或る村の記録 第一章

第一章

(1)

 磯貝一家三人が、その村にひっこしてきたのは、春先のことだった。
 ひとり息子である弘樹が思っていたことは、ここでうまくやっていけるだろうか、ということだった。
 なんだか、自分はいつでも、どこでも、浮いている気がするのだ。
 まるで、自分の居場所がどこにもないような。まわりとどこか、歯車がかみあっていないような。
 もしかしたら、自分には、こういう田舎のほうがあっているのかもしれない。
「弘樹ー。したくはいい? 今日から新しい学校よね」
 母である美穂子が、声をかける。
 もう、それなりの年のはずだが、肌つやもよく、とてもこの年齢の息子がいる年には見えない。
 父親も、それなりの見た目だが、それにしたってうまくやったよな、と弘樹は思う。
「ああ、今行くよ」
 今日は、この村の学校での第一日目だ。
 期待半分、不安半分の気持ちで、弘樹は家を出た。

「あなたが弘樹くんね。こんにちは」
 胸元の大きく開いたブラウスから、こぼれおちそうなほど胸の大きな女性が、声をかけてきた。
 その、白衣を着て、紫色のスーツを着た女性は、高木小枝子と名乗った。この学校の保険医だそうだ。
 小枝子は、弘樹に、にっこりと、妖艶とも取れる笑みを浮かべた。
「校長先生は、ちょっと忙しいので、わたしが代わりに案内するわね」
 ついて来て、というと、職員室、と書かれたとびらの前にたって、美香先生、と呼んだ。
「は~い。小枝子さん、おはようございます。あ、君が新しい生徒さんね。こんにちは」
 ショートカットの、まだ若そうな先生が顔を出した。
「あたし、水野美香。君の担任の先生よ。よろしくね!」
「あ、はい。磯貝、弘樹です。よろしくおねがいします」
「どう、やっぱり緊張してる?」
「ええ、それは、やっぱり」
 そういうと、美香はにっこり笑った。
「だいじょうぶ。きっと、この村の生活は、気に入ると思うよ。ね、小枝子先生?」
「ええ、きっと、ね」
 そういって、笑いあう二人の顔に、なにか含みを感じたのは、気のせいではなかったのだと、後から弘樹は気づくことになる。

