第四章 中編
「合理的に考えれば、子作りには不必要な行為もお客様にとっては気分を高める重要な要素である場合も、そう珍しい事では無いでしょう」
研修制度とやらを説明する前に、玉枝はそう前置きした。
「その中でも我が社の商品で最も行いたくなる行為は、SMプレイが上げられるでしょう。恋人や妻にはとても出来ない行為も、家畜には腸著する理由はもちろんありません。
また、『せっかく手元にあるのだから、穴は全部使いたい』と考えるお客様もおられるでしょう。
しかし・・・」
珠恵は言葉を切ると、前触れも無く手にしたポインターで義美や弥生の尻や太ももを叩き始める。
「ひぎっ! うぅぅぅぅっ」
「ひぃぃぃいっ!? 痛いぃっ!」
叩いた後が赤くなり、悲鳴を上げられる程強く叩く。
「このように、叩かれてもただ痛がって悲鳴を上げるだけでは興が冷めてしまうお客様もいらっしゃるでしょう」
次に、綾女や喜久子の方に向き直ると3人を我尽達に尻を向かせて跪かせた。
そして、綾女や喜久子には肛門に指を挿入し始める。
「うぐぅっ!」
「この綾女のように、指を入れられただけで仰け反っているようでは、アナルプレイ等を楽しむ事は難しいでしょうし・・・」
「ぐぅぅぅぅうっ」
「喜久子のように指を入れても感じず、まったく膣を濡らさないのもいけません」
そして、最後に里佳子の肛門にポインターの先端を当てると、ズブリと突き刺しグリグリと動かす。
「ぎっ!? うあ、うあぁぁぁぁっ」
「里佳子のように、細いポインターにも耐えられないような肛門ではアナルバイブはもちろんの事、お客様のペニスに耐えられるはずがありません」
それを客席に戻って見ていた我尽は、たしかにと頷く。3年と言う期限がある以上子作りは優先すべきだが、それ以外の事・・・SMプレイやアナルセックスも楽しみたいと思うのも無理は無い(?)事だろう。
「もちろん、調教に自信のあるお客様や自分で開発する事に意義を感じるお客様もいらっしゃるとは思いますが、そのための時間が無いお客様のために、我が社では出産家畜用の研修制度が確立しています。
スクリーンをご覧ください」
ステージの明かりが落ち、スクリーンで映像が流れ始める。その間に良子や綾女達を素早く退場させた。
スクリーンには、30代の明るそうな女と20代の真面目そうなスーツ姿の女の2人が映し出される。
「右が小島敏子、左が望月彩乃。2人ともアナルプレイにはまったく興味の無いOLでした」
映像が切り替わり、敏子や綾乃がオナニーをしている所が映し出される。・・・たしかに、アナルには触れようともしない。
「ご覧の通り、肛門では感じるどころか悲鳴しか上げられない家畜候補でしたが、我が社の研修を受けた事で2人とも肛門でイク事が出来る家畜へと成長しました。
ご紹介します、研修担当の村田君と彼の仕上げた敏子と綾乃です」
玉枝の紹介に、顔の青白い男にキャリーに乗せられた敏子と綾女がステージに登場する。
男・・・村田が普通のスーツ姿であるのに対して、2人は後ろでに手錠で拘束され、肛門には低い作動音を微かに響かせるアナルバイブが挿入されている。敏子はその上、ボールギャグを噛まされて話せないようにされていた。
「研修制度を・・・ご説明します」
見た目通りの暗い声で、村田が説明を始める。
曰く、肛門の開発にはローターやバイブを使い、彼自身は極力触れないようにしている事。
曰く、ただ肛門を広げるだけでなくお客様に快適なアナルセックスを味わってもらうために、締りにも気を使っている事。
「これらの研修を受けた彼女達から・・・感想をお聞きください」
説明が終わると、マイクをまず綾乃に向けた。
「私は、最初は嫌でした。いくらお仕事だからってお尻で感じるようにならないとならないなんて。でも・・・今はお尻を虐められるのが大好きですっ!
研修ではバイブだけで、本物のオチンチンを入れてもらったことが無いので、お客様に私のケツ穴でセックスしてもらうのが、今から楽しみです」
綾乃はそう言いながら、本当にもの欲しそうに我尽の股間を見つめる。プレゼンのために演技しているようにはとても見えない。
「契約前ですが・・・お試しになりますか?」
「そうだな。本当にバイブが入るだけでなく、締まりも良いかどうか入れてみないと解らんし」
我尽が頷くと、綾乃は「んぐぅーっ!」と力み直腸内のアナルバイブを、手を使わずに排出しだす。アナルバイブをコトリと床に落とすと、ほぐれた肛門を我尽に向けた。
「どうぞ、準備が出来ました。綾乃の肛門を、お楽しみください」
「では・・・ん?」
我尽が早速アナルセックスを楽しもうとしたら、ボールギャグを噛まされていた敏子が騒ぎ出した。
「申し訳ありません、今下がらせます」
「いや、何を言っているのか聞かせろ。それも含めて研修の成果だろ?」
慌てて玉枝が敏子を下がらせようとすると、すかさず我尽がそう要求する。そう言われては仕方が無いと、村田が敏子のボールギャグをはずす。
「私にもっ! 私のアナルにもチンポくださいっ! こんなバイブじゃ満足できないのっ!」
口が利けるようになった途端、恥じらいも無くそう叫ぶ敏子の頭の中からは、プレゼンの事は欠片も残っていないのだろう。
「・・・ここまでアナル好きにさせる研修の成果には感心しますけど、出産家畜としては問題ありませんか?」
当然だが、アナルセックスをいくらしても妊娠は出来ない。
「はい・・・契約時までにはお客様のご希望に添える商品に仕上げておきます」
村田も、それがわかっているからボールギャグを敏子に噛ませていたのだろう。安全策を取るなら、敏子を出さない方が良かったのだろうが、VTRを綾乃の物と一緒に編集してしまったために、出さない訳にはいかなかったようだ。
「では、アナル開発研修の次に、被虐性開発研修をご覧に入れます。
スクリーンに再度ご注目ください」
慌てて珠恵がプレゼンを強引に進行させる。ここで壊れた雰囲気を修復しなければ、契約に響くと思っているので彼女も必死だ。
綾乃も初のアナルセックスが出来なくて残念そうだったが、出番が終わったのにいつまでもステージに残っている訳にはいかない。再びボールギャグを噛まされた敏子共々舞台袖に下がって行った。・・・その綾乃よりも我尽の方が残念そうだったが。
スクリーンには、3人の若い女性の映像が映り始める。会社の制服から、私服にデートか何かのときに着飾っているところや、水着姿まで。この3人に共通しているのはルックスに優れ、もちろんプロポーションも抜群であり、さらにそれらを自覚して磨き、利用している所だ。
「彼女達は職場のアイドルとして、同僚の男性に高い人気を誇っていました。
