九日目 お届けサービス、その3
キーンコーンカーンコーン♪
美台学園の各教室で、終業のチャイムが鳴った。その途端、女子学生の歓声の声が上がった。
そのチャイムは、一学期の終わりを告げるチャイムであったのだ!
そう、今日から、美台学園は、夏休みなのである。
「優子、どう、帰りにカラオケでも行かない?」
仲良しの数人組の女子生徒から、楽しそうな誘いがかけられた。
しかし、優子には、大切な先客があるので、それを断るしかないのであった。
「ごめんね。バイトがあるから・・・」
「そうなんだ。がんばってね」
声を掛けた女子生徒は、特に気にした様子も無く、他の女子生徒と学園を出ていくのであった。
本当は優子も、皆と一緒に行きたかったと思われるが、先客の指示は絶対であるので、仕方が無いのである。
優子は家に帰ると、学園の制服を脱ぎ、すぐにシャワーを浴びて身体を清潔にするのであった。
お風呂から出て、清潔なバスローブのみを身に着けた姿で、髪の毛を乾かし、自分の部屋に戻った優子は、とろーんとなった瞳で、携帯電話の操作を開始するのであった。
優子は、メールを打ち始めた・・・
あて先:鋭次様
題名:準備ができました
本文:学校から帰りました。シャワーを浴びて、身体を清潔にしました。いつでも、お届け出来ます。
優子はメールを打ち終えると、とろーんとなった瞳で、大切なお客様にメール送信を行うのであった。
しかし、メール送信を終えて、携帯電話をテーブルの上に置くと、優子はメールを送信した事を覚えておらず、シャワーを浴びた後、部屋で休んでいた事しか記憶に無いのであった・・・
しばらくして、リーンリーンと涼やかな音色の着信音が鳴った。
(あっ・・・ご注文の電話だわ)
優子は、バスローブ姿のまま、電話に出るのであった。
「はい。ドレミバーガー お届けサービス、受付担当 葵です」
優子は、今、自分がどんな姿であるかは気にせず、マニュアル通りの受け答えで、電話応対を行うのであった。
電話の向こうからは、聞き覚えのある大切なお客様の声が聞こえた。
「もしもし、優子ちゃんかい?」
「あっ、鋭次様。はい、優子です」
「お届けサービスをお願いしたいんだけど」
「はい。かしこまりました。ご注文をどうぞ」
「優子ちゃんのスイートキッスを届けて欲しいんだけど」
「私の・・・スイートキッス・・・ですか?」
優子は、バーガーでは無く、恥ずかしい裏メニューの注文をされ、一瞬、反抗の声を出しかけた。しかし、大切なゴールドカード会員様であり、その上、特別なゴールドカード会員である鋭次の注文とあっては、断る事など出来ないのであった。
優子は、応対マニュアルの応対方法を思い出し、返答をするのであった。
「はい。”優子のスイートキッス”ですね。かしこまりました。あの、他にご注文はございませんか?」
すぐに、最高の返答をした優子に、鋭次は嬉しそうに言った。
「うん。他には無いよ。それだけで十分だよ」
「分かりました。それでは、”優子のスイートキッス”をお届けいたします」
「もちろん。優子ちゃんが届けてくれるんだよね?」
「はい。”優子のスイートキッス”ですので、私がお届けいたします」
「うんうん。そうだね。それから、ブラジャーだけど、どうするか分かっているよね?」
恥ずかしい注文の数々に、美少女店員は、真っ赤になっていた。
しかし、以前に、”ドレミバーガーに、ブラジャーをしていない店員がいる”という事を、見つけられてしまった為、その事を世間に公表されない様に、お届け時には鋭次の指示に従うという約束になっている。
優子は、自分が答えるべき最良の返答を、男性お客様にするのであった。
「はい。鋭次様。ブラジャーをどうするかは、鋭次様に決めていただく事になっています。鋭次様の指示された通りにしますので、どうぞ、おっしゃってください」
「そうかい。それじゃ、今日もノーブラで届けてもらおうかな」
「はい。鋭次様。かしこまりました。それでは、30分以内にお届けいたしますので、お待ちください」
優子は、電話を切ると、自分をお届けする準備を行うのであった。
優子は、バスローブを脱ぐと、清潔な白色のパンティに、白色のブラジャーを身に着けた。
