マゾロイド 第六話

第六話

 雄介は驚きすぎて何も言えなかった。なりたいですと答えるつもりだったのに。

(え?!なんで!そりゃあ、そうだけどなんで!?)

 あまりにも本心をつかれすぎて、おろおろしている雄介を見て、フレアウルフはほくそ笑む。

「図星か。別に慌てなくていい。というかそっちのほうがむしろ都合がいい」

「??」

「なにいってるんだって顔だな。短直に言おう。私に協力しろ」

「え……。あ。いったいなにいってるんだ?いや……いってるんですか?」

「ふふふ……。お前からは組織の中でのし上がろうとかいう野心を持ったものの臭いはない。大方、そのバカ犬の洗脳過程を見て自分もしてみたい。手に入れたい。いろんな女を操ってみたいという下種な望みを抱いているのだろう?」

 カチンとくる言い方だが、図星なので言い返せない。

「ドクターに協力してその技術を学びたいと考え、今回の話に乗ったようだが、甘いな。あのドクターがそんなに簡単に自分の技術を奪われるようなことはしない。今回も対策はなされているぞ」

 そういってフレアウルフは、寝ているヒナトを見た。

「……それってやっぱり、ヒナトがドクターとつながっていて監視されてる……とか?」

「いや。違う。ドクターは忙しいからな。監視など、問題がなけれ時間の無駄になるようなことはしない。もっと効果的な方法さ。……マゾエネルギーだ……」

 今まで自信満々だった態度からいっぺん、最後の台詞だけは恥ずかしそうにうつむいて言った。

「……」

「やめろ!そのなにいってるんだとか、ああこいつもやっぱりみたいな顔をするのは!仕方ないだろ!作ったドクターがそう命名したんだから!ふざけた名前だけどそれしか言いようがない!……別に信じなくてもいいし、聞きたくないなら私は帰るぞ」

「あ!いえ!そんなことありません!ぜひ!聞かせてください!」

 正直雄介もふざけた名前だと思ったが、自分の身にかかることなので突っ込むのはぐっとこらえた。

「わかればいい……マゾロイドは表向きは性処理用だが、真の任務はマゾエネルギーを生み出すことだ。マゾエネルギーは精液を元に、マゾロイドの体内で興奮や快感を得ることで精液されるスーパーエネルギー……らしい」

 どこかの特撮やアニメで聞くような妄想丸出しの説明に、雄介は内心、からかわれてるのかとおもった

「組織はこのマゾエネルギーを大量に必要としている。だから、マゾロイドは全員、SEXをして精液を集め、恥ずかしい目に会ってマゾエネルギーを作り出している」

「……」

「だから、その疑いの眼差しをやめろ!名前はあれだが、性能は確かにすごいんだからな。というか……お前はその影響をすでに受けてるんだぞ」

「は?」

 雄介は、その言葉に何かからだに悪影響を及ぼすのかと考え、慌てて自分の身体を見回した。だが異常は見られない。

「気がつかないのか?相当相性がいいのだな。」

 そういうと、フレアウルフは、雄介の股間を見る。そこにはギンギンにそそり立った一物があった。

「お前……人前でそんなものをそそり立たせて恥ずかしくないのか?むしろ興奮してるように見えるぞ。というか、見せるのが当たり前っておもってないか?それは恥ずかしいことなんだぞ」

 くすくすと笑いながら、フレアウルフは雄介の股間を見ている。

(え!あ!そうか!あのバカ犬に脱がされたままだった!でもなんで!確かに出してるのは見てたし、わかってたけど隠そうとはこれっぽちも思わなかった!!)

「それがマゾエネルギーの効果だ。エネルギーと命名されているが実際は、強力な麻薬……いや媚薬と催眠薬だ。マゾエネルギーは人を強制的に発情状態にする。そして、催眠にかけやすくする。ただし、変態方向にむきやすいらしい。どうやらお前は見せ付ける変態。彼女といっしょだな。おちんぽみせてよろこんで。ご愁傷様」

「え!でもなんで!おれはその……マゾエネルギー?ってのはあびてないはず!!」

「ナに言ってる。お前はバカ犬に散々こすり付けられただろう?挙句の果てにご奉仕やSEXしたじゃないか?マゾエネルギーはマゾロイドの中で精製される。まあ、体液に混じる物など純度は低いから、断続的に接触しなければ元に戻るさ」

「本当!本当だな!?ああ!クソ!何でこんな目に!」

(よかった!本気でずっと勃起したままで、見せ付ける変態に成り下がったと思った!これじゃあ、まるであのバカ犬といっしょ……ああ!!)

 雄介は、そばで寝ているヒナトをにらみつけた。

「まあ、お前が露出狂になったのは、そこのバカ犬が原因だろうな。ことあるごとに自分の性器を露出して楽しそうにしてたし、彼氏って言ってたしな。彼氏と彼女なら趣味も同じでも不思議はない。いや……一緒になるように誘導したのかな?ともかく、そこのバカ犬とやりまくってたら、本当に変態カップルになってたろうな」

「くそ!だまされた!」

 そういうと、雄介はヒナトを突き飛ばした。だがそれでもヒナトは起きずに寝ている。

「わかっただろ?これがドクターの対策だ。何も知らずにヒナトと一緒に任務をしてたら、変態に成り下がって安心。そして、何もしなくてもバカ犬が大量のマゾエネルギーを精製というわけだ」

 雄介はその言葉にぞっとした。

(確かに、このアホ犬に教えてもらはなければ、ヒナトとしてまくってたかも……いや間違いなくしてた!やっぱり悪の組織の幹部……。恐ろしい……ってあれ?)

