魔王と聖女と三王女 第九話

第九話

 フィオの感覚を求め、つなぎ合わせる。ソル=シエル国の女王の姿に変じたフィオは、エレノアに言われたとおりに、女王の身代わりを務めていた。豪華絢爛な衣装に身を包み、華々しい装飾のほどこされた女王の自室で、ただ気だるげにたたずんでいる。公務に関しては側近が形式的に聞きには来るが、女王が無気力に首を振るだけで、何も尋ねずに女王のもとを去っていく。それがこの国の政の日常であるらしく、それゆえに女王が入れ替わっていることに感づく者も誰一人としていなかった。

(フィオよ。問題はないか?)

 我は、フィオの心へと直接語りかける。

「……はい。誰も気づいていないですし、なにも問題はありません……」

 女王の姿のフィオは、小さくささやいて、我の問いかけに答えた。

 フィオの様子を確かめた我は、意識を自分のもとへと引きもどした。ソル=シエル国の女王ともあまり変わらぬ無気力さで、玉座に身を預けている。我の周囲には、異形の下半身を持った娘たちが、侍っている。蛇の下半身を持ったエレノアの娘たちのうち、最年長の一人が我の股間に顔をうずめていた。絶えることのない欲望をたたえた我の男根を、母親がやっていたのを真似するように口に含み、愛おしげに舐めまわしている。

「ん、ん……んちゅ、ちゅぱ……」

 舌と唾液がからみつき、娘の口元からは淫蕩な水音があふれる。日が経つにつれ、白い乳房はふくれ、栗色の髪は豊かさを増し、母であるエレノアに似た姿になりつつある魔物の娘は、瑞々しい唇の肉を押しつけるように剛直に擦り合わせる。

「あぁ……」
「……はぁ……ぁん……」

 我の耳元で、甘いため息があふれる。ため息の主は、玉座に群がった他の娘たちだ。我の腕や肩、あるいは脚にしなだれかかった娘たち……蜘蛛の脚を持つリーゼの娘たちや、うねるタコの触手を持つフィオの娘たち、さらにはエレノアの娘の姉妹たちは、一様に口淫奉仕にふける年長の娘を凝視して、頬を紅潮させていた。

 肉棒を咽喉の奥まで咥えた娘は、顔を上下運動させて唇の感触を伝えながら、舌で裏筋をなぞり、より深い快楽を与えようとしてくる。淫蕩な行為に陶酔する表情は、魔物としての本能か、それとも母親から受け継いだ血筋なのかは分からない。ただ、誰に教わるわけでもなく身に付けた淫行の技が、我の射精感を高めているのだけは事実だ。

「出すぞ。受け取るがいい」

 我が、娘の髪を撫でて語りかける。射精の気配を敏感に感じ取った娘は、少しだけ微笑むと、頬をこけさせ、肉棒の先端を吸引する。その瞬間、我の欲望が暴発し、娘の口内へと噴出する。

「ん……こく、こく……」

 娘は一滴もこぼさずに精を受け止め、喉を鳴らして母乳をそうするように飲み干していく。彼女の姉妹たちは、その様子を羨望のまなざしで見つめていた。

「ねえ、見ていた? お母様。いまの、私の娘なのよ」

 楽しそうな、自慢げなエレノアの声が聞こえる。エレノアと、彼女の足下に横たわるソル=シエルの女王クレメンティアは、玉座の間の中央にいた。黒大理石の床に白い全裸の身体を横たえる女王クレメンティアは、鎖によって両腕を後ろ手で拘束され、両足も同様に縛り付けられて、完全に身の自由を奪われている。その身は恐怖に震え、息を詰まらせている。

