指と玩具 第六話

第六話

 翌日の朝。
 俺は昨日と同じくらいの時間に登校してきた。

 理由はいくつかある。
 ―――懲りずに光の調教。
 ―――あの女のこと。
 ―――友美のこと。
 ―――秋穂のこと。
 ―――あわよくば新たな奴隷のこと。
 

(ん?秋穂・・・・・・・・・秋穂・・・・・・・)
 秋穂・・・・・ねぇ。
 なんか忘れている気がするんだが。
 ・・・・・・・・・・・ん?

「ぐわっ!!しまったっ!!」
 慌てて俺は全力で”陸上用”グラウンドへと向かう。
(くそっ!!いい気になりすぎてた!!俺としたことが!!)

 注:この学園は一般用グラウンド、陸上用、野球、サッカー、その他の競技によって別に用意されている。
 運動部は、それぞれの近くに部室が建てられている。
 もちろん温水プール、美術室、音楽室、その他もろもろの完備も完璧だ。

 さらに注:駅から一分。それは周りに何もないためである。広い。

 いた。秋穂だ。
 俺が陸上グラウンドに着いたとき、秋穂は一人でグラウンドを走っていた。
 グラウンドを回っているためここにいれば自然に俺に気づくだろう。
 そう、”いまだ”秋穂のご主人様の俺に。

 
 昨日はすっかり忘れていたんだ。
 普段は俺にいつも通りに接するように言わなければならんかった。
 なにしろ友美に秋穂のことがばれていては面白くない。 
 警戒されても困るしな。
 
(・・・・くそっ!!友美にばれていなければいいが)

 たったったったったった。
「なかなか早いな・・・・」
 しばらく見ていると不意に走っていた秋穂が円状のコースからそれる。

「・・・はぁ・・・は・・御主人・・・様・・ぁ・・?」
 よっぽど苦しいのだろう、息が上がっている。
 俺は秋穂が少し落ち着くのを待ってから話しかける。

「今日は他の部員はどうした?」
「今日は・・朝錬は休みなんです・・・」

(ほう。じゃ、一人で練習か)
 俺は少しコイツを見直してしまった。
 いや、そんなことはどうだっていいんだ。

「あの・・・体が火照っちゃって・・じっとしてられなくって」
 聞いてもいないことを勝手に話し出す秋穂。 
 いつの間にか股をすり合わせている。
 
 ・・・前言撤回。
 いや、そんなことはどうだっていいんだって。

 とりあえず他の部員がいないことを知ると、俺は秋穂と一緒に陸上用グラウンドを横切り、陸上部の部室へ向かう。

 ガチャッ。
 秋穂が俺のために扉を開ける。
「ご主人様どうぞ」
 そして部屋に入り、奥の椅子に俺を座らせるとすぐに秋穂は跪き、口で俺のジッパーを下げだし、ましては俺のモノを勝手に取り出している。

「何をしている?」
「・・・はぁ・・・ん・・・ご奉仕させてくださいぃ・・・・」
 さっそく銜えようとする秋穂の鳩尾を蹴り飛ばす。
 ドガッ!!!
 入り口近辺まで吹き飛ばされる秋穂。
「勝手なことをするな。俺は許した覚えはない」

「・・は・・ごほっ・・・げふっ・・・申し訳・・ありませ・・じん・・様」
 よっぽど苦しいのだろう。鳩尾を抑えてうずくまる秋穂。

「秋穂。すぐに起きてこっちへ来い」
 まだ苦しいのだろうが、俺の命令を守るため這いつくばりこちらに向かう秋穂。

「奉仕するのは構わんが、その前に聞きたいことがある。それまでおあずけだ」
「ぐ・・ごほっ・・なんでも・・・答えますからぁ・・早く・・くだ・・さい」
(まだ欲しがるのかコイツは)
 少々苦笑を浮かべる俺。

「俺が去ってから友美と話したか?」
「・・あぁ・・・話して・・ません・・・」
(ふぅ。とりあえずはセーフだ)

「他に俺がご主人様だということ・・・・光との行為を話したヤツは?」
 よほど我慢できないらしく、また勝手に俺のモノにほお擦りしている。
「・・話して・・・ないです・・・私と・・友美だけしか・・・知りません・・」
「あぁ・・早く・・くださいぃ・・・」

