さよならウィザード 第3話

第3話

 5月の連休も明けて、僕らを乗せたバスは西へ向けて出発する。
 たかだか3泊4日の修学旅行だというのに、しかも早朝出発だというのに関わらず、一部の保護者は可愛い我が子の見送りに列をなしていた。
 うちのクラスの女子も、何人かは窓から身を乗り出して手を振ったり記念撮影をしたりしている。
 同じく僕を学校まで送ってくれた母親と妹も手を振っていたけど、そのとき僕は気づかないふりをしてシートに体を沈めていた。
 中学校生活も3年目の春。
 相変わらず過保護に僕を甘やかす家族を、少しだけ恥ずかしく感じ始める年頃になった。

「バスは高速に入りました。あらためまして、1号車のガイドを務めます遠藤アサミと申します。よろしくお願いします」

 しばらく走ったところで、ガイドさんが立ち上がる。朗らかな笑顔の可愛い人だけど、女子中学生だらけの車内では注目度は低かった。
 モエミだけが律儀にお辞儀を返し、あとのみんなは好き勝手に騒いだりケータイいじったり親指立てゲームで奇声を発したりと、修学旅行らしい浮ついたテンションでざわついている。
 僕はシートに背中を埋めて、ため息をついた。
 バスの行き先は京都・奈良。中学生の修学旅行なんて、やることもたいがい知れている。
 3泊4日の寺社見学だ。今どきのお年寄り向けパック旅行の方がよほど豪華でアクティビティだろう。
 しかし、つまらないのは百も承知だが、だからといって勝手にサボったりするほど僕はわがままな魔法使いではなかった。
 だって僕が行かないと言ったら、女子たちもボイコットして修学旅行が中止になるかもしれないし。

「トーマ君、一緒に写真撮っていい?」
「ずるい、次あたしと! 2人で撮って、トーマくん!」

 エリの魔法使いとして学校を支配してから1年半が過ぎようとしている。
 校内に出来上がった階級社会の中で全ての人事権を掌握する僕は、ちょっとした神扱いだった。
 そしてそんなわかりやすい力に、単純な女の子たちは虫のように吸い寄せられる。僕自身が地味で目立たない男であることは変わらないというのに、告白やラブレターもよくもらった。
 中学生にとって世界を構成する大部分は学校社会だ。女性上位(しかも可愛い子だけ限定)の徹底した学校で、「男」といえる男子が1人しかいないんだから、誰がなってもこういう状況になるだろうことは十分に予想できる。
 勘違いして舞い上がったりはしないさ。相変わらず僕は貴族・王族の女子たちとセックスを楽しみハーレムを満喫しながら、特定の恋人を作ることもなく淡々とした中学校生活を送っている。
 魔法使いは恋などしない。
 セックスと恋愛感情に間に必然的な結びつきなど存在しないことは小学生の頃から知っている。それを知らないバカな女の子たちが快楽と権力の心地よさを恋と混合しているだけだ。
 一緒に写真を撮ったり、僕のしおりのプリクラスペースに予約を書き込んだりと、思い出づくりに余念のない女子たちのリクエストも一段落し、今はガイドさんの可愛らしい制服姿に目を楽しませているところだった。

「それでは、バスが高速を走っている間、私の体をご案内させていただきます」

 魔法使いとしての腕前は日々無意味に向上している。
 様々なツールを駆使し、様々な手段を考案し、自分自身の機能も向上させていた。
 乗車のとき、ほんの少し会話をしただけで、ガイドさんはもう僕の魔法に堕ちている。そして、車内で彼女が何をしても「普通のガイド」だとみんなにも思い込ませていることも言うまでもないだろう。

「まずは左手をご覧下さい。この左手が揉んでますのが、私のおっぱいでございます」

 制服のジャケットとブラウスをはだけ、ガイドさんがふくよかな胸をポロンと見せて自分の手で揉みしだく。
 ぐにぐにと形を変えるおっぱいは柔らかそうで、あれが僕の手だったら気持ちいいんだろうなと思う。やや大きめな乳輪を円を描くように撫で、ガイドさんは声を甘くする。

「んっ、ごらんのように、私は陥没乳首でございます。こちらは、あん、興奮すると徐々に飛び出してまいりますので、彼氏にも『エッチボタン』と呼ばれております。あっ、出てまいりました。私の乳首が隆起していくのがわかりますでしょうか。私の乳首が、んくっ、勃起しております」

 ぷくりと盛り上がっていく乳輪から弾けるように肉粒が飛び出す。空気で膨らむ玩具みたいに。

「続きまして、左のおっぱいをご覧ください。左の方が右よりも若干感じやすくなっております。すでに陥没が、あんっ、隆起し始めているのがおわかりでしょうか? この地方の昔からの言い伝えでは、乳首は心臓のある左側の方が敏感なのだと言われています。私の前のカレシは面倒くさがりだったので、んっ、いつも吸うのは左側ばかりでした。私的には、あんっ、どちらでもいいんですけど、片っぽだけ乳輪がでかくなりそうでイヤでした。今のカレは左右を公平にチュパチュパとよく吸う人で、そういうところが私は好きです。それでは、しばらくこのまま揉ませていただきます。んっ、んっ」

 ぐにぐにと柔らかそうにガイドさんのおっぱいが形を変える。
 やがてスカートをたくし上げると、黒いストッキングを半下ろしにし、ベージュのそっけない下着も下ろし、濃い陰毛をあらわにした。

「みなさま、ジャングルに到着しました。なぁんちゃって、私のオマンコでございます。だらしないアソコで申しわけありません。今のカレとは職場恋愛なので、お互いのスケジュールがなかなか合わず、手入れを怠けているうちに4月頃からこのような熱帯雨林となってしまいました。それでは、今からこの乾いたジャングルに雨を降らせようと思います」

 ガイドさんは手にしたマイクをアソコにあてると、しゃりしゃりと音を立てて擦り始めた。

「あんっ、んっ、みなさん、耳をすませてださい。ジャングルのせせらぎが聞こえますでしょうか。動物たちと私が野生の匂いを発しているのがわかりますでしょうか。んっ、私は、えっちなガイドでございます。中学生の見ている前で、あんっ、一体何をやっているのでしょうか。でも、止まりません。止めるわけにはいかないのです。みなさんも落ち着いて聞いてください。このバスには爆弾が仕掛けられていて、私がオナニーを止めると爆発する仕組みになっております。なぁんちゃって、ウソなんですけど、そういう設定バスガイドなら誰でも一度は憧れるものです。バスガイドなら、誰しも一度はそんな感じで犯されてみたいんですぅぅぅッ!」

 ぐちゅぐちゅと、ガイドさんのマイクから不気味な音が聞こえる。
 ひょっとして中にまで入れてないか?
 快楽にわななくガイドさんの案内でバスは高速を下っていく。僕もなぜかドキドキしてきた。スリリングなドライブだ。
 しかし、せっかくの彼女の情熱的な観光案内も、はしゃぐ女子中学生の耳には入ってないようだった。

「やべ、まつげ剥がれてきてる。ジュリ、つけま余ってない?」
「奈良でも買えんじゃない? 鹿柄とか記念にいいじゃん」
「鹿柄いいねー。それ絶対あるー」
「え、でも鹿って柄あったっけ?」
「なかったっけ?」

 ジュリを中心にしたグループが、せっせとメイク直しに励んでいる。
 王族のジュリと貴族の取り巻きたちのギャルっぽい集団だ。

「いっせーの、4! よっしゃ、いち抜けた!」
「え、また? クミ強すぎる」
「へっへー。こういうの得意だからさ」
「指が短いからじゃない?」
「ちっこいの有利だよね」
「身長関係ねーし!」

 その向こうでは、チビっ子のクミとかが無邪気に指遊びで大声を出し、あちこちのグループがそれぞれの過ごし方で、修学旅行のテンションを上げている。
 せっかくのガイドさんのオナニーショーも誰も見ていないようだ。せいぜい、同じく乳首が陥没気味なモエミが熱心にメモしているぐらい。
 みんなちょっと浮かれすぎだと思う。騒がしいのは好きじゃない。
 キーキー響く女の子の大声は耳に痛いしイライラするし、あのガイドさんの話だって僕は結構面白いと思うのに。
 やれやれ、仕方ない。

「僕は“魔法使いのトーマ”だ」

 一言呟くだけで、バスの中はシンと静まり変える。
 たいしたことではない。いつものことだ。
 うちの学校を支配している、僕の魔法だ。

「みんな、忘れ物はない?」

 瞳の光を失ったクラスメートたちに、僕は魔法の言葉をかける。
 僕の言葉は彼女たちの心の底に沈み、そして彼女たちの“認識”、“感情”、“常識”となって表層に浮かび上がる。
 彼女たちは僕に支配された人形だ。スイッチは、「僕は魔法使いのトーマ」の一言だけ。

「もしも忘れ物があったら大変だ。しおり、お小遣い、緊急連絡網はさっき確認したね。でも、もっと大事なモノの確認を忘れている。遊ぶのはやめて、今すぐそれを確認しよう」

