オイディプスの食卓 第12話

第12話 セックス

 朝、廊下に出たところでちょうど花純さんと鉢合わせる。
 昨夜のコンドームは彼女にあげようと持っていたので、さっそくプレゼントしてあげる。
 
「……なにそれ?」

 ピンク色のゴムの中にある液体に、花純さんは眉をしかめた。

「例のアレなんだけど」
「は? って、それ何に入って――」

 きょとんと目を丸くした花純さんだけど、精液を中に収めるのに適した形状しているこのゴム製品の正体を徐々に察していったらしく、顔をどんどん赤くしていった。首のあたりまで真っ赤になっていくさまは、何だか可愛らしいなってその時の僕はのんきに眺めていたんだけど。

「お、おおおおお前バカじゃねーの!?」
「え?」
「あんたさぁ、最近調子に乗ってね? 昨夜もあんなところに残していって、あたしがどんだけビックリしたと思ってんだよ。つーか、なんで普通に渡せないんだよっ」
「いや、昨夜のは僕も計算外というか、ふとした間違いというか」
「で、今日のはそれ? シュミ悪っ! 気持ち悪っ! あんたそんなのどこで買ったのよ? まさか……つ、使ったあとじゃないだろうな!」
「使ったといえば使ったけど……あ、セックスしたわけじゃないよ?」
「バ、バカじゃないの何言ってんのよ朝っぱらから!」

 耳にキーンとくる大声だった。
 優惟姉さんまで廊下に出てきた。

「蓮に何してるのよ?」

 僕の頼もしい味方で花純さんのやりづらい敵の登場で、僕らの間にも気まずい空気が流れる。
 コンドームは後ろに隠し、僕は愛想笑いを浮かべた。

「何でもないよ。ボクが悪いんだ」

 どうやら僕は空気を読めてなかったらしい。
 精液を渡せばそれだけで好感度を稼げるつもりでいたけど、花純さんにとってはこれが『素敵なプレゼント』だということを忘れていた。
 つまり、例えば同じ指輪をプレゼントするにしても外装によってはマイナスになることもある。きれいな箱に入れて渡すのと使用済みコンドームに包んで渡すのでは、プレゼントとしての価値は雲泥だ。
 なるほど、確かに僕にはデリカシーが足りなかったらしい。というより、どんどん恥ずかしくなってきた。まともに花純さんの顔を見られなくなっていく。
 しかし、そんな僕の態度を逆方向に深読みしたらしい優惟姉さんは、ますます眉をしかめる。

「蓮が悪いわけないじゃない。その子がまた何かつっかかってきたんでしょ?」
「いや、そんなことないよ。本当に悪いのは僕で――」
「蓮。優しいのは良いことだけど、ウソをついてまで罪をかぶることないの。本当のことをお姉ちゃんに教えなさい。蓮が言いづらいことは代わりに言ってあげるから」

 優惟姉さんは基本いつも僕の味方なんだけど、母さんが亡くなってからはその傾向が盲目的に進化していて、特に僕以外の家族が絡む場合は倍プッシュだった。
 花純さんは、プイと横を向いて押し黙っている。
 僕も事情の説明なんて出来るはずないので黙っている。まさかコンドームに包んだ精液を渡そうとしてたなんて、僕も花純さんも白状するわけにはいかなかった。こういうときに限ってコインも手元にない。
 優惟姉さんは、「ふー」とため息をついて僕の肩に手を置いた。

「行きましょ、蓮。朝ご飯できてるわよ」
「う、うん……」

 優惟姉さんに手を引かれて通りすぎるとき、花純さんに小さな声で「シスコン死ね」とささやかれる。
 花純さんの怒りはもっともだ。彼女を悪者にしてしまって申しわけない気持ちになった。
 どこかで挽回しなくては。

「蓮ちゃん、ただいま~!」

 リビングに顔を出した途端、綾子さんの豊満な胸に歓迎される。バフッ、タヨンッ、というまるで馬乳酒の入った革袋を二つほど押しつけられたような感触とともに視界は暗くなり、懐かしくてエロい気持ちになる芳香に包まれた。
 もはや条件反射といって速度で僕の股間に血液が集中する。

「お留守にしててごめんね、蓮ちゃん。さみしくなかった? ママがお世話してあげられなくてごめんね~」

 むにゅむにゅだった。ここから違う世界へと飛んで行けそうな場所だった。
 柔らかい感触の中で頭をぐりぐりと撫でられ、僕は朝から軽くトリップしかけた。
 
「はぁ~、蓮ちゃんを抱っこしてると本当に癒やされる。ねえ、ママはずっと蓮ちゃんのことばっかり考えてたのよ。蓮ちゃんはママがいない間どうしてたの? あとでたっぷり聞かせてね?」
「むぐぐぐ……」

 まさに肉の宴だった。おっぱいキングダムの玉座だった。
 僕は生まれながらの王だったのだと、初めて命の意味を知った気分になった。

「ん、んん゛っ」

 優惟姉さんが僕を綾子さんから引きはがし、そのまま後ろから肩を抱きとめられる。
 綾子さんほどの体積はなくとも、女子高校生としては十分以上と思われる弾力が両肩に押し当てられた。
 両手は綾子さんに握りしめられて、胸の間に挟まれていた。
 
「おかえりなさい、綾子さん。お母様の具合はもうよろしいんですか?」
「あ、優惟さん、ただいま。ええ、おかげさまで起き上がれるようにはなったのよ。しばらくはヘルパーさんにも来てもらえる手配もついたので、お任せして帰ってこれたの」
「ですけど、家族についてもらえた方がお母様も安心ではないんですか? うちのことなら綾子さんがいらっしゃらなくても全っ然大丈夫ですので、しばらく帰省してらしても平気でしたのに」
「ええ、私もそうは思ったんですけど、なにしろ蓮ちゃんは多感な年頃だし、母親がいないせいで不安がらせてもいけないでしょう? 思春期の男の子にはいろいろとお世話してあげる女性も必要だし」
「そうですね、まさにそのお世話が必要なのが綾子さんのお母様だったのでしょうね。幸い、うちの蓮には私がついていますのであなたの心配は100パーセント不要ですし、ヘルパーさんも無料ではないでしょうし、何だかイライラしてきたのでもう実家に帰ってください」
「ふふっ、優惟さんったら相変わらずきついこと言うのね、まるで小姑さんみたいよ。私は別にあなたとは争いたくないんだけど、そうね、確かに母親として子どもたちには公平に教育をしてあげなきゃいけないよね。じゃあ……屋上行く?」
「あ、あの、ちょっと待って!」

 女の人って男性よりも血圧が低いというけど本当なんだろうか?
 僕をサンドイッチにしたまま超至近距離でバチバチと絡み合う視線の静電気で、僕の髪の毛は逆立っていた。

「せっかく家族が揃ったんだし、朝ご飯は楽しく食べよう。ね?」
「蓮がそういうなら……」
「そうね、ママも蓮ちゃんの意見に賛成。ごはん食べて、たくさんおしゃべりしましょうね?」

 優惟姉さんは少しふて腐れ気味に、綾子さんはさっきまでの険悪な雰囲気がウソのように朗らかに僕を解放してくれた。
 何をするにしてもお互いギクシャクしてた感じだった綾子さんと姉さんが、ストレートな闘志を剥き出しにして対峙できるようになったのは家族仲の進展と見るべきか、それとも破滅へのアプローチと考えるべきか。
 まあ、お互いに素直な感情を出せるようになったんだから、とりあえず関係は良くなってるとしよう。
 優惟姉さんは前に綾子さんに教えてもらったフェラチオの技術をきちんと身につけていたし、綾子さんも優惟姉さんを「女」として認めてライバル視している。こういう目に見えない変化を少しずつ重ねていくことで理解も深まり、家族関係も変わっていくのだろう。
 などと、のんきに考えて僕はテーブルに座る。
 そして想像以上に重苦しい休日の朝の空気に、胸がつかえた。

「…………」
「…………」
「…………」
「…………」

 綾子さん、優惟姉さん、花純さん、僕。
 一触即発の緊張感が団らんを支配していた。
 花純さんは今朝の廊下での濡れ衣の件で、綾子さんと優惟姉さんは女の戦いで、そして僕はそれぞれの事件に関わるミスターXとして。
 地雷の埋まった食卓の上では、ナイフとフォークも静かに慎重に運ぶしかなかった。顔を上げるにも勇気が必要だった。
 父さんは仕事の関係なのか朝からこの場にいない。あるいはすでに危険を察知して逃げたのかもしれない。どちらにしろ企業のトップに相応しいラックの持ち主だと言える。僕のような現場の人間はいつも泥まみれだ。

「トーストのお代わりは必要でしょうか?」

 思い出したようにキッチンから顔を出した睦都美さんが声をかける。
 そして、誰も返事もしないものだからすぐに引っ込んでいった。ついでに僕も一緒に下げていって欲しい。
 今日は学校もないのでゆっくりと朝食を摂ることが出来る。そんな風に考えていた時期が僕にもあった。せっかくだから今日はブラックコーヒーに挑戦してみようかなんて、刺激を求める退屈感すらあった僕だけど、おとなしく2杯の砂糖を入れてミルクも足した。
 しかし、そもそもこの険悪な空気は僕のせいだ。
 催眠術で無理やり仲良し家族に変えることの虚しさは身に染みてわかっているけど、さすがに父さんのいないキッチンでこの重圧には耐えられそうもない。
 食事には笑顔が必要なんだ。
 
 ――キィン!

「みんなに、ものすごく面白い言葉を教えてあげる。それは『おちんちん』だ。これを聞いただけでみんな笑いが止まらなくなる。『おちんちん』だよ。それがみんなの笑いのツボだ」

 今どきそんな言葉でお腹を抱えて大笑いするのは僕の悪友たちぐらいのものだろう。
 しかし、どうせなら幼稚で下品な言葉がいい。くだらないことで笑い合う彼女たちが見たい。
 
「そして今から、頭に『お』のつく単語は全部『おちんちん』と言い間違えてしまう。どうしても間違えてしまうし、修正が効かない。それじゃ、このまま食事を続けましょう」

 おそらくキッチンにいる睦都美さんにも暗示は聞こえているはずだ。
 僕は何事もなかったふりをして無言の食事を続ける。
 そして、タイミングを見計らって綾子さんに声をかける。

「綾子さん、すみません。それ取ってください」
「え、どれかしら?」

 僕の漠然とした注文に、綾子さんはキョロキョロ手元を見渡した。
 そして白い小瓶に入った『お醤油』を手にとって、可愛らしく小首を傾げ、下ネタを炸裂させる。

「おちんちん?」

 隣の花純さんが「ぐふっ!?」とトーストの詰まった喉でむせ返り、優惟姉さんも「あむっ!」と吹き出しそうになった口元を押さえる。
 僕も思わず笑みを堪える。綾子さんだけがあたふたと顔を赤くする。