 後は・・・うんそれくらいだな。
「よし。いいぞ」
 俺が言うか否や秋穂は俺のモノをしゃぶりだす。

「・・はぁ・・あむん・・ちゅぱっ」
 ピチャ・・クチャ。
「美味いか?」
「はぷっ・・はむ・・おいひい・・むっ・・でふぅ・・・」
 テクニックも無く、ただ舐め銜えるだけのフェラ。
「んっ。ぴちゅ・・・・んむ・・んむ・・」

 少し飽きてきた俺は次の段階に移る。
「秋穂、昨日の感覚がお前のマンコにだけ与えられる」

 革靴の先でブルマーをつついてやる。
「・・ひゃぐっ・・あっ・・あはっ・・ひぃっ!!」
 早くもイったが銜えた口はけして離さない。
「はむっ・・はっ・・はっ・・・」
 今度はもうちょっと強くつつく。
「ぎゃふっ・・あっ・・はぁ・・むんんんん!!」
 離さないように強く銜える感触を楽しみながら、
 何度も革靴の先でつつく。

 それを繰り返すうちにやがて、射精感が高まる。
「さぁ、口にも性感がもどるぞ!!」

 ドクッビュクッビュクッ!!
「んん~~~!!!!!!!!!」
 口の中に精液を受け、強く達すると飲みきれなかった精液を口から垂らし、秋穂は部室に倒れる。

「秋穂、お前が俺の精液を全部飲み終わり、シャワーを浴びると、俺の奴隷になったことは一時忘れ、前のお前に戻る。だが、俺が”奴隷心得その壱”というとお前はまた奴隷に戻ることが出来る」

「と、性感はまたいつも通りに戻るからな。それと、俺を脅すのは放課後だ。放課後お前は俺に体育倉庫に行くように昨日言った。だからお前は友美と一緒に・・・体操服で体育倉庫へ行くんだ」

 そう付け足し、俺は陸上部の部室から出て行く。

「さて・・・あとは友美だな・・・・・」
 そう呟くと俺は陸上用グラウンドを横切り、教室へ登校していくのだった。

 ガラッ。
「あ、・・・聖夜・・君。おはよう!!」
 俺を名前で呼ぶのに少し照れているようだ。

「おはよう。あずさちゃん」
 また昨日と同じように自分の席へ鞄を置きに行く。

「聖夜君!!今日のお昼楽しみにしててね!!」
(そういや・・・・・昼はあずさの手作りの弁当だったな)
 花園はとても・・・・・本当に惜しいが、あずさの手作り弁当も楽しみだ。
「うん。本当に楽しみにしてるよ」
 それから少し話をすると、秋穂と友美を含めたクラスメートが集まり、HR、授業が始まっていく。

 それからの授業のことは思い出したくない。
 ・・・・勘弁してくれ。
 

 授業が終わり、げっそりしている俺は、
 二つのお弁当を手に持ったあずさとおなじみの場所へと向かう。

 おなじみのベンチに座り、改めて見るあずさの手作り弁当。
 かわいらしい弁当箱。
 うむ。本当に大切そうに持っているな。
 
 あずさが一つを開けて渡す。
 その中身を見て俺は正直感動した。
 
 ――凝れる所まで凝りつくしたような弁当。
 色彩に溢れる外見。
 巧みの技と言うよりは、苦心して考えつくしたという雰囲気が漂う。
 きっと、かなりの時間をかけたんだろう。

「どう・・・・かな・・・・・?」
 不安そうに俺を覗き込むあずさ。
「あ、ごめん・・あまりに美味しそうだったから」

「ホントッ!?うれしい!!」
 本当に嬉しそうにして、うきうきと俺に箸を渡す。

 俺が箸を受け取ると、あずさの目が俺に先に食べるよう期待を注ぐ。
「・・・食べても良いかな?」
「うんっ。もちろんだよ!!」

 さっそく目にとまった茶色と緑色のものに箸をつけ、少しワクワクして口に含む。
 
 ごぶっ!!

「どうしたの・・・?やっぱり美味しくないかな?」

「い、いや・・あまりに美味しいから、思わず動きが止まっちゃったよ・・・」
 それを聞いてあずさは嬉しそうに自分の弁当を開けだす。

(・・・・今のは何かの間違いだ。うん)
 もう一度同じものを口に含む。
 
 ・・・・・げぶうっ!!!

(はは・・・おい・・冗談だろう・・・?)
 ”今まで食ったことがないくらい不味い”というのはどういうことだ?
 腐食した飯より・・ゴミ箱の中の漬物の残りより・・・・不味い。
 いやいやいやいや。ありえない。今のも間違いだ。

 そう思い、俺は黄色と赤色のものに箸をつけ、口に含む。

 ・・・・・・・・・・・・ごべぶっ!!

