ダンジョンマスターの日記帳 7ページ

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 俺は少しは名の知れた剣士だ。
 いくつもの国から士官の誘いを受けている。
 しかし腹黒い貴族どもの相手が嫌なことと、もう少し自分の腕を磨いてみたいんで、丁重にお断りを続けている。
 俺がここまで強くなったのは、相棒である魔剣と、なによりも“M”先生のおかげだ。
 駆け出しのころから先生相手に腕を磨き続けて十年以上、その恩を決して俺は忘れていない。
 一流と呼ばれるようになった今でも、たまに初心に帰るため、先生の居場所を捜しあて稽古をつけてもらっている。
 俺みたいなやつは結構いて、いつの間にやらファンクラブなんて言う、わけわからんもんができていた。
 まあ確かに会員になったけど。
 先生が、とある無名のダンジョンに出現したという噂を聞いた俺は、久々に稽古をつけてもらおうと考え、そこを訪れた。
 そして稽古をつけてもらい、自分の腕前の上昇を確かめた後、気まぐれにダンジョンの奥に行ってみた。
 それが運の尽きというやつだ。
 オーガーやらゴブリン、スケルトンという雑魚をたやすく斬り伏せた俺は、広間のような部屋に出た。
 そこで俺の目に飛び込んで来たものは、今まで見たこともない淫らな光景だった。
 裸の女たちが何人も、石像相手に腰振っていたんだ。
 ある女は犬みたいに後ろから、ある女はあおむけになった石像にまたがって、ある女はたった石像に抱きつくように、いやにリアルな石の男根を下の口で貪り続けていたんだ。
 呆然とした俺だが、一人の女が俺に気付き、石像から離れて俺に近寄ってきたときが、俺の正気を保っていた最後の瞬間だ。
 俺は剣を捨て、よろいを脱ぎ捨て、女に襲いかかった。
 正直顔についてはいい女ってほどじゃない女だが、関係なかった。
 普通よりでかい胸と尻は、かぶりつきたいほどだった。
 何より全身から出る色気は、今まで買ったどんな娼婦より強く、たやすく理性を失うほどだった。
 俺は女に突っ込んだ。すると、童貞でもあるまいに、あっという間に出してしまった。
 最も情けなさは感じなかった。
 なぜなら女のほうもそれで逝っちまったようだからな。
 お互いいっちまっても、腰は止まらない。抜かずに再戦となった。
 そこに別の女たちも寄ってきた。
 ある女はガニ股で俺の前に立ち、股間を俺の顔に押し付けてきた。
 ある女は俺の手を自分の股間に、またある女は俺の手を胸で挟み。
 別のある女は、俺のかかとに股間を押しつけてきた。
 俺は白い肉の海におぼれ始めた。
 最初の女に二度目の射精をした後、他の女たちにひっくり返された。
 そのまま女たちはまだ固い俺の男根をみんなでなめ上げる。
 今まで感じたことのない快感に、俺は宙に向かって精を吐き、女たちはそれを顔で受け、お互いになめあった。
 その後はかわるがわる女たちに犯された。
 何度出したか覚えていない。
 女たちに精も魂も吸いつくされたようだ。
 何時間か経って、ようやく女たちが俺から離れた後、俺の枕もとに新しい女が立つ。
 でかい斧をもった、美しいオーガーの女だ。
 裸の女だ。
 立ち上がって応戦しようとしたが体が動かない。立ったのは男根だけだ。
 そして俺は首を切り落とされた。

 そして、気がつけば。
 俺は呪いをかけられ、亡霊騎士(デュラハン)となって、ここにいた。

 このダンジョンを訪れる者よ。
 女に気をつけろ。
 そしてこの救われない亡霊となった身に、慈悲をくれ。

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牡牛の月 16の日
 忌々しいことに“M”の部屋は好況。
 なのにこちらにはだれも来ない。
 そう思っていたら何の気まぐれか一人の戦士がやってきた。
 それも腕がいい。
 たぶん、いや絶対、ソニアやレニでは勝てまい。
 そこで一計を案じ、広間に媚香を焚き、メスどもをけしかけた。
 作戦成功。
 メスどもの相手で腰を抜かしたところを、ソニアに首をはねさせた。
 これほどの戦士、ただ死なせるには惜しいので、呪いをかけ、デュラハンにしようと思う。
 しかし客が来ない、などと油断するものじゃない。
 メスどもにも意外な使い道が見つかった。
 これからもこの手は使えるだろう。「肉の沼」と名付ける。
 正直相手するのも疲れるし、身が持たん。
 なお、牛にも見せていたところ、牛らしくよだれを垂らして、かぶりつきで見ていた。
 デュラハンを作った後、おろすとしよう。
 あすは一日仕事だ。

牡牛の月 18の日
 デュラハン完成。
 いい切り札が手に入った。
 今日は疲れた。
 明日に備えて休む。

牡牛の月 19の日
 牛をおろした。
 面白いというか、妙な形で壊れた。
 なんか、面倒なことになりそうだ。

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 プリスは生ける屍と化していた。
 もはや神に祈ることすら忘れていた。
 頭の中に占めるのは、セックスだけであった。
 鎖で全身の自由を奪われ、もはやオナニーすらできない彼女にできるのは、目の前の女たちの痴態を眺めて、妄想することだけだ。
 メイド姿の少女が食事を持ってくる。
 ただのメイド姿ではない。
 そのスカートは足の付け根を隠すかどうかのところまでしかなく、その短すぎるスカートからは少女の尻や股間が丸見えだ。さらに言うと当然のように少女は下着を着けていないため、彼女の秘裂は丸見えである。
 下半身だけでなく上半身もひどいものである。
 少女の乳房があらわになり、しかも服によってその乳房が強調されるように持ち上げられている。
 こんな恥知らずなメイド服はほかにない。
 しかしそんなメイド服ですら、今のプリスには羨望の対象であるのだ。

(ああ、あの娘、オッパイとオマンコあんなに堂々とさらけ出して、いつも殿方にもてあそばれているのね。悔しい。うらやましい。私のオッパイのほうが大きいのに。なんであんな小さい娘ばっかり)

 いつも心で呪いの言葉を吐き続ける毎日であったが、その日は違った。
 メイドのほかに、魔導師の腹心の女オーガが来たのだ。

「出ろ!エロル様がお呼びだ!」

 プリスの顔がぱっと輝く。
 待ち望んだ瞬間がついに来るのだ。
 そのプリスを忌々しげに見ながら、オーガが乱暴にプリスを牢から出す。

「さっさと、出ろ!」

 ぼとり

 プリスが立ち上がると、愛液のしずくが音をたてて落ちた。

 見かけは屠殺場に連れて行かれる家畜のように、本人としては天使の案内を受けて天国へ向かう死者のように、オーガーに引きずられ、浴室に連れてこられた。

「ここで体を洗え!ただしオナニーなんぞしたら牢屋に逆戻りだ!いいな!」

 貞操帯が外され、乱暴に湯の中の投げ込まれる。

(ああ、気持ちいい)

 プリスは自分が長いこともう体を洗っていないことに気付いた。
 体のにおいをかいで、あわてたように体を洗い出す。
 垢を指でこそぎ落とす。
 そしてその指が乳首と股間に触れたとき。

「ふわ!」

 思わず快楽の叫びを上げてしまった。
 そのまま自慰を始めようとしてしまうが。

「てめえ!オナニーすんなといっただろうが!」

 怒り狂ったオーガーにお湯の中にたたきこまれた。
 そのままお湯の中に沈められ、溺れそうになったら引き上げられる。

「エロル様はお忙しいんだ!手間をかけるんじゃねえ!」

 またお湯にたたきこまれた。
 空気を求めてお湯から顔を出したプリスの髪を引っ張り、女オーガーが命令する。

「もう、いいだろう!さっさとあがれ!」

 そのまま引きずりだした。

 お湯からあがったプリスは、オーガーの手にした手拭いで乱暴に体をふかれる。
 その時オーガーから主人の伝言を伝えられる。
 ぼんやりとうなずくプリス。
 そしてついにエロルの前に引き出された。
 メドーサと蜘蛛女がエロルのわきを固めている。

「ああ、男、ホシイ、チンポ様、欲しい……」

 熱に浮かされたように呟きながらエロルに近づくプリス。
 そのプリスにエロルの冷たい言葉がぶつけられる。

「そこのオーガーから聞いただろう、おねだりの仕方をな、そのとおりやってみろ」

 先ほどオーガーから聞いた通り、エロルに「おねだり」をしようとするプリス。
 その鼻先に、自分の「聖印」が突き付けられた。

「!」

 プリスは正気を取り戻した。
 自らの信仰の証を見て、理性を取り戻したのだ。

「く!ああ神よ!」

 神への祈りを思い出すプリス。

「邪悪な魔導師よ!お前の魔法は神の光によって打ち破られました!さあ観念して縛に付きなさい!」

 体を隠しながらエロルに指を突きつけるプリス。
 しかしエロルはただ笑うのみ。
 自分の優位を確信しているのか。

(ああ、神よ、私に力を)

 魔導師の余裕にひるみそうな心を、神への祈りによって力づけようとする。
 そのプリスの努力をエロルは冷然と笑った。

「俺の魔法?何のことだ?」
「とぼけないでください!あなたが私の額に付けたこの宝石の…」

 そう言って額に手をやったプリス。だがそこには…

「宝石とはこれのことか?」

 エロルがゆっくり右手を広げる。
 そこには赤い宝石があやしく輝いていた。

「おまえにかけた魔法なんてとっくに解いてあるんだよ」
「!」

 エロルは色情霊の憑依の効果が一定の深度に及んだことを確認すると、ホーントストーンを回収したのだ。

「つまり、おまえは魔法でおかしくなっていたわけじゃない」
「ち、違います!」

 懸命に否定するプリスの前で全裸になるエロル。
 その男根は隆々と天を突き、メドーサと蜘蛛女がプリスに見せ付けるように、奉仕を始める。
 ぼとりと水が滴る音がした。
 プリスの股間から愛液が滴り落ちた音だ。

「それみたか。それがお前の本性。お前の本性は淫乱なんだよ!」
「いやああ!神よ!悪魔の言葉に惑わされない勇気を私にお与えください!」

 現実を否定するように祈るプリス。
 しかしエロルの言葉の刃はさらに彼女を切り裂いた。

「祈って何になる?神が答えてくれるのか?何度も祈ったんじゃないのか?私のオッパイ小さくしてくださいって」
「ああああああああ」

 髪を振りまわして叫ぶプリス。
 その彼女を背後から抑えるレッドソニア。

「よく見とけ。お前が本当に求めていたものだ」

 アイシャをたたせて背後から愛撫を始めるエロル。
 胸を大きくこねまわし、秘裂をいっぱいに広げて見せつける。

 ごくり。

 プリスが唾を飲み込む音。
 叫び喚いていたのが嘘のように見入っている。
 
「エ、エロル様、早く早く」

 哀願するアイシャ。

「欲しいか?」
「欲しいですぅ!」

 エロルの男根がアイシャの秘裂に当てられる。

「!」

 思わず駆け寄ろうとするプリス。
 それをレッドソニアが押さえつけ、耳元でささやく。

「おねだりの仕方は教えてやったろう」
「!」

「はん、はん、ああはやくぅ」

 男根を秘裂にこすりつけられ、甘えるようにねだるアイシャ。
 その光景を見てプリスの中で何かが壊れた。

「エロル様!ち、乳牛プリスの、く、クモの巣張った、しょ、処女マンコ、ぶ、ぶ、ぶち抜いてください!」

 股間を前に突き出して、両手で秘裂を開く。
 その姿を見てエロルは満足そうに笑い、アイシャを突き飛ばして一歩前に進み、そこで足を投げ出して座った。

「自分でいれろ、淫乱牛」
「!」

 酔っぱらったようにふらふらと歩み寄るプリス。足に力が入らないのだ。
 そのままエロルに抱きつき、男根を迎え入れようとするが、腰が据わらないため、上手くいかない。
 それを見てエロルが目くばせした。
 三匹の魔物たちがエロルの男根と彼女の体を支え、狙いをつけて一気に貫かせた。

「あああああ~~~~~~!」

 乱暴に付きいれられ、破瓜の血を流しながらも絶頂に達するプリス。
 ホーントストーンの影響で、実際に男を知らない体であっても、彼女の肉体は肉の喜びを知りつくしたような体へ変化していたのだ。