「待って、違うの、あの、これおちんち……じゃなくて、蓮ちゃんはおちんちんが欲しいのよね!?」
「えんっ!」

 優惟姉さんが劇薬を嗅いだような声を上げ、慌てて口元を隠す。
 花純さんはおなかを抱えてゲラゲラと笑い出し、綾子さんは顔を真っ赤にして俯いてしまう。
 僕はお醤油のことなど忘れたふりして食事を続ける。
 綾子さんには気の毒だけど、ここはもう戦場だ。迂闊に口を開いたものから爆死する。
 声を殺して笑う花純さん。肩を震わせて下ネタと戦う優惟姉さん。両手で顔を覆って縮こまる綾子さん。
 ようやく笑いの静まった花純さんが、顔を赤くしたまま綾子さんに抗議の視線を向ける。

「もうやめてよ、おちんちんってば」
「ぶふ!?」

 肩を叩かれ、実の娘に『おちんちん』呼ばわりされた綾子さんが吹き出し音を発する。
 おそらくは『お母さん』と言おうとしたんだろうか。思わぬ不意打ちに僕もコーヒーを吹きかけた。
 ようやく体勢を整えようとしていた優惟姉さんも、まさかの母娘連携プレーにナイフとフォークを落として顔を覆った。
 
「え、いや、違っ……今のは間違って……」

 花純さんは顔を真っ赤にしてオロオロする。
 そんな娘のフォローのために、綾子さんは息を整えて取り繕った笑顔を浮かべる。

「も、もう花純ったら。おちんちんとおちんちんを間違えることないじゃない」
「ぶはぁッ!?」

 とうとう優惟姉さんが盛大に吹き出してテーブルに突っ伏した。
 綾子さんと花純さんはますます取り乱し、「おちんちんじゃないから」とか「おちんちんだから」とか、おちんちんのキャッチボールを繰り広げる。
 
「も、もうやめて…ッ!」

 お腹を抱えた優惟姉さんが震えた声で懇願する。
 綾子さんと花純さんもいったん落ち着きを取り戻し、「この話はやめましょう」と強引と打ち切ることにしたようだ。
 体裁を取り繕う食卓。だが、まだまだこんなもので終わるつもりは僕にはなかった。

「あぁ、涙出てきた」

 優惟姉さんは、緊張しっぱなしの腹筋をさすりながら目元を拭っている。
 すっかり油断している彼女に、僕は善人の顔で申し出た。

「優惟姉さん、ティッシュ取ろうか?」
「ええ、おちんちん」
「ぷーーーーーーッ!?」

 綾子さんと花純さんが、マーライオンの親子のように仲良くコーヒーを噴射した。
 僕に『お願い』しようとしたつもりの優惟姉さんは一瞬で顔を真っ赤にし、「ち、違っ」と必死に言い訳しようと言葉を詰まらせ、わたわたと目を回す。
 綾子さんは気管に入ったらしくゴホゴホむせていて、花純さんは口元を覆った手の隙間から断続的にコーヒーを漏らし、震えていた。

「ティ、ティッシュ。ティッシュが欲しかっただけなの。自分で取ってくるからっ」

 さすが優惟姉さんは「おちんちん」コールの泥沼にハマることなく、自力で収拾をつけていた。
 しかし全員に嫌な緊張が残る。いいかげん何かおかしいと疑い始めた彼女たちは無口になり、ナイフとフォークの金属音しか聞こえなくなった。
 『お』から始まるルールはバレていないにしても、口を開けば「おちんちん」が出てくるかもしれないという恐怖は確実に彼女たちの上に重くのしかかっていた。
 だが、まだこの程度で終わるつもりはない。次は誰に仕掛けてやろうか。
 一人ほくそ笑む顔をマグカップで隠し、僕は虎視眈々と機会を狙う。
 そこへ、コーヒーサーバーを片手に睦都美さんがキッチンから姿を現した。

「コーヒーのおちんちんはいかがでしょうか?」

 意表をつかれた僕はコーヒーを吹き出し、綾子さんも優惟姉さんも手を叩いて爆笑し、花純さんはお腹を抱えて椅子から転げ落ち、睦都美さんは真っ赤になって俯いた。
 食卓の上は吹き出したりこぼしたりでめちゃくちゃだ。まるでパーティ後のような有様になっていて、これはこれで片付けが大変そう。
 僕も無傷ではなかったし、オチはもう睦都美さんに持っていかれた感もあるし、きりがなくなる前に止めておこうか。

 ――キィン!
 
「みなさん、おつかれさまでした。『おちんちん』は終わりです。この言葉はみんなの笑いのツボから外れる。みんなの言い間違いもこれで治る。『お』で始まる言葉も間違えることはない。ここで笑い転げていたことを忘れる。でも、大笑いしたあとの爽快感は心の中に残る。良い気持ちで休日を迎えましょう。ありがとう。楽しい食事でした」

 そして、テーブルの上の後片付けを睦都美さんと綾子さんにお願いする。
 もちろん『どうしてこの有様なのか』は疑問にしないようにして。

「あと、大事なことを決めます」

 今日は休日で特に予定はない。
 そして、心に決めた野望だけはあった。

「今後、僕の部屋からどんな音や声がしても、みんなには聞こえていません。気になりません。また、僕の部屋にプライベートバリアを設置します。部屋の前に『PB』と書かれた札が下がっているときはノックしてはいけません。入ってきてはいけません。とてもプライベートなことをしているからです。これからは今のルールは絶対です。僕の部屋からどんな音が聞こえても、聞こえていない。プライベートバリアが貼られているときは邪魔してはいけません。いいですね?」

 楽しい笑顔を浮かべたまま、瞳をうつろしている女だらけの家族。
 僕は今日、この中の一人とセックスをするつもりだ。
 
「綾子さん……片付けが終わったら、僕の部屋に来てください」

 沈黙の中で、僕の指示する声だけが食卓に響く。
 顔が熱くなっていくのが自分でもわかった。

「蓮ちゃんと二人きりになれたの久しぶり。ふふっ、ママ寂しかったんだから。蓮ちゃんはどうだったの?」
「さ、寂しかった」
「ホント? ふふっ、蓮ちゃん可愛い~」

 当たり前のようにベッドの上に並んで座り、僕に抱きついて頭をぐりぐり撫でてくれる。
 さっきも思ったけど綾子さんはいい匂いがする。女性と母親を感じさせる。
 安心できて、そして色っぽい匂いだ。

「はぁ、癒やされる……ママ、蓮ちゃん抱き枕を作ろうかな……」

 綾子さんは僕に腕を絡め、大きな胸を押しつけてうっとりともたれかかってくる。
 抱き枕にするなら絶対に綾子さんの方だ。むしろ掛け布団にしたい柔らかさと温かさ。僕の股間は睡眠不足になりそうだけど。

「ねえ、ママがいない間に何か変わったことあった? 蓮ちゃんのお話聞かせて?」

 無邪気に微笑む顔は年のわりに若く見える。というより余裕で二十代にしか見えない。
 でも、完全に成熟していわゆる女盛りと呼ばれる年代に差し掛かろうとしている肉体は、「女子力」などという生易しい言葉では表現出来ないオーラを発していて、中学生男子の手には余るように思えた。
 さんざんセクハラ催眠しておいて今さらだけど……こんな僕が彼女を抱こうなんて、すごく分不相応なことをしようとしている気がする。
 彼女のような女性を抱けるのは、父さんのように力も金も強引さもある成功した男だけなんだろう。それが世の中のルールだ。口数も少なく厳しいことしか言わない父さんだけど、成功を目指して生きてきた男が成功した結果どんなものを手に入れるのかは、まざまざと僕たちに見せて教えてくれていた。
 僕もその世界に入っていく。
 今日、一歩進んでみせる。

「綾子さん」
「なぁに?」

 僕を見つめる濡れた瞳。全てを受け入れてくれそうな包容力と優しさに満ちた顔。
 考えてもみれば綾子さんは昨夜父さんに荒々しく抱かれている。なのにどうしてその息子の前でこんな表情を見せられるのか。
 セックスが日常だからだ。家庭の中では当たり前に行われる行為で、特別なことでも何でもない。
 僕にだって求める権利はあるんだ。

「綾子さん」

 顔を近づけると、綾子さんは少し驚いたように目を丸くし、そしてすぐにそれを弓形に細める。

「なぁに、蓮ちゃん。ママにチューしたいの?」

 吐息がくすぐるほど近くにある唇。
 女性の顔が良い匂いがするのは男をこうして誘い込むためだ。
 そして女の使い方を知り尽くしている綾子さんは、顔を熱くする僕をからかうように指で唇をなぞる。
 ぞくぞくと、彼女の指が這ったあたりから痺れが走る。

「言ってくんなきゃ、ママわかんないよ。チューしたいの?」

 いくら催眠術を使えるようになったからって僕の男性スキルがいきなりアップしたわけじゃない。まだまだ年上の女性に簡単に翻弄される中学生だ。
 久しぶりに、といってもせいぜい二日程度だけど久々の綾子さんはやっぱり綺麗な大人の女性で、ドキドキとうるさい心臓が全身を緊張させて上手く動けない。
 綾子さんは僕の頬を撫で、覗き込むように瞳をキラキラさせる。僕の反応を楽しんでいるのは明らかで、なのに弄ばれていることが何だか気持ちよくって、彼女の瞳に引きこまれる。

「言って?」

 囁きが唇に触れる。
 頭に血が上って目が回りそうだ。
 僕は、からからの喉を振り絞って口を開く。

「マ、ママと、チューが」
「ちゅー」
「んんっ!?」

 柔らかいものに口を塞がれる。
 そして、それはすぐに僕から離れた。

「ふふっ、ママが我慢できなくなっちゃった」

 あっさり奪われた唇が、ほんわりと温かい。
 懐かしい感触はすぐに僕の股間を熱く膨張させ、衝動になって僕の突き動かす。

「ママ!」
「あんっ、んんっ」

 抱きしめてキスをする。
 柔らかい体と唇。温かい口内。ぬめぬめした舌。全て味わいたくて必死になってしがみつき、舌をめちゃくちゃに動かした。

「んっ、んんっ、待っ、蓮ちゃん、んっ、んんっ」
「ママ…ッ、んんっ、ママっ、ちゅぶっ!」

 甘い空気が口の中に溶けていく。女の人の味がする。
 綾子さんの舌に触れるだけで気持ちいい。それが僕の舌をなぞってチロチロと震える。誰にも見えない口の中でいやらしく絡み合う行為はセックスを連想させる。興奮する。

「ンッ、ちゅっ、蓮ちゃん、もう、いきなり激しくしたら……うんっ、んっ、ちゅぷ、ンッ、はぁ、ちゅっ、ちゅっ、れる、はぁ、れる、れる、ん、はぁ、はぁ」

 僕の頬を挟む綾子さんの手のひら。背中を撫でると敏感に体は反応し、甘い吐息を僕の口に返してくる。なにより抱きしめたこの柔らかい肌の気持ちよさは何にも変えられない。
 こんなの夢中になるなという方が無理だ。

「あん、ちゅ、ダメよ、蓮ちゃん……んっ……ママ、蓮ちゃんともっとお話が……んっ、れる、ちゅ、ちゅぷ、んむ、ちゅ、れろ、ンっ、ちゅ、ちゅぅ」

 綾子さんの胸に手を下ろす。服の上からでもわかる懐かしいママの感触。
 僕のママが帰ってきたんだってすごく実感できる。力を込めて指を埋めていく。両手を使って握りしめる。