(・・・有り得ない。こんなモノ有り得ない。本当に有り得ない。有ってはいけない)
 
 タバスコの様に非常に辛くて、チョコレートの様に甘い。
 歯ごたえも硬いかと思えばドロリとして、ねちょねちょとしている。
 
 確かなことは二つ。
 世の中の謎がこれに秘められていること。
 あずさが俺を殺そうとしていることだ。

 ・・・・・いや・・・・・そうだ。ちょっと待て。
 
 ――自分で作っても良いんだけど、味気なくて――
 確かにあずさはそう言っていた。

 ふと俺があずさのほうを見ると、嬉しそうに先ほどの緑色と茶色の”物体”を口に含んでいる。
 もぐもぐ。
 うん。よく噛んでいるな。
 ごくんっ。
 うん。嚥下した。
 
 
 お、顔をしかめたぞ。
 俺が内心ガッツポーズをとり喜んでいると、あずさの呟き声が耳に入ってくる。

「ちょっと・・・・甘かったかな・・・」

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?)
 hello?ダイジョブデスカー?モシモーシ?

「ね、これちょっと甘かったかな?」
「・・甘い・・・うん・・ちょっと・・・ね」

 だがこれは甘いというより・・・・・・・・・・・。
 甘さと、酸味と、わずかな腐敗臭と、青臭さ、その他表現できないものが含まれた味だ。
 それぞれがそれぞれを見事に”崩しあう”ハーモニーがたまらない。

 気を取り直す。
 よし。飯だ。
 これはいくらなんでも崩しようがないからな。
 ”そぼろがかかった”ご飯をあずさと同時に口に含む。

 
 ・・・・あぁ。川か。
 何?渡りたかったら金を払え?
 うるさい。俺は帰る!!

 ハッ。
「・・いやくん・・聖夜君。大丈夫?」
 どうやらあずさが何か話しかけていたようだ。

「・・あ・・ごめん。どうしたの?」
「自分で言うのもなんだけど、このご飯美味しいよねー!!」
 自信作(?)なのかパクパクと他のおかずにも口をつける。

「りょ、料理・・・得意なの?」
「得意ってワケじゃないけど、夜は毎日自分で作ってるよ」
「へ・・・へぇ・・・・」
 俺の顔を流れる脂汗。

 それから俺は、あずさが取り出した水筒の中の”特製健康ジュース”なるものを飲まされ、何度も川を渡りかけ、それでも全てのものを流し込んだ。
 うん。人間の生命力は馬鹿に出来んもんだ。

「ねぇ・・・良かったら・・これからもお昼作ろうか・・?」
 食べ終わった後、もじもじしながらあずさが俺に提案する。
 悪意がない分、厄介だ。いや、にこやかに殺そうとしているのかもしれん。
 コイツの眼鏡の奥は飢えた獣の目をしているのかもしれない。
 
「い、いや・・あずさちゃんが大変になるからいいよ。ありがとう」
「・・やくん・・・の・・・ため・・なら・・」

「え、何?」
「あ、ううん!!なんでもないよっ」
 ばたばたと手を振るあずさ。

 それから慌てて教室に帰ろうとするあずさに弁当の礼をいい、
 姿が見えなくなると俺は全速力で水を飲みに走るのだった。

 俺は水を浴びるほど飲むとようやく落ち着き、職員室に向かった。
 さっそく光を呼び出し、小型のパソコンを持った光と生徒指導室へと向かう。
 

 今度は鍵を一発で開け内側からまた閉めさせる。
 俺はソファーに座るとすぐにパソコンを起動し生徒名簿を調べる。

 ちなみに俺が調べる間、光は奉仕だ。
 豊満な乳で俺のモノを挟み擦りあげている。
 
 その一方、机の上では高速で一年一組から順番に写真がスライドしていく。
 空いた手で光の耳を弄繰り回しながらしばらく眺めていると・・・。

 っ!!・・・・見つけた。

 すぐにスライドを止め名前とクラスを確認する。
(緒方・・・久須美・・・?)
 ・・・・聞いた事がない。クラスは・・・1年13組か。

 実は昨日の食堂でも、また今日もコイツは俺のことを見ていた。
 ・・・いや、どちらかと言うと”監視”と言う感じだが。
 
 ともかく俺はこの女のことを知らん。

「あ・・あんっ・・ご主人さまぁ・・・」
 おっと、手の動きが止まっていたな。
「ふふ。悪い悪い。そらっ」
 小指を出来るだけ奥へ突き入れ、思うままに穿り回す。
「ああっ・・むはっ・・・あっ・・ひもちひひでふぅ!!」 
 パソコンを閉じもう一方の手で光の頭を掴み顔を肉棒へと押し込む。
 