 さて、何にしようかな。
 別に何でもいいんだけど、どうせならエッチでバカげたことがいい。

「それは、アナルだ。みんな、ちゃんと自分のアナルを持ってきてる? もしも家に忘れてきてたら大変だよ。急いで確認だ。でも、自分じゃ自分のアナルを見られないよね? だからお尻を出してみんなで確認し合おうよ。さあ、早く」

 ぼんやりとした表情に意識が戻り、そして、みんな一斉に慌てた顔に変わる。

「大変だ、私アナル持ってきてないかも。どうしよう!」
「ねえ、見て。誰かあたしのお尻見て。アナル、ちゃんと付いてる?」

 立ち上がり、スカートをまくり上げてパンツをずり下げる。
 みんな、そんな格好で隣の席や後ろの席にお尻を突き出して、お互いにお尻の穴を見せ合っこを始めた。

「ね、誰か見て見て。アナル付いてる、私!?」
「うわ、ジュリってお尻も真っ白。かわいいー」
「そんなこといいから、早くアナル見てよぉ!」

 ふりふりと真っ白なお尻を振って、周りの女子にアナルを見せつけるジュリ。
 もちろん付いてるに決まってる。色白の彼女に相応しく薄めの色をしたアナルが。

「モエミさん、私のもお願い」
「はい、木下さんオッケー。山内さんのも付いてるよ。みんな可愛いお尻の穴だから大丈夫」
「ありがと。モエミさんのもチェックしてあげよっか?」
「え、う、うん。お願いします……」
「モエミさん、そんな遠慮しないで。ちゃんと広げなきゃ見えないよ。ほれ」
「きゃん!?」
「うん、モエミさんもアナルおっけー。つか、すっごいキレイな色で可愛い!」
「本当だ。ねえねえ、モエミさんもここの穴でトーマ様としてるの?」
「う、うん。トーマ君が望んだときは……」
「すっごーい! さすが王族の子たちはやること違うよね-」
「い、いつもってわけじゃないの! 時々、ほんと時々、トーマ君が趣向を変えたいときとか! それに、いつも私のことを選んでくれるわけじゃないし……」
「でもやっぱり私たち貴族とは違うよね。トーマ様に愛されてるよね、モエミさんって」
「羨ましいなー」
「あっ、愛され…ッ!? ち、違うよ、そんなんじゃ…ッ!」
「あははっ。モエミさん、お尻まで真っ赤っかー」
「や、やだっ。もう広げなくていいから、離して」
「ダメー。それじゃ、一番最近トーマ様とアナルでしたときの話して。そしたら離してあげる」
「いいねー」
「え、えぇぇ……」
「ほらほら、モエミさん。早くしないと風邪引くよ」
「えと、その……体育のあと片付け手伝ってたら、トーマ君が用具室でクミちゃんとしてる最中で、私知らなくて開けたらビックリして……そしたら、2人に中に引きずり込まれて無理やり……でも、別のクラスの体育が始まっちゃってたから、声も出せなくて」
「すっごい、えろーい!」
「さすが、王族は日常からして違う! いっぱい愛されてるよねぇ、いいなー」
「で、でも、そのときはたまたま私だっただけで、トーマ君的には誰でも良くて…ッ」
「いやもう、大人しい顔してエロすぎるよ、モエミさんってば。アナルの奥も見ちゃえ!」
「や、やめてぇ!」

 向こうの席では、なにやらモエミがクラスメートにお尻を広げられて恥ずかしそうにしていた。
 あちこちで繰り広げられる女子中学生のアナル開陳ショー。
 運転手さんにも魔法をかけておいてよかった。まともな男なら確実に事故っている。ここにいるのは、ロリコン好みのJCばかりじゃないし。

「ねえ、誰か先生のアナルも見てくれる?」

 むっちりとしたお尻を、一番前から僕らに向かって突き出すスズカ先生。
 パツンと張り詰めたガーターベルトに挟まれた大人のアナルが、世界最強の海賊のような覇気をまとい、「どん!」と僕ら中学生の前で見得を切っていた。

「げげぇーッ! 先生の尻、すっげー迫力! うちら完全にザコ扱いじゃん!」
「大変!? クミが泡吹いて倒れた!」
「いいなぁ。大人って色っぽいなぁ」

 女子たちの惜しみない賞賛をお尻に集めて、スズカ先生は誇らしげに腰をくねらせた。

「いやね。みんなの若いお尻の方がよっぽど魅力的じゃない。そんなに見られたら恥ずかしいわ」

 言葉とは裏腹に、スズカ先生はドヤ顔とドヤ尻を見せびらかして自信たっぷりに微笑む。「自己顕示欲の塊のような尻ね」と、ジュリが舌打ちする。
 あちこちでお尻の穴の話題が行き交い、賑やかな様相になっていく。

「ちょ、クミ。あんたアナルないじゃん」
「うっそ!? やばいってそれ、私アナル専門だから死活問題だし!」
「うそだよ。ちゃんとあるって、意外とごつい穴が」
「やめてよ、マジ旅行中エッチできなくて死ぬかと思ったー」
「その前に便秘で死ぬけどね」
「私のも見てー。ちゃんとある?」
「あるよ、あるある」
「ほんとに? ほんとにある?」
「疑い深いなあ。じゃ、写メる?」
「うん、撮って撮って」
「私も撮ってー」
「それじゃみんな並んで、お尻こっち向けて。撮るよー。はい、ぷりーん」
「ぷりぷりーん」

 わいわいとお尻の穴を見せ合って騒ぐ女の子たち。
 ガイドさんのオナニーショーはまだ続いてるんだけど、こっちの方が僕も楽しくなってきてしまった。

「それじゃみんな、アナルの確認が終わったら外に向かってアナルを見せてみよう。高速道路を走行中のみなさんにも、ちゃんと僕らが忘れ物をせずに来ていることを見てもらうんだ」
「はーい」

 お尻丸出しの女の子たちが、バスの窓にお尻を広げてくっつける。
 余すことなく女子中学生の生尻で埋まったバスなんて、窓の向こうから見ればさぞかし壮観な光景に違いない。

「見てー!」
「誰かこっち見て-!」

 窓にグイグイお尻を擦りつけてアピールする女の子たち。
 猛スピードでバスに追い抜きをかけていった赤いランボルギーニがスピンして、車内は爆笑に包まれた。

「あぁ、なんだか私、すごいバスに乗っちゃいましたぁ。イクッ。私、もうイきます! みなさん、お静かに願います。私のアソコの達するときの音をお聞きください。あぁ、いく、いくいく、いく……ッ!」
「いっっくしッ」
「あぁぁぁッ!?」

 窓でお尻を冷やしたジュリがくしゃみして、ガイドさんのアソコが潮を吹く。
 それでまたみんで大笑いして、僕も久しぶりにゲラゲラ笑った。
 いつもより僕らは笑い上戸で、いつもよりも親密だ。これが修学旅行マジックというやつか。
 僕らを乗せたバスは走り続ける。魔法は、僕の退屈な日常を少しだけ楽しいものにしてくれる。

 その後は、特に面白くもない鹿公園や東大寺を見学して初日を終え、特に面白くもない温泉旅館に到着する。
 観光ホテルの建ち並ぶ中ではCかDランクくらいに見えるその旅館は、今日と明日の2日間、僕らの学校で貸し切りになるということだった。

「浴衣だ、浴衣! 超感動!」

 しかし修学旅行を中学最大のイベントとして心待ちにしていたクミにとっては、ただの備え付け浴衣にすら感動が詰まっているらしく、ぱっぱと制服を脱ぎ捨てると、ブラも外してホテルの浴衣を体にあててサイズを探し始める。
 1年生のとき、あの全校集会でクミをお尻の穴で抱いたときから、彼女の体のサイズはあまり変わらない。
 まるで初めての七五三に浮かれる子供だ。体の小さなクミには、なかなか合うサイズがないようみたいだった。

「え~、誰かフロント電話して。SSサイズプリーズ!」
「クミ、あんたバッカじゃないの? 浴衣に着替えるのは食事のあとにしろってスズカ言ってたじゃん」

 ジュリは大きなバッグを床に下ろすと、さっそくどこかにメールを打ち始める。キラキラのケースを付けたケータイの背面は目に痛いくらいだった。
 クミはジュリの言うことなどどこ吹く風のようにひらひらと浴衣で翻し、僕の前で両手を広げる。

「浴衣可愛いー。このくらいならサイズおっきくてもいいかなぁ。トーマくん、クミ浴衣似合う?」

 旅館の名前の入った地味な浴衣は彼女の背丈に余るらしく、正直に言えば一反もめんのようだったけど、僕は笑ったりしなかった。
 僕だってもう中3だ。女の子に対するデリカシーというのも多少は身についている。

「まあ、悪くないんじゃない?」
「トーマくんってデリカシー足りないよねー。こういうときは『クミ、可愛いよ』とか言って一緒に写真とか撮ってくれてもいいじゃーん」
「……あぁ、そう」

