放課後の催眠 第七話

充、やっとコンドームを使う

「なんだよ~・・・このバッドタイミング・・・」

 家に帰るとムクムクとジュニアが復活した。

「まいったなぁ・・・いまさら岸本ん家にも行けないしなぁ・・・」

 バッグから取り出したコンドームの小箱を眺めながらつぶやく。

「あ~あ・・・せっかくだから使う練習でもすっか・・・」

 袋を開けてみる。

「あれ・・・けっこうヌルヌルして、やりにくいな・・・くそっ・・・」

 柔らかい素材に潤滑剤が塗布されているせいで、しっかりとつまむにもコツがいる。四苦八苦して装着したときには汗だくになっていた。

「なんだよ、これ・・・さすが0.03ミリってか。でも、よかったかも。いざっていうときに着けられなかったらヤバいもんな・・・」

 ブツブツと言いながら充はiPhoneを取り出して彩の動画をオカズに屹立をこすりはじめた。

「ほんと、充のおかげだよ」

 寿司をつまみながら静香が言う。

 場所は自宅のダイニング。外食はやめにしたと連絡があって、静香がデパ地下で買ってきたものだ。

「うまいね。この寿司」

「銀座の有名なお寿司屋さんのなんだって。私も初めて食べたけど、さすがにおいしいね」

 静香は上機嫌だ。オーディションには落ちたが別の作品で役をもらえることになったらしい。そのお祝いと、充へのお礼を兼ねて高級な寿司を一緒に食べようと思ったらしい。

「うん、サイコー」

 充も笑顔で答える。

「オーディションが終わったら監督さんに残るよう言われて、なんだと思ったら、私のキャラはこんどの作品向きじゃないんだけど、私にぴったりの作品があるから、そっちに出て欲しいって・・・びっくりしちゃった」

「よかったじゃん。アネキの演技すごかったもん。使いたくなるのが当然だよ」

「なんだかさ、お酒飲みたい気分」

「飲めばいいじゃん」

「冷蔵庫にお父さんのビールあったよね。一緒に飲もうか?」

「あっ、高校生に飲ませようなんて、悪いアネキだなぁ」

「隠れて飲んでるくせに」

「あれ、バレてた?」

「当てずっぽうよ。飲んでない方がおかしいでしょ、普通」

 静香はもう冷蔵庫を開けている。

「かんぱ~い」

 そう言って500mlの缶を静香は一気の飲んでしまった。

「ぷっはぁ~・・・最高! もう一本飲んじゃおう」

 よほどうれしいらしい。こんなに上機嫌な静香を充は初めて見た。

「あんまり強くないんだから、酔っ払ったって知らないぞ」

 大学に入ってからコンパなどで飲んで帰ることが多くなった静香だが、それほど強くないらしく、潰れる寸前で帰宅して、いつも母親に怒られていた。

「ふ~んだ。今日は母さんもいないし、家にいるから帰りの心配しなくていいし、うれしいことがあったから特別なの」

「まっ、いいか。お祝いだからね」

 笑いながら充も缶ビールに口をつける。

「ふわぁぁぁ・・・いい気持ち・・・お風呂入ってくるから・・・充、残りのお寿司、食べちゃっていいよ~」

 歌うように言って静香は立ち上がる。だいぶ酔ってしまったようだ。缶ビールを3本飲んで、寿司は半分ほど残っている。充は部屋に戻って台本の仕上げをしようと思った。あんなに上機嫌な静香に催眠をかけるのは躊躇われたからだ。

「あれぇ~、充ったら、だれとエッチするの~?」

 充がノートパソコンに向かい合っていると静香が部屋に入ってきた。酔っ払っているせいか、うれしくて話をしたいのか、その両方なのか、ベッドに座って繰り返しオーディションの様子を話しはじめた。そして、何度も聞いている話なので、適当に相づちを打っている充のそばに寄ってきたとき、机の上にある開封済みのコンドームの箱を見つけてしまったのだ。

