十億分の一 ~ Puppet ~

~ Puppet ~

「あっ……くぅん……」
 日曜日、誰もいないはずの教室からくぐもった声が聞こえる。
 ぼくは、廊下からその声を聞いている。
 今回もプログラムは完璧のようだ。
(そろそろ、かな?)
 がらっ。
 ぼくはわざと大きな音を立てて扉を開ける。
「あれ?何してるの?」
 びくっ、としたように女の子がこちらを向く。
「し、信くん……」 
 この子は高科絵里ちゃんと言って、背は一学年下に見られるくらい低いけど、ものすごくかわいくてこのクラスのアイドル的存在。
 口に出して言わないけど、好きっていう男の子はこのクラスだけじゃなく、上級生にも下級生にも多い。
 最近胸が急激に大きくなったけど、それは当然ぼくのしわざ。もう多分この学校で一番大きいんじゃないだろうか。
 それだけじゃなく、今彼女は僕の事を好きになっているはずだ。ぼくのする事は何でも嬉しいし、ぼくの言う事は何でもきくだろう。
 ただ、ぼくを好きな事がぼくを含めて他の事に知られるのは恥ずかしいと思っているはず。ぼくがそう仕組んだから。
「絵里ちゃん、どうしたの?今日は日曜日だよ?」
「えと、あの、その……そ、そう、忘れ物しちゃって……」
「でも、そこはぼくの机だよね?」
 絵里ちゃんの席は廊下側の一番前、ぼくの席は窓側から3番目の真中あたり。苦しい言い訳だ。
「それに……ぼくの机のここの所が濡れているのは何でかなぁ?」
 ぼくの机の角の所が濡れて光っている。何でかなんて事はわかりきっているんだけどね。ぼくがプログラムしたんだから。
「え、そ、その……それは……」
 絵里ちゃんは真っ赤になってうつむく。
「ぼくの机でオナニーをしていたんだね?」
「ち、ちがいっ、ま……オナ……ニぃ……なん……」
 声がどんどん小さくなっていく。
「じゃあ、パンツ見せてよ」
「え?」
「だから、スカートを捲くってパンツを見せてよ」
「は、はい……」
 絵里ちゃんはさらに真っ赤になって横を向きながら震える手でスカートたくし上げる。
「こ……これで……いい……ですか……?」
「ん~、よく見えないよ。もっと捲って?」
 絵里ちゃんはぎゅっと目を瞑ってスカートをさらに持ち上げた。真っ白なコットンのパンツがぐっしょりと濡れている。
 今、絵里ちゃんはパンツを見られている恥ずかしさと、ぼくの頼みを聞く事ができた嬉しさの微妙に反する心でいっぱいだろう。
 その心の内を想像するだけでぼくの下半身は軽く反応しそうになる。
「パンツ、濡れてるね……」
「…………」
 絵里ちゃんは唇を噛み締めて何も答えない。
「お漏らししちゃったの?」
「ちっ、が……」
 ぼくは今まで羞恥に悶える女の子がこんなにかわいいとは思っていなかった。でも今はそれを知っている。
 だからぼくはできるかぎりの羞恥を引き出す方法を選び、実行する。
「じゃあ、それは何?何で濡れてるの?教えて?」
「そっ、それは……わっ、わたしの……愛……液……です……」
「それじゃあ、やっぱりオナニーしていたんだ?」
「は……い……」
 恥ずかしさのあまり、涙がにじんでいる。この表情、凄くかわいい。
「ぼくの机でオナニーをしていたって事はぼくの事が好きなの?正直に答えてね」
 ぼくが好きなことを知られる事を一番恥ずかしい事だと思っている絵里ちゃんにとってのタブーワード。
 それを言う事は絵里ちゃんにとって死ぬほど恥ずかしい事。でも、ぼくが正直に答えて欲しいと言っている。心が葛藤で揺れ動く。
「好き……です……」
 真上にあった秒針が一回りする頃、消え入りそうな声で答えた。
「よく聞こえなかったよ、大きな声でもう一度言って?」
 ぼくはさらに意地悪をする。またしばらく沈黙が続く。
「……信くんが好き、です」
 恥ずかしさのあまり涙がぽろぽろとこぼれる。泣き顔もかわいいな。
「ぼくも『絵里ちゃんの事が好き』だよ」
 この言葉は切り替えスイッチ。ぼくが好きだという事がぼくに知られた事は恥ずかしくなくなり、これからはぼくに嫌われる事に恐怖を感じる。今まで以上にぼくのいう事を聞くだろう。
 このワードを聞いて、笑顔でぼくに抱きついてきた。心からの本当の笑顔。羞恥に悶える顔も、泣き顔もかわいいけど、たまにしか見せない心からの笑顔がやっぱり一番かわいい。
「でも、絵里ちゃんはぼくに嘘をついたよね?お仕置するから服を脱いで」
「はい……」
 絵里ちゃんはするするとワンピースを脱ぎ、ぼくの机の隣の机にたたんでおいた。やっぱり女の子だなー、ぼくは脱ぎ散らかしちゃうのに。
「まだブラジャーはしていないんだね?」
「はい……なんだか、恥ずかしいんです……私だけって言うのは……」
 服だけを脱いでこっちを見ている。白いシャツと白いパンツ。清潔感がある。
「シャツとパンツも脱いで。裸になって」
「え!?は、はい……」
 ぼくに背を向けてゆっくりとシャツとパンツも脱ぎさる。
「こっちを向いて」
 ゆっくりと振りかえる。でも胸もアソコも手で隠していた。
「手をどけて、よく見せて」
「……」
 絵里ちゃんが無言で手をどけ、ぼくから目をそらす。美花さんとは違って、アソコは毛が生えてなくてつるつるだ。
「ふぅん、きれいだね……」
 絵里ちゃんの線のようなアソコを軽く指でなぞる。それだけで敏感に反応して震えている。
「それじゃまず、汚した机を舐めてきれいにしてね。手は後ろで組んでね」
「わ、わかりました……」
 絵里ちゃんがぼくの机を舐めている。何だか凄くエッチくて後から犯したかったけれど我慢した。まだ、これからが楽しいのだから。
「はぁ、はぁ……おわり……ました……」
「それじゃそのまま胸を机の上において……」
「はい……」
 今絵里ちゃんはぼくにお尻を突き出した格好でいる。白くてすべすべしたいいお尻だ。