 女の子が男子に求めるデリカシーというのは、ようするに女の子をお姫様扱いする奴隷根性だ。特に貴族クラス以上の女子は、男子とはそうあるべしという風潮を当然に思っていた。
 うちの中学だけの独特な階級制度は、女の子の容姿を輝かせる一方で、極端な女尊男卑な精神を生徒たちに植え付けた。特に僕と同学年の子以降はそういう傾向が強い。
 階級制度が教育方針だから仕方ないとは言え、1年女子の王族たちがさっそく3年男子をチャリタク扱いして登校するのを見ていると、僕が卒業したあとの学校がどうなるのか少し心配になったりもした。
 しかしまあ、そんな奴隷ライフはその他の男子に任せて、エリの代理王として君臨する僕は淡々とクミに受け答えしてジャージに着替える。

「それよりジャージじゃないと晩ごはんの会場に入れないって言ってたよ」
「今だけだよぉ。旅館といえば浴衣じゃん。ほら、色っぽーい」

 足を引きずるような浴衣をクルクル回して、クミは細い足をあらわにした。小さなおっぱいも縞々のパンツも丸見えではしゃぐ彼女は、色気どころかただの子供だった。
 彼女はうちの学年でも有数のロリータ担当だ。中2の秋くらいに貴族から王族に昇格したけど、あいかわらず小さな体をしている。
 でもそのくりくりした瞳や目立つ八重歯は、子供っぽいなりの魅力にあふれていた。某ボーカロイドを意識して伸ばしたツインテールもよく似合っていた。
 アナルセックスで開発された体は、まだまだ女性としては発展途上のスタート段階だけど、処女とは思えないほどの乱れ方や大胆な腰使いなど、斬新な快楽を僕に提供してくれる。
 容姿とセックスの気持ちよさが我が校の正義だ。彼女がどういう人物なのかはどうでもいいし、興味もない。

「うっせーよ、クミ。子供かっつの。いたっ!? いったーい! クミ、何すんのよ!」

 くるくると回るクミに後ろから蹴られ、ジュリは頬を赤くして膨らませる。
 そういう彼女の方もなぜか私服に着替えを始め、いつのまにかキラキラした派手なTシャツを被っていた。

「わりー、わりー。そんなとこにいるとは思わなかったからー。ししし」
「もう、せっかく髪まとまってたのに乱れちゃったじゃない。バカクミ」
「うっせ、ハゲろジュリ」
「何か言ったかコラ-!」
「やるかー!」

 子供っぽいケンカだと思うが、中学生離れした身長とプロポーションのジュリが相手では、本当に大人と子供のようだった。
 小学生の頃からモデルの仕事をしているジュリは、みんなの前ではこうして中学生らしい顔をしているけど、ふとしたときの色っぽさや脱いだときの体はやはり抜きん出てる感じだった。
 最近ではキッズ誌よりもティーン誌に顔を出すようになっているらしく、テレビのキッズモデル特集なんかに出たときも話題になっていて、中学を卒業したら有名な雑誌の専属になる話もあるそうだ。
 ジュリが自分で自慢しているくらいだから、そうなるんだろう。
 
「あー、やめた。ガキの相手なんてしてもつまんないし。お肌に傷ついたらマネージャーに怒られちゃう」
「はいはい、勝手に言ってれば、べーだ。トーマくん、クミと写真撮ろー。ホテル到着記念!」
「ずっるーい、クミ! 私も撮る!」

 クミに左腕を、ジュリに右腕を取られ、クミの自撮りで写真を撮る。一応アルバム委員の1人であるはずクミだが、さっきから撮ってるのは自分と僕の写真ばかりだ。
 出発記念、バス乗車記念、高速突入記念、ランボルギーニ撃墜記念、トイレ休憩記念、鹿にエサやった記念に東大寺の柱をくぐった記念と、まるでボートレースのタイトルのようだった。

「うんうん、良く撮れてる」
「ちょっと、あんたビーチク見えてんじゃん。こんなのアルバムに使えるわけないでしょ、バカ」
「いいんだよ! これは私とトーマくんの記念写真だもん。ねー?」
「あんた、モデルの私がただで写ってやってんだから、私とトーマ君がメインに決まってんじゃん。てか、ホント乳首やめて。もう一回撮り直そ、トーマ君?」
「ダメー! カメラ触るな-!」

 浴衣を適当にかぶっただけのクミは、確かに胸元がめくれて乳首まで写っていた。ジュリの方はさすがモデルというか、キメ顔が本当にきれいで隙がない。クォーターということで肌も瞳の色も少し薄く、小顔でスタイルが抜群だった。
 こんなに目立つ子と張り合おうっていうクミもすごいよ。
 2人がギャーギャー言いながらカメラを取り合っていると、遠くから僕らを止める声がこだまのように弱々しく飛んでくる。
 
「あ、あのー、みんな、聞いてー。このあとは6時に2階の水仙の間で夕食だから。ジャージじゃないと入れないから浴衣や私服はダメだよぉ」

 班長のモエミが、付箋をたくさん挟んだしおりを開いて、たどたどしく僕らに呼びかけていた。でも僕を挟んで写真位置の取り合いをしているクミとジュリは聞いてないみたいで、モエミは困った顔をしている。
 同じ班のマナホが、見かねてクミの首根っこを掴んで僕から引きはがす。

「クミ、いいかげんにしなよ。いつまでもそんな格好で遊んでたら風邪を引くよ」
「うへー」

 すらりと高い身長と、ひきしまった凛々しい顔。きっちりと縛ったポニーテールやしゃんと伸びた背筋はまるで剣士のようだ。
 小学生のときから続けているバスケ部ではキャプテンでエース。ジュリよりも背が高く、体つきも大人っぽい。僕もたまに女の子たちを裸にして部活見学をしたりしているんだけど、女子バスケ部は彼女1人が抜きんでて輝いているんだ。

「ジュリも、そのTシャツ着てくんなら上にジャージかぶった方がいいよ」
「はいはい」

 さすが貫禄というか、運動部主将のオーラというか、ジュリとクミもマナホの言うことはよく聞いた。
 僕の方をちらりと見て、ちょっと恥ずかしがるように「なんか、口うるさいこといってゴメン」なんて言いながら、ポニーテールをいじる。
 じつはあの艶々の黒髪におちんちんを絡めると、すごく気持ちいいことを僕は知っている。

「マナホ。クミにみんなの写真撮ってもらおうよ」

 少しぎくしゃくした空気に、マナホの双子の妹チナホのふんわりした声が割って入ってきた。
 まさに薫風というか、古都に似合う笑顔だ。彼女は鈴を転がすような優しい声をしている。

「写真?」
「うん。1班集合記念に。ね、クミ?」
「いいね、それは良い記念だ。そんじゃ、みんなあたしを中心に集合!」
「だからなんでクミが仕切るのよ」

 チナホの柔らかい雰囲気は、いつも周りを和ませる。双子なのに性格は別々というか、活発な姉に比べて妹はおとなしい子だった。
 でも僕らの学年でも有名な秀才で、常に学年2位をキープする真面目さおしとやかな可愛さで、マナホとは違った路線で目立っていた。
 この2人は本当に仲が良くていつも一緒にいる。
 エッチのときも一緒にすることが多く、特に2人のコンビネーションフェラは絶品だ。異常に高いシンクロ率で縦横無尽に舐められる快感は、双子を同時に抱いた者でないとわからない世界だろう。

「それじゃ撮るよ-!」

 小さな三脚にセットされたカメラの前で、美少女に囲まれたハーレムの魔法使いは、下手くそな愛想笑いを浮かべる。
 僕を中心にしてジュリとクミが両側からくっつき、モエミがジュリの隣に並んで、双子が僕の前に屈んでそっくりな顔を並べている。

「よく撮れてんじゃ~ん。みんな可愛い!」
「今日からこの6人で一緒の班だね。みんな、頼りない班長だけど、旅行の間よろしく願いします」
「モエミ、固いって」
「そーそー、せっかくの修学旅行なんだから、もっと羽目を外していこうぜっ。ぐわわ~っと!」
「う、うん。ほどほどにお願いね……」

 カメラの画像を覗き込んで盛り上がる女子たち。そこには、うちのクラスの王族と僕で構成されたメンバーが“7名”写っていた。
 7人目の彼女は、もちろん隅っこでひっそりと写るような殊勝な真似などせず、堂々と真ん中に陣取って写っている。
 モエミ班長の忠告を無視して、勝手に浴衣と半纏の完全温泉装備に着替えてしまった鏑木チカが、ちゃっかり僕らの一番前で無表情に正座して、ダブルピースまでしていた。
 いわばメンバー写真のセンターポジションを彼女に取られてしまっているわけだけど、『空気』なチカのことはジュリもクミも話題にしない。
 鹿公園で集合写真撮ってたときも一人で鹿を触って遊んでたし、そのくせ大仏にも勝手に登って僕に記念写真を撮らせるし、空気なのをいいことに好き放題だった。
 さっきのバスの中にも彼女の姿はなかった。クラス点呼でスルーされることも彼女にとってはいつものことだ。
 僕と一緒のバスだと「恥ずかしいことされる予感」がするからと、勝手に後ろを走っていた隣のクラスのバスに乗っていたらしい。
 彼女は自由だ。今は何をしているかというと、キャイキャイ騒ぐ女の子たちの群れからさっさと離れ、一人でお茶を淹れて飲んでいる。
 その後ろ姿を見ていると、なんとなく座敷わらしが連想された。
 

