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第1話 もう一人の新人看護婦、由美子
新人看護婦の安田由美子は、聖心病院の外科病棟に配属となっていた。
同期の新人看護婦に、内科病棟に配属となった坂井紀子がいるが、もともと看護婦学校が別であったのもあり、また、別の病棟に配属となった為、何度か顔を見ただけで、まだ、仲のいい友達という関係にまではなっていなかった。
紀子は、少し大人しい感じの美少女であったのに対し、由美子の方は、少し活発で行動的な感じの美少女であった。
看護婦学校の時には、友人とテニスをしており、少し日焼けした感じも残っていた。短めの髪をツインテールのリボンで縛り、幼い雰囲気を見せているが、テニスをしていた事もあり、身体の方は、よく発達していた。身長の方は、160センチくらいで、今時の少女くらいであるが、胸の方はCカップ以上であった。
しかし、運動をしていたから、筋肉質であるとか、太っている訳ではなく、普通の女子高生と変わらない体型であった。
顔の方は、このままテニスを続けていれば、テニス界のアイドルと言われるようになっていただろう。誰からも好かれる元気な美少女という容姿であった。
しかし、時折見せる悲しそうな表情は、彼女が高校一年生の時に、両親を事故で亡くしてしまった事によるものであった。彼女は、この時に、普通高校を中退して、看護婦学校に入る決心をしたのであった。
その後、親戚からの微々たる仕送りを頼りに、看護婦になるために、勉強をしてきたのである。そして、今回、院長の目に留まり、この聖心病院に勤務する事になったのであった。元気そうな美少女という事で、外科病棟に配属となったのである。
そんな元気な美少女看護婦も、鋭次の目に留まってしまい、ターゲットになってしまうのであった・・・
紀子の調教が一段落した頃、鋭次は院長室で、新人看護婦の履歴書を見ながら、院長と話をしていた。
「もう一人くらい、調教させてもらってもいいでしょうか?」
鋭次の問いかけに、院長はあまり良い返事をしなかった。
「一人で十分じゃないのかね? あまり多くの看護婦に手を出して欲しくないんだがね」
「そうですか・・・」
鋭次は、既に、ターゲットにしようとしている看護婦の写真を見ながら、不満そうに呟いていた。
そして、院長の方に近づくと、いきなり、院長の額に人差し指を突き差し、催眠術を発動した。
『この看護婦さん。安田由美子さんを、調教させてもらいますよ! いいですね?!』
「うう・・・分かった・・・」
院長の目から光が失われ、鋭次の命令だけが脳裏に刻み込まれる。
『院長には、損失にはならないし、構わないよな?』
「うう・・・その通りだ」
鋭次の言う通り、院長は三十歳前後の熟した女が趣味であり、鋭次がターゲットにしている美少女看護婦は、特に、院長がどうにかしたい訳では無い。それ故、利害関係的には、問題は無かった。
しかし、新人看護婦を二人、取られるという感じが、引っ掛かっているようであった。その事を聞き出した鋭次は、院長に強制的な暗示を掛ける事にした。
『若い看護婦さんなら、二人でも三人でも、俺に任せても構わない!! そうだろ!?』
「うう・・・そっ・・・そうだな・・・」
院長は、強制的な暗示に、意識が朦朧となっていった。
『院長は、進んで、俺に、二人目の看護婦さんの調教を了承する事になる!!』
鋭次の目が、はげしく光り、再度、強く額に人差し指を押さえつけられた。
「うう・・・分かった・・・二人目も・・・調教していいですよ」
院長は、何か分からない大きな力で、そのように返答していた。
鋭次が、人差し指を引き抜くと、院長はガクッとなり、事務用の机で、ぼーとした状態になっていた。
そして、鋭次が言葉を発すると、何か思い出したように、正気に戻るのであった。
「それでは、この看護婦さん。安田由美子さんを調教させてもらいますよ」
「そうか。まあ適当にやってくれ」
院長は、なぜか、了承する事が普通に思えて、そのように返答していた。
そして、外科病棟にあるVIP病室にも、入院する事を了承させていた・・・
第2話 新人看護婦、事件発生
「おはようございます。朝の検温に参りましたー」
元気に、新人看護婦の由美子が、VIP病室に入ってきた。
「おはよう。元気だね」
「ありがとうございます。元気だけが取り柄ですから」
由美子は、年齢の近い男性患者様に、明るい声で言った。
「おはようございます。鋭次様」
その後ろに、教育係りの先輩看護婦、鈴木満里奈がいた。満里奈は、以前に、鋭次に処女を捧げて以来、鋭次のミルクの虜になっていた。