「ちげーよ。この前、学校でエイズ予防の講習会があって配られたの。それ」

 冷や汗をかきながら充は苦しい言い訳をする。

「だって、一個足りないよ」

 静香は箱から袋を出して数えている。

「うっさいなぁ・・・着け方を覚えるため配られたんだよ。だから・・・」

「ふ~ん・・・」

 静香は充の顔とコンドームの箱を見比べながらニヤニヤ笑っている。

「で、うまく着けられた?」

「よせよ。悪い酒だなぁ・・・もう、いいから寝ろよ」

「ねぇ、充ってドーテー?」

「ばっ・・・バカなこと言うなよ・・・」

「あ~、やっぱドーテーなんだ~。じゃなかったらゴムの着け方なんて練習しないもんね~」

「もう、やめろよ! さっさと部屋に帰って寝ろったら」

「ムキになっちゃって、かわいい~・・・ねえ、お姉ちゃんが教えてあげようか? 女の子の身体がどうなってるのか知りたいでしょ?」

「ふざけるなよ。怒るぞ」

「充が自己暗示のやり方教えてくれて、それで役がもらえたから・・・そのお礼に見せてあげようと思ったのになぁ~」

 静香の言葉を聞いて、酔いはトランスに似ているのじゃないかと思った。あるいはアルコールが引き金になって後催眠に近い状態にしてしまっているのかもしれない。静香は「お礼」と言いながら明らかに見せたがっている。静香には、エッチな姿を見られたいという願望があると暗示をかけてある。そして、見られれば見られるほど興奮して感じてしまうとも。

「ほら~」

 静香は部屋着にしているブラトップの裾を乳首ギリギリまで捲り上げる。

「ば、ばか。やめろよ」

「照れちゃって・・・かわいい~」

 充があわてれば、あわてるほど、静香の行動はエスカレートする。

 どうせなら、このまま童貞の弟を演ずるのもおもしろいのではないかと充は考えはじめていた。どうせ両親はいないし、酔いが覚めて静香が後悔しても催眠で忘れさせてしまえばいいのだ。