 夕食のあとはお風呂の時間だ。

「ジュリ、おっぱいでけー」
「クミがちっちゃすぎるんだって」
「うっせえ、パイパイ女」
「でも胸だったらモエミの方が大きくない?」
「そ、そんなことはないですよ?」
「とぼけんなモエミ! みんなに見せろ!」
「やー!?」
「おぉ…メロンが2個……」
「いえ、むしろメロン熊が2頭…」
「や、揉まないでぇ!」
「マナホとチナホって、スタイルもそっくりだよねー」
「ちょ、今度はこっち? ジロジロ見ないでってば」
「てかやっぱり王族の子たちって、基本みんなスタイルいいよね。クミ以外」
「ポ、ポテンシャルは王族一なんだい!」

 女子風呂では、我が校自慢の美少女たちが裸で戯れ合っている。
 そして僕はただ一人、男として女風呂に入浴している。
 正直に言おう。
 感動した。
 うちのクラスは、僕以外は全員貴族以上の女子で構成されているから、当然のごとく全員と僕はセックスしているけど、その女子たちが一斉に裸を晒して入浴するシーンなど想像もしたことなかった。
 だがじっさいにその光景を見てみると、さすがに男心に突き刺さる衝撃がある。「桃源郷」とか「極楽浄土」なんてオヤジくさい単語がスラスラと浮かんでくる光景だった。
 女の子を抱くことに慣れ、最近は少し食傷気味だった僕の性欲も珍しく滾ってくる。

「僕は“魔法使いのトーマ”」

 キャッキャと裸でじゃれ合ってた女の子たちが、瞳の色を変えた。
 思わず魔法をキーワードを呟いてしまっていた。みんなの視線が揺れながら僕に集まる。濡れた裸身を輝かせながら。

「みんな、フォーメーションA」

 女子全員が、錐型の陣形を作って整列する。この中で最も王族順位の高いジュリを中心に、マナホとチナホ、クミとモエミが横に並び、貴族の子たちが後ろに連なり、そして足を上げた。
 右膝を抱えて片足でバランスを取り、ぱっくりとアソコを開いて。
 体育の時間にふざけて練習した陣形だが、足場の濡れた風呂場の床でも彼女たちはキレイに決めてくれた。
 
「フォーメーションB」

 きびきびと揃った動きで、いっせいに後ろを向いて両足を開き、両手を床についてお尻を高く掲げる。
 彼女たちのアナルはさっきバスの中でさんざん見せてもらったけど、こうしてきれいに並べて見るとそれはまた別の趣があった。

「フォーメーションC」

 また体を前に向き直し、ごろりと床に転がって、膝を両手で抱いて胸元まで引き上げる。
 アソコもお尻も丸見えになる格好だ。すごいなこの光景。まるで人魚の島みたいだ。

「今日の君たちは最高だよ」

 僕は素直に感動の言葉を口にする。彼女たちもにっこりと微笑みを浮かべ、僕に向かって腰を上げた。
 
「みんなで僕の体を洗ってよ。君たちの体を使って」
「はーい!」

 裸の女の子たちが、一度に僕の体に殺到する。
 柔らかな衝撃に全身が包まれ、僕はその場にころりと尻餅をついた。

「んっ、んっ、トーマ君……」

 モエミが、シャボンのついた豊かな胸で僕の太ももを挟み、にゅるにゅると体を上下する。貴族の女の子たちが、その下で僕の足の指の間に指を這わせ、舌も使って愛撫してくれる。

「トーマ様ぁ」

 別の貴族の子が、反対側のつま先を泡のついた股間で擦る。僕のスネの上に跨り、股間を擦りつけてる子もいる。

「ん、ちゅ、んんっ」
「はむ、んっ、ちゅぅぅ」

 マナホとチナホは、揃って僕の乳首を吸いながらソープで僕のお腹や胸を撫でる。むずむずとした快感が僕の全身をくすぐる。

「石けん投入しまーす」

 ポンプ式のボディソープのヘッドを取って、どろどろの液体を直接僕の体に落とすクミ。ますます滑りがよくなって、女の子たちの体がぬるぬると絡みつく。

「そんじゃ、私はシャンプーしてあげる」

 後ろからジュリがおっぱいを押しつけるようにして、僕の髪を泡立てる。
 その他の女の子たちも、代わる代わる僕の体に絡みつき、柔らかい全身をスポンジにして僕の体を愛撫する。

「はぁ、はぁ……」
「んくっ、トーマ様ぁ……」

 でも、不思議なものだ。
 さっきからギンギンに自己主張している僕のペニスには誰も触ってこなかった。
 お菓子の最後の一個には手を出しづらい日本人の性質というやつだろうか。

「はぁ、はぁ……もうダメ、我慢できない。私、こっちいただきまーす!」

 やがて、しびれを切らしたジュリが、僕の上に跨ってくる。「汚ねーぞジュリさすが汚ねー!」と抗議の声を上げるクミを無視して、僕のをズブリと一気に飲み込んだ。

「あぁぁぁーッ!」

 感極まった声を出し、ジュリのアソコが抜群の握力を発揮する。思わず僕まで達してしまいそうになる。

「あっ、あっ、うあ、いいっ、トーマ君、いいっ、すごい、いい!」

 じゅぶ、じゅぶ。石けんと彼女の汁が混ざって泡を立て、僕の腰の上で大胆に揺れる。大きな胸と引き締まった腰が、慣れた仕草で僕の上で踊った。

「あぁっ、いいよっ。すごいよぉ! トーマ君、トーマくぅん!」

 長い髪をかき上げ、舌を伸ばして唇を舐め、自分の揺れる胸をギュウと握って絞りながら腰を振る。
 彼女はまだ女子中学生。
 そんなのウソだろって思えるくらいに大人っぽいスタイルと、白人系クォーターの整った顔が、僕とのエッチにだらしなく乱れる。
 彼女とのセックスは、いつも僕を優越感に浸らせた。
 僕にまとわりついていた女の子たちも、ジュリの乱れっぷりと色気に呑まれたように押し黙ってしまった。
 でも、クミだけがいつものようにジュリにライバル心を燃やす。

「エロい顔してんじゃねぇー、ジュリ! トーマ君を独り占めするな! 順番だろ順番!」

 確かに、こんなにいる女の子たちをいつまでも待たせておくわけにもいかない。僕はジュリの細いウエストに手を回し、自分から腰を突き上げる。

「あっ!? やっ、待って。トーマ君、もっとゆっくり、あっ、ダメ、ダメダメっ、あぁぁ!」

 グッ、グッとジュリのアソコが断続的に僕を締め付け、体が僕の上に覆い被さってくる。
 軽く達してしまったジュリから引き抜き、まだ全然硬度を保っているコレを見せつけるようにみんなの前に出す。モエミが、マナホとチナホが、クミや他の女の子たちも揃って喉を鳴らす。

「欲しい人は、お尻向けて」

 いっせいに女の子たちのお尻が並んだ。
 お風呂のお湯とは違った液体に光る三十数個のオマンコが、僕のを待ちわびていた。

「はぁぁぁんッ!?」

 まず、モエミの中に入れる。
 四つんばいになって垂れている大きなおっぱいをぷるぷる揺らし、モエミは痙攣した。強烈に締め付けてくるアソコの中を、強引に抜き差しする。モエミは「あーッ!?」とまた激しい声を上げ、お尻に力を入れて震えた。

「トーマ君、あっ、あっ、トーマ、くぅん!」

 たっぷりとしたお尻を鷲づかみにして、僕の腰を叩きつける。彼女の大きなおっぱいは僕の腰と反対の動きをして揺れ、僕らのセックスをカウントしているみたいだった。
 僕は魔法で彼女たちの性感もコントロールしていた。ジュリがあっという間にイってしまったのもそのせいだ。
 僕とのセックスは最高の快楽を彼女たちに与える。中学生にして本物の絶頂を知ってしまった彼女たちは、この先の長い人生、どんな男に抱かれても心からの満足を味わうことはできないだろう。
 それは少し気の毒な気もするけど、逆に言えば彼女たちは現実で出会うはずのない本物の快楽を知ることができたんだから、むしろ得をしたんだと思って欲しい。
 魔法で見た夢は、覚めてしまってからが寂しいってだけ。

「あ……はぁ、はぁ……あぁ……」

 気を失ってしまったモエミは、お尻から崩れ落ちてしまう。
 でも、まだまだ僕のことを待ちわびるお尻はたくさん並んでいる。次々に僕はいろんな女の子の中に入っていく、彼女たちを絶頂させた。
 そして、何人目かの子をイかせるのと同時に、僕もその子のお尻の上に精液を吐き出した。