「あ……あの。でもこれって俺が知ったら意味ないですよね?何で俺に教えてくれたんですか?」

 そう。これは雄介には知られては意味がない。

「ああ……。確かにそうだな。あのバカ犬もこのことは機密になっているから教えることはない。私もな。だが、私は教えた。この意味はわかるな……?」

「え……あの……」

「私にとってお前は利用する価値がある。だから手のつけられない変態になっては困る。そういうことだ」

 雄介はゴクリとつばを飲む。

(ヤバイ。まずい。聞いちゃいけない。そう俺の感がそういってる!でも……)

 今すぐ逃げ出したいが、そうも行かない。雄介は知ってはいけない情報をいくつか知ってしまった。
 なおかつ、マゾエネルギーというふざけた物に露出狂にされかかってる。断続的にとかいってはいたが、本当のことはわからない。

「お……俺にいったい何をさせるつもりなんですか?」

「ふ!簡単だ。お前は……そこのバカ犬にひどい目にあわせればいい」

「……え!?そんなこと?」

 もっと危険で、大変なことをさせられると思っていた雄介はいささか拍子抜けした。

「ああ。それでいい。普通お前と同じ任務についた者はSEXはしても、恥ずかしい目にあわせることに関しては消極的になる。警察沙汰とか恐れてな。だがそれではだめだ。だからお前にはそこのバカ犬にとことん恥知らずな行為をさせろ」

「それに意味ってあるんですか」

 雄介は考えたが、そのことでフレアウルフがドクターを裏切るような行為を犯してまで得る利益が想像できない。

「ああ。ある。一番の利点はこのバカ犬が失敗作だってことを証明できるようになる。いくら大量にマゾエネルギーを作ったとしても、その過程で警察沙汰や周囲の反応が問題になるレベルになってみろ。組織としては偽装工作が必要になる。つまり余分な経費と手間がかかるわけだ」

「それは……そうですけど……。でもそれって俺のせいにもなりません?命令をだした?」

「はあ?そんなの、『まさかほんとにするとは思わなかった』とか、『冗談で言ったことなのにこのバカ犬がGOサイン出す前に突っ走ってやった』とかいえばいいだろ?都合が悪いことは全部このバカ犬に押し付けておけ!」

 フレアウルフは、雄介の反応がいまいちなのが気に入らないのか、不機嫌そうに髪を書き上げる。

「私もそのように報告してやる。というか、偽装工作の手配とか報告も私の仕事だからな。警察にも多少手を回してあるし、実質的な被害がなければ、住民も大きく騒がない。だから、お前はこのバカ犬にとことん破廉恥行為をさせろ。社会復帰できないくらいに!」

 相当イラついてるのか、座っているベンチにこぶしを叩きつける。その結果ベンチにはくっきりと拳の跡がついてしまった。

「ひい!は!はい!わかりました!」

「いいか?手を抜くなよ!徹底的にだ!周りの人間がこのバカ犬を見たら、ゴミを見るような存在にしろ!そこまでしないとドクターを説得できない!このバカ犬をマゾロイドに改造したのはまちがいだったと!」

 フレアウルフの言葉を聞いて、雄介は違和感を感じた。

(あれ?なんかこの人のいいぐさ。ドクターを裏切るとか出し抜くとかが目的じゃないような……)

 雄介はてっきり、フレアウルフがドクターを出し抜くために、自分に協力を求めてきたと思っていたからだ。

(なんでだろ?ドクターというか、まるでヒナトが憎くてたまらないって感じ。いや実際嫌いなんだろうけど、そこまでするかな?まあ……いいか)

 疑問には思ったが雄介は考えるのをやめた。下手に理由を聞いて機嫌を損ねてはいけない。
 フレアウルフからの要求は自分が損することはない。むしろ嬉しい誤算だ。
 元々、ヒナトはとことん惨めな目にあわせようとしていたし、マゾエネルギーなる物を教えてくれた。

(名前はふざけてるけど、効果は本物みたいだし。身をもって実感中。改造とかの技術は身につけるの大変そうだけど、このマゾエネルギーって奴があれば簡単にできそうだし……)

「おい。言っておくけど、マゾエネルギーを自分の物にしようとは考えるなよ。任務に使うのは許されるが、私用で使うことは許さない。マン汁など、外部に出される体液に含まれるのは純度が低いとはいえな!」

「え!?あ……!まさか!そんな!これっぽっちも思ってませんよ」

(うお!何で!心を読めるのか?この人!まあともかくマゾエネルギーってものを知れたのだけで今はヨシとしよう!)

「ふん……。まあ今はその言葉を信じることにしよう。まあ、言うことを聞いて、バカ犬を私の望むようにつかってくれれば、将来いい思いをさせてやる。わかったな?」

「は!はい!」

(ほんと……えらそうだな。ヒナトやドクターと一緒だとアホ犬なのに……。けど、今は確かにいうことをきたほうがいいしな)

 偉そうな態度にむっとしたが、それを表にはださない。そんなことができるのは力を持ったものだけだ。
 雄介はそこのことを良く理解していた。

「よし。それじゃあ、このバカ犬をうまく使える道具と使い方を教えてやろう。おい!あれを出せ!」

 フレアウルフは、そばでずっと立っていた恭太に命令をして荷物をあさらせている。

「あ……。ずっとしゃべらなかったから忘れてたけど、今の話、恭太に聞かれよかったんですか?」

「ん?ああ……。大丈夫だろ?こいつにはドクターそれほど手をかけていないし。何背、説明書が紙一枚だから。ほら」

 そういうと、フレアウルフはA4用紙をみせてくれた。

「マゾロイド恭太取扱説明書」

「なにこれ……。基本なんでも言うことを聞きます(マゾロイドヒナトの言うことを優先)?できること……自家発電(電池、携帯等充電可能)。故障かな?とおもったらサービスセンターまで電話してください……。これだけ?」