「蓮ちゃん、ダメってば、あん、んっ、あっ、んん、もう、男の子はすぐおっぱいなのよね……あんっ」

 この最強の包容力の前では、どんな男もワガママになるに決まってる。
 早く直にこのおっぱいを揉みたくて、僕は綾子さんのニットをたくし上げる。

「待って、蓮ちゃん、あん、乱暴しちゃダメっ、んっ、あんっ」

 スカートのホックに手をかける。薄いストッキング越しの綾子さんのむっちりした腰がますます劣情を誘う。口の中によだれが溢れていく。「食べてしまいたい」っていう強烈な欲求が心臓をバクバク鳴らした。

「蓮ちゃん、んんっ、待ってってば。んっ、ちゃんと、ンっ、ヌいてあげるから、落ち着いて……っ」

 僕のスウェットパンツの中に手を突っ込み、オチンチンをたぐり寄せてギュッと握ってくる。
 すっかり馴染みとなった感触は慣れた仕草で快感をあぶり出し、うっかりすると身を委ねたくなってしまう。
 でも、今日の僕は甘えるだけの男じゃない。
 綾子さんの長くゆるやかな髪に顔を埋め、そして右の耳たぶに甘く歯を立てる。

「あぁん!?」

 ビクンと体を震わせて綾子さんは強い反応を示す。
 彼女の『えっちポイント』だ。セックスの快楽を知っているこの体は、僕にそのポイントを触れられるだけで快楽を全身に走らせる。
 小さなエクスタシーの電流が、綾子さんの中を突き抜けていくのがわかる。
 噛んだあとの耳たぶを舐めるだけで、「あぁ……」と体をわななかせていた。

「蓮ちゃん……」

 両手を挙げるように言ってニットを脱がせる。大きなカップのブラを脱がせると、それより大きな乳房がボンと現れる。
 寄せ上げて揉んであげると、綾子さんは嬉しそうに口元を緩めた。
 そして、スウェット越しに僕のオチンチンを撫でてくる。

「蓮ちゃんのオチンチン見たい」
「じゃあ、ママも裸になって」
「いいわ」

 二人ですっぽんぽんになってキスをする。
 服を着ているときよりもずっと抱き合っている実感が強い。そして気持ちいい。
 やっぱり女の人ってすごい。肌の感触だけでこんなに男を悦ばせられるなんて。

「んっ、ちゅっ、あっ! んっ、あん!」

 キスしながらおっぱいを揉んであげると、綾子さんは嬉しそうな声を出す。
 お返しとばかりに僕のオチンチンを握って上下にさすってくれる。
 僕は綾子さんの左のおっぱいを握って、親指と人差し指で軽く乳首を摘んであげた。

「あっ、あん! はぁ、あん! ダメ、そこ……あぁん!」

 ここも綾子さんの『えっちポイント』だ。
 ビクンビクンと綾子さんは体を突っ張らせ、軽いエクスタシーに身を震わせた。

「綾子さん……」

 僕はゆっくりと綾子さんの体を押し倒す。赤く染まった頬。呼吸を荒くした胸がゆらゆらと上下している。
 たまらないよ、この体。
 贅沢に女の色気を盛り合わせた肉体が、童貞の餓鬼の前に皿に乗って出されたようなもの。我慢なんてできるはずがない。今すぐにでもむしゃぶりついてしまいたい。
 固くなったオチンチンを見せつけながら、僕は綾子さんの足を開いていく。
 
「あ……ダメよ」

 びしょびしょに濡れたアソコを手で隠し、僕のそそり立つオチンチンから逃れるように身をよじる。
 僕はその上にオチンチンを擦りつけながら懇願する。

「いいでしょ、ママ? もう我慢できないんだ、僕……」
「ダメよ、蓮ちゃん。それだけはダメ。ママと蓮ちゃんは親子なのよ」
「でも、したい。僕はママとしたいんだ。ずっと我慢してたんだよ」
「あぁ……ダメなの。わかって。ママがシコシコしてあげますから」
「いやだ。セックスがしたい。ママがいない間、ずっとそのことばかり考えてたんだ。ママとセックスがしたいって。帰ってきたらセックスしようって」
「そんな、ダメよ。お願い、ダメなの。ママだって蓮ちゃんの望みは何でも叶えてあげたいけど、それだけは許されないことなのよ」
「どうして? 家族なんだからいいじゃない。ママだって昨夜父さんとしてたよね?」
「み、見てたの…っ!? ち、違うわ、だってお父さんとママは夫婦だから、それは普通のことなの! 蓮ちゃんとは違うの!」
「父さんにはさせてあげたくせに、僕はダメなの? ママは僕と父さんのどっちが大事なの?」
「そういう問題じゃ……っ」
「僕と綾子さんは血がつながっていない。本当の親子じゃない。やっぱり家族にはなれないのかな……?」
「ど、どうしてそんな言い方するの? ママだって蓮ちゃんのことは本当に愛してるわ。だからこういうことだって……」
「愛してるんなら、セックスさせてよ! いいじゃないか、もうここまでしたんだから! セックスしようよ! 僕にもさせてよ!」
「……蓮ちゃん、どうしたの? 落ち着いてママと話を――」
「もう我慢できないよ。ママはきれいで、大人の女性で、経験も豊富で……それで、僕はいつまで子どものままなの? ママと繋がりたいんだ。セックスを知りたいんだ。ママに教えてほしいんだよ……僕は、ママが欲しい」
「蓮ちゃん……」

 セックスがしたい。ママを抱きたい。
 欲望を告白しているうちに、なんだか死んだ母さんのこととか冷たい今の家族関係のこととかいろいろ混ざってしまって、涙が滲んできた。
 男の性を語っているつもりなのに、気がついたらただの甘えん坊になっている。僕はセックスとマザコンをごちゃまぜにして綾子さんを求めていただけなんだって初めて気づいた。
 そして、恥ずかしくなって何も言えなくなった。
 綾子さんは、身を起こしてそんな僕を抱きしめてくれた。耳元に優しい吐息が絡みつく。

「しよっか、蓮ちゃん?」
「え?」
「……ママも、連ちゃんに抱かれたい。ううん、抱いて欲しいの。本当はずっと前からそう思ってたわ。二人で、セックスしましょ?」

 ちゅ。
 ほっぺたにキスをくれて、綾子さんは体を離した。
 そして「ふふっ」といつもの優しい微笑みを浮かべると、再びベッドの上に美しい裸身を横たわらせ、少し困ったように髪を指に絡める。

「その……でもね、するには準備しなきゃいけないモノもあるの。それはママたちの寝室にしかないもので……」
「あっ、コンドームだったらあるよ! すぐに用意する!」

 持っててよかった。ナイス睦都美さん。
 僕は机の引き出しから6個入りコンドームのケースを取り出すと、残り5個のゴムの1つをちぎり、睦都美さんがしてくれたみたいにモタモタとオチンチンにかぶせていく。
 そして完全にカバーできたオチンチンを綾子さんに見せる。どうだ。一人で準備できたもん。
 綾子さんは、ジトっとした目で僕を見ていた。

「ねえ、蓮ちゃん。いいんだけど、それ、ママとするために買ったのよね?」
「え……う、うん?」
「どうして1個足りないの?」

 意外と鋭い指摘をしてくる綾子さんに、僕は不覚にも言葉に窮してしまった。

「つ、つける練習に使ったから」

 ウソをついてでも守りたいものがあるなら、堂々とウソをつけ。昔、父さんが僕にそういったことがある。
 でも僕は正直に生きていたいと思った。どんな理由でもウソをつくのは悪いことなんじゃないかと、父さんの言葉を疑う気持ちを持っていた。
 ごめん、子どもだった。自分の人生に覚悟が足りなかった。

「……そう」

 綾子さんはたっぷりと僕に疑いの視線を向けてから、ふっと表情を和らげた。

「そうよね、蓮ちゃんはママの帰りを童貞のままずっと待っててくれたんだもんね。ごめんね、待たせちゃって」

 女神のようなその微笑みの裏にどのような推測と理解があるのか掴めず、僕は恐々としながら愛想笑いを浮かべる。
 セックスする前にさっそく一つ大人になってしまった。男と女の間では、上手にウソをつけなかったことがペナルティになる場合もある。覚えておこう。
 綾子さんは僕の首の後ろに腕を回し、顔を近づけてくる。

「このことは絶対に秘密にできる?」
「うん」
「花純には絶対に言わないで。お父さんにも他の人にも。もちろん学校のお友達にもよ?」
「約束する。僕とママだけの秘密にするって」
「あと、これだけは覚えていて欲しいんだけど」
「なに?」
「ママは、蓮ちゃんにだからこういうこと許すの。本当はお父さんとしかしないの。蓮ちゃんのことがそれだけ特別だからなのよ。誰とでも寝たりしないんだからね」
「……うん。わかってる。わかってるよ、ママ」
「じゃ、もう一度キスから」
「うん」

 舌を絡ませキスをする。
 僕の胸に押しつけられる綾子さんの大きなおっぱい。そこからドキドキと早まっている鼓動が伝わってくる。僕と同じくらい綾子さんも緊張していた。
 二人でベッドに倒れ込む。キスを続けながらオチンチンを綾子さんのアソコにつんつんと当てる。僕のお尻に回った手でギュッと僕のお肉を掴む。

「はぁぁ……ちょっと待って」

 長いキスを終えて、綾子さんは僕の体を押しのけ、ごろりと仰向けになった。
 そして、両足を上げるとぱっくりとカエルのように開き、太ももを自らの手で引き上げ、僕にアソコを開いて見せた。

「どこに入れればいいかわかる?」
「……う、うん。ここ」

 くちゅ。
 コンドームに包まれたオチンチンの先端を当てると、そこは濡れた音を立てた。

「そう。そこに入れれば、ママとセックスしたことになるの」

 ずっとしたいと思っていた。童貞を捧げる相手は義母の綾子さんがいいってずっと思っていた。
 その念願が叶うときが来たんだ。僕は少しずつ腰を進めていく。先端からどんどん埋まっていく。
 温かい体温と絡みついてくる綾子さんのアソコ。
 とてつもない快感の期待に思わず頬が緩んでしまう。
 腰を進めていく。もうすぐ中に埋まっていく。僕は、その寸前で綾子さんの顔を見上げる。
 綾子さんは僕の顔を見つめていた。濡れた瞳。噛みしめた唇。それは快感でも喜びでもなく、何かとの決別を前にした悲しみの表情だった。
 
「……綾子さん、どうして泣いてるの?」

 僕をじっと見返して、一筋の涙をこぼす綾子さん。
 そして、複雑な笑みを浮かべる。

「もっと早くに蓮ちゃんのママになりたかった」
「え?」
「蓮ちゃんが“可愛い男の子”だった時間が、もうすぐ終わっちゃうんだね。私、もっとたくさんママしてあげたかった。ううん、蓮ちゃんを産んであげたかった。おっぱい飲ませてあげたり、オムツ替えてあげたり、いっぱい甘やかして、すっごいワガママな子に育ててやりたかったわ」

 僕のお腹や腰を撫でる優しい手。
 母親として息子を見る視線と、男の肉体を確かめる女の手つきで、僕の乳首をくりくりとなぞり、唇に指を這わせる。
 そして快感に震える僕をなだめるように頬を撫で、瞳に欲情の火を灯す。

