二日目 2号店にて
次の日、バーガー店にアルバイトに来た優子は、店長に呼ばれて事務室で説明を受けていた。
店長に呼ばれたので、(もしかしたら昨日の事が何か知られてしまったのでは?)という思いが頭の中を過ぎったが、そういう事ではなかった。
また、店長の横には、二十歳すぎと思われる鋭次に似た感じの男性もいた。
店長の説明が始まった。
「葵さんは、アルバイトを始めてもらったばかりだけど、当分の間、アルバイトを続けてもらえると思ってもいいかな?」
(これって、どういう意味の質問なのかな・・・)
優子は、質問の意図が分からなかったが、鋭次との昨日の約束が脳裏に刻み込まれている為、アルバイトを続ける気持ちはあるのであった。
「はい。しばらくは続けていこうと思っていますけど」
優子は、特に気にした様子も無く、普通に返事した。
「そうかい。助かるよ。それでだね、いきなりで申し訳無いんだけど、葵さんには、今日から、美台ヶ丘店の2号店で働いてもらいたいんだよ」
「2号店ですか?」
「そうだよ。ここから、歩いて5分ほどの距離にあるんだけど、そちらで働いて欲しいんだよ」
「そうなのですか。でも、どうして、私が・・・」
「ああ、実はだね。2号店のアルバイトの子がちょっと事情があって、二人も辞めちゃったんだよ。2号店はこっち程、忙しくはないんだけど、二人も辞められるとちょっときついんでね。それで、葵さんに、そちらで働いてもらいたいんだよ」
「そうなのですか・・・」
「それで、他のアルバイトの子にも、同じように聞いたんだけど、あまり続けて働いてくれる子がいなくてね。それで、葵さんはどうかなと思って、今、聞かせてもらったという事だよ」
「そうだったのですか。分かりました。それじゃ、私、今日から2号店で働けばいいんですね?」
「いいのかい? とても助かるよ! ありがとう!」
「いいえ。まだ、アルバイトで入ったばかりですけど、私で良ければがんばります」
「ありがとう、ありがとう。それでは、よろしく頼むよ!」
「はい。分かりました」
優子は、店長の巧みな話術にはまり、今日から2号店で働く事になるのであった。
「それで、2号店の店長だが・・・」
店長が話の続きを行おうとすると、事務室内にいたもう一人の男性が近づいてきた。
スラッと背が高く、好感を持てる顔立ちをしている男性だ。バーガー店の正装をしているので、身体の中まで見えないが、少し焼けた肌は逞しく、シャツの中には引き締まった胸板があるのであった。
それらの姿は、まるで昨日、処女を捧げた男性お客様にとても似ていた。
しかし、少しインテリ気味の黒淵眼鏡をしているのもあり、昨日のお客様とは違う男性だと思っていた。
「2号店の店長をしています 矢口 鋭一と申します。私の事は、”鋭一店長”とでも呼んで下さい」
「あっ、初めまして、葵 優子と言います。よろしくお願いします」
「よろしく。それじゃ、今日から頼むよ!」
「はい。分かりました」
優子は、新しい店長に挨拶をするのであった。
実は、この店長は、鋭次なのであった。 鋭一は、鋭次が眼鏡をかけただけの変装であった。普通、この程度の変装なら誰でも気付いてしまうであろうが、優子は事務室に入った時に、鋭次に催眠術を掛けられ、眼鏡をかけた鋭一店長を完全な別人であると思う様になっていたのである。
「それじゃ、2号店に行きますので、一緒について来て下さい」
そう言うと、鋭次は事務室を出ようとした。部屋を出ようとした時、鋭一店長は、優子に言った。
「少し、店長と申し合わせをするので待って下さい。すぐに終わります。そこで座って待っていて下さい」
優子は、事務室入口近くにある椅子に座り、新しい店長の帰りを待つのであった。
鋭次が事務室の奥にある打ち合わせコーナーに行くと、その店の店長はぼおーとしたまま、その場に立っていた。
「お役目ご苦労様。良く出来ました」
鋭次がそう言うと、店長の額に人差し指を突きつけた。
「うっ! ああ・・・」
店長の身体がビクッとなり、鋭次の指示に従う催眠人形になった。
『私が言う通りの処理を行って下さい』
「ああ・・・分かった・・・」
店長は、魂の込もっていない表情で、鋭次の命令を聞く体勢になっていた。
・店長は、先程行った会話は完全に忘れてしまう事となる。
・葵 優子というアルバイト店員は、元々、存在していない。
・優子を採用した時の履歴書や書類の類は、全て焼却処分する。
続いて、店長は店内に戻り、店内で働いている店員を順番に、事務室に連れてくるのであった。
そして、打ち合わせコーナーに連れてこられた店員は、優子の事を知っているか問い詰められ、少しでも優子の存在を気付いていたものは、その記憶を完全に消去されるのであった。
幸い、休みの者はなく、昨日、優子がアルバイトをしていた時にいた店員の全ての記憶を消す事が出来た。
仮に、後に優子の事を口にする者がいたとしても、他の人間は優子の事を覚えていないので会話にならないし、その様な者がいた場合は、店長から報告をさせ、その後、その者の記憶を消せば良いだけである。
『これからも頼みますよ』
一通りの命令が終わると、鋭次は再び、店長の額に人差し指を突きつけた。
「ああ・・・うう・・・分かった・・・」
店長は、この後10分くらい、打ち合わせコーナーで休み、休憩を行ったものとして、店内に戻っていく事になる。
店員を順番に呼んだりしたので、時間が30分くらいかかってしまったが、優子はその間も、入口近くの椅子に座っているのであった。
鋭一店長は、出口に近づくと、じっと待っていた優子に言った。
「それでは、行きましょうか」
「はい。鋭一店長」
「すぐに終わったでしょう?」
「はい。早かったんですね」
優子は、30分近く散々待たされたのだが、鋭次に見つめられると、一瞬、瞳がとろーんとなった。
『優子ちゃんが待っていたのは、1分か2分だ!』
そう言うと、優子に甘い口づけを行い、優子の脳裏をその様に思うように刻み込んだのである。
「それでは、行きましょう」
鋭次と優子は、事務室の奥でぼおーとしている店長を置いて、部屋を後にするのであった。
「車で行きますので、荷物や着てきた洋服等は、まとめて持ってきて下さい」
「はい。鋭一店長。あの、制服はどうすればいいですか?」
「ああ。そうだね。2号店に着いたら、みんなに紹介して、すぐに仕事をしてもらいたいので、そのままの姿で来てくれるかな」
「はい。分かりました」
優子は、返事をすると、事務室にある更衣室ロッカーから、荷物とこの店に来る時に着ていた美台学園の制服をエコバッグに詰めるのであった。そして優子にとってとても大切なお客様応対マニュアルもバッグに詰めるのであった。
優子の準備が終わると、二人は地下駐車場から、車に乗って、2号店に向かうのであった。
「場所については、また説明しますので、とりあえずは車で行きますので」
「はい。鋭一店長。分かりました」
優子は後部座席に乗り、バーガー店から、少し離れた距離にある高級住宅街に連れていかれた。
5分ほどで、その場所に辿り着いた。車が豪邸に近づくと、玄関の門が自動的に開き、一軒の家に着いた。
「あの・・・ここは?」
普通の家に思える場所に着き、優子は少し不安になって、鋭一店長に聞くのであった。
しかし、鋭一店長は気にした様子も無く、普通に答えた。
「ここが、ドレミバーガー 美台ヶ丘店 2号店だよ」
「えっ? でも、普通のお家にしか見えないんですけど・・・」
「そんな事ないですよ。車から降りて、見てみて下さい」
