2のはち(3日目・朝) おふろでゆ~るゆる
「ただいま~。
やっぱりパンにした」
「あ、そ」
「今日も暑いみたい」
そういいながら涼は部屋に入ってくる。朝ご飯の調達だ。
涼の顔を見ると、さすがに汗はほとんどかいてなかったけど(すぐ帰ってきたし)、顔が赤い。やっぱり、今日も結構暑いんだろう。
で。
「……あたしは『これ』で食事するの?」
「嫌?」
「……」
相変わらずというか何というか。
今のあたしは服を着ることが許されていない。身体を隠すことも、布団に潜ることもできない。身につけているのは、星のペンダントだけ。
だから……涼の目の前に、あたしの「全て」が丸出しなのだ。
「いいじゃん、もう何回も見られてるんだし」
「そういう問題じゃないっ!」
めっちゃくちゃ恥ずかしいわいっ!
そりゃそうだ。体も心も全く「エッチモード」に入ってないのに、素っ裸で男の子の前に立って平常心でいられるほど、あたしは鈍感じゃない。
「じゃ、僕も脱ぐから許してよ」
「何でそうなんじゃーっ!」
あたしが突っ込むのも聞かずに、涼はあっという間に服を全部脱いでしまった。
「いいでしょ、この方が食べた後すぐベタベタできるし。
とりあえず食べよ」
……何か今「食後にデザートもあります」って聞こえたんですけど。
あたしは食後に食べられるんですか?
……食べられるんだろうなあ。
「あ」
「?」
涼がテレビを見て、声を上げる。
朝食のパンを半分以上食べ終わったあたりであたしがテレビをつけたんだけど(ちなみにあたしは一足先に食べ終わった。……涼より食べる量が少ないからだぞ、念のため)、ついた画面を見た途端に涼が驚いたような顔をしたのだ。
ちなみに、あたし達はソファーに並んで座っている。
「……今日、月曜だ」
「……何言ってんの?」
涼があたしの方を見て、
「日曜だと思ってた」
と一言。
「そーか、そーだよね、今日3日目だもんね」
「…………」
何をボケてんだこいつ。……あ、ちなみに今日は祝日だ。だから学校は休み。
「ベタベタしすぎて時間の感覚なくなってた」
「ぶっ」
ぎゃ、カウンターパンチ!
非難じみた目で涼を見ると、涼はいつもの笑顔を浮かべながら、
「だって、ご飯食べてエッチして寝ての繰り返し……」
「うるっさいっ!」
「本当じゃん。買い物もしたけど」
本当だけど……本当だけど、デリカシーのないやつっ!
……いやわかってるけどさ、あたしで遊んでるだけだってのは。
「時間忘れるくらい楽しいんだよ」
「な……!」
かああぁぁぁぁぁぁぁっ
てっめぇ、よくもそういう恥ずかしいことをっ!
「都ちゃんは、楽しい?」
「……楽しいけど」
「もっと、イチャイチャしたい?」
「……したいけどぉっ」
「ありがと。じゃ、しよ」
「え? ぁ……」
涼の顔が突然近づいてきて、あたしは反射的に口を閉じる。
「ん……」
ちゅぅっ。
涼が唇を重ねてきた。
そのまま涼が、あたしの背中に腕を回す。
あたしは、無意識に涼の動きに応えて、涼の体に体重をかける。
「ふ……」
涼の舌が、あたしの舌を捉える。
ぞくぅっ
ぁ……きもちいい……
ぞろぞろ……ぞろぞろ……
舌と舌が擦れるたび、あたしの意識がピンク色に色づいていく。
……いぃ、よぅ……
「都ちゃんも、変わったよね」
「?」
涼が口を離して言う。
「僕がいきなり襲っても、都ちゃん嫌がらなくなったでしょ」
「……むぅ」
しまった。すっかり、流された。
と、わかってても、何故か抵抗できないあたしが、ここにいる。
どうして……と考える間もなく、
「はぁぅっ」
乳首を、吸われた。
「あ、くぅっ! らめぇっ…」
ぴくっ
身体が反応して、……理性が、熔けていく。
「あぁっ……やぁ……あふぅ……」
「……都ちゃん、もううっとりしてるでしょ?」
「だめ……したく、なっちゃう」
「したいんじゃないの?」
「……したく、ないもん」
ニヤッとする涼、むっとするあたし。
二人のこんな態度は、デート前とあんまり変わってないような気がする。
「イチャイチャと言えば、都ちゃんにお願いがあるんだけど」
「ん?」
「一緒に、お風呂入らない?」
「!」
はずかし!