「来て。ママの中で童貞を捨てなさい。蓮ちゃんをオトコにしてあげる」

 僕の背中に回った足が、僕の体を抱き寄せる。ズブリと綾子さんの中に僕のが沈んだ。突き抜いた瞬間の衝撃が、僕の腰を痺れさせた。

「あぁぁんッ!?」

 綾子さんの体が仰け反る。それが僕の刺さっている膣の角度を変えて、意表をつく刺激になって僕もまた声を上げた。

「はぁ、はぁ、ママ……入ったの?」
「そうよ。蓮ちゃんのオチンチン、ママの中にあるわ……全部、入ってる。蓮ちゃんとママ、セックスしちゃったのぉっ」

 ママの顔がみるみる赤くなっていく。首元もおっぱいも、餅のように白かった肌が真っ赤に。
 興奮のボルテージを見ているみたいだ。体が小刻みに揺れて、僕のオチンチンがきゅうきゅう締め付けられる。
 睦都美さんの中に入れたときと全然違った。これが、生身の女性に挿入したときの反応と感触。一方的ではない、互いに結びついたセックスの反応だ。

「動いてもいい?」
「ん……ちょ、ちょっと待って」

 綾子さんは、もぞもぞとお尻を動かし、足を体を深く折って足を引き寄せ、僕が動きやすいように角度を作ってくれた。
 そして、優しく微笑む。

「いいわよ。蓮ちゃんがしたいように動いて」

 膝の間で、おっぱいがますます強調されて乳首を膨らませている。
 魅力的な体を僕が自由に使えるように開いて、綾子さんは「どうぞ」と優しく誘ってくれる。
 腰を一突き、ぐんと動かした。綾子さんが甘い声を上げ、大きな胸がたぷんと揺れた。
 セックスをしている。この魅力的な大人の女性が僕のために体を開き、セックスをさせてくれている。
 義理の母親が、僕にセックスされている。

「あっ、あん! 蓮ちゃん、あん! あっ、あっ、あっ、あっ」

 ゆさゆさと胸が波を打ち、びしょ濡れのアソコが僕のを締め付ける。
 綾子さんの膝に手をおいて、斜め上から突き下ろすようにしてその感触を堪能する。
 ベッドがきしむ。腰を使う。睦都美さんとメイドオナホごっこしたときにはなかったトキメキと臨場感に胸が躍る。僕が腰を動かすたびに、綾子さんはとても色っぽく可愛い声を出してくれるんだ。
 オナニーにもオナホにもなかった、誰かと快楽を分け合う一体感。これが本物なんだ。セックスなんだ。

「あぁっ! 蓮ちゃんが、ママの中に入ってるっ。私の蓮ちゃんが、ママのこと犯してるっ。あぁっ、あぁっ、私…ッ、息子と、セックスしてるぅ!」

 綾子さんも大きな声を出して喜んでくれている。
 髪を振り乱し、おっぱいを揺らし、膝に爪を食い込ませて全身を真っ赤にしている。
 快楽に蕩けた表情は彼女の一番色っぽい顔だ。喉が渇いていく。もっともっと綾子さんを欲している。

「ママ! キスしていい!?」
「してぇ! ママにキスしてぇ!」

 抱きついてキスをする。ぐちゅぐちゅに唇と舌を絡ませながら腰をぐいぐい突き入れる。
 綾子さんの腕と足が僕の体に絡みつき、強い一体感を欲して腰も使い始めている。
 二人して獣みたいな声を上げ、ひたすらに腰を揺する。このまま一つに混ざってしまえればすごく気持ちいいに違いない。慣れない運動に体は休息を求めてるけど、この快楽を途中で止めるのがもったいなさすぎて終われない。綾子さんが足と腰を使って僕を助けてくれている。僕はひたすらに動く。綾子さんを突くことだけ考える。
 快楽が限界線に近づいて、僕の腰をがくがく震わせる。

「出るっ? 出そうなのね、蓮ちゃん?」

 綾子さんが僕の頭をかき抱き、耳元に激しいキスの嵐を一緒に囁く。

「我慢なんてしなくていいのよ。イキたいときにイキなさいっ。ママの中で最後までしてくのっ。いっぱい出して、気持ちよくなっていいのよ!」

 揺する。揺する。足がつっぱってシーツに爪が食い込む。全身をバネにして、オチンチンの気持ちよさだけに集中して、綾子さんの体に乱暴に僕を突き入れる。
 モノにしたい。この体を僕だけのモノにしたい。
 夢中になって快楽に溺れ、綾子さんの中を突き進んでいく。
 やがて、快楽の果てが見えてくる。

「出る! ママ、出るよ、僕!」
「来てぇ! 蓮ちゃん、イッてぇ!」

 ぎゅ。
 綾子さんの中が強烈に締まった。と、思った瞬間に僕の尿道を大量の塊が駆け抜け、とてつもない快感を残して突破していった。

「うああッ!?」
「あぁ、蓮ちゃん…ッ、イッてるのね、蓮ちゃん、あぁっ! ママも、ママもぉ!」

 ぎゅ、ぎゅっ。
 二、三度強い痙攣をしてから、ギューッと僕の体ごと抱きしめて、綾子さんは全身を突っ張らせた。
 僕から全部を搾り取るような動きに、遠慮のない射精で答える。コンドームの中にありったけの精液を吐き、最後まで出し切った。綾子さんの体はその後も小さな痙攣をしていた。
 体を起こすと、僕のオチンチンの先がだらりと伸びていた。コンドームの先に溜まった精液は昨夜の睦都美さんの中に出したときよりも多い気がした。
 それを抜いて根元を縛る。せっかくこんなに出たのに花純さんに喜んでもらえないなんて、かわいそうな精子たち。僕はそれを綾子さんのお腹の上に置いてみる。彼女はまだ荒い息をしていて、意識もはっきりしていないみたいだ。
 だらしなく濡れて開いた太ももと、お腹の上の使用済みコンドーム。清純そうな顔と成熟した体と、セックスの余韻に火照った肌。
 僕が抱いた女だ。
 ドクンと心臓が跳ねて、半分萎えかけていたオチンチンが復活していく。
 綾子さんを抱きたい。もっともっと抱きたい。
 僕は固さを取り戻していくオチンチンを、綾子さんの顔に近づける。

「綾子さん、起きて。僕のしゃぶって」
「ン……」

 ぼんやりと目を開いた綾子さんが、それを見て表情をしかめた。

「まだ、元気なのね……でも待って。私、その、ゴムの匂いって苦手で……」

 避けるように僕のを握り、弱々しい手つきで擦る。体に力が入らないのか、だるそうにしていた。
 でも、僕はもっと綾子さんで気持ちよくなりたかった。ワガママでも彼女を求めたかった。
 枕元のコインを、彼女の上で垂らして鳴らした。
 
 ――キィン!

「綾子さん、聞いて。そのまま、僕のオチンチンを見ながら」

 彼女には前に『僕のオチンチンを見ながら言ったことは真実になる』という催眠暗示をかけている。
 それに少し上乗せしておく。

「綾子さんは、僕がオチンチンを見せながらお願いしたことは断れない。どんな注文にも応えてしまう。愛する息子がオチンチンを見せながらするお願いを叶えることは、母親の義務であり喜びだ。叶えてあげれば息子も喜ぶ。綾子さんも嬉しい。二人とも幸せになれるんだ」

 コインを置いて、解除する。
 ぼんやりとした目で手コキを再開する綾子さんに、もう一度お願いしてみる。
 
「ねえ、ママ。お口でしゃぶってよ」
「ん、もう。言ってるでしょ。ママはゴムの匂いが……」

 とろんとまぶたが落ちて、視線が僕のオチンチンに釘付けになった。
 ゆらゆら、オチンチンを左右に揺らしてみる。綾子さんの目がそれを追って揺れる。
 やがてそのポッテリした唇が、官能的なため息と一緒に開かれる。

「ええ……喜んでしゃぶらせてもらうわ」

 大きく開いた口が僕のを飲み込んでいく。
 精液のこびりついたままのオチンチンは彼女の中でゴムの匂いと混じってさぞかし不快な味をさせているのだろうけど、綾子さんの躊躇ない口奉仕はそんな心配など無用に思えるくらい情熱的だ。
 じゅぶ、じゅぶ、ちゅぶ、ぢゅぶ。
 ベッドの上に膝立ちになった僕のペニスを、綾子さんが片肘をついた体勢でしゃぶりついている。辛そうな格好に見えたので、しゃぶってもらいながら僕はベッドの上に腰を下ろした。綾子さんも僕のを咥えたまま体勢を変えて、俯せになり僕の股間に顔を埋める格好になった。
 彼女の長く緩やかなパーマを描く髪をすくい上げる。僕のに熱心に奉仕するきれいな顔を見下ろす。器用に袋をいじりながらジュブジュブ音を立ててオチンチンをしゃぶる綾子さんは、とても色っぽくて、とてもスケベだ。

「綾子さん……僕の、美味しい?」
「ええ、ちゅぶっ、美味しいわ。んっ、ママ、んっ、蓮ちゃんのオチンチン、んぶっ、大好きよ。んっ、ちゅっ、ちゅぶっ、んっ、んんっ、美味しいッ、んーっ、美味しいわぁ!」
 
 僕のオチンチンを寄り目で見つめながら、綾子さんはさらに吸引力を強めて貪りつく。
 『美味しい』という言葉が真実になり、口内全てを使って僕のオチンチンを味わうことに夢中になっていく。
 このまま彼女の愛撫に身を委ねて喉の奥に放ったらきっと気持ちいい。でも、今日は覚えたばかりの新しい快楽を追求したい。
 僕は綾子さんの顔をそっと押し戻す。
 綾子さんは舌を僕のオチンチンに向かって伸ばしながら「ダメぇ」と抗議の声を上げる。

「待って、綾子さん。もう一度セックスしようよ」
「え、でもせっかく美味しいオチンチンが……」

 僕のオチンチンを見つめる瞳が、とろりと落ちていく。

「ええ……もちろんいいわ。セックスしましょう」

 そして、唇についた唾液をぺろりと舐めとり、欲望を爛々と輝かせて、僕の顔とオチンチンを交互に見やって言う。

「今度は、ママが上になってあげる」

 期待に胸を躍らせ、再びコンドームを装着する。
 綾子さんは優しく僕をベッドに導き、その上に跨がった。
 下から見上げる彼女の体は、「すごい」の一言だった。陰毛を湿らせたアソコ。それを支えるどっしりした腰。くっきりとくびれたウエスト。そしてゆさゆさと揺れる大きなおっぱい。大人の色をした乳首。
 まさに即ハメてボンバーしたい体。それを僕に見せつけながら髪をかき上げる色気に満ちたオンナの顔。

「蓮ちゃんはじっとしてて」

 生唾を飲む僕に余裕の笑みを見せ、綾子さんは僕のオチンチンに手を添える。そして腰の位置を調整して、一気に体重をかけて僕の上に腰を落とす。
 僕のオチンチンが違う世界へと吸い込まれた。密閉された空間の中で愛情に包まれる喜び。僕と綾子さんは声を上げて震える。ひとつに溶けて交わった部分から、じわりと彼女の液体があふれ出て僕の太ももを濡らす。
 セックスをした。綾子さんとまたセックスした。感動が湧き上がって腰が震える。そして衝動のままに突き上げようとする僕を、綾子さんが優しく押しとどめる。