優子は鋭一店長に言われ、車から降りて、その豪邸を見ることにした。
「ええと・・・どう見ても、普通のお家に見えるんですけど・・・あの、きゃっ! んぐっ! んーー・・・」
鋭一店長が近づいてきたので、振り返ると、優子はいきなり唇を奪われた。
そして、優子の瞳がとろーんとなり、鋭次の説明が脳裏に刻み込まれていった。
不条理な記憶操作が終わると、鋭次はもう一度、優子とキスを行い、現実に戻す事にした。
「どうだい。素敵な店でしょう?」
「そっ、そうですね。1号店とあまり変わらないんですね」
「まあ、同じ店だからね」
鋭一店長は軽く笑い、女性店員を豪邸の中に連れていくのであった。
「おかえりなさいませ。鋭一店長様」
玄関に入ると、召し使いらしい女性が、三つ指をついて出迎えた。
ご主人様が帰ってきた時に、今日はいつもとは違う台詞を言うように命令されているので、この様に出迎えたようだ。
本来であれば愛しいご主人様が帰宅した場合は、メイドはご主人様の帰宅を心待ちにしていた台詞を言い、ご主人様に抱きつきキスを行い、鋭次に愛撫をしてもらうようおねだりをするのであるが、今、この豪邸はバーガー店という設定になっているので、その様な行為はしない様に命令されているのであった。
バーガー店には無い衣装で、白いブラウスにチェック柄のスカート履いた、まるでメイドの様なブラウスを着た女性であった。
どうして、バーガー店の入口にこの様な女性がいるのか分からなかったが、その様な事を気にする間もなく、優子は豪邸の地下室に連れていかれるのであった。
「店内の方に行っている。君もいつもの所に戻るように」
「はい。鋭一店長様」
可愛い召し使いらしい女性は、玄関から、何らかの持ち場に帰っていくのであった。
「それでは、こちらに来て下さい」
鋭一店長は、優子を地下室に連れていった。
地下室に降りるとそのには広い空間があった。広さとして100平方メートルくらいであろうか。特に何も無い部屋のようであったが、何らかの設備が設置されているのであった。
何も無い空間に、きょとんとしている優子に鋭一店長は言った。
「ここが、ドレミバーガー 美台ヶ丘店 2号店ですよ」
「えっ? ここって・・・何も無いじゃあないですか! んぐっ! んーー!」
優子が鋭一店長に訴えようとして向き直った時、キスが行われ、優子の瞳はとろーんとなった。
唇を離すと、鋭次は優子にこの部屋についての説明を行った。
これから、何度かここに来てもらい、アルバイトをしてもらわなければならない。鋭次はこの部屋の使い方を丁寧に説明を行った。そして、優子がどの様に働けばよいのかも説明した。
そして、脳裏への刻み込みを完了させる甘いキスを行うと、優子の脳裏には、この豪邸、及び、この地下室が、バーガー店の2号店だと思うようになっていった。
「葵さんには、主に、こちらの4番カウンタで注文を受け付けてもらいます」
鋭一店長はそう言うと、部屋の中央辺りにあるカウンターテーブルの様なセットがある場所に優子を移動させた。
「ここで注文を受け付けすればいいんですね?」
優子は胸の高さくらいの簡易テーブルの前に立ち、鋭一店長の指示に従うことにした。
テーブルには、1号店と同じ様に、『4番カウンタ』と書かれてあり、テーブルの上には注文用のメニューがあった。
他の者から見れば、おかしな光景であろう。
なぜなら、鋭次と優子は何も無い部屋で簡易テーブルの前に立っているだけなのだから・・・
他の者に見られる事は絶対に無いのだが。
優子が、テーブルの前に立つと、部屋全体にバーチャル映像が映し出された。
見ると隣りや他の受付カウンタにもアルバイト店員がいて、お客様の注文を受け付けている。
カウンタの奥では、男性店員が汗だくになって、新鮮バーガーやポテト等を作成中である。
お客様の座席では、騒がしい女子高校生が携帯をいじって大きな声を出している。
小さな幼児にポテトを1つずつ与えている母親の姿がある。
一人用の席には、ノートPCを使用して顧客との取引のメールを行っているサラリーマンの姿も見える。
それらの映像はまるで本物の様にリアルであり、本当のバーガー店にいる様な錯覚にさえ陥る。
実はこの映像は、1号店の状態をいろいろな部分にある映像用カメラが撮影し、この地下室のバーチャル映像に映し出すという仕組みになっているのである。それ故、現実に近いバーガー店の雰囲気を見る事が出来るのである。
そして、優子の脳裏には、この映像は2号店の現実の状態であると思うようになっていた。
しかし、1号店の店長に命令を行っているのであるが、この4番カウンタには絶対にお客様は来ないのである。
1号店の映像が映し出されているのであるが、実際の1号店では、4番カウンタの所には、”他のカウンタにお回りください”という立て札が必ず立てられているからである。
しかし、優子が今立っている簡易テーブルは、4番カウンタと重なって映し出されている為、その立て札は見えないのである。
優子はこれから毎日このカウンタに立ち、絶対に来ることの無いお客様を待つ、受付店員となるのである。
この4番カウンタに来るお客様は、唯一、鋭次だけなのである・・・
優子は、2号店の店員に紹介される事や新入りの挨拶を行う事を省略され、ただ、唯一来るお客様を待つだけの店員となり、いきなり受付業務を行う事になった。
しかし、”紹介や挨拶を省略された事はおかしな事ではない”と脳裏に刻み込まれていたので、その事を不快に感じたり、疑問を持つ事は無かったのである。
しばらくして、シャンティメイドの様な可愛い制服を着た女性店員のところに、一人のお客様が現れた。
「いらっしゃいませ。ドレミバーガーにようこそ」
優子は、お客様応対マニュアルの通りに、お客様に向かって挨拶を行った。
そして、見覚えのあるお客様の姿を見た女性店員は、真っ赤になっていた。
お客様は、眼鏡を外した鋭次だった。
「あれっ? 優子ちゃんだよね? こちらの店に替わったのかい?」
「はい・・・鋭次様・・・」
優子は真っ赤になって、ドキドキしている。
「そうか。俺との約束を守って、アルバイトを続けてくれているんだね?」
「はい・・・」
優子は、小さな声で返事をして、辺りを見回してキョロキョロしていた。鋭次に昨日、”お持ち帰り”されて、恥ずかしい秘密を知られてしまった。
いつ、このお客様が昨日の事を喋り始めるかも知れない。優子は、お客様に向かって、鋭次にだけ聞こえる様な小さな声で言った。
「あの・・・鋭次様。昨日の事は、どうか、おっしゃらないでください・・・」
「昨日の事? ああ、そうだよね。あんな恥ずかしい事が知れたら、この店にいられなくなっちゃうよね」
「ああ・・・お願いです。言わないで下さい・・・」
優子は、周りの者に聞かれない様に、必死になって、小さな声で鋭次に懇願する。
その様子を見て、鋭次は女性店員を助けるような仕草で、メニューを指差し、商品を注文している様な姿になった。
鋭次は簡易テーブルに置かれてあるメニューを指差し、一つ目の注文を行うことにした。
「それじゃあ、この一番上に書いてるのを、もらおうかな」
「はっ、はい・・・」
優子は平静を装い、お客様との受付対応を行う姿に戻ることになった。
しかし、鋭次が指を差している商品を見た時、再び、真っ赤になって、続いて声が出せなくなっていた。
そこには、”葵 優子、お持ち帰り”と書かれてあったのである。
「こんな・・・どうしてこんなのが・・・」
優子は、そう言うのが精一杯で、どうすればいいのか分からなくなっていた。