「もうっ・・・ア、アネキ・・・ったら・・・」

「ほ~ら、特別サービスぅ~・・・」

「わっ!」

 ついにブラトップを脱いでしまい、静香は腰に手を当ててポーズをとった。昨夜と同じポーズだ。演技じゃなくても、つい見入ってしまう。

「どう?」

 静香は艶然と笑いかける。

 風呂に入ってきたせいか上気した肌が眩しいほどだ。あらためて見るバストも釣り鐘型の理想的なカタチでエロい。

「う・・・うん・・・どう・・・って・・・」

「興奮する?」

「そんな・・・するなって方が無理だよ・・・」

「うふふ・・・」

 静香は妖しい表情を浮かべながらクロップドパンツに手をかける。そして、ショーツと一緒に素早く脱ぎ去ってしまう。

「うわわっ!」

 やはり、無毛の秘部はショッキングで、演技ではなく声が出てしまう。

「水着の仕事があったから脱毛処理しちゃったの。ツルツルでかわいいでしょ?」

 充の視線に気がついて、腰を突き出しながら静香はそう説明した。

 やはり酔いだけではない。催眠が影響しているのだと充は確信した。そうじゃなければ、こんなことをするはずがない。

「どう? ドーテー君、私の身体?」

 また静香はポーズをとる。

「すっげぇ・・・きれいだし・・・エロいよ・・・」

「そういえば、充に見せるのひさしぶりだね~・・・昔は一緒にお風呂入ってたけど・・・」

「う、うん・・・」

「もっと見たい?」

「うん・・・」

「いいよ。見せてあげる」

 そう言って静香はベッドの上に乗った。

「ほら」

 M字に脚を開く。

 ゴクリッ

 ツバを飲み込む音が部屋に響いた。

「近くで・・・見ても・・・いいよね?」

「いいよ。充ったら、お姉ちゃんのこと見てエッチな気分になっちゃった?」

「だって・・・」

「いいよ。よく見て」

 静香は両手の指先で大陰唇を拡げた。淡いピンクの秘肉が露わになる。花びらは小さめで縁の色も薄い。

「すげぇ・・・きれいだね・・・」

「初めて見た?」

「うん・・・生は・・・ね。ネットでは見てたけど、こんなにきれいだと思わなかった」

 実際、静香の秘部は無毛という条件を除いても美しかった。

「もっと見ていいよ・・・お姉ちゃんの見て興奮する?」

「うん・・・アネキも・・・濡れてるみたい・・・」

「充が見てるから・・・」

「俺に見られて濡れたの?」

「だって・・・充のおかげで・・・役がもらえたから・・・」

 理由にはなっていない。

「だったら・・・ちょっとだけ・・・」

「なに?」

「触ってみたい。いいだろ? 特別な日なんだから」

 充も理屈をこじつける。

「ちょっと・・・だけ・・・だよ・・・」

「サンキュー・・・アネキ・・・」

 充は手を伸ばした。

「はぁんっ!!」

 指先が秘肉に触れると静香は大きく身体を震わせて喘いだ。

「すごい。あったかくて柔らかくって・・・指、挿れるね・・・」

「ひゃうぅぅっ!」

 もう静香は返事ができる状態ではないらしい。完全にエッチモードに入ってしまった表情で喘いでいる。

「おっぱいも触らせてね」

 もう遠慮する振りをしなくても大丈夫だと思った充は左手でバストをつかむ。

「やっ・・・やんっ! しょこ・・・だめぇっ!」

 昨夜、静香がやっていた方法を思い出して、親指で乳首をこねると喘ぎがさらに甘く大きくなる。

「こっちも・・・」

 乳首が弱いらしいと思った充は、反対の乳首を口にふくんだ。

「らめぇぇぇっ!!」

 酔いのせいなのか、感じすぎるのか、静香のろれつが怪しい。

 蜜壺は洪水状態で、したたる蜜が充の手の甲まで濡らしている。

「ら・・・らめっ! く・・・くぅぅぅっ!!」

 充が指の動きを速くすると静香は激しく痙攣した。

 絶頂を迎えてしまった静香は脱力して倒れ込んでしまう。

 余韻で、ときおりヒクヒクと身体を震わせる静香は最高にエロかった。

「ア・・・アネキ・・・」

 充は次の言葉を言い出していいものか迷っていた。

「いいよ・・・」

「えっ?」

「したいんでしょ? ゴム着けてくれたらいいよ」

「い、いいの?」

「お姉ちゃんが・・・充の・・・初めての相手になってあげる・・・」

 荒い息をしながら、なんとも言いようのない慈愛に満ちた目を向けて静香は言う。

「マ、マジ・・・?」

「いいよ。おいで」

 その口調と表情は、幼いころ、充の手を引いてくれた優しい姉のものだった。

 充は静香のなにかが壊れてしまったことを感じながら欲望を抑えることができない。急いで服を脱ぐとコンドームの袋を手にした。

「そんなに、あわてちゃって・・・おいで。着けてあげるから」

