神戸編:後編 赤い靴はいてた女の子 「んふうっ……はうんっ、んっ……んんんっ……」 「あんっ、あっ、あんっ、んっ、あんっ、はんっ!」 「あむ……ぴちゃ、ちゅる……ん、んふう、ちゅぽ……」 薄暗い広間のあちこちで、女の
もっと読む「鬼」
MC三都物語 神戸編 中編
神戸編:中編 刑事純子 「あら、こんな所にも異人館があったのね……」 北野の異人館街の一角で、私は足を止めた。 高い石壁の連なる路地裏で、開いた門から白い洋館が見える。 「ここは、観光客向けではないわね。じゃあ、生
もっと読むMC三都物語 神戸編 前編
神戸編:前編 異人館にて 「あっ、恋ちゃん!こっちこっち!」 改札の向こう、エスカレーターを降りた恋ちゃんが少し小さめのトランクを引いてくる姿を見つけて、私は大声を上げて手を振る。 恋ちゃんに会うのは久しぶりやけどす
もっと読むMC三都物語 大阪編 後編
大阪編:後編 オーサカ・アンダーグラウンド 「これが先月の上がりか……」 田村の報告してきた金額はおよそ480万円ほど。 その数字を睨みながら俺は腕を組む。 上からの指示で東京から出てきて1年あまり。 少しずつ伸
もっと読むMC三都物語 大阪編 前編
大阪編:前編 すぐそこに潜む闇 その日も、チャイムが鳴って退屈な授業が終わった。 あたしは、すぐ後ろの席のサッちゃんに声をかける。 「なぁなぁサッちゃん、一緒に帰らへん?」 「ごめん!今日はこれから塾やからあかんねん
もっと読むMC三都物語 京都編 後編
京都編:後編 闇の蠢く街で 8.夏の虫 四条の駅で降りて階段を上ると、すぐそこの四条大橋のたもとに立っているツインテールに髪を結った姿が目に飛び込んできた。 まだ約束の10時まで15分あるっていうのに、もう由那ちゃん
もっと読むMC三都物語 京都編 中編
京都編:中編 巫女姉妹 4.布石 「はんっ、ああっ、あんっ、サトル様ああああっ!」 はだけた巫女装束からこぼれ出た胸を、サトル様の口が吸う。 それだけで、全身に電気が走る。 いや、さっきから電気はずっと走りっぱなし
もっと読むMC三都物語 京都編 前編
京都編:前編 鬼の棲む社 1.継承 親父が、病に倒れた。 俺、鬼無聡(きなし さとる)の生家は、京都の街の、昔でいえば洛中に当たる、古い町屋の並ぶ通りの奥にある小さな神社だった。 町屋と言えば聞こえはいいが、特に景
もっと読む結婚相談所へようこそ
「ようこそ!アサオニ結婚相談所へ!初めての方ですね?」 黒目がちの、くりくりっとした目の女性が、元気よく私を出迎える。 「は、はい……」 「さあ、こちらへどーぞ!」 「あ、ど、どうも」 私は、彼女に勧められるまま、椅
もっと読む『宿敵』と書いて『恋しき人』と読む 前編
前編 「ハァッ、ハァッ・・・・・・・・・いったいどこへ逃げた?」 ここは日本のどこかの黒い森が群生そている山岳地帯。 暗い山の森林地帯を巫女は駆けていた。 もちろん、その服装は白い巫女装束、手には長い弓を、背に
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