反射的にそう思ってしまった。
……カップルでお風呂、なんて、イチャイチャの定番じゃないか。
と思ったら、
「ほらやっぱり、バカップルの定番だし」
「バカップルとか言うな」
涼も同じ考えだったらしい。
「だって……こんな風にデートするのもそうできないだろうし、一緒にお風呂入るなんていつできるか」
……む、確かにそうだ。
お金がそんなにないあたし達は、こんな風にホテルに泊まることもそうできるわけじゃないし、かといって自分の家じゃ万が一見つかった場合に言い訳できない。
そう考えると、確かに今は、一緒にお風呂に入る、当面のラストチャンスだった。
「ダメ?」
「……別に、いい、けど」
「やたっ」
涼が喜ぶ。
「じゃあ、準備しなきゃ……お湯っと」
そう言いつつ、涼はお風呂場に入っていく。
しばらくして、どぼぼぼ、というお湯の音が響き、涼が戻ってくる。
「都ちゃん、『ラストカードは私に』」
すぅ────っ
「都、シャワーでオナニーしたことってある?」
「……ない……」
「そ、か。じゃあ、シャワーでオナニーするやり方は知ってる?」
「……うん……たぶん……」
「どういう風にするか、知ってる?」
「……しゃわーの、みずを……おま○こに……あてると、きもち……いいって……ながれが、いってた……ような……」
「やっぱり奴か……まあいいや、そうだよね、シャワーの水をおま○こやクリ○リスに当てるのは、とっても気持ちいいことだよね?」
「……うん……きもち、いい……」
おま○こ……クリ○リス……きもち、いい……
「都、シャワーでオナニーするのは、当たり前のことだ。頭洗ったり、身体洗ったりするのと同じで、お風呂に入ったときにはオナニーをするのが当たり前だ。そうだよね?」
「……うん……」
「都は、シャワーを浴びるときには、必ず最後にオナニーをする。それは、都のいつもの習慣だ」
「……しゃわーで……おなにー……する……」
「そう。都は必ずオナニーする。僕が見てても、オナニーはしなきゃいけない。どんなに恥ずかしくても、イクまでオナニーするんだよ」
「……うん……いくまで……おなにー、する……」
「OK。じゃあ、催眠状態を解くよ。催眠状態が解けても、今僕が言ったことは本当のことだ。でも、『今朝は終了』って僕が言うと、今のも含めて、今日かけた催眠は全部解ける。いいね?」
「……うん……」
「よし、『ラストカードはあなたに』」
「…………?」
……あれ、なんだっけ?
あっ……
突然、涼があたしにキスをした。
「都ちゃん、疲れてる? ちょっとウトウトしてたみたいだけど」
「え……本当?」
「うん」
ええっと、十分寝たはずなんだけどな。
「さて、お湯の方はどうだろ」
そう言って涼は、あたしが頭の中に?マークを並べている間に、またお風呂場に向かったのだった。
ごしごしごし
あたしは、涼の頭をこする。
このホテルのお風呂は、ユニットバスではなくて、ちゃんと洗い場がついている。
だから、やっぱり身体を洗ってから湯船に入るのが普通なわけで(少なくともあたしと涼はそれが普通だと思っている)、今のあたし達は湯船に入る準備をしているわけだ。
んで、涼が真っ先にいすに座って、あたしに「頭洗ってー」とせがんできたわけで。
あたしはそれに応えている最中ってわけ。
ごしごし。ごしごし。
あたしが涼の頭を洗って、涼は自分の身体を洗う。
あたしは涼の後ろにいるから、涼の表情がどうなっているかはわからない。
だけど、あたしの顔は……何となくニヤついていた。
いいじゃん、これ。新婚夫婦みたいで。
ごしごし、ごしごし。
「涼、流していい?」
「ん、大丈夫」
そう言うので、出しっぱなしにしてあったシャワー(湯温調節が大変だからできる限り止めない)をつかんで、お湯をかける。
ざー──っ、と音がして、あっという間に泡が流れた。
「じゃ、交代。都ちゃん座って」
「ん」
涼が立ち上がって、代わりにあたしが座る。
「かけるよ」
そう言って、涼があたしの頭にシャワーを浴びせる。
十分に頭が濡れたところで、シャワーはあたしにバトンタッチされた。
身体を軽く流して、涼が使っていたタオル(身体を洗う、合成繊維のやつ)で身体をこする。
……あれ。そういえば、てっきり涼が身体の方を触ってくると思ったのに、なんで頭の方を洗ってるんだろ。
あ、いや、もちろん触られたら困るけどっ。
でも、なんでだろぅ……
あっ……!