 その言葉は心に染みるような懐かしい響きがあった。

 壊れているのは自分もだと思いながら充はコンドームを渡す。

「こんなに大きくなっちゃったのねぇ・・・」

 しみじみとした口調からは、単に勃起しているものを指しているだけではなく、充の成長をよろこんでいるような気持ちが伝わってくる。

 もしかしたらタブーを破ってしまった心の繕いに静香は子供に戻っているのじゃないだろうかと思いながら、充はコンドームを器用に着ける静香の指先を見つめていた。

 それならば、思いきり甘えてしまおう。それが最善なのだと思った。

「いいわよ。来て」

 静香は横になって膝を立てて脚を開く。そして、充に両手を差し伸べた。

「アネキ・・・」

 充は静香の脚の間に割って入る。

「すごい・・・こんなに・・・」

 屹立に手を添えた静香はため息をつくように言う。

「こっち」

 静香は腰を浮かせて蜜壺に屹立の先端をあてがった。

「いくよ!」

 充は決意を込めて言う。

「はうぅぅぅぅっ!!」

 潤いきった静香の蜜壺は充のものをスムーズに受け入れた。

「すごい! アネキに包まれてる・・・」

 充は本音で叫んでいた。

 ゴム越しなのに内壁が蠢いているのがよくわかった。

「みつる・・・みつるぅ・・・」

 その言葉がうれしかったのか、静香は背中に手をまわしてきて充を引き寄せた。

 昨夜の、快感に震える静香の身体を抱きしめてみたいと思った願望が叶った。

「アネキ・・・マジ感動・・・すごい・・・」

 弾けるような肌の感触を全身で味わいながら、充は静香の耳元で叫ぶ。

「みつる・・・私の・・・身体・・・気持ちいいのね・・・?」

「最高だよ・・・最高に気持ちいい・・・」

「ああっ! だめっ・・・そんなに動いたら・・・ああんっ! 奥に・・・あたって・・・」

 前後も考えず激しく挿送する充に静香は翻弄されはじめる。

「み、みつるのが・・・あんっ! いっぱいに・・・奥に・・・いくっ! いっちゃうぅぅぅっ!」

 すでに下地ができていた静香は、あっけなく絶頂を迎えてしまう。

 充も興奮の局地にあったが、夕方に一発出しているせいか限界に至らずにいる。

「あ・・・あぐぅ・・・ひゃめ・・・おかひく・・・なるぅ・・・」

 コメツキバッタのように痙攣する静香を充は抱きしめる。

「らめっ! ああんっ・・・また・・・はうぅぅぅぅぅっ!!」

 半分白目をむいて続けざまに絶頂を迎える静香は失神寸前に見える。

「ん! んぐぅ!」

 そんな静香に充は唇を重ねた。舌を入れると絡めて応えてくる。

 そのまま充はスパートを開始した。

「んんんっ! んん~っ!」

 激しく挿送を繰り返しながら右手でバストを握りしめるように揉むと、静香は身体を弓なりに反らしてブルブルと震えた。

 蜜壺もその動きにシンクロして屹立を締めつけてくる。

 内部で硬い肉が屹立の先端を咥え込んでいるように感じた。

 それが子宮口であると思ったとき充も弾けた。

 一気に噴出させたはずなのに、まだ疼きが残っていて、肛門を閉めると同じくらいの精液がほとばしった。

「うおぉぉぉっ!」

「あぁぁぁぁっ!」

 ふたりは同時に絶叫した。

「アネキ・・・」

 汗だくになった身体を重ねながら充が話しかける。

 現実離れした絶頂からしばらく経ってからのことだ。半ば萎えたものを抜くのが忍びがたく、まだ蜜壺に収めたままだ。

 充は心配だった。静香のトランスが解けているのか、それとも、ずっとこのままおかしな状態なのか、どちらも違う意味で怖い。

「みつるの・・・初めて・・・もらっちゃった・・・」

 まだ、ときおり痙攣が収まらない身体で静香が答える。

「俺・・・感動しちゃったよ・・・クセになりそう・・・」

「だめ」

「えっ?」

「今日は特別」

「なに、それ?」

「充のおかげで・・・役がもらえたご褒美・・・だから、これっきりよ」

「そんなの、ひどいよ・・・俺・・・」

 充は上半身を起こして言う。

「それ以上言っちゃだめ。私たち姉弟なのよ。こんな関係続けられない・・・私にもわからないの。なんで、こんな気持ちになっちゃったのか。でも、充がかわいくて仕方なかった・・・」

「・・・」

「そんな顔しないで。いい子だから・・・わかって・・・」

「アネキ」

「なに?」

「もしかして後悔してる?」

「ううん。後悔はしてない。てか、しちゃいけないんだ。でも・・・信じられない・・・最初は酔って、ちょっとからかうつもりだったのに、いつの間にか充が欲しくてたまらなくなっちゃったの。途中から酔いは覚めたんだけど・・・充に見られると・・・おかしくなって、自分が自分じゃなくなっちゃったみたい・・・」