しかしその人気を鼻にかけ、お世辞にもメスの義務を果たそうとしていたとは、考えられない言動が数多くありました」
すると、それぞれのインタビュー映像が流れ始める。
谷之崎葉月。
「別に遊んでる訳じゃなくて、ただ1人の男の人に私の美貌を独占させるのは罪かなって」
つまり、とっかえひっかえ男と付き合っていたとようだ。とても罪を感じているとは思えない態度で、答えている。
園田蘭。
「別にわたしが欲しがっているんじゃなくて、皆から送ってくるから・・・そのお返しにデートとか付き合ってあげなくちゃ悪いかなって」
男に貢がれたと思わしきプレゼントの山をテーブルに作って、彼女は悪びれもせずに言う。
八島千鳥。
「あたしは、ただ人生を楽しみたいって言うか・・・ほら、誘ってくれてるのに遊ばないのは、もったいないじゃない。
恋人? そんな人いないって」
千鳥の言い分には一理あるような気もするが・・・いつか刺されそうである。痴情の縺れ等で。
「・・・典型的な男の敵ですね」
「好きなタイプなんだろ? そう言うのが」
「もっちろんですよっ!」
力強く正直に頷く世良。もちろん、貢ぎたいのでは無く虐めたいと言う意味だが。
「殿方を利用するだけ利用して、まったく敬わないメス失格精神の持ち主である彼女達ですが、素質だけであればご覧の通り優秀な家畜になれるものを持っています。
このような生意気なじゃじゃ馬を躾けるのも、お客様のお好みかも知れませんが・・・それには肛門の開発以上に手間と労力がかかります。我が社が自信を持って提供する被虐性開発研修では、お客様のお望みの家畜の被虐性を高めるだけではなく、従順度も高めることが出来ます」
「さっきの肛門開発研修の時のように、やり過ぎてしまう事は無いのか?」
お預けをくらって、不機嫌な我尽が世良より早く文句をつける。
「いえ、その様な事の無いように段階的に研修を分けております。もちろんお客様の望む段階で研修を終了することが出来ます。
まずレベル1・・・」
八島千鳥が、舞台袖から登場する。その姿はロープで素肌の上から拘束されており、それで感じている事がわかる程度に頬は赤く染まっており、乳首も勃起している。
「千鳥、あなたとお客様の関係は?」
「はい、あたしとお客様の関係は子生み家畜と主人です。
お客様、あたしは出産家畜になる前はメス失格な高慢女だったけれど、これからその分出産家畜としてがんばろうと思っていますっ! どんな命令でもききますから、あたしに種を付けてくださいっ!」
先程のVTRに出て来た女と同一人物とは、思えない従順さを千鳥は見せた。
「このように、出産家畜に自分の立場を自覚する事を促すと共にお客様に対して従順である事が幸せである事を教え込む事が、レベル1です。この段階では、被虐性よりも従順さを重視して研修を行っていますので、このレベル1で研修を止め、後はお客様ご自身で調教を楽しむのも良いかも知れません」
「それに対してレベル2ですが・・・」
次に舞台袖から登場したのは、園田蘭だ。彼女は過激なボンテージ衣装に身を包み、首輪をはめている。
「蘭、あなたが欲しいのは何ですか?」
「はい、わたしが欲しいのはこれまで異性をアクセサリー程度にしか考えなかった、体だけの低脳メス犬を躾けてくださる厳しさと、お仕置きされる事を想像するだけで濡れる淫売マンコに種付けをしてくださる心の広さを持ったご主人様です」
それが理想の男性像だと言わんばかりに、蘭は笑顔で言い切った。
「レベル2は、従順さはもちろんより被虐性を開花させた状態を目指して研修を行います。この時点で、鞭や蝋燭といったハードSMにも対応でき、すぐにSMプレイをお楽しみいただけます」
「そして、研修の最終段階レベル3はこのように出来上がります」
職場アイドル3人組で最後に舞台袖から現れたのは、谷之崎葉月だ。彼女は身体を何一つ隠していない、生まれたままの姿で出てきたが、首輪もつけていないし拘束もされていない。しかし、だと言うのに彼女はまるで愛撫を受けている最中のように、瞳をドロリと情欲に潤ませている。
「葉月、あなたは何でそんなに興奮しているのかしら?」
「はい、もし契約していただいたら、お客様のためにどんな事をしてどんな事をされるのかと考えただけで、私身体が・・・熱くなっちゃうんですぅ。
お客様、家畜の分際で過ぎたお願いですけど・・・私の派遣をお求めになったら、たくさん虐めてくださいね」
「このようにレベル3は、すでに出産家畜以外の生き方が難しいほどのマゾヒストに育て上げる事が目標として設定されます。
しかし、この段階に至るには家畜に素質が無い限り時間がかかる事をご承知ください」
「本当にマゾヒストに仕上がっているか、試しても構わないか?」
我尽の要求に、村田が鞭を手渡す。そう肌を傷つける物ではないが、痛みはあまり抑えられてはいないタイプのようだ。
程度の差はあれど、鞭を持ってステージに上がる我尽に葉月や蘭は期待の眼差しを向ける。我尽はその期待に鞭を振るう事で、迅速に応えた。
「あぎぃぃぃぃっ!」
千鳥は鞭で打たれて悲鳴を上げるが、その場から逃げ出そうとする様子はまったく見られない。
「あっはぁぁぁぁあぁっ! はぁ・・・はぁ・・・もっと、もっとくださいぃ、蘭をもっと虐めてください」
蘭は艶のある悲鳴を上げ、さらに鞭をねだる。演技ではなく、苦痛と快楽がイコールになっている証拠だ。
「あひぃぃぃいっ! いくぅぅぅぅっ!」
葉月はなんと、鞭で打たれた途端床に倒れ身体を痙攣させる。一瞬打ち所を間違えたかと、驚いた我尽だったが葉月はただ鞭で打たれて絶頂に至っただけだったようだ。
「・・・鞭で少し打たれただけで、イクのか?」
「はひぃ・・・だって、1日ぶりだったんですぅ」
快楽に蕩けた瞳で、葉月がぼんやりと我尽に答えた。・・・これはどう考えても、演技ではないだろう。
「なるほど・・・貴社の研修制度の優秀さは良く分かった。
それはそれとして、他にも商品があるようだが?」
この場で即契約・・・っと行きたいが、ここはぐっと堪える事に我尽はしたようだ。・・・どうせ堪えなくても世良が止めただろうが。
「はい、もちろん我が社独自の商品を数多くそろえております。それらの商品の優秀さをお客様に知っていただくには、実際にお客様の目で見手で触れていただくのが一番だと思いましたので、こちらに展示してあります」
玉枝が手でスクリーンの方を指し示すと、スクリーンが天井に向かって巻き上がりその奥に両開きの扉が現れた。
ステージが体育館の半ばにあったのは、後ろの展示スペースを隠す意味もあったようだ。