そこで、唐突に思い出した。
あたし、身体洗ったら、……するんだよね……
そうなのだ。
あたしはお風呂に入ってシャワーを浴びるときには、身体を洗った後に、その、一人でするのが習慣なのだ。
身体がシャワーの刺激で反応するからなのかはわからないけど、どうしても、あそこを刺激したくなる。
……どうしよ……
もうすぐ、身体は洗い終わる。頭も、涼はすぐに洗い終わるだろう(髪短いし)。
……涼に、見られちゃう……
「都ちゃん、シャワー貸して」
そう言ってシャワーを受け取ると、涼は一気にシャンプーを流す。
シャワーを返されたあたしは、そのまま身体の泡を全部落としてしまう。
身体が、洗い終わった。
「……」
「……都ちゃん?」
かああぁぁぁぁぁぁぁっ
あぁ……頭に血が上る……
恥ずかしい……でも、しなきゃ……はずかしい……見られたい……って違っ!!
頭が混乱している間に、あたしの身体は準備を始めてしまっていた。
いすに浅く座り直す。「目的地」にシャワーが当たりやすいようにしたんだと、座り直してから気づく。
身体が熱いわけではないけれど、やっぱりいつもの習慣というのは怖い。
シャワーを持つ右腕が、シャワーの水流を……あそこに当てようと、動き出す。
同時に、あたしの脚が、左右にゆっくりと開いて。
(だめ……)
あたしは、観念した。
「はぅっ」
ぴくっ
あたしの身体が、急な刺激に反応した。
でもあたしの右手は、そのままあそこの「中」を狙って……
「はあぁぁぁっ」
びくびくびくぅっ
あたしのカラダが、一気に発情する。
きもちいぃっ!
「くああぁぁぁっ……はうぅぅぅぅっ」
「あれ、都ちゃん、オナニーしてるの?」
涼の、こえ。
「ち、ちがう、もん……ふあぁっ……あらってる、だけだもん」
「都ちゃんは、おま○こを洗うといつもそんな風に感じちゃうの?」
「ちがうぅ……かんじてなんかぁぁぁっ! ないもんっひあああぁっ!」
びくっ!!
あ、クリ○リスに、あたったっ!
「ふ~ん?」
涼の手が、あたしのカラダをさわって、
「ひゃぁっ」
「乳首、ビンビンだよ?」
ちくび、つままれて、
耳元で、ささやかれて、
「都ちゃん、本当のこと言ってごらん?」
「あぁぁあぁっ……おなにー、してるぅっ」
きもちいい……っ、おま○こ、きもちいい……!
「ふ~ん……都ちゃん、いつもこんなコトしてるの?」
「うんっ……シャワーするとき、いつもぉっ!」
「『都はいつもシャワーでオナニーする淫乱です』って言ってごらん?」
「……みやこはぁあああっ……いつも、しゃわーで、おなにーするぅぅぅぁああっ……インランですぅぅぅ!」
あああああ、きもちいい!!!
きもちいいの、とまらないいぃ!
「……都ちゃん、口開けちゃって、だらしない顔」
おま○こ、クリ○リス、きもち、いいっ、きもち、いい……
「…………都、立ち上がって。オナニーしながら。大丈夫、イッても倒れないよ」
がくがくしながら、こしが、あがる。
涼が、たすけて、くれた。
「あはあああぁぁぁっっ!!!」
こし、とろけそう……
がくがくして。ぶるぶるして。
クリ○リス、はげしくて。
「うぁ、このかっこやらしー。
都ちゃん、完全にオナニー中毒女の顔だよ」
「くあああああぁぁぁあ! ああああだめぇぇえええぇえぇ!」
涼、うしろから、だきついて。
ちくび。
「ああああぁぁぁぁっ!! だめなのぉっ! きもちいいのぉぉぉ! ちくび、こすっちゃああぁぁ! クリ○リスもぉぉ! よすぎて、おかしくなるぅぅうう!!! からだぶるぶるするのぉぉ! ああああああああああいくっ! いくのぉおお! あついのいくのぉおおおお!! 涼おおぉっ!!! みみもぉ! みみもしてぇええ!!!」
「ほいっ」
ぱく、じゅるっ
「あああいくぅっ! あああああぁぁぁぁああぁあ!!!! ふぁああああぁああぁぁあぁぁぁあああああっっっっっ!!!!!!」
……びくびくびくびくっ…………びっくぅっ……
かたぁんっ!