「私たちがきれいにしてあげる」

 まだ完全に力を失っていない僕のペニスが、2枚の舌に挟まれる。
 マナホとチナホだ。
 長い髪を解いたマナホは、少しつり上がりがちな目を細めて僕の亀頭をチロチロとくすぐる。ポニーテールじゃなくなるとチナホとの区別が難しくなるけど、双子の片割れは優しい舌使いで僕の根本の方からゆっくりと先へと昇ってくる。
 2人の舌がクロスしそうになる寸前でマナホとチナホがスイッチして、亀頭舐めがチナホに、根本付近がマナホに代わる。交互に愛撫を変えて、器用に舌を動き回っていく。
 左右から僕の幹を挟んだ舌が、交互に上下して先端に刺激を集める。
 2人で亀頭を舐めていると思ったら、まったく同時に玉舐めに移行して、マナホは手で僕のペニスを擦り、チナホは僕のお尻の穴に手を回していじりだす。
 どうしてノールックでここまで息の合った動きが出来るんだろう。訓練されたシンクロナイズドスイミングを見るような気持ちで、彼女たちの愛撫に身を委ねる。
 そろそろ、温かい女の子の中に入りたくなってきた。

「マナホ、チナホ。重なって」
「はい」

 仰向けになったチナホの上にマナホが重なって、双子のそっくりなアソコが2つ、僕に向かってぱっくり開いた。

「ど、どうぞ」

 期待と羞恥で赤く染まった顔。互いの重みでつぶれ合う胸。鏡を見るみたいによく似た2人の美少女が、揃って僕にその体を差し出す。
 とてもスケベで可愛い二枚貝だよ。

「いくよ、マナホ」
「あぁぁんっ!」

 まずはマナホのアソコの中に入っていく。僕のによく馴染んだソコは、きゅうと締め付けてグニグニと動く。

「次はチナホ」
「はい……んんんっ!」

 双子の中を交互に楽しみ、上下で異なる感触を満喫する。
 同じ顔で嬌声を上げる彼女たちも、互いにキスを交わしたり愛撫し合ったり、仲の良いレズプレイを僕に見せながら僕のペニスを喜ばせてくれる。
 バスケ部キャプテンのスポーツ系美少女と、和服の似合いそうな大和撫子。この奇跡的なコラボを見せる双子姉妹に憧れる男はきっと多い。
 でも、この2人を同時に抱ける男なんて、この先も僕だけなんだろう。

「あぁッ! あぁッ! 気持ちいいよぉ。トーマ君、チナホぉ、大好きぃ!」
「んっ、マナホ、ちゅっ、私も、好きよ、トーマ君も、大好きっ」

 2人の中と、2人の間をペニスで擦り彼女たちを高めていく。
 やがて彼女たちは同時にエクスタシーに達し、同時に温かい液体をアソコから吹きだした。

「次、いくよ」
「はい…ッ、ありがとうございます!」

 双子の残した液体を纏ったままのペニスを、隣の貴族の子の中に入れる。
 確か吹奏楽部の子だっけ。この子も確かフェラが上手なんだ。僕はみんなのセックスの特徴をちゃんと覚えている。

「次は君」
「あぁぁぁんッ!」

 隣の細い体を抱え込むようにして挿入する。彼女は新体操をやってる子で、柔軟な体が僕のを迎え入れるとぐぃんと大きく反り返って面白い。
 ソフトボール部のエースも、ロリっぽい巨乳な子も、おとなしい図書委員も、絵の上手な明るい子も、僕は次々に犯していく。
 普通の中学だったら、たとえばこういう修学旅行でカップルが仲を深めたり、あるいはここぞとばかりにくっついたり、それぞれが恋愛を楽しんで過ごしているんだろう。
 それとも、このせっかくの機会に女子の風呂でも覗いて、めったに拝めない同級生の裸に興奮したりするのかもしれない。
 でも、うちの男子たちには無理だ。ここの中学に在籍する全ての美少女は僕だけが独占する。彼ら男子と女子の間には、このお風呂の壁よりも高い階級の壁がある。
 絶対階級の中で、男たちは奴隷として底辺に、美少女は僕にセックスを提供するために存在するんだ。

「トーマ君、つぎ、私だよ。来て?」

 四つんばいになり、両手でお尻を思い切り広げ、逆さまの笑顔を輝かせてクミが僕を招く。
 彼女とはいつも特別な場所でセックスをする。
 クラスの女子を全員抱き終わり、仕上げとばかりに僕は彼女の小さなアナルに乱暴に突き入れ、射精に向けて腰を揺すった。
 1年生のときからこの特殊なセックスに馴染んでいる彼女は、膝に力を入れて骨盤を開き、お尻の穴を広げて無理のない体勢で僕のを受け入れている。
 まだ体の小さな1年生なんかには、クミが指導者になってアナルでのセックスを教え込ませていた。クミが勝手に部活動化してしまった「アナル部」には、現在7名も部員がいるそうだ。

「あ、あ、あ、あ、あああッ! くる、くる! お尻、すごい! アナル最高! 私、生きてるって感じだよ、トーマ君!」
「クミのお尻もすごいよ。僕のを千切っちゃいそうだ」
「あはっ、いいね、それ! トーマ君のおちんちん、私のアナルの中にずっと入れておきたい!」
「ほんと、クミはお尻の穴が好きだね」
「うん、大好き…ッ! お腹の中、全部かき回されて、犯されるのが、すごい、いいのッ。大好き! で、でもね、あのね、私、トーマ君になら、前の穴でも…っ」
「いや、クミはお尻でいいんだよ。処女のくせにアナル好きってのが面白いんじゃないか。出すよ、クミの腸の中に」
「う、うん。来て、来てぇ! わ、私、お尻大好き! お尻でイク! アナルで飛んじゃうぅ!」

 クミの小さい体は、僕の腰の運動に翻弄されてガクガクと跳ねる。僕は上から覆い被さるようにして押さえ付け、彼女の幼いお尻に乱暴にペニスを突き刺し、何度もぶつけた。
 広がりきった肛門と、だらしなく悦んだ顔。アナルセックスが大好きなクミは、乱暴にしたって平気だ。いや、むしろ思い切り犯られた方が彼女はいいんだ。
 叩きつけて、ねじこんで、腸をえぐる。

「あぁぁあああぁぁああッ!?」

 隣の男湯まで確実に響いただろう大音声で、クミは絶頂した。
 僕も彼女の中に大量の精液を吐き出し、腸内の襞にこすりつけるようにして陰茎を動かした。

「あっ、あっ、熱いっ、お尻の中、あっついよぉ……」

 ヒクヒクとだらしなく広がったままの穴から、どろりと白い塊が出てきてクミの縦筋をなぞっていく。まだ男を知らない無毛のままのソコは自らの流す無色の液体と一緒に、僕の精液を飲み込むことなく浴場の床に落としていった。

「んっ……お、おしっこ……ふぅん……」

 ブルッと体を振るわせたクミが、小さなお尻を重そうに上げる。でも、エクスタシーの余韻で手足に力が入らないらしく、立ち上がるのも億劫そうだ。

「いいんじゃない。どうせお風呂なんだし、ここでしても」
「や、やだよ。トーマ君に見られるじゃん……」

 いつもあっけらかんとしたクミも、さすがに放尿するところを異性に見せるのは抵抗があるようだ。
 でも、むしろおしっこする姿なんかよりも、そのめったに見られない表情の方がよほど男心をくすぐるというのを、性に幼い彼女は知らないのだろう。

「それなら、みんなでしようよ。それなら恥ずかしくないでしょ?」
「え?」

 僕は立ち上がって、お風呂場の女子全員に命令する。

「みんな、フォーメーションMだ」

 ずらり再び整列した女の子たちが、今度はその場でしゃがんで足をM字にぱっくり開いた。
 これもまた壮観だった。スタイルもアソコの発達具合もそれぞれだけど、みんな、普通以上に魅力的な容姿をした女子中学生たちだ。それが全裸で股を広げて並んでいるんだから、眺めが良いに決まってるんだけど。

「僕は魔法使いのトーマだ。みんな、体の中で一番気持ちいい場所はどこか知ってる? じつはそれは尿道なんだ。尿道が一番気持ちいい。でも、普段はその快感は抑えられている。だっておしっこするたびにイッちゃってたら毎日大変だもんね」

 僕の話す適当な言葉が、足を開いた女の子たちの脳に染み込んでいく。
 魔法の言葉は、僕の口から離れたとたんに「真実」だ。
 
「本当のことを教えてあげる。おしっこはセックスの何倍も気持ちいい。でも、神様は僕たちがおしっこにハマっちゃわないように、僕らの尿道に鍵をかけているんだ。ずるいよね。あんなに気持ちのいいことを内緒にしておくなんて。僕が今からその鍵を外す。君たちは本当のおしっこの気持ちよさを知るんだ。想像してみて。熱いおしっこが君たちの尿道をぐるぐる抉って駆け巡る。魔法の液体だ。おちんちんより気持ちいい水流だ。セックスよりも甘い水だよ」