「ですが、お客様はすでに展示商品を自由に試す事が出来る契約書にサインなさっておりますが・・・展示商品の中にはお試し出来ない商品がございます」
「処女の商品等ですか?」
「はい、その通りです。処女の商品に分かり易い所に『未使用』と書いてありますので、膣を試すのはおやめください。試してしまった場合は、即本契約となります」
「まぁ、傷物にするんだからそれぐらいは基本だな。
では、貴社の独自の商品とやらを見せてもらおう」
村田に鞭を返すと、意気揚々と我尽は扉に向かった。
展示スペースもステージと同様、急ピッチで作られたにしては清潔感もありデザインも優れていた。特に美術館や博物館のような非生物的な雰囲気の中で、『商品』としてほとんど生まれたままの姿の女達が展示されている様子が我尽は気に入った。
「我尽さん、説明始まりますよ」
世良に声をかけられなければ、しばらく見とれていたかもしれない。
「まず、こちらの巨乳商品をご覧ください」
まず玉枝が展示商品の種類事に解説を行い、その後我尽達が商品を見て回ると言う手順のようだ。
「豊かな乳房は母性の象徴。たしかに乳房の大きさに母乳の出は関係ありませんが、セックスにおいて大きなポイントであると言っても過言ではありません。
そこで我が社では、Eカップ以上の商品を巨乳商品としてカテゴライズし提供しております」
巨乳商品の展示スペースには、5人の商品が展示されている。誇らしげに胸を張る者や、やや恥ずかしげな様子で我尽達に目線を合わせない者、それぞれだ。彼女達の首には『E』や『F』と書かれた札が下げられており、それぞれ胸の大きさがわかりやすいようになっている。その下に数字が書いてあるが、それはどんな意味かはまだ不明だ。
「さて・・・この中で試せないのはお前とお前か。話を聞いても構わないか?」
「あ、はい。もちろんです」
「うん、いいよ」
それは下腹部に処女と書かれている2人・・・富野美福と、西野理沙のだった。
「お前達は、この中でも立派な胸をしているがそれで処女なのか?」
「はい、私どん臭くってそう言うのダメだったんです。好きな人が出来ても告白できなくて」
「あたしは、周りに良い男が居なくて。興味はあったんだけどね。
それと、胸が大きいのに処女だとおかしいって言うのは変だよ」
美福はH、理沙はGと書かれた札を下げており、乳房も偽り無く立派な物だ。乳房以外にも、美福は保護欲をそそり理沙は明るい表情が魅力的だ。そして今気がついたが、理沙の尻には『要調教』と書かれている。おそらく、出産家畜としては、調教が必要だということだろう。
「我尽さん、気に入ったんならここで頂いちゃったらどうです? さっきお預け食らったのが不満でしょうし」
「・・・お前、止めたり勧めたりコロコロ態度を変えるな」
「僕もこの状況を楽しんでいるだけですから」
あっさりと言う世良。このプレゼンをごっこ遊びとしか見ていないから、言いたい事を遠慮なく言えるのだろう。
「じゃあ、そうするか。ただし、この場で処女を貰うのは贅沢すぎるしせっかくの巨乳商品なんだから、胸を試させてもらおう。
おい、2人で俺にパイズリしてくれ。それで良かったらこの場でお前達を派遣してもらう事にする」
我尽が世良の提案を採用してそう言うと、2人とも顔を輝かせて我尽のペニスを豊かな胸の谷間に挟むとたどたどしくはあるが、扱き始める。
「さすがだ。巨乳を売りにした商品であるだけはあるな。ボリュームはもちろん、張りも柔らかさも丁度良い」
「はいっ! 私よく『おっぱいだけは立派ね』とか『頭に回るはずだった栄養が、全部胸に回ったんじゃない?』とか、皆に褒められていたのでおっぱいだけには自信があるんですっ!」
「いや・・・それは褒められてないだろう」
「そんなに胸ばっかり褒められると複雑だけど・・・今は喜んでおこうかな。この無駄に大きい胸のせいで、いやらしい目で見られたりセクハラオヤジに目をつけられたり、色々苦労したけど今はそのおかげで出産家畜になれた訳だし」
理沙はそう言うと、ムニュムニュと乳房を両手で押し付けながらより強く扱き始める。
「あの、何だかビクビクしてますけどそろそろ出るんですか?」
「ああ、出るから・・・」
「飲むんでしょ? 大丈夫、苦くてもちゃんと我慢するから」
『要調教』と書かれているわりには、理沙は率先して精液を飲むと言った。その言葉通り、ビュクビュクとペニスが吐き出す精液を、ゴクリと飲み下した。
「苦い~。思ったより飲みにくいのね精液って」
「理沙さん、そんな事言っちゃダメですよ。ほら、顔やおっぱいに飛んだ精液も舐めないと」
ペロペロと、理沙の胸にかかった精液を舐め取りながら美福が注意する。言われた理沙も、慌てて美福の顔や胸にかかった精液を舐め採り始める。
「よし、とりあえずこの2人は派遣してもらおう」
「ありがとうございますっ! 私、一生懸命赤ちゃんを孕みますっ!」
「えっと、あたし『要調教』商品なんだけど研修制度を利用する? 今のあたしじゃ、アナルも使えないし虐められても濡れないし・・・生意気な事も言うかもしれないし」
「そうだな・・・今回は利用しないでおこう。今は速く人手が欲しいからな」
我尽はそう決めると、玉枝から受け取った書類に2人の商品ナンバーを書いていく。これに派遣して欲しい出産家畜のナンバーを書いていき、最後にサインと捺印をして出せば契約成立と言うことになる。
「ところで、この数字は何ですか?」
商品の首から下げられている紙には、胸のサイズを現すアルファベットの下に書かれている数字を指差して世良が質問すると・・・。
「それは、その家畜の危険日です。出産家畜にいつ種付けをすれば効率良く妊娠させる事が出来るのかは、重要な情報ですので」
たしかに、急いでいるなら重要だろう。特に我尽の様に期限を切られているのなら。・・・期限を切られている癖に我尽の行動には無駄も多いが。
次の展示スペースには、3人程の女が展示されていた。
「・・・『不倫商品』? どういう意味だ?」
「彼女達は、門倉グループ内で不倫を働いた女性の中から選抜された元女性社員です。すでに婚姻している男性を魅了するその身体や、自身が結婚していても夫以外の男性を求める淫乱さは、出産家畜としては優秀な素質になると我が社の企画担当の脇西の強い推薦があり、採用となりました」
そう、脇西が強く勧めた商品とは不倫を行ったOLや、その結果生まれた隠し子を利用した商品類だった。