「ぁ…………ぁ……」
びく……びくっ…………
じゅるっ
「はぁ……あぁ……」
あぁ……きもち……ぃぃ……
みみ……いぃ……
くちゅ
「は……あぁあぁっ……らめ……びくびく、しゅる……っ!」
やぁ……涼の、ゆびが……おま○こ、くちゅくちゅしてる……
「あああぁあぁ……だめらよぉ……また、かんじちゃぅぅ……」
「イッたばっかりのおま○こって、やっぱり柔らかくて気持ちいいなあ……って、都ちゃんシャワー落としっぱなし……んしょ」
「あん! だめぇ……また、せっくすしたくなっちゃうぅ」
「あ、ごめ。(きゅっ、きゅっ)……でも、都ちゃん、まだ僕とセックスしてないでしょ?」
「あぅぅ……そう、だけどぉ」
「……都、僕が手を動かすと、どんどんセックスがしたくなるよ」
くちゅ、くちゅ、くちゅ
「あ……やぁ……ああぁ……」
あつい、おま○こが。
くちゅ、くちゅ
ぐちゅ
「やああ……ぅああ……」
ひらくような、かんじがして。
ぐちゅ、ちゅ、ぐちゅぅ
「はああ……だめぇ……」
おま○この、すきまが、涼の……
ぐちゅぅ、じゅぷぅ、じゅぷっ
お○んちんの、かたちに、なってく。
「都、お○んちん欲しくなった?」
「うん……せっくす、したい……お○んちん、ちょうだい……っ」
「都、そこに手ついて。お○んちん入れるよ」
「やぁ……」
って言っても、さからえない。
あたしは、手をお湯がでるところにつく。
せっくす、いやだったはずなのに。
もう、したいきぶんにさせられて。
ドレイみたいで……きもちいい……
ぐちゅっ
「はああぁぁぁぁあぁああ……」
涼に、うしろから、いれられて、
あたしはまた、涼にシハイされる。
「気持ちいい?」
「いいよぉ……きもちよすぎて、くるっちゃいそぅ……」
「いいよ、狂っちゃいな。
そしたら、僕のものにしてあげる」
……あぁ……くるったら、涼のモノに、なれる……
くるって、みたい……
「いくぞっ!」
「ん……やあ、あ、あ、あ、ああ、あああっ!」
は、はげし……!
「やああ、あああ、ああ、ああ、ああ、ああああっ! ああぁ、らめ! おま○こ、とけちゃうぅぅぅうう!!」
「いいぞっ、溶けちゃえ! そうすりゃ、いつでも僕のお○んちん咥えられるぞっ!」
「ああああああ! いい! いいの! いつでも、くわえたいのぉおお!! おま○こ、おちんちんでぇええ! ぐちゃぐちゃにしたいのぉ!! ずっとぉ! せっくすしたいのぉぉおおおおお!!!」
「うっ! ダメだ! イクよ都ちゃんっ! そのまま溶けちゃえっ! 全部溶けちゃえっ!!」
「ああああ!! せっくすいいのおおおおお!! あああああ!! くるのぉ!!! せーえきくるよぉおおっ! あああっきたああぁぁあ! あああだめいっちゃあああああいくいくいくいくうぅああああああああああああ!!!!!!!」
じゃぶん
「はぁうぅ……」
「ふぅ」
すっかりノーミソがとろけたまんま、あたしたちはいっしょにゆぶねにつかる。
ちょっとせまいけど、なんとかふたり、ゆぶねにおしこんだ。
お湯は、かなり、ぬるい。けど、いまのあたしにはちょうどいい。
あ~きもちい~な~……
「都ちゃん、まだ目がイッてるよ」
「……涼の、せいだもぉ」
「……まあ、そうだけど」
あたしは涼にかかえられたカッコで、お湯につかってる。せまいからね。
「大丈夫、ぬるすぎない?」
「ん……だいじょぶ」
涼にもたれかかって、目をとじる。
涼に、かかえられて。
涼のカラダ、あったかい。
エッチでドロドロの、あたしが。
涼のなかに、溶けていきそうで。
「あ~あ、今日でデートも終わりか」
「そだね……」
「何か、もっとベタベタしてたかったなあ」
「ん~、あたしもぉ。……イチャイチャ、すきぃ」
「どうする? 学校でやってみる?」
「ぅ……はずかしい……」
「ってことは、やってはみたいわけね?」
「むぅ……いじわるぅ……」
「やってみたいんだな……」
「……(こく)」
「……完全にデキあがっちゃってるな」
「ん~……なに、が?」
「バカップル一組」
「……涼が、バカップルって言い出したくせに」
「まあね」
「ふふふ」
「ふふっ」
こんな具合に熔けきっていたもんだから、涼はどこであたしの催眠を解くか、とっても迷ったらしい。
結局、「今朝は終了」といわれたのは、あたしが湯船から出る寸前だった。
その瞬間にキスされて、あたしはまた熔けてしまったわけなんだけど……。
< つづく >