「ねぇ、お母様。聞いているの?」

 エレノアが膝をついて、女王の耳元に口を寄せる。女王は苦しそうに身をよじると、震える唇で必死に言葉を紡ぐ。

「エ……エレノア……助け……」

 かろうじて、助けを求める女王。エレノアはその言葉を聞くと、酷薄な表情で女王を見下ろす。女王の頭を鷲掴みにすると、荒々しく床に押し付ける。

「ひっ……!?」

 女王の嗚咽がもれる。エレノアは乱暴に、顔を床石に押さえつける。

「お母様!! 見ていなかったの!? せっかく私の可愛い娘が、お母様に見せてあげるために、お父様に一生懸命ご奉仕したと言うに!!!」

 エレノアが、女王を怒鳴りつける。女王の目尻からあふれた恐怖とも屈辱ともとれる涙が、床石を濡らした。

「あの娘たちは、私が育てたのよ。きちんとお乳もあげたわ。もっとも、人数が多かったから、おっぱいだけじゃ足りなかったけど、あの娘たちは私の唾液や汗や愛液でも喜んですすってくれたわ。だから、私もあげられるだけ、あの娘たちにあげた。お行儀よくした時にはちゃんと褒めてあげたし、寝付きが悪い時には子守唄も歌ってあげたわ。でも……」

 女王を床に押し付けるエレノアの手に力がこもる。

「……お母様は、そんなこと私に何一つしてくれなかったわよね」

 ひっ、と息をのみ、女王が身を震わせる。

「私は、お母様とは違うわ。一夜の悦楽のためだけに、愛人と交わったりもしない。お母様は、結局、毎夜のように愛人を取り換えていたわよね? 私には、それが信じられない。私は、ただ一人だけを愛するって誓ったのよ。そして……手に入れたの。お父様という私が愛するべき人をね。私はお父様を愛しているし、お父様は私のことを愛してくださるわ」

 エレノアの顔に浮かぶ笑みが、狂気をはらんで、我を見上げる。

「それに引き換え、お母様は……宮廷中で公然の秘密になる位、星の数ほどの甘い夜を過ごしたのかもしれないけど、そこに愛はあったのかしら? 私という娘を産みながら、結局は見捨てたも同然で、向き合おうともしてくれない。私が寂しく泣いている夜も、お母様は自分の肌を磨いて、愛人の目星をつけていたんでしょう?」

 女王は、何事かを話そうとするが、エレノアはそれを決して許さない。

「私の身体が成長して、女らしくなってきたら、お母様は私をさらに遠ざけるようになった。私は、大人になればお母様と分かりあえると思ったけれど、そんなことはなかった……私、本当は寂しかった。お母様は私に向き合ってくれない。代わりに、触れ合ってくれるお父様も、そのときはいなかった。魔王討伐に志願したのも、お母様から距離を置くつもりもあったけど……もしかしたら、立派なことをすれば、お母様が振り向いてくれるかもしれないって期待していたのよ……」

 激しい感情を吐露するエレノアは、それに反して表情を穏やかなものにしていく。

「でもね……今は違うわ。私には、最愛のお父様がいるし、お母様の身体にこうして触れることもできる」

 エレノアが、白魚のような手を、同じように透き通った肌の女王の肉体に這わせる。全身が熟して柔らかく肉づきながら、一か所たりとも形が崩れていない麗しい肉体。エレノア以上に巨大で熟した二つの果実に、エレノアは手を伸ばし、優しくつかむ。

「うふふ、いやらしい身体ね。お母様。これで何人の愛人を惑わしてきたのかしら。このお乳だって、こんなに立派なのに……私が赤ちゃんの時に一度たりとも、ミルクを飲ませてはくれなかったんでしょう?」

 その時、女王が頭をよじり、何事かを口にした。

「エレノア、違う……」

 女王の弱々しい呟きが、はっきりと響く。

「妾は……自らの手で、お前に乳を与えた……」

 「かはっ」と、我はうめいた。女王の言葉を耳にした瞬間、腹の奥から沸き起こる不快感がよみがえる。思わず玉座から、身を崩しそうになるも、周りに控えていた娘たちが慌てて身体を支える。