 ぐじゅう!!じゅぽっ。
 喉に肉棒が当たって苦しそうだが、
 それでも口の中で舌が俺のモノを舐めまわす。
「・・はぶっごふっ・・あはん!!んぐぅ!!」
 それから顔を無理やり前後させる。
「ん、ん、あ、はぐ・・・んん~」
 
 くっ・・・そろそろ出してやるか。
「イクぞっ飲めっ!!」
 
 どくっごぶっごぶっ。
「はぐっあぐぅ」
 硬さの失われない肉棒を突っ込まれたまま、
 苦しそうに、それでも嬉しそうに精液を飲みほす光。
 
 もう一度写真を確認し、パソコンを閉じてから、
 俺は光に肉棒を舐め清めさせる。

 指導室の壁にかけられている時計を見ると、
 昼休みももう終わりなので俺はそのまま教室に帰ることにする。

 
 ガラッ。
 俺が教室に入ると、すぐにチャイムが鳴り出す。
(・・・はぁぁ・・また授業か・・・・)

 いやいや・・・もう少し、この学園が変わるまでの辛抱だ。
 そうすればあんなことも・・・こんなことも・・・。
 いやいやいや、あんなことの方が・・・・でもあれも捨てがたいなぁ・・・。

 
 キーンコーンカーン。
 不意に鳴り響く鐘の音。
 時計は授業の始まりではない時間を俺に知らせている。
 
 ・・・・・・はっ!!。
 授業が終わったのか?
(そうか、これだ。”妄想”だ)
 これならば時間は早くすぎる。

 ・・・・・・人間として少し悲しいのが欠点ではあるが。

 とりあえずは次の授業も同じ方法で切り抜けた。
(やっぱり良いかもしれない・・・・)

 HRの時間。これは必要最低限のことをするとすぐに終わるよう命じてある。
 命令どおりプリントや書類を配り終えると光は、
 急いでいるふりをして教室を出て行った。

(くくく・・・これからが俺の時間だ。待ってろ友美)
 秋穂と友美は着替えるのに少し時間をかけるだろうな。
 トイレに行ってから体育倉庫に向かうか。

 教科書などをすべて鞄に突っ込むと担いで教室を出て行く。
 友美が出て行くとき俺に向けてふっと笑いかけた。
(くく。そんな余裕も今のうちだ。せいぜい楽しめ)

 
 ご機嫌で教室を出て行くと、廊下で誰かに呼び止められた。
「聖夜君!!」
(ん?)

 とりあえず振り返る。
「あぁ、あずさちゃん。どうしたの?」
 少し様子がおかしい。真っ赤な顔でもじもじとしている。

「あ、あの・・・その・・・・一緒に、ね・・良かったら・・」
「一緒に・・・・・?」
「いい、一緒に・・一緒に帰らないっ!!?」
・・・・・・・・・・・・・・・
「ど、どうかな・・・・・・・」

(何だそんなことか。くだらん)
 ラブラブ(・・はもう古いか)ってのもいいが、あいにく”今日は”駄目だ。
 これから狩りなんでな。

 いや、しかしコイツには酷い目に遭わされたからな。
 一つ教育をせねば。
「・・・・・悪いけど今日はこれから用事があるんだ。その代わり、明日うちに晩御飯を食べにおいでよ。その次の日は土曜日だから学校休みだし」
 俺の突然の提案に戸惑っているようだ。

「で、でも・・・迷惑じゃないかな・・・?」
「あはは。前も言ったけど、家は姉さんと僕だけだから賑やかな方がうれしいんだ。
 それとも・・・知り合ったばかりでちょっと図々しかったかな・・・?」
 少し悲しそうな顔をする俺。

「い、いや・・そんなことないよ!!すごく、すごくうれしいよ!!」
 周りに大勢の生徒がいる廊下。
 そんなことは全く構わないで大声を張り上げるあずさ。
 周りを歩いていた生徒達がこっちに注目している。