浮気も男の甲斐性と言う時代はとっくに過ぎ、今ではただの破廉恥なスキャンダルでしかないがこう言った事は無くならない。門倉グループでもそれは例外では無かったが、当初珠恵は『グループ全体のイメージダウンに繋がる』として商品化をしない、又はしても不倫や出生に関しては伏せる方針だった。
それを脇西が、必死に説得して商品化の目を見たのである。玉恵の我尽にした説明文句は、ほぼそのまま脇西が玉恵を説得した時に使った言葉だった。
「たしかにそうだろうが・・・思ったより少ないな。潔癖な奴が門倉グループには多いのか?」
「いえ、カテゴライズする際不倫を行っていた商品の内、ここに展示してある商品はその極一部でしかありません。その理由は、後ほどご理解いただけると思います」
「そう言われるとすぐに次に行きたくなるが・・・そこまで急がなくていいか」
そう言いながら納得すると、不倫商品として展示してある商品に目を向けた。巨乳商品の時と同様に、首輪から胸のサイズや危険日等のデータが書かれた紙を下げている。違いは、データに不倫暦が加わっている事だ。
「この中で一番不倫暦が長いのは三田香華、お前か。何で不倫を?」
「はい、入社する時に『私と付き合うなら採用してあげよう』って言われて、そのまま続けていたんです。その採用担当が、その時にはもう結婚してて不倫になっちゃたんですよ」
にっこりと笑顔で答えられ、我尽はため息をついた。当たり前だが、そんな事がばれたら大スキャンダルだ。
「今もあるんですねぇ、こう言う事って」
「出来るだけ速く対処してもらおう。・・・門倉グループに倒れられると、この派遣業務も支障があるだろうし。
それはともかく、逆に一番短いのはお前か」
不倫暦1年の佐野素乃子に、今度は視線を向けた。年は30代で、割引対象だが出産経験は無いらしい。
「はい、私は結婚しているんですが・・・夫とのセックスレスに思い悩んで。それで私は子供が欲しかったんですけど・・・不倫の関係で妊娠まで思い切れなくて、避妊していたんです。
でも、この『出産家畜』の事を聞いて、このままずるずると不倫を続けるよりはと思って志願したんです」
こちらにも晴れやかに言われて、いまさら罪悪感が湧く訳でもないが言葉に詰まる我尽。とりあえず、2人のプロポーションやルックスを改めて観察する。
データ通り、スタイルに崩れは見られずルックスも合格点を楽にクリアーしている。
「私、スタイルには自信があるんですっ! それに騎乗位が上手いんですよ。とってもいやらしく腰が触れるんですから」
「私も体形維持には気をつけてます。ウェストの括れもあそこ・・・オマンコの締まりも、若い娘には負けていません」
我尽が値踏みに入ったと見て取った2人は、すかさず自分を売り込み始めた。
「そうだな・・・じゃあ、騎乗位でその腰振りや締りを試させてもらおうか。俺に2人向き合ってまたがってそれぞれ俺が出すまで、交代しながら腰を振れ」
そう言う我尽の後ろでは、黒子の用に音も無く佐藤がビニールシートを敷いている。スーツが汚れないようにと言う気遣いだろうが、細かいサービスである。
我尽がごろりと横になると早速香華と素乃子は向かい合って跨り、まずは香華が我尽のペニスを膣に咥え込む。
「はぁあぁぁ・・・どうですお客様、私のオマンコと腰振りは? お客様のペニスを咥え込んで、いやらしい音を立てながらお尻が踊ってるでしょう?」
「ああ、中々の淫乱ぶりだ。これがお前の元不倫相手に仕込まれた事なら、退職金は弾むように言っておこう」
自分にリズミカルに踊る尻を向けて言う香華に、我尽は皮肉を含めながらも褒めた。本当に気持ちが良かったからだ。
十回ほど腰を上下に動かすと、くるりと回って香華は素乃子と交代する。素乃子の膣は、本人の言う通りほど良い締め付けで我尽を楽しませる。
「どうですお客様、私のオマンコは? 私のオマンコは、お客様のお子様を孕む価値がありますか?」
「大有りだ。お前の夫がセックスレスだと言うのが、信じられないくらいだ」
騎乗位に慣れていないのか、ややぎこちなく上下する腰は、熟した女のしなやかさと若い女の締りを併せ持っていた。
その後、我尽は充分に2人の品質を試した。いや、正確に言うなら充分過ぎるほど試した。
次の商品の展示スペースは、さらに幾つかの小部屋に仕切られていた。
「・・・エキスパート商品? プロの風俗嬢を採用したって訳は無いから・・・キャバクラのバイト経験があるOLの事ですか?」
「いえ、その案もあったのですが想定していたよりも、対象者が少なかったので今回は残念ながら廃案となりました」
世良の感はあっさりと外れてしまった。どうやら、採用担当の一部がダメでも意外とそう言うOLは少なかったらしい。
「エキスパート商品とは、それぞれ特別に能力の高い商品の事です。もちろん、能力の高いと言うのは性器等ではなく、仕事の事ですが。
『出産家畜』の本分は妊娠と出産ですが、場合によってはその妊娠させるまでに何ヶ月もかかるかもしれません。その後も出産までに、一年近くかかります。その間ただ家畜として飼っておくのは、非効率だと考えるお客様もいるでしょうし、まだまだ不景気な世の中です。無駄飯を家畜に食わせておく事はできません」
「まぁ、たしかにそれには同感だが・・・」
「そこで、こちらのエキスパート商品の出番となります。我が社の商品は基本的な事務仕事は、もちろん個々の家畜ことに多少の出来不出来はありますが出来ます。が・・・」
元OLが商品なので、当たり前ではあるが。
「このエキスパート商品に分類される家畜は、それぞれに秀でた得意分野があり妊娠していない期間は働かせる事が可能です。妊娠している間も働かせるかは、お客様の判断となりますが」
「つまり、得意分野別にスペースが小分けされているのか。・・・とりあえず、順番に見せてもらうぞ」
説明を受けてから展示スペースを見回すと、まず目に付いたのは2人しかいない『営業エキスパート』と名づけられている展示スペースだった。
「ここには、お前達しかいないのか?」
「はい。営業は、まだ男性社会ですから」
逆に言うと、その男性社会の営業のエキスパート商品として紹介されているこの2人は、それだけ優れていると言う事だろう。
二十代後半の橋本美湖と、三十代半ばの綾小路燐の2人。どうやら、玉恵達の選抜基準はかなり正しいようだ。今までもこの2人も、ルックスもスタイルもかなりのものだ。
「お客様、私達の身体はお気に召しましたか?」
艶やかな微笑みを浮かべながら、美湖が肢体をくねらせる。
「でも、お客様に誤解していただきたくないのは・・・私達がこれまで仕事を女の武器だけで取って来た訳では無いと言う事なんです」
そう燐は言うが、もしそれが誤解でなかったとしても納得できる妖艶さで我尽を見つめる。