 武彦と美穂子の磯貝夫妻が、歓迎会のために夜に公民館へと出かけていったのは、弘樹の入学から、しばらく経ってのことだった。
「武彦さん……そういえば、最近、やけに夜は積極的なのね」
 ふふっ、と笑いながら言う美穂子に、武彦は顔を赤らめる。
 思わず、歩く足がもつれて転びそうになってしまう。
「やっ、いやっ、それはだね、うん、美穂子が魅力的だからさ」
「うふふ、お上手」
 だが、そういう美穂子も、声に出してはいないが、急に高ぶってきた性欲に、自分でもおどろいているところだった。
 女性は30代から、性欲が出てくるっていうけれど、そのせいかしら、と自分では思っているのだが。
「おっ、いらっしゃい!」
 公民館のドアを開けると、村長さんが顔を出した。
「いやぁ、よく来てくれたねぇ。ま、どうぞどうぞ。中へ入ってね」
 まねかれた部屋の中には、豪勢な料理と、お酒とが用意してあった。
 そこにいたのは、武彦と美穂子をあわせて、10人にも満たない人数だ。
 しかし、アットホームな雰囲気で、二人は食事をしながら、すぐにうちとけた雰囲気になった。
 ひとりひとりが自己紹介をしていく。
 中には、保険医の小枝子や、弘樹の担任の美香もいた。
「では、ま、一杯。二日酔いにならないように、いちおう飲む前にこの二日酔い防止ドリンクを飲んでくださいね。効くんですよ~。明日は休日ですから、羽目をはずしていきましょう! では、かんぱーい!!」
 二時間後。
 武彦と美穂子は、二人ともそんなにお酒に弱いほうではなかったが、今日のはやけに効きが早い気がする。
 そんなにがばがば飲んだ記憶はないのだが。
「さて、それでは」
 そういって、紫色のスーツを着た女性が立ちあがる。
「隣の部屋に余興を用意してありますので。磯貝さんたちも、ぜひ、お楽しみください」
 招かれるままに隣の部屋に入ると、だれかが電気を消したのか、部屋が暗くなり、スクリーンに、色とりどりの光がうつり、どこかから音楽が聞こえてくる。
 武彦と美穂子は、それをぼんやりと眺めているうちに、何か変な気分になってきた。
 何かが、体の内側からあふれでてくるような。
「武彦さん、美穂子さん。実は、みなさんには、わたしたちの秘密を、特別にごらんにいれます」
 この声は、確か、紫の……、武彦は、ぼんやりとした頭で、それを思った。
 薄い明かりの中で、人々のシルエットが見える。
 だが、彼らは全員はだかだった。
「実は、この村のにはちょっと変わった伝統がありますの。この村に住む以上、このような隠された部分も見せるのが礼儀かと思い、お披露目しますわ」
 伝統……変わった……。
 武彦と美穂子の頭の中で、ぼんやりとこれらの言葉が響く。
「この村につたわる文化とは、『乱交』です。これから、みなさんにそれをごらんに入れます。もし、気分がたかぶったようでしたら、武彦さんも、美穂子さんも、どうぞ遠慮なく交わってください。無理強いはしませんが、いつでも参加してかまいません。コンドームは、もう配ってありますわ」
 いつの間にかふとんがしかれていて、武彦と美穂子は、その上で全裸になっていた。
 いつ自分が服をぬいだのか、二人ともいまいち記憶がなかった。
 そういえば、誰かにぬがされたような気がするが・・・。
「はぁん……んんっ、いい……そこぉ……」
「おおっ、いつもながらすごい舌使いだ…」
「やぁん……かたいの、あたるのぉ」
 目の前で、あからさまにくりひろげられる痴態に、武彦も美穂子も見入っていた。
「うふふ、武彦さん? もうおチンポがちがちですわね。美穂子さんも、乳首がこんなにとんがっちゃって」
 気づくと、武彦のペニスを、女性の手がしごいており、美穂子の胸も、だれか男の手によってもみしだかれていた。
 時折、美穂子から、甘いあえぎが聞こえてくる。
 男が耳に口を近づけて、何かを言っているのが見える。
「もう、我慢なさらなくていいんですのよ? ここでは、これが普通なんですから」
 普通、我慢しなくてもいい……武彦の頭の中に、女の声がそっと忍び寄る。
 気が付くと、美穂子が武彦のペニスにしゃぶりついていた。
「んじゅ、んはぁ……んふふ、すっごいガチガチ……たくましいわ……」
「み、美穂子……」
 いつもは見られない妻の痴態に、ますます自分の雄器官が硬く張り詰めるのを感じながら、自然と武彦も腰を動かしていた。
「うふふ、さっきも言われていたように、これは『伝統』で、ここではこれが『普通』みたいね? その気になれば、この中のどんな女の子とも、セックスしたっていいそうよ」
「う、しかし……」
 口ではそういいながら、武彦の脳裏には、保険医や、弘樹の担任の裸体が浮かんだ。
「ふふっ。いったい、だれのことを考えたのかしら? ペニス、びくんっ、ってはねたわよ? スケベねえ。でも、あなたのそういうところ、わたし嫌いじゃないわ」
「そういう、美穂子はどうなんだよ……ううっ……お前だって本当は、他の男ともやってみたいんじゃないのか?」
 美穂子の乳首をいじりながら、武彦は聞く。美穂子の尻が物ほしそうにくねる。
「あっ……んっ、そこだめっ……はぁっ、ああ、そんなこと、ないわよぉ……」
「それにしては、今日はやけに感度がいいんじゃないか?」
「あなただって、人のこと……んんっ、言えないじゃない……」
 二人は、そっと隣を見た。
 そこでは、入れ替わり立ちかわり、無差別にペニスがヴァギナに入れられていた。
「すごい、わね……」
「ああ……」
 お互いに、目を見合わせる。
 お互いの目の中に、隠しようのない情欲が浮かんでいるのを、二人は見た。
 あの中に、自分たちも入ったらどうなるのだろう……お互いが、そう思っているのが、手に取るようにわかった。
 その考えを振り払うように、武彦は、すぐにでも破裂しそうなペニスを美穂子の生殖器の中に入れた。

