サイの血族 16

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 不思議な体験だった。自分の能力をも含めて世の中には裏というか底知れぬものがあるのだと思った。貴重な体験だが夢のようにも感じる。隼人は黙々と歩き続けた。

 島田市に着いたのは日が暮れてだった。昔は東海道の要所として栄えたらしいが、なんの変哲もない地方都市だ。街行く人に聞いて岸本麻衣の住所にたどり着く。そこはリカとよく似た佇まいのカフェだった。隼人は扉を開ける。

「いらっしゃいませ」

 明るく出迎える声の主を見て驚いた。美人だし、どことなく梨花に風貌が似ているのだ。年の頃は20代半ばだろうか。梨花よりはシャープな印象で背も高い。よく見ると目元がそっくりだった。

 美人目当てなのか男の客で賑わっている。隼人はエスプレッソを注文した。

「あの・・・間違っていたら、ごめんなさい。もしかして隼人さんじゃないですか?」

「えっ・・・そうですけど、どうして?」

「お姉さんから連絡があったの」

「あ・・・あの・・・岸本麻衣さんですよね?」

「そう。梨花の妹よ。私は母方の姓だから苗字は違うけど」

「やっぱり。そっくりだったから、どんな関係かと思った」

「うふふ、お姉さんの言ったとおり。若くてかわいくてエスプレッソをダブルで頼んだからピンと来たの。お客さんが引けるまで待っててね」

 麻衣は客向けではない微笑を浮かべて言った。

 隼人は星印の意味がわかったような気がした。しかし、自分の妹をリストに載せる心理はわからなかった。

「こんなものでよかったら食べて」

 しばらくすると麻衣がカレーライスを持ってきた。

「ありがとう。お腹すいてたんだ」

 ニコリと笑った隼人を見て麻衣は妖しく笑い返す。

 客がひとり帰り、またひとりと減っていく。

 みな常連らしく麻衣と親しげに言葉を交わしている。

 どれくらい待っただろう、麻衣が食べ終わった食器を下げに来たときには隼人ひとりになっていた。

「お待たせ」

「あの・・・」

「なに?」

「梨花さんが僕のことなんて言ってたのかって思って」

「お姉さんの大事な人だから来たら面倒見てって言われたの。電話があったのは一週間前くらいかしら。歩いて来るって聞いてびっくりしちゃった」

「それだけ?」

「安心して。寝るところもあるから大丈夫よ。今日はどこから歩いてきたの?」

「えっと・・・静岡のちょっと先くらい・・・かな」

「すご~い。疲れたでしょ。私の家、すぐそばだから、もうちょっと待ってね」

 麻衣はそう言ってカウンターに入り片付けをはじめた。

 手際よく店を閉めた麻衣は隼人を3分ほど歩いたマンションに連れて行った。

「すぐお風呂沸かすわ」

 中へ入ると麻衣は電気を点けてそう言った。どうやらひとり暮らしらしい。

 言われるままに隼人は風呂に入った。湯船に浸かると旅の疲れが癒えるような気がする。

 脱衣場に人の気配がする。浴室の扉が開いた。

「わっ!」

 裸になった麻衣が入ってきた。思わず隼人は叫んでしまう。

「私と一緒じゃ嫌?」

 麻衣が微笑む。着やせするタイプなのかスラリとした印象とは裏腹に出るべきところは出ていて、かなりのナイスバディだ。うっすらと日に焼けた肌と白いビキニの跡が艶めかしい。ヘアーキャップをかぶっているので卵形の顔が強調されている。梨花のように豊満ではないがバストの形はよく似ているし、むしろ麻衣の方がエロい身体をしている。

「い、嫌じゃないけど・・・びっくりしました・・・」

 隼人は上から下まで麻衣の身体を眺めながら言う。

「それにしちゃ落ち着いているのね」

「そんなことないです。もうドキドキです」

「ねえ、あなた、お姉さんになにをしたの?」

「えっ・・・?」

「それが聞きたくて・・・そういう話は裸同士の方がいいでしょ」

「あ・・・麻衣さんの裸が見れたのはうれしいけど・・・」

「あのね、基本、姉は男の人より女が好きなの。それに、かなりのS。女王様タイプってやつ。なのに、若い男の子にメロメロにされて、私にも試してみなさいって電話がかかってきたからすごく意外だった。そうそう、私たち姉妹に秘密はないの。初体験の相手だっておんなじだし」