「待って。蓮ちゃんは動かなくていいから、ママにやらせて?」

 僕に胸を押し当てながら、綾子さんは妖しく微笑んだ。
 ゴクリと喉を鳴らして僕は頷く。
 綾子さんはゆっくり体を起こし、僕を見つめながら腰を器用にグラインドさせた。
 ぞくっ。僕のペニスが綾子さんの膣の壁に擦り回され、先端の敏感な部分が悲鳴を上げた。その反応に綾子さんはクスリと微笑み、さらに腰を二度、三度と回転させる。
 オチンチンで味わう刺激と、目の前で揺れる綾子さんの色気とダンスのような腰使い。くすぐったい幸福感でいっぱいになり、腰が勝手に浮いていく。そこを綾子さんの体がのしかかり、おいたを叱るように唇を指でなぞられる。

「動いちゃダ~メ。ママがいいことしてあげるの」

 目の前に綾子さんの顔がどアップになり、甘い吐息を吹きかけられる。そのまま彼女の腰が前後にスイングして、僕のオチンチンが膣で洗うようにしごかれる。
 強くなった刺激に僕は仰け反った。主導権を握られ、僕はまるで綾子さんに犯されてるみたいだった。

「気持ちいい、蓮ちゃん? ママにえっちされて気持ちいいのね?」

 器用に腰を動かしながら、長い髪をかき上げて綾子さんは妖艶に唇を引き上げる。
 気持ちいい。そう答えたいのに声にならない。でも、僕の掠れた呼吸で綾子さんは嬉しそうに目を細める。
 僕の上でつぶれる豊満な胸の心地よさ。ゆさゆさと揺すられる下半身がまるで抱きしめたくて腕を上げる。でも、綾子さんに押さえつけられる。
 
「動いちゃダメってば。んっ、んっ」

 綾子さんの体が僕の上でバウンドする。
 大きなストロークが大きな快感になって僕を襲う。上下に、前後に、左右に、すごく器用に綾子さんの体は動く。
 単純な突き入れ運動しか知らなかった僕に本物のセックスを教えてくれているんだ。
 互いの性器を様々な角度で擦りつける。ディープキスみたいに綾子さんの膣の中で僕のオチンチンがうねる。引きつった声が僕の喉を震わせる。

「気持ちいい、蓮ちゃん? ママのアソコ、気持ちいいのね?」

 耳元で囁かれる綾子さんの甘い声。
 僕は必死になってうなづく。

「ふふっ、声出して。ママ、蓮ちゃんの声聞きたい」
「き、気持ちいいよ、ママ…ッ!」
「ほんと? じゃ、こうやっても気持ちいい?」
「んぁッ!? そ、それ、気持ちいい!」
「こうは?」
「あッ! それも、いい! ママ、気持ちいい!」
「ふふっ。ちゅ、蓮ちゃんってば。ちゅっ。本当に素直で可愛い子……ちゅっ、んっ、ちゅっ」

 耳にキスされながら甘えん坊のセックスに身を委ねる。
 綾子さんは体を起こし、僕の上に跨がる格好で、大きな胸をたぷんと揺らした。

「出したいときに出していいわよ……んっ、んっ、あっ、あんっ、あんっ、いいっ!」

 僕の上で綾子さんの豊満な体が揺れる。長い髪が跳ね、おっぱいが円を描く。きれいな顔が切なそうに歪んでいる。
 オチンチンを気持ちよくするために、綾子さんがその贅沢な体をいっぱい使ってくれている。

「あぁッ、いいわ、いいわ、蓮ちゃん! ママも気持ちいい! 蓮ちゃんのオチンチン気持ちいい!」

 自分の手でおっぱいをぐにゃぐにゃ握りしめ、腰を回す。
 乱れていく義母を見ながら、僕も興奮のボルテージを上げていく。
 僕も緩やかに腰を突き上げ、彼女とのセックスに参加する。綾子さんは腰を前後に振り、角度を複雑に変化させながら僕のオチンチンを味わっている。
 セックスを楽しむ綾子さんは本当にきれいだと思った。そして、こんな彼女を抱ける僕はとてつもなく幸せな男なんだと実感する。
 綾子さんと家族になれてよかった。彼女とセックスできてよかった。
 髪を振り乱して喘ぐ綾子さんに僕は宣言する。

「ママっ、出るっ! もうすぐ出るよ!」
「あぁんっ、あぁっ、来てぇ! あん、蓮ちゃん、あぁ、イッて、イッてぇ!」

 頭が真っ白になって、オチンチンの奥から熱い迸りが駆け上がり、頂点で噴射する。
 コンドーム越しに綾子さんの子宮をノックして、深い繋がりを感じる。

「あっ! あっ! あっ! 出てる! 蓮ちゃんが、私の中で射精してるぅ!」

 ビク、ビク、と綾子さんの体が数度痙攣し、僕の上に崩れ落ちてくる。
 柔らかいその体を抱きしめ、キスをした。萎えかけたオチンチンがコンドームごとずるりと抜け落ち、ベッドの上にシミを作る。

「ンッ、ちゅっ、蓮ちゃん、ちゅ、ちゅぶっ、好きっ、好きよ。素敵だったわ、ンッ、ちゅっ」

 構わず熱いキスをする。舌を絡ませ、愛を囁き、音を立てて口を吸い合う。僕のオチンチンはそれだけでもう興奮して立ち上がっていた。
 ごろりと綾子さんの体を転がし、彼女の上に乗る。そして、新しいコンドームを開いて装着する。
 
「え、待って。ママはまだ……んんんっ!」
「はぁ……ママ、気持ちいい!」

 綾子さんのアソコはまだ熱々で、ほとんど抵抗もなく僕のを飲み込み、そして締め付けてくれた。

「うっ、あっ、ダメ、あんっ、蓮ちゃん、ママ……あっ、あんっ」

 綾子さんはだるそうに体を開き、僕にされるがまま揺られる。立て続けのセックスが堪えているのか、辛そうにも見えた。
 でも僕はまだまだ足りなかった。綾子さんともっともっとセックスがしたい。
 彼女のことも喜ばせてあげたいけど、僕のテクニックでは綾子さんがしてくれたような感動を作ってあげられそうもない。
 だから僕は裏技を使う。
 綾子さんのおっぱいにある『えっちポイント』――左乳首を摘まんで捻る。

「はぁぁぁぁんッ!?」

 ビリビリと綾子さんの肢体が突っ張って震える。膣の内部から伝わってくる

「やっ、なにそれっ、ダメっ、んんーッ!?」

 きゅっきゅと捻ると、敏感な反応を綾子さんは返してくる。
 僕は腰を突き動かしながら、おっぱいを握りしめて乳首を口に含む。
 そして激しく舌を絡ませた。
 
「やぁぁぁッ、あっ、あっ、蓮ちゃん、蓮ちゃん!」

 音を立てる乳首の愛撫に、綾子さんはがくがくと体を揺らし激しい声を上げる。
 アソコもぎゅうぎゅうと締まって彼女の感じている快楽の強さを伝えてきた。
 催眠術を使えばセックスもチートできる。大人の女性だって泣かせるのは簡単だ。
 たぷたぷと波立つスケベな体にオチンチンを打ち付け、そのおっぱいを吸いながら僕は快楽に没頭する。

「あぁぁぁっ、ひぃんっ、蓮ちゃん、すごいぃ! すごいの、ママ、もう! こんなのママ初めて…ッ!」

 シーツを握りしめて綾子さんの体が弓なりにしなる。
 全力で腰を動かし、彼女の汗とフェロモンの匂いをいっぱいに吸い込み、僕も鼻息をエンジンのように唸らせる。
 そして綾子さんの左耳たぶに口を近づけて囁く。ここも彼女のえっちポイントだ。

「いいの、ママっ? 僕のオチンチンが気持ちいいの、ママ!?」
「あぁ、いいのぉ! ママ、すごくいいのぉ! オチンチンも、おっぱいも、すごくいい! 蓮ちゃんがすごくいい! ママ、夢中になっちゃいそう!」
「好きだ! 好きだよ、ママ!」
「私も! 私も蓮ちゃんのこと大好きよ! 愛してるの! あぁ、ダメ! ママ、もうダメ! イッちゃう! 蓮ちゃんに、息子にイカされちゃうぅ!」

 3度目のセックスでも快楽は変わらない。いや、むしろ理解が深まって感度は上がっている気がする。
 綾子さんの快感が高まっていくのがわかる。自分のエクスタシーの波をそれに同調させるつもりで、懸命に腰を振る。

「イクッ、イクッ、イク!」

 僕ももうすぐ辿り着く。
 二人で一緒にゴールできたら、きっとそれがセックスの解答だ。
 歓喜に包まれながら腰を動かし、おっぱいを吸い上げる。綾子さんの体が僕に絡みつき、必死な声を出して僕の射精を求める。
 イク。僕もイク。
 視界が真っ白に弾けて、体中が緊張して、本能が綾子さんの子宮を求めて腰を仰け反らせ、お腹の奥から声を振り絞り、僕は絶頂した。
 
「あぁっ、あぁ、あぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁッ!」

 顔を真っ赤にして綾子さんが叫び、口から突き出た舌がぷるぷると震える。
 精液が突き抜ける快楽が終わって僕がベッドに崩れ落ちても、綾子さんはまだ痙攣を続けていた。
 荒い呼吸音が室内に響く。じわじわと達成感と湧き上がり、自然と顔が緩む。
 僕はセックスを自分をモノにした。綾子さんと同時に達した。
 彼女の豊かな胸に顔を埋め、幸せな事後に満たされる。
 でも、この肌を感じているだけで、まだまだ性欲が湧いてくる。
 他の人がどれだけの回数を一度にこなすのか知らないけど、僕は全然まだいけた。
 きっと綾子さんのせいだ。綾子さんの体が、セックスに向きすぎているんだ。
 僕は身を乗り出して、彼女の体にのしかかる。
 綾子さんは、緩慢な仕草で僕の胸を押しのける。

「はぁ、はぁ、待って……もう無理よ。ママ、へとへとなの」
「でも僕、もっとママとセックスしたい」
「お願い。ね? ほら、もうすぐお昼なのよ。私たち、朝からずっとこればっかりだし。ねえ、お昼ご飯の前にシャワーも浴びないといけないのよ?」
「じゃ、お昼食べたあとならいい? また僕とセックスしてくれる?」
「でもママも家のこととか……」

 逃げようったって、そうはいくか。
 僕は綾子さんの眼前にオチンチンを見せつける。

「お昼を食べたらセックスしよう。ね、お願い」

 瞳の色がすとんと暗くなり、視点がオチンチンに集まって寄る。
 被暗示状態に落ちた綾子さんが、うっとりとした声で答える。

「ええ……もちろんよ。セックスしましょう……」
「たくさんしようね?」
「たくさんするわ……」

 我が家のルールでは、休日の昼食は各自のタイミングでバラバラに摂る。
 だいたい同じような時間になるから誰かと一緒に食べているけど、今日は僕と綾子さんはシャワーを浴びてからだったので、残っていたのは僕ら二人分だけだった。
 キッチンやリビングのあたりには睦都美さんもいる。
 だからおおっぴらにイチャイチャしたりはしなかったけど、僕と綾子さんは親密な視線を交わしながら二人っきりの食事を楽しんだ。
 はからずも昼のメニューは、スタミナ満点のウナ重だ。
 この後セックスの約束をしている僕らは含んだように笑ってムシャムシャとウナギを頬張る。前戯のように濃密な視線を絡ませ、だらしなく口元を緩めて平らげていく。
 セックスだ。
 これを食べたらまた義母とセックスだ。
 綾子さんが僕を見つめながらねっとりと唇を舐める。
 僕は箸を置いて両手を鳴らし、「ごちそうさま」と告げる。
 そして、同時に立ち上がる。