「なあ……。どう思う?」
 夢のような一夜が終わって、帰る道すがら、武彦は美穂子に聞いた。
「うん……ちょっとエッチだけど、伝統っていってたし……強制もされなかったよね」
「そうだなぁ。ちょっと変わっているけど、変じゃないよな」
「うん。それに、武彦さんだって、さっきはいつにもまして激しかったわ。わたし、くせになっちゃうかも」
「おいおい……いや、でも俺だってけっこうそうかも……」
 そういえば、よかったら明日も飲み会があるのでどうぞ、と言っていたことを、二人は思い出すのだった。 

 だれもいなくなった部屋で、二人の声がする。
「一種の催眠映像だね。普通はそこまで効果があるものじゃないけど、雰囲気作りに役に立つし、あの薬を飲んでいると、効果が倍増するみたいなんだな。二人が、私の開発した催眠誘導映像に、被暗示性の高いことは、この村の移住のときの面談でわかっているし。少なくとも、やっていることをそんなに変には思わなかったはずだよ。これからは、ほぼ毎日、この乱交を見せて、慣れてもらうのが一番かな」
「へぇ。さすが村長さんね」
「おや。催眠映像を作ったのは私だが、小枝子ちゃんの薬がなかったら、こんなにうまくはいかない」 
「でも、やっぱり生理的・心理的な適性があるっていうのが、一番の理由ね」
「それでいいんじゃないのかな。人口が増えすぎても、このシステムはうまく機能しない。もともと、人間には、性行為に対する忌避感というのは、もともとそこまで存在しないから、よっぽど大脳新皮質だかがそっち方面に発達していないかぎり、私たちが思っているよりも、適性がある人は多いのかもしれない」
「とにかく、磯貝のみなさんが、ちゃんとこの村の一員になれるといいわね」
「そうだね。本来なら薬などに頼らないのが一番なのだろうが、下手に騒がれると困るからね」
「ふふっ。でも、美香ちゃんみたいに、チンポ狂いになっちゃうのも困らない?」
「いやいや。あんな美人な奥さんだったら、こっちからお願いしたいよ。それに――、この村で、セックスが嫌いなやつなんて、いたかな? チンポ狂いじゃない女なんて?」
「うふふ。どこを触っているのかしら? もう1ラウンドいきたいの? そうね――この村では、セックスはご飯を食べるのと同じくらい普通のことよね。一日三回セックスするのが普通になって、みんなどんどん変態になって、チンポ狂いじゃない女の子なんていないわ。もちろん、男の子もね」
「いい村になったもんだな」
「本当にね。でも、あの奥さんすごかったわね。何か暗示を?」
「別に。この村では、これが普通だし、どんなにスケベなことをしても、だれもとがめないって言っただけさ。事実だろ?」
「ふふっ、それだけであんなになっちゃうんだものね。武彦さんのほうも楽しんでいたみたいだし。これから楽しくなりそうね」
「まったくだ」
 聞くものもだれもいない部屋で、二人の押し殺した笑い声だけが響いた。

(2)

