- Prologue - 今日の天気は、これぞ五月晴れ!というぐらいに気持ちいい。 生まれ変わったわたしにふさわしい、世界に祝福されているみたいな朝だ。 ちょっと大袈裟に聞こえるかも知れないけど、わたしの中で、それ
もっと読む「音楽」
なみのおと、うみのあお Other3 -さくら-
- 1 - 「うふん♪」 鏡の前で、イロっぽいポーズを決めてみる。 身に纏うは可愛い柄の下着だけ。 あまり太陽に焼かれていない、白くてきめ細かな肌。 くびれて艶かしいラインを描くウエスト。 きゅっと上を向いた、
もっと読むなみのおと、うみのあお Other2 -由布-
- 1 - 「ふぅっ」 私は大きく息を吐いて、ソファーに腰を下ろした。自分の部屋に戻ってこれだけ落ち着くというのは、やっぱりそれなりに緊張していたからだろう。 今日は、明聖高校に赴任した当日。いくら先生って仕事は慣れ
もっと読むなみのおと、うみのあお Other -明&美久-
- 1 - 濡れた肉の音。熱気を伴った、淫らな匂い。 「ああっ!い、いいっ、いいのぉっ!」 悦びに咽び泣く、美久の声。 「だめっ!あ、あはっ!また、いっ、いっちゃうぅ!!」 狭いモノレールの車内。乗客で7割ほど埋ま
もっと読むなみのおと、うみのあお 最終話 -諒一-
最終話 -諒一- - 1 - それまで何の取柄の無い僕だったけど、人間何がきっかけで変わるか、誰にも判らないものだとつくづく思う。そう、今の僕は、客観的に見ても、もう”普通”でも”取柄が無い”訳でも無い。それが、”力”
もっと読むなみのおと、うみのあお 第4話 -恵-
第4話 -恵- - 1 - ───へぇ。ちょっとカワイイ顔してるね。でも、性格はどうだか判らないけど─── それが、そのコを見た最初の印象だった。私がバイト先のコスプレ喫茶に入ろうとした時、看板の横に貼ってある求人広
もっと読むなみのおと、うみのあお 第3話 -沙織-
第3話 -沙織- - 1 - ヴ・・・ィィィ・・・ン。微かに聞こえてくる音。それでも、大して広くも無いこの本屋中に伝わってしまうのではないかと気になってしまう。もしも今、お客さんが入ってきたら、どう思うだろう。私の事を
もっと読むなみのおと、うみのあお 第2話 -陽子-
第2話 -陽子- - 1 - 最近、鈴崎さんの様子がおかしいのに気が付いた。なんていうのか、ヘンに色気過剰というんだろうか?別に、意識しているワケじゃないんだろうけど、時々たまにえっちな表情を浮かべることがある。大体、
もっと読むなみのおと、うみのあお 第1話 -綾香-
第1話 -綾香- - 1 - 「ハイ♪諒一、元気?」 朝、高校に行く途中で、見知った背中を見つけた。諒一だ。アタシが元気に朝の挨拶をしたのに、諒一はなんだか反応がニブい。ちょっと、むっとした。幼馴染のアタシが声をかけて
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