「どうしたんだい? ”これは”だめなのかな?」
「いえ・・・そういうわけでは・・・」
「だめなら、昨日の事を今から大きな声で、この店内で言っちゃうけど、それでいいかな?」
「ああっ! それだけはっ! それだけはやめてください!」
優子は、必死になって、鋭次にお願いしていた。何時しか声も大きくなってしまっていた。
しかし、今のところ、周りの受付店員は、お客様応対中で忙しくて気づいていないようだ。このままでは、周りの店員に気づかれてしまうかも知れないし、いつ鋭次が昨日の事を喋り始めるかも知れない。優子は、なんとかお客様の機嫌を損なわない様に、応対しなければならないと思うようになった。
少し落ち着いた感じになった優子を見て、鋭次は再び、メニューを指差し尋ねた。
「それじゃあ、”これ”をもらおうかな」
「はい。かしこまりました。あの、お持ち帰りですか?」
普通の店員らしい姿に戻った優子を見て、鋭次は優しい微笑みで言った。
「そうだよ。”お持ち帰り”だよ」
「分かりました。お持ち帰りしてください」
「ふっふっふ。素直な店員さんで助かるよ」
鋭次は独り言のように言い、可愛い制服姿の優子を眺めていた。
そんな男性お客様の目を気にせず、優子は早くこの場から逃れたい気持ちになっていたので、手早く注文を終わっていただく為に、応対マニュアル通りの台詞を言った。
「あの。他にご注文はありませんか?」
それに付き合い、鋭次も最後の返答を行った。
「うん。”これ”だけでいいよ」
「かしこまりました。それでは準備してまいりますので・・・」
優子が、受付の終了を確認し、テーブルの上に、”他のカウンタにお回りください”という立て札を置いた。
それを見た鋭次は、ある行動に出た。
鋭次が、カウンタテーブルの内側、優子が立っている側に入ってきたのである。
「あのっ、お客様! こちらの方には入らないでください!」
優子は、お客様がレジカウンタ側に入ってきたのを見て、大きな声を出していた。しかし何故か、周りの者は、それに気づいていないかの様にお客様との応対を行っていた。
「それじゃ、優子ちゃんがこっちに来てくれるかい?」
鋭次は、カウンタテーブルの外側、つまりお客様側の方に出て来るように言った。
「はい。分かりました。でも、どうして・・・何かあるのですか?」
優子は、どういう理由かは分からないが、レジカウンタ側に入って来られるより、自分がお客様側の方に行った方が良いと判断し、お客様の言う通りに、カウンタテーブルの外側の方に出た。
優子が出て来たのを見て、鋭次はすぐに行動を取った。
シャンティメイド風の可愛い制服を着た女性店員を優しく抱きしめたのである。
「あっ、あのっ! おっ、お客様・・・おやめください・・・」
突然の事に、優子は、どうすれば良いのか分からなくなっていた。
(ああっ! どうすればいいの?)
(誰か、何とかして・・・)
優子は、他の店員が何らかのアクションを起こしてくれるだろうと思ったが、例によって、何故か他の店員は、それに気づいていないかの様にお客様との応対を行っていた。
男性お客様に優しく抱きしめられ、動けなくなっている優子に、鋭次はこれからの行動を言った。
「なあに簡単な事だよ。優子ちゃんと、”お持ち帰りの仮儀式”をしようと思ってね!」
「えっ?! 仮儀式・・・!?」
(仮儀式だなんて、そんな事・・・他のお客様がいるのに・・・)
(ああ・・・でも、このままじゃあ、もしかしたら・・・)
優子は、鋭次の言っている事が信じられなかった。
周りにはたくさんのお客様がいるし、他の店員もいる。そんな状況で、仮儀式など出来る訳が無いだろう。
しかし、鋭次に抱きしめられた時点から、優子の身体の力が抜けて、大人しくなって動けなくなっていたのであった。
「ふっふっふ。綺麗な髪だね」
鋭次は、肩より少し長めの艶のある髪を優しく撫でると、優子の後頭部を優しく押さえる様な体勢をとった。鋭次が少しだけ屈むと、二人の顔が近づき、まるで恋愛ドラマのワンシーンの様に、恋人同士がキスをする直前の姿になった。
(ああ・・・どうすればいいの。どうすればいいの・・・)
(このままでは、本当にキスされてしまうかも・・・)
優子は繰り返し繰り返し、自問自答を行っていたが、その答えは出ないままであった。この様な体勢になっても、優子の身体の力は抜けたままで、男性お客様のされるがままになってしまいそうであった。
「ああ・・・だめです。他のお客様が・・・」
優子はバーチャル映像に映っている店内映像を見て、自分が不特定多数の人間に見られている様な気持ちになっていた。
(店内でお客様とキスをするだなんて・・・)
(ああ・・・こんなの・・・こんなの・・・)
優子の恥ずかしさは極限に達しようとしていた。しかし、鋭次の次の一言を聞くと、何故か気持ちが落ち着いていくのであった。
『大丈夫だよ。誰も見ていないよ』
優子はその声を聞くと、何故だか、それが本当の事の様に思うようになっていった。そして、お持ち帰りの仮儀式をされても構わないという気持ちになっていった。
「それじゃ、お持ち帰りの仮儀式をするね」
「はい・・・鋭次様」
二人の唇が、今までで最短の距離になり、女性店員はとろーんとなって、男性お客様のキスを受ける体勢になった。
甘い口づけを瞳を閉じて受けようとしたが、何故か瞳を閉じる事は出来なかった。
ゆっくりと鋭次の唇が近づいてくるのを見ながら、優子は甘い口づけをされたのであった。
1分近くの長いキスであったが、優子はまるで愛しい恋人にキスをされているかの様に、鋭次に抱きしめられながら、甘いキスを受けいれたのであった。
長いキスが終わると、鋭次は女性店員に言った。
「優子ちゃん。これで、仮儀式は完了だね。これで優子ちゃんを”お持ち帰り”していいんだよね?」
「はっ、はい。鋭次様」
優子は甘いキスが終わった後も、鋭次に抱きしめられたままであった。
仮儀式のキスが終わった事で優子の本日の運命も決定したのである。
(ああ、また鋭次様とキスをしちゃった・・・)
(これで今日も鋭次様にお持ち帰りされちゃうのね・・・)
優子は既に周りのバーチャル映像が見えない状態になりつつあった。優子の脳裏は、既に鋭次との二人だけの世界になっていたのである。
「それじゃ、優子ちゃんをお持ち帰りするよ。準備をしてくれるかな?」
「はい・・・お待ちください」
「今日は、そのままの姿で、お持ち帰りするからね。着替えなくていいよ」
「そうなのですか・・・分かりました」
鋭次が抱きしめるのを止めて、優子を放すと、優子はロッカールームと書いてある場所に進んでいった。
何も無い空間の地下室で、先程、バーチャル映像が映し出されていたカウンタテーブルから少し離れたところに、”ロッカールーム”と書いてある場所があった。
ロッカールームと言っても、特に部屋になっている訳では無く、着替えや荷物等を入れる簡易ロッカーが置かれてあるだけである。そのロッカーの上部に、ただ単に、”ロッカールーム”と書かれてあるだけである。
しかし、優子の脳裏には、先程のカウンタテーブルの場所とは離れた場所にある、個室のロッカールームの様に思うようになっているのであった。優子は、この部屋に来た時に持っていたエコバッグを取ると、鋭次のもとに戻ってくるのであった。
「鋭次様。お待たせしました」
優子が戻ってきたのを見て、鋭次は楽しそうに言った。
「俺の家は、この店からとても近いんだよ。だから、3分もあれば優子ちゃんをお持ち帰り出来るよ」
「えっ? そんなに近いんですか?」
「優子ちゃんが、少し目を閉じている間に、お持ち帰り出来るちゃうよ!」
「えー? 本当ですかー?」
優子はあまりの話に、半ば呆れたように聞いていた。しかし、その話は現実に起こるのである。
「それじゃ、優子ちゃん。ちょっと、目を閉じてくれるかな?」
「えー? まだ言ってるんですか? そんなに早く帰れないでしょ?」
優子が冗談に付き合っていられないという感じで返答したが、鋭次は至って真面目に言ってる様な気がした。
そうしているうちに、優子は再び、鋭次に抱きしめられた。その途端、また優子の身体の力が抜けた様な感覚になった。
髪の毛を撫でられ、鋭次の顔が優子の顔に接近した。二人の唇の距離は、先程キスをした時と同じくらいに近づいていた。
「あの・・・鋭次様・・・」
優子は、男性お客様に抱きしめられ、この後どうなるのか少し不安になっていた。
しかし、鋭次の口から出た言葉は、先程と同じものであった。
「目を閉じてくれるかな?」
優子は、鋭次が何度も同じ事を言うので、仕方ないので、一度どうなるのか、それに従ってみる事にした。
「これでいいですか?」
優子は、鋭次が言うように、両目を閉じるのであった。
目を閉じたのを確認した鋭次は、すぐに行動を取った。
「これで、んぐっ! きゃっ! 何をされるのですか? あっ・・・」
優子が目を閉じるといきなりキスをされたのである。その行為に驚いた優子は抵抗の声を出し瞳を開いたが、
瞳を開いた前には、鋭次の瞳があり、その瞳を見た途端、優子の瞳がとろーんとなったのである・・・
「これでいいですか?」
優子は目を閉じると、この後どうなるのか、鋭次の行動を待つことにした。
「それじゃ、そのままで頼むよ」
鋭次はそう言うと、優子の背中とお尻の下部を持ち、お姫様抱っこの様な形で、優子を抱きかかえたのであった。
そして、一歩二歩と歩き、優子をどこかへ連れていこうとするのであった。
優子は目を閉じたまま、短い時間でこの男性お客様はどうしようというのだろうかと、思念を巡らせようとしていた。
しかし、優子がそんなことを考える間も無く、その行動はあっという間に終わったのである。
時間にして、10秒も経過していないであろう。鋭次の口から終わりを告げる言葉が出たのである。
「優子ちゃん。着いたよ。もう目を開いてもいいよ」
そう言うと、お姫様抱っこの体制から、優子を下ろし、その場に立たせた。
優子がゆっくりと目を開くと、そこはバーガー店とは完全に違う空間になっており、どこかの家の部屋のようであった。
「あの・・・ここは?」
広い部屋で、見たことのあるソファの前に優子は立っていた。優子は窓際に近づくと、その豪邸の外の景色が見てとれた。
ここは、完全に男性お客様の自宅であり、自分が今いる所は、絶対にバーガー店ではない事を理解した。
高級ソファのところに戻ってきた優子は、この部屋に見覚えがある事に気付いた。
この部屋は、昨日、お持ち帰りされた、鋭次の部屋だったのだ!
「ここは、俺の家だよ」
鋭次の返答に、優子は、どうなっているのか訳が分からず、鋭次に問いかけるのであった。
「えっ?! どうして! いつの間に、この部屋に・・・」
「うーーん・・・優子ちゃんが目を閉じている間にかなあ」
「そんな! そんなに時間が経っていないのに・・・1分も経っていないでしょ?」
「だから近いって言っただろ?」
「そんな・・・こんな事って・・・一体、どうなってるの・・・」
優子の疑問は沸き続けるが、そんな事はどうでもよく、今大切なのは、お持ち帰りが完了したという事なのである。
優子の問い詰めは、全て無視して、鋭次は淡々と次の行動に進むことにする。
「とにかく。これで優子ちゃんをお持ち帰り完了だね!」
「はっ、はい・・・」
優子は嬉しそうな鋭次を見て、自分の立場を理解し始めていた。
「それじゃ、”お持ち帰りの本儀式”をしようかな?」
そう言うとソファの前に立っている優子を抱き寄せて、優しく抱きしめた。
「あっ・・・鋭次様・・・」
優子は鋭次に抱きしめられると、何故か身体の力が抜けたような感覚になり、大人しく動けなくなってしまうのであった。
そうしているうちに、優子の後頭部が優しく押さえられ、鋭次の唇が優子の唇に近づいてきた。
「あっ・・・あの・・・んーー!」
優子の瞳を見つめながら、甘いキスが行われた。仮儀式の時と同じくらい、いやそれ以上の時間の長いキスであった。
鋭次の家にお持ち帰りされたので、今度は二人を邪魔する者はいない。誰も見ている者はいない。優子はまるで愛しい恋人にキスをされている様な感覚になり、鋭次に抱きしめられ、甘いキスを受けていたのであった。
長いキスが終わると、優子の脳裏には、”お持ち帰り”が完了したと意識するようになったのである。
(ああ・・・また、鋭次様にお持ち帰りされちゃった・・・)
(また昨日と同じような事をされちゃうのね・・・)
優子は恥ずかしさ半分、期待半分のような不思議な気持ちになっていた。
そんな優子の気持ちを知ってかどうかは分からないが、鋭次は嬉しそうに言った。
「これで優子ちゃんを、”お持ち帰り”完了だね!」
「はい。鋭次様」
これで、優子は完全に、お持ち帰りされ、これから、鋭次に召し上がってもらう事が決定したのである。
優子は、その事を認識して、お客様への挨拶を行った。
「鋭次様。優子をごゆっくりとお召し上がりください」
「ふっふっふ。たっぷりと可愛がってやるよ。さあ、こっちに来るんだ!」
「あっ! 鋭次様・・・きゃっ!」
優子は、再び、お姫様抱っこの体勢で抱えられると、部屋の奥にあるスイートベッドに連れて行かれるのであった。
大人三人が横にゆったりと並んでも余裕がある程の広いベッドの中央に、優子は仰向けの体勢で寝かされた。
優子を寝かせると、その上に鋭次が覆いかぶさる様な体勢となった。
鋭次にお持ち帰りされた女性店員はどうする事も出来ず、鋭次の行動を待つしかなかったのである。
戦利品を見るかの様に、男性お客様は、女性店員に向かって、お持ち帰りの確認を行った。
「えーと・・・俺は優子ちゃんが身に着けている衣類のリボンを全て外す事が出来るんだよね?」
「はい・・・鋭次様・・・そういう決まりになっています」
「ふーん。それは、この可愛い制服だけじゃなく、下着にも適用される決まりだよね?」
鋭次はそう言うと、ゆっくりと胸を辺りを撫で始めた。
「はい・・・そう・・・です。あっ、鋭次様! まだリボンを外されていないのに!」
優子は恥ずかしさに声を上げた。それはまだ鋭次が胸を触る事が出来る条件になっていないからである。
「ああ、そうだったね。まだおっぱいは触ったり舐めたりしちゃだめなんだね・・・」
「はい・・・それは、ブラジャーをお脱がしになられた場合に・・・そのように出来ることになります」
優子は恥ずかしい行為は、出来るだけ後にしたいと思い、そのように返答するのであった。どちらにせよ、この後にたっぷりと可愛がられる事になるのだが・・・
しかし鋭次は、そんな優子の気持ちを受け入れ、その規則に応じてやる事にした。
「分かったよ。ごめんね。そういう決まりだったね」
鋭次は優しい笑みで、女性店員にそう言うのであった。
しかしすぐに、続いて、女性店員を困らせる質問をするのであった。
「それじゃ、優子ちゃんは今日、どんなブラジャーをしているのかなあ?」
「えっ? ブラジャー・・・ですか? そっ、それは・・・」
優子は答えようとしたが、すぐには返答が出来なかった。何故なら、その答えは男性お客様を喜ばせる事になるものであったからだ。