そして、その上に水色のワンピースを着るのであった。
少し大きめの麦わら帽子をかぶると、そこには、初夏のお嬢様の姿があった。
街に出れば、誰もが振り返る程の可愛いお嬢様の姿であった。
鋭次の豪邸に着いた優子は、玄関のチャイムを鳴らした。
「こんにちは。ドレミバーガーの葵と申します。あの、バーガー・・・、じゃなくて、商品をお届けにまいりました」
優子が真っ赤になって言ってると、玄関が開き、召し使いらしい女性が現れ、優子を家の中に招き入れた。
豪邸の中に入ると、優子は、再び、召し使い女性に声をかけた。
「あの、また、更衣室をお借りしたいんですけど」
「はい。それでしたら、こちらでどうぞ」
召し使いは、玄関近くにある更衣室を指差し、優子に利用するように返事した。
「ありがとうございます」
優子は、召し使い女性にお礼を言うと、着替えを始めるのであった。
更衣室に入ると、何故か、優子の為と思われるロッカーがあった。その中には何故か、ドレミバーガーの制服と、その下に身に着けるリボンパンティ等が置いてあった。
優子は、着てきた水色のワンピースを脱ぐと、続いて、白色の下着も両方とも脱いでしまい、ロッカーの中に入っている恥ずかしい制服に着替えるのであった。
清楚なお嬢様は、着替えが終わると、恥ずかしいデリバリ嬢に変わっているのであった。
「お待たせいたしました」
着替えが終わると、優子は召し使い女性のところに戻った。
召し使い女性は、気にした様子も無く、優子を鋭次の部屋に案内するのであった。
「鋭次様。バーガー店の方が、来られました」
召し使いが告げると、部屋の奥から、主人の声がした。
「ああ。開いているよ。入ってもらってくれ。それから、君は持ち場に戻るように。決して、この部屋に来ないように」
「はい。ご主人様。かしこまりました。それでは失礼します」
そう言うと、召し使い女性は、どこかの部屋に行ってしまうのであった。
優子は鋭次の部屋に入ると、高級ソファの所でくつろいでいる鋭次のもとへ進んだ。
「鋭次様。お待たせいたしました。あの・・・お届けにまいりました」
「やあ。早かったね。それじゃ、いただこうかな。その前に・・・」
そう言うと、鋭次は奥にある机から、一枚のクーポン券を持ってくるのであった。
「優子ちゃんと、スイートキッスをする前に、これを優子ちゃんに見せようと思ってね!」
鋭次は、優子の直筆で書かれた特別クーポン券を見せるのであった。
「そっ、それは」
「これを使わせてもらうよ! スイートキッスをしようね!」
「そっ、それは、そんなっ! んぐっ! んーー!」
(ああ・・・お持ち帰りクーポン券を出されて、キスをされたら・・・)
(ああ・・・お持ち帰りが有効になっちゃう・・・ああ、また、鋭次様に召し上がられちゃう・・・)
(ああん・・・ああ、鋭次様にキスをされると・・・んーー)
優子と鋭次は甘いキスを1分以上交わして、お持ち帰りが完全に有効となった。
キスが終わると、鋭次は楽しそうに、美少女店員に言った。
「優子ちゃん。スイートキッスを届けてくれて、ありがとうね。とても美味しかったよ!」
「ああ、鋭次様。私・・・」
美少女店員は、自分の置かれた立場を意識して、真っ赤になっていた。
「おやっ? 優子ちゃん。どうしたのかなあ? 顔が真っ赤だよ?」
鋭次が美少女店員をからかった様に言うと、優子は自分の役目を述べるのであった。
「ああ、鋭次様。優子をお持ち帰りしていただきありがとうございます。優子をごゆっくりお召し上がりください」
「ふっふっふ。良く言えたね。そうだね。これで優子ちゃんをゆっくりと召し上がる事が出来るんだよね?」
「はい。鋭次様」
「それじゃ、スイートベッドの上で、ゆっくりと可愛がってやるよ」
「ああっ、可愛がるだなんて・・・召し上がるって言ってください・・・」
美少女店員は、真っ赤になって俯いて、男性お客様にお願いしていた。
しかし、男性お客様は、誰が聞いても当然の事を言った。
「何を言っているんだい。一緒の事だろ? スイートベッドの上で召し上がるという事は、可愛がるって事だろ?」
「ああ・・・でも・・・」