「へえ・・・」

 言われてみれば納得のいくことばかりだった。梨花がレズでSだなんて、そうじゃなかったら長谷川恭子とああなるわけがない。

「で、隼人君だったわよね。あなたはお姉さんになにしたの?」

 その、ちょっとタカビーな言い方に隼人は悪戯心をくすぐられた。麻里の怯えた顔を見たときから萎えてしまった心を癒すのにはちょうどいい。それに精霊たちから与えられた力を試すのに麻衣は格好の相手に思えた。

「秘密だよ」

 隼人は微笑む。

 麻衣の眼は期待に満ちている。

「なんていうか催眠術みたいなものなんだ」

「それだけ・・・?」

 ちょっと失望した感じの麻衣。

「もっと強力かな。たぶん、この世で最高の快感が得られるんだから」

「そんな・・・ウソでしょう・・・」

 麻衣は疑っている。

「じゃあ、やってみよう。僕の眼を見ると気持ちよくなるよ」

 隼人は催眠術ごっこをすることにした。

 麻衣と目が合ったとき隼人は「サイ」を唱えた。

 麻衣の身体から力が抜ける。

「麻衣さんは夢の中にいる。覚めても僕がしたことや感じたことは忘れない。だけど、他の人にはしゃべれない。いいね」

 隼人はあくまでも催眠術を装う。「サイ」の説明をするのは無意味だし面倒臭い。

「術がかかっているときも麻衣さんには普段の意識がある。そして、僕が触ったり舐めたりすると今までにないくらい感じてしまう。わかったら返事をして」

「はい・・・」

「ほら」

 隼人が頬を撫でる。気を込めながらだ。

「あ・・・はんっ・・・なに・・・これ・・・?」

 頬を撫でられただけで麻衣は身体を震わせた。

「冷えちゃうから一緒にお風呂に入ろうよ」

「は・・・はい・・・」

 湯船に入ろうとする伸びやかな脚が美しかった。

「あ、そうじゃなくって、こっち側に後ろを向いて・・・そう・・・」

 向かい合って入った麻衣に隼人は指示をする。肌を密着させたかったし、後ろ向きにさせた方がなにかと都合がいい。

 滑らかで柔らかい肌の感触を楽しみながら、両手を前にまわしてバストをつかむ。

「はっ! あぁぁんっ!!」

 指先が軽く乳首に触れただけなのに麻衣は身体をくねらせながら喘いだ。

「どう?」

 そう聞く隼人は余裕たっぷりだ。しかし、手応えというか、いままでとは力の強さがまるで違うことがわかった。

「ああっ! どうして・・・すごく感じちゃう・・・そこっ! だめぇっ!」

 さほど広くない浴室に麻衣の喘ぎが響く。

 隼人は両方の乳首をつまんで軽くねじっていた。かわいらしい突起が硬度を増していく。

「ああ~んっ!」

 もう麻衣は達していた。

 我慢ができないらしく腰を浮かせて隼人のものをあそこへ入れようとしている。

「欲しいの?」

「おねがい・・・ほしい・・・」

 麻衣は懇願した。

 精霊の力に驚きながら、隼人は右手で恥丘を包むようにして位置を調整する。そんな行為でさえ麻衣は感じてしまうらしく、大きく身体を震わせた。

 狭い浴槽だし姿勢にも無理がある。隼人の屹立は蜜壺内部前側の壁をこそぐようにして侵入していった。

「あぁぁぁぁっ!!!」

 その部分が感じやすいらしく麻衣は叫ぶように喘ぐ。

 風呂のお湯のせいで滑りが悪いのか内壁の感触が先端に響いてくる。

「そこぉ・・・もっと・・・ああんっ!」

 粒々感たっぷりの感触を楽しんでいると麻衣は大きく身体を震わせた。

 隼人も感覚が鋭敏になっているのを感じていた。気持ちよさもアップしているし、なにより指先の感覚のように内部の感触がわかる。肉襞の動きが見えるようだった。

「ああっ! だめぇっ! どうしてぇ・・・」

 麻衣が痙攣と硬直を繰り返す。見ているだけで連続して何度も絶頂を迎えているのがわかる。

 もともと感じやすい体質に虚空蔵の力がプラスされているのだと思った。

