思うくらい真央は濡れている。
「あっ、待って。やっぱり、ダメです。占いでもそれだけはダメです」
「真央さん、覚悟を決めてください。これは占いですから。すぐ終わります」
 この状態で我慢できる男はいない。
 俺は声がイライラするのを抑えられない。
「ま、待って、ダメ、ダメです。お願い、待って」
「真央さん、僕を信じて。行きますっ」
 もう、我慢できない。俺は腰をぐいっと前へ進めた。
「ああああぁー……」
 真央の口から大きな声が出た。

(何だこれ)
 それが俺の正直な感想だった。
 熱くてヌルヌルした物がチンコの全面にまとわり付いてくる。しかも微妙なヒダというかデコボコがあり、チンコを刺激してくる。
 想像してたのと全然違う。気持ち良すぎる。チンコをもってかれそうだ。
 根元まで入れたら気持ち良すぎて動けない。
 一回フェラで出してたからいいようなもの、そうじゃなかったら入れた瞬間に出して恥をかくところだった。
 これは男がセックスに夢中になるはずだ。世の中に風俗がいっぱいあるわけだ。これを一度味わったらやめられない。中毒になってしまう。
 やばい。何とかしないと、真央よりも俺が先にイッてしまう。
 俺は体を倒して、真央に覆いかぶさりその体を抱いた。
(んー、柔らかい……)
 今は射精を抑えるのに、快感をごまかさないといけないのに、真央の体は柔らかくて気持ちいい。抱いてるだけで射精しそうになる。
 それに真央の乳房が俺の胸でつぶれて、高性能のクッションみたいに刺激してくる。
 ほんとに、やばい。
 俺は動けないことをごまかすために、真央の耳に口を寄せてしゃべりかけた。
「気持ち良いでしょ。そんなに感じるのは初めてじゃないですか。それは真央さんと僕との相性が最高に良いということです。どの占いで調べても二人の体の相性は最高なんです。だからすっごく感じるんですよ。感じれば感じるほど除霊の効果が高まります。もっと、もっと感じてください」
「あ、あ、あぁ……、んんぅー、んあぁ……、あはぁん、あぁ……」
 真央は俺のいうことが半分くらいしか分かってないようだ。早くも快感の海に溺れてしまっている。
「もう他の事が考えられないくらい、すっごく気持ち良いでしょ。僕の占いは気持ちいいんです。相手の人に気持ち良くなってもらうことで、その人の本質を明らかにするんですよ。だから気持ち良くなってもいいんです。これは浮気じゃありません。純粋な占いなんです」
 ピストンすると間違いなく出てしまうので、おれは必死に射精を我慢しながらゆっくりと腰を回した。なんとか自分の射精を抑えながら真央を気持ち良くするのだ。
「あっ、そ、それ、あん、あ、あ、あ……」
「気持ちいいですか。占いを続けたら、もっと、もっと感じますよ。今までで一番感じた時の何倍も感じます。あまりに感じすぎて何も考えられなくなります。僕の占いは気持ちいいので有名なんです。気持ち良くなってもいいんです。真央さんの感じてる顔で占ってあげます。だから、もっと感じてください」
「あ、あ、あ、あ、あっ、あん、あ、あ、あ……」
 俺の動きに合わせて、真央が声を出す。まるで俺が真央を演奏しているような、操ってるような気がしてくる。それが無性に楽しくて嬉しくて興奮する。
「二人が心も体も一つになることで、真央さんの全てを占い、最高の結果が出るんです。もっと体をくっつけて。二人で溶け合うんです。そう、それで僕の舌を吸うんです」
 二人の体が少しの隙間も無いくらいぴったりと重なる。
 真央の体は暖かくて、柔らかくて、とっても気持ちいい。さらに、舌までもつれ合って、もう最高に気持ち良くて、最高に興奮する。
 ぬちゅ、ぴちゃ、ぴちゃ、ちゅー、じゅるるる。
 粘着質のエッチな音が広がる。
 まだまだ真央を汚したりない。口の中へ唾を溜めて、真央の口へ注ぎ込んだ。
「そういいですよ。僕の唾を飲むんです。唾にも除霊の効果があるんです。昔の人は怪我をしたら唾をつけて治したでしょ。動物も怪我をしたら舐めて治します。それは唾には治癒効果、除霊効果があるからなんです。だから、もっと僕の唾を飲むんです」
 真央が喉を鳴らして俺の唾を飲み込んだ。
 人に唾を飲ませるのは、精液を飲ませるのと同じくらい興奮する。すっごい征服感だ。
「今度は舌を出して。真央さんの舌で占ってあげます。とっても感じてるから、今なら詳しく占うことができます」
 真央が差し出した舌を俺はチュパチュパすってから、ねっちょりと舌を絡める。
 ぬちゃ、くちゅ、くちゅ……。すごくエッチな音がした。
「んん、んふぅ、んんんぅー……」
 真央も鼻を鳴らしながら俺に舌を吸われてる。両腕が俺の首へ回り、バカップル顔負けの濃厚なキスだ。
「分かります。真央さんは今、とても感じてますね。気持ち良くて、気持ち良くて、たまらない。どうしていいか分からないくらい気持ちいい。僕と触れているところ全てが気持ちいい。おかしくなりそうでしょう。いいんですよ。おかしくなっても。僕がいるから大丈夫です。もっと、おかしくなってください。頭を空にして、感じるままを声にしてください。今の気持ちを全部吐き出すんです」
 俺は耳をしゃぶりながらささやきかけた。
「い、いい……、気持ちいい……」