 誰かが熱い息を吐いた。ひくひくと、ジュリのアソコは何かを訴えるように蠢いている。
 さっきからおしっこを我慢しているクミは「んんっ」と艶かしく腰を揺すり、顔を赤くしている。

「想像して。膀胱に溜まったとても熱い快楽液体が、尿道を突き抜けてアソコやクリトリスを揺らす瞬間を。君たちの体をエクスタシーが貫き、尿道から溢れるおしっこは愛液と混じって遠くまで飛んでいくよ。君たちの意識も飛んじゃうくらいの快感と一緒に」
「あっ…はぁ……」
「出したい……早くぅ……」

 女の子たちは興奮に頬を染め、膀胱に溜まり始めた液体を揺すった。下腹を撫でさすり、アソコをイジり、僕の合図を舌を伸ばして待っていた。
 僕は人差し指を高く上げる。第1楽章を奏でる指揮者のように。とても可愛くてはしたない演奏者たちが、期待に満ちた目で僕を見上げている。アソコを広げながら。
 ははっ、ウケる。

「―――最高の修学旅行にしてあげるよ」

 僕が指を振り下ろすと、女の子たちのアソコから一斉におしっこが噴出した。炭酸水を開けたみたいな音を立て、ジュリの、マナホとチナホの、3年A組の貴族級女の子たちの可愛らしいアソコからおしっこが飛び出した。

「あっ!? あぁぁっ!? 何!? 何、これえええええっ!?」

 ガクガクとM字の膝を震わせ、ジュリがぺたんとお尻をつける。それでも勢いのついたおしっこは止まらず、高く高く湧き上がる。プシュ、プシュと、おしっこと違う液体はその下から花火のように断続的に噴出している。
 ジュリだけじゃなく、みんなも。

「あぁぁぁあぁぁんッ!?」
「やぁぁああッ! おしっこ、熱い! 熱いよぉぉ!」
「イク、イクッ、イッちゃうの、止まんないぃぃ!?」
「すごいっ! もう、すごいの出てるぅ!?」

 目の玉をひっくり返し、舌を突き伸ばし、大きく開いた股を痙攣させ、止まらないおしっことエクスタシーに体を振るわせる。
 30名近い女の子が一斉に出したおしっこはビチビチと床を叩き、黄色い池を作って下品なイキ声と匂いで侘びた風情の大浴場を台無しにした。

「トーマ君、気持ちいい! おしっこ、気持ちいいよぉ!」
「ひゃふぅ……見られちゃった……またトーマ君におしっこし漏らしたとこ、見られちゃったよぅ……」

 クミは後ろに手をついて、腰を突き出すようにして僕におしっこを見せつけ、モエミはぺたんと尻餅をついて、じわじわとおしっこの池を広げながら、言葉とは裏腹に幸せそうな顔で僕を見上げている。
 
「……ひゃぅ」

 そして、モエミはそのままパタリと意識を失った。ジュリもせっかくのモデル顔が台無しのアクメ顔になって、だらしなく足を広げたまま気を失った。
 チナホとマナホはこんなときまで仲良く手を繋いで失神して互いのおしっこで太ももを濡らし合い、他の子たちもみんな放尿の快感で崩れ落ちてしまっていた。
 おしっこの匂いと、女の子が気持ちいいときに出す匂い。みんな満足してくれて何よりだ。女子中学生の裸身で埋まった大浴場で、僕は一人微笑んだ。

「あ、ちなみにおしっこが気持ちいいなんてウソだからね。目を覚ましたら忘れなよ」

 これから毎日こんなんじゃ彼女たちが大変だろう。僕はキチンと魔法を解除してから湯船に浸かった。
 クラスで集団旅行なんてウザいだけだと思ったけど、今日はなかなか楽しかったし、明日もこの調子なら期待できる。
 今日も心地よい万能感に満たされ、ゆったりと湯船で体を伸ばしていると、カララと浴室の扉が開いた。
 どこへ行っていたのか、チカがタオルで体を隠して入ってきた。

「お?」

 そして、おしっこの水たまりが出来てる床に少し驚いた声を出す。でも僕のすることには慣れてるチカは慌てることもなく、軽く体を流すとひょいひょいとおしっこの池を飛び越えて来て、僕の隣に体を沈めた。

「おつかれさまでした」

 何がお疲れなのか知らないけど、軽く会釈してチカはちゃぷんとアゴまで顔を漬ける。
 相変わらず自由に遊び回ってるチカは入浴時間もマイペースらしい。僕の隣でちゃぷちゃぷお湯で遊んでる。
 無表情に、しかし熱心にタオルでクラゲを作るチカに、僕は尋ねた。

「どこ行ってたの?」

 チカは、湯気に紅潮した頬をこくんと傾げて、ぼんやりとした声で答える。

「せっかくの修学旅行ですので、男湯に入ってました」

 自由すぎるだろ、チカ。

「いろいろと勉強になりましたが、少し不思議に思うこともあります」
「不思議?」

 もの知りな彼女にしては珍しいことを言い、眉を八の形にする。そして僕の股間のあたりをジッと見て、チカは顔を上げた。

「質問してもいいですか?」
「うん」
「そこ、全部剥けちゃってる男子も何人かいましたが、どっちが普通なんですか?」

 せっかくなので僕は露天風呂の方も入ってみることにした。
 きれいな満月の下に山の形がぼんやり佇み、遠い時代を遡って来たかのような光景だった。
 なんていうか、風情が深い。京都の夜はとても静かだ。たまにはこういう風流に身を浸すのも悪くないと思える。
 後を追いかけてくるチカに「お前なんか来るな」と言って、僕はしばし一人の世界にこもった。

 その後、お風呂上りにチカと卓球したり(彼女はめっっっちゃ強かった)、部屋に戻ってみんなとイチャイチャしたりして、そろそろ就寝しようと思った頃。
 ジュリがカチカチとケータイいじって、それをクミにつっこまれていた。
 
「なんだよ、ジュリ。今日ずっと誰かとメールしてんじゃん。彼氏~?」
「なわけないじゃん、私にはトーマ君がいるのに」
「じゃ、なに? お母さん?」
「うるさい、バカクミ。あんたに関係ないじゃん」
「んだとー!」
「ちょ、なにすんのよ、エッチ!」

 ジュリの浴衣のお尻に、クミが頭をぐりぐりと押し付ける。
 ガヤり始めたいつも2人に、あきれるようにマナホが割って入った。

「も~。埃たつからバタバタしない。ジュリはあれでしょ。ルナにメールしてるんでしょ?」

 ビックンと肩を跳ね上げ、「それも違うし!?」とジュリは否定した。でも図星なのはジュリの動揺っぷりで一目瞭然だ。
 すかさずクミはにたりと笑うと、ジュリの肩をツンツン突付く。

「さっすが、ツンデレ同士はやることが可愛いですな~。普段はあんなに悪口言ってるくせに、ルナがいないとジュリ寂し~いってやつ?」
「バ、バッカじゃないの! 私はただ、あの女に自慢してやってるだけ。トーマ君といろんなとこで写メ撮ったし、エッチもしたし、これから一緒に寝るしって、あいつを羨ましがらせてるだけ!」
「なるほどなるほど、だからルナも京都くればいいじゃ~んって?」
「違うって言ってんじゃん、クミ猿!」
「んだとー!」

 結局、仲良くケンカしたいだけの2人だ。その横で、モエミがそっとため息をついた。

「佐藤さんも、本当は修学旅行来たかったよね、きっと」

 チナホはそれに同調して頷き、「でも」とモエミの言いづらい一言を引き継いだ。

「責任感じてるんだろうね。竹田君のこと」

 ギャーギャーと枕をぶつけ合うジュリとクミ、それを止めに入っていつの間にか参戦しているマナホ。
 モエミとチナホは、ポソポソと夜の小鳥のように囁きあう。
 なんとなく僕は、そちらの会話の方に耳を引かれた。

「佐藤さんは責任感が強いから」
「でも、ルナちゃんは全然悪くないよね」
「うん。そうだよね。私もそう思う」

 チナホは少し寒気がしたのか布団の中に顔を半分埋めると、整った眉を悲しそうに歪める。

「……竹田君が自殺したのは、ルナちゃんのせいじゃない」

 ジュリとクミの騒がしいケンカも見回りのスズカ先生に鎮火され、僕らは修学旅行の定番である真夜中の打ち明け話もないまま眠りに落ちていく。
 やがて、みんなが寝静まった頃、僕の布団の中に誰かが入ってきた。

「起こしてすみません」

 小柄な体が、僕の上に覆いかぶさって見下ろしている。大きな瞳は、彼女にしては珍しく積極的な行動を恥ずかしがるように伏せられていた。
 トクントクンと、彼女の心臓の音が浴衣越しにも伝わってきた。