「そうだな、充分気に入ったし能力の面でも優秀なんだろうが・・・そう言えば、営業も将来必要だな」
考えてみれば、今度乗っ取るつもりの芸能事務所のオーディションで手に入れた女を、ただ遊ばせておくだけではなく活用するなら、将来マネジメントを行う人間も必要だ。それにこの2人の経験と能力は、使えるかもしれない。
「よし、お前達の派遣を頼むとしよう。・・・問題あるか?」
「いえ、ありません。実際女の武器だけで仕事を取って来ていた訳じゃないみたいですし」
玉恵から2人のOL時代の業務評価を聞いていた世良が、それを確認してから頷く。
「それで、次の商品は・・・秘書か。定番だな」
『営業』の隣は『秘書』の展示スペースだった。こちらは営業と違って、何人も所狭しと言った感じで展示されている。
「あんまり秘書は入用じゃないんだが・・・」
「我尽さんには、薫さんがいますからね。
でも、将来真面目に世界征服をするつもりなら、薫さん以外にも秘書は何人か置いておいた方が良いですよ。仕事も多くなるでしょうし・・・仕事が多くて、子作りとか子育てとかする暇が無いって事は避けたいでしょう?」
「・・・それもそうか」
今はまだ時間に余裕がありすぎる状況だが、世界征服を真面目に考えるなら秘書は複数いるべきだろう。・・・本当に真面目に考えるなら、違う人材の選考方法を行うべきだが。
「この中から選ぶとなると・・・甲乙つけがたいな。まぁ、他の『受付』や『警備・保安』、『料理』なんかからも選べるから、余計に迷うんだが」
エキスパート商品は、商品の門倉グループの進出業界が多岐に渡っているのと同様に多様だった。単に能力だけで選ぶならある程度絞れるが、我尽の場合容姿やスタイルも重要な問題になってくる。
そしてこの場に集められたのは、能力はもちろん容姿やスタイルが、優れた商品ばかりとなっている。
「・・・いっそ、全員派遣してもらうか。中は処女だったり巨乳だったり、すでに調教が済んでいたりするのがいるのも、魅力的だしな」
「ずいぶんお大臣ですね。まあ、あのアジトが昼間閑散とし過ぎていますからね。実際、まだ人手不足みたいですし」
「・・・目標人数まで、まだまだ足りないからな」
子供を3年で1000人。・・・これも、真面目に考えるなら途方も無い目標であった。
場所はセット商品の展示スペースに移り、玉恵の説明が始まった。
「ここから先は、大型契約用のセット商品の展示スペースになります」
「セット・・・二流商品をお買い得価格で一度に複数派遣できるようにしたって訳でしょうか?」
「いえ、そうではなく・・・そうですね、分かりやすく言うと『丼物商品』と言う所でしょうか」
玉恵の言う『丼物商品』が、天丼や牛丼といった食べ物でない事ぐらいは説明を受けなくても2人は理解できた。
「商品として採用するさい、未成年の娘や姉妹等の親族も一緒に採用して欲しいという要望や、副社長の佐藤のアイディア等により姉妹や母娘の商品は、若干のお値段の調整を行い一度に多くの収穫をお望みのお客様用のセット商品としました」
つまり、姉妹丼や親子丼の事だ。美少女ゲームが趣味である佐藤が、寄せられた要望をどうするか悩んでいた玉恵に提案した結果、生まれた商品である。
「一応聞いておきますが、値段だけじゃなくて質まで落ちていませんよね? AVの親子丼って、母親の方の年齢がえらい事になってるのが時々ありますからね」
「もちろんです。我が社の選考基準をクリアーしているのが、『出産奴隷』としての最低条件ですから。妊娠・出産に関しても、著しい問題のある商品は皆無です」
世良の懸念に、珠恵はやはり自信を持って応えた。商品としてある程度の数を揃えなければならないが、それで質が落ちるようでは顧客の満足度は手に入らないと、珠恵達は理解していた。
「では安心して商品を見て回るとしよう。まずは・・・姉妹丼か」
最初の展示スペースには、三沢綾乃とその姉と妹の3姉妹と、衣世と加世の浅野姉妹が展示されていた。浅野姉妹はこれまでの商品と同じく首輪だけだったが・・・3姉妹は何故か出産の時に使用する分娩台で拘束された上に、綾乃以外は猿轡に目隠しをされている上にローターを挿入されている。
「3人姉妹で値段が・・・不自然に安くないか? ついでになんで2人が猿轡に目隠しまでされているんだ?」
「これは、私の姉と妹がお客様に失礼を働かないようにと、配慮した結果なんです」
唯一拘束されていても口のきける綾乃が即答で応える。
「値段が安いのは、私達姉妹がオマンコぐらいしか人並みにこなせないからです。お客様に失礼を働いたりしないようにと、こんな形でしか展示できない恥ずかしい商品なんです。
社会人としての私達3姉妹は、・・・姉は業務上の重要書類を紛失したり、妹は就職浪人で実質家事手伝いでした。私も、職場の人間関係が上手くいかなくて、会社を辞めようかと悩んでいました。
でも、淫乱さなら自信があるんですっ! 姉も妹も私も、こんな格好で拘束されてオマンコにローターを入れられて濡れているんですから、立派な淫売ですよねっ!」
晴れやかな笑顔で綾乃が言うと、姉と妹も同意するように『むぐぅ・・・っ』と呻いている。・・・もしかしたら綾乃に抗議しているのかもしれないが。
「あと、もう1つセールスポイントがありますね。・・・危険日が一緒ですよこの3姉妹」
「合理的に考えるなら、妊娠は違うタイミングの方が良いんだが・・・」
妊娠中でも出来る仕事はあるが、そこは我尽も人の子である。自分の子供に悪影響があるかもしれないのに、働かせるのは心苦しいし、体調をもし崩されたらと考えると安静第一でいて欲しいと思うのは当たり前だ。
なので、女達妊娠出産は一度にさせずにローテーションでさせるのが、理想ではある。
「だが・・・丼物だと一度に妊娠させて、ボテ腹で並べてみたいと思うのが人情だよな」
「それを人情と言って良いのかはともかく・・・別に一度にやろうとしても良いんじゃないですか? どうせ確実に妊娠させる方法を、我尽さんはとれないんですから」
「まあ、実際今妊娠が確実なのが薫だけだからその通りだが。
それで、お前達の方はどうだ?」
姉妹丼のもう一方、浅野姉妹に目を向けた。
「はい、あたし達も・・・姉の私はOLとしては不出来で、加世も学生気分が抜けなくて就職出来ないでいました」
「後、姉妹セットじゃないと出産奴隷としても価値が低いもんね、あたし達。おっぱいはあたしも衣世姉さんも小さくないけどCカップだし、不倫の経験も無いし、処女でも無いし、得意な仕事とかも無いし」