「そっか・・・」

 やはり酒の酔いが後催眠を引き出したのだ。ここでキーワードを使って、すべてを忘れさせることもできるが、なぜか充はそうすべきじゃないと考えていた。

「私・・・ちょっと、吹っ切れた気分。じつを言うと、好きな人とは別に不倫相手がいてさ・・・腐れ縁ってやつ。それで悩んでたんだ。でも、充とこうなっちゃったら、どうでもよくなっちゃった。これも充のおかげだね。いけない関係なのは同じだけど、充は身内だから・・・」

 すこし、しんみりした調子で静香が話す。

「俺も後悔してないよ。アネキは最高だよ。すげぇ感謝してる。それに、俺、アネキのためになったんだね。なんとなく陰っていうか、事情があると思ってたんだけど・・・俺はアネキから離れられないっつか、離れる必要はないんだから・・・」

 昨夜のフェラチオの事情がわかったし、静香も転機を迎えたようなので、やはり、このままにするのが正解なのだと思う。

 静香は自分が初めての相手だと思っている。それがタブーを破ってしまったエクスキューズになっている。だから、それもそのままがいい。ウソをホントにしておいた方がいいこともあるのだと、充はすこし大人になった気がした。

 そんな気持ちになったせいか、静香が愛おしくてたまらなくなった。

「アネキ・・・さ・・・」

「なに?」

 静香の口調はまだ甘さを含んでいる。

「今日は特別って言ったよね?」

「うん」

「まだ今日は終わってない」

「えっ?」

「アネキの言うことは正しい・・・けど、こうなっちゃったんだ。だったら、今日が終わるまで、明日の朝が来るまで、一緒にいてくれよ。そうじゃないと、諦められない・・・と思うんだ。それくらい、いいだろ? 明日になったら、また姉弟に戻るから」

 充は静香の目を見て言った。

「わかった・・・明日の朝までよ」

 しばらく考えていた静香はそう答えた。充の真剣な眼差しに静香の心が動いたのだ。

 もとより誘ったのは自分の方なのだ。なんで、こんなことになったのか理解できないし、信じられなかったが嫌悪感はない。それどころか、充を放したくないという気持ちの方が強い。思いきりかわいがってあげたい、今日だけは充の好きにさせてあげたいと静香は思った。