「ほら、もっと声を出して。人間の言葉には言霊という聖なる力が有るんです。言霊の力を借りて、悪運を追い出すんです。どこが気持ちいいですか。口に出して言ってください」
「あそこ、あそこが気持ちいい……。すごい……」
 もう、AVでも聞かないような、ものすっごくエロい感じで真央がしゃべる。これが本物のエロさだ。
 俺はますますエスカレートした。
「あそこじゃなくて、オマンコと言うんです。正しい言葉で言霊の力を最大限に使うんです」
「お、オマンコ、いい……。オマンコ、気持ちいい……」
 絶対に言わなそうな真央の口から出る淫語は俺の脳にガツーンと来た。
「そうです。もっと、感じて。感じれば感じるほど除霊の効果は大きくなります。ほら、ほら、もっと感じますよ。今まで体験したことが無いほど、すっごく感じます。もう真央さんは僕のチンコじゃないと満足しなくなりますよ。でも、それでいいんです。僕の占いは最高ですから」
「なんで。なんで、こんなに、いいの」
「占いだからです。僕の占いは気持ち良いでしょ。ほら、もっと占いますよ。もっと、もっと感じて、自分をさらけ出して僕へ見せて。真央さんが本気で感じる顔を見せてください。エッチな顔占いです。感じてるときの人相で占うんです。おっ。分かりました。真央さんは本当はエッチが大好きなんです。でも自分でそれに気付いていない。だからストレスを感じるんです。自分の体に正直になって、心から感じるんです」
「エッチが……、好き……?」
「そう、真央さんはエッチが大好きなんです。だからもっとエッチを楽しんで。いっぱい感じていいんです。気持ちいいということは本能が求めてるということです。今までエッチが好きなのを理性で押さえていたからストレスになっていたんです。僕の占いの時は、全部表に出すんです。エッチを楽しんでストレスを吐き出してください」
「いいの? ほんとにいいの?」
「いいんですよ。性欲は誰にでもあるんです。エッチが好きでもいいんです。もっと、気持ち良くなってもいいんです。オマンコを締めてみてください。もっと気持ち良くなりますよ。ほら、もっとオマンコを締めて。そう、お腹とお尻に力を入れて締めるんです。そうしたら、もっと感じますよ」
 真央の中がキュッ、キュッと締まった。
 俺はその気持ち良さに危うく出してしまうところだった。なんとかギリギリで耐え切った。
「んっ、そう、いいですよ。締めたら、俺のチンコの形が良く分かるでしょ。それが真央さんを除霊してるんです。男根の力で真央さんの中から悪いものを追い出してるんです」
「あん、分かる。中に、入ってる。熱いのが、入ってる……」
「そろそろ出しますよ。真央さんの体を中から除霊します。除霊して欲しいですか」
「して、除霊して、ください……」
「じゃあ、精液を欲しがってください。真央さんが心から精液を欲しがれば、そのぶん俺もたくさん出せますから。多ければ多いほど除霊の効果が上がります」
「ください。たくさん、ください」
「もっとです。もっと本気で欲しがって」
「精液ください。私の中にいっぱい精液出してください」
「出すよ。中に出すからね。しっかり僕につかまって」
 真央の両手が俺の背中とくびに回り、ギュッとしがみ付いてきた。
「いきますよ。僕が出すと同時に真央さんは生涯最高の絶頂を感じるんです。いいですね。タイミングを合わせるんですよ」
「あぁ、来て、来て来て、早くっ」
「イキます。出すよっ、おおお、で、出る。うおおおおぉ、出るぅー」
 びゅくびゅくびゅくびゅくびゅくびゅく、びゅるるるるぅー……。
「あんっあああああぁーー」
 真央の中がきゅーーんと締まり、精液を絞り取ろうとする。
「おああああ、吸って、子宮で精液を吸い取るイメージで、精液を吸いこんでっ」
 びゅるびゅる、びゅるるっ、ぴゅるぴゅる、ぴゅるるっ、びゅるっ……。
「おっ、おおおっ、うぅー……」
 初中出しに俺の頭の中は本当に真っ白になった。
(凄い……)
 その一言に尽きる。フェラの時の口内射精もびっくりするほど気持ち良かった。だけど、中出しは同じかそれ以上に気持ち良い。
 体中から力が抜けていく。
 精液と一緒に力まで吸いとられたみたいだ。
 真央の中はまだヒクヒク動いてチンコを刺激してくる。
 俺は余韻を味わうために、中に入れたまま真央の体を抱きしめた。
 射精の後のフェラは独特の気持ち良さがあった。それと似た感じで中出しの後、入れたままなのも独特の感覚がする。小さくなっていくチンコが優しく包まれる感じだ。
 すっかり元気をなくしたところでチンコを抜いた。
 最後の仕事が残っている。
 真央にお掃除フェラをさせないといけない。
 俺は真央の口元へチンコを持っていき言った。
「もったいないですから一滴残さず舐め取ってください。そして飲み込むんです。舌で丁寧にこそげ落すんですよ」
 真央は疲れているのか、とてもゆっくりと舌を動かす。
 それはまだ敏感なままの俺のチンコに絶妙な刺激を与えてくれる。思わず腰が引けてしまいそうになる、くすぐったいような、体が震える気持ち良さだ。
 最高の初体験だった。
 キスから始まり、クンニ、フェラ、精飲、生挿入、中出し、お掃除フェラ。もうこれ以上はないというくらいのフルコースだ。これほど充実した童貞切りを経験する男は少ないと思う。
 俺は幸福感に包まれていた。