「睦都美さん、後片付けをお願いしていいかしら?」
「はい」

 少し驚いた顔を見せるメイドさんを尻目に、僕らは二人の密室へとしけこんでいく。

「ンッ、あんっ、あっ、あっ!? そこ、あっ、あぁっ、蓮ちゃん、いいっ! いいよぉ!」

 対面座位という体位らしい。
 ベッドの上に腰掛けた僕の上に綾子さんが跨がっている。二人の体の密着度がすごく高い。綾子さんの上では僕の首に回り、足は僕の腰をがっちりホールドしている。

「蓮ちゃん、だい好き! もう離さないんだから! んっ、んっ、ちゅっ、んんっ!」

 さらには唇まで塞がれ、全身ぴったりとくっついてぐちゅぐちゅと交わっている。
 親子の甘いセックス。家族愛と男女愛と性愛を互いの性器でかき混ぜる。
 もちろん僕の手は彼女の『えっちポイント』を攻撃している。右のお尻の真ん中あたり。一番肉厚なそこをグイッと押し込めば、綾子さんのスケベ感覚が倍プッシュされるシステムになっている。
 この際だからおさらいしておくと、綾子さんのえっちポイントは右耳たぶ左乳首左手薬指の指輪右尻クリトリスだ。午前中の僕は勘違いして左耳にスケベな言葉を囁いてしまったけど、シャワー中に記憶を整理してみて左右間違いに気づいた。綾子さん攻略の最重要情報なんだから今後は気をつけよう。

「あぁっ、あっ、あっ、イク! イク! 蓮ちゃん、ママ、イッちゃう!」

 僕の耳元で叫ばれる切羽詰まったエロい声。この臨場感がセックスの醍醐味だと思う。
 メイドオナホの作業的な使用感も、自分一人の快楽に没頭できてそれはそれでいいんだけど、セックスのスリルと充足感はやはり他の手段にはない快楽があった。
 また二人で一緒に。
 忙しなく腰を動かし、快感をコントロールしあって二人で高まっていく。
 自分の快楽と相手の快楽を公平に分け合い、一つに混ぜていく。
 セックスはすごく高尚で最高にスケベな行為だ。
 この年で知ることが出来てよかった。これからの人生で、僕の催眠術で、どれだけこの体験が出来るか想像すると、自分が本当に恵まれた人間に思えてくる。
 この美しい母を徹底的に抱くことの出来る僕は、幸福な息子だ。最高の女性でセックスを知ることが出来て本当によかった。
 高まっていく。そして、綾子さんの絶頂が僕のオチンチンに伝わってくる。

「あっ、あんっ、あぁぁぁぁああぁぁッ!」

 ぎゅうぎゅうに締め付けてくるその膣内で、僕もゴムの中に射精する。
 また同時にイけた。
 快楽の絶頂とともに感動も押し寄せてくる。セックスはすごい。綾子さんは気持ちいい。僕たちは最高に気持ちいいセックスを出来る。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 だらしなく口を開いて乱れた呼吸をする綾子さん。
 僕はその体を離して、ころりと後ろ向きにする。体から力の抜けている彼女はされるがままだった。
 悪友から借りたエッチDVDで観て以来、いつかやってみたいと憧れていたスタイル。いわゆるバックの体勢になって最後のコンドームを破る。

「やだ、蓮ちゃん、まだするのぉ?」
「たくさんするって約束したでしょ。この格好で、いいよね?」
「い、いいんだけど……もう、恥ずかしいのに」

 まだ完全に勃起していないペニスでコンドームは付けづらかった。
 綾子さんはお尻を僕に向けたまま、ゆらゆらと腰を揺らす。

「……ママにこんな格好させるなんて、蓮ちゃんって悪い子だわ」

 恥ずかしいなんて言ってたくせに、綾子さんはお尻の穴までぱっくり見せて濡れたアソコを突き出す。
 大きなお尻がドンと僕の目の前に。すごい迫力だった。

「蓮ちゃんはママのこと犯したいのね? ママを四つんばいにして、後ろからガンガン突いて犯してやるつもりなのね? そのオチンチンで」

 挑発的な視線とお尻に、僕は生唾を飲み込む。
 みるみるオチンチンも固くなっていく。

「そ、そうだよ。僕はママを犯すんだ。四つんばいにして、犬みたいにして、ママを犯してやるんだ」
「あぁ……あんなに良い子だった蓮ちゃんが、『犯す』なんて言うなんて。ママ、怖いわ……蓮ちゃんに犯されるの怖い……どうにかなっちゃいそうよ」

 くねくねお尻が前後に揺れる。それはそのままセックスを連想させる動きだ。
 完全に勃起したオチンチンにコンドームを装着し、綾子さんの後ろで構える。
 そして、その大きな母尻を鷲づかみにする。

「あぁん! 蓮ちゃん、ダメ。ママを犯しちゃダメぇ……」
「いやだ。犯すよ。ママの大きなお尻を、いつも美味しそうに見せつけてたこのお尻を、いつも父さんに犯させているこのお尻を、今から僕が犯すんだ」
「そんな……あぁ、ひどいわ。ママのお尻はお父さんのものなのに。美味しそうだなんて……いつから? ねえ、いつから蓮ちゃんはママのお尻を狙ってたの?」
「ずっとだよ。ずっと前からこのお尻を犯してやりたかったんだ。こうやって、僕の部屋に連れ込んで、裸にして、四つんばいにしてやりたかったんだ。想像以上だよ。想像以上に美味しそうなお尻だ。僕が犯す。いいよね? ママのお尻は僕が犯していいよね?」
「ダメ、ダメよ。犯しちゃダメなの。ママ、こんな格好じゃ蓮ちゃんに何をされても抵抗できないから、お願いするしかないわ。ね、お願い。ママを犯さないで。後ろから乱暴にお尻を突き上げたりしないで。お願い、犯さないでぇ……」

 濡れた瞳を僕に向け、懇願しながら綾子さんは唇を舐める。
 これが挑発であることに気づかないほど鈍くない。おかげで僕のはもうすっかり臨戦態勢だ。さすがママはセックスをよく知っている。僕がしたいこと、言わなくても全部わかってくれる。
 安心して甘えていいんだ。僕はこのお尻を好きにしていいんだ。綾子さんの気遣いが嬉しい。そして興奮する。彼女もこのシチュエーションに燃えてくれているのがアソコの濡れ具合でわかる。
 犯していい。体はそうシグナルを送ってくれている。だから、このセックスを盛り上げるための白々しいやりとりを続けたまま、僕は義母を犯す。

「もう我慢できないよ、ママ。犯す。いいよね? 今からママを犯すけど、許してくれるよね?」
「ダメ、ダメよ! こんな格好で犯されたら、ママはママじゃなくなっちゃう。蓮ちゃんに犯されるただのオンナになっちゃうの! だから、ダメよ。ママをオンナにしないで。蓮ちゃんのママでいさせて。お願いっ」
「でも、こんなに濡れてる。びしょびしょだ。僕に犯されたくて濡れてるんだよね? ママは、息子の僕にオンナにされたくて濡れてるんだよね?」
「ち、違うわ! ママ、そんなはしたない女じゃないの。息子の蓮ちゃんにバックで犯されたいなんて、そんなこと……あぁぁぁッ!?」
「入った…ッ、入ったよ、ママ。犯すよッ。このまま、ママを犯すよ!」
「あぁッ、いけないわ! 抜かなきゃダメ、蓮ちゃんっ。このままズボズボ突いたりしちゃダメ! 私は、あなたのママなのよ! あなたのお父さんの妻なのよ! こんな、犬みたいな格好で、お尻からなんて、あぁっ、ダメっ、動いちゃダメったらっ、あぁっ、あぁっ、ダメ、そんな、エッチな音させて、パンパンしないで! あなたのママを、犯さないでぇ!」

 あぁ、すごく深い。綾子さんの奥まで届いている。
 向かい合ってセックスするよりも深く彼女の膣内を感じられた。そしてそれを強引に行っていることが余計に興奮に繋がった。
 圧倒的なボリュームで女性らしさを主張するお尻。それを這いつくばらせ押さえつけて犯す僕の男らしさ。セックスの暴力的な一面を僕は体験している。
 綾子さんのお尻と僕の腰がぶつかり、軽快な音を立てていた。それに彼女の湿った喘ぎ声が重なり、僕を陶酔させていく。

「あぁッ、あん! だめっ、いけない、の! ママの、お尻なのっ、蓮ちゃんが、犯してるの、ママの、お尻なの! そんなことしちゃ、いけないのぉ!」
「ママ、あぁ、ママっ! 気持ちいいよ! ママのお尻、気持ちいい!」
「だめぇ、だめぇ、激し、すぎィ! そんなに、乱暴に、犯さないでぇ!」
「無理だよ、ママ、無理っ。だって、ずっとこうしたかったんだもの! ママのお尻を、こうやって、後ろからパンパンって、犯したかったんだ! ずっとずっと前からだよ!」
「そんなッ、あぁっ、うそ、うそよ! あの可愛い蓮ちゃんが、ママを犯そうだなんて、そんな、うそよぉ!」
「本当だよ! ママがキッチンで料理しているときとか、洗濯物を干してるときとか、ずっとお尻ばかり見てたんだ! あのお尻に、こうやってオチンチンを挿して、好き勝手に犯したいって、ずっと思ってたんだ! だから、あぁ、やめないよ! 最後までやめない! 僕が、ママを犯すんだ!」
「あぁ、うそ、うそ……蓮ちゃんが、私のお尻をそんな目で見てたなんて! あぁ、ずっと、犯そうと狙ってたなんて、あぁ、あん、私、そんなこと言われたら、ママ失格になっちゃう! 息子に、犯したいって言われて喜んじゃう、ダメな母親になっちゃう! あぁ、あぁん、犯してるのね! 蓮ちゃん、ママのこと、女として見てくれて、それで、犯してくれてるのね!」
「そうだよ! ママは、女だ。僕の犯したい女だ! だから、犯るよっ。今日はいっぱい犯るよ、ママ! いいよね!?」
「あぁぁぁッ、蓮ちゃん! 私の蓮ちゃん! 犯していいわっ。ママは、蓮ちゃんの女よっ! あなたが好き勝手に犯していい女よ! だから、だから……めちゃくちゃにしてぇ!」

