第一章 人材探し
暗く冷たい地下深くで、女の嬌声が響く。
女は犬のような姿勢で、男に抱かれていた。だが、その声に屈辱は無くただ悦びだけがある。
「あぁぁあああぁぁぁっ!」
女が達すると同時に、奥深くに突き刺さった男の分身からどくどくと大量の精液が流れ込む。
男は、ぐったりと脱力した女から分身を引き抜くと、暗い部屋の壁に向かって歩き出した。一歩二歩と歩を進めると、壁に設置されていた無数のモニターが起動した。
モニターに映し出されたのは、この地下建造物の全ての施設。
武器庫には、平和ボケしたこの国を混乱の渦に叩き落すには充分な、銃器を初めとした凶器が出番を待って牙を磨き、それでも不十分なら兵器開発プラントがいくらでも破壊の申し子を生み出すだろう。
トレーニングルームでは男の手足たる兵士達を育成し、宿舎がその兵士たちの英気を養わせる。
医療設備では完全な治療が約束されると同時に、違法薬物や人体実験を行うことも男の自由だ。
コンピュータールームでは、自身は鉄壁のセキュリティに守られながら、各国の機密を丸裸に出来るだろう。
そして男に逆らうような不埒者には、脱出の希望なき監獄と拷問質が待っている。
この地下の帝国の主我尽は、ニヤリと不敵に笑った。
「完璧だ、施設に問題は無い。・・・運用する人材が居ればっ!」
そう、この地下秘密基地には我尽と薫の二人しか居なかった。
「無限さんは、・・・一体どうやってここを維持していたんでしょう?」
ぐったりとしていた薫が、まだ興奮が冷めやらぬ様子で頭を抱える我尽に問いかけた。その問いに、振り返る事無く答えた。
「多分、オヤジが連れて行ったあの女達が維持していたんだろう。・・・基地やら資産やらは残してくれたが、それを維持するための人では、残らずもって行きやがって」
人手不足は、我尽にとって深刻な問題だった。資産の方なら当座は何とかなる。株や先物取引は、我尽一人でも何とかできるし、学園や大学等には無限が雇った経営者がいる。
が、基地は・・・このままだと掃除もままならない。この地下秘密基地は、我尽と薫が一日じゅう掃除しても、掃除しきれないぐらいに広い。元々何百人もの人数が収容可能な施設なのだから、当たり前だが。
「・・・人材をどうにかしないと、世界征服どころじゃないぞ」
この状態で、三年ぽっちの期間でどうしろと言うんだ? 我尽は胸中でアメリカに旅立った父に問うたが、もちろん答えが帰ってくるはずは無い。・・・もし返ってきても『試練じゃ』の一言だけかもしれないが。
「それに、もう一つの方・・・大口叩いた俺が悪いんだが、孫千人も難しい問題だな」
千人の内一人目を薫に孕ませようと、ついさっきまでがんばっていたのだが・・・。
「我尽様、すみません。今日安全日なんです」
「・・・よりによって。天中殺・・・と思うのは贅沢なんだろうな」
売れば一生遊んで暮らせる財産に、美人の奴隷。たしかに贅沢だ。
「それにしても薫、お前危険日とか調べていたのか? お前が俺の奴隷になってから五年になるが、一度も中に出すなと言ったことが無いだろう」
怪訝そうに訊いてみると、薫は艶っぽい笑みを浮かべた。
「中に出してくださいと言ったことなら、星の数ほどあります」
「・・・今にして思えば、月に何日か膣内射精をやけにねだる時があったな。、・・・気づけよ、俺」
「それはともかく、現実的に子供を三年で千人作ると言うことについて、考えてみよう。思わず現実逃避のために快楽に走ってから言うのもなんだが。
まず、子供は精子と卵子が受精してから十ヶ月程で生まれる」
「なら、私も入れて三百三十四人、最低でも女が必要ということですね」
「いや、そんな単純じゃない」
我尽は薫の意見に頷いたら、どんなに楽かと夢想しながら続けた。
「子供を生んだ後、授乳期は女に膣内射精をいくらしようが孕まない。排卵が無いからな。授乳期の期間は差があるが、半年ということは無い。つまり、今日から孕ませるにしても必要な女は、五百人以上になる。
・・・いくらか条件を緩めもらわなかったら、多少は楽になったが」
無限に緩めてもらった条件は、まだ生まれていない胎児もカウントに入れる事と、掌握術を禁止するのは精子や卵子の生存時間に対する事のみと言う、二つだ。これにより、とりあえず妊娠がわかればカウントされる。さらに、回復力を『強化』することで、我尽はいくらでも女が抱けるようになった。
つまり、余裕が僅かながらできたと言うことだ。
「余裕があっても無くても、孕ませる女は選ぶのが条件だからな。それはどうするか・・・」
「あのー、我尽様。何も三年で千人全てを作る必要は無いのでは? 無限さんも『三年後に帰国する』とは言っても『三年でやれ』とは、一言も言っていないみたいですが」
その通り、たしかにその通りだ。無限の三年後の帰国は、結果を見るためではなく途中経過を見るためだ。
「たしかにそうだが、努力した姿勢とある程度の成果を上げる必要はある。・・・でないと、今度は何を試練にされることか」
それが我尽の最も恐れることだった。
「幸いな事に、医療施設はある・・・産婦人科医師と看護士がいないが。だから後は女の選抜だ」