「嫌なら別に答えなくてもいいんだよ。どうせこの制服のリボンを外せば分かる事なんだからね」
すぐに返答しない女性店員に対して、鋭次は気にした様子も無く、あっさりと言った。
優子は鋭次の声を聞き、答えなくてもいいだろうと思っていた。鋭次も別に優子が返事をしない事には、怒りもしなかった。
「それじゃ、この制服のリボンから外そうね」
「あっ、はい・・・」
鋭次は制服のブラウスの喉もとにあるリボンに手をかけると、簡単に外してしまった。
そして、リボンが外されると、何故かは分からないが、まるでリボンに合わせて連動して外れたかの様に、
胸もとの中央に並んでいる数個のボタンも同時に外れてしまったのであった。
「あっ! ブラウスが・・・」
優子が着ていたブラウスは胸もとで左右に分かれて、すぐに脱がせられる状態となった。
「それじゃ、このブラウスは脱がせちゃうよ」
優子が返事をする間も無く、優子の腕から制服が脱がされていった。優子の上半身はあっという間に、ブラジャーだけの姿になった。
「ああ・・・恥ずかしいです」
優子は胸もとを両手で隠し、男性お客様の目から自分の胸を隠そうとした。
しかし、鋭次はブラウスをベッドの近くにある衣類用のカゴにブラウスを投げ込むと、優子の両手をバンザイの様な体勢にして押さえつけた。
「ああ・・・鋭次様・・・」
優子は、鋭次に胸を見られているのを意識し、真っ赤になっていた。
しかし、落ち着いて鋭次の瞳を見ていると、鋭次の視線は胸もとでは無く、ブラジャー全体を見回している様な感じであった。
そして、その答えは言葉となって、鋭次の口から発せられた。
「可愛いブラジャーだね。昨日の色違いかな?」
「はっ、はい・・・」
優子はそう答えるのが精一杯であった。
優子が今、身に着けているブラジャーは、昨日と同じ、”特製ブラジャー”であった。
色が昨日は水色であったのに対し、今日はピンク色になっているという違いだけであった。優子はこんな恥ずかしいブラジャーを持っている訳が無いのだが、いつの間にか身に着けていた。
このブラジャーは、バーガー店の制服と一緒に清潔なビニール袋に入って、ロッカールームに置かれてあったのである。優子が地下室にアルバイトに来て、制服に着替えようとした時、その袋に気付いたのである。
それを見た途端、昨日、鋭次に掛けられていた催眠術が効果を発したのである。
(バーガー店の制服に着替える時は、この下着に着替えなきゃいけなかったのね・・・)
優子の瞳はとろーんとなり、それまで身に着けていた大人しめのブラジャーを外し、この恥ずかしいブラジャーに着替えたのであった。
しかしそれは、店員の制服の下着として着替えているものだと理解して、別におかしいものであるとは思わなかったのである。
そのブラジャーは、両方の肩ひもは、可愛い蝶々結びでリボン留めになっていた。また、ホックは胸元の中央に可愛い蝶々結びがリボン留めになっていた。
それぞれのリボンを解く事により、簡単にブラジャーを外すことが出来る仕組みになっていた。
「それじゃ、肩ひものリボンから外してあげるね」
「あっ、鋭次様・・・」
優子は抵抗する間も無く、あっけなく左右両方の肩ひものリボンを解かれていた。
ブラジャーの肩ひもはそれぞれ、二本の紐となって、その役目を終えたのであった。
両方の肩ひもが外れた事によって、ブラジャーは不安定な状態となっていた。
「最後は、この胸元のリボンだね」
そう言うと鋭次は、胸元の中央にあるリボンを簡単に解いてしまった。
リボンを外すと同時に、胸カップを左右に開き、戦利品の確認を行った。
そして、優子の背中に手を回すと、一気にブラジャーを取り去った。
役目を終えた布切れは、ベッドの近くにある衣類用のカゴに投げ込まれた。
「ああ・・・恥ずかしいです」
優子は再び、胸を隠そうとしたが、またもや鋭次に両手をバンザイの体勢にされてしまった。
もはや優子の上半身を隠すものは何も無く、男性お客様に完全におっぱいを見られてしまう状態になっていた。
優子は、お持ち帰りをされてしまった場合の行為を受けることになる。
「ブラジャーを外しちゃったので、ブラジャーに包まれていたおっぱいは、食べてもいいんだよね?」
「はい・・・」
優子は蚊の鳴く様な小さい声で、返事をするのであった。 優子が返事をすると同時に鋭次の召し上がりが始まった。
「あんっ、あんっ!」
優子は両手をバンザイさせられ押さえられている為、抵抗が出来ないまま、おっぱいを舐められ始めたのである。
「ふっふっふ。優子ちゃんのおっぱい、とても美味しいよ」
「あんっ、あっ、ありがとう・・・ございます。あんっ!」
鋭次の甘美な舌使いに、高校3年生の美少女は蕩けさせられていた。いけない事、恥ずかしい事だと分かっているが、どうすればいいのか分からず、男性お客様のされるがままになっていた。
舐めるだけで無く、リボンを外して事による特権を鋭次は確認する。
「ブラジャーを外したので、ゆっくり触りながら、食べてもいいんだよね?」
「はい。あんっ! はい、ブラジャーを外してもらいましたので、ご自由に触ったり舐めたりしていただいて・・・構いません。あんっ!」
優子は、お持ち帰りされた女性店員として答えるべき返答をするのであった。
「そうかい。よく分かったよ」
そう言うと、優子が抵抗しない事が確認出来たので、優子の手は離し、ゆっくりとまだ未熟なおっぱいに手を伸ばしていった。
鋭次がゆっくりとおっぱいを触り始めると、優子は一瞬ピクッとなったが、そのまま抵抗する事はしなかった。優子の脳裏には、ブラジャーを脱がされた事により、もう抵抗出来ないと思うようになっていたのだろう。
「優子ちゃんのおっぱいは柔らかいね」
「ああん。恥ずかしいです・・・」
優子は完全に男性お客様の思うがまま、召し上がられるのであった。
この事により優子の下半身は、またもや絶対に見られてはならない状態になっていくのであった・・・
しばらくして、優子の抵抗が少なくなってきたのを見て、鋭次は次なる行動に移った。
「それじゃ、次はこの大きめのリボンを外してあげるね」
そう言うと優子が返答をする間も無く、スカートの左腰にある可愛いリボンは、外されてしまっていた。
リボンが外されると同時に、またも何故かそれに合わせて、リボンの下部にあるファスナーが、全て下ろされた状態になってしまっていた。
「ああ・・・鋭次様・・・」
スカートのリボンを外されてしまった事により、優子はスカートを脱がされる事を意識した。
「腰を浮かすんだ」
優子は鋭次に命じられると、それに従わなければならない気持ちになり、言うとおりにした。
優子が素直に命令に従ったのを見て、鋭次はあっという間に足もとからスカートを抜き取るのであった。薄紫色のチェック柄のスカートは、今までと同様にベッドの近くにある衣類用カゴに投げ込まれた。
優子は、とうとうパンティ一枚の姿になってしまった。
「ああ・・・私、こんな・・・」
優子は、何と言っていいのか分からなくなってしまっていた。
絶対に見られてはならない部分を隠そうと優子は両手をパンティの方へ持っていこうとした。
しかし、それよりも早く、鋭次は優子の両手を押さえたのである。
優子は少し上体を起こした様な姿で、お腹の横辺りで、鋭次によって両手を押さえられてしまっていた。
優子は、鋭次の視線が自分の下半身に注がれている事を意識していた。
そして優子も、自分の恥ずかしい姿を確認するかの様に、自分の下半身を見るのであった。
