第1話(2) 薄暗く照明の消えたビルの中、鬱々としたものを引き摺りながら茅原はIDカードをリーダーに通した。軽い電子音を発して、扉が横にスライドしていく。 中は、直ぐにまた三畳ほどの小部屋になっている。その前はまた扉
もっと読むカテゴリ:アウトサイダー
真野山製薬。国内で三指に入る巨大企業の暗部。
存在しないはずの第四局。
第一局は製薬、第二局は機材、第三局は生体培養を司る。
それらの研究で得られた知識は収束され、やがて第四局という決して表に出ることのない闇に辿り着く。
第四局のテーマは細菌兵器を初めとする軍事物質である。
その中でも異端。忌み嫌われる第六課。特殊警護人育成課。通称、接待課。
この課の目的は、軍事転用に失敗した洗脳技術を生かした性奴隷の調教である。
アウトサイダー 第1話(1)
第1話(1) 煙草の煙が、不思議と似合う女だった。ちょっと蓮っ葉な仕草が妙に艶を持って茅原の眼に止まった。 仕事で来たのではなかった。気紛れに街へと上り、繁華街の外れで一番寂れていそうなバーに入った。 錆び付いた鉄
もっと読むアウトサイダー 第0話
アウトサイダー[outsider](名) 1.同業者の協定に参加しない人・団体。 2.局外者。特に、既成の枠から外れた独自の思想に基づいて行動をとる人。 ←→インサイダー ・この物語はフィクションであり、実在の人
もっと読む