 一週間ほどたち、弘樹もだんだん学校に慣れてきた。
「よっす」
「あ、委員長、おはよ」
 委員長、と呼ばれた女の子がにっこりと笑いかける。
 肩あたりまでの髪の、勉強のできる美人、という感じの女の子だ。委員長をやっていると言われても、違和感はない。
「も~委員長なんてつれないなぁ。恵美子ちゃん、って名前でよんでよぉ~」
「えぇ? でも誰も名前で呼んでないけど」
「え、みんな呼んでるよ?」
 そう不思議そうに言う恵美子に、
「あれ? そうだっけ? 俺、教室で恵美子って男が呼んでるの、聞いたことないんだけど…」
「ん~、実は教室の外では、わりと呼んでるんだけど…弘樹くんには、教室でもそう呼んでほしいな~、みたいな?」
「まあ、別にいいけど」
 そういうと、やった! と恵美子は笑って、じゃあね、と言って、他の女の子のグループにかけていく。
 といっても、全校生徒十人ちょっとの学校なので、年齢はわりとばらばらなのだが。
「へえ、弘樹っち、委員長に気に入られたみたいだなあ」
 佐竹が、弘樹にむかって歩いてくる。
「あ、佐竹くん、おはよう」
「いや、呼び捨てでいいよ」
「そっか。じゃあ、佐竹、やっぱり委員長のこと、名前では呼ばないよな」
「いや、呼ぶよ?」
 当たり前のようにいう佐竹に、弘樹は首をかしげる。
「教室の中だと、委員長は委員長って呼んじゃうんだよな。外だと恵美子だぜ」
 佐竹はそう言って、にやっと笑った。
「ま、教室の中でも、っていうのは気に入られた証拠さ。よかったよかった」
 にっこり笑う佐竹の笑顔を見ながら、教室の外では会う機会なんてあまりないかな、と弘樹は思った。

「ねぇ、美香先生。弘樹くんは、ちゃんと給食食べてる?」
「んじゅ、じゅぷ、じゅく……はい、ちゃんと食べてますよ」
 校長室で、校長の股間に顔をうずめながら、美香は小枝子の質問に答える。
「そう。なら、経過は順調ってところね。あの年頃の子どもはデリケートだから、どんな形に落ち着くにしろ、安全な形で村と折り合いをつけてもらわないとね……」
 その間にも美香の口の動きは速度を増し、じゅっぽじゅっぽと、激しい水音をたてはじめた。
「美香くん、出るぞっ!」
 びくん、びくん、と痙攣するペニスが収まるまで、美香はしっかり吸い付き、じゅぽ、という音を立てて口を離した。
 その口の中には、どろどろに黄ばんだ校長のザーメンが見える。
「あはっ、校長のおチンポ、やっぱり素敵です」
「ほっほっ。そうかね。朝から君のためにためておったからのぉ。しかし、美香くんのフェラも、なかなかのものじゃぞ」
「はいっ、ありがとうございますっ。校長のザーメンなしのお昼ご飯なんて、考えられません」
「ふふっ、もう、美香ったら、すっかりチンポ狂いになっちゃって……一年前に新任の先生として来たときとはまるで別人ね」
「だってぇ。校長のザーメンすっごくおいしいんですもの」
「ま、あなたはもともと素質があったけれどね。だからこそ、この村の先生として採用したんですから……」
 そういいながら、小枝子は校長のペニスをゆっくりとしごきながら、誘うような目つきをした。
「ふふっ。わたしの分のランチも、まだありますよね? 校長?」