「『パペットモード・被虐の人形』」
「え?今何か言いました?」
 モードを切り替えるキーワードは決して絵里ちゃんの頭の中に届く事は無い。しかし、モードは確実に切り替わる。
「いや、何も……それっ!」
 ぱしーん!
 絵里ちゃんのお尻に思いっきり平手を打ちつける。
「きゃぁっ!」
「それっ!それっ!それっ!」
 ぱしーん!ぱしーん!ぱしーん!
 連続で平手打ちをする。絵里ちゃんのお尻が真っ赤に張れ上がっていく。
「きゃあっ!痛い!痛い!痛い~っ!」
「当たり前だ、お仕置だからな」
 絵里ちゃんのお尻をぼくが何度も何度も打ちつけるうちに瞳は潤み、顔は上気し、息が荒くなり、無毛のアソコからとろとろと愛液が流れ出してきた。
「はぁっ、あっ、いたあぁ~い……」
 絵里ちゃんの悲鳴も徐々に甘く切ないものになっていく。
「もしかして、お仕置されて感じているの?」
「そ、そんなこと、ない、ですぅ……」
「じゃあ、お仕置は終わりだよ」
「え?」
 絵里ちゃんが切なそうにこちらを見る。もう少しでイけそうだったのを止めてしまったのが切ないようだ。
「どうしたの?もういいんだよ?」
「ご、ごめんなさぁい……本当はちょっと気持ちよかったのぉ……だからもっとお仕置してぇ!」
「ふぅん、でも気持ちいいんだったらお仕置にならないよねぇ……」
 ぼくは絵里ちゃんを抱えて、開いている窓までつれていく。ぼくは何故かこう言う時だけ強い力が出せるんだ。
「やぁあっ、見られちゃう!見られちゃうよぉ~っ!」
 絵里ちゃんは真っ赤になって両手で顔を隠しています。
「大丈夫、誰もいないよ」
 日曜日の学校には普通の人は入ろうとしないし、生徒だってめったに近寄らない。
「だから、今からここでおしっこするんだ」
「え!?ええっ!?やだっ、やだやだ、恥ずかしいよぉ……。それにおしっこなんて出ないよぉ……」
 絵里ちゃんはかぶりを振って嫌がっている。
「大丈夫だよ『パペットモード・お漏らしする人形』。それに誰も見ていないしね」
「え、何?いやぁ……急におしっこがしたく……だめぇっ!漏れちゃう!おしっこ漏れちゃうぅ~っ!」
 ぷしゃあぁ~っ……。
 絵里ちゃんの黄金色のおしっこがまるで噴水のように飛び出す。そのおしっこが夏の日差しを受け、頂点の所に小さな虹を作っている。
「やぁあっ、見ないでぇっ!おしっこが止まらないよぉ……おしっこが気持ちいいよぉ……イっちゃう、わたし、お漏らししてイっちゃうぅ~!!」
 絵里ちゃんの身体ががくがくと震えてぐったりとすると同時におしっこの勢いは徐々に弱くなり止まってしまった。
「よく、頑張ったね……ご褒美をあげるよ。『パペットモード・ミルク飲み人形』」
 ぼくはそう言うと、絵里ちゃんを床に下ろしてぼくの半ズボンをパンツごと下ろした。元が清楚な女の子だった絵里ちゃんの痴態をあれだけ見て、ぼくのおちんちんはすでに勃起していた。
「あはぁ、ちんぽ、おちんぽぉ~っ!ねぇ、ちょうだい、チンポミルクちょうだいぃ~!!」
「いいよ、飲んでも」
「ありがとうございましゅぅ~……」
 ぼくはすぐ横の椅子に座った。絵里ちゃんがぼくのおちんちんを嬉しそうに見つめると、先端を口にくわえた。
「んっ、んんっ……」
 絵里ちゃんはフェラの知識も無く、ぼくもテクニックを教えるプログラムを忘れていたので、ただただ大きなストローを吸い上げるような事しかしなかった。
 それだけでも自分で散々焦らしておいたおちんちんは爆発しそうになったが、ここはぐっとこらえた。
「絵里ちゃ……んっ!もっと奥まで咥えて……そうそう……そうしたら舌で……んんっ!キャンディーを舐めるみたいに……」
「ほ……ほふでふか?」
 乾いた砂が水を吸収するようにあっという間に教えたテクニックを物にしていく。
「うんんっ!!だすよっ!!」
 びゅくびゅくびゅくびゅく、びゅくん、びゅくん、びゅくん……。
 むせかえるほど大量で濃い精液を勢いよく絵里ちゃんの口内に発射した。
「ああぁ……おいしいっ、チンポミルクおいしいっ!!」
 こぼれてしまった精液ももったいないと言った感じで指で掬って口に持っていく。
「『パペットモード・淫乱な人形』今度はぼくが貰う番だよ」
 ぼくはそう言うと絵里ちゃんを抱き寄せ、いきなりキスをした。
「んっ!んんっ……」
 ただそれだけで絵里ちゃんのアソコはぐっしょりと濡れ、表情をとろかしていた。
「それじゃ、ぼくの上に座って」
 絵里ちゃんがぼくの上にちょこんと座る。ぼくの勃起したおちんちんがまるで絵里ちゃんから生えているようにも見える。
 ぼくは前に手を伸ばし、絵里ちゃんの胸を両手でもみしだいた。
「絵里ちゃんは自分の大きなおっぱい、好き?」
「嫌い……です。目立つし、男の子に見られて恥ずかしい……」
「ぼくは好きだよ、絵里ちゃんのおっぱい」
「んんんっ、信君が……好きなら……んうっ、私も好きに……あぁんっ!なりましゅうっ!!」
 びくん、びくん、びくん……。
 絵里ちゃんの身体が跳ね上がる。
「おっぱいだけでイっちゃったんだね?」
「は……い……。気持ちよかったです……」
「それじゃ次は机の両端を手で持って……足をもっとひろげて……それで真っ直ぐ前を向いて……」
「こう?」
 絵里ちゃんは立ち上がって言われたとおりのポーズを取る。
 ぼくも立ち上がってそっと後ろから近づくと一気にアソコにおちんちんを突き入れた。
「ひ、きゃうぅんっ!!」
 それだけで絵里ちゃんは大きな嬌声を上げ達してしまう。結合部からは処女の証である破瓜の鮮血が薄らとにじんできた。
「それっ、それっ、それっ!」
 何故だか分からないが、ぼくは絵里ちゃんをたくさん味わいたい衝動にかられ、壊れるくらいに激しく、何度も何度も突き上げた。