「・・・あ、ごめん」
「ううん。じゃ、また明日。あずさちゃん」
 目立つのは少しまずい。
 そそくさと、別れを告げ俺は体育倉庫へと向かう。

 体育倉庫では二人がもう待っていた。
 もちろん体操服で。

「折笠、自分の立場分かってる?」
 入ってきた俺に向かい、秋穂がマットに座り爪を磨きながら言う。
 
「私たちより早く来ているのが当たり前でしょ・・?」

「ん~そんなことよりさ、秋穂にここに呼ばれたんだからお金くらい持ってきたよね~?」
 すぐ横の跳び箱に足を組んで座っている友美が俺に聞く。

「うん持ってきたよ。5,6万もあれば十分かな?」
 秋穂がヒューと口笛を吹く。
「きゃははは。マジ!!?すごいじゃん。やっぱお金持ちの坊ちゃん!!?」
 うん。少しは俺も友美の変貌振りに慣れてきたようだ。
 ・・・・・・激しい怒りはあるが。

 図に乗った友美が跳び箱から降り、さらに続ける。

「きゃはは。ねェ秋穂。これからコイツに何て呼ばせようか?
 ご主人様?友美様?それとも女王様?・・・なんちゃって。きゃははは」
 
「なんか言いなよぉ・・・ねぇ?」
 俺が黙っていると友美はあごを撫で上げてきた。
 
 秋穂はまだ無造作に詰まれたマットの上で爪を磨いている。
「友美ぃ。そこら辺にしておかないと変態優等生君は泣いちゃうんじゃない?」
 フーと爪に息を吹きかけ粉を払う
「あははは。泣いちゃってもいいんだよぉ?それとも勃ってるのかなぁ?」
 またキャハハと笑いながら俺の股間をゆっくりと擦る
(俺のものがそんなことで勃つかボケ)

「ほらほらぁ。体操服姿なんだからぁ。興奮するでしょ?」

(・・・・・もういい。疲れた)

 俺はため息をつくと呟く。
「”奴隷心得その壱”」
 その言葉に秋穂の体がピクンと跳ねたが、背を向けている友美は気づかない。

「・・・・っぷ・・きゃははははは。何言ってんのコイツもしかしてM?ねェ聞いた秋穂?」

 振り向こうとした友美の体がいきなり羽交い絞めにされる。
「え?何・・・誰!?」

「あ・・・ちょ・・何してんの?秋穂ぉ」
 友美は秋穂がふざけているのだろうと思い、ばたばたと力なく暴れてみる。
「あ、もしかして秋穂も触りたかった?きゃはははは」

 くすっ。
「・・・友美。駄目じゃない・・ご主人様のモノに勝手に触っちゃ」
 友美は驚きもう一度秋穂の顔見上げ、今度は異変に気づいた。
 ー尋常ではない目ー
 深く陶酔したような淫蕩な笑み。

「なっ何、冗談でしょ!!ねぇ!?あきほっ!!」
 友美が言うか否や、
 秋穂は自分の足を友美の足と足の間にすべり込ませる。
 
 そのまま後ろに倒れると、すかさず自分の足で友美の太ももを挟みこんだ。
 そうすると強制的に友美のブルマー越しの秘所が突き出される形となる。

「・・ふふ・・私は・・友美のほうがおかしいと思うけど・・」
 友美は逃れようと必死に暴れだすが陸上で鍛えている秋穂に、
 腕は内側から、太ももを挟みつけられているため全く動かない。

 構わず秋穂は友美の首筋に舌を這わせていく。
「あんっ・・・ちょ、おかしいよ・・・あ・・・秋穂ぉ・・」
「ぴちゃ・・・・ん・・・・」
 次第に友美の顔が紅潮し汗が浮かび上がる。
「あ・・んん・・・ちょっとぉ・・秋穂に・・・何をしたのよ?」
 俺は近くの跳び箱の上に座り、足を組む。
「何もしていないさ。秋穂が俺の奴隷になりたいと言っただけだ。女王サマ?」

「嘘・・・秋穂がっ・・・はぁっ・・・そんな・・っく・・・」
「本当だとも。なぁ秋穂?」

「はい・・・ご主人様。私はご主人様の奴隷です・・・。御主人様のために生きて、尽くすことが私の喜びです」
 
 秋穂は行為を一時中断し、まるで自分の言葉に酔うかのような笑みを浮かべて答え、また行為を開始した。
 くく。友美は秋穂のあまりの変わりぶりに声も出ないようだ。
(お前もすぐにそうなるさ)
 