選ばなくいいなら、それこそ最低基準の容姿の女達を適当に選べばいいのだが、そうも行かない。念を押されてしまったからには。
「が、俺一人で見て回っていては、それこそ何年時間があっても足りない。だから俺以外に一部は選抜させよう。大学や会社、病院などは」
野性味が強い容貌をしているものの、我尽の年齢では大学までならまだしも、会社や病院の内部は立ち入ったら目立つ。その上、そういう場所は内部の人間以外の出入りも、学校施設と違って激しい。なので、人任せに出来るのならそうすべきだ。
「誰に任せるんです?」
「その施設の人間にやらせる。掌握術を使ってな」
掌握術は大勢に簡単な内容の『誤認』をかけるよりも、一人に繰り返し複雑な『誤認』をかけるほうが精神的に疲労する。だから、一人をエージェントとして操り、その組織の人間全員に『こいつのやることは正しい』と操る方が効率がいい。
「それにしても、出来たら全員を一度に術にかける機会があればだの話だがが・・・。
施設を運営する人間は、親父と同じように集めた女達を仕込んでどうにかしよう。薫、お前にもいくつか知識と技術を『転写』する。いいな」
「はい、もちろんです」
「それが済んだら、エージェントを作りにいくか」
そして、瞬く間に一週間の時が流れた。我尽は父の残した資産の会社や学校を周り、選別の準備を行い終えることが出来た。薫も、『転写』された知識と技術を使いこなしつつある。・・・残念ながら、まだ妊娠は確認できないが。
「さて、これでやることはやった事になるが、このまま果報を待っているのも時間の無駄だ。俺はとりあえずここの学園に行こうと思う」
我尽が薫に見せたのは、学園のパンフレット。
「この学園では、俺が直接人材を選抜する」
「人材・・・とっ、言いますと女ではないんですか?」
「女も捜すが、男の部下も一人くらい必要だ。女は俺が一人残らず掌握術で塗り替えるだろうから、掌握術を使わなくても俺に従い、意見を言える奴が必要だ」
「つまり、お友達が欲しいんですね」
ゴフッと、我尽は盛大に咳き込んだ。
「図星みたいですね」
「何で解った?」
「だって我尽様、私がこんなメス奴隷にあるまじき生意気な口をきくことも、許してくださるじゃないですか」
返す言葉も無い様子の我尽。
「それに我尽様昔からお友達がいなかったみたいですし」
「・・・それ以上図星を突くんじゃない。ついでに言っておくが、俺が直接この学園に行くのは他にも試したいことがあるからだ。
掌握術で直接妊娠の可能性を上げる事が出来ない以上、他の方法を取るしかない訳だが、その方法をいくつか考えついた。それを試そうと思う」
薬品も使えないので、そうやって小細工を弄するしかないのだ。または、ただ危険日にひたすら膣内射精を繰り返すと言う、地道な手段を繰り返すかだが・・・。
「図星を刺される前に言っておくが、正直言って少しぐらい羽を伸ばしたいと思っているし、掌握術を使っていろいろと遊んでみたいというのも本音だ。例えば、集めた女の前だけでなく、いろいろと楽しみたいとか」
「・・・我尽様って、無駄だと判ったことはすぐに止めちゃいますね」
あっさりと十代の少年らしい本音をぶっちゃける(例えは除く)我尽だった。
我尽は生徒の名簿を学園の理事長室で、お茶を飲みながら眺める。この理事長質と地下秘密基地は、どういう必要性があったのか知らないが、繋がっていた。・・・趣味のためなら予算も度外視なのが、無限らしい。
「この学園の女子のレベルが高いのも、標準以上の容貌の女教師が多いのも、きっと親父が何かしたんだろうな」
ここまでお算立てをされたら、無限の手の伸びていない所から獲物を探したくなる我尽だった。
しかし、全く手をつけないと言うのも貰っておいて失礼だろう。それに、父に悪気が無いのは判っているので大人しく、しばらくは手の上で活動しようと名簿をめくる。
「とりあえず、三人は欲しいな。・・・ん? この娘には見覚えがある」
我尽が目を止めたのは、二年の向山七海。黒いロングの、かわいいと言うより凛々しい少女だ。当たり前のことだが、ついこの前まで修行に明け暮れていた我尽が、この学園の女子と接点があるはずは無い。
「思い出した。この娘は、俺が好きなアイドルグループの一人だ」
七海が所属している三人組のアイドルグループ『クリームパフェ』は、二年前にデビューしてそこそこの人気を集め、そして今年解散間近のグループだ。ルックスは問題無し、ダンスも出来て歌唱力も充分。なのに人気が出ないのは、マネージャーが悪いのか時代が合わなかったのか。
もしかしてと我尽が探して見ると、残り二人のメンバーもここの学生だった。
「たしか解散は二ヵ月後。だったら、俺だけのアイドルになってもらってもいいか」
二日後、クリームパフェの三人は学園の第二体育館に集まっていた。授業のためではなく、これから急な仕事があるからだった。
「なんだか、学校の体育館みたいな所ね。このテーマパーク」
