第二話 聖騎士王国、第三王子シェムザールの部隊を陥落させたわたし――マリは、ヴィスに頼んで、魔国マリスマギアの人たちを呼び戻してもらった。 別に、あのまま、聖騎士王国まで進行してもよかったのかもしれないが、まずは自陣
もっと読む「淫魔」
聖騎士王国の籠絡 第一話
第一話 聖天使博士大学は、キリスト教系の宗教組織を母体とする、小規模の私立大学である。 総合大学ではなく、少々の学部がある程度だが、付属高校や中学を持っている。 宗教組織を母体とする、といっても、この大学自体には、
もっと読む降魔ヶ刻 第五話
第五話 「先生、ちょっと失礼しますっ」 「あら、どうしたの?」 「コイツ、練習中に思いっきり転んで。足が器具に当たって、切れたんです」 「――結構、深いわね。まずは、とにかく止血して。その後で、病院に行った方が良いでしょ
もっと読む降魔ヶ刻 第四話
第四話 午後の授業の合間、休憩時間に、水原夏美は目当ての少女を見つけ、声をかけた。 「ユキ、ちょっといいかな」 振り向いた相手は、まさに美少女という言葉がふさわしい女生徒だった。 浅井有紀子――学園初めての、女子の
もっと読む降魔ヶ刻 第三話
第三話 欲望の滾りを、少女の胎内に打ち込む。ほっそりとした腰を抱え込み、柔らかくそれでいて窮屈な、温かい柔肉に包まれながら、章司はその奥に精液を吐き出した。 「ぁ、……くぁっっ!」 もうこれで、何度射精したのだろうか
もっと読む降魔ヶ刻 第二話
第二話 「ああっ、ぁぁあ!」 女が、よがり狂う声。 田舎の、安っぽいラブホテルの一室。男の上にまたがり、夢中で腰を振る姉の姿に、大島加奈子は部屋の隅に身を縮こませて怯えていた。 「はぁ……いいっ、気持ち良くて…っ!」
もっと読む降魔ヶ刻 第一話
第一話 「痛てぇ……」 たったそれだけの言葉を呟いただけで、全身に激痛が走る。息をするのも辛いのに、バカなことをしたものだと、坂下章司はぼんやりとした意識の中で苦笑いした。 (これは、やっぱりマズイんだろうなあ) ほ
もっと読む碧色の黄昏 第四話(下)
第四話(下) 《4》 “シャリン、シャリン……” 板張りの部屋の中、涼やかな鈴の音が響き渡る。 “シャリン、シャリン” それらは部屋の中央で舞う、一人の少女が左手に持つ採物(えりもの)が奏でる音だ。 短い柄に、いく
もっと読む碧色の黄昏 第四話(上)
第四話(上) 《1》 プルルルル……… 電子音が鳴り渡る中、ホームに着いた電車から人々が降り立つ。 足早に改札へと向かう人の流れ。 その中に一人だけ、ホームの中程に立ち止まる人影があった。 「ふう……」 大きな
もっと読む碧色の黄昏 第三話
第三話 《1》 「練習、終わります!」 「「ありがとうございましたっ!!」」 早朝の日が射し込む板張りの剣道場の中に、女生徒達の凛としたかけ声が唱和する。 木観塚 弥生(きみづか やよい)は剣道の面の上にかけてあった
もっと読む碧色の黄昏 第二話
第二話 《1》 …目の前の視野が、すうっと狭まるように感じた。 膝から力が抜け落ち、彼は崩れ落ちるように床に膝をついた。 “ガタ…ッ!”/p> 「きゃっ!」 「先生っ!!」 生徒達が悲鳴を上
もっと読む碧色の黄昏 第一話 後編
第一話 後編 《5》 裕美は、一糸もまとってはいなかった。 服の上からでもはっきりとわかる、その均整のとれた26歳の成熟した肉体が、惜しげもなくさらされている。 仰向けに寝ていてもその存在を主張する、豊かな、形のい
もっと読む碧色の黄昏 第一話 前編
第一話 前編 《1》 “キーンコーン…”/p> 「ああ、時間みたいだな。 じゃあ、今日の授業は、これまで」 教卓の上の資料をまとめながら、和人はそう言って授業を終えた。 「注目~、礼っ」 日
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