自分のパンティを見ると、外側からでも、言い訳が出来ないくらいに、べちょべちょに濡れていた。
それを見て、真っ赤になっていた優子は、鋭次にその事を見つけられてしまった事を感じていた。
「優子ちゃん。どうしたんだい? 顔が真っ赤だよ。何か見られたら困る事でもあるのかな?」
「なっ、なんでも・・・ありません」
優子は図星を突かれて、必死になって否定しようとした。しかし、どう見ても言い訳が出来ない姿であった。
「なんでもない事ないだろ?! こんなに濡らしちゃって!!」
「あーー!! 見ないでください! お願いします!」
優子は鋭次に、恥ずかしい状態になっているパンティを見ないようにお願いしようとしたが、そんな事が通る訳が無かった。
”見ないでください”というのは、”もっと見てください”と同義語であった。
優子の両手を押さえたまま、パンティの様子をたっぷりと確認されてしまっていた。
「すごいねー! 外側からでも分かるくらい濡れちゃってるよ!」
核心の言葉を出されて、優子は、必死になって、男性お客様にお願いしなければならない事となった。
昨日に優子の持つ、”お客様応対マニュアル”に書かれてあったが、お持ち帰りされた女性店員は、男性お客様に、パンティが濡れている事を見つかってはならないのであった。
もし濡れている事が見つかった場合は、必死になって、その事を他人に言われない様に懇願しなければならないのである。
優子の脳裏に、その事が浮かび上がり、男性お客様に懇願することになった。
「ああっ! お願いです! この事は、この事は誰にも言わないでください!」
「こんなにたくさん濡らしちゃって、優子ちゃんは恥ずかしい店員さんだね」
「ああ・・・お願いです・・・この事は誰にも・・・」
女性店員が必死になって、お願いしていると、鋭次の交換条件とも取れる言葉が返ってきた。
「優子ちゃん。お持ち帰りしたんだから、このリボンも外して構わないんでよね?」
鋭次はパンティの横部分にある蝶々結びを見つめていた。
優子はバーガー店の制服に着替える時に、ブラジャー同様、パンティもこのリボンパンティに着替えていたのである。パンティを留める所が、水着のビキニの様に、左右に蝶々結びのリボンになっていた。アルバイトの制服に着替える時は、このパンティに着替えるのだと思うようになっていたのである。
鋭次の問いかけは、お持ち帰りの本儀式が完了した時点で、当然の権利となっていた。優子は、恥ずかしい秘密を他人に言われない為にも、鋭次の問いかけに返事をしない訳にはいかなったのである。
「はい・・・鋭次様。外していただいて・・・構いません・・・」
優子は真っ赤になりながらも、そう答えるしかなかったのだった。
「それじゃ、外すよ」
そう言うと、両方のリボンは簡単に解かれてしまった。左右のリボンを外すと、パンティの前部を手前に下ろし、パンティの内側を見える状態とした。
それらの作業を終えると、再び、優子が抵抗をしないように、両手をお腹の横辺りで押さえたのであった。
「うわー! すごいねー!」
パンティの中側を見て、鋭次は驚きの声を上げるのであった。
「ああっ! 見ないで・・・ください・・・」
優子はそう言うのが精一杯で、両手を押さえられている為、男性お客様の視線から逃れる事が出来ないのであった。
「うわー! べちょべちょだよ! こんなになっちゃって!」
尚も鋭次は大袈裟に声を上げるのであった。
「ああ・・・恥ずかしいです・・・」
その声を聞き、優子は一層、懇願しなければならないと思うようになっていたのである。
しかし、どの様に男性お客様に秘密を言われない様にすれな良いのかという答えは、すぐには浮かばなかった。その答えを知っている鋭次は、一つの答えを教える事にした。
「優子ちゃん。パンティを濡らしていた”言い訳”をしてごらん。上手く言えたら、この事を誰にも言わないであげるよ!」
「言い訳・・・ですか?」
優子は、鋭次が、この恥ずかしい秘密を言わないでくれる という提案をしてくれている!
何とかして、それを上手く提案を達成して、パンティが濡れていた事を秘密にしてもらいたい。でも、どうやって言い訳すれば良いのだろうか・・・
優子は考えようとしたが、鋭次は提案と同時に、ある物を優子に渡していた。
それは、優子の”お客様応対マニュアル”であった。
先程、スカートを脱がせた時にポケットに入っていたこの冊子を取り出していたのであった。
「後ろの方にあるピンク色のページに、お持ち帰りされた女性店員さんが、パンティを濡らしてしまった場合の言い訳が書いてあったと思うよ。それを参考にしたらどうかな?」
そう言うと、鋭次は優子に、応対マニュアルを読むように勧めた。
優子は、藁にもすがる思いで、マニュアルを確認するのであった・・・
成績優秀で頭の良い優子は、マニュアルを一通り読むと、どの様に言い訳すれば良いのか理解したのであった。
しかし、それを実施するのは少し躊躇いがあるのであった。それは、高校3年生の美少女が言うには、あまりに恥ずかしい内容であったからだ。
でも、鋭次に、もう一度、言い訳をするように言われると、躊躇いは払われ、実施するしかないという気持ちになったのである。
「優子ちゃん。マニュアルは読めたかな? 言い訳をしないと、今すぐに店長を呼んで、パンティが濡れている事を言っちゃうよ!」
「ああっ! それだけはっ! それだけはお許しください! 言います。言い訳を言いますから、どうか、それだけは!」
優子は、店長に言われるという言葉を聞き、完全に言い訳をするしか無いと思った。
「どうして、こんなにパンティが濡れちゃってるのかなあ?」
鋭次が楽しそうに質問をすると、優子の口から、恥ずかしい言い訳が始まったのである。
「はい。鋭次様。優子の”言い訳”をお聞きください」
「んっ? 何だい、言ってごらん」
「はい・・・私がパンティを濡らしていたのは・・・その・・・」
「何だい? どうして濡らしていたのかなあ?」
「はい。それは、鋭次様に召し上がっていただき易いように・・・濡らしていました。ああ・・・恥ずかしい・・・」
屈辱の言い訳に、女性店員は真っ赤になって、言葉を出していた。
「俺に召し上がってもらい易いようにだって?」
鋭次が、的を得ない言葉に、もう少し詳細に話すように相づちを打つ。
「はい。鋭次様の・・・その・・・おちんちんを入れてもらい易いように・・・濡らしていました」
「ふーん。おちんちんを入れてもらい易いようにね・・・これを入れて欲しいのかい?」
そう言うと、鋭次は、優子の右手を自分の巨砲を握らせる様に触らせた。鋭次はいつの間にか、裸になっているのであった。優子がマニュアルを読んでいる間に素早く脱いだのであろう。
「きゃっ! 鋭次様」
優子は熱く脈打っているその巨砲を触らされて、一層真っ赤になっていた。
「これをどこに入れるんだい?」
「はい・・・私の・・・おまんこに・・・」
優子は蚊の鳴く様な声で、恥ずかしい質問に返答していくのであった。
「それは、ここの事かな?」
鋭次は、二本指を女性店員の秘部に挿入した。
「はい。あんっ! 鋭次様っ! あーーん、だめっ、だめっ!」
「何だい? だめなのかい?」
鋭次の残念そうな表情を見て、優子はこのままでは言い訳が成り立たないと思い、必死になって訂正した。
「ああっ。だめじゃないです。だめじゃないです。いいです。そこに・・・入れてください」
「ふーん。ここに入れていいんだね?」
「はい。鋭次様。あんっ、あんっ!」