「どうしたの? 抱いて欲しいの、チカ?」

 チカはゆっくりと首を振ると、僕のケータイを取り出して画面を向けた。

「ルナにメールしてやってくれませんか?」
「え、なんで?」

 チカは2、3度まばたきすると、「何でもいいので」とわけのわからないことを言ってきた。

「今、何時だと思ってんだよ。ルナだって寝てるだろ」
「……たぶん、まだ起きてるかと」
「僕が眠いんだよ、僕が。なんでメールなんてしなきゃならないんだよ」

 チカはまた無言になると、今度は少し言いにくそうに口を開いた。

「ルナに、何か言ってあげることないですか?」
「僕が?」

 チカはじっと僕の顔を見つめる。彼女が何を期待してるのか、僕にはさっぱりわからない。

「何にもないよ。ていうか、何を言わせたいの?」

 チカは、僕の浴衣の襟をぎゅうと握って唇を引く。もどかしそうな目が何かを訴えようとしているけど、彼女の言いたいことは不明だ。

「僕は寝るんだよ。どけよ」

 チカはビクンと震えて、モゾモゾと布団の中に潜って出て行った。
 やれやれ。
 目を閉じて、もう一度眠る。
 ところがまた布団の足元から誰かがモゾモゾせり上がってくる。

「……私と勝負しませんか?」
「なに、チカ? 本当に何なの?」
「負けた人は勝った人の言うことを何でも聞くというルールで、私と勝負してください」

 チカにしては珍しく妙にしつこく絡んでくる。
 しかもそのルールで僕が得をすることはない。普段からチカは、僕の命令ははだいたい何でも聞く。ようするに、彼女が僕にどうしても聞いて欲しいお願いがあるということだろう。
 面倒くさいし眠いけど、でもまあ、せっかくの修学旅行だ。ここまで必死になってるチカも珍しいし、たまには彼女のお願いぐらいは聞いてやってもいいかもしれない。
 だけど。

「勝負って何で?」
「卓球でどうです?」
「いやだ。絶対にいやだ。チカとは二度と卓球しない」

 そもそもスポーツ系で僕がチカに勝てるものなどない。
 たとえ彼女がお遊びレベルでやっても同じだ。さっきの卓球だって、僕がラケットで彼女はスリッパだってのに、強烈なパワードライブを何度も打ち込まれてトラウマを植え付けられたばかりだ。
 空気のくせに万能属性のチカには、ゲームなんかでもめったに勝てたことがない。例えとことんやり込んだ格ゲーだろうが、説明書を読み終えたばかりの彼女にボッコにされることも珍しくない。
 他にもトランプ、将棋、リバーシ、チェス。どれも最悪だ。そこそこ頭の良さには自信のあった僕も、チカの前では口を結んで唸るしかなかった。
 おそらく彼女の持っているスキルは1京を超える。どうして魔法使いの僕がここまで自分の凡才に苦しまなければならないのか、まるでどこかの生徒会庶務にでもなった気分だ。
 
「じゃあ、何でもいいです。トーマ君が決めてください」

 だから、チカはどんな勝負をしても僕には勝てると思っているのだろう。前髪の隙間から僕を見上げる瞳には、いつもの茫洋とした輝きの中にも挑発的な色を含んでいた。
 でも、そうはいくもんか。僕にだってチカに勝てるものはある。彼女の目的が何なのか知らないけど、簡単に負けるつもりはない。
 チカの浴衣の間から、彼女の谷間が見えている。ブラをしていない感触は浴衣越しでもわかった。中3にもなってそれなりに成長をしているチカの胸は、柔らかくてモニュモニュしていて僕も気に入っている。
 長い睫毛と、すぐ近くにある唇。とびきりの美少女の顔。

「ッ!?」

 お尻をムニっと握りしめた僕の手に、チカはピクンと反応した。

「じゃあ、セックスで勝負だ。先にイッた人の負け」
「んっ……ずるい、です。それは」
「何がずるいの?」
「あんっ!?」

 浴衣をたくし上げて内ももをさすると、彼女は甘い悲鳴を上げた。
 いつもと違うシャンプーの匂いが僕の胸元に擦りつけられる。「うー」と恥ずかしそうに彼女は呻く。
 どれだけ大きな声を出そうが、空気は周りのみんなに無視されるっていうのに、チカはいつもエッチの時に声を我慢する。
 何を恥ずかしがっているんだろう。空気なのをいいことに男湯にも入っちゃうくせに。空気なことを自分も楽しんでいるくせに。
 一体、誰に遠慮しているんだろう。

「んっ…ダメ、です。そこ、んっ、ダメ…」

 股間に近い太ももをスッスッと撫でるだけで、もう蕩けたような顔をする。いつもの無表情を保とうとしたって、僕は彼女の性感帯は知り尽くしている。
 僕の魔法で快楽を増幅され、なおかつ男は僕しか知らないチカと、数多くの女の子を食べてきた僕とでは経験に大きな差があった。
 パンツの中に手を入れてお尻を揉むと、ビクビクッと電気を食らったみたいに跳ねる。

「ず、るい…ッ」
「ずるくなんかない。イッたら終わりだよ、チカ」
「~~っ、ず、ずるいです…ッ」

 ごねるように顔を振るけど、僕は執拗に彼女の股間周辺を愛撫し、彼女から抵抗の力を奪っていく。
 こんな風に、イジメるエッチにも彼女は弱い。体が流されていくに従い、気持ちも流されていくのが手の平に感じられる。じわりとした汗とセックスの匂いで肌が濡れていく。
 あとは、ちょっとくすぐってやるだけで反応する彼女を可愛がってやるだけだ。

「あんっ、ひゃ、ん、あっ……」

 長いまつげが閉じられ、半開きの唇が震える。彼女が口では何と言おうが、体はポカポカと温かくなって、セックスの準備を進めていく。
 僕は彼女の性感を自由にコントロールできる。魔法に頼らなくても指先だけで簡単に。
 それくらい、彼女とは何度もセックスしてるから。

「さ…先に、イかせれば、いいんですね?」
「ん?」

 ぷるぷる震える口をへの字にして、チカがジト目で僕を睨む。「そうだよ」と僕は笑って彼女の下着をずらす。
 とたんに、目の前を何かに塞がれた。

「ン-!」
「んんんっ!?」

 ちゅぷ、れろ、生温かい唾液と息が口の中に入ってくる。がっしりと腕を掴まれ動かせなくない。チカの舌がずるずると侵入してきて、僕の口の中でチロチロと暴れる。

「はっ…はぁ…トーマ君…」

 べろりと唇を舐められ、その舌がアゴをくすぐり、喉をチュッと吸って耳元を襲ってくる。彼女の吐息と舌が耳の中に入ってきて、ゾクゾクと痺れた。

「ちゅ、れろ、はぁ、んっ、はっ」

 耳たぶを甘噛みされて、僕としたことが変な声を出してしまった。調子づいたチカが僕の浴衣をはだけて乳首をくりくりと摘んでくる。その間も耳をしつこく攻撃してくるし、エロい息を耳元に吹きかけてくるし。
 僕はチカの下着をずらしてアソコをあらわにした。チカも僕の浴衣を乱暴に剥いて、トランクスを破りそうな勢いでずり下げた。
 僕らは興奮していた。
 もどかしい思いで腰を上げてチカにトランクスを脱がせ、再び彼女を僕の上に乗せ、アソコにペニスの先を当てる。
「はっ、はっ」チカの荒い息が僕の口にかかる。互いに喉を鳴らして濡れた瞳を合わせた。彼女の柔らかい頬は、セックスの期待に微かに弛んでいた。

「あぁぁあぁぁぁ~~ッ!」

 一気に彼女の中に挿入すると、チカは長く細い声を上げ、ブルブル腰を震わせた。ぷしゅっとチカの中から飛んできた液体が僕の太ももを濡らし、強い締め付けが断続的に僕のをきつく引き絞る。
 今の、イッただろ?
 でも僕はそれを問い詰める余裕もなかった。チカのお尻を鷲づかみにすると僕も腰を突き上げ、互いの性器を擦り合わせる。
 待ち望んだぞくぞくする快感だ。

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ」

 口の形を「あ」にしたまま、チカはがくがく体を振る。僕に突き上げられた衝撃が彼女の声帯を通って甘い響きに変えた。焦点のぶれた目を大きく開き、だらしなくなった舌を唇に乗せ、チカの小さな体が僕の上でバウンドする。
 彼女の体は気持ちいい。卑怯なくらいのチート性能を持った鏑木チカという女の子の、唯一の弱点がこの柔らかくて感じやすい体だ。
 普段の表情は変化に乏しく、しかも美少女すぎてつまらなく感じるけど、彼女のセックスのときの表情は好きだ。氷で彫った仮面のように整った顔が、体の中で燃えだした欲情の炎に内から溶けていく。
 そのギャップが男心を心地よくさせる。何度も何度も僕にセックスされて開発された体は、僕の愛撫やおちんちんに簡単に翻弄された。抱き心地の良い彼女は僕もお気に入りのセックス相手で、空気なのをいいことに場所もタイミングも選ばず、気が向くままに抱いてきた。

