外資系企業の第二営業部に勤める平社員斉藤トモノリは、ちょっとした催眠術師だった。
 トモノリが『せめて』というと、譲歩していないのに相手には大きく譲歩したように誤解されて意見を聞いてもらえるのだ。
 トモノリは、催眠の力を使って会社の飲み会で、職場の女上司を落とそうと口説き始めた。