優子の決心を聞き、鋭次は好きなだけ、挿入を出来るようになった。
「ここか? ここか? ここに入れていいんだね?」
「はい。あんっ、あんっ、あんっ! ああーん!」
鋭次は優子の表情を見つめながら、好きなだけ、二本指の抜き差し行為を行うのであった。
しばらく二本指による抜き差し行為を行った後、鋭次は最後の質問を行う事にした。
「入れるのは、指はいいのか? おちんちんがいいのか? どっちだ?」
恥ずかしい質問に、女性店員はすぐには返答出来なかった。
「そっ、それは・・・その・・・」
しかし、鋭次は返答をしないという事は許さない。優子が必ず返答する様にする。
「上手く言い訳しないと、店長を呼ぶ事になっちゃうよ!」
「ああっ! 言いますっ! 言いますから!」
優子は、最終章の返答を行う事になった。
「あの・・・おちんちんの方を入れてください」
「指より、おちんちんの方が欲しいのか?」
「はい・・・お願いします」
「じゃあ、最後にもう一度聞くよ。どうしてパンティを濡らしていたのかなあ?」
「はい。鋭次様。私は鋭次様のおちんちんを入れてもらいたくて、パンティを濡らしていました」
「ふーん。そうなんだあ」
「優子のおまんこを・・・鋭次様の素敵なおちんちんで・・・お召し上がりください」
優子は、もうどうしようも無く、男性お客様を歓ばせる返答をしてしまうのであった。鋭次はそれを満足そうに聞き、女性店員に言い訳を受け入れる事にするのであった。
「そうかい。良く分かったよ。優子ちゃんは、俺のおちんちんが欲しくて、パンティを濡らしていたんだね?」
「はい。鋭次様・・・」
「それなら仕方ないね。この事は、俺と優子ちゃんだけの秘密にしてあげるよ!」
「本当ですか?!」
「ああ、約束するよ! 俺のおちんちんを入れて欲しくて、パンティを濡らしていたんだろ?」
「はい。鋭次様。その通りです」
「それじゃ、そろそろ、おねだりの時間かな?」
鋭次が、頃合いだとばかりに、女性店員に最後の台詞を言わせる。優子も、鋭次のその言葉に自分がどうすべきか理解していた。
先程から問答を繰り返している話題に終止符が打たれようとしていた。
「鋭次様。優子のおまんこを、鋭次様のおちんちんで、お召し上がりください」
「ふーん。良く言えたね。”お客様へのご挨拶”を付けて、もう一度言ってごらん」
「はい。鋭次様。優子のおまんこを、鋭次様の素敵なおちんちんで、ごゆっくりとお召し上がりください。あんっ!! あーー!!」
優子が最後のおねだりをすると、鋭次は巨砲を一気に、優子の中に挿入した。
「ふっふっふ。優子ちゃんのおまんこ、とっても美味しいよ。おらっ、おらっ」
「あんっ、あんっ、あんっ! あーー! 気持ちいい、気持ちいい!」
優子も二日目の行為で余裕が出てきたのか、本能のまま、鋭次に感じさせられていた。
「おらっ、おらっ、おらっ!」
「あんっ、あんっ、あんっ! ああん、イッちゃう・・・イッちゃうよぉ・・・」
優子が早くも終わりを迎えている言葉を発したのを聞いて、鋭次は優子に”応対マニュアル”の規則を思い出させる事にした。
「優子ちゃん。俺が召し上がり終えるまでは、イッちゃだめだろ?! マニュアルの7、8、9の項目を忘れたのかい?」
そう言うと、抜き差し行為を少しゆっくりにして、優子にマニュアルを確認させる事にした。
優子は、昨日に読んだ所を再確認して、男性お客様が召し上がり終えるまでは、イッてはいけない事を思い出した。
「はい。鋭次様・・・イカない様に我慢いたします・・・」
「そうだよ。分かったかい?」
「はい。鋭次様。あんっ、あんっ! ああん・・・」
優子は返事をしたものの、鋭次の抜き差し行為が再開されると、再び、天国に近づいていくのであった。
「おらっ、おらっ、おらっ!」
「あんっ、あんっ、ああーーん! だめえ・・・そんなに突かれたら・・・イッちゃう・・・」
「おらっ、おらっ、イッちゃだめだぞ! まだ、食べ始めたばかりだろ? 優子ちゃんは、まだ、イッちゃだめなんだよ!」
「はいっ、我慢します。あんっ!! あーー!! だめーー! だめーー!」
優子は必死になって耐えようとするが、鋭次の抜き差し行為は、高校3年生の美少女には耐えれる訳など無かった。
「おらっ、おらっ、おらーー!!」
「あーーーー!! イクーー!! イクーーーー!!」
鋭次が止めの抜き差しを行うと、優子はあっさりと天国に昇っていった。
優子は、鋭次にイク姿を見せて、小さく震えて、鋭次にしがみ付き、天国に昇っていったのである。
優子が落ち着いたのを見て、鋭次はいったん巨砲を抜き、優子に言った。
「あーあー。優子ちゃん。イッちゃったね! まだ食べ始めたばかりだったのにね」
「ああ・・・鋭次様。ごめんなさい。ああ・・・鋭次様が・・・」
優子は、イッてしまったのは、鋭次の抜き差し行為がはげしいからだと言いたかったが、そんな事を言って、鋭次を責めても仕方がない。
優子は、言いかけた言葉を、それ以上は言わなかった。
しかし、それを聞き逃さなかった鋭次は、優子を逆に責めた。
「何だい? 俺が悪いって言うのかい?」
「いえ・・・そういう訳では・・・ありません」
「マニュアルに書いてあった事を守れなかった優子ちゃんが、悪いんだろ?」
「はい、そうです。鋭次様、ごめんなさい」
優子は、ただただ謝るしかないのであった。
「俺が食べ終える前にイッちゃった事をバーガー店で言いふらそうかな?」
「ああっ! それだけはっ! それだけは言わないでください!」
「そうかい? それじゃ、条件を出そう。それに従ってくれるんなら、誰にも言わないであげるよ!」
「本当ですか? 従います。どんな条件ですか?」
優子は、必死になって、鋭次の言う条件を聞く事にした。
「なあに。お持ち帰りされた女性店員さんの守るべき事柄だよ」
「お持ち帰りされた・・・女性店員の・・・?」
「そうだよ。これから、もう一度、優子ちゃんを食べさせてもらうんだよ」
「もう一度ですか?」
「そうだよ。それで優子ちゃんは、俺が食べ終えるまで、イカない様に我慢するというだけだよ。出来るよね?」
「はい。がんばります」
優子は、気持ちも新たに、鋭次の申し入れを受けて、第2ラウンドに挑む事になるのである。
どちらにせよ、お持ち帰りされた女性店員の役目として、男性お客様が食べ終えるまで、我慢しなければならないという規則がある。優子には、その条件を受け入れるしか選択肢は無いのである。
「よし。それじゃ、よろしく頼むよ!」
「はい。鋭次様。優子をお召し上がりください」
美少女店員を泣かせる第2ラウンドが始まったのであった。
「ああーー! イクーー! また、イッちゃうーーーー!!」
第2ラウンドが始まって、5分もしないうちに、優子は再び、気持ちのいい天国に昇ってしまったのであった。
優子はまた必死になって、この事を言いふらされない様に、男性お客様に懇願するのだった。
この事を言いふらされない為には、もう一度、鋭次の言う条件を聞くしかないのであった。
「それじゃ、もう一度、食べさせてもらうよ」
「はい。鋭次様・・・優子を・・・ごゆっくり、お召し上がりください。あんっ!」
優子は、いつまでも男性お客様が召し上がり終えるのを我慢出来ずに、何度もイカされてしまうのであった。
その度に、ひたすら男性お客様に謝り、もう一度、食べてもらうようにお願いするしかなかったのであった。
今まで女子高校で、男性を知らなかった美少女は、百戦錬磨の鋭次の抜き差し行為に耐えられる訳が無かった。