既に、鋭次の言う事は、何でも聞く奴隷看護婦になってしまっていた。
今回、新人看護婦の由美子を調教するという事で、協力するように命令していたのである。
二人の看護婦が、VIP病室に入る時、後から入った満里奈は、ドアの外にプレートを掛けていた。
『重要な打ち合わせ中。入室禁止!!』
このプレートを見た医師や看護婦は、それだけで、この部屋に入る事がないようになる。また、入ろうとしたとしても、満里奈が入室時に、部屋の二重扉を内側から、鍵を掛けていた。
この部屋には、誰も入る事が出来ない状態にされていた。
「写真で見るより可愛いな」
鋭次は、実物の由美子を見て、正直な感想を漏らした。
少し日焼けした感じはあるが、明るい笑顔は、アイドルにでもなれるのではないかというくらい、誰にでも好かれる笑顔であった。また、身体の方も、一人前の女になる手前まで発達しており、これから益々、成熟していく様子が見てとれた。
「どうしたんですか? 私の顔に何かついていますかー? 写真って、何の事ですかー?」
じっと見つめられている様子に気づき、由美子は、照れくさそうに言った。
「いやいや、こっちの話だよ。それより、自己紹介してくれるかな? 新しい看護婦さんなんだよね?」
鋭次が、話を反らし、新人看護婦に言った。 それを聞き、先輩看護婦の満里奈が、すぐさま、返答をした。
「はい。鋭次様。この子は、新人看護婦の安田さんです。よろしくお願いします。 安田さん、鋭次様にご挨拶をしてね」
「はい、先輩。鋭次さんですか? はじめまして、安田由美子って言います。今日から、この病棟の担当になりました。よろしくお願いしまーす」
「ああ。よろしく。それじゃあ、検温をお願い出来るかな?」
「はい。それでは、検温しまーす」
由美子は、元気に、普通の検温作業をこなしていった。
検温作業は問題無く終わり、由美子は、ミニカルテに検温結果を書いていた。その時に事件は発生した!!
由美子の手が滑り、シャープペンシルが手もとから落ちてしまったのである。
手もとから落ちたシャープペンシルは、スローモーションの様に落ちていき、ベッドの上で座っている鋭次の太股辺りに突き刺さる形となった。
「痛いっ!!」
鋭次の優しい顔が、苦痛に変わるのが、由美子の目にしっかりと映った。
「あっ! ごっ、ごめんなさいっ!」
由美子が慌てて、シャープペンシルを取り、ミニカルテと共に、ベッドの脇にあるテーブルに置いたが、その後、どうしたら良いのか分からず、あたふたするばかりであった。
「鋭次様。大丈夫ですか?!」
先輩看護婦の満里奈が駆け寄り、鋭次の太股の辺りを擦ろうとしたが、鋭次はそれを断った。
「痛いんだよ!! 触らないでくれ!!」
特に、由美子や満里奈に怒っている様子ではなかったが、痛みに耐えているような様子が、それぞれの看護婦には理解出来た。高級な木綿製のパジャマのズボンを履いていたが、シャープペンシルが突き刺さった場所が、赤く染まり始めていた。
由美子も、その部分を擦ろうとしたが、場所が、若い男性患者様の股間の近くであった為、躊躇ってしまっていた。また、先輩看護婦の満里奈も、同様にしようとしたが、断られていた。
鋭次の声を聞き、由美子は、謝り続けていた。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい・・・」
由美子は、何度も何度も、謝り続けていた。
「もういいよ。わざとじゃあないんだろうから、そんなに謝らなくてもいいよ」
鋭次は、優しい声で、新人看護婦に言った。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい・・・」
しかし、由美子は、少しおかしくなったのかと思うほど、謝り続けていた。
しばらくした後、先輩看護婦の満里奈に、正気になる様に叱責され、やっと、由美子は落ち着いた。
その様子から、鋭次は、由美子の言動に何かがあると感じた。
あの謝り方は、普通ではなかった。過去に何かあったのだろうか・・・
満里奈にVIP病室内の奥にあるスイートベッドで休んでおくように命令し、由美子に質問をする事とした。
「由美子ちゃん。俺の目を見てごらん」
「はい。何でしょうか? えっ・・・」
鋭次に言われ、何かと思って、鋭次の方を見ると、鋭次の目が妖しくキラリと光った気がした。それと同時に、由美子の目がとろーんとなり、催眠術を受ける体制となった。
『これから、由美子ちゃんは、俺の質問に答えなければならない。分かったね!?』
