第六章:虜の二人に迫るそれぞれの受難
「やーいお転婆娘、やっぱり捕まっちまったじゃねーか」
「もうッ、ほっといてよ。加々見君クンが守ってくれないからじゃない!」
教祖とマッドサイエンストの魔手に堕ちながらも、良い争いする俊と郁子。だが、ピンチに陥ったこの状況を少しでも和らげるための俊の思い遣りであり、少しだけ素直になり始めたタカビーお嬢様、郁子の甘えが生み出した会話だった。その証拠に郁子、申し訳なさそうにしおらしく俯き・・・。
「でも、ゴメンね、加々見君。私のせいで・・・キミまで」
いつになく憐憫な表情で肩を落とす郁子は、レオタ―ド姿で後ろ手に手錠まで架けられ、ガラス張りの試験官の様な洗脳室の中に閉じ込められている。
「気にするなって、囚われのお姫様を救出するのは俺の役目だぜ、もう少し待ってろ」
と強がる俊はといえば・・・。
「加々見君ッたら・・・こんなに逞しくなって・・・ひちゃひちゃちやちゃ・・・」
手錠で両手を拘束された俊の猛り勃った「男の子自身」を淫らな舌遣いで昇天させにかかるのは誰あろう、洗脳されきった絵里センセイだ。
「うぅ~~、え、えりせんせー、すっげぇいいかもぉ~~」
あえなく悶える俊。
「もうッ、加々見クンッたら、口先ばっかり真面目でエッチなんだから!」
その光景にガラス張りの洗脳器の中で、郁子が赤面している。
「ふっふっふ、仲良くお仕置きを受けることになっても口喧嘩とは、結構だ。喧嘩するほど仲が良いというしねぇ」
若いカップルを弄ぶような口調で、隆元が郁子と俊を交互に眺める。
「いいことを教えてあげようか、郁子クン。君たちの想像通り、藤澤先生はこの洗脳室で淫らでふしだら、男子生徒を昇天させることに生き甲斐を見出す淫乱教師に変貌を遂げたわけだ」
と、得意満面な教祖様。それを引き取って亀頭博士が続ける。
「人間を屈服させるに必要な物はなんだと思うね? 苦痛と、そしてもう一つが快楽! 藤澤先生はそれをマスターしたわけだ。彼女に性の手ほどきを受けた者は、皆、我が思想に染め上げられるといういわばねずみ講の元締め的存在なのだよ」
「そ、それで、昭仁や達也は『淫華の灯火』の愛読者になっちまったのかよ」
「時期に君も同じ道を辿るよ。藤澤先生の濃厚なフェラを受けて、海馬に悦楽を与えられれば我が組織の意のままっていうわけだ。さて郁子君」
巨大な試験管の中で佇むレオタード少女に、亀頭がスケベ心丸出しの視線を向ける。
「君の肉体的データを調べ終えたよ。身長体重は無論、スリーサイズ、乳首の色、処女膜の有無、そして性器の形や性感帯、Gスポットに至るまで、君はもはや丸裸だよーん」
亀頭博士の言葉通り、洗脳器に直結したパソコンモニターには郁子が、サーモ画像になって映し出されている。
「・・・って嘘でしょ? なんでそんなことまでわかるのよッ? 絶対洗脳なんてされないんだから!」
と健康美溢れる肢体をバタつかせ脱出を試みる郁子。だが逃げることなどできるはずもなかった。
「さぁ、小生意気なお嬢さん、我が組織の従順な女信者になって絵里センセイ以上にふしだらでエッチなテクを身に着け、男子たちを虜にするのだぁ!! 肉体改造手術、開始ッ!!」
教祖様の命令と同時に、亀頭がパソコンのキーを叩く。洗脳器がキュイーンキュイーンと奇妙な音を立て、試験管自体が妖しく光を放ち、やがてその天井から紫色のレーザーが降り注ぎ郁子の肉体を捉える。
「ちょ、ちょっとなにこれ? はッ、はああうううぅぅッ!!」
大絶叫ととともに郁子の痙攣がはじまった・・・。
< To Be Continued >