「さて、美穂子さん。今日は、ママさんバレークラブに参加してくれるということで、ありがとう。それから、旦那さんの武彦さんもね」
 体育館には、ママさんバレーの参加者が美穂子もふくめて10人、それから、武彦の職場の同僚も、武彦を合わせて10人、この体育館に勢ぞろいしていた。ブルマをはいたバレークラブのキャプテンが、声をはりあげる。
「さて、今日はみんな力仕事をして、つかれたでしょう。それで、この特性ドリンクをのんだと思うわ」
 そういって、無色透明のドリンクをキャプテンがかかげる。
 そういって、周りを見渡すと、心なしが顔が上気しているものや、股間がふくらんでいるものが目につく。
「実は、これには副作用として性欲が高まっちゃう効果があるの。ごめんなさいね、安上がりでエネルギーもつくんだけど、つきすぎるのが難点よねえ」
 そして、キャプテンはため息をつく。
「そこで、これからは、みなさんにたまったモノを発散してもらいます!」
 そういうと、キャプテンは、手じかな男性を、しいてあったマットに押し倒した。
「磯貝さんたちは、無理しなくていいのよ」
 キャプテンはそういったものの、美穂子の手は、すでに武彦の股間へと伸びていた。
「ずいぶんと、積極的になったな、美穂子」
「だって、毎晩、飲み会のあとで、『伝統文化』を見てるんですもの。それにわたしたちだってやってるし。もう慣れちゃったわ。あなたは嫌い?」
「いや、正直にいえば、全然問題ない。むしろ、開放感があるくらいさ」
「うふふ。実は、わたしもなの。あはっ、おっきなチンポ……素敵ねぇ」
 舌なめずりすると、美穂子は口を下品に大きくひろげて、舌をつきだし、武彦のペニスをなめはじめた。
「ひゅーっ、奥さんエロいねぇ! 俺もやってもらいてぇ~~」
「ホント! 磯貝さん、才能あるわよ♪」
 その歓声に気をよくしたのか、美穂子はピースサインを出して、声援に笑顔で答える。
 そのまま、武彦のペニスに舌をはわせ、根元から先端まで、ゆっくりとなめまわし、武彦をじらす。
「う…美穂子…いいよ…」
 武彦が、感極まって、思わず声をあげてしまう。
「うふふ。かわいいわ、武彦さん…ね、わたしのも舐めて?」
 わかった、と武彦はいい、横になる。そして、上になった美穂子の股間に顔をうずめた。
「じゅる、じゅぷ、じゅじゅ…おいおい、美穂子、なめただけでこんなになっちゃったのかい? あふれてくるよ」
「ああん。言わないでぇ」
 そういいながらも、しっかりと腰を武彦の顔にくっつけてくる。汗のにおいに、武彦は自分のものが大きくなるのを感じた。
「んんっ……武彦さぁん……また大きくなってるわ…、ね、頂戴?」
 そういって、武彦の腰の上で、下品に大きく足を開いて、自らの性器を指でおしひろげる。
 その卑猥な姿を武彦が見たのを確認すると、自分から腰を動かし、武彦のペニスを、自分の性器にこすりつける。
「ん、んんっ……素敵、こすれて素敵よぉ!」
 徐々に理性を失いつつある声で、美穂子は言う。
「いやぁ、美穂子さん、すごいわねぇ」
「ほんと、ほんと。こりゃあ、かなりエロいぜ」
 周りに見られているということに羞恥しながらも、それに興奮している自分を、美穂子は感じていた。
 すでに、武彦のペニスは、美穂子の性器から出た愛液で、べとべとである。
 しかし、いざ挿入となったところで、声がかけられた。 
「そろそろ、どうっすか、美穂子さん? 俺、旦那の同僚で、鹿島っていいます。俺と、はめちゃいません?」
「そうねえ、わたしも、武彦さんの、味見してみたいわぁ~」
 鹿島とキャプテンの言葉に、二人は顔を見合わせる。
「えっと……」
「その……」
「もう~~迷ってるってことは、していいってことでしょ? はめちゃうわよ!」
 そういうと、キャプテンは、ペニスにむしゃぶりついた。
「ほら、奥さんも……旦那さん以外のものも、たまにはいいものですよ?」
「そうそう……じゅぷ……それに他の男とやったあとで旦那とヤると、また愛情も深まるしね」
 キャプテンと、鹿島の言葉に、思わず、武彦と美穂子は顔を見合わせて――どちらからともなく、うなずきあった。
「そうこなくっちゃな! うひょ~、俺、前から奥さんとやりたかったんすよぉ~。めっちゃ美人だしスタイルいいし……」
「あら、そんな……恥ずかしいわ」
「いやぁ、職場じゃあ有名ですよ。磯貝さんの奥さんは、本当に美人だって……それに……」