「アネキ・・・ありがと・・・」

 充は静香の目を見つめてそう言うと唇を重ねた。

 挿入したままのものに硬度が甦ってくる。

 催眠をかければ、いつでもセックスすることはできるだろう。しかし、素のままの静香を抱ける機会はこれっきりだ。だからこそ、充にはこの時間が貴重なものに思える。

 ゆっくりと挿送を再開すると静香は身体を震わせて反応した。

 手のひらで、唇で、舌で、屹立で、そして身体全体で静香を味わいつくしてやるんだと充は思った。

 たっぷりと静香の舌の感触を楽しんでから、充は舌先を首筋へと移動させる。同時にバストをも揉みはじめる。

「ああんっ! だめ・・・みつる・・・上手すぎるよ・・・あううっ!」

 屹立を根本まで挿し入れて、さっきの子宮口の位置を探るように腰をグラインドさせると、静香は背中にまわした手に力を入れて充を抱きしめた。

「アネキの中・・・すごく気持ちいいよ・・・いや・・・アネキの身体ぜんぶが気持ちいい・・・」

「だめぇっ! それ・・・ジンジンしちゃう・・・あああっ!」

 耳たぶを口にふくむようにしてささやくと静香は激しく悶えた。

「アネキが感じてるとこ、すごくエロくて、きれいだ・・・」

「だめ・・・そんなこと言っちゃ・・・あうっ! いやぁっ!」

「アネキがイクとこ見たい」

 充は上半身を起こして律動する。

「あっ! あっ! あっ! あんっ! あんっ!」

 その動きに高い喘ぎがシンクロしてバストも揺れる。

 充は静香の身体がずり上がっていくのを防ぐため、両方の手のひらを合わせて指を絡める。

「アネキ・・・アネキ!」

 充は連呼しながら腰の動きを早めていく。

「ああっ! だめ! こんな・・・の・・・あああっ! こわれ・・・ちゃうぅぅぅっ!!」

 また静香が大きく痙攣した。

「あん・・・これ以上は・・・ああんっ! もう・・・ゆるして・・・感じ過ぎちゃうの・・・いやっ! あんっ!! あんっ!!」

 肌を桜色に染めて悶える静香の姿に充は見惚れてしまう。

「イった?」

「やっ・・・いじわる・・・こんなにして・・・」

「なんだかアネキのぜんぶが・・・たまらなく好きなんだ・・・ぜんぶ・・・舐めたい・・・」

「いいよ・・・今日だけだから・・・充の好きにしても・・・」

「ほんと?」

「うん」

「じゃあ・・・」

「はぁんっ・・・」

 充が屹立を引き抜くと、せつなくて甘い喘ぎが静香の口から漏れる。

「さっき、おっぱい舐めたから、こんどは後ろがいいや」

 充は静香をうつ伏せにしてしまう。

「やんっ・・・背中・・・弱いの・・・」

 肩胛骨のあたりから首筋までを舐め上げると、静香は声を震わせた。

「すげぇな・・・アネキの尻・・・」

 あらためて見ると静香のヒップは見事としか言いようがなかった。それほど大きくはないが、まるでボールが入って入るみたいに丸く盛り上がっている。

「そんな言い方・・・しないで・・・ああんっ・・・」

 背筋に沿って舌を這わせながら、その双丘の片方を握りしめると、静香の抗う言葉が消えてしまう。

 弾き返してくるような肉の感触はバストのそれとは比べものにならない。

「アネキの尻・・・エロいなぁ・・・」

「あっ・・・だめっ! そこは・・・だめだってば・・・」

 谷間に指を這わせると静香の口調が変わった。それは、まるで秘密を知られたくない子供のようだ。

「もしかしてアネキ・・・ここも感じるの?」

「だめっ! ゆるしてっ! おねがい!」

 アヌスを指の腹で押してやると哀願するような調子で静香が言う。

 だが、その口調から嫌悪は感じられない。

「へぇ~・・・これはどうかな?」

 充は、すっかり蜜で濡れたアヌスをこじ開けるようにして中指の先を挿れてみる。

「だめぇ~っ!」

 そう言いながら逃げ出す気配がない。

 硬い肉がリング状に盛り上がっている感触は子宮口を彷彿とさせた。

「ここにもキスしちゃおっと」

 わざと、おどけた口調で言って、充は双丘の間に顔を埋める。

「きたないよ・・・みつる・・・だめ・・・だめだったら・・・ああんっ!」

 舌先が挿し込まれると静香は甘い声を上げてしまう。

「やだ・・・恥ずかしい・・・のに・・・ああっ! ああんっ!」

 そうとう感じているようで、言葉では抗いながら、腰を押しつけてくる。

「どうして・・・こんなの・・・あんっ! うそ・・・やっ・・・やぁんっ!」

 両手で双丘を押し開いて舌先で入り口(?)を舐ると、静香はブルブルと身体を震わせた。

「ここ、感じるんだ?」

「やっ! 聞かないで・・・」

「だって・・・アネキ、こうされて感じてるなんて、かわいいんだもん」

「やぁっ! 知らなかった・・・の・・・あんっ! ああんっ!」

 また中指を浅く挿入すると、ますます声が甘くなる。