不満を露にて隠そうとしないのはグループの一人、美川京子。二年生。中学生と間違われることの多い童顔と、つるぺたなプロポーションの持ち主。性格はわがまま。カメラが回っていなければ、生意気さまで加わる。
「文句ばかり言うな。落ち目の私達に仕事を回してもらったのだから、感謝するべきなんだぞ」
そう言って京子をたしなめたのは、七海だ。年を考えれば、京子とは対照的な完成されたプロポーション。すぐにセクシー路線に転向できるだろう。
「それは解ってるけど・・・なんかスタッフも若すぎない?」
「別にいいじゃないか。ちゃんと仕事をしてくれれば、若くても若くなくても」
「ちょっと二人とも、仕事の前なんだから喧嘩しないで!」
険悪になりかけた空気を、どうにか元に戻したのはメンバー最後の一人、姉原恵。中肉中背で、イメージは元気でアクティブな大和撫子。実際、華道と茶道、そして薙刀(!?) が特技だ。
今日三人は、新しく出来たテーマパークの宣伝番組の仕事のためにここに来ている。もちろんそれは、我尽が『誤認』で操作して、思いこませられている嘘だ。そして、京子が若いといったスタッフは、全員部活動だと『誤認』で連れてこられた、学園の映像研の部員達である。
そして我尽の役割は、番組の進行役だ。
「じゃあ、本番いきまーすっ!」
「待った。その前に衣装に着替えてもらわないと」
元気良く声を上げるスタッフに、我尽が待ったをかける。と言っても、衣装らしき物も衣装入れも体育館に持ち込んだ様子は無い。
「あ、そうでした。早く着替えないと」
恵がそう言うなり、その場で服を脱ぎだし、残りの二人もすぐに服を脱ぎだす。着やせするタイプだった恵、予想通りの未成熟な身体つきの京子、そして陰毛が少ない七海。
我尽の修行の成果で強力になった『誤認』によって、クリームパフェの三人もスタッフも今日の衣装は裸だと操作を受けている。そして、番組の台本は我尽の言葉であり、その言葉に従うのが正しいと何重にも『誤認』を受けている。どれだけ非常識な支持を出されようが、少しくらい精神力が強かろうが、逆らうことは不可能だ。
その後、すぐに本番が始まった。三人とも全裸であることを除けば、他の番組と変わらない。が、それは本番開始五分後までだった。
「じゃあ、早速アトラクションを楽しんでもらおう。テレビの前の皆に楽しさが伝わるように、お世辞や作り笑いは無しで頼むよ」
『はーいっ!』
もちろん、本物のアトラクションなんてここには無い。全て我尽が用意した代用品だ。
「まずはメリーゴーランドに乗ってもらいましょう」
と言うとスタッフが木馬を押してくる。木馬といっても、跳び箱にキャスターを付け一段目を改造した、三角木馬だが。
その三角木馬に、スタッフに手伝ってもらってまたがる三人。
「んっっっくぅっ!」
「ぐぅぅぅぅぅぅっ!」
スタッフにぐるぐると円を書いて押される木馬。乗っている三人は、それぞれ脚に力を入れて少しでも性器にかかる体重を軽くしようと、がんばっている。
「恵ちゃん、メリーゴーランドはどうかな?」
「く、食い込んで痛いです」
「何所に?」
「あたしの・・・女の子にです」
赤面してそう答える恵に、我尽は性器等を淫語で言うように、言っていなかったことを思い出した。薫の時は、気がつくと何時の間にか、薫が自分から使っていたのでつい忘れていた。まあいい、次の機会にでもしようと思い、そのままにした。
ふと気がつくと、七海は三角木馬が性器に食い込んでいない。両腿に力を入れて、それを防いでいるのだ。
「七海ちゃんは楽しんでいるか?」
そう言いながら、パシィンッ! と七海の尻を平手打ちする。
「ひっ、ひぎゃあぁぁぁぁぁっ!」
驚いて腿の力を抜いてしまった七海が、一気に三角木馬に体重を預けてしまい、鋭い鋭角が女性器に食い込む。
「そうか、楽しんでいるか」
口元を歪めて、我尽は尻に赤いもみじマークのついた七海を見送った。
「では、次のアトラクションに行こう」
一人元気な我尽。フルーツジュースの面々は、痛そうに股間を押さえている。
「・・・痛むか?」
「当たり前よっ!」
「それだけ元気なら、大丈夫。次はレーザーシューティングゲームだ」
もちろん、ここには映研スタッフのデジカメ以外、ハイテクな物は無い。我尽が指差した的は、子供が夏に遊ぶようなビニールプールの中央に、プラスチックの板を立て、油性マジックで丸を描いただけの物だ。
そして銃は何所にあるかというと・・・。
「銃は、君達の股間にあるものを使ってもらう。三人とも股を大きく開いて、良く狙って、打つときは下っ腹に力を思いっきり入れるように」
股間にある銃、つまりは尿だ。
「言い忘れたが、一位には料理のフルコース。三位には罰ゲームが待っているので、がんばるように」
バラエティーにはよくある展開だが、この場合誰が一位でも三位でも一番得をするのは、我尽一人だと言う点が異なっている。
そしてクリームパフェの三人は、一定の距離を取って横一列に並んだ。脚を大きく開いて腰を突き出し、自分の性器を指で露出させた、刺激的な格好でだ。
この時点で我尽は、今自分がたっているのが無限の手の上だろうがなんだろうが、気にならなくなっていた。居心地のいい巣で充分に翼を育ててから、外に行けばいいだけの話だ。例えば、自分が好きなアイドルを汚し、塗り替えてから・・・。