「これで、すべての占いが終わりました。結論を言います」
 真央がフェラしながら聞いている。どろんと濁った目を俺に向けている。
「真央さんが生まれた日時や色々なことから運勢を占うと真央さん自体に何も悪いところは無く、強い運勢を持っています。ただ、それと同時に星の巡りから悪い運勢を引き寄せてしまいます。それに真央さんが美しすぎることから、どうしても悪い男が集まってきます。だから幸せになれないんです。でも大丈夫です。逆に考えると悪い運勢さえ寄せ付けなければとても幸せになれるということです」
 真央が動きを止め、俺の話に聞き入っている。
「どうすれば良いかというと、これからも定期的に除霊を行うことです。最低でも週に一回、できれば毎日が良いんですが僕の除霊を受けてください。そうすれば悪運は去り、真央さんはきっと幸せになれるはずです」
「いつまで……、いつまで続ければ……」
「僕以上に除霊の力が強い男性が見つかるまで。それか、真央さんの体から悪い物が全て出て行くまでです。それまでは必ず僕の所へ通ってください。当分除霊を続ける必要があります。それと、今付き合ってる男性と今後も交際を続けるかはちょっと様子をみましょう。その男性が良い運勢を持っているか見極める必要があります。それに相手が良い運勢の人でも相性というものがあります」
 もちろん、付き合っている男とは別れさせるに決まっている。
「僕は会員制の占いの会を作ろうと思ってるんです。真央さんは特別に会員第一号にしてあげます。そうすればこれからも占いをしてあげられます。真央さんが占いの相手として素晴らしいから特別です。会員になったら、いつでも好きなときに占いしてもらえるんです。どうですか、会員になりますか」
「なります……」
 真央が堕ちた瞬間だ。
「それでは、一緒にお風呂に入って体を清めましょう。その後、また占いと除霊を続けます。二十五年分の除霊は一回や二回では終わりませんからね」

 真央に俺の体を洗わせる。年上美女に丁寧に洗ってもらうのは、これ以上ないと言うほどの幸せを感じる。
 真央はイヤイヤやってるのではない。心からの感謝と尊敬の念から自発的に俺の体を洗っているのだ。
 風呂から上がると二回目のセックスに突入した。
 除霊という名のセックスは、真央を完全に俺のものにするまで続けないといけない。
 真央は一回目と同じようにすっごく感じている。心臓麻痺で死ぬんじゃないかと心配になるほどだ。
 除霊作業は真夜中、真央が疲れ果てて気を失うように眠るまで続いた。
 こうして俺は一人目の女性を手に入れることとなった。

< 続く >

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