「あっ、あぁ、んっ、く、あっ、あぁんっ」

 僕の命令と、僕のセックスに逆らえない女の子。
 小学生の頃はクラスの女王でイジメっ子だったチカだけど、今ではすっかり僕のペットだ。
 彼女を抱くとき、僕の何かが燃えたぎる。エリのこと、魔法のこと、学校のこと、セックスのこと。この小さな体は全部知っているのに、空気にされているせいで誰にも訴えることができずに僕に飼われている。その支配感は、ルナやモエミや他の小学時代からの馴染みの女子よりもずっと大きい。
 例えばもしも僕がこの場で彼女を壊したとしても、誰もそれを知ることはないだろう。僕は彼女に完全な復讐を果たし、今も好きなように抱いている。
 彼女は僕の魔法の結晶だ。原点にして完成品だ。
 そしてセックスの快楽とは、究極的には相手を完全に独占して欲望を吐き出し続けることにある。
 チカは僕の究極だった。

「う、んんん、ん~~ッ!?」

 またチカがイッた。
 ビクン、ビクン、全身が面白いように痙攣して、僕と繋がっている部分が必死な締め付けで達したサインを送ってくる。2回目。これで文句は言わせない。

「イッたよね、チカ。君の負けだ」
「い、イッてません…私、まだ、イッてません」
「ウソだね。本当は入れたときもイッただろ? ごまかしても無駄だよ。チカは体がすごい反応するから、すぐわかる」
「…だって、イッてませんもん…」
「あ、そう」
「ひぅん!?」

 ぐん、とチカの中を突いてやる。体を支える力を失って、僕の胸の上に落ちてくる。小さな頭。それをぐりぐり撫でて、ほっぺを挟んで持ち上げる。

「イッたんだろ。正直に言いなよ」
「…ッ…」

 豆電球の薄い灯りの下では色までわからないけど、きっと真っ赤になってるだろうほっぺが熱かった。

「い、イッてません」
「どうしてウソつくかなぁ」
「ンッ!?」

 ぐいと腰を突き上げる。チカは歯を食いしばって声を堪える。
 いいよ。それじゃ、参ったっていうまで可愛がってあげる。

「んっ、んっ、あっ、ま、待って、あっ、少し、休ませ、って、くださ、あっ、あっ!?」

 ぐりり。奥の方でペニスの先を擦りつけた。大きく口を開けて、チカは喉を震わせた。

「ん~ん…なにー?」
「ッ!?」

 そのとき隣で寝ているジュリが、寝苦しそうに体の向きを変えた。
 チカは慌てて自分の口を覆い、怯えたようにジュリの様子を窺う。

「…チカって、どうしていつも声を我慢してるの? どうせ誰に聞かれたってわかりっこないのに」

 困ったように眉を中央に集めるチカが、少し唇を尖らせる。

「そんなの…恥ずかしいからに決まってます」

 よくわからないな。男湯には平気で入るくせに。
 空気が何をしても周りに気づかれないことは本人が一番知っているはずだし、そもそも他の女子だってみんなオープンに僕とセックスをしている。遠慮する必要なんて全然ないのに、どうしてチカはエッチしているときだけ、こんなに恥ずかしがり屋になるのか。
 まあ、チカとのエッチはそこが面白いんだけど。

「ひゃん!?」

 うんと深いところ。チカの子宮口のあたりを思い切りえぐる。
 チカは目を大きく開き、背中を反らせた。僕は連続して同じところを責める。彼女の小さなお尻をがっちりとホールドして。

「やっ、だめ、それ、だめです反則ですっ、あっ、あっ、やぁぁぁッ!?」

 3回目。ぷしっとチカのアソコが降参の旗を上げる。飛沫になって溢れる潮だ。
 もちろん、僕はまだ許してあげるつもりはないけど。

「あっ!? だっ、やっ、もう、らめ、やぁ、や、です、もう、やあっ、あっ、あっ、あぁッ!」

 ずんずんと彼女のお尻を揺すって、ゴリゴリと彼女の奥壁をえぐり、子宮の入り口をこじ開けて僕のをねじ込む。
 女の子をイジメるのって、本当に楽しいものだ。

「あっ、んーッ、んーッ! んん~~~ッ!」

 4回目。僕の浴衣に噛みついて、お尻をビクビクと激しく痙攣させる。
 怯える仔猫みたいな格好で。

「や、やめ…もう、本当に…やめてください…」

 僕はチカの浴衣を、肩から思いっきりはだけさせた。ぷるんと丸くてこぶりな胸が揺れる。そのまま彼女の上半身を起こして、下からゆさゆさと揺する。
 彼女は抵抗することもできなくなったようだ。小さなおっぱいが揺れる。チカの頭もふらふらと揺れる。
 意識を失う寸前の彼女に僕は問う。

「もう、まいった? 負けを認める?」

 チカは唇を噛み、ふりふりと首を横に振った。

「…い…イッてません…まだ、イッてません…」

 今日のチカは強情だな。
 僕は意地悪を思いついて、チカの前で指を鳴らした。

「僕は魔法使いのトーマだ」

 頑なだった瞳が、とろんと落ちる。
 ぼんやりとした顔の前に指を立てると、そこに焦点を淡く合わせてきた。
 そのまま横に動かすとチカの視線も横へ。縦へ振っても、まるで糸で結ばれているかのように付いてくる。
 釣れた釣れた。
 僕は意識を深く落とした彼女にささやきかける。

「チカ。僕の命令だ。君のアソコは今からセックスに何も感じなくなる。不感症のオマンコだ。その代わり、君のお尻の感度はものすごく上がる。セックスの快感は全部お尻の中にある。君はお尻でしか感じない女だ。いいね?」

 …こくり。
 ゆっくりとチカの頭が頷いた。半開きの唇が、ぽってりと濡れている。

「チカ。君はお尻の子だよ。お尻でなら最高の気持ちよさが味わえる。いいね? さあ、セックスの続きをしよう」

 僕はその唇を指でなぞって、彼女の目を覚まさせる。そして、間髪を入れずに腰を動かし始める。

「あっ、あっ、あっ、あ……え?」

 一緒になって体を揺すっていたチカが、すぐに自分の異変に気づいておかしな声を出す。

「……え?」

 確かめるように自分で腰を揺すってみているチカに、僕は浅い位置から角度を変えて、彼女のお尻の穴へと向かう方向に突き上げる。

「ひんッ!?」

 変な声をだして、チカが飛び跳ねる。また僕は彼女の膣に向かってゆるやかに腰を揺する。快楽の波が急に引いて、戸惑うチカが僕の顔を見る。

「……私に、何かしました?」
「ううん、何も」
「ぴっ!?」

 くり、と彼女のお尻の穴を指でくすぐると、チカは驚いたように体をすくめた。
 でも僕はとぼけて彼女の不感の膣内をゆっくり往復する。そして、時々狙い澄ました角度で彼女のお尻に向かって突く。
 チカはそのたびにおかしな悲鳴を上げた。

「う、ウソです、あっ!? ぜ、絶対、いじわる、してます…きゃぅ!」
「さあね。知らない。それより、さっきからどうしたの? エッチが気持ちよくない? どうして欲しいの?」
「~~~ッ」

 僕の胸に顔を埋め、もぞもぞとお尻を動かして自分で角度を変え、快楽から逃げるのか、あるいは求めるのか決めかねるようにチカはふらふらと体を揺らす。

「……ひっ……んっ……あ、あっ……うぅ……」

 じれったい問いかけがチカを追い詰めていく。答えはとっくにわかっているはずなのに、チカは強情にもそれを言い出せずにいる。
 でも、時間の問題なのは僕にはとっくにわかってるけど。
 チカはギュウと僕の浴衣を握りしめると、熱いぽっぺたを僕の首によせ、小さな声でささやいた。

「……後ろで」
「ん?」
「後ろの穴で……お願いします」
「あぁ、わかった。いいよ」

 僕はチカの中から引き抜くと、彼女を四つんばいに転がした。チカは抵抗もせずお尻を僕に向ける。
 濡れた下着は、脱がす時べっとりと糸を引いた。彼女はお尻までビショ濡れだった。
 ペニスの先を小さな窄まりへ。チカはそこに触れられただけで「ひん!」と小さく叫んで痙攣した。

「イキまくると思うよ?」

 僕がそう宣言すると、チカは布団に顔を埋めたままギュッとシーツを握った。
 めりめりとチカの中に入っていく。チカは「あぁぁぁぁ!」とくぐもった悲鳴を上げた。
 僕の予告どおり、入れただけで彼女は大量の愛液をアソコから出し、普通じゃない痙攣をする。僕のは先っぽから根本まで彼女のお尻の器官に包まれ、チカの愛液に濡れた僕の陰毛が彼女つるりとしたお尻の肌にべちゃりと張り付いた。

「動くよ」

 体を震わせるだけで返事のできないチカ。僕はゆっくりとペニスを抜いていく。ビクンビクンