第二話
(7)
ベッドの中の葉月は、体を毛布で隠しながら僕を睨んでいた。睨みつつも、手を伸ばして自分が着るべきメイド服を要求していた。僕は天にも上る気持ちだった。憧れ続けた葉月と、その妹を手に入れたのだ。僕専用のメイドにする事ができたのだ。
「と、とりあえずお風呂に入ったら。それから用意しているメイド服に着替えたらいいよ。居間で待っているからさ」
我ながら勇気がない。すっかり焦ってしまった。そう言うと、僕は葉月達の寝室を飛び出していた。
心臓がバクバクいっていた。幸せで、興奮して、僕は舞い上がっていた。頭がおかしくなったみたいだ。ちょっと落ち着きたかった。時間は無限にあるのだ。焦る事は無い。
僕は居間のソファーに座り、深呼吸を繰り返した。
あの男の催眠術はすごい。これは認めなければならない。葉月達はごく自然に自分をメイドだと信じている。余りにも自然すぎて、催眠術の効果が無かったのかと思ったほどだ。もうこれは、技術というより魔法というべきものかもしれない。少なくとも僕が調べたような、一般的な催眠術とは概念が大きく異なっている。洗脳とか人格矯正というべきものだ。それにしても鮮やかな手際だった。これならば、男が吹っかけてきた金など安いものだ。
「ねえ、ちょっと」
しばらくして居間のドアが開くより早く、葉月の声が飛び込んできた。
「何よ、この服!」
お揃いのメイド服に身を包んだ美人姉妹が、僕の前に現れた。
『おおー!』
その姿を見て、僕の激しく興奮を覚えていた。
このメイド服は僕がデザインしたオーダーメイドだ。黒を基調にして、白いフリルで縁を飾っている。二の腕まである手袋と、白にオーバーニソックスをガーダーベルトで吊っている。頭にはちょこんとヘッドピースが乗っていた。そして葉月には黒、日奈には赤いハイヒールを履いてもらった。手足のほとんどが覆われている替わりに、胴の部分は短く切り詰められているのが特徴だ。
小さな付け襟の下は、広く肌が見えている。乳首を覆うギリギリまで布がなく、くっきりと胸の谷間が見えていた。後ろを向けば腰で結んだ大きなリボンまで肌が露出し、背中が丸見えだった。そしてスカートの丈は短くそして広がり、その縁はガーダーストッキングの切れ目より遥かに上までしかなかった。
「に、似合うよ」
「ふざけないでよ!」
葉月は僕に顔を近づけてきた。すごい剣幕だった。おかげで胸の谷間がはっきりと見えた。怒っていても、葉月の顔は愛くるしい。甘い息が、僕に当たる。
「えー。これ可愛いと思うけどな」
日奈の方は、メイド服を気に入ってくれたようだった。上機嫌で飛び跳ねていた。
「日奈は黙っていて」
「でもお姉ちゃんだって、しっかり着ているじゃない」
「し、仕方ないでしょ。コレがご主人様の指定した服なんだから」
葉月はメイド服には不満タラタラだが、それでもしっかりと着込んでいる。暗示は絶対だった。
「日奈ちゃんも似合っているよ」
「えへへ。ありがとう、ご主人様」
少し日奈の頬が赤くなった。まるでダンスでも踊るように、日奈はクルリと一回転した。ふわりと、花のようにスカートが広がる。その奥で、丸みを帯びたお尻と黒い茂みが見えた。
「あ、あの。日奈ちゃん。その、下着は?」
恐る恐る僕は日奈に尋ねた。
「着けてないよ」
当然といった様子で日奈は応えた。そういえば、葉月もしきりにスカートを押さえている。ひょっとして……。
「ご主人様。あなたは下着を用意してくれたかしら?」
睨みつけるように葉月が言った。そうだった。僕はメイド服を用意するだけしか気が回らず、下着の事は忘れていた。
メイドはご主人様が指定した服を着るのが当たり前だ。逆に言えば、それ以外は身につけない。だから今、この姉妹はノーブラでーパンなのだ。
「それともただ用意し忘れていただけで、本当は下着があるの?」
「いや、ないんだ。一切」
僕は多分、今すごくいやらしい顔をしているに違いない。僕を見て、葉月はため息をついた。
下着はたまたま忘れただけだが、着けてない方がいろいろ楽しめそうだ。こっちの方がいい。それにしても、メイド服を着込んだ姉妹は、想像通り可愛さが引き立っていた。
「それでご主人様。私達は何をやればいいのかしら?」
葉月も日奈も、暗示通り僕の事は『ご主人様』と呼ぶ。そしてその事に何の疑問も感じていない。僕の事を『ご主人様』と呼ぶのは至極当然の事なのだ。そこには不自然さは欠片もない。代わりに敬意も感じないが。
「そうだな。越してきたばかりだから掃除と片付けを頼むよ。まずはこの部屋からね」
居間にはまだ梱包を解いていない荷物が積み上げられていた。
「わかったわ。日奈、やるわよ」
「がってんだ」
美人姉妹は、メイドとしての初仕事に取り組んだ。重い荷物は業者に運ばせたから、残りは軽いものだけだ。女の子二人でも問題ない。僕は二人の仕事ぶりを観察する事にした。少しでも体を低くしようと、ソファーに寝転がる。不自然でなければ、床に転がりたいぐらいだ。
『どれどれ……』
意外にもテキパキ動くのは妹の日奈の方だった。姉の葉月の方は動きが鈍い。その理由は明白だった。
「お姉ちゃん。もっとちゃんとしてよ」
「で、でも……」
日奈はスカートがめくれても気にする様子はない。おかげでちょっと動く度に、チラチラと日奈の秘所が丸見えになった。葉月は恥ずかしいのか、片手はスカートを押さえたままだ。たまに恥ずかしそうに、僕の方を見たりしている。
「もう、お姉ちゃんたら。スカートから手を離してよ」
しびれを切らせて日奈が言った。
「そんな事できるわけがないでしょ」
「お姉ちゃん!そんなんじゃメイド失格だよ。仕事はしっかりやらないと」
日奈は腰に手を当て、姉をびしっと指差した。
「う……」
痛いところをつかれて、葉月は言葉に詰まった。
「そうですよね。ご主人様?」
「う、うん。そうだね」
突然、日奈に話を振られて、僕は思わず同意した。みるみる葉月の顔が高潮していく。
「わかったよ!やればいいんでしょ。やれば」
ふて腐れたようにそう言うと、葉月はスカートを掴んでいた手を離した。そして熱心に荷物の片付けを始めた。もうスカートを触ろうともしなかった。熱心に動けば動くだけスカートはめくれ上がり、その度にお尻や茂みが丸見えになる。
『おおー!葉月のアソコ…み、見ちゃった』
元々葉月は、物事をきっちりやらないと気がすまない性格だった。プライドも高い。メイドになったからには、その仕事ぶりが悪いと言われるのは耐えられない。葉月のメイドとしてのプライドは、ノーパンの恥ずかしさをも打ち負かしていた。
僕はソファーに寝転がったまま。自分の幸せをかみ締めていた。ただぼんやり部屋を眺めているだけで、勝手に姉妹の秘所が目の中に飛び込んでくる。それも学校創設以来の美人姉妹と言われた、あの杉原姉妹のアソコが。
「ねえ、おねえちゃん。これはどこに置こうか?」
「えっとね。これは……」
仕事にも慣れてきた頃、姉妹はとある箱を覗き込みながら、思案していた。不注意にも、僕に見せつけるように姉妹のお尻が並んでいた。お尻の穴も、性器も丸見えだった。僕は思わず身を乗り出してしまった。
あの男が聞き出したところでは、まだ二人ともセックスの経験はないらしい。という事は、こんなところを見たのは、この世で僕だけだという事だ。
『あー、もう死んでもいい』
股間が熱く滾っている。僕は半ば本心でそう思った。
(8)
屋敷の中は広く、荷物も多い。居間にあった荷物を片付けただけで、もう昼になっていた。そこで荷物の片付けは少しずつ行う、という事で中断してお昼を食べる事にした。
「もう。何も無いじゃない」
冷蔵庫を覗き込みながら、葉月は不満そうに言った。
「仕方ない。ある分だけで何とかするかな」
しばらくして、葉月の料理が食堂に並んだ。茹でたウインナーと野菜炒め。そして具がモヤシのお味噌汁。これからは葉月の手料理が毎日食べられるのだ。僕は幸せ者だ。そうだ、せっかくなら……。
「ねえ二人とも。僕の横においでよ。一緒に食べよう」
そう言うと、ソファーの横をポンポンと叩いた。恐る恐る二人は僕を挟むように座る。
「ほら、もっとくっついて」
二人の体が僕に触れる。薄い服を通して、体温が伝わってくる。かすかに少女達の匂いがした。僕は彼女達の体に手を回し、更に引き寄せた。二人の体が密着する。
「ちょ、ちょっと」
葉月が不満の声を上げる。姉妹の体は僕を挟むように隙間なく密着し、さらに柔らかな胸は、僕の体に合わせて押し潰れた。
「せっかく三人でいるんだからさ。バラバラに食事するのは変だろ?食事はぴったり密着して食べないとおいしくないよ」
「それはそうだけど……。でも、こんな体勢でどうやってご飯食べるのよ」
確かに僕の手は、彼女達の肩に回っている。料理を口に運ぶ事もできない。
「んー、食べさせて」
「ちょっと、いい加減に」
「はい。ご主人様。アーンして」
葉月が何か言うより早く、日奈はお箸にご飯を乗せて言った。僕はそのご飯を口に入れた。
「おいしい?」
「うん、おいしい」
葉月の手料理をこんな風にして食べられるなんて。
「じゃあ、次はね。ウインナーがいいかな」
「はい、ウインナーですね」
日奈がウインナーを一口大に切っている間、僕は両手を下ろし、スカート越しにお尻に触った。
「ひゃぁん」
日奈が驚いてかわいい悲鳴をあげる。ポトリと皿の上に運びかけたウインナーを落した。
「ご主人様!一体何を……」
妹のお尻を撫でまわしている僕を、葉月が叱る。
「いいから、いいから。葉月もホラ。料理を僕の口に運んでよ。野菜炒めがいいな」
そういうと、葉月のお尻まで手を伸ばす。何かを言いかけだが、葉月は押し黙ったまま野菜炒めに箸を伸ばした。僕は無遠慮に姉妹のお尻を撫でまわし続けた。こうやって触り比べてみると、やはり葉月のお尻の方が豊かだ。少年のように引き締まった弾力のある日奈のお尻に比べると、葉月のお尻は女性らしい丸みを帯びている。
「ほら」
そう言うと、葉月は僕の口に料理を運んだ。
「うわっ人参がたくさん入っている。僕嫌いなんだよな」
「だめよ、好き嫌いしちゃ。人参は栄養豊富なんだから」
葉月は世話好きの本領を発揮して、母親みたいな事を言う。
「お姉ちゃんだって、いつもピーマン残すくせに」
「こら。日奈は余計な事は言わないの」
僕と日奈は首を縮めた。顔を見合わせて、苦笑していた。
こうして食事は中々終わらなかったが、こんな楽しい食事は始めてだ。
「ご主人様。お味噌汁はどうしましょう?お椀ごとお口に運べばいいかな」
「そうだなぁ。どうせだったら口移しがいいな」
「うん。口移しね」
別に抵抗もないようで、そう言うと日奈はお椀を自分の口に持っていった。
「だめよ。そんな……」
悲鳴に似た声を歯月は上げる。しかしもうこの頃になると、僕は姉妹の操作方法を覚えていた。
「あ、次は葉月ね。お水を用意していてね」
僕がそう言うと、しぶしぶ葉月は何かを言いかけた口にコップの水を流し込む。
日奈は無言で僕に抱きついてきた。体をひねり、日奈の細い体を抱きしめる。唇が重なり、少女味のお味噌汁が僕の口に流し込まれる。
「どう?ご主人様」
少し上気した顔で、日奈は上目遣いに僕に言った。
「私、キスしたの初めてだったのよ」
「日奈ちゃんのファーストキスか。どうりで美味しいと思ったよ。でもどうせだったら、『終わり』って合図の変わりに舌を出してくれたらいいな」
「うん。次からはそうするね」
僕は葉月の方に向き直った。水を口に含んだ葉月は、無言で僕を待っていた。優しく葉月の体を抱きしめる。ボリュームのある乳房が、僕の胸が押し潰されていく。
「ん……」
僕と葉月の唇が重なる。そして葉月の体内で暖められた水が、僕の口の中に送られてくる。僕は夢中になって咽喉を鳴らした。そしてその水が途絶えた後、躊躇いがちに葉月の舌が僕の口の中に侵入してきた。葉月は僕が日奈に言った事を、ちゃんと実践してきたのだ。僕は自分の舌を絡めていった。しばらくそうやって葉月の舌を楽しんだ後、顔が離れた。葉月は紅潮した顔で、長く息を吐いた。
葉月とディープキスしてしまった。しかも葉月の方から、積極的に。
「…どうなのよ」
葉月はぶっきらぼうに言った。
「何が?」
「私が飲ませたお水はどうだったかと聞いているのよ。日奈のはおいしい、おいしい言うくせに……」
「も、もちろん美味しかったよ。葉月の味がしてさ」
僕が慌ててそう言うと、葉月の顔が真っ赤になった。
「…馬鹿」
僕から顔を背けて、葉月は小さくそう言った。
「ご主人様。次はご飯がいいですか?」
「うん。あ、ご飯も口移しがいいな」
「はーい」
日奈は元気よく返事をした。
「あーあ」
横で葉月がため息をついている。
「こんな事を毎回するなんて」
「毎回?」
僕は驚いて聞き帰した。こんな食事の方法は思いつきでやってみただけで、そんなつもりは無かったのだ。
「そうよ。毎回こうやってご主人様にご飯を食べさせなければいけないんでしょ。…違うの?」
「い、いや。これがこの家の正式なやり方なんだ。特に指示が無い時は、いつもこうやるんだよ」
葉月は嫌そうだが、それでも不満らしき事はもう口にしなかった。自分がメイドである事を疑問に思わないのと同じように、こうした食事方法も当たり前だと認識したようだ。
食事をする度にこんな楽しい思いができるなんて。僕の頬はにやけっ放しだった。
(9)
お昼を食べた後、僕は自室に戻った。午後から葉月は買い出しに行く事になっていた。歩いていける距離に商店街がある。葉月は私服に着替え、出かけていった。
また夜は楽しくなりそうだ。その前に、僕はやっておきたい事があった。僕は自分のコレクションから、アダルトビデオを取り出してセットした。電源を入れる。
僕には美人姉妹メイドがいるわけで、もうこうした物を見る必要はないように思えるが、彼女達とより楽しむ為にも勉強はしておかなければならない。どんなHな事をして楽しむか。ビデオを見ながら、僕は自分の考えをまとめようと思っていた。
不意にドアがノックされ、日奈が部屋に入ってきた。僕は慌ててテレビを消した。
「ご主人様?」
「ひ、日奈ちゃん。何?」
「昼ご飯のお片づけ終わりましたけど、後は何をすればいいですか?」
「ご苦労様。とりあえずもう仕事はないから、ゆっくりくつろいでいていいよ」
「そうですか。んー」
日奈は可愛く頭を傾けて、何か思案している。
「そうだ!ご主人様。日奈ちん、好きな場所でくつろいでいていいですか?」
「へ?まあ、この屋敷の中なら」
日奈の意図がわからなかった。
「それじゃお言葉に甘えまして」
そう言うと、ツツツと僕の傍にやって来る。そして日奈は、ソファーに座っている僕の膝の上に乗って来た。
「日奈ちゃん?」
「日奈は、ご主人様の膝の上でくつろぎたいんです。…だめですか?」
日奈は、子猫のように瞳を潤ませている。これでだめだと言えるわけがない。
「いいよ。じゃあ僕の膝の上は日奈ちゃんの特等席だね」
「わーい」
日奈は子供もようにはしゃいだ。
小柄な日奈の体は、すっぽりと僕の膝の上に収まった。まてよ。確か彼女は下着を着けていないんだよな。じゃあ僕の太ももに触れているのは、彼女の……。
太ももに全神経を集中させると、特にその部分が熱を帯びているような感じがした。なぜ半ズボンをはいていなかったのだろう。僕の馬鹿。。
「あー、何かこうしていると落ち着きますねー」
「そ、そう?」
彼女には悪いが、僕はそれどころじゃない。
「あれ?何か固いものが」
日奈は不思議そうな顔をして、僕の股間を触りだした。指先で、サワサワと触れる。
「ご主人様のここ、大きくなっていますよぉ」
言いながらも触るのを止めない。日奈は何も知らないような純真な目をして僕に言った。
「そうかな」
「どうして、こんな風になるんですか?」
「そ、それは日奈ちゃんが可愛いからさ」
日奈はえへへと、はにかむように笑った。
「じゃあ、日奈がいい女になればなる程、ご主人様のココはおっきくなるんですね。よおし、がんばるぞー」
何をがんばるのかわからないが、日奈は握りこぶしを固めて決意していた。
「テレビでも見ましょうか。ご主人様」
「あ……」
日奈はリモコンを取って電源を入れた。止める間もなかった。いきなり画面にアダルトビデオが映し出される。それは僕のコレクションの中でも、風俗系のものだった。画面の中では、全裸の女性が泡だらけになりながら男性に体をこすりつけていた。
「ご主人様。これって……」
日奈の瞳がショックで見開かれている。まずい、このままでは日奈に嫌われる。何とかして誤魔化さないと。
「べ、勉強だよ」
「勉強?何の勉強ですか」
「もちろんメイドのだよ。これは、この屋敷のごく普通の入浴シーンなんだよ。だから日奈ちゃん達にもやってもらおうと思って、勉強していたのさ」
何かとんでもない事を言っている気がするが、『ご主人様の言う事は絶対に正しい』という暗示の効果を信じる事にした。
「なんだ。そうだったんですか。じゃあ、日奈ちんも勉強しなければいけませんねー」
やった。日奈は信じたようだ。脳裏に僕と日奈の入浴シーンが浮かぶ。僕は激しく興奮していた。だんだん悪乗りしてきた。
「二人で勉強しよっか」
「はい!」
こうして二人でのアダルトビデオ鑑賞が始まった。たまに僕は膝の上の日奈の胸を触る。発育途中の胸はやや固く、触りがいがあった。
「あン。もう……。お返し」
さわさわと、日奈は僕の股間を刺激する。
「日奈。なんだかドキドキしてきちゃいました……」
僕達二人は食い入るようにHな映像を見ていた。平静を装ってはいるが、日奈の頬は上気し、息が荒くなっていた。
「ご主人様。この屋敷のお風呂には、こんなビニールのマットも椅子もありませんよ?」
「取り寄せるよ。届いたら日奈ちゃんはこんな風にしてくれるかい?」
「はい。もちろんです。あーあ、早くこんな風にお風呂で遊びたいなぁ」
可愛い顔をして、過激な事を言う。無邪気な日奈の横顔が、魅力的な娼婦の顔に見えた。
画面では、女性が男性の肉棒を口に含んでいた。浴槽に入った男性の腰を持ち上げ、水面から顔を出した男根に吸い付いている。ピチャピチャと、淫靡な音がスピーカーから聞こえてきた。
「あっ。ご主人様。これ、ちょっと練習してみていいですか?」
「練習?」
そういうと、日奈は満面の笑みで画面を指差した。
「そうです。これなら道具もいらないから、今すぐにもできるでしょ」
「でもなぁ……」
「ご主人様。オウジョウギワが悪いですよ。神妙にお縄を頂戴しなさい」
日奈はそんな事を言いながら、ズボンを脱がせにかかる。一生懸命脱がせようとするが、中々脱げない。僕は苦笑しながら腰を浮かせ、日奈に協力する事にした。さっきは散々日奈のあそこを見たのだ。今度は僕の番だった。そうこうしている間に、ズボンとパンツが剥ぎ取られる。
元々日奈が膝の上に乗って来た時から、我慢できない状態だった。既に固く勃起した僕の分身からは、カウパー液が出てぬらぬらと光っていた。初めて見る雄の性器に、日奈は目を丸くしていた。
「うわぁ。不思議な形。お隣の翔ちゃんのあそこと全然違う……」
そう言いつつ、床に直接座って顔を近づけた。ツンツンと指で突いている。
「どうすればいいんですか?ご主人様」