 俺は跳び箱から飛び降ると、友美のほうへ近づいく。
 友美の目の前にしゃがみこむと秋穂の手を退け、
 突き出されたブルマー越しに淫核を中心に弄くりまわす。

「はっ、あ、やめ、やめて!!」
 しばらく弄くっていると、やがてブルマーが湿りを帯びてくる。

「感じてるんじゃないのか?濡れてきたぞ?」
「あ・・ん・・止めろって・・言って・・はぅ」

 俺は手を止め、今度は友美の目の前に人差し指を突き出してやる。
「はぁはぁ・・・な・・・何・・・なにをするの・・・・?」
「ふふ。知りたいか?」

「いいか?俺の指、人差し指を額に突き刺すとその相手は催眠状態に陥る。後は暗示をかければそいつは俺の思いのままだ。心配するな。”俺に尽くすことも当たり前のことに作り変えてやる”」
 
 それを聞いても秋穂はうっとりして笑っている。
 別に何とも思わないのだ。
 作り変えられたとしても、それが今の秋穂の幸せなのだから。

 一方、友美に関してなら話は全く変わってくる。
 普通とうてい信じられない話だが、秋穂の変わり果てた姿を見ると信じないわけにもいかないのだ。

 俺が言い終わると、少しずつゆっくりゆっくりと人差し指を額に近づける。
「・・ひっ・・・い、嫌・・・や・・やめ」
 顔を振り、暴れようとするが体は締め付けられ動かない。

「何を恐がっているんだ?秋穂を見てみろ。幸せそうじゃないか」
 実際秋穂は幸せそうだが、それだけに友美の恐怖は高まる。
「やだぁぁ!!嫌ぁ!!!誰かぁぁぁ!!!!」
(人が来ない場所なんだ。誰も来やしないぞ友美)

 指はどんどん近づき、そして・・・・。

「あぐっ!!・・・ぅ・・・・あ・・・ぅ・・」
 目から意思の光が消え、力なくカクンと脱力する友美。
「もう押さえつけなくていいぞ。だが体は支えてやれ」
「・・・・・・はい。ご主人様」
 そういって秋穂は力を抜く。
 それから指を抜き取り、まずは深度を深めてやる。

「友美。聞こえるか友美」
「・・・うん・・・・」
(あぁ?”うん”だと?躾がなってなさすぎるぞ)

 まあいい。
「今お前は、お前の親友の秋穂に抱かれている」
「・・・あ・・きほ・・・・」
「秋穂は好きか?」
「あき・・ほ・・・こわ・・いよ・・」

(あぁ。さっきの事だな・・・)
「さっきのは秋穂の冗談だ。秋穂は冗談が好きだからな」
「じょ・・だん・・?」

 納得したのか、友美の緊張が解かれていく。
「秋穂のことは好きか?」
「・・・・すき・・・・あき・・ほ」
 今度は嬉しそうな顔をしている。
「友美の好きな秋穂が頭を撫でてくれるぞ。とても気持ちいい。秋穂が頭を撫でるたびにお前は深く・・・・気持ちよくなっていく」
 俺が目配せすると秋穂は我が子を愛でるように友美の頭を優しく撫でていく。
「・・・・・は・・・・うぅん・・・」
 まるで日向ぼっこを楽しむ猫のようなうっとりとした顔をして、友美はゆっくりと堕ちていく。

「もういいぞ。秋穂」
 そういうと秋穂は従順に従う。
「友美、秋穂はお前のなんだ?」
「・・親友・・・・・」

「違うな。秋穂はお前のご主人様じゃないか」
「・・・ご・しゅじん・・・さま・・?」
 秋穂が俺に何か訴えかけようとしたが、目を鋭くするとあわてて口を閉じた。
「そうだ。ご主人様だ。お前は秋穂の奴隷だろ?秋穂のことが好きなんだからな」
 
 深い催眠状態に陥ると、訳の分からない屁理屈もりっぱな理屈に変わる。
 考えると、このことが俺の好きなことなのかもしれない。
 
 我侭で、傍若無人に自分の意思を正当化して押し付ける。
 そうやって俺は何かを得ようとするのだ。

「私・・あき・・ほの・・・ど・・れい」

「秋穂。お前も奴隷の友美に声をかけてやれ」
「・・・・はい。・・・・友美、あなたは私の奴隷よね?」
 友美が静かに首を振る。
「私の言うことは絶対ね?」
「・・・・・う・・ん・・・」
 完全に暗示がかかったことを確認し、俺は友美の目を覚まさせる。

「俺が三つ数えて手を叩くとお前は目が覚める。目が覚めたときお前は秋穂に従順に従う奴隷だ。っと、あと初めてのセックスは気絶するくらい痛いからな」
 最後に付け足すと、俺は友美の目を覚まさせる。