「知らなかったって? アネキ、ここでしたことないの?」

「ああっ! あ・・・あたりまえでしょ・・・そんなヘンタイじゃない・・・もん・・・ああぁぁぁっ!」

 答えている途中で第二関節のあたりまで挿入すると、言葉にならないくらい感じてしまったらしく、静香は喘ぐだけになってしまった。

「好きにしていいって言ったよね?」

「・・・」

「俺もアネキの初めてが欲しい」

「えっ? なにっ? うそっ・・・!」

 充の行動は素早かった。コンドームを取り去ると、次のアクションで屹立をアヌスへあてがっていた。

「やっ! やだっ! ゆるして!」

 そんな言葉を無視して充は静香の腰をつかんで引き寄せる。

「やあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 部屋中に静香の絶叫が響いた。

 したたり落ちた蜜と、屹立にまとわりついた精液で、わりとあっさりと先端は埋没した。しかし、それ以上に静香が力を抜いて協力してくれたことを充は感じていた。

「アネキ・・・ありがと・・・痛くない?」

「ど・・・どして? みつる・・・」

「だって、俺もアネキの初めてが欲しかったんだ。アネキも・・・だろ?」

「ばか・・・痛い・・・よ・・・ちょっとだけだけど・・・」

「やめようか?」

「したいんでしょ?」

「うん・・・でも・・・」

「充は・・・気持ちいいの? こんなとこ・・・」

「うん。それに、俺が初めてって思うだけで、すげぇ興奮する」

「だったら・・・あんっ・・・いいよ・・・」

「ほんとに? 動かしても大丈夫?」

「なんかヘンなの・・・ピリピリして・・・熱くて・・・いっぱいになって・・・だめ・・・教えたらヘンな気持ちに・・・なっちゃう・・ああんっ・・・」

 静香の口調に甘さが宿りはじめる。

「こうしたらいいかも」

「あっ! なに? やっ! やんっ!」

 充が手を前にまわしてクリトリスを弄ると、静香は途端に喘ぎだした。

「ああっ・・・すごい・・・こんなの・・・どうして、こんなに感じちゃうの? ああっ! あんっ!」

「なんか、わかるんだ。アネキの求めてること。ここでしょ?」

「あぁぁぁっ! そ、そこっ! いやぁぁぁっ!」

 ちょっと尖った感じのするクリトリスのまわりを撫でると静香は腰を振りはじめる。

「あんっ! お尻まで・・・感じちゃう・・・あああっ!」

 充はその言葉に気をよくして結合を深めていく。

「うそ・・・ああぁっ! いっぱいに・・・あうっ! みつる! みつるぅっ! いいよ・・・好きにして・・・お姉ちゃんが・・・ああっ!」

 最後は「教えてあげる」と言いたかったのが充にはわかった。

「アネキ、ありがと・・・」

 そう言いながら充は指の動きを早めて、ゆっくりと挿送しはじめる。

「あん・・・ばか・・・そんなこと言ったら・・・よけい・・・ああんっ!」

「だって、俺、うれしいんだもん。初めてをくれたアネキの気持ち・・・」

「やっ・・・どして? お尻に入れられたまま・・・いくっ! いっちゃう!」

「アネキ! 俺も!」

「来て・・・来てっ!」

 充がストロークを長くすると静香が叫ぶように言った。

「うん・・・一緒に・・・」

「はやく・・・もうだめ! ああっ!」

「おぉぉぉぉっ!」

「ああっ! 熱い! あぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 静香は奔流を熱いと感じた。そして、その熱さがオーガズムを誘発したらしい。

 ふたりは長く叫びながら身体を震わせた。

「もう・・・お尻になんかされると思わなかったよ・・・充のヘンタイ・・・」

 ベッドに並んで、しばらくまどろんだ後、静香が充の方を向いて言った。

「だって、流れでそうなっちゃったんだもん。好きにしてって言ってたじゃないか。それに、すげぇ気持ちよかった・・・俺ってヘンタイなのかなぁ?」

「ばか・・・」

 静香が怒って言っているのではないことは口調からもわかる。

「それよりシャワー浴びな。だって・・・あんなとこに・・・」

 そこまで言って静香は顔を赤くした。

「今日は好きにしていいんだよね?」

「なによ?」

「一緒に入ろうよ、お風呂。ひさしぶりだし・・・もう・・・」

「もう・・・ばかなんだから・・・」

「じゃあ、いいんだね?」

「ばか」

 心底うれしそうに笑う充を見て、静香は姉の顔に戻って言った。

 結局、二人は風呂の中でもいちゃついて充の部屋に戻り、コンドームをもうひとつ使った。

 そして、裸のまま抱き合って眠った。

< つづく >

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