- 長い廊下 -
ジジジジイ。ジジジッツ・・。
スキーウェアのチャックを早く下げたり、遅く上げたりしながら、愛子はチャックを見つめていた。
「??」
一昨日、上森愛子は21年間、初めてで最高の快感を味わった。想像も絶する快感。いままでしたことの無い顔。よく言えないが、心に何かが残った。
「???いつも通り右手でコウ!」
チャックを下ろす。
「ま、ま、まぁ良いかぁ。別に望んでないしぃ。やろうと思えばできるしぃ・・。」
チャックを上げる。
嘘である。一昨日の夜も、昨日も、自慰にふけった。しかし、全然感じなかった。イクものの、それ以上が無い。終わっても、すぐに欲しくなる快感。
「・・上森?」
『ひゃぁ!!』
ドアの向こうから、上城コーチの声がした。驚きのあまり、少し体が宙に浮いた。
「上森?入っても良いか?」
『い、いえ。まだ着替えてますので。もう少しで終わるので、練習場で待っててくれませんか?』
「ああ。分かった」
・・コツコツコツッ・・
上城の足音が小さく、遠のいて行った。
「・・っつんはぁ。ビビッた」
頭を掻いて、板とストックを手に持ち、ドアに開けた。冷たい風が頬を刺す。更衣室は、雪上練習場の隣に建っている「雪上競技特別校舎」。通称、「かまくら」に入っていた。かまくらには、室内練習場やシャワー室、多目的ホールなど、多くの施設を収納しており、日本で4番目に雪上設備の整っている学校でもあった。
更衣室はかまくらの奥に有り、エントランスから、窓の無い廊下(お化けトンネル)を通るとあった。
「お化けトンネル嫌い。本当にヤダ!設計者の顔が見たい。第一、長い!短距離走の練習をしろって言うの!」
グチグチ良いながら進む。っと、ふと前方右隅に目が止まる。
・・ギュウウウン・・ジャワジャワジャワッツ・・
前頭部から後頭部に蟲が這うように違和感が増大していく。後頭部から脊髄、背骨を這ってく。
視線が動かない。動かせなかった。前よりも少し多い違和感が体内を這っていく。
・・一点を目指して・・。
蟲はやがて下腹部。アソコの入り口に到達した。肉厚のある陰唇をこじ開け、内部に侵入しようとする。
「っはぁ。なん」
膝が震え、頭が重い。手を膝に置いて前かがみの格好になる。柔らかいミルクティーカラーの髪から汗が滴る。
・・ムゾ。ムゾムゾムゾ
蟲の細長い足が、マOコの内部を掻きながら、奥へ奥へと進んで行く。細長い足の群れは、柔らかいホウキのように内部を掻きまくる。
蟲は、個々が思考を持っている為に行動の予想が出来なく、あらゆる角度からの快感を与える。
「んんっつ。ああ!!」
立ってられず壁に寄りかかる。アソコの奥からは、薄く透明な汁がにじみ出てきた。
「熱い!熱いよォ!!」
汁はドンドン増大してゆき、オレンジのパンツに楕円形のシミを作っている。
・・ガザガザガザ・・
蟲は、マOコの内部が濡れ濡れになって、なかなか前に進めなくなり、さらに激しく内部を掻き回した。その中の数匹は深奥にたどり着き、子宮を刺激していた。
「ああ!奥にぃぃ。奥に来ている。ダメ!そこはダメ!掻かないで。だめぇ!」
やけに冷たく感じる壁を指で掻きむしる。汗で濡れているせいでツルツルと滑りが良い。愛子は立ってられずに膝を崩した。
「っはぁ。ぅぅああ。廊下なのにダメ!コーチや学生が来ちゃう。どうしよう、こんな姿見られたら!いやぁ。いやぁ」
ウェア内は汗と独特の臭いで蒸し返していた。その臭いと、学内廊下という場所が、淫らな気持ちを高ぶらせ、快感を高める。
「んんんんんっ。ああ。もうだめ。」
愛子は左手で、ウェアの上から勃起した乳首を一生懸命擦る。下着とTシャツが微妙な刺激を織り成し、心地良い。
「っはああ。もっとぉ。もっと欲しいの。奥に奥に欲しいのォォ」
さらなる快感を求めて、アソコを右手で強く押す。押すたびに、大量の汁のせいで、ぐちゅ、ぐちゅっと音がたった。
「・・!!!!はぁぁ。キタのキタキタ。キタのぉ!熱い!溶ける。熱くて溶けちゃう。ああっ・・あああああ!!」
ビュチュっと濃い汁が泡を立てて噴出した。髪や顔からは大量の脂汗が滴り落ち、床に
小さな水溜ができていた。いつのまにか内部からは蟲が消え、大量の愛汁だけが残っていた。
「・・行かなきゃ。コーチに怪しまれちゃう」
ふらふらとした足取りで立ちあがり、廊下をゆっくりと歩き始めた。右前方には小さな水溜りが出来ていた。
………………………………………………
マズイ事になった。他学部で体育の授業があったようで、奥の更衣室、シャワー室を利用する人が前から続々と来るのだ。お化けトンネルはまだ半分。残り25Mもある。
「・・だよ。そうそうそう!アハハハハハッ」
「マジ。信じられなーい。・・!ねぇ、あれって上森愛子じゃん」
(・・!!!どうしよう。気付かれないかな、ウェア着てるけど色が少し変色してるし、それに臭いが・・。)
愛子は、やけにオドオドしていた。しかし、有名人の愛子にとって、すれ違う人に見られるのは仕方が無い事であった。やけに、視線を感じ、痛いくらいである。
「ねぇ、なんか臭くない?」
(!!!!ウソ。ウソだ。いくら、お化けトンネルが狭いからって、でも、考えてるよりも凄い臭いなのかな私。)
「バーカ。あんたの汗の臭いよ!加奈子!」
「ウソォ。マジですか?浅子も同類でしょ。・・でも、なんか違う気がする。」
「うっさい。行くよ。行きますよ。」
(はふー。恐わいっ。凄いスリル。・・えっ、なんか、また熱くなってきた。)
2人の女の子の背中を見ながら愛子は、複雑な気分になった。トンネルは残り15M。
「あ!愛子ちゃんだ!!かわいい。あれで才能も有るんだもん、神様は卑怯だ!」
「おい、聡子。本人を前に言う事じゃない」
長身の男と小柄な女の子のカップルが前から歩いてきた。
「ウェア見て!凄くかわいい。白と赤、両方とも聡子好き。」
「すげーな。あれで高性能なんだろ。熱を逃がさずに、汗をもう一回暖めて、体の動きをほぐすんだってよ。」
「スゴー。・・ん。なんだ3色使ってたんだ、あの服。」
「2色だろ。バカ聡。」
間違い無い。視線は股間部に来ている。相手の女の子が子供っぽい為、気を使わずにマジマジと見てくる。
(ちょっとヤダ。見すぎ。マズイって・・。ヤバ。ほんとに変色してるじゃん。・・それにしても熱い。熱いよ。パンツが濡れているせいかな?アソコが痒くなってきた。熱い。)
愛子はうつむいて早足で過ぎ去ろうとしていた。しかし、頭とは裏腹に、足がゆっくりとしか動かない。ゆっくり、ゆっくりと・・
容赦無く、女の子は見ている。まるで視線が、そこから外れないかのようだ。瞳孔は絞られ少しの情報も逃すまいと見ている。
(熱い。まるで視線で穴を開けられていくみたい。気持ちいい。「ばれたら」どうしよう。バカ。よけいに濡らしてどうするのよ。本当にばれるわよ。でも止まらない・・。)
少しづつではあるが、ウェアの股間のシミが広がっていた。ウェア内は凄い事になっていて、オレンジのパンツは原色を留めていない所が大部分であった。
「・・と!聡子!!」
「ま。何?」
「アホ面してないで、着替えようぜ。俺達のウェアは高性能じゃないんだ、風邪ひくぞ」
「うん、で、でも・・」
聡子の声に耳を貸さずに、和利は手を引っ張って奥へ進んで行った。
愛子の顔はトロンっとして棒立ちになっていた。聡子の目も離れずに、股間を見つめ続けていた。
(もっと。もっと見て。行かないでお願い。もっと熱くして。熱く、熱くして。)
足をモジモジさせながら、必死にアソコの痒さに耐えていた。
(・・イレ。トイレだ!トイレに行こう。トイレに行って思いっきりいじろう。もうどうなってもいい。この流れに身を任せたい。)
愛子は、小走りでトンネルを抜けた所にあるトイレを目指した。少しでも早く、トイレの個室に入りたい。早く、早く!!
…………ガッ!
後ろから肩を捕まれて、愛子は急に止められた。振りほどいて前に進もうとするのだが、自分よりも力が有る為に振りほどけずに、体をよじりながらあがいた。
「・・イコ。愛子さん。上森愛子さん!!」
振りかえると、そこには男が立っていた。脂っこい髪。けして格好を考えて伸ばした髪ではなく、「伸びてしまった髪」。二重の目が嫌な雰囲気を強めている。
「ナニ!何なの!」
少し男が引いた。おそらく、凄い顔だったのであろう。
「あの・・。以前言ってた、広報委員の坂部勝也です。来月の『白い足跡』の取材を申し込んであったと思うのですが・・」
坂部の声は、最後には消え入りそうな声になっていた。
「え!ああ。ゴメンナサイ。聞いてるわ。そ、そうね、来週の水曜だったよね。大丈夫。空けといてあるから」
痒い。マOコを掻きたい。ウズウズするよぉ。
「そ、そうですか。良かった。すいません。いきなり引きとめてしまって、体育が終わったら上森さんを見かけたので、その、つい・・。すいません」
ペコペコと頭を下げながら、坂部は言った。
「い、いえ。じゃあ失礼します。練習があるので・・」
きびすを返して愛子は前に向きなおした。アソコからはビュチュっと音がした。
股間の熱は増しつづけている。内部からは大量の我慢汁が出てきており、クリトOスは自分で皮を持ち上げ様としているのが分かった。
(早くしたい。もうダメ。我慢でき無い。早く欲しい。掻き回したい!!)
早足でトンネルを抜けようとしていた。残り2M位のトンネルの外からは、エントランスからの光が入り込んでいる。
「上森さん!!………ガロア虫って知っています?」
(??。何こいつバカ?そんなの知るわけ無いじゃない。何かキモい。第一、虫は全般的に嫌いなのよ。それに、今はそれどころじゃな……ム・シ)
愛子は変色している下腹部を見た。
「2亜科4属25種の最も小さな昆虫群の一つで、日本を初め、北米、韓国、シベリアなどの北半球の環太平洋地域に分布している虫で、特に高地や洞窟など冷涼な気候の地域を好んで生息しているんですよ。体長は約2センチで成虫は褐色、幼虫は乳白色で、羽はなくて、小さな黒い複眼をもち、尾端に九ミリメートルほどの一対の尾毛がある。食料は、トビムシなどの小昆虫なんですけれど……………………………知ってます?」
強く、最後は子供に教えるように、後姿のまま坂部は語った。
(何?コイツ。知ってるの?私に起きた事を?なんで後を向いてるの。さっきまで執拗に目を覗き込んでいたのに?振りかえれ、顔を目を見せろ!)
「あの…、取材なんだけれど、もう少し、日を改めない?そ、そうだ『ピコル』(入り口近くのカフェ)で話しましょう。ね、行こうよ」
「…………」
「時間有るでしょ。早く、早く」
坂部の左腕を掴み、引っ張ろうとした。しかし、坂部の右手で愛子の手は振り解かれた。
「え?」
突然の行動に愛子は困惑した。坂部の肩がかすかに震えている。
「…………っな。…………よ………」
小声でブツブツいうと、坂部は走り去ってしまった。
愛子はどうしていいか分からなくなり、立ち尽くしていた。足の付け根を愛汁が垂れて行った。股間の痒さで現実に戻された愛子は、向きを直して進もうとした。
しかし、体は前を向かなかった。前方の小さな白い固まりから目が離せなかった。
・・ムゾムゾムゾッ・・
「!!っあ。あああああああ!!」
両手で股間を抑えた。蟲が陰口の肉壁を左右の大きく広げていた。極限まで広げられた陰口は痛みにも似た快感が響く。そのうちの数匹はクリトOスの皮をめくり、豆を刺激していた。
「めくっちゃダメだって。ソコはダメなの!やめてっ!!……あ。あああああ」
赤く充血したクリトOスは感じやすく、繊細な蟲の足でも十分の快感を与えてくれる。焦らされるような快感が愛子の本性に火を付けた。
「ダメ!こんなんじゃダメェ。もっと、もっと激しく掻きたいの、触りたいの、いじりたいのぉぉ」
ウェアの股間部はあきらかに変色していて、濡れている事が分かった。愛子は股間をおさえながらトイレに向かった。歩いた後には、足跡のように水滴が落ちて行く。
4つ有る個室の内、3つが使われていた。唯一空いている1番右の個室に入る。同時にウェアのチャックを下げてTシャツと下着だけになる。
使い物にならない下着を脱ぎ捨て、2本の指を入れる。内部は熱くとろけるようであった。
「足りない。足りないの。2本じゃ足りない」
マOコに3本の指を入れ、親指をアOスに突き刺した。アOス内も熱く火照っていた。指を大きく回し、指同士を擦るように掻きまわす。
「っつはぁ。凄い。凄い。もっと欲しい。奥まで欲しいの。激しく回して、奥もクリトOスも激しく刺激して!!!!!」
指を掻きまわすたびに、淫靡な音と汁が出る。汁はあふれて床に落ちていた。
「んんんんんっ。いい!いいのぉ。凄い感ずるのぉ。初めて、初めてなのぉ。こんなに感じるの初めてなのぉ」
愛子は、指を一層激しく動かした。汁の濃度がドンドン濃くなっていくことが分かる。
「んはぁ。なんで、こんなに気持ちいいのぉ。おかしい。おかしいよぉ。あああっ、いい、いいのぉ」
マOコ内の指を曲げ、くの字にさせ内壁を擦る。
「いいいっ。はぁ。広がってる。広がってるのぉ、マOコが広がってるのぉ」
普段口にしない言葉が簡単に出てくる。それが快感を増してくれている事も知っていた。もっといやらしい事を言いたい。もっといやらしい事をしたい。感じたい。誰でも良いから、『本物』を入れて欲しい。
「だれかぁ。誰でも良いのぉ。私のに入れて、私の中に入れてぇ、足りないのぉ、指だけじゃ足りないのぉ」
腰を左右に振った。指と腰の動きにミスマッチが出来て気持ちが良かった。体が勝手に動いた。快感を貪るように、ドンドン貪欲になっていく。
「っつはぁ。あああああっ。イク!イクのぉ。奥から来る。来るのォ!!!!!」
ビックッツっと体を激しく揺らすと、愛子はぐったりと動かなくなった。
しかし、すぐに指が動き始めた。愛子は国際的な運動選手であると共に、国際的なスタミナと性欲の持ち主であった。
「まだ、まだ足りない。もっと、もっと。やり過ぎて痛くなるくらい欲しいの。欲しいのォ」
アヘ顔の愛子は、ヨダレを垂らしながら自慰に没頭した。何回もするが足りなかった。何回も、何回も自慰にふけった………。時計は11時を回ろうとしていた……。いつもよりも時間が早く感じられた。
愛子と、もう1人。
左隣の個室に居た男にとって、短い3時間であった……。
< つづく >