 いち。
 に。
 さん。
 パンッ。

「・・・・・あ・・・秋穂・・様・・・?私・・?」
 きちんと暗示は効いているようだ。
 それを確認すると秋穂は体の力を抜く。
「友美、私の言うこときいてくれるよね?」
「え、うん。もちろん。当たり前です」
(敬語なのかタメ口なのか。どういう教育を受けてるんだ)
 っと、俺が言えることじゃないな。

「じゃ、友美。オナニーよ」
「オナニー・・・でもっ・・・折笠が見てるっ・・!!」
 逆らう気はないようだが、俺が見ていることに抵抗があるようだ。
 
 そう、友美が服従するのはあくまで”秋穂”であり”俺”ではない。
 俺のことは服従どころか、いまだ目下の存在だと思っている。

「私は友美のご主人様でしょ」
 秋穂が静かに言うと、抵抗を覚えながらもマットの上でおずおずとブルマーを脱ぎだす。

「・・・は・・・ふっ・・・」
 友美はゆっくりと胸をもみ、空いた手で秘所を弄くりだす。
 俺に見られることに嫌悪感と羞恥心を覚えながら。

「気持ちいいか友美?」
 俺がニヤニヤとして聞く。

「っは・・ぅん・・う、うるさい!!どっかに行け・・・ぁあ」
 さっきまで脅していた相手に聞かれているんだ、さぞかし悔しいことだろう。
 秋穂が友美の俺に対する態度を叱咤しようとしたが俺は制止する。
 それから俺は秋穂の方を見て、友美をあごでさす。

 秋穂は友美のほうへ近づくと、オナニーに参加する。
「・・くぁ・・・あぁん・・秋穂・・様ぁ・・」
 友美の体操服に片手を入れ、胸を揉み解す。
 もう一方の手はクリトリスを弱くつまんでいる。
「くぅ・・・はぁん・・いい、いいです・・あはっ・・」
 秋穂が加わり友美の指の動きも積極的になる。
「友美も可愛い・・・・ふふ」 
「くぁっ・・あっあっ・・そこっ・・いい気持ちいいっ!!」
 もう俺が見ていることはもう頭に入っていないようだ。

(だが、それじゃ面白くないよな)

「秋穂。そこら辺にして友美のケツをこっちに向けるんだ」
 すると、秋穂は友美をうつぶせにする。

「あ、秋穂様?なんで・・・!!?」
 自分の主人が格下のやつの命令を聞くことに納得がいかないのだろう。

「ついでに友美の体を押さえろ」
「はい・・・・ご主人様」
 すぐに友美の上に腰を降ろし、肩を両手で押さえる秋穂。

「な、何!?秋穂様、何で・・・ご主人様って!?」
 友美はパニックに陥り、ひどく興奮した様子だ。

「何を言ってるの?御主人様は御主人様じゃない?
 それより、嬉しいでしょ?御主人様が挿れてくれるのよ」
 
 一瞬、意味が理解できなかったのか沈黙する友美。
 そして目が驚愕に開かれる。

「い、いや・・・嘘でしょ・・?・・・ね、ね」
 秋穂に押さえつけられていると暴れようにも暴れられない友美。
 構わず俺は自分のモノを取り出す。
「ぁぁ・・・・素敵・・・・・」
 秋穂は力いっぱい友美を押さえつけながら、羨望のまなざしを俺のモノに注ぐが、それとは反対に友美は悲痛な顔つきになっている。

 「・・・ひっ・・・いや・・・やめて・・やめて・・・!!」

 
 友美の悲痛な叫びにも耳を貸す様子も無くさらに足を進める。
(この瞬間を楽しみにしているんだ。誰が止めるか。くく) 
 
 そして友美の腰を掴むと秘所に俺のものを近づける。
「いや!!本当に嫌なの!!や、やめ、止めて!!!!」
 あと数センチ。

「やめてっ・・・お願い!!やめてっ!!ねぇ・・他のことなら何でもするからぁぁ!!!」
 その言葉を聞いて俺は挿入する寸前に止めてやる。
「・・そんなに俺に挿れられるのが嫌か?」
「ふざけないでっ!!嫌に決まってるじゃない!!!!!」

「そんな態度でいいのか?」
「あ・・・ご、ごめんなさい・・・だから・・だから・・」
 今にも泣き出しそうな友美。

「・・・・分かった。他のことなら何でもするんだな?」
 その言葉にピクッと友美が反応する。

「するっ!!するから・・・なんでもするから止めてぇ!!」
「くく。そんなに嫌なら”とりあえず”許してやるよ」

「ご主人様?」
 
 秋穂が納得のいかないという顔をしているがとりあえず無視だ。
「何でもするんだな?秋穂に誓って言えるな」
「誓うっ。秋穂様に誓って、何でもするから・・・お願い・・・」
 その言葉を聞くと俺はマットの真ん中に移動する。
 そして座り込むと邪悪な笑みを浮かべ、言う。
「じゃあ、”お前が俺のモノを挿れる”んだ」