「ウソよッ!」

 玉座の間の中央からは、エレノアの半狂乱の叫びが響いた。絶望と期待、信念と不信が入り混じった表情で、我を見上げ、ついで女王を見下ろす。

「そんなの、ウソっぱちだわ!!」

 エレノアが、再度叫んだ。我は、激しい吐き気を無理やり抑え込み、エレノアのほうを向く。

「エレノア……女王を、堕とせ……」

 我は、短くそう命じる。エレノアも、血走った眼で我に向き、うなずく。エレノアは、自らの右手の人差し指を口元に運ぶと、その先端を噛み切った。

「お母様……私に、おっぱいをあげたって言うのなら……いま、これから、そのおっぱいをイヤというほど絞り出してあげるわ!!」

 ガチガチと鎖を鳴らしながら抵抗を始めた女王を、エレノアを無理やり押さえつける。そして、血が滴る人差し指を、女王の豊満な乳房の先端、乳頭の周りに押し付ける。

「お父様から教わった、とっておきの呪紋よ」

 エレノアは、指を精密に動かし始める。エレノアの指が動いた後には、乳輪を囲むように血で書かれた呪紋の輪が出来上がる。

「あぁッ……熱い……!?」

 身をひねらせる女王の動きから、抵抗から別種のものに変わる。恐怖に凍りついていた顔が、紅潮し始める。エレノアは、さらに、もう片方の乳房にも同じような血の呪紋を書き込んでいく。

「ああぁぁ! あ、ああぁぁぁ!!」

 両の乳房に呪紋が刻み込まれた女王がうめく。熱い感触から逃れようと、背を反らせる。その瞬間、エレノアが背後から女王の乳房を乱暴に鷲掴みにする。すると……

 ぶしゃあぁぁ!!

 盛大な音を立て、女王の乳首から母乳が迸った。それはまるで、噴水のように噴出し、黒い床に真白い水たまりを作っていく。

「ふあぁぁ! 止まらない……止まらないぃ!?」
「そうよ、お母様。乳房に書き込んだ呪紋は、体内の魔力を体液に変えて噴出させる効力があるの。魔力が尽きない限り、ミルクを止めることはできない……呪紋を施した、私以外にはね」

 エレノアは狼狽する女王の身を起こし、満足げに手に余るほどの乳房を絞る。エレノアの手にギュッと力がこもるたび、女王の乳房からは勢いよく乳汁があふれ出る。

「ついでと言ってはなんだけど、射乳するたびに男性が射精するような快感を得られるような術式も刻んでおいたわ。淫乱なお母様には、お似合いでしょう?」
「止めて……止めてぇぇ!!!」

 エレノアの講釈は、噴乳の感覚に身もだえる女王には届かない。エレノアは、その様を確かめて、軽くため息をつくと、玉座の間を見上げた。

「私の可愛い娘たち。私のお母様を、もっと気持ち良くするために、手伝ってちょうだい」

 エレノアの言葉を聞いた彼女の娘たちが数匹、蛇の下半身をくねらせて階段を下り、エレノアと女王のもとへ向かう。

「さあ、あなたたちのお祖母様のミルク、たっぷりと飲んでね」

 エレノアに促され、女王の右の乳房に二匹、左の乳房に三匹、エレノアの娘が群がり、顔を汚しながら、母乳を貪る。娘のうちの一匹は、母親にそうしたように女王の股間に顔をうずめ、射乳の悦楽にあふれ出した愛液をすすり始める。残った娘たちも、女王の全身にかかった乳汁を舐めとろうと、舌を這わせる。

「はぁッ! はあぁぁぁッ!!」

 エレノアの淫らな魔術による射乳の快楽で、すっかり発情しきった女王の肉体は、エレノアの娘たちから与えられるさらなる悦楽に耐えられず、ひたすらに翻弄されていく。

「あぁッ! 母乳、母乳ぅ!!」

 自分の孫に当たる娘たちになぶられる女王の口角が、淫蕩に歪む。射乳の快楽に女王が呑まれた、そのとき……

「はい。おっぱいは“そこまで”よ。お母様」

 エレノアが、言葉に強制の魔力をこめて宣告した。途端に、噴水のようにあふれ出していた母乳がぴたりと止まる。エレノアの意図を察した娘たちも、一様に舌の動きを止めて、静観する。