「優子ちゃんも、もう高校3年生なんだろ? ベッドの上で男の人に召し上がられるって事が、どういう事か分かるよね?」
「はい・・・」
「それじゃ、お客様へのご挨拶は? ベッドの上での場合の言い方も分かるよね?」
「はい。鋭次様。優子をごゆっくりと可愛がってください」
「ふっふっふ。良く言えたね! 今の言葉を忘れるんじゃあないぞ!」
鋭次はそう言うと、優子をお姫様抱っこして、スイートベッドに連れていった。
スイートベッドの淵側に優子を座らせると、更なる言葉による責めが始まった。
「優子ちゃんは、今日から夏休みなんだよね?」
「はい・・・そうですけど・・・」
「明日の予定は何も無いよね?」
「はい・・・ありません・・・あの、何の確認を・・・あっ!」
優子は、二つの質問と、その返答に、恥ずかしい依頼をされてしまう事を意識した。そして、その予感は現実のものとなった。
鋭次の手には、既に5枚の特別クーポン券が用意されていた。ゴールド会員カードと共に、恥ずかしいクーポン券を渡され、男性お客様に依頼をされた。
「優子ちゃん。夜の特別お持ち帰りをお願いするよ!」
「はっ、はい。かしこまりました」
優子は断る事が出来ないので、これで優子は明日の朝まで、男性お客様に可愛がられる事が決定したのである。
(ああ・・・夏休みの初日から、男の人の家にお泊りだなんて・・・)
(ああ・・・今日こそは、イカない様に我慢しなきゃ・・・)
優子は、不甲斐ない自分に言い聞かせるのであった。
しかし、弱冠17才の女子高校生に、鋭次の愛撫が耐えられる訳が無く、今夜も何度もイカされるのは変える事の出来ない事実であった。
そんな美少女店員の気持ちは気にせず、鋭次の次なる陵辱の言葉が待っていた。
「優子ちゃん。今日は、ポイント倍々デーだよね?」
「いえ、今日は違います。昨日だったと・・・」
「今日も、ポイント倍々デーだよね?」
「いえ、あの・・・」
優子は鋭次に見つめられると、瞳がとろーんとなった。そして、鋭次の言う事が事実になるようになった。
「今日も、ポイント倍々デーだよね?」
「はっ、はい・・・そうでした。鋭次様。今日もポイント倍々デーです」
「ふっふっふ。それは楽しみだね」
実際は違うのだが、鋭次に見つめられると、優子は鋭次の言った事が事実であると脳裏に刻み込まれるのである。
女性店員の返事を聞いた鋭次は満足そうに、美少女店員を見つめるのであった。
「ふっふっふ。今夜は何回、イッちゃうのかな? この前は確か、11回だったよね?」
「ああ、鋭次様。今日は・・・今日こそは、出来る限りイカない様に我慢しますので・・・」
「ふーん。我慢出来るのかなあ? この前も同じ事を言ってて、11回もイッちゃったと思うんだけどね」
「ああ、鋭次様。ごめんなさい。本当に、本当に今日はがんばりますので、優子をごゆっくりとお召し上がりください」
「まあ、いいだろう。無理に我慢しなくてもいいんだよ。気持ち良ければ、イッてもいいんだよ。可愛い表情を見ておいてあげるよ!」
「ああっ! それが恥ずかしいんです・・・」
美少女店員は、より一層真っ赤になって、俯いていた。
「11回で、1000ポイントという事は、12回、13回とイッちゃうと、どうなるのかなあ?」
「えっ? それは・・・」
「12回で2000ポイント、13回で4000ポイントかな?」
「ああっ! はい、その通りです。そんなっ! そんなになったら・・・」
優子は、今日は、イカない様にする気持ちであったが、半分不安もあった。昨日まで、散々、この男性お客様に、イカされていたのである。”今日こそは我慢します”と宣言したものの、本当に我慢出来るのか不安だったのだ。
それに以前に渡した性感帯の弱点の告白メモの箇所を攻められると、あっけなくイッてしまうという事実もあった。
既に、何回も可愛がられている為、どんな風に愛撫を行われると感じてしまうという箇所も知られてしまっている。
美少女店員の宣言は空しいものに終わってしまう事になる。
その夜も優子は、数えきれないほど、何度も鋭次にイカされるのであった。
しかし、翌朝にポイント精算があるので、自分がイッた回数だけは把握しておくのであった・・・
< つづく >