 そういいながら、ゆっくりと美穂子の胸をもみしだき、下のほうにも手を伸ばす。
「こ~んなに、スケベなんですから」
 手をかざすと、美穂子の淫液が、べっとりとついていた。
 真っ赤になる美穂子のくちびるを、鹿島がうばいとる。
 夫との、愛情あふれる接吻と違い、愛欲あふれる舌の動きに、美穂子は体が熱くなってくるのを感じた。
「んじゅ、ぶちゅ、んはぁ……すげぇ、美穂子さんのくちびる、すっげぇ気持ちいい……」
 下腹部にあたる熱い塊に、美穂子の股間から、暖かいものがあふれでてくる。
「すんませんけど、もう我慢できないんで、入れさせてもらいますねっ!」
 そういうと、鹿島は自分のペニスを、ぐいっと美穂子の中へとつきいれた。
「あああああっ!!」
 自分の夫とはまた違った感触に、後ろめたさと、それ以上の快感を美穂子は感じてしまう。
「うおっ、すっげぇ。奥さん、すっげー気持ちいいっすよ!」
「ん、んんぁ……あ、あなたのも、すごく、いいわよ……」
 それを聞いて、武彦は心の中で嫉妬の炎がうずまくのを感じた。
 鹿島が腰をふりだすと、美穂子は足を鹿島の腰にからめ、嬌声をあげはじめた。
 それを横目で見て、武彦にキャプテンがそっとささやく。
「んふふ。さっきバレーをやってたからムレムレなの。武彦さんは、汗臭い女の人は嫌い?」
「い、いや、すごく、刺激的なにおいですよ」
「んふふ。ペニス、また大きくなってるわ。わたしの汗のせいかしら? それとも、奥さんが他の男のおチンポであえいでいるせいかしらね?」
 それに答えられない武彦を押し倒して、無理やりくちびるをうばう。
「ん……! んじゅ、じゅる、ちゅぷ……」
 突然のキスであったが、妻以外の女とキスしているということに興奮している自分を武彦は自覚した。目を白黒させている武彦からくちびるから口を離して、キャプテンは、淫らに笑う。
「ん~、やっぱたまにする旦那以外の男とのキスは最高だわ。じゃ、次はこっち。ふふふ……」
 そういうと、ゆっくりと腰を落として、キャプテンの秘所は、武彦のペニスを飲み込んでいった。
「ああっ……いいわねえ、すごくいいわ。いろんな男とやっているから、けっこうガバガバかもしれないけど、テクニックにはちょっと自信あるのよ?」
 そういうと、武彦の舌に自分の舌をからませ、みだらに腰を打ち付ける。
 その腰の動きに、だんだんと射精欲求が高まっていくのを感じていた。すでに、武彦の頭の中からは、妻のことは抜け落ちていた。
 だが、それは美穂子も同じである。
「あっ、あっ、鹿島さんっ! そこっ、そこすごいっ! あっ、ああ、おおおっ!」
 だんだん、獣じみた叫びをあげる美穂子。
 その声を聞きながら、武彦も、腰をつきあげて、キャプテンの中に自分のペニスを打ち込む。
「ああ~~ん♪ 武彦さん、いいわよぉ。なかなか上手じゃない。ん、んあああっ!」
 二人の目が、セックスに夢中になりながらも、一瞬だけ合わさる。
 そこには、一心不乱に快楽をむさぼるお互いの姿があった。
「美穂子……」
「武彦さん……」
 そのとき、二人の中で、何かが決定的に変わった。
「んんっ……! おっきくなるぅ! 奥さんが他の男とやっているのを見て、チンポ立てるなんてすごいわね! いいわよ、わたしの中で果てなさい!」
「キャプテン、出る! 出ますっ!」
「うおっ……奥さんも、締め付けがきつくなって……やべぇ、出そう……っ」
「んはあああっ……いいのぉ……中に、中に出してぇ! あっ……あああああああん!!」
 避妊薬を飲んでいるということもあるのだろうが、今までの夫婦生活で一度も言ったことがない言葉を、夫婦でもない人間に、恥ずかしげもなく叫び、二人は絶頂した。
 そして、どぷ、どぷどぷ、とメスを孕ませるための体液が、二本の男性生殖器から、二匹のメスの中に吐き出された。

 弘樹は、だれもいない部屋で、一人、せわしなく手を動かしていた。
「小枝子、先生っ……」
 しごきあげた肉棒から、白い液がどろりとこぼれおちる。
 弘樹は、紫のスーツが似合う年上の女性を想像して、本日、三度目となる射精をした。
 小枝子先生が一番多いが、美香や委員長さえも、欲望の糧としていることに、若干の罪悪感を覚えながら、弘樹は後始末をはじめた。
 なぜ、最近こんなにも性欲がたかぶっているのだろうと、疑問に感じながら。

< 続く >

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