そう姉妹は言うが、三沢姉妹と同様に充分美人揃いだ。もっとも、このプレゼンで紹介された商品は皆美人揃いだから、自信が持てないのも分かるが。
「そうか・・・そんなに自信が無いなら俺が自信を付けさせてやろう」
そう言うと我尽は名詞大のカードを懐から取り出した。
「まだサインをしていないのに商品で実験をするのはどうかと思うが・・・『奪取』っ!」
白紙のカードが淡く輝くと、紙面に黒く文字が浮かび上がった。『緩み』の2文字が。
「あっ、人で試すのは初めてですね。ネズミから『食欲』を取ったのは見ましたけど」
「いや、あれは食欲じゃなくて睡眠欲を取ろうとして失敗したんだが・・・まぁ、それはともかく成功したか試してみるか」
訳の分からない怪現象に、驚いて硬直している姉妹丼商品達の内浅野姉妹に準備をして置くように言った後、早速我尽は三沢3姉妹の膣からローターを引き抜いた。
「うぶっ!?」
「ひあっ! お客様・・・私達のオマンコを試してくれるんですか?」
「もちろんそうだ。では、まず姉から順番に試させてもらうぞ」
綾乃にそう応えると、我尽はもう充分に潤滑油で濡れた膣にペニスをズブリと挿入する。
「むぐっ! ぐぅむぅぅぅぅっ!?」
その途端、彩加が大きな悲鳴じみた声を上げた。
愛液で膣を濡らしながらも、ぎゅうっと我尽のペニスを握り締めるような締りで半ば拒むように受け入れた。
「緩みを取れば、処女と同様の締りを楽しめるかも知れないと思ったが、その通りだったみたいだな」
ズチュリズチュリと、10回突くと彩加から引き抜いて綾乃にやはり前座はローターに任せて突き入れる。
「あぁぁぁぁあぁっ! き、きついぃぃぃっ、オマンコ壊れそうぅぅぅうぅっ!」
「痛いんですか?」
横から世良がそう質問すると、綾乃はかぶりを振りながら応えた。
「オマンコに、オマンコ全部にチンポがゴシゴシ擦れてぇ、とっても気持ちいいですっ!」
トロリと瞳を快楽に蕩かせて、綾乃はそう応えた。
「性感まではリセットされないからな。それなりに経験があるなら、痛がることは無い。こんな感じにな」
「・・・でも、アナルの開発には不便なんじゃないですか? いくらやってもほぐれなくて」
「それがあったな。・・・前の方だけに効果を限定できるように、精度を上げるか」
綾乃から妹の方へ移りながら、我尽はとりあえずの結論を出した。
緩みを『奪取』すると、締りが強くなって気持ちが良いがそのまますると長時間は楽しむ余裕が無いと言う事が判明した。
十回程突いたら次に行くと言うペースで、2巡りした頃には綾乃が半ば失神してしまい、3巡り目で三沢姉妹が全滅した。・・・別に穴が使えなくなった訳ではなく、それどころか膣から緩みを無くしたために、いくらしても初物のような締め付けで楽しめるのだが。
「またイクッ! またイッちゃうぅぅぅ!」
加世がビクビクと仰け反って絶頂に至った。その横では衣世が荒い息をつきながら、焦点の合っていない瞳を虚空に向けている。
「やっぱりこの『奪取』は使い所が難しいな。もう少し精度を上げて、使用法を検討するべきか」
そう呟きながら加世の絶頂に数瞬遅れて膣に出すと、我尽はペニスを引き抜いて衣世の口にねじ込んで綺麗にさせる。
「あるべきものを完全に無くしちゃう訳ですからね。でも、劇薬も使い所を間違えなければ良薬になりますよ」
「例えば?」
「そうですね・・・『奪取』で緩みその物を取るんじゃなくて、『経験』を奪ってみたらどうです? そうしたら処女のあそこに戻るかもしれませんよ。性感の方は、『強化』で調整すれば問題ないでしょうし」
「・・・検討しておく。
ああ、この5人は検討終わったから書類に番号を書いておいてくれ」
世良のアイディアをまだ白紙のカードにメモしながら、次の展示スペースへと進む。
次のスペースへと進むと、エキスパート商品のように次のスペースは広い空間に仕切りを入れて、小分けにしてあるようだ。
「次は母娘丼か。・・・しかも、思ったより商品が多そうだな。まずは、母と娘2人か」
「はい、私は滝真由子と申します。こちらは長女の清音、次女の静香です」
温和そうな30代前半の由子が、宙学3年の清音と1年の静香を紹介する。
紹介された娘2人は、不安に揺れる瞳で我尽を見つめる。洗脳が足りなかったかと我尽は思ったが、どうやらそうではないらしい。
「おっ、お客様、あたし達はとっても弱いメスなんです」
「パパが突然死んじゃって、私たちそれからどう生きて行けばいいのか、わからなくなっちゃんたんです」
やや躊躇した後まず静香が口を開き、それに清音が続いた。その2人の肩に、抱きしめるように由子が手を回す。
「私は、今まで夫に依存して生きてきました。なので、夫がいなくなってしまって・・・とても私では娘達を育てていく事は出来ません。そんな私に母である資格は無いと悟り、絶望しました。
でも、鷲宮さんに『その代わり、メス家畜としての資格は充分ある』と励ましてもらって、新しく人生を娘達と一緒に生きていこうと決めたんです」
励ましと言うか、完全に侮辱だがそれを侮辱であると感じさせないのが例のCDの効力だ。
清音と静香は、母親の結論に異論は無いようでそれぞれ『未使用』と書かれた下腹部の下にある、陰毛の薄いワレメを片手で開いて見せ、もう片方で清音が右側の、静香が左側の母親・・・由子の大陰唇を横に広げる。
「お客様、ママのオマンコを見てください。二回も出産したのに、私の処女マンコと同じくらい綺麗なのが見えますよね。
受精率も高いんですよ。パパとの初夜に膣出しされて、危険日じゃないのにこのオマンコで私を孕んだんです」
「でも、お姉ちゃんを生んだ後あたしを孕むまでには、何ヶ月も膣出しセックスをしないといけなかったみたいなんです。きっと、処女喪失の時に孕み易い体質なんだと思います。
ママ似のあたしとお姉ちゃんにもそれは遺伝していると思うので、お客様があたしとおねえちゃんに種付けてくれたら、すぐに孕めると思いますっ!」
最初とはうって変わって、積極的に自分達を売り込む清音と静香。どうやらあの不安は、我尽にもし気に入られなかったらどうしようと言う類の物のようだ。システム上顧客に派遣契約を結んでもらえなかったら、派遣社員と同じように収入が無い状態のままになるのだろうから、その不安ももっともだろう。
「なるほど・・・とりあえずお前達は合格としようか。書類に番号を書いておいてくれ」
「良いんですか? ここで試さなくて?」
「まだまだ次の商品があるからな」
そう世良に答えながら隣の展示スペースに視線を向けると、次の商品達は今か今かと我尽を待っていたらしい。期待に輝いた瞳をこちらに向けてくる。
「ほら、待たせちゃ悪いだろう?