好奇心一杯な顔で、日奈は僕を見る。その瞳の奥には、女の欲情が横たわっていた。
「まずは舌でペロペロ舐めるんだよ。満遍なくね」
「はーい」
日奈は僕の肉棒に舌を這わせていく。可愛らしいピンク色の舌が、まるで別の生き物のようにいやらしく動き回った。その微妙な刺激が心地よかった。
「う、うまいよ。強弱と緩急をつけてごらん」
「ピチャ…ハむ…はひ……」
僕にはテクニックのどうこうはわからないが、すごく気持ちがいいのは確かだ。日奈はアイスでも舐めるように、僕の分身に舌を這わせていった。その表情は、ミルクを舐める子猫を想像させた。今や僕の分身は日奈の唾液によって濡れ光り、テラテラと輝いていた。
「く、唇でも触れるんだ。キスしてみて」
「はーい」
そう言うと、日奈は僕の肉棒にキスをする。舌とは違う柔らかな感触があった。日奈は僕の男根を両手で捧げ持ち、何度も何度もキスを切り返した。舌に比べれば刺激は弱いが、あの美少女の日奈が僕の醜悪な分身に恭しくキスしている光景は、僕を激しく興奮させた。
「いいよ。じゃあ、咥えて」
「えーこんな大きいの、日奈のお口には入らないよ」
「大丈夫さ。ほら、口を大きく開けて。歯を立てないようにね」
僕がそう言うと、日奈は従順に唇を大きくあけて男根を含んでいく。日奈の口の中は熱く、火傷しそうだった。
「う、うまいよ。日奈ちゃん」
僕の肉棒を咥え、端正な日奈の顔が歪んでいた。それが堪らなくいやらしかった。日奈の髪を撫でてやる。褒められてうれしかったのか、日奈はにっこり微笑んだ。
「それじゃゆっくり上下に頭を動かしてごらん」
「ふぁい」
日奈の髪が上下に揺れる。それは信じられないほど気持ち良かった。童貞の僕ではとても耐えられそうにない。元々昂ぶっていた事もあり、あっという間に僕は追い詰められていった。
「うっ…出すよ。出ちゃうよ。日奈ちゃん……!!」
言うのと同時に、僕は精を放っていた。
「きゃっ」
驚いて離れた日奈の顔に、僕の精液がべったりと飛び散った。整った日奈の顔や髪が、異臭を放つザーメンまみれになる。
「あはっせーえきだぁ」
日奈はにっこり微笑んだ。
「はぁ…はぁ……。日奈ちゃん。精液って知っているの?」
「うん。知っているよ。男の人が気持ち良くなったら出てくるんだよね」
日奈は顔についた精液を手に取って、くんくん匂いを嗅いでいる。
「くさーい。でも、良かった?ご主人様。日奈ちんのお口」
「ああ。最高だったよ。日奈ちゃんのフェラ。でも出された精液は、ちゃんと飲むのがいいメイドなんだけどなぁ」
素直に日奈は指についた精液をペロペロ舐め始めた。
「ヘンな味……。ちょっと苦いかな?」
「これを飲むと肌がきれいになって、美人になるんだよ」
どこかで聞きかじった、適当な事を僕は言う。
「本当?お姉ちゃんのように?」
精液まみれの顔で、日奈は尋ねた。
「ああ。本当だよ」
「じゃあ、日奈。ご主人様のせーえきゴックンする」
顔についた精液を、日奈は舌を出して舐め取り始めた。美少女が僕の精液を自主的な舐めている様子は、たまらなく淫靡な光景だった。
「毎日、せーえき飲みたいなぁ。精液ちょうだい」
日奈がかわいい顔を近づけて、僕に精液をねだる。
「んーどうしよっかな?」
「ねえ、いいでしょう。おーねーがーいー」
日奈は僕に甘えるように、肩を揺すって精液をねだった。子供がおもちゃを欲しがるようだ。こんな魅力的なお願い、断りきれるわけがない。
「じゃあいいよ。その代わり一杯練習して、もっと僕を気持ちよくさせるんだよ」
「うん!日奈がんばる。…早速もう一回練習しようっと」
もぞもぞと、日奈の顔が沈んでいく。射精したばかりの肉棒が、温かい刺激に包まれる。付着していたザーメンは、残らず日奈が舐め取っていった。日奈の今日二度目のフェラチオは、先ほどのよりもっと激しく情熱的なものだった。
< 続く >