 がむしゃらに突き入れて、お尻に指を食い込ませる。
 綾子さんは大きな声を上げて、腰をぐいぐい押しつけてくる。
 覆い被さるようにして、おっぱいを握りしめる。乳首を潰すようにして。そして右手は彼女のクリトリスに、唇を右の耳たぶに。
 一度にたくさんのえっちポイントを責められて綾子さんが声を高める。まるで咆哮。僕はさらに強く腰を打ち付ける。彼女のお尻が波を立て、僕の乱暴なセックスに翻弄される。彼女の髪の匂いに顔を埋め、さらに僕は激しく腰を振って、僕自身の快楽を彼女に求める。
 ずっとこうしたかったのは本当だ。
 義理の母親を性的な目で見ちゃいけないって自重してたけど、この体に興味を持たない男なんているはずないんだ。
 綾子さんのお尻は魅力的だった。おっぱいは母性の塊だった。憂いのある表情をしてた人だった。笑顔はまるで女神だった。つまり彼女は、いつも全身からセックスアピールを発していた。
 僕の目覚める前だった男の本能は、彼女に母親以上の性をとっくに感じ取っていた。いつかこうなれればいいって、きっと僕が思っている以上に前から、僕は求めていた。
 本物の母子みたいになんて、最初からなれなかったんだ。それは環境のせいでもなく、他の誰かのせいでもなく、綾子さんが魅力的な女性で僕がスケベな思春期なせいだ。
 セックス以外に僕らが結びつく手段はなかった。当たり前のことなのに、どうしてそれに気づくまでこんなに時間をかけてしまったんだろう。
 ついこないだまで、ぎこちない作り笑いと、当たり障りのない不自然な会話しか出来なかった僕らが、今は裸になって互いの欲望を剥き出しにして、こんなに激しいセックスをする仲になれている。
 本物の親子じゃないけど、僕たちなりに正しい手段で親子になった。これが家族。これが催眠術。これが僕の理想のファミリー。
 僕と綾子さんは家族になれたんだ。

「綾子ッ!」

 激しく腰を打ち付けながら、僕は彼女を名前で呼ぶ。

「綾子ッ、いいっ! 気持ちいいよ! 綾子は僕の女だ! もう僕のものだ!」

 たぷたぷ波打つお尻の肉。ゆさゆさ揺れる大きなおっぱい。必死に僕を締め付けるびしょびしょのアソコ。
 最高の体を持つ女性を僕のオンナにする。
 最高の女性を僕の母親にする。
 絶対にこの女を手放さないと、鷲づかみにしたお尻に指を食い込ませる。

「あぁ、蓮ッ!」

 綾子さんが髪を振り乱し、大きな声で叫ぶ。

「蓮ッ、私の蓮ッ! あなたの女よっ。あぁッ、私はあなたのオンナよ! もう、好きに、あぁん、してぇッ。私のお尻を好きに犯してッ! もう、ダメッ! 嬉しすぎて、あぁぁぁッ、頭が、どうにかなっちゃいそうよォ!」

 激しく体をぶつけ、愛の言葉を叫びあい、僕らはセックスに没頭する。
 この一体感はなんだ。すごい気持ちの良さだ。女性の体に覆い被さり、みっともなく鼻息を荒げ、獣のように貪る行為がこんなにも素敵なことだったなんて。
 やがて、綾子さんが僕の下で身震いをする。

「あぁっ、イク、イク! もうダメぇ!」

 がくがくと腰を震わせ、アソコから大量の液体を迸らせ、綾子さんの体が沈んだ。
 さすがに刺激が強すぎたらしく、先にイカせてしまったらしい。

「ダメ、あぁっ、お願い、私、もう……あっ、あぁっ、あっ、あっ」

 でもまだまだ僕は終わっていない。
 むしろもっと欲しい気持ちは高まっている。

「ダメ、あぁ、ンっ、あぁ、ダメ!」

 耳たぶを齧る。綾子さんが反応する。
 快感を掘り起こしていけば、彼女もまだまだ受け入れてくれるはず。僕はもっともっとセックスをしたい。綾子さんを知りたい。求めたいし、求められたい。

 ――キィン!
 
 ベッドサイドに置いておいたコインを鳴らす。
 綾子さんの体が再び沈む。僕に腰を揺らされながら、人形みたいに表情を消す。

「もう一つ、大事な『えっちポイント』を増やしましょう。それは、ここだ」

 ズン、と膣奥を一突きする。
 被暗示状態の綾子さんが「ふっ」と肺から空気を抜く。

「ここ。このあたりが『えっちポイント』だ。ここを僕のオチンチンに触られると、今まで感じていた快感が倍以上になる。突かれるたびにすごく気持ちよくなる。僕以外の男にここを触られても変わらない。僕のオチンチンであることが重要だ。今まで味わったことのないオチンチンの気持ちよさだ。僕が初めての快感を綾子さんに教える。いいね? それが『えっちポイント』だよ。それを知っているのは僕だけだ」

 綾子さんの目を覚ます。
 そして、まだ嫌がっている彼女のソコを、ひと突きする。

「ひあああッ!?」

 ビクンッ、と綾子さんの体が跳ねる。
 さらに何度も突くと、そのたびに大きな反応をして叫ぶ。

「ひ、あっ、あぁぁっ!? なに、なに、これぇ!? あっ! あっ! やだ、あん! 蓮、あぁん! 待っ、あぁあ!」

 腰を入れているだけだ。トン、トンって簡単に。綾子さんのお尻がギュッと窄まり、アソコが液体を飛ばす。僕はその感触を楽しみながら、単調に腰を突き動かしていく。

「ひぃ、いいっ、これ、なにぃ!? すご、すごいっ、あぁ! どうして、どうしてぇ!」

 味わったことのない快楽の走り方に、綾子さんは戸惑いながら翻弄される。
 僕は、彼女の耳元で囁く。

「綾子、気持ちいい?」
「いいっ! あぁ、いいの! でも、あぁん! こんなに、いいの、あっ、ママ、ママ、知らな…ッ、いい!」
「僕だからだよ。僕が綾子の特別だから。だからきっと気持ちいいんだ。僕とセックスするの気持ちいいんでしょ?」
「そうなのっ、あん! いいの! 蓮だから! そうよ、ママを犯してるの、蓮だから! 大好きな息子だからよ!」
「僕のセックスは最高だよね?」
「あぁ、最高、すぎて……はぁぁぁん! また、イッちゃうそう! ねえ、ママ、イッちゃいそうよぉ!」
「イッていいよ。何回でもイッて。僕、がんばるから。何回でもイかせるから」
「あぁぁぁぁッ!」

 もう綾子さんがイッてもかまわない。どうせすぐまた何度でもイクことになるんだから。
 自分のペースで快楽を高めていく。綾子さんの膣とお尻がギュウギュウと緊張して潮のようなものを吹く。
 気持ちいい。綾子さんの体は本当に最高だった。

「僕に犯されて気持ちいい?」
「あぁ、ひゃ、ひも、ひもひ、いい、あっ、ああっ、おおっ、おっ、ひ、ひ、あーっ! あっ、あっ、あぁーっ!」

 膣の奥に押しつけてグリグリ回す。大声を出す綾子さんはまるでサイレンみたいだ。
 主導権を委ねて気持ちよくしてもらうのもいいけど、女性を夢中にさせるのはもっと楽しいことだと知った。お互いが楽しむからセックス。すごく大事なことだと思う。
 締まりが強くなった膣内を往復する。大量の液体が僕と綾子さんの太ももを濡らし、シーツに飛び跳ねる。
 きっと、綾子さんはもう父さんとセックスしても感じないだろう。味わったことのないセックスを息子としてしまったんだから。
 でもそれでいいと思った。
 こんなに魅力的な女性を独占したいと思うのは男なら当然だろう。催眠術が僕だけの技能であり、それで綾子さんに最高の快楽を与えることが出来るんだから、セックスパートナーとして僕の方が優秀だったというだけだ。
 だから、綾子さんを僕の女にする。するつもりで今後も抱く。僕以外の男とセックスできない女になるまで。
 そんな未来を想像するだけで興奮が増してくる。狂ったようによがる綾子さんを犯しているうちに、僕も我慢が出来なくなっていく。
 
「そろそろイクよ、綾子!」
「ひて、来てぇ! まま、も、れんかい…ッ! ひぬ、死ぬぅ!」

 ぐんと奥に突き入れて、そこでぐりぐりと擦りつける。
 綾子さんの頭が仰け反って、声にならない悲鳴を上げて全身を突っ張らせる。
 その中で僕も精子を放った。彼女の深い快楽に引っ張られるように気持ちの良い射精をした。

「あぁ……あ……はぁぁ……」

 ベッドに体を投げ出し、綾子さんはびしょびしょになったお尻を上下させ、呼吸を荒くする。
 最後のコンドームを抜いて、その上に置く。五回目の射精だというのに大量の精液がゴムから溢れ、綾子さんのお尻を汚した。
 朝から立て続けてセックスをして、お互いに疲れ切っている。
 でも、そのセックスに疲れ切った綾子さんの姿がまた劣情を誘う。
 自分でも信じられないような回復力で僕のペニスは立ち上がっていく。それを綾子さんの眼前に突きつけた。綾子さんは「うそ……」と呆れるように呟いた。

「綾子、舐めて。しゃぶってよ」
「……ええ、しゃぶるわ……」

 目をとろんとさせて、僕の先端に舌を這わせる。
 舌だけを伸ばして、だるそうに僕のをしゃぶりながら、綾子さんは眉を八の字にしかめた。

「ねえ、でも、もうセックスはダメよ。コンドームだって、もうないのよね……?」

 確かにコンドームは打ち止めだ。どうせなら大人買いしてもらえばよかった。
 でも、これでセックスできないなんてもったいなさすぎる。今日は休日で、僕の部屋にはプライベートバリアが張られて、綾子さんは裸だ。
 たかがコンドームが切れただけじゃないか。

「外に出せばいいよ。セックスしよ?」
「そんな……そうね……外に出せばいいのよね……」

 綾子さんは僕のオチンチンのいいなりだ。
 今度は仰向けになってもらって、再び正常位でセックスすることにする。しかも生で。興奮する。
 十分にまで濡れていることを確認して、綾子さんの中にオチンチンを沈めていく。
 奥に達する前に、綾子さんは顔をしかめた。

「い、痛っ」
「えっ、どうしたの?」
「ううん、その……しすぎたせいで、ヒリヒリして」

 確かにもう六度目の挿入だ。コンドームに包まれていた僕のと違って、綾子さんのアソコは酷使されすぎてきた。いくら潤滑液をびしょびしょに流していたからって、あれだけ激しくしてしまったんだから当然だろう。

「だ、大丈夫よ。その、できれば優しくしてくれれば……大丈夫だから」

 綾子さんは無理をして笑みを浮かべている。
 例えばえっちポイントを攻めたりしながら気をつけて動けば彼女も気持ちよくなってくれるだろうけど、それでも無理をさせてしまうことになるだろう。
 でも、だからと言って二人で交わる快楽も僕もまだまだ味わいたかった。今日はずっと綾子さんとセックスをしていたい。
 生で味わう膣の感触。熱くて柔らかくて優しいこの感触。これを止めるなんて無理だ。もっとここにいたい。
 だから彼女のアソコに無理をさせず気持ちよくなってもらい、僕自身も楽しむ。それしか考えられない。普通に考えればワガママとしか言いようのないことだけど、催眠術ならそれは可能だ。

 ――キィン!
 
 僕に挿入されたまま、綾子さんの瞳は被暗示色に染まる。
 
「綾子さん。僕たちはセックスを続ける。ただ、普通のやり方はしない。僕は動かないで、オチンチンだけを自在に動かす。この手を見て。そして僕の言葉を聞いて。綾子さんの中でオチンチンは自在に動く。見えない膣の中で自由に動く。体の中でどんな変化でもして、あなたを気持ちよくするんだ。僕とセックスすると気持ちいい。どんなセックスでも気持ちいい。だから僕を信じて、綾子さん」

 解除して、綾子さんと向かい合う。
 不安げな瞳で見上げる彼女の髪を撫で、僕は軽く握った拳を見せる。

「綾子、感じてる? 僕が今、綾子の中にいるのわかる?」
「ええ、わかっているわ。蓮のオチンチン、感じてる……」
「それが、ホラ。この手を見て。こんな風に大きくなっていく。わかる?」
「あっ……んっ、わかる。あっ、大き、あっ、うそ、大きい!」

 拳を開いて、膨らんでいく亀頭を想像させる。
 綾子さんの膣がぎゅうと締まった。何も動いていないのに痙攣のように収縮し、僕のに絡みついてくる。

「ホラ、もっとだ。もっと大きくなる。どんどん大きくなっていく」
「うそっ、だ、だめ! これ以上は壊れちゃう! ママのアソコ、壊れちゃうから!」
「大丈夫だよ。僕のオチンチンだから大丈夫。どんなに大きくなっても綾子の体を壊すことはない。むしろ、気持ちよくしてあげるために大きくなるんだ。僕がママのこと傷つけるわけないもんね。でしょ?」
「あぁ……そう。蓮が私を傷つけるようなことするはずない。だって蓮ちゃんだもの……」
「さあ、大きくなる。もっともっと大きくなる。今、ここまで大きくなった。ここに僕のオチンチンが届いている」
「はぁぁッ!? そ、そこ…ッ!」

 綾子さんのおへそを、指でツンとつつく。
 ビクンと彼女の体が反って、アソコがぎゅぎゅっと驚いたように縮こまる。

「そう、ここ。慌てないでじっくり感じて。気持ちいいでしょ? 僕のオチンチンが体に入ってくるのは気持ちいい。綾子の『気持ちいい』の神経をいっぱい突いてあげる。僕のオチンチンが、今から綾子の体を中から気持ちよくしてあげるんだ。ホラ、動くよ。こうやってお腹の中をオチンチンでかき混ぜる。気持ち良くなるよ、すごく」
「ふわぁぁぁぁああぁぁッ!?」

 そういって綾子さんのお腹の上をゆっくりなぞる。
 左右に優しく振るだけで、綾子さんは大きな声を出してよがった。

「ほら、自在だ。僕のオチンチンが綾子さんの膣も子宮もお腹もかき混ぜる。気持ちいいでしょ? こんなこと誰にもされたことないでしょ? こういう気持ちいいセックスを、僕なら綾子にしてあげられるんだ」
「あぁぁぁッ! いいっ、いいっ! 信じられない! 私の中がオチンチンでかき混ぜられてる! めちゃくちゃにされてる! なのに……こんなに気持ちいいなんてぇ!」

 僕の指が動くたびに、体の芯から伝わる快楽に綾子さんは身を震わせ、そしてコンドームのない生のオチンチンにダイレクトな快楽を伝えてくる。
 動かなくても気持ちのいいセックスは出来る。いくらでも工夫できる。
 僕と楽しんでくれる気持ちがあるなら、どんな風にでも綾子さんを絶頂してあげられる。
 もっと、もっと。

「ホラ、ここも。こんなところまで」
「あぁっ!? あっ、あぁぁッ!」

 指がなぞるところにオチンチンの快楽が生まれ、それが綾子さんの想像の中で体をかき回される異常な快楽に増幅される。
 体をうねらせ、悶え、よがる。汗ばんだ体が濃い匂いを発し、腸をグルルと鳴らし、膣の圧力を高めていく。
 僕自身も興奮していく。乱れる綾子さんの姿と強い締めつけ。普通ではないセックスが、倒錯的な快楽になって僕を刺激する。

「もっと伸びていく。どんどん体を昇っていく。僕のオチンチンが綾子さんの体を貫いていくんだ。もう胸まで来た」
「あっ、あっ、やぁっ、割れちゃう! 割れちゃう! オチンチンで体割れちゃうぅ!」
「今、ここ。捕まえた。ほら、綾子さんのおっぱいの中に僕の先っちょがある。感じる?」
「ひああッ!? か、感じる! そこ、入ってる! 蓮のオチンチン、そこまで来てるぅ!」

 左のおっぱいをすくい上げるように握り、持ち上げる。
 綾子さんは乳首をぷっくりと立たせて、じわりと体温を上げた。

「この中だ。今、暴れてる。おっぱいの中に捕まったオチンチンが、おっぱいの中で暴れている。この乳首の真裏をドンドンと叩いてるよ」
「いっ、いやっ!? そこダメ! た、叩かないでっ。あっ、あっ、ダメ、そこっ、あっ、ひ、引っ張られちゃうぅぅ!?」

 おっぱいが汗に湿っていく。綾子さんの声も切羽詰まっていく。
 えっちポイントを裏から攻められるという反則に、ますます混乱して取り乱していた。でも、乳首はしっかりと膨らませ、強い快感に毛穴を立てていた。
 僕はおっぱいから手を離し、さらにオチンチンを進めていく。

「綾子さん、ホラ。オチンチンはますます伸びていく。綾子さんの喉をせり上がっていく」
「んっ、んむっ、んっ、んっ!」
「気持ちいい。オチンチンが体を通っていくのは気持ちいい。ほら、綾子さん、着いたよ。体の中で一番気持ちいい部分。どこだと思う?」
「んっ、ん?」

 喉につかえたような声を出し、綾子さんは小首を傾げる。
 可愛い彼女の額を僕はツンとつつく。

「ここだよ。脳だ。体の神経を伝った快感は脳で『気持ちいい』と処理される。だから、体の中で一番『気持ちいい』に敏感なのは脳なんだ。ここを直に突かれると、体のどこを触られるよりも気持ちいい。今まで味わってきた快感をダイレクトに体感できるんだ。これは天国だよ。世界でまだ誰も味わったことのない天国だ。今、僕のオチンチンが綾子さんの脳みそに触る。ものすごい快感と一緒に脳とセックスする。ほら、触るよ」

 綾子さんの目が僕の指先に集中して寄る。
 僕はその額の中心あたりに、ちょんと軽くタッチする。
 
「あぁぁぁぁッ!?」

 綾子さんの体がビクンと痙攣し、全身が硬直する。
 じわりと膣の温度も上がって、僕のオチンチンに触れる壁まで振動する。

「ほら、ほら」
「あぁぁぁっ!? ひ、あぁぁんッ! ンッ、ンッ、あっ、あぁぁぁーッ!?」

 ツンツンとつつくたびに全身で反応する。
 手足はぴんと突っ張り、目の玉が上にひっくりかえって口元からよだれもこぼれる。
 だらしなく伸びた舌が艶めかしく震えている。
 そしてなにより、ぎゅうぎゅう締めつけてくる膣の気持ちよさといったら。

「すごっ、すごいよ、綾子さん! 気持ちいい!」
「あぁッ!? ひゃあ! あっ、あっ、あぁぁんッ!」

 綾子さんの額をノックする。彼女がいっぱいに感じて仰け反る。僕のオチンチンが絞るように吸い込まれる。
 催眠術と想像力だけの精神的な運動が、ただ触れ合っているだけのセックスを激しく燃え上がらせていた。
 彼女をどこまでも深く犯している。僕だけが出来るセックスで彼女を抱いている。
 壊れそうなくらいに乱れる綾子さんが可愛かった。僕のオチンチンと催眠術でこんなに感じてくれる彼女がとても愛おしい。
 胸を揉みながら、額を優しくノックする。僕のオチンチンに頭の中まで犯され、彼女は夢中になってよがりまくっていた。
 せり上がってくる射精欲。彼女の感じている快楽が膣を通じて生のペニスに伝わり、僕も限界に近づいていく。

「出るッ、出るよ、綾子!」
「ああぁぁあッ! あっ! あっ! あぁぁぁあぁぁあッ!」

 綾子さんの中から急いでペニスを取り出し、お腹の上に射精する。
 断続的に飛んでく僕の精子が、おへそのあたりにたっぷりとした液溜まりを作る。
 綾子さんの体を縦横無尽に暴れまくった僕のオチンチンが、とどめとばかりに白い美肌を残酷なまで汚していった。
 もちろん暴れまくったのは架空の設定で、今射精している僕のペニスはいつものMサイズだが。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁー……」

 瞳をうつろに開いたまま、綾子さんは大きく胸を上下させている。
 手足をベッドに投げ出して、濡れたアソコも僕に向かって開いたまま。
 時計は4時に近くなっていた。
 もう半日以上も僕たちはセックスばかりしていたことになる。
 さすがにもうやめたほうがいい。頭ではそう思っている。
 でも、目の前に放り出された肢体はあまりにも魅力的で、セックスを知ったばかりの僕を悪魔のように退廃へ誘っていた。

「ねえ、ママ。しゃぶって」

 僕がオチンチンを近づけると、綾子さんはのろのろと体を起こし、舌を伸ばしてきた。

「ンッ…んっ、ちゅ、ちゅう」

 暗くなった部屋の中で、僕らはまだ裸のまま絡み合っていた。
 舌と舌を交わらせ、唇を吸いあい、そして互いの体を愛撫する。
 綾子さんからはもう僕の精液の匂いしかしない。僕の所有物であることを主張するかのように。
 やがて唇を離し、しっかと抱き合う。
 セックスはもう限界だった。出せるものは全て出し切った。
 でも、離れがたいとお互いが感じて、僕はいつまでも服を着れないでいた。

「今夜はここで寝ようかしら」

 綾子さんが僕の胸に頭を乗せながら言う。
 息子と母親が一緒の布団で寝るなんて、普通の家庭ならおかしくないかもしれないけど、僕は中学生だし義理の母子だし、二人とも裸だった。
 父さんは明日の夜まで帰ってこないらしい。だから今夜はどの部屋で寝ようと父さんにはバレっこないけども、それにして明らかな不貞だ。

「でも、いいの?」

 内心の嬉しさをごまかしながら、僕は綾子さんの髪に指を絡ませて抱きしめる。

「いいのよ」

 僕の乳首を優しく指先でくすぐる。
 唇が脇腹に濡れた音を立てて吸い付く。
 甘い声で綾子さんが僕に言う。

「私はもう、あなたの女ですもの」
「綾子……」

 温かい気持ちに満たされた僕らは、いつまでも熱いキスを繰り返す。
 夜はそのまま更けていく。

+++ かすみのにっき +++

○月○日

 今日はレンがアホすぎるので叱ってやった
 あいかわらずネーチャンに甘えてばかりの気持ち悪いやつだ
 でもレンのやつ落ち込んだのか1日中閉じこもってた
 晩ごはんも食べてないみたいだ
 そんなにきつく叱ったつもりはないんだけどな。。。
 でも「死ね」って言ったのはちょっと悪かったかも
 しょうがないから明日はすこしだけ優しくしてやるか
 めんどくさいなぁ弟って

++++++++++++++++++

< 続く >

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