「はい・・・」
『どんな質問にも、必ず、正直に答える事! 分かったね?』
「はい・・・どんな質問にも答えます・・・んぐっ! んーー!!」
由美子が返事をすると、鋭次に唇を奪われた。鋭次にキスをされた事により、より一層、催眠術が強固なものになる。
「それでは、質問タイムとしよう・・・」
鋭次の質問により、由美子の悲しい秘密が暴かれる事になる。
第3話 新人看護婦のトラウマ
由美子の秘密を聞き出すために、質問タイムが始まった。
家族構成や男性履歴など、一般的な質問は、後でも行えるので、それらは後回しにして、鋭次は、先程の由美子の言動の元となっている原因を問い詰める事にした。
「由美子ちゃん。さっきは、どうして、あんなに謝り続けていたんだい?」
「それは・・・私が悪いので・・・謝るしかないと思って・・・」
「そうなのかい? それにしても、おかしくなったと思うくらい謝っていたよね? 過去に何かあったのかい?」
「そっ・・・それはっ・・・」
催眠術に掛かっているにも係わらず、由美子の脳裏に、悲しい過去が思い起こされ、返答を出せずにいた。余程の事があったに違いない。鋭次は優しい顔で、由美子に近づき、更なる命令を行う。
「どんな質問にも、きちんと答えてくれないといけないよ! 分かったかい?」
「はい・・・鋭次様・・・んぐっ! んーー!!」
由美子は、再度、唇を奪われると、一層とろーんとなり、どんな質問にも答える強力な催眠術が、由美子の脳裏に刻み付けられた。
「過去に何があったんだい?」
「はい・・・鋭次様・・・」
由美子は、ぽつりぽつりと、半年前にあった悲しい出来事を話し始めた。
彼女が、昨年の秋頃、看護婦実習生ということで、別の病院で1ヶ月程、従事していた時に、その事件は発生していた・・・
現在の病院では、点滴注射は、プラボトル形式の物が主流となっているが、点滴の薬剤内容や、使用期限は十分にあり、利活用として使い切る為で、ガラスビン形式の点滴を用いる事もある。
実習生は、注射行為自体は実施する事は出来ないが、終了した点滴注射の針を抜き、注射箇所を、脱脂綿をテープで押さえる様な後処理については、行うように指示をされていた。
80才近くの呼吸器系の疾患で、入院している身寄りの無いおじいさんの点滴を外す処置をしていた時にその事件は発生した。
注射の針を抜き、注射箇所の腕を、脱脂綿をテープで押さえる処置までは、正常に終える事が出来たが、点滴のガラスビンを、少し高い位置に吊るしてある点滴台から取る時に、一瞬の気の緩みから、落としてしまったのである!!
ガラスビンは、おじいさんの太股辺りに落ちて、グシャグシャになったガラスが、突き刺さったのである。
由美子は、パニックになって、その場に立ち竦んだままになっていた・・・
おじいさんは、ベッドの上で、ガラスを取り払おうとして、破片を取り、捨てようとしたが、彼女がベッドの前に立ち竦んだままになっている為、その行為も順調に進まなかった。
また、点滴が終わった腕は、しばらく押さえておかなければならないが、ガラスを取り除く行動をしていたおじいさんは、その行動の方を優先して行っていた為、腕の脱脂綿は血が滲んで真っ赤になってしまっていた。
太股のガラスの刺さった血と、腕の真っ赤になった血を見て、由美子はますますパニックになって、動けなくなっていた。
しばらくして、異変を聞きつけたベテラン看護婦が部屋に現れ、その後、適切な処置が行われたが、由美子は、何も出来なかった自分に、看護婦詰所に帰って、ただただ泣くばかりであったのである。
その後、気持ちが落ち着いた由美子は、婦長に連れられ、おじいさんの所に謝りにいったが、優しいおじいさんは、「気にする事はないよ」と、実習生を気遣ってくれた。
しかし、時折見せる痛みに耐える表情が、由美子には痛い程、脳裏に焼き付いていたのである。
実習生という事で、特に罪に問われる訳でもなく、その看護婦学校がペナルティを受ける訳でも無い。由美子に対する簡単な注意と、全員に気をつけましょう といった程度の話で、その事件は終わっていた。
その後、おじいさんの所に由美子は謝りに行っていたが、実習生の為、忙しくて、何度も行く事は出来なかった・・・
二度三度とおじいさんの所に行った時に、由美子は少し異変を感じていた。おじいさんの太股が赤く腫れているのである。それは、ガラスが刺さった所を中心に、少し赤青く腫れている様であった。その症状は、由美子が謝りに行く度に、悪化している様にも見てとれた。
そして、遂に、由美子が決して忘れる事が出来ない事態になったのである!!