・・・篠塚春子、お前は4人娘がいるのか」
次の商品は、4人の娘達とそれに囲まれた母親・・・春子だった。
「4人となると割引商品だが・・・良いタイミングで産んだもんだ」
我尽の言う良いタイミングとは、娘達が・・・上から長女の夏喜、次女の秋穂、3女の冬美、4女の春香がそれぞれ大学、香校、宙学、消学校高学年の年齢だと言うところだ。
「はい、私達母娘の派遣をお求めになると、年代の違う私達4姉妹のオマンコを使ってお客様の精子で孕ませることが出来るんです。しかも、母の淫乱さの反動で大学生だった私も香校生だった妹もガードが固かったので、まだ処女なんですっ!」
「もちろん私達のお母さんのオマンコも、ご自由に使用することが出来ます。お母さんのオマンコは、4回も出産をしているとは思えないぐらい締りが良いんですっ! それにとっても淫乱で、まだまだ父親の違う子供を孕みたくてほら、こんなに涎を垂らしているんですよ」
夏喜と秋穂がまずセールスポイントをまとめて述べる。
「父親の違う? ・・・離婚経験があるのか?」
「いえ、私はその・・・男運がなくて、悪い男の人にばかり引っかかって、結局結婚もしないまま4人も娘を産んでしまったんです。ですから、娘達4人の父親はそれぞれ違うんです」
「そうか。世の中、悪い奴もいるもんだな」
「まったくですねぇ。責任感とか倫理観が欠如してますよ」
っと、世界征服を企む男とその右腕がのたまう。
春子達はそれに返事もせず相槌も打たず、自分達に我尽が興味を持った事を確信すると、それぞれ間をおかずに熱心に売り込みを再開した。
「春は恋の季節と言いますよね? 私、春子のオマンコにお客様の恋の代わりに精子を注いでみませんか? 4人も娘を産んだ中古マンコですが、膣に出していただければまだまだ現役で赤ちゃんを孕めますし、お客様が望むままに胸もお尻も使ってください。私、アナルはまだバージンなんです」
春子が豊満な乳房をむにっと寄せて見せる。
「夏は暑い季節。私の熱い処女マンコに種付けした合間に、ケツマンコの処女も貰ってください。
オナニーも滅多にしない、調教に苦労しそうなメス家畜ですけど、ジューンブライドがヴァージンロードを愛する男性と一緒に歩くように、私もお客様が首輪の手綱を引いてくださるなら母に負けないくらい、たくさんお客様の精子で孕みます」
夏喜が、頬を染めながら綺麗なサーモンピンクの性器を広げて誘う。
「秋は、実りの季節。でも、ちゃんと手入れをしないときちんとした収穫は出来ないんです。お客様も私のオマンコに膣出ししてくださいね。特に危険日に。
姉さんと一緒で私もオナニーとかあまりしないけれど、前からいやらしい事に興味はあったのでどんな調教でもがんばって挑戦しようと思ってます。お客様も、ママに似て姉さんよりも大きいこのおっぱいから母乳を収穫できるように、がんばってみませんか?」
秋穂が、可愛く微笑みながら母似だと言う巨乳を絞るような仕草をする。
「冬は冷たい季節ですけど・・・わ、わたしの肉穴で温まってください。まだおっぱいも無いしお尻も薄くて触ってもつまらないですけど、妊娠すればおっぱいも大きくなりますから、わたしと一緒にがんばってみませんか? わたしを、お客様の手で母さんや姉さん達みたいに、いやらしい身体にしてください」
冬美が自己申告通り、まだ色気よりも幼さの残る身体を恥ずかしげに見せながら、姉に続く。母と姉から推測するに、たしかに将来有望だろう。
「お母さんみたいに、あんあん喘ぎながら腰を振るにはまだちっこいあたしだけど、お母さんと同じ春なんです。お客様があたしのオマンコやお尻の穴を使う時、痛くて泣いちゃうと思うけど・・・たくさん使ってくださいっ! あたしも、あたしを孕んでいた子宮をオチンチンで何回もノックされても、オマンコを濡らして喜べるお母さんみたいになりたいんですっ!」
年を考えても小柄な春香が、そう良いながら未成熟な性器を広げて見せる。相当淫乱らしい春子のようになりたいと言い切る所から、彼女の淫乱の素質も充分なようだ。
「お客様、最後に私達母娘からお願いがあります」
「もし、私達の派遣をお望みでしたら・・・来月の危険日に種付けして欲しいんです」
「あたし達の危険日は、来月はほとんど同じ日になるんです。だから、来月に孕めば多分同じ日に出産できると思うの」
「わたし達家族は、一度バラバラになりそうだったんです。だから、もう2度とそうならないように赤ちゃんも同じ日に孕んで、同じ日に出産したいんですっ!」
「1日で5回以上精子をオマンコにくださいなんて、贅沢なお願いだけどどうか叶えてくださいっ!」
我尽は篠塚母娘の口を挟む間を与えないセールストークを、頷きながら最後まで聞くと5人の番号を確認しながら言った。
「母娘5人同時に出産か・・・俺も見てみたいと思っていたところだ」
我尽がそう言いながら書類に自分達の番号を書くのを見て、篠塚母娘は歓声を上げた。5人の顔には、紛れもない喜びが輝いている。
「ところで我尽さん、アジトに5人も同時に出産できる設備は無いですよ。そもそも、まだ産婦人科医師も助産婦もいませんし」
「・・・大丈夫だ。まだ10ヶ月以上ある」
そうは言っても、早急に人材を探すべきだろう。まだ薫1人と言っても、これから何百人も妊娠する事になるのだから。・・・さすがに、この会場にも産婦人科のエキスパートは居ない。
「次の商品は7人か。娘の方はともかく、母親のほうは大丈夫なのか? 6回も出産を繰り返しているとなると、危険性が出てくると思うんだが」
「我尽さん、さっきの春子さんが大丈夫なら平気だと思いますよ。6回じゃなくて3回みたいですから」
ほら、っと世良が指差す先にはボールギャグを噛まされ手枷で拘束されている母親の周りに、同じ顔の少女達が3組、鏡写しのように左右対照に立っている。
『ようこそいらっしゃいました、お客様っ! ここは私達、在賀母娘の展示スペースになります』
『私達在賀母娘は、ご覧の通り母と私達双子3組の7人のセット商品になります』
同じ顔の少女達が、同じ声で左右から話しかけてくる。見る限り、3組とも双子でもDNAの異なる二卵性双生児ではなく、同じ卵子から生まれた一卵性双生児のようだ。
「私達のお母さん、在賀好栄は昔から卵の双子を当てるのが得意だったんです。そして結婚して孕んだら、娘の私達まで双子で孕んだんです」
「しかも3回連続でっ! 母さんも父さんも何も特別な事はしていないのに。これはもう1種の才能ですよね」
上の双子、香校2年の栄美と栄利がにこやかにそう言うと、次はその1つ下の宙学3年の好香と好未が実の母の尻を撫でながら口を開いた。
「この神秘の双子製造マンコを持つお母さんは、もちろんまだまだ現役ですっ!」
「先月も、お父さんとセックスしてたの。でも、『もし妊娠したら大変だから』ってピルを飲んでた」
そう言いながら、母親の現役だという性器の膣やクリトリスに指を伸ばす。好栄が、その途端甘い喘ぎ声を洩らしてらてらと、性器が濡れ始める。
「もったいないですよねお客様、せっかくの才能を活かさないなんて」
「だから、鷲宮さんの話を聞いて迷っているお母さんをあたし達がんばって説得したんです。『お母さんにピッタリの仕事じゃない』って」
最後に1番下の、宙学1年の睦美と睦恵がそう告白する。
「・・・お前達の母親の才能が素晴しい事は、良く分かった」
3年で子供1000人と言う目標達成のためには、好栄の才能(?)は大変有用だ。それは、明らかである。