 しかし、あたたかい湯船に浸かりながらのセックスはきつい。隼人は興奮してのぼせてしまった。

「ああ~ん・・・」

 隼人が浴槽から出ると、取り残された麻衣は縁に手をついて脱力した。

「ひどい・・・こんなにして・・・」

「ごめんね。クラクラしちゃって・・・」

「違うの・・・こんなに感じちゃうなんて・・・お姉さんがああなっちゃうのも・・・無理ないかも・・・」

「そんな。まだ、これからじゃないか・・・」

「ええ・・・降参・・・だってぇ・・・動けない・・・かも・・・」

 そう言う麻衣は、まだ余韻が残っているらしく、思い出したように目を閉じては身体を震わせている。

 その姿を見て隼人に凶暴な欲望が芽生えた。

「おいでよ。ベッドで楽しもう」

「あああっ!!」

 麻衣の叫びがバスルームに響く。

 隼人は麻衣の手をとった瞬間にオーガズムを送り込んだのだ。

 湯船の水面が痙攣で波打つ。

「ああっ・・・いやぁ・・・」

 麻衣の声は喘ぎというよりかは泣き声に近い。

 そんな麻衣に隼人は容赦なくオーガズムを送り続ける。

「どうして・・・ああっ!! ああんっ!!!」

 何度も絶頂を迎えた麻衣はぐったりと脱力してしまう。

「僕はまだ終わってないよ。麻衣さんの身体をもっと楽しみたいんだ。ベッドへ行こうよ」

「だ、だめ・・・これ以上されたら・・・わたし・・・どうにかなっちゃう・・・」

 最初は姉である梨花の愛人をからかってやろうくらいの軽い気持ちの麻衣だったのに、立場が完全に逆転していた。隼人に対して畏れすら感じる。

「じゃあ、いいよ」

 隼人はわざと麻衣のことを無視して髪を洗いはじめる。

「ひどい人・・・こんなにして・・・」

 シャワーで頭を流し終わった隼人に麻衣は恨めしげな目を向けた。

「気持ちよくなかった?」

「そうじゃないの・・・だけど・・・」

「だけど、なに?」

「こんななんて思ってもみなかった・・・あなた・・・お姉さんにもこんなことしたの?」

「ちょっと違うかな」

「どういうこと?」

「最初、梨花さんは道具を使ってひとりでするところを見せてくれたんだ」

「そんな・・・」

 麻衣が絶句する。

「それから、僕の先生に道具を使ってお仕置きしたんだ。麻衣さんの話を聞いて納得したよ。梨花さんって女の人も好きだったんだね。麻衣さんもそうなの?」

「違う・・・私は・・・」

「経験ないんだ?」

「あ・・・」

 麻衣は黙ってしまった。

 その表情を見て隼人は「もしや?」と思った。

「もしかして梨花さんにされちゃったとか」

「いや・・・聞かないで・・・」

 そう言われれば聞きたくなるのが人情だ。まして内容が刺激的で興奮する。隼人は、どうしても知りたくなった。

「だめだ。僕が言えと言ったら言うんだ」

 命令口調でそう言うと麻衣の様子が変わった。「サイ」にかかったとき特有の虚ろな感じだ。

「は・・・い・・・」

 抑揚のない口調で麻衣は答える。

「麻衣さんは梨花さんとエッチなことしてたんだね?」

「はい・・・お姉さんに教えられたんです・・・」

「なにを? どんなふうに?」

「あれは中学二年の夏休みでした。私は昼寝をしてて・・・気がついたら身体が熱いような、ジンジンと気持ちよくなってて・・・お姉さんが私の身体を触っていたんです・・・」

「どうやって?」

「おっぱいをやさしく撫でられて・・・パンティの上からあそこも触られてたんです・・・目を覚まして『お姉さん、やめて』って言ったんですけど・・・お姉さんは『私に任せて』って・・・」

「それで?」

「もう・・・そのときには、たまらないほど気持ちよくなってて・・・お姉さんは好きだったし・・・ぜんぜん抵抗できなくって・・・服も全部脱がされて・・・お姉さんに抱きしめられて・・・キスされたんです・・・」