ひたすら、抜き差し行為を楽しまれ、イク時の恥ずかしい表情を鋭次の方に向けて、許しを乞いながら、天国に昇らされるのであった。
昨日、処女を奪われた男性お客様に、優子は既に、5回も天国に昇らされてしまっていた。
あんまり、セックスを続けても、今後、投げやりになってしまったり、または、セックスを好む馬鹿女になる可能性もある。鋭次は、優子がまだ理性がある事を確認して、これくらいで切り上げる事にした。
優子には、まだまだ、今後の応対をしてもらう必要がある。
鋭次は、優子を召し上がるのは、今日はもう止める事にすると言い、優子にシャワーを浴びさせると、バーガー店の制服を着るように命じた。
シャワーを浴びて戻って優子に、5回もイッてしまった現実に対して、口止めのお願いをさせる事にした。
「優子ちゃん。5回もイッちゃったね!」
「ああ・・・鋭次様。ごめんなさい・・・」
「俺はまだ食べ終わっていないのに、どうするんだい?」
「ああ・・・私、どうすればいいんですか・・・」
優子は返事をしたものの、この後、一体どうすれば良いのか分からないでいた。
そんな様子を見た鋭次は、助け舟とも言える方法を教えるのであった。
「優子ちゃんの持っている”お客様応対マニュアル”の後ろの方に、お客様が食べ終える前にイッてしまった場合の応対方法の一つが書いてあったと思うよ。それを参考にしたらどうだい?」
「えっ? そうなのですか? はい、読んでみます」
優子は、藁にもすがる気持ちで、応対マニュアルの後ろの方にあるピンク色のページを見る事にした。
該当のページには、クーポン制度についての事が記載されていた・・・
頭の良い優子は、そのページを確認し、これからどの様に応対すれば良いかを理解した。
少し躊躇われる部分もあるが、5回もイッてしまった事を言いふらされない様にする為には、これしか無いと思った。
優子は、システム手帳風のそのマニュアルのページを閉じると、その後ろにある”お客様用クーポン”のページを確認していた。
マニュアルを読み終えた優子は、男性お客様に、口止めのお願いを始めた。
「あの、鋭次様。ボールペンかサインペンをお借りしたいんですけど。あっ、それと朱肉もお借り出来ますか?」
「ああ。いいよ。じゃあ、こっちに来てくれるかな」
「はい。鋭次様」
優子は、高級なテーブルのあるソファの所に座らされていた。
鋭次は学習用と思われる机の引き出しから、ボールペンと朱肉を持ってきた。また、朱肉の使い道を知っているのかどうか分からないが、指を拭くためのウェットティッシュも持ってきていた。
「優子ちゃん。これでいいかな?」
「はい。鋭次様。ありがとうございます」
優子はペコリと頭を下げて、それらの用具を使用し始めた。
「あの、鋭次様。少しお待ちください」
優子は、男性お客様にそう言うと、何やら応対マニュアルの後ろの方にあるページから、ページを切り取り、5つほどの厚紙に、何かを書き込んでいる様であった。
書き込みが終わると、それぞれの紙の右下部分に、右手の人差し指に朱肉を付けて、誓いの証とも言える指紋を押すのであった。
作業が終わると優子は、恥ずかしい秘密を握っている男性お客様に、今作成したばかりの”お客様用クーポン”を5つ並べて見せた。
「あの、鋭次様。これを・・・」
優子は、下記のような”お客様用クーポン”を鋭次に見せるのであった。
(○は、ハートマークになっている)
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○
○ お客様用クーポン
○
○ 鋭次 様へ
○
○ ○○ 葵 優子 お持ち帰り 一回分 ○○
○
○ 女性店員の 葵 優子 をお持ち帰りする事が出来ます。
○
○ 必ず、お持ち帰りに同意します。
○
○(仮儀式無しで、お持ち帰り出来ます)
○
○ 店員氏名:葵 優子 (指紋)
○
○ 有効期限:なし
○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
「これは何だい?」
テーブルに5つのクーポン券を並べてあるのを見て、鋭次はどういう事なのか女性店員に説明を求めた。
優子は、それについて、説明を始めた。
「はい。鋭次様。これは、”お客様様クーポン”と言いまして、ミニバーガー券やジュース券やポテト券などあるのですが、鋭次様に特別なクーポンをお渡しいたします」
「そうなんだ。特別なクーポンね・・・」
「はい。鋭次様」
優子は頬を赤く染めて、クーポン券の説明の続きを行った。
「私は、さっき、鋭次様がお召し上がりをしていただいている時に、鋭次様が食べ終える前にイッてしまいました。ごめんなさい」
「そうだったね。いずれも、完全に食べ終える事が出来なくて、不完全燃焼な気分だよ」
男性お客様は、先程の事を思い出し、不快になっている様子であった。 優子は、その様子を見て、慌てて説明の続きを行う。
「鋭次様、ごめんなさい。それで、そのお詫びと言っては何なのですが・・・このクーポン券を鋭次様に・・・」
優子は男性お客様に5つのクーポンを見せた。
「なになに? 優子ちゃん お持ち帰り、一回分だって?」
「はい。鋭次様」
そのクーポンには、お客様名として、鋭次の名前が記入されており、女性店員名として優子の名前が記入されていた。また、名前の後ろには、誓いの証である指紋まで押されてあった。
「鋭次様は先程、私が我慢出来ずにイッてしまった為、きちんとお召し上がりしていただく事が出来ませんでしたので、後日、このクーポン券を使用して、優子をお召し上がりください」
「ふーん。そうなんだ。5枚ももらっていいのかな?」
「はい。鋭次様。マニュアルに、イッてしまった回数分、お渡しするようにと書いてありましたので・・・」
「おいおい・・・それって、お客様には言っちゃダメな事じゃなかったかな?」
「えっ? あっ! はい・・・そうでした・・・」
優子は、マニュアルの記述内容を思い出し、慌てて、その事を隠そうとした。しかし既に言ってしまった言葉は戻らない。
しかし、鋭次は特に気にした様子も無く、クーポン券を見つめていた。特にそれについては、その後、何も言わなかったのであった。
「それで、鋭次様にお願いなのですが・・・」
優子は、お客様用クーポンを渡す事により、最大級に恥ずかしい秘密を言いふらさない様にお願いをした。
「この・・・5枚の特別クーポンをお渡ししますので、どうか、優子がパンティをたくさん濡らしていた事と、鋭次様のお召し上がりが終える前にイッてしまった事を誰にも言わないでいただきたいんですけど・・・」
優子は真っ赤になって、男性お客様に懇願していた。
(もし、断られたらどうしよう・・・)
優子は、少し泣きそうな顔になって、懇願していた。 しかし、鋭次はあっさりと、それについて同意してくれた。
「分かったよ。約束するよ。誰にも言わないであげるよ」
「本当ですか?! ありがとうございます!」
優子の顔はパッと明るくなって、安心感を得たようであった。
「優子ちゃんが、この特別クーポンに、きちんと対応してくれたらだけどね」
「ああっ! 応対します! 必ず、応対しますので!」
「分かったよ。それじゃ、言わないであげるよ」
「ありがとうございます」
優子はこうして、何とか、恥ずかしい秘密を言いふらされずに済んだ。
しかし、その代価としてお渡しした特別クーポン券は、より一層、優子を陵辱する為に使用される事はまだ知る由もないのであった・・・
計算式:5回イッてしまった分
残りクーポン:5枚
< つづく >