「あ……あぁッ!?」

 女王が、今度は、別の声音の悲鳴をあげる。ガタガタと身を震わせると、限界まで膨らませていく風船のように、女王の乳房が張りつめていく。

「胸が……乳房が、破裂しそう!!」

 暴虐にさらされた少女のように、女王があえぐ。内側から巻き起こる苦痛に、必死で耐える。エレノアは、さも楽しそうに残虐な笑みを浮かべて、女王の痴態を眺める。

「そうよ、お母様。ミルクは止まっても、お母様の魔力を母乳に変換するのを止めたわけではないの。このままでは、お母様の乳房がミルクの圧力で破裂してしまうかもね」

 エレノアは、冷酷に注釈を述べる。女王は、もはやエレノアの言葉も耳に入らぬようなありさまだ。

「ああぁぁあ!! 出させて!! 母乳、出させて!!!」

 女王は誇りも尊厳も投げ捨てて、泣きわめくように助けを乞う。エレノアの唇が、女王の耳元に近寄る。

「お母様、出させてあげてもいいわよ?」
「あぁ……エレノア……?」

 潤んだ瞳で見つめる女王に、エレノアは優しく語りかける。

「ただし……“私は、魔王様の下僕です”って言えたらね。“私は、魔界の奴隷女王です”でもいいわよ」

 エレノアは子供に言い聞かせるように、女王へと屈服宣言を強要する。

「そんな……そんなことは、言えない……」

 全身に脂汗を浮かべながら、残されたわずかな理性で、女王は拒絶する。

「そう。それなら、おあずけね」

 エレノアはプイッと顔をそむける。エレノアの意志に従って、魔力の乳汁への変換が加速したのか、女王の乳房の張りが一層強くなる。

「あぁ、裂ける……胸が、裂けてしまう!!」

 女王の金切り声のごとき悲鳴が響く。

「ごめんなさい、お母様。私も助けてあげたいのだけれども、お母様が素直になってくれないから……」

 エレノアが、わざとらしく言う。もはや、女王の肉体と精神は、限界に到達しようとしていた。

「分かった……言う! 言うからッ!!」

 女王が、悦楽と隣り合わせの苦痛に耐えきれず、ついに屈服する。エレノアは、満面の笑みで女王の顔を覗き込む。

「本当? お母様。それじゃあ、さっそく言ってみて。玉座に座っていらっしゃる魔王様にも聞こえるように、大きな声でね!!」
「あ……あぁ……」

 エレノアと、エレノアの娘たち、リーゼとフィオの娘、それに我が見つめる中、女王は苦痛に身じろぎしながら、呼吸を整える。そして、ひときわ大きく空気を吸い込んだ。

「妾は、魔王様の下僕……魔界のッ! 奴隷女王じゃ!!」

 女王の堕落の言葉が、闇が満ちた玉座の間に響きわたった。

「はい、良く言えたわね。お母様……それじゃあ、約束通り」

 エレノアが、パチンと指を鳴らすと、女王の乳首から、再び勢いよく母乳が噴出する。同時に、動きを止めていたエレノアの娘たちも、女王の体液を貪り始める。

「あぁッ! イク……妾、母乳を噴き出しながら、イクっ!!」

 圧迫される苦痛から、転じて解放される悦楽を味わう女王は狂ったように快感を享受する。背筋をぶるぶると震わせ、絶頂を深く味わっていく。

「お母様。さっきの言葉を繰り返しながらイクのよ?」

 エレノアのささやきは、もはや欠片も理性を感じさせない女王の脳に直接しみ込んでいく。

「あぁ……妾は、魔王様の下僕ッ! あはぁ……妾は、魔界の奴隷女王ッ!! 妾は……」

 女王は、噴乳による絶頂に身を震わせながら、屈服宣言の言葉を繰り返し口にする。絶頂で噴き出した愛液を、秘所に口づけするエレノアの娘が吸い、その感触でさらなる絶頂を味わい、その絶頂が母乳の噴出を後押しする。終わることのない快楽と絶頂の循環を、女王は延々とめぐっていく。

「奴隷女王……妾は、魔王様の下僕……妾は、魔界の奴隷女王……妾は……あぁ……」

 一瞬のうちに、無数の絶頂を味あわせられた女王は、ついに力尽きて仰向けに倒れ込んだ。

「あなたたち、もういいわよ」

 エレノアが、娘たちに命じる。娘たちは、母の意を汲み、女王の身体から一歩退く。女王が浅く呼吸をして、胸が上下するたびに、乳首から小さく母乳があふれてくる。噴き出した母乳に全身が白くまみれ、それにエレノアの仔らの唾液がまじりあって粘りついた女王の肉体を、エレノアは目を細めて見下ろす。