「ふふ、そんなにいいか」
「いいー!セックス気持ちいい!純潔なんて、早く捨てればよかったー!」

 エロルの眼の前で、巨大な肉の球体が激しく揺れる。
 それを見て、嫉妬に駆られたレッドそのあが乗馬鞭を出して、プリスの背を打つ。

「あー!イイ!鞭がいい!痛いのいいの!もっと打ってぇ!子宮に響くのぅ」
「くそ!」
(やはり被虐癖があったか)

 しかしその痛みも彼女にとっては快感らしい。冷静に観察するエロル。

「ふふふ、神の怒りが怖くないのか」
「!」

 嘲笑交じりのその問いに、プリスが一瞬凍りつくが、すぐに貪欲に快感を求めだす。

「ああー!神よ、お許しを!私はもうこれなしでは生きていけません!」

 神に許しをこうプリス。しかし自分の背徳感すら、快楽のスパイスになる。
 プリスに残ったわずかに冷静な部分が絶望の言葉を残す。

(もう駄目なのね。私堕ちるの)

 そこを見計らったように悪魔の言葉が響く。

「神が何をした?お前を救わず、お前から快楽を奪った。神など何の役に立つのだ」
「!」

 プリスの脳に光が走る。

「い、逝く!また逝く!」
「くう!」

 プリスが絶頂に達すると同時に、エロルもプリスの中に精を放つ。

(そう、そうなのね)

 プリスは光の中で、そうつぶやいていた。

 意識を取り戻したプリスが見たもの、それは三匹の魔物をエロルが犯しているところだった。

「エロル様…」

 立ち上がって声をかけてきたプリスを見て、首を傾げるエロル。
 プリスの印象が予想と違っていたからだ。
 どことなくうつろな目、これはいい。
 しかし彼女のまとう雰囲気は今までに見たことないものだった。
 淫らな空気と神聖な空気が同居している、と言えばいいのか不思議な雰囲気だ。
 判断がつかなかったが、とりあえず予定通りに声をかける。

「また犯されたいのか」
「はい」

 エロルの問いに自信を持って答えるプリス。

「それならこいつを踏んで見せろ」
「はい」

 エロルが地に投げた聖印をちゅうちょなく踏みつけるプリス。
 その姿を見たさらに当惑するエロル。
 ここで少しでもためらえば、嘲笑い、神の教えにすでに背いていることをなじり、彼女を打ちすえるつもりであった。
 しかし全くためらいを見せないのは予想外だ。

「いいのか?神を裏切って」
「いいえ、私は目覚めたのです秦の信仰に」
「……はい?」

 思わず間抜けな声を漏らすエロル。
 それに構わず言葉を続けるプリス。
 その表情はどこか神々しさを感じさせた。

「はい、貴方様の愛を受けた時、私は真の神の声を聞いたのです。セックスこそ愛。快楽こそ救い。肉欲を否定する今までの神は真の神に敵する邪神だったのです。そしてエロル様、貴方様こそ真の神がお遣わしになった救世主なのです」

 エロルの顎がカクンと落ちた。

「さあ、エロル様、このいやしい僕プリスに、祝福をください」

 そう言って、エロルの間にひざまずき、エロルの男根を両手で恭しく扱い、口で奉仕を始めるプリス。
 その姿はまるで、まさに祈りを捧げる修道女のようであった。

 翌日、プリスの牢を訪ねると、照明のすすでプリスが絵を描いていた。
 裸の男女が絡み合って一体となったその絵を、プリスは「真の神」の姿と言い張った。
 数秒後。
 エロルの使える最大級の攻撃呪文が、その絵を吹き飛ばしていた。

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牡牛の月 20の日
 牛が迷宮の壁に「真の神」とやらの絵を描いた。
 余りにもへたくそで見るに堪えない絵で、つい魔法で吹き飛ばした。
 おかげで後片付けに一日つぶれた。
 アイシャに協力させて、適当な像を作って、神像をでっちあげるとでもしよう。

牡牛の月 21の日
 薬屋に豊乳剤を売ってきた。
 宣伝に牛を連れていこうかと思ったが、騒ぎになりそうだからやめた。
 この選択は正解だった。
 帰り道で、牛のことを話している剣士と魔導師の小僧を見かけた。
 牛に聞いてみたところ、幼馴染の子爵令嬢とその従者の魔導師だそうだ。
 近いうちここに来ると見ていい。
 来たら盛大にもてなしてやろう。

< 続く >

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