「気持ちよかったんだ?」

「はい・・・お姉さんは『私が教えてあげるからおとなしくしてるのよ』って言って、おっぱいや・・・いろんなところを舐められて・・・すごく声が出ちゃって・・・『あなた、ひとりでしてたでしょ? 知ってるんだから。私がもっと気持ちよくしてあげるから』って言われて、すごく恥ずかしかったけど、もう知られてるんだったら任せるしかないって・・・」

「諦めたから任せたの?」

「あ・・・いいえ・・・ひとりでするより・・・すごく気持ちがよくて・・・もう、何も考えられなくなって・・・」

「それから梨花さんとエッチするようになったんだ」

「はい・・・私は何回もイかされて・・・初めてだったんです・・・イくの・・・お姉さんが部屋に来るのを待ちわびるようになりました・・・」

「それじゃ再現してみようよ」

「えっ・・・?」

「よく聞くんだ。これから麻衣さんは中学二年に戻る。その夏の昼寝をしていたところに。どんな恰好をしてたの?」

 どうせ催眠術ごっこなら楽しんでやろうと思った隼人だった。「サイ」の力でどこまでのことが出来るのか試してみたい気持ちもあった。

「ええと・・・大きめのTシャツと下着だけでした。暑かったから・・・」

「じゃあ、お風呂から出て着替えるんだ。そういうTシャツある?」

「はい・・・」

 麻衣は操られるように風呂から出てバスタオルで身体を拭きベッドルームへと向かう。隼人お姿など見えないようだった。クローゼットからモノクロームで女性のイラストが描かれたTシャツを取り出している。それを着ると淡い紫のショーツをはいた。

「ベッドに座って」

 隼人の指示に麻衣は人形のように従う。

「僕がみっつ数えると麻衣さんは眠ってしまう。そして目が覚めると中学三年生のあのときに戻ってるんだ。麻衣さんの目の前にいるのは僕じゃなくて梨花さんだ。いいね?」

「は・・・い・・・」

「じゃあ、ひとつ・・・ふたつ・・・みっつ」

 そこまで言ったとき麻衣はベッドの上に倒れた。

 仰向けに横たわり、安らかに寝息を立てているその姿は、さっきまで何度も絶頂を迎えて悶えていた麻衣とは別人のように見えた。

 なにより無防備な寝姿を晒していることに興奮する。まるで夜這いをかけるような気分になって隼人は息を荒げた。

 あらためて観察する麻衣の肢体も素晴らしかった。露出している長い脚は健康的で美しかった。ふとももの量感が足首の細さを際立たしている。

 隼人は指先を滑らせるようにしてふとももを撫でながらTシャツの裾を捲り上げていく。薄紫のショーツを恥丘の盛り上がりが持ち上げている。その部分へ指を移動させると麻衣の身体がヒクリと震えた。

 まだ強く刺激する段階ではない。そう思った隼人は右の中指をショーツのクロッチの部分にあてシルクの布地だけを撫でるように前後へと動かす。そうしながら左の中指と人差し指でバストの先端を軽く挟む。もちろんTシャツの上からだ。そして、こちらも静かにやさしく撫でる。