「さ、お父様。新しい奴隷の肉体を、ご賞味なさって?」

 エレノアはそう言いながら、女王の両足を抱えあげ、我に女王の秘所がよく見えるようにする。過酷な責めで、女王の秘裂は蕩けきっていた。自身の母乳とエレノアの仔の唾液を洗い流す勢いで、とめどもなく愛液があふれ出る。我は、玉座から立ち上がり、母娘のもとへと歩み寄る。

「どうぞ、お父様……お母様も、ご自身が何者なのか、あらためて言ってみたらどう?」

 カモシカのように肉づいた女王の白い太ももを、エレノアから受け取る。我が脚を抱えたまま女王を見下ろすと、涙と汗で潤んだ虚ろな瞳と視線が重なる。

「あぁ、妾は……魔王様の奴隷にして……魔界の奴隷女王……クレメンティア……」

 弱々しくうめく奴隷女王クレメンティアを前に、我はそそり立った肉棒を突き出す。クレメンティアの秘唇をえぐると、そそり立った剛直は何の抵抗もなく奥へと入り込む。しかし、侵入を果たした後に、鉄を溶かすような熱さと、異形のごとき肉壁のうごめきが男根へと伝わる。

「一夜の情交と、自らの美貌にこだわり続けたと言うだけのことはあるな……良く熟れた、悪くない肉体だ……」

 我は、蜜が滴るほどに熟れきった果実を連想させるクレメンティアの肉体をえぐり、貪る。我が腰を突き入れるたびに、クレメンティアは声にならない喘ぎ声をあげて身をよじる。母乳と唾液が、奴隷女王の柔肌をさらに汚していく。

「うふふ……素直になったお母様、とっても素敵よ」

 うっとりと呟いたエレノアは、自らがまとっていたソル=シエルの衣装を脱ぎ捨てて、全裸になる。愛液が滴り濡れている秘唇に指を這わせながら、クレメンティアの顔の上にまたがる。

「お父様だけでなくて、私のことも気持ち良くして……やり方は分かるわよね、お母様」

 エレノアはそう言うと、腰をおろし、クレメンティアの顔面に女性器を押しつける。むぐっ、とうめいたクレメンティアは、呼吸困難になりながらも、エレノアの女性器を舌でなめ、快楽を与えようとする。

「あはぁん……そうよ、お母様。とっても、イイわぁ……」

 エレノアは、悦に浸る表情で腰を跳ねさせる。我とエレノアの動きに翻弄されるたび、クレメンティアの身体がよじれ、跳ねる乳房からは射精のごとく母乳が噴出する。

 エレノアは我の首筋に腕を回し、唇を突き出して接吻をねだる。我はその求めに応じ、我とエレノアの舌が絡ませ合う。まじりあった唾液が、クレメンティアの身体に落ちる。

「んちゅ、んはぁ……あぁ、ステキ……お父様と、お母様と、こうして一つになれるなんて……」

 エレノアが、夢見心地でうっとりと呟く。

「ねぇ、お父様。私、もうすぐイクわ……多分、お母様だって、そう……お願い、お父様。私やお母様と一緒にイッて?」

 緊張を増すクレメンティアの肉壁が、エレノアの言葉を裏付けていた。我は、エレノアにうなずくと、クレメンティアの女性器をえぐる動きを激しくする。途端にクレメンティアが、くぐもった嬌声をあげ、その肉壁が我の剛直へと絡みつく。

「あぁ、イクわッ! 私も……お母様も……イクッ!!」

 エレノアが、クレメンティアの分も代弁するような勢いで叫ぶ。我は、そのままクレメンティアの体内へ欲望を吐き出す。枯れることを知らない白く濁った精が注ぎ込まれると、女王の胸から粘ついた母乳が一層激しくあふれ出す。

「お父様ぁ、お母様ぁ……私、シアワセ……」

 虚ろな表情となったクレメンティアにまたがるエレノアが、幸せな夢を見る少女のような顔つきで、我の胸板へと身を預けた。

< 続く >

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