「んんっ!」
最初に挑戦したのは、恵。プシャァァァッ! と、勢い良く尿がほとばしるが、狙いが正確ではないようで、的の端にしか当たらない。そして、とうとう中心に当たる前に勢いはチョロチョロと弱まり、ついに止まってしまった。
「一位狙ってたんだけど・・・やっぱりだめね。こうゆう狙いをつけるのは」
「満点じゃないけど、的に当たったんだから悪くない」
股間を拭いてやりながら、我尽はそう恵を慰めた。
一方、京子は難しい顔をして何事か考え込んでいる。何か作戦を練っているらしい。
「ねえ、的に何秒以上当て続けなきゃいけないってルールとかあるの?」
「いや、特に無い。一瞬でも当てればいい」
そう我尽が説明すると、京子はニヤリと笑った。
「よーし、なら・・・」
京子は的に対して半身に構えると。そして、ぐぐっと下腹に力を込める。
「やあぁぁぁぁぁぁっ!」
ピュッと、気合の掛け声と共にほとばしる尿。ただ飛ばしただけでなく、同時に腰を回転させることで尿の勢いを増幅させている。
そして尿は、京子の狙い通り的の中心にピシャリと命中した。
「なるほど。玉(尿)がほとんど無いから、短期決戦って訳か。しかし、良く当たったもんだな。・・・慣れているはずが無いのに」
「ざっとこんなもんよっ!」
我尽が感心する横で、勝ち誇って胸を張る京子。しかし、銃(性器)を構えた姿勢で勝ち誇っても、誇っているようには全然見えない。
「さて、後は七海ちゃんだが・・・どうした?」
見てみると、七海は真っ赤な顔をして唸っている。恥ずかしい訳でも、体調が悪いわけでもなさそうだ。ただ単に尿が膀胱に残っていないんだろう。
「では、一位が京子ちゃん、二位が恵ちゃん、三位が七海ちゃん、と言う事で」
「ちがうっ! 銃が不良品なだけだっ!」
「いや、多分そんなことは無いと思うぞ。見たところ、本来の用途に使った様子も無いし」
「・・・は?」
そしてちょっと移動しただけの体育館内。ここがレストランだ。
「では、メニューを発表する。罰ゲームの七海には、特性クリームコーラ一気飲み。
二位の恵はシロップ漬けのスウィーツ。
そして一位の京子は、肉料理のフルコース」
「・・・炭酸一気飲み・・・辛そう」
「あのー、シロップ漬けのデザートって、何を漬けた物なんですか?」
「よしっ! あ、言っとくけど鶏肉は止めてね」
三者三様のリアクションを見せる、クリームパフェの三人。
まずは、罰ゲームの七海からだ。
用意する物はビニールシートとポリバケツ。さらに、イルリガートルと市販させているコーラ、一・五リットル入りペットボトル何本か。
「では、このバケツを跨いで何があってもじっとしていろ」
「ここで作るの? クリームが無いけど」
「クリームをグラスに入れるのは、コーラをグラスに注ぎ終わってからだ」
「作り方はまず、この容器にコーラを注ぐ」
イルリガートルの容器に、コーラを注ぐ。シュワシュワと泡を立てて容器に納まるコーラ。その泡が無くなるまで待って、また注ぐ。そうして容器一杯までコーラを注ぐ。
「そしてこのチューブを、グラスに入れる」
そう言いながら、我尽はチューブを七海の肛門に入れようとする。
「そ、そこはグラスなんかじゃっ・・・!」
「グラスだ。ここはグラス」
「う・・・はい、グラスです」
自分の掌握術の技量が格段に進歩している事を、我尽は改めて認識した。昔なら、言葉だけではなくここでも『誤認』を使わなくてはならなかったが、今はすでにかけてある『誤認』で充分な効果が発揮できている。五年の修行は役立っている。
「では、グラスにチューブを入れる」
「っんぐぅ」
七海が肛門にチューブを入れられて、獣のような声を堪えきれず上げる。
「そして、チューブが抜けないように深く入れてから・・・」
「っく、うう・・・」
「肛門の括約筋を少し『強化』する」
言葉の通り、わずかばかり括約筋の力を強くしてやる。これで、まかり間違っても七海が途中で洩らしてしまうことは無いだろう。
「そして、イルリガートルの止め金を緩める」
チューブを通ってコーラが、七海の肛門に飲み込まれていく。
「冷たいっ、お腹が―――」
「炭酸飲料は、冷たいほうが美味い」
きっぱりとそう言い切って、七海の苦情を切る我尽。その間にもコーラは、七海の肛門に注入されていく。イルリガートルは、止め金で閉めるか容器が空になるまでチューブの先に液体を注入し続ける医療機器だ。もちろん、注入される側の意思なんて構わずに。
程なくして容器は空になり、コーラ一・五リットルは七海の肛門に残らず注入された。七海の腹は、ぽっこりとふくらみ、グルルと破滅的な音を立てている。
「お、お腹が・・・苦し・・・」
脂汗を流しながら、七海がかすれた声で便意を訴える。浣腸未経験の七海にとって、激しい便意との戦いは、地獄の苦しみなのだろう。
括約筋を強化されているために耐えられているが、トイレに行けない以上、それも苦しみを長引かせているだけに過ぎない。
「さすがに二本目は無理か・・・。