「ひゃうんっ、ひゃあぁ……気持ちいい、気持ちいいよぉ……またイくっ、イきっぱなしだよぉ……」
 ぼくも何度も絵里ちゃんの膣に射精していたが、それでもまだ足りない。100回でも1000回でも絵里ちゃんの中でイきたい。そう思っていた。
 しかし、後始末の時間が要る。絵里ちゃんの門限を考えると、もうぎりぎりと言った所だろう。
 名残惜しいけど、絵里ちゃんのアソコからおちんちんを引き抜くと舐めてきれいにさせた。
「それじゃ立って……『パペットモード・人形への予約』」
 絵里ちゃんの瞳から意思の光が消え去る。美しい人形が汚されたままの姿で立っている。このままずっと見ていたい衝動にかられるがぼくはそれを振り払った。
「絵里ちゃん、これからはブラジャーを着けること。そして毎日縦笛でも使ってフェラチオの練習をする事。わかった?」
 絵里ちゃんは意思の無い表情でただ一つだけうなずいた。
「それじゃ、『パペットモード・糸の切れた操り人形』」
 絵里ちゃんががくりとその場に崩れ落ちる。
 今日、絵里ちゃんがぼくに出会ってからあった出来事は全て『なかった事』になった。相変わらずぼくが好きな事は誰にも知られたくないと思うし、まだ処女のままだ。
 ただし、明日からはブラジャーを着け、フェラチオの練習をするだろう。
 いずれは兄貴のものになるんだけど今はぼくのパペット。今のうちはぼくの好きにさせてもらう。ぼくの大好きな絵里と言う名のパペット……。
 そしてさようなら……。ぼくの大好きだったドール……。

< 終 >

感想を書く

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


The reCAPTCHA verification period has expired. Please reload the page.