 俺の言葉を理解したのか喜びを見せる秋穂と対照に、みるみる友美の顔が蒼ざめていく。

「くく。聞こえなかったのか?お前が挿れるんだ」

「そ、そんな・・・話が違うじゃない・・嘘つきっ!!嘘つきぃっ!!!」
「馬鹿なことを言うな。俺はちゃんと”俺がお前に挿れる”のを止めてやった。だからお前は”秋穂に誓って”、他のことなら何でもすると言った。だから今は”お前が自分で俺のモノを挿れろ”と言ってるんだ。分かったか?女王サマ」
 
 俺が言葉で攻めてやると、友美は完全に黙ったまま体を震わせている。

「友美。私に誓ったんでしょ?ほら、はやくしなさい」
 秋穂が友美の体から離れそう言うと意思とは関係ないように、心が拒否しながらも体が自然に動く。
 そして、友美は椅子に座るように、俺のモノに座り込む形となる。
「・・・嫌・・嫌ぁ・・・秋穂様ぁ・・・あきほさまぁぁぁ!!」
 
「秋穂。お前の奴隷だぞ。手伝ってやれ」
 秋穂は嬉しそうにうなづくと、正面から友美の肩を掴む。
「友美?うれしいでしょ・・?」
 
 妖しく微笑み、俺が目配せすると秋穂は、一気に体重をかける。
 ぶちっぶちぃ。
「いぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 ぎしっぎしっ。
「ほらっ!!気持ち、いいっでしょっ!!?友美!!」
「あぐっ、あぐぅ、ぎいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!いだい、いだいぃぃぃい」

 泣き叫ぶ友美に構わず、俺は下から突き上げ、秋穂は俺の動きにあわせ友美の体を上下させる。
「俺はな、執念深いんだ!!死ぬほどの苦痛を与えてやるからなっ!!」
「はがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 処女膜を破られた痛みと、先ほど俺に与えられた暗示。
 気絶したくても、断続に与えられる痛みが強制的に目を覚まさせられる。
 まさに地獄の苦しみだ。

「ひぎゃっ!!ぐぁ・・はぐぁああぁあああぁあああああああああ」
「オラっお前も腰を振れよ!!」
 俺は友美の腰を掴むと思い切り揺らし始める。
「はぎゃぁあああぁあああああああああ!!」
 ガツンガツン!!、ギシギシ!!。
「ぎいぃぃぃぃぃああああああああああああああああ!!!」
(俺には見えるぞ。お前が尻を振りながら俺に痛みを乞う顔がなっ!!)

「秋穂ッ!!いくぞ!!合わせろ!!」
「はいっ」
 最後に俺の射精と同時に秋穂は一番強く肩を押し込んだ。
 どくっどくっ。
「ひぎああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁあ!!!」

 ・・・・ぷしぁぁぁぁぁぁ。じょろじょろ。

 接合部から飛び出した液体がマットに黄色い染みを作り、その上に友美の体が倒れる。
「あ・・・・う・・・・・・・・・」
「この状況で気を失わないとはな。きっといいMになるぞ」
 俺はそう呟いた。
 もちろん友美の耳には入っていないのだろうが。

「あの・・・ご主人・・・様」
「なんだ?」
 よく見ると秋穂は自分の股を擦り付けてる。
 と言うことはーーーー

「欲しいのか?」
「はいっ。欲しい、欲しいです!!」
 抱いてもいいのだが、今日は時間がかかったからな。
 あまり遅くなると・・・・・里香が心配する(と言うよりやきもちだな)
「悪いが、今日はおあずけだ」
 それを聞くと秋穂の顔に悲しみの色が宿る。
「その代わり、今日は友美と遊ぶんだな。ついでに躾もしろ」
「・・・はい・・・分かりました・・」

(ハハハ。明日が楽しみだ)
 俺はさっそく友美に躾をし始める秋穂の声を背にして、
 静かに倉庫を出て行ったのだった。

< つづく >

どうも。御影です。
ここまで読んでくれてくださっている皆さん。
ありがとうございます。
エロは・・・・”まだ控えめで”ですので、飽きずに付き合ってくださると光栄です(笑

堕ちてからですよ。堕ちてから。

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