「だが、俺としては娘のお前達にも役立って欲しい。その辺りは、どうなんだ?」
我尽の質問に、待ってましたとばかりに3組の双子は今度は自分達の売込みを開始する。
「もちろん役立つつもりです。私達、それぞれ危険日の時期も一緒なので姉妹丼で召し上がりながら種付けすると効果的なんです」
「あそこのビラビラの厚さや、オマンコやお尻の中のヒダの数まで同じな肉穴を楽しめるんですよ。片方を激しく責めすぎちゃって、失神させちゃってもすぐもう片方が代わりになるから大丈夫」
「それに、皆『付き合ってる彼女の見分けも付けられない男の子なんて、絶対お断り』って決めていたから、あたし達もお姉ちゃん達もまだ誰とも付き合った事が無くて、口もオマンコもアナルも処女なんです」
「でも、これからは女の子じゃなくて家畜だから、見分けなんてどうでもいいの。お客様がもしお望みなら、刺青とかピアスとかで、見分けられるようにしてください」
「私達がお母さんみたいに双子を孕む才能に恵まれてるかどうかは分からないけど、もしそうだったらすごいですよね」
「あたし達全員を孕ませると、一度に14人も赤ちゃんが出来ちゃうんだから。お客様、あたしも双子を孕めるか気になるから、ぜひ孕ませて試してくださいっ!」
っと、いった調子で彼女達は全員役立つ気満々のようだ。7人全員が双子を孕む可能性は大変低いが・・・双子なら幸運だが、双子でなければならない理由は特に無い。まったくリスクの無い賭けなら、賭けなければ損と言うものだろう。
「よし、なら前向きに検討しよう。・・・なんてケチな事は言わん。今すぐ書類にお前たちの番号を書こう」
さらさらと筆も軽く、書類に番号を書いていく。・・・ちなみに、もう発注用の書類は3枚目がいっぱいになり4枚目に突入している。
「ありがとうございますっ! それで、あたし達の研修ですがどうしますか?」
「母さんは1人でも、私達は2人ずついるから別々の研修や研修レベルにするのも楽しいかもしれませんよ」
「例えば、好未をすごいマゾ家畜にして・・・」
「好香をお尻の穴で感じるアナル娘にするとか」
「それは面白そうだが・・・さっきも言ったが俺は今すぐ人手が欲しい状況でな。今回はその研修制度は利用しない方針だ。
次は・・・いよいよ最後か。母と娘4人で・・・4つ子?」
「はい。私、茶野美沙紀が体外受精で産んだ娘たちです。どの子もまだ幼いですけど、もう初潮は来ましたから妊娠する事が出来るんですよ」
そう誇らしげに娘を紹介するのは、出産回数が1回で二十代後半であるため4人の娘を持つのに割引商品でない美沙紀だ。この母娘の展示スペースは、在賀母娘とは逆に母親の美沙紀は首輪をされているだけだが、4人の娘達はどれもボールギャグを噛まされ、動けないように拘束され、乳首やクリトリスにピンクローターが当てられていた。
「幼い・・・まあ、たしかにそうなんでしょうけれど、初潮が来ていることをわざわざ言わなくちゃならない年齢にも見えませんけど?」
世良は4つ子を観察しながら、そう言った。世良の言う通り、4人はことさら初潮について言うほど幼いようには見えない。
両腕を頭の上で手枷で拘束され、脚を開くような形で足枷まで付けられているので、身長を正確に見る事は出来そうに無いが、それ程低くは無いだろう。逆に、よく見える胸や尻にも充分に肉が付いているのがはっきり分かる。幼いと言えるのは、容貌と下腹部に『未使用』と揃って書かれた性器に、陰毛がほとんど生えていない事ぐらいなものだろう。
「この子達おっぱいはもうすぐDカップになりそうだし、お尻もお肉がプリプリして、発育が良いですけれど中学生になったばっかりなんですよ」
「本当か? なら、たしかに幼いな。陰毛が生えていないのは、剃っただけかと思ったが違うのか?」
「はい、ほらこの通り・・・」
美沙紀が一番手前に居た・・・腹のペインティングには『千歳』と書かれている・・・娘の大陰唇を開き、中を我尽と世良に見せる。
「中はこの通り赤ちゃんみたいにつるつるです。でも、しっかり感じるんですよ」
カチリと、美沙紀が持っていたリモコンのスイッチを入れると、彼女の娘達の性感帯に付けられたローターが低い振動音を立て始める。『うぶむぅぅぅっ!?』『うぅーっ! んぐぅっ!』と、それぞれ呻き声を洩らしながらビクビクと身体を震わせる4人。特に『桐栄』と腹にかかれた少女は、一際大きな声を上げると性器からとろりとした汁をたらした。達したようだ。
「とっても感じやすくて、乳房もまだまだ成長途中でお尻は安産型。でも、一番お客様にお勧めしたいのは乳房でも無くお尻でも無くて、私達母娘の子宮なんです。私は孕み方こそ人口受精でしたが、一度に4人も健康優良児を無事出産した丈夫な子宮を持っています。
この子達を産んだ病院でも、『丈夫な子宮ですね。この分なら、後何回でも赤ちゃんを産めますよ』って、お医者さんに褒めてもらったんです」
そう言いながらDNAと同じで同じ顔の4人の娘の下腹部を、美佐江はそれぞれ優しく撫でる。
「この子達も、私と同じできっと丈夫な子宮をしています。だから、何人でもお客様の精子で健康な赤ちゃんが産めるはずです。いかかですか、4人の同じ遺伝子の娘達からどんな赤ちゃんが産まれるのか、比較してみませんか?」
「子供の比較か・・・これは確かにクローン技術でも使わん限り滅多に出来るもんじゃないな」
子供が生まれる際の遺伝子の組み合わせは、ほぼ無限と言っていい程ある。それを全て見る事はまず不可能だがそれでも、面白く贅沢な試みなのはたしかだ。我尽は、迷わず書類に彼女達5人の番号を書いた。
最後に4枚の書類にサインをして、我尽は玉恵に渡した。なんだかんだ言いつつも、結局このプレゼン会場にいる商品は、全て派遣してもらう事になった。
「これでお客様は、50名以上の商品の派遣を依頼された事になりますので、これをどうぞ」
にこやかに玉恵が渡したのは、金箔で飾られた黒いカード。『エスキュー名誉会員』の文字が、誇らしげに書かれている。
「名誉会員? 何か得点でもあるのか?」
「はい、今夜名誉会員であるお客様を招いてのパーティーが開かれるのですが、そのパーティーへの出席権となります。いかがですか? もちろんお客様がお楽しみいただける趣向が凝らしてあります」
「そうだな・・・連れを1人連れて行ってもいいか?」
「あと、撮影しても良いですか? 出来たらそのためのスタッフも」
連れはともかく、撮影とスタッフに関してはさすがに玉枝も躊躇したが、秘密厳守と映像等の漏洩はしないと我尽と世良が約束したので、最終的には了承したのだった。
「さて、じゃあそのパーティーまで早速派遣してもらう商品を使ってみるか」
「ええっ!? まってくださいよ我尽さん、プレゼンの撮影スタッフの人もう撮影やめてるんですよっ! せめて僕が機材を持ってくるまで我慢してくださいっ!」
持参した栄養ドリンクで一服した後我尽がそう言い出すと、世良は大慌てで機材を取りに車へ向かった。・・・実はこの会場の後片付けがもうすぐ始まるので、そんな時間は無いのだが。
冗談だと気がつかずに車へ走る世良の背中を見送って、我尽は手帳を開いた。
「さて、とりあえず午後の予定をキャンセル・・・っと、言っても今日は飯を作らなくていいと言うだけなんだが」
白紙がかなり目立つ手帳を眺めて、我尽は軽くため息を付いた。
< つづく >