「ちなみにこれが、あのバカ犬のだ」

 次に、見せてくれたのは、最新の携帯の説明書を思わせる、数冊のぶ厚い本だった。

「……。あの……。差がありすぎません?これ?」

「ドクターがな。『恭太くんのときは……想像以上にやる気が出なかった』そうだ。まあそういうわけだから、最低限しかしてないはず。そこまで気にする必要はない。今のことを忘れろといえば忘れる」

「はい!忘れろと命令されれば、忘れます。あ……あとこれです」

「な。じゃあ忘れなさい。これで安心」

 そういうと、フレアウルフは恭太が取り出した首輪を雄介に渡した。

「はあ……。ん?あの……これなんですか?」

「これは、まあアンテナみたいなものだ。こいつをバカ犬につけて、ポータブルPADを言うとおりに操作しろ」

 雄介は、フレアウルフに言われたとおりにするとポータブルPADの画面が変わった。ヒナトを模した3Dモデル。
 上にはメーターや良くわからないバー。端には稲妻やマジックハンドなど変わったアイコンが設置されている。

(なんだろ。なんかゲームみたいな画面だな)

「それはバカ犬を操作するモードだ。どうせお前は説明書を全部読まないたちだろ?だから私が大まかな使い方だけ教えてやる」

 相変わらず偉そうだが、言うとおりだし、ありがたいので雄介は素直に従った。

「画面の左にあるたての白いバーは、溜め込んでる精液の量だ。その上にある、円の横に伸びてる赤いバーがマゾ度だ。簡単に言うと惨めな目に会って感じると伸びて、高い数値になる」

「……」

「だから、そんな目で見るな!名称に関しては私は関与してないんだから!とりあえず、白いバーを短く切って円に入れろ!」

(本気で何かのゲームみたいだ……。どれどれ。お!なんだ?きらきらした小瓶みたいなマークがでてきた)

「今のでマゾエネルギーができた。普段はオートだが、今はマニュアルにしてある。オートは一定量の精液とマゾ度があると自動で精製されるが、純度が低い。だがマニュアルは違う」

 そういって、フレアウルフは、画面のマゾ度を叩く。

「このマゾ度が高いときに精製すると、より純度の高いマゾエネルギーができる。純度が高いと催眠の効果も高いから価値も高いというわけだ」

 そう説明するフレアウルフからは、いいにおいがした。今までかいだことがない。心地よいのに情熱的で簡単に放れない。おまけに、ポータブルPADの画面を触るために身を乗り出したため、スーツに押し込まれたはちきれないほどの胸が視線に入ってしまった。

(うお!すっげえ!やっぱこの人いいからだしてる!やっぱり俺的にはペタンコよりこっちのほうがいいな。ああ!なんで、あのボンテージみたいなコスチュームの姿を良く見ておかなかったんだろ)

「……。よかったな」

「は?」

「私に協力することになって。でなければ、その恥知らずを焼き切ってたところだ。たとえマゾエネルギーの影響を受けていたとしてもな。自分の判断に感謝しろ」

 そういって、フレアウルフは胸元を閉じて、軽蔑の目で、雄介のチンポを見下げた。前にも増してそそり立っている。

「え!あ!いや!そういうわけじゃ!……すいません」

「ふん。まあいい。そうやってマゾエネルギーをたくさん作ればいい。だが、そっちはそこまで気にしなくていい。むしろお前には次に教えることのほうが必要だからな。人のマークをしたアイコンを触れ」

 警戒しているのか、もう近づいてくれない。仕方が無いので自分で操作すると、いくつかのポーズをしたアイコンが開いた。

「いろんなポーズ?」

「そいつをタッチすれば、バカ犬を強制的にそのポーズにできる。意志には関係なくな。やってみろ」

(う~ん。とりあえず。無難な万歳でいいか。良くわからないポーズもあるし)

 雄介が、万歳をしているアイコンを選ぶと、隣で寝ていたヒナトが突然立ち上がり、万歳をした。
 だが起きたわけではない。寝ているのにポーズをとっているのだ。

「見たとおりだ。指定したポーズを取れるようなら必ずする。襲い掛かってくるときに止めるのに役立つぞ。画面の3Dモデルを指で動かせば、そのとおりにも動く。バカ犬がのぞんでなくてもな」

 そういわれると、雄介は指で画面のヒナトの足を広げ、腰を上下に動かした。
 するとヒナトが、そのとおりに股を広げ、指の動きに合わせて、腰を動かした。

「うお!すっげえ」

「それで口で指示しなくても、思うようにバカ犬をうごかせるぞ。ちなみに、ふきだしのアイコンをで無理やり言わせたい台詞を言わせられる。赤の十字はメディックマーク。生理現象を操れる。おしっこやマン汁。涙なんかも出し放題だ。おまえの思うとおりにな。」

(すっげえ!やっぱりすげえ!名称はあれだけど、人をここまで操れるようにするなんて!やっぱ天才っているんだな。何とかと紙一重ってのも本当だったけど!)

 新しい、そして高性能の玩具をもらった子供のように、雄介は、ヒナトを動かしている。
 するといきなり、ヒナトの動きが止まった。

「使用時間が終了します。又のご利用をお待ちしています」

「あ……もう時間切れ?」

「そうだな。だが安心しろ。そのモードなら、元に戻ってもその格好のままだ。さっきみたいに襲い掛からない」

「……は!雄介様!又、マゾロイドモードに?まったく!そんなことしなくてもヒナトは言うこと……あれ?飛び掛れない?」

「本当だな。はは!」

 フレアウルフの言ってることが本当で、ヒナトに襲われる危機がなくなったと思うと雄介は安心して、ヒナトで遊ぶことにした。

「ん~ん!だめだ!」

「はは!ヒナト!大人しくしてろよ。今俺はお前で遊んでるんだから!」

「え!あ!もしかして!雄介様!そんなことしなくても!ヒナトはいうとおきゃん!」

 しゃべってたヒナトがいきなり自分のケツを叩いた。いや。精確には。雄介が、3Dモデルのヒナトの腕を操って叩かせたのだ。

「へえ。部分的だけでも動かせるんだ。台詞も言わせられるんだっけ……あれ?なんだこれ?おお。台詞だけでなく、歌や踊りもいけるんだ。どれどれ……」

 雄介が操作すると、ヒナトはお尻を向けて、リズミカルに叩きながら、動かし始めた。

「ヒナトの名前はこう書くの~♪お尻を♪ふりふり♪こう書くの~♪」

「はは!ほんとにやった。ヒナト。もし踊りをやめておれのチンポをなめれたら好きなだけ入れてもいいぞ。なめれたらだけど」

 そういいながら、雄介は、リピートボタンを探し出し、踊らせ続ける。

「え!本当か!んん~!駄目だ!雄介様!意地悪しないでくれ!ヒナトがどれだけチンポをほしがってるかしってるだ……ヒナトの名前はこう書くの~♪お尻を♪ふりふり♪こう書くの~♪」

 ほんとになめたいのだろう。だが身体は言うことは聞かない。涙目になって無様な踊りををし続ける。
 その姿が面白くて雄介はさらに手を加えだした。

(どれどれ……おお。たしかにメディックの中身は生理現象……あれ?もしかしてこうしたら……)

「ひ~ん!ちんぽ~!ヒナトの名前はこう書くの~♪お尻を♪ふりふり♪こう書くの~♪はへ?」

 同じようにリピートして踊っていたヒナトだが、今回は歌い終わったら、足を広げ、身体を曲げて、股の間から顔を出した。
 そしてその瞬間、おならとおしっこをした。おしっこのほうは下げた顔に命中するおまけ付だ。

「大命中~♪」

パシパシと、自分のケツを拍手代わりに叩いている。なんとも惨めで無様な姿だった。

「はは!最高!すっげえ良かったぜヒナト!惨めで似合ってる!!」

 雄介が、アイコンを組み合わせてやらせたのだが、思った以上にうまくいき、面白かったので大声で笑ってしまった。

「ふえ……。は……はは!そうか!?惨めか?ふふ……雄介様。そんなにほめないでくれ。ヒナトの名前はこう書くの~♪お尻を♪ふりふり♪こう書くの~♪」

 ぶ!ビシャ!

「大命中~♪はは。どうだい?ヒナトのお名前お尻ダンス!ぜひメモリーに記録してくれ。そうすれば、ボタン一つでいつでも踊りだすぞ」

「おいおい。チンポがほしかったんじゃないのか?」

「ああん!チンポもほしいけど、雄介様にヒナトの惨めなダンス見てわらわれるのもいい!ヒナトの名前はこう書くの~♪お尻を♪ふりふり♪こう書くの~♪」

 ぶ!ビシャ!

「大命中~♪ああ!いい。なんてみっともない!雄介様。今度お尻じゃなくおマンコバージョンも作ってくれ!あはは」

(あ~あ。ほんとに終わってるな。変態じゃないといけないっていうけどこれはもう失敗レベルじゃないか?俺が手を下すまでもないような……まあ、玩具をもらったとおもっておこう)

 そう思って、ふとフレアウルフを見ると、ヒナトの痴態を見て満足に、いや捕らえた獲物を見る獰猛な笑顔だ。

「あの~。これでいいんですよね?」

「ふふふ……ん?ああ!上出来だ。この調子で頼むぞ!……そこの人が歩いてるアイコンを触ってみろ。ヒナトを好きに移動させられる。ポーズを固定させたままでとかな。あと、バカ犬に移動を任せるアイコンもあるが……」

「わかってますって。しませんよ。こすり付けられたりしたらたまらないですからね。どれどれ……」

「雄介様?アホ犬おばさんと話してると年取ってしまうぞ。そんなことよりヒナトの……おお!」

 雄介が、操作したとおり、ヒナトが東屋から出て行って、公園内を踊りながら行進している。

「まったく……だれが年をとるって……そんな能力はない!やっぱり失敗作だ……。こほん!移動モードは基本ラジコンだな。だが、常に見てるわけには行かない。そんなときはカメラモードにしろ。ヒナトの目線の画像が出る。もしくは……」

 フレアウルフは、恭太のケツをたたいた。

「こいつをついていかせろ。こいつの見てる画像も写る。監視カメラがあれば、こいつをアンテナにしてハックし、画像も取れる。ほら!いけ!」

 すると雄介は裸のまま、ヒナトについていった。

「おお、すっげえ。ほんとに見えた。まるでテレビカメラだ。……なんだ。だれもいないな。やっぱ雨上がりですぐだからかな?残念」

「ほんとだよ。せっかく、雄介様が私にぴったりの踊りを考えてくれたのにギャラリー無しとは。チン太!お前も私の後ろで踊って盛り上げろ!誰が気がつくかもしれない」

「うお!ヒナト!」

 ポータブルPADから、ヒナトの音声が聞こえてきた。

「ん?ああ。私の心の声を送信してるだけだよ?もちろんしゃべる声も首輪のマイクが拾えば送れる。だけど、口は歌を歌うのに精一杯だからね」

(まったく……こんなに高性能なのに妙なところはしょぼかったり、変な機能があったりと偏りがひどすぎる……)

 フレアウルフも雄介の考えに同意したのか、ため息をついた。

「考えてることはわかる……。だが、これはそういうものとあきらめろ。使えない低性能より、変な機能がついた高性能のほうがいいんだ。……大体の使い方はマスターしたな。後、稲妻は、タッチしたところに電気ショック。火は、そのまま。マジックハンドは、そこに触ったようになる。たとえば、おまんこをひろげたりな。稲妻や火はお仕置に使え」

 雄介はマジックハンドのアイコンを触って、3Dモデルのオマンコを広げた。

「おお!雄介様!さすがだよ。踊りにオマンコ開帳をくわえるとは!これで完璧だ!みてくれ!」

 恭太カメラからは、意思を持ったように広がったオマンコのまま踊る姿がみえた。

「なるほど……あれ?電気ショックは首輪から出るとして、火はどうやって?」

「いや……。実際に浴びせているわけではない。首輪から脳に信号を送って、そう思い込ませてるだけだ。やってみるといい」

 雄介は試しに、股間あたりを触った。

「雄介様!みてまぎゃあひい!」

 タッチした瞬間。ヒナトの体が飛び上がった。比喩ではない。本当に跳ね上がったのだ。
 そのまま、股間を押さえつけるように、うめいている。

「あ……あれ?」

「ショックの強さはタッチした強さに比例する。今のは場所が良かったんだな。卵巣当りにあたったんだろ?男で言うなら金的をくらったのと同じと聞いたことがある」

「あ!あああ……あああ……」

「そうなんですか……。でもまあ死にませんよね?」

「当たり前だろ?そのために脳に信号を送るのだ。命に危険が及ばないようにおくる」

「じゃあいいですね。おい。ヒナト。踊りを止めてやるから早く戻って来い」

「ふ…ふぁい。……わかった……」

 ふらふらしながら立ち上がると、ゆっくり歩き出した。

「ほんとだ。大丈夫そうですね」

「だろ?最後に、画面のマゾ度を見てみろ」

「あ……伸びてる?」

「そう。高くなってる。お前がさっき惨めな踊りをさせたからだ。惨めな目にあわせてバカ犬が喜べば、マゾ度が上がる。その状態でマゾエネルギーを作ってみろ」

 言われたとおり、同じように作ってみると、画面に出てきたビンのアイコンが大きく、前よりもきらきら光っていた。

「あれ?これって」

「そう。マゾ度の高い状態出る繰れば、純度の高いマゾエネルギーができる。純度が高いほど効果も高い。高純度のマゾエネルギーはドクターが必要としている。大量とは言わないが、いくつか作っておけ。ドクターへのプレゼント用にな」

 要するに、後々ドクターへのゴマすり用に純度の高いマゾエネルギーを作っておけということらしい。

(まあ、偉い人への贈り物は必要だしな。ヒナトが失敗作だって言われても、これを一杯作っておけば、ドクターの俺の印象はよくなるかもしれないし)

「はい!わかりました」

「よし……。それじゃあ、期待してるぞ。ああ…最後に。2つアドバイスだ。マゾエネルギーに必要な精子は別に誰のでもいい。そこらへんの男をバカ犬に襲わせて採取しても問題はない」

 それが本当なら、雄介がわざわざ危険を犯してヒナトとSEXする必要がない。ありがたい情報だった。

「もう一つは、今は警察沙汰はなるべく控えろ。まだ、警察への手回しは完全ではない」

「え……でも……」

 警察沙汰になるのはフレアウルフの望みではなかったのか?

「今はだ。大通りを裸行進させてもいいが、すぐ警察が来るぞ。その警察が我々の手を回しているものとは限らない。たいした成果もないまま、騒ぎを広げられたら、私達にも処罰の対象だ。悪いことは全部あのバカ犬に。この意味はわかるな?」

 雄介は、刻々うなづいた。

「よし。でもまあ、最初だけだ。周囲にあのバカ犬がどうしようもない変態と広まれば、何をやっても『又あの変態が……』と呆れられて無視されるようになる。そうなれば後は、好きにするといい」

 そこまで言うと、フレアウルフは少し考えた。

「そうだな。これはドクターがよく使う手だが移動は、裸ではなく、変な衣装でしてたな。丈を短くしたのとか、水着とか、コスプレとか。なんでも、裸だとたいていの人が騒いだり、即通報だけど、まがいなりにも服を着てれば、注目を浴びるだけで通報まで行かないとか」

 雄介はその言葉に感心した。

(確かに、そのとおりだな。マゾロイドの性質上、注目を浴びないと意味ないし、浴びすぎるとすぐつかまるとエネルギー作れない。さすが!)

「はい。わかりました!」

「それじゃあ、わたしはいったん隠れる。本来私はお前とかかわってはいけない身だからな。それにお前と一緒にいると、結果的にバカ犬と喧嘩しだして収拾がつかん」

(よくわかってるじゃないですか……)

 そういうと、フレアウルフはふっと姿を消した。それと同時に、ヒナトがフラフラと東屋に戻ってきた。

(さすがのヒナトもすぐ復活は無理か。まあ。あれはな……)

 動けるだけたいしたものだと感心しながら、ヒナトを眺めると、それでもヒナトはオマンコをこすりつけようと近づいてきた。

「雄介様~!ヒナトにご褒美を~!」

 だが、ダメージがある分動きが遅い。足で蹴飛ばすだけで十分対処できた。

「ぎゃん」

「たく!さかるな。バカ犬。今から任務に行くぞ。……その前にお前らの服とりにいかないとな」

 だが、そのとき、東屋の外から騒がしい声が聞こえた。見ると、子供連れの親子が大勢見えた。
 雨が上がったので人が公園に来たのだろう。

「ん?制服が必要なのか?ならすぐにとってこよう」

 そういって、地面から立ち上がったヒナトが裸で敬礼した。

「馬鹿!ちょっとまて!」

(さっき、大きな騒ぎを起こすなといわれたしな。いきなり裸で言ったらまず間違いなく通報だし……)

「おい!ヒナト。お前ら代えの服はないか?」

「ん?あるぞ。ドクターから渡された荷物にあった。チン太。それを出すのだ」

「うん。わかったよ。ヒナト」

 そういうと、恭太は荷物をあさり、服を出した。ただし、それはセーラー服と……アニメキャラのコスプレ用の衣装だった。

「これだけ?」

「ああ。なんでもプレイ用だとか」

(まあ、確かにプレイ用だけど、どうする?ヒナトは問題ないとして、恭太のが……まてよ?)

 男用の服がないので悩んでいたが、恭太を見て考え直した。粗末なものだがちゃんと持ってる男のはずだ。
 だが、その体つきは華奢で顔はかっこいいよりかわいらしい。

「……恭太。お前セーラー服を着てみろ」

「はい。わかりました」

 素直に返事して、セーラー服を着る恭太。

「できました」

「ほう。にあうじゃないか。チン太。いや今はチン子かな?」

 ヒナトはニヤニヤとからかうように笑った。恭太は思わず恥ずかしくなってうつむく。だが雄介はその姿に見とれていた。

(うわ……すげえ。男とわかっていても、可愛いっていえる。こいつ生まれてくる性別まちがえてる!)

 たしかに、似合ってる。いや、似合いすぎだ。ちょっとした発見に驚きながらも問題は解決された。

「……。よし。ヒナト。お前も残りの服を着ろ。……丈は短めにな」

「ん。わかった。見せ付けるためだろ?それならこの衣装にぴったりの下着がある。待っててくれ」

 そういって、ヒナトはコスプレ衣装に着替え始める。雄介は良く知らないが、あれは確か幼児向けなのに、一部の大人の男に人気があるアニメの衣装のはずだ。流行の戦う女の子の。

「着替え完了!どうだい?」

 そういって、腰に手を当ててるヒナトは確かに似合っていた。キャラのコンセプトにぴったりはまってることもあるだろう。
 ただ、その衣装のスカートの丈は設定より短く、丸見えに近い。そして見えてるパンツはそのアニメがプリントされたものだった。

(似合うけど、マニアックすぎだよな……)

「ふふ!正義のオマンコ戦士!マゾヒナト参上!あは!いいな。マゾロイドの制服もいいけどこう、装飾が多いのもいい。雄介様はどっちがいいと思う?おお!そうだ!雄介様も同じ格好をしよう。カップルで共に変態戦士!」

 そういって、雄介の隣で決めポーズをとった。雄介に対になるポーズをとってほしいのだろうか?
 黙っていれば似合っていたのに、アヘ顔で決めポーズをとる姿は幻滅に近い。

(……。やっぱ、ここから裸で突撃させるか?いやいや……はやまらない。俺が考えるのはこの壊れたヒナトをいかに俺に悪影響を及ぼさないよう使うかだ……)

 そう思い、しばらく雄介は考えた。

「ん?どうしたのだ?雄介様?一緒にポーズを決めよう!?……!そうか!私のポーズが気に入らないのだな。しかし私は、このアニメについてはくわしくない。そうだ!雄介様。それを貸してくれ。いろいろ調べるから!」

 そういって、ヒナトは腕にしがみついて、ポータブルPADを触ろうとした。

「うわ!なにするんだよ!」

 考え事に夢中になって、つい接近を許してしまった。

「何って、これで、このアニメの情報をネットで集めるんだよ。決め台詞とか主題歌とか。ついでに、オマンコをこすりつけようかと。雄介様も一緒に調べよう。どれが好き教えてくれ」

「ああ!ほんとそれしか頭にない!わかった!かってにやれ!その代わり、それ以外のところ触るなよ。あと。こすり付けるの禁止!股間を離せ!」

「む~。雄介様。なぜそうオマンコこすり付けられるのを嫌がるんだ?消毒とか抗菌とかキレイにもなるのに……。まあ。いいか。今は任務に必要な情報を集めることが大切。任務が終わったら一杯こすり付けさせてくれ!」

 そういってヒナトは、雄介の腕を絡ませながら、腰を引いて、操作し始める。

(まったく。コスプレした美少女が横にいるってのは本当なら嬉しいはずなのに、こんなキチガイのバカ犬じゃあな。ドクターにこんなふうに設定されてるとはいえ一緒にいるだけで、俺まで……あれ……まてよ……)

 雄介はある考えを思いついた。繰り返し考え、それが悪くないと判断すると、ためしに言ってみた。

「おい。ヒナト。今日からお前の趣味はコスプレな」

「は?雄介様?ヒナトの趣味はウォーキングに書道に日本画観賞。あと露出SEXだぞ?」

 微妙にドクターの洗脳結果が混じってるヒナトの主張を雄介は無視する。

「そんなの忘れろ。いいか?俺はコスプレが好きなんだ。だから、俺の彼女の趣味は、コスプレとSEX。ただのコスプレじゃないぞ。コスプレをして破廉恥行為をするんだ。今からじゃない。昔からだ。休みの日は恭太をカメラマンにいつもしていた。これからそう答えるんだ」

「なんだ!そういうことか!もちろんだとも!ヒナトの趣味はコスプレ破廉恥行為とSEXだ!」

「ば~か!おれが惨めな女が好きなの知ってるだろ?彼女ならアニメを見ながらオナニーが日課で、公園で破廉恥ショーを開催!くらい言えって!」

 そういって、ヒナトのケツをたたく。

「ああん!そうだな!これからそうする!そうなると、一杯アニメを見なければな。昔からの趣味なら人一倍詳しくなければ。チン太。いや……今はチン子か。ここ数年の人気アニメの資料を集めておけ。夜見て勉強するから」

「うん!わかったよヒナト。一緒に、そのコスプレ衣装も手配しておいたほうがいい?」

「もちろん。それと……」

「わかってるよ。そのアニメのプリントされたパンツが販売されてたらそれも手配しておくよ」

「ふふ……。わかってるじゃないか。さすがこういうことをさせたら頼りになる」

 二人のやり取りを雄介はほくそ笑んでみていた。

(やった。思ったとおり。あっさりというか素直というか。元の性格がまじめだからか?でもまあ、ヤラシイ方向なら簡単に設定できるみたいだな。よしよし)

 自分の作戦が思ったとおりに行ったことに雄介は大満足だった。

(こうやって、ヒナトを都合のイイ変態に設定してやろう。そうだよ。練習だ。ドクターの設定そのままじゃいけないよな。自分好みに変えないと。まずは、彼氏って設定をどうにかしないと。でも便利なんだよな。ヒナトはそれで素直になるし……お!そうだ)

「それからヒナト。人前で俺のこと彼氏って言うの禁止な」

「え!……なぜだ?ヒナトでは駄目なのか?!」

 当然のことく、ヒナトは、驚いて雄介の体を揺さぶる。

「まて!落ち着けって!いいか?実は、俺のうちは社会人になるまで、恋愛は禁止なんだ。本分である学業に専念しろって方針」

 もちろん、雄介の家にそんな方針はない。でまかせだ。

(ありもしないことでも関係ないさ。何背、今のヒナトには俺の行ってることが真実なんだから)

「そ……う……なのか?それは随分古めかしいな」

 ちょっと考えれば、ありえないが案の定ヒナトはあっさり信じた。

「そうそう。だから、卒業まで俺たちの関係は秘密にしておきたい」

「そういうことなら納得だ。人前では言わない。その代わり誰もいないところで存分にいちゃいちゃSEXしよう!ギャラリーがいないのはものたりないが……」

 そういうと、抱きついてきた。ただし言いつけを守って腰は離してへこへこ動かしている。

「そういうなって。その代わり任務じゃしっかり彼氏みたいにサポート……じゃなかった命令するからな。命令は絶対。どんな破廉恥行為でも喜んでしろよ!」

 その言葉を聞いて、抱きついていたヒナトがにやけ顔ではなれ、ベンチの上で手を突き出したポーズをした。

「了解だ!正義の科学戦士サイバーヒナト!参上!雄介司令!ご命令を!……どうだ?そっくりだろ?一応、決めポーズと主題歌はマクロ設定しておいたから、ボタン一つでできるように設定した」

 返されたポータブルPADには、いくつかのマクロが設定されていた。

「なるほど。確かそのキャラが好きな男が司令って設定だから、雄介司令ね。さすが、趣味がコスプレなだけあるな」

「当然!それと雄介司令!趣味はコスプレじゃありません!コスプレオナニーと破廉恥ショーです!物心ついたときからしてました!」

 顔を赤らめながら、嬉しそうに敬礼するヒナトの姿は、まさに子供のころからしていた用に様になっていた。

(すっかり、設定が定着してるな。それにしても役職で呼ばれるのも悪くないな。これは、本気で幹部を目指すってのもありかな?っとそんなことより今はこいつの設定だ。後付が有効ってわかったからな)

 生まれた野望を心の奥にしまって、ヒナトの設定をつづける。

「ヒナト……いや。サイバーヒナト!司令はいいけど名前をいうのはやめろ。俺たちは秘密組織だろ?コードネームのお前はいいけど。だから司令って呼べ!」

「はい!わかりました!……ふふふ!たのしい!ノリノリだな!司令!」

「そうか?まあ……楽しいってのは共感できるがな」

(お前を、好きなように設定できるってのはな。ヒナト。とんでもない変態にしてやるからな)

「それは良かった。ヒナトも嬉しいぞ。それで……この後はなにをするのだ?あそこにいる子供達の前に出て、破廉恥ショー?」

 ヒナトの目線には、楽しそうに駆け回ってる子供達が見える。

(……それもいい……いや。まて。良く見れば、精子の量が減ってる。マゾ度は高いけど……。どうせさせるなら。精子が一杯の状態がいいよな。マゾエネルギー作れるし……。でも俺は絶対いやだ……)

 自分以外となると、周りには走り回ってる子供以外、男はいない。

「……あ!そうだ!こいつがいた。ヒナト。まず恭太とSE」

「無理!!」

「はや!おい!俺の命令は何でも聞くんだろ?」

「いくら司令の命令でもそれはできないのだ。それは禁則事項にはいってる。殺しとか組織の情報漏えい、後家に帰らないとかと同じレベルだ。というか、チン太の精子など入れても意味がない。何背マゾエネルギーにならないのだから」

「え?そうなのか?」

 ヒナトは真面目な顔で、手で×をして、首を振っている。恭太のほうを見てもうなずいてる。

「ヒナトの言うとおりです。僕はどんなにオナニーしても射精できますが、その代わり出す精子は普通じゃないんです。見た目は同じでも、精子として機能しないらしいです」

「ほんとに、ただの自家発電機だな……」

「まあ、そうじゃなくてもそんな祖チンは入れたくない。どうせいれるなら司令のチンポがいい!」

 そういって、ヒナトは舌なめずりをして雄介の股間を見つめた。雄介は危機を感じとっさに、マクロを押した。

「正義の科学戦士サイバーヒナト参上!悪いバグは強制デリート!」

 そういって、ヒナトは強制的にポーズと決め台詞をとった。

「ふう。早速役に立った」

「ああん!司令!任務の前に、補給ぐらいいじゃないか。私のタンクは空に近いんだ。プラグを差し込んでドクドクながして……ああ。プラグの挿入口を開けないいぃ」

 ポーズを解除して、必死でオマンコを広げようとするが、無駄な努力だった。

(設定はしても、基本は変わらないな。まあそれはいいか。でも補給か……。ん!あれは……)

 雄介の目線の先には、公園のそばのコンビニが見えた。確か、大手のチェーンではなく、個人経営の店で中年のおっさんが店長をしていたはず。

「俺のじゃなくてもイイ……。こいつのデビューにはちょうどいいかも。店めちゃくちゃになるけど変わりに、イイ思いをさせてあげるからいいか。こんな変態だけど」

 そういって、雄介は、ポータブルPADを操作して、ヒナトの股間に電気ショックをあびせた。

「ん~!!ぴぎゃ!し……司令?なにを?」

 今度は、跳ね上がらず、少しからだが震えただけだった。

「ん?外れたか?うまく狙わないと駄目か……。まあ、後で練習するか。ヒナト。初任務だ。あそこに見えるコンビニで補給だ。必要なものを買って来い。もちろんその格好のままでな」

「はひ……ああぁぁ。わ……わかった」

 そういって、とんとんと軽くジャンプすると、顔を引き締めて、決めポーズをとった。

「正義の科学戦士サイバーヒナト!初任務にいってきます!サポートロボットチン子と一緒に!……ほら!チン子!お前も決めポーズをしろ」

「え!?あ…うん……」

 恭太のほうは、恥ずかしそうに、ヒナトのポーズを見よう見真似で自信なく決める。

「何だ!その腑抜けたポーズは!こうだ!まったくお前は……」

「まあまあ。許してやれ。ヒナト。そいつはただのカメラなんだから。それはそうと、お前は正義の科学戦士じゃないぞ」

「え?違うのか?でもこの衣装……」

 雄介の言葉に困惑しているヒナトのパンツを引っ張り思いっきり食い込ませた。

「ああぁ!司令?いい!くいこんじゃう!」

「こんなコスプレ馬鹿が正義の味方だなんて、アニメに失礼だろ?お前は、アニメにあこがれすぎて、同じ組織の戦士だけど失敗作って設定でおなってる。お馬鹿なコスプレ戦士だよ。ほら!自分で食い込ませてTバックにしろ。そうじゃないと尻尾がでないだろ」

 そういって、引っ張っていた手を離して、ヒナトのケツをたたいた。

「あん!いたぁい……。なるほど。そういう設定なのだな。さすが司令だ!オマンコが疼く設定!となると犬耳もつけたほうがいいな。……こんな感じでいいかな?バカ犬ヒナト!コスプレ戦士に変身中だワン!」

 そこには嬉しそうに下着を食いこませ、尻尾をたらして、ケツを振ってるバカ犬がいた。

「はは。アニメのキャラがぶ細工にゆがんでるぜ。お前のケツに食い込まされてかわいそう。はは。いいぜ。あ……ちょっと待て」

 そういって、雄介はポータブルPADを操作して、一つのモーションを作り上げた。

「ん?何をしてるんだい?司令。おお。引っ張りすぎたらパンツが伸びた。まあいいか?おかげではみマンだ!ははは!」

 引っ張りすぎたせいで確かにヒナトのパンツは伸びてダルダルだ。手で押さえなければ、ずり落ちるかもしれない。

「はは。まあお似合いだからいいんじゃねえの。よしできた!そら!」

 雄介がマクロボタンを押すと、ヒナトは、スカートをめくり上げ、片手で下着を引っ張って食い込ませてケツを突き出した。

「お尻に輝くVサイン!頭がおかしいコスプレ戦士オナニーヒナト!」

 そういうとヒナトは、ぐいぐいと下着を食い込ませた。

「ははは!いい!お似合いだぜヒナト!いいか?その設定でいくんだ。そうだな。その格好でコスプレオナニーしていたら、恭太のカメラの電池が切れて、小休止がてらコンビニによったって言う設定だ」

「はは!わかった!任せてくれ!初任務だ!ヒナトに任せればそんなのオマンコ前さ!」
 
 そういって、嬉しそうに下着を食い込ませてる。

「頼んだぜ。俺はこれで、お前達の様子を見て、そのつど命令を出すからな。ともかく、お前は、俺の言うとおりに、楽しそうに破廉恥行為をしてこい。じゃあ行け!」

「オマンコ!マゾロイドヒナトとチン子はこれより任務に向かいます。内容はオナニーしすぎて頭がおかしくなったコスプレイヤーになって補給!」

 そういって、股を広げ、片手でオマンコを広げ、敬礼をした。

「ぷぷ。がんばれよ。ああ。まずは店のそばまで行け。つくまでオナニーしたままはしって!なるべく人目につかないように!」

 せっかく、店で痴態をさせたいのに、そこに到着までのつかまってしまっては意味がない。
 だからそう指示した。

「おまんこ!行くぞ!チン子!」

「うん!わかったよ。ヒナト!」

 そういって、ヒナトと恭太は、東屋から出て行った。もちろん命令どおり、片手で股間をいじりながら、物陰に隠れてだ。

「ぷ!ナにあの格好。俺が行ったとはいえほんとに忠実に守るな。これは面白くなりそう。楽しみにしてな。ヒナト」

< 続く >

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