では、いよいよクリームを入れよう」
「それで、入れる・・・の?」
「いや、他の機械を使う。だからチューブを抜くから、中身が出ないように力を入れろ」
七海の直腸内に潜り込んでいたチューブを、ゆっくり引っ張り出した。我尽に言われた通り、七海は肛門に力を入れて、中身を出さないように耐え抜いた。
そしてその肛門に、我尽はペニスを押し付ける。
「え、それでクリームを入れるつもり? そんなの入るはずが・・・」
「いや、入るようにする」
ペニスを七海の肛門に挿入しながら、括約筋に今度は『低下』をゆっくりとかけていく。ペニスが入る、ぎりぎりの締りを調整するためだ。
ズブッ、ズブブブッ、と七海の肛門は我尽のペニスを飲み込んでいく。
「うぐぐぅ、早くくりーむだじてぇ。おじりが、おなががぁ・・・」
「そうすぐには出ないんだ。残念ながら」
七海の肛門は『低下』をかけられたとは言え、我尽のペニスをぎゅうぎゅう締め付け、直腸もビクビクと痙攣して快楽を与えている。それに、我尽の下腹部に当たっている七海の汗で濡れた尻も、冷たく柔らかで気持ちがいいだろう。
しかし、挿入しただけでクリーム(精子)を出してしまうほど、我尽も初心ではない。
「じゃあ、くりーむは―――」
「入れるのに時間がかかる」
七海の言葉を遮って、我尽はそう言うと同時にピストン運動を開始する。最初は短く、そしてだんだんと肛門からペニスが抜ける寸前まで引く、長いストロークで。
「あぎぃっ! ぐぅぅっ! かはっ! やめ、揺すると、おなかがぁっ!」
七海の腹の中で、激しいピストン運動によってコーラが泡立っているのだろう。七海の腹からはギュルルとか、ゴロロと言った破滅的な音がひっきりなしに鳴っている。
そして、七海の悲鳴が勢いをなくし始めた頃に、やっと我尽は七海の腸内にドピュピュとクリームを出した。
「やっと・・・出た・・・」
「完成。ではっと・・・」
我尽は七海がバケツの真上に来るようにしてから、七海の肛門からペニスを引き抜いた。
その途端、ブババッと音を立てて、コーラと便と精子の混合物が、七海の肛門から吐き出される。七海はそれを止めることもできず、ただ苦痛からの解放と排便の快感に酔っている。
「出てる・・・ぐらすから、いっぱいでてる・・・」
「で、お味の方は?」
「おいし・・・かったですぅ」
そう答える七海の顔には、凛々しさはすでに無く、ただ恍惚とした瞳で前を眺めていた。
「さて、これで羽伸ばしは終わりだな」
我尽が呟いた通り、これまでは子作りとは全く関係ない。ただのお遊びしか、我尽はしていない。我尽は子作りにはムード(主に自分の)も重要と考手いるが、膣内に射精どころか挿入もしないのでは、子供が出来るはずがない。
そして、それを終わりにして、薫に語った子作りのための小細工を試してみるつもりなのだ。我尽が考えた小細工は、四つ。そして、実際に試すつもりなのは三つ。クリームパフェのメンバーの数とぴったりだ。
「一人一つずつとして・・・まずは恵の下準備からするか」
我尽はスウィーツを待っている恵に、『誤認』をかけた。恵みの肉体に、空腹だと勘違いをさせたのだ。それだけでなく、女性器と肛門の快楽を感じる神経も『強化』する。
「恵、スウィーツの準備ができたぞ」
「本当? よかった。いきなりお腹がすいてきちゃってて」
我尽が用意したスウィーツ。それは、七海だった。スタッフによってきれいにされた七海が、床に大の字の姿勢で横になっている。
七海にはこれから何をするのか我尽は説明しておらず、ただ横になって待っているようにとだけ、指示を出していた。
「な、七海ちゃん?」
「スウィーツだ。これは、スウィーツ。
ほら、今シロップをかけるぞ」
我尽は用意していたメイプルシロップを、七海の女性器にかける。
「どうぞ、召し上がれ。ちなみに、このデザートは食べるのみ作法があって・・・こうやって直接舌で舐め取って食べるんだ」
恵に七海とシックスナインをさせるような体勢を取らせる。
「な、何? 何なの?」
恵の性器が顔の真上に来て、不安そうな声を七海が上げる。スウィーツ扱いされた時は冗談かと思ったが、我尽が冗談で済ますつもりが無いと気がついたからだ。
恵も最初は戸惑っていたが、目の前のメイプルシロップの甘い香りが恵の空腹を寄り激しく感じさせる。
ゴクリと恵が唾を飲み込んだのを見て、我尽は後押しの一言を囁いた。
「食べていいんだぞ。これは番組の企画なんだから」
その言葉が、恵の戸惑いも躊躇も取り去った。これは番組の企画だから、食べなくちゃいけない。免罪符を手に入れた恵は、食欲のままに言った。
「いただきまーすっ!」
「え? 恵、何言って・・・あぁぁぁっ!」
恵はベロベロと七海の性器に舌で、メイプルシロップを舐め取り始める。そこにクリクトスがあろうが、膣口があろうがお構い無しだ。
しかし、この恵の勢いでは、すぐにメイプルシロップはなくなってしまうだろう。我尽はそのため恵の味覚に『誤認』をかけた。七海の愛液がおいしいと感じると。
「美味いか?」
「はいっ、おいしいれすっ!」
我尽の質問に答えながらも、舐めるのを止めようとしない恵。そんな恵に我尽は、アナルバイブを手渡す。
「これをこの穴に入れて出し入れすると、シロップが多く出るよ」
恵は我尽に渡されたアナルバイブを、一瞬の躊躇もせずに七海の肛門に突き入れた。
「ひぎっ!?」
浣腸とアナルセックスで七海の肛門はずいぶんほぐされていたし、我尽が肛門でも快楽を感じられるようにしていたが、手加減無しにアナルバイブを突っ込まれてはたまらないだろう。
「あひぃ、あぐぅぅぅっ! やめへぇぇぇぇぇぇっ!」
しかし、恵がズブズブとアナルバイブを出し入れしながら舐めているうちに、七海の肛門も刺激に順応できるようになってきた。性器から、愛液をだらだらとたらしている。
「はひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
七海がビクビクと腰を上下させる。イッたようだ。それによって出た愛液を、恵が遠慮なく舐め取っていく。この分なら、七海が気を失っても恵みは舐め続けるだろう。
我尽は責め続けられる七海の顔を覗き込んで、話しかけた。
「恵を止めてほしいか?」
「とめへぇぇぇ・・・お尻こわれるぅぅぅ」
「じゃあ、同じようにこれを恵のケツに突っ込んで動かし、恵のオマンコを舐めればいい。そうすれば恵も七海がどれだけつらいか、解ってくれるだろう」
自分がされて嫌な事は、他人にしちゃいけません。子供の時誰しも一回は習う言葉だ。我尽はそれを恵にさせようと七海に持ちかけ、恵に渡したのより小さいアナルバイブを手渡したのだ。
七海はそれも番組の内容だと思い、恵みに自分の辛さを理解してもらおうと、アナルバイブを恵の肛門に突き刺したと同時に、顔の真上にある恵の女性器に舌を伸ばす。。
「んぶっ!?」
突然の肛門の痛みと股間の刺激に、恵が七海の性器に口を付けたままで、くぐもった驚きの声を上げる。しかしそれも、我尽によって快楽の感覚を『強化』された恵には、ただの激しい快楽になってしまう。
これで二人は、我尽が止めるか気絶するまでシックスナインを続けるだろう。
「さて、恵の準備はこれで充分。次は京子だな」
京子の感覚をいくつか『誤認』してから、フルコースのスタートだ。
「さて、京子はどんな肉料理が好きなんだ?」
何を出すかは決めているくせに、我尽は質問する。それに京子は素直に答える。
「そうねー、鶏肉以外なら大体好きだけど」
「そうかそうか。
一品目は牛肉のカルパッチョだ。これは手や歯を使わずに食べるのがマナーなので、守るように」
「解ってるから、さっさと出しなさいよ。いちいち前置きが長いわよ」
お世辞や作り笑いは無しでとは言ったが、ここまで正直に言われるとは思っていなかった我尽だった。
「・・・ではどうぞ、これが牛肉のカルパッチョだ」
我尽が出したのは肉料理ではなく、自分の舌だった。口から舌を出した我尽の間抜けな顔を見て、京子は笑うどころか『おいしそう』と一言言うなり、我尽の舌を口に入れ、歯が使えないので自分の舌を絡ませて味わう。
形としては、これでディープキスだ。我尽から舌を動かしたりはしないが、京子はもっとカルパッチョを味わおうと、我尽の口腔の中に舌を入れてくる。
京子の舌を充分味わって(味わわれて?)から、我尽は二品目を京子に出した。
「二品目はミートボール。これは自分で食べるんじゃなくて、人に食べさせてもらうのがマナーだ」
「それなら、早く食べさせてよっ!」
だらだらと、涎を上の口と下の口から垂れ流しにして、京子が要求する。その瞳には、誰の目から見ても快楽の光があった。
何故ここまで京子は興奮しているのか? それは我尽が京子に七海と同じ『強化』を、そして奥伝『連動』をかけたからだ。『連動』させたのは、京子の舌とクリクトス。ただしこれに『誤認』を絡めて、我尽の舌と触れている間のみとしている。
つまり、京子は我尽と舌を絡めると、クリクトスを弄られている快楽を感じるのだ。
「まあ待て、食べさせるのは俺じゃない。
・・・そこの君」
「僕ですか?」
返事をしたのは、デジカメで撮影している映研部の男子。京子に負けず劣らずの童顔で女顔の美少年だ。
・・・もちろん我尽は顔でこの少年を選んだわけじゃない。他の映研部員達と違って、この少年だけが比較的冷静だったからだ。他の映研部は、男子は股間を膨らまして鼻息を荒くし、女子は頬を染めてもじもじとしているが、この少年は若干興奮しているようだが、デジカメを持つ手は震えず、いいアングルで撮影を続けている。
「そうだ。君に食べさせてもらうといい」
「うん。さ、早く食べさせてっ!」
頼んでいるとは思えない横柄さで、京子が少年に要請する。しかし我尽は京子ではなく、少年を観察していた。
ややあって、少年が答えた。
「お尻の穴をカメラに良く見えるようにして、『京子のケツ穴にミートボールを食べさせてください』って頼んでくれたらいいですよ」
「・・・百二十点。合格だ」
「はあ? 何がです?」
「いや、こっちの話だ。気にするな。
京子、言われた通りに頼め」
京子は少年の構えるデジカメに尻を向けると、尻の谷間を両手で開き、カメラレンズに向けて肛門をむき出しにして言った。
「京子のケツ穴に、ミートボールを食べさせてください」
良く言えましたと答える代わりに、少年は京子の肛門にアナルビーズをデジカメ片手に食べさせていく。
「ぐぅぅぅ、お腹いっぱいぃぃぃっ」
「まだメインディッシュが残っているんだが?」
「でも、もう入らないぃ」
京子の肛門は全てのビーズを飲み込んでいる。ビーズを飲み込んでいく様は、少年のデジカメに克明に撮影されている。
「それは心配要らない。これはミートボールとは別の口で食べるんだ」
これと言って我尽が京子に見せたのは、自身の男性気だ。
「太いソーセージ」
「・・・ソーセージか。まあ、それでいいんだが。で、食べたいか?」
「食べたいっ! 他の口なら食べられるから、食べさせてっ!」
「では、召し上がれ」
もう充分濡れている京子の性器に挿入する。ブツリと、一気に処女膜を破り、亀頭が子宮に当たるまで我尽は押し込んだ。直腸内のアナルビーズと、我尽の性器と擦れあう。
「はひぃっ、おいひいっ!」
しかし置くまで突っ込んだままではいられない。ゆっくりと引き抜いていく。
「いやぁ、もっと食べるぅ」
「いいとも、いくらでも食べさせてやる。・・・おい、タイミングを合わせろよ」
言葉の後半は少年に向けて言うと、少年はわかってますよ言うように頷いた。
少年が頷くのを確認してから、我尽は激しいピストン運動を開始した。そして同時に、京子の舌にカルパッチョを再度食べさせてやる。肛門、性器、舌とクリクトス。この三点を同時に責められて、京子の性器からはつい先ほどまで処女だったとは思えないほど濡れている。
これが我尽の考えた小細工の一番目。女の愛液の量を増やして、膣内を酸性に保ち、精子の生存率と時間を高めようと言うものだ。それほど劇的な効果が期待できるわけではないが、やらない理由も無い方法だ。
処女の証と愛液の混合物が泡立つ程激しいピストン運動の結果、我尽はビュクビュクと、精子を京子の性器の奥深くで放った。
それと同時に、少年がアナルビーズをズポポポポと、一気に京子の肛門から引き抜いていく。
「んはぁっ、おいひすぎるよぉぉぉぉぉぉっ!」
舌を出し、ビクビクと腰を中心に全身で痙攣して激しくイク京子。
「これで一人だが・・・結果が出るには一週間程かかるな。まあ、それはそれとして・・・」
我尽は荒い息をして焦点の定まらない瞳を天井へ向ける京子を、撮影する少年を見てニヤリと笑った。
絶頂の余韻に浸る京子を抱き上げて、代わりに恵に責め続けられていた七海を立たせる。・・・と言うか、恵から引き離す。七海はあれから何回イッたのか、半ば放心状態だ。一方恵みはまだ満ちていない飢えに、瞳をギラギラ光らせている。・・・大和撫子ぶりは何処かへ行ってしまったらしい。
その飢えている恵の前に、我尽京子を降ろす。そして、京子にも愛液を美味しいと感覚を『誤認』させてから、話しかける。
「恵、これがデザートの御代わりだ。京子、フルコースのデザートはすぐ顔の前に出てくる」
「でざーとぉ?」
「いただきまーすっ!」
京子が我尽の言葉を理解する前に、食欲に動かされた恵は京子にまたがると、アナルバイブを京子の肛門に七海の時と同じように突き刺した。
「ひぎぃっ!?」
そして、ほとんど間を置かず、バイブを出し入れされ性器を舐められる京子に、再度我尽は話しかける。
「京子、目の前にある物がデザートだ。すぐ上の穴に刺さっている棒を出し入れしながら食べると、美味しいぞ」
棒とは、もちろん恵の肛門に入りっぱなしのアナルバイブの事だ。
最初はのろのろと、そして次第に激しく京子が舐め、バイブを出し入れし始めたのを見届けてから我尽七海に目を向けた。
これから京子に続いて七海にも我尽は種を付ける事になるのだが、その前に我尽は二つ目の小細工を七海と自分にしておく。この小細工は、単純無比な代物だ。何回もこの小細工を繰り返していれば、確実に成果が出るだろう事は我尽は確信しているが、今回はその何回も繰り返すことが出来るかを試す意味が大きい。
「七海、お前がこれから乗るのは『バイキング』と言う乗り物だ」
バイキングは説明不要なぐらい有名でポピュラーな絶叫マシーンで、ぶっちゃけて言えば機械仕掛けの巨大ブランコだ。大抵の遊園地にはバイキングかそれに類似する乗り物がある。
「あたし、そう言う絶叫系はちょっと・・・」
七海はバイキングやジェットコースター等の絶叫マシーンを、苦手にしていた。普段のキャラクターとのギャップが、多くのファンにはウケていたが。
「心配ない。これは絶叫マシーンではないバイキングだから」
「絶叫マシーンじゃない? ・・・壊れてるのか?」
「・・・まあ、一部壊れていると言えなくもないが。リミッターとか」
それはともかくと、我尽はバイキングの準備を始める。準備も今回は簡単だ。ただ七海を抱き上げるだけだ。
つまり、駅弁スタイルをバイキングに見立てただけだ。そして、そのまま前座無しで挿入する。七海の性器はそれが必要無いくらい、恵によってほぐされている。
ズプププッ、ブツリッ!
「うっ、アアァァァアァアアッ!」
処女膜を破られた瞬間、鋭い痛みに七海が悲鳴を上げる。
が、その悲鳴は長くは続かなかった。
「うああぁぁぁぁああっ! すごいぃぃぃいぃぃっ!」
七海を痛みではなく、圧倒的な快楽の波が襲う。そしてそのまま七海の膣内奥深くまで挿入し続けた我尽のペニスは、ついに七海の子宮口にまで届いた。そしてその瞬間、ドピュルルルッと、怒涛の勢いで射精した。
「あひぃぃいぃぃぃいっ! 熱いのが出てるぅぅぅっ!?」
ビクビクと身体を痙攣させる七海。たった一回の挿入で、七海も我尽もイッてしまったのだ。
「七海と俺の性的感度を『強化』して、『絶叫』ならぬ『絶頂』マシーンの出来上がり。これで俺も楽しめて、短時間で大量の精子を膣内に放てるという訳だ」
ズププププ、ズプンッ! ドピュピュピュッ、ズププププ、ズプンッ! ドピュピュピュ。七海の子宮口をノックするたびに、我尽は精子を際限なく吐き出し続ける。
「やめ・・・へ、ひん・・・・・・じゃう。はへふ・・・ひ・・・ちゃう・・・」
途切れ途切れにろれつが回っていない舌で、七海が我尽に懇願する。
「そう・・・だな。止めよう」
あっさりと我尽は、その懇願を受け入れた。
原因は、我尽も限界が近かったからだ。掌握術で回復を早めることが出来るが、だからと言って回復量より消費量が多ければ、意味は無かったのだ。さらに言うと、駅弁スタイルも体力の消費に拍車をかけた。
「・・・これ、ボツだ。一日一人ならまだしも、一日にこれを何回も繰り返すのかと思うと、楽しむどころか苦行になってしまう」
ペニスを引き抜いて、七海を床に降ろす。横になった七海の下腹部は我尽の出した精子によって膨らみ、入りきらなかった精子が、膣口からゴポリと流れだしている。
「さ、最後は恵か・・・」
栄養ドリンクや亜鉛のサプリメントを呑みながら、我尽は細い声でつぶやいた。
回復力を『強化』しているからすぐ回復するだろう。・・・肉体的には。
「・・・もうあまり疲れるのは無理だな。よし、楽をしよう」
そう決めてから恵の様子を見てみると・・・何時の間に恵の下の京子が七海と同じようになっていた。
「・・・準備は上手く行ったようだが・・・上手く行き過ぎているような。まあ、いいか」
そう納得して、主にスタッフに命じて準備をする。下の段をいくらか取って低くした無改造の跳び箱を、二つ後縦に並べて、その上に板を置いて即席のベッドにする。
「恵、食事はそのぐらいにして、アトラクションに乗ってもらおうか」
恵はまだ足りないと言う顔をしていたが、番組の台本に逆らうわけにはいかず、京子の股間から口を離す。
「それで、何に乗るんですか?」
口調こそ普通だが、女性器はついさっきまでは大淫唇に隠れていた小陰唇がはみ出て、クリクトスも皮から出て外気に晒されている。肛門は、アナルバイブを美味そうに銜え込んで離さない。淫らな立ち姿だ。
「ああ、フリーウォールだ」
「フリーウォール? 私そう言うの大好きなのっ!」
恵は七海とは正反対で、絶叫マシーンが大好きだった。
「そうだろう。きっとこのフリーウォールも気に入るだろう」
我尽がさっき作った即席縦長ベッドに横になると、映研部員の中でも体格の良い二人が、肛門の小型アナルバイブを引き抜いてから、左右から恵の腿と肩を掴んで、大開脚の体勢で持ち上げる。
「おい、そっちの撮影はいいから、ちょっとこっちを手伝え」
呼ばれたのはあの少年だ。デジカメ片手にやって来た彼に、我尽は瞬間接着剤と大き目のアナルバイブを手渡す。
「解っているな?」
「・・・まあ、大体は。でも、終わったら撮影しますからね」
二人のやり取りの後、すぐにフリーウォールは始まった。映検部員二人が、恵を我尽の性器の真上に持ってくる。
そして、一回目はゆっくり降ろし恵の膣口に我尽の男性器を挿入させる。
途中、ブツリと恵の処女膜が破れた。
「んあぁぁぁああぁっ、熱いのが入ってくるぅ」
しかし恵が感じているのは、快楽だけだったようだ。すでに、さっきはまともだったろれつまで回らなくなり始めている。
これが我尽の三つ目の小細工だ。つまり、ひたすら性感を高めただけ。ただセックスに対するモチベーションを盛り上げれば、効果があるんじゃないかと思ったのだ。
別に性感を直接『強化』してもよかったのだが、それをしなかったのはただの我尽の気まぐれだ。
ズブズブと我尽のペニスを飲み込みながら、恵はゆっくり降りてくる。そして、限界まで降りたのを確認してから少年が我尽から渡された中型アナルバイブを、恵の肛門に半ばまで挿入する。
「お尻にも、入ってきてるぅぅぅっ!」
そして、バイブの底を瞬間接着剤で板と接着して固定する。これでフリーウォールの閑静だ。
「もっとぉ、もっと早くぅぅぅっ、動いてぇ」
「いいのか? 早く動かしたら俺は射精して、お前は妊娠するかもしれないぞ」
妊娠してしまえば、引退間近とはいえ大きなスキャンダルだ。・・・メンバー同士のレズプレイの映像を取られていては、もう意味の無い心配だろうが。
「いいのぉ、妊娠してもいいから早くこのフリーウォール動かしてぇぇぇっ!」
しかし、恵は一瞬たりとも躊躇わなかった。
「よし、動かせ」
我尽の指示を受けて、映研部員達が恵を激しく上下に上げ下げを始める。少年は前に回って、我尽と恵の接合部が良く映るように撮影している。
「あぐぅぅぅっ、これ気持ちいいのぉぉぉっ! 子宮がズンズン突き上げられて、バイブがお尻の穴えぐってるよぉっ!」
手加減無しの上下運動を、恵の性器と肛門は快楽をもって受け入れている。舌を出し、よだれを垂らしながら快楽をむさぼっている。
キュッキュと締め上げてくる恵の膣に、我尽は射精感のままに精液を放つ。
「あはぁぁぁ、せーし・・・せーし出てるよぉぉぉ」
映研部員は、一旦上下運動を止める。
「どうする。ここで止めて降りるか?」
「やあぁぁぁ、もっとズンズン子宮叩いてぇ、あったかいせーし注いでぇぇぇ。赤ちゃん妊娠するからぁ」
我尽が笑って、映研部員達が上下運動を再開させる。少年は、恵の快楽に歪んだ顔を映していた。
< つづく >