忙しくて、おじいさんの所に行くのが、五日ほど行けなかった後である。
由美子が、おじいさんの病室に行くと、おじいさんはいなかった。
(退院したのかな? でも、呼吸器疾患の方も、まだ治っていなかったと思うし・・・部屋が変わったのかな?)
患者名を示すプレートが無くなっており、清潔なシーツだけがそこにはあった。由美子が、どうしたのかと思っていると、同室の患者から、彼女に声がかかった。
「おじいさんなら、三日前に、亡くなられたよ」
「えっ?! そんな・・・」
由美子は、突然の訃報に、何も言えなくなっていた。 死因は、呼吸器疾患であると伝えられていた・・・
(おじいさん、亡くなっちゃったんだ・・・)
由美子は、おじいさんの冥福を祈ると共に、再び、忙しい実習生生活に戻っていた。
しかし、由美子の耳に、聞いてはならない事実を聞く事になったのは、次の日の夕方の事である。
トイレの整理整頓の作業が手早く終わった由美子は、看護婦詰所の横にある机でカルテの整理をしようとしていた時である。
詰所の中で、婦長と主任看護婦の話し声が聞こえたのである。
「身寄りが無かったので、助かったのかも知れませんね・・・」
「そうね。この頃、医療ミスだとか、騒がれる事が多いですからね・・・」
「でも、あのおじいさん、最後まで、太股の傷の事は、何も言われなかったわね・・・」
「あれが、”真の原因”だと、本人も分かっていたと思うんですが・・・」
「どちらにしろ、死期が近づいていた事を知っていたんじゃあないでしょうか?」
「そうね・・・どちらにしろ、助かったわ・・・この事は誰にも言わないようにね・・・」
婦長と主任看護婦の話を要約すると、次のようであった。
呼吸器疾患で入院していたおじいさんは、80才近い老齢で、疾患の症状もあまり良くなっていなかった。
ガラスビンが太股に突き刺さった日に、処置は施されたが、完全では無かったようである。そして、太股から、ばい菌が入り込み、足が少し腐った様な状態になっていた。
もともと老齢で、抵抗力が小さい事もあり、症状は一気に加速して、全身に回ってしまっていた。その症状は、十日程で、悪い状態となり、主任看護婦が気づいた時には、既に、手遅れの状態となっていた。
おじいさん本人も、その事を分かっていたが、実習生を責める訳でもなく、その後、静かに息を引き取ったのである。
この事は、一部の者で内密にされ、公の場の公表されることはその後もなかった・・・
偶然であれ、事実を知る事になってしまった由美子は、激しい自己責任の念に押しつぶされそうになっていた。
(私のせいで、おじいさんが・・・)
(おじいさん、ごめんなさい・・・)
(おじいさん・・・許して、と言っても、もういないのね・・・ごめんなさい・・・)
(おじいさん、これからは、気を引き締めて、どんな事があってもがんばっていきます。見守っていてください・・・)
由美子は、その日、家に帰り、号泣した。
そして、数日後、忙しい実習生生活も終わり、由美子は、何ごとも無かったかの様に、その病院を追い出された。
由美子にとっても、病院側にとっても、その方が良かったのであろう。
誰に騒がれたとしても、病院にとっては、好ましいものではないからである。
例え、由美子が騒いだとしても、弱冠18才の看護婦実習生の意見など、揉み消す事など容易い事であろう。
由美子は、全てを告白し、涙目になってしまっていた。
鋭次は、由美子の悲しい過去を聞き、(これは利用出来るな)と、悪い考えを思いついていた・・・
< つづく >