 しばらくそうしていると、明らかに乳首が硬くなっていくのがわかった。ショーツも湿り気を帯びてきたように思える。それでも隼人は慎重に愛撫を続ける。

 やがて麻衣の息づかいが荒くなっていく。

 隼人は左手でバストを包むようにして揉み、右手の中指でクリトリスの位置を探り当てる。

「はぁぁん・・・」

 半開きになった麻衣の口から甘いため息が漏れる。

「あ・・・な・・・なに・・・」

 麻衣の目がゆっくりと開いていく。

「あ・・・や・・・お姉ちゃん・・・なに・・・やめて・・・ああっ・・・」

 戸惑ったような眼差しで隼人のことを見て愛撫している手を振り払おうとしている。

「大丈夫だよ、麻衣。僕に任せて」

 隼人はバスルームでの会話を思い出しながら言う。

「やっ・・・やめて。お姉ちゃん・・・こんなこと・・・」

 隼人が男言葉を使っても麻衣には梨花の声として聞こえているのがわかる。

「僕に任せて」

 隼人はそう言うとクリトリスの周辺を中指で円を描くように撫でる。

「ああっ・・・いやぁっ・・・おねえちゃん・・・だめぇっ・・・」

 言葉では抗いながら麻衣は身体を震わせている。

「だめ・・・だめぇっ・・・」

 身をよじらせる麻衣の動きを利用して、隼人はTシャツを脱がせていく。

「ああ~んっ」

 露出した乳首に指先が触れたとき麻衣は大きく震えた。

「麻衣はいい子だね。これも脱いで」

 隼人はショーツに指をかけると一気に脱がせた。

「ああっ・・・おねえちゃん・・・どうして・・・」

 麻衣は裸の隼人を見つめて言う。

 驚きのためか恐怖のせいか震えている麻衣を隼人は静かに、しかし力強く抱きしめる。そして耳元でささやいた。

「僕が教えてあげるからおとなしくしてるんだよ」

「ああんっ・・・おねえちゃん・・・あったかくて・・・気持ちいいの・・・なんかヘンだよ・・・麻衣おかしくなっちゃう・・・」

 口調こそ少女のものだが肢体は熟した女のものだ。そのアンバランスに隼人は高ぶりながら唇を重ねた。

「んっ! んんんっ!」

 舌を差し込むとそれに応えて身体をくねらせる麻衣。

 隼人は身体の位置を変えて手を股間に差し込んだ。

「んぐぅっ!」

 濡れきった秘肉に指を這わせると声にならない声で麻衣は喘いだ。

 蜜をすくい上げるようにして指先を湿らせ、隼人はクリトリスをとらえる。

「ああ~んっ!!」

 隼人が唇を首筋から乳首へと移動させると麻衣は高い声で叫んだ。

「こうやって、麻衣はひとりで楽しんでいたんだろ? 僕は知ってるんだよ」

「いやっ・・・してない・・・してないもん・・・ああっ・・・」

「麻衣はうそつきだ。僕は見てたんだから」

 ここからはアドリブを交えて言う。

「いやぁ・・・ああっ・・・」

「白状しないと、こうだよ」

 隼人は蜜壺に指を挿入して言った。

「いやぁぁぁぁっ!!」

 麻衣は腰をバウンドさせる。

「毎晩エッチな声が聞こえていたよ。だから白状しなさい」

「あっ・・・ごめんなさい・・・ああっ・・・して・・・ました・・・ああんっ!」

 指の腹で恥骨の裏側を撫でると麻衣は声を震わせながら白状した。この、あくどいくらいの愛撫の仕方は梨花に教わったものだ。

「ひとりでするより、もっと気持ちよくしてあげる」

 隼人はそう言いながら指の動きを早める。内部の感触が変わってきた。肉襞が収縮しているような感じだ。

「やっ! だめぇっ! おかしく・・・なっちゃうよう・・・ああっ! ああ~んっ!!!」

 麻衣は腰を持ち上げて、隼人の手に押しつけるような姿勢を保ったまま硬直した。

 その声を聞いて隼人は我慢が出来なくなった。

「いくよ、麻衣!」

 そう言って体勢を整え屹立を蜜壺にあてがう。

「おねえちゃん・・・こわいの・・・」

 少女の記憶が本能的に恐怖を呼び起こしたらしい。

「もっと、もっと気持ちよくしてあげるからね」

 隼人が腰に力を入れる。同時に挿入時から絶頂を得られるよう念を込めた。

「いやぁ~っ!!」

 そう叫んでも熟し切った身体が隼人のものを受け入れてしまう。

 まるで、なにも知らない女を抱いているような気がして隼人は激しく興奮した。力強い律動を繰り返す。

「あうっ! あうぅぅっ!」

 麻衣は隼人にしがみつきながら何度も絶頂を迎えていた。

「だめぇっ! 溶ける・・・溶けちゃうぅぅぅっ!」

 限界を迎え硬度が増した隼人の屹立を麻衣はそう感じたらしい。

「あぁぁぁぁぁぁっ!!」

 隼人が放出したとき、麻衣は高く長く叫んだ。

 そして、硬直したまま白目をむいて意識を失ってしまった。

 隼人にしても、それまでにない勢いで「気」が放出されたことを感じていた。

 最後の一滴を絞り出すと隼人は麻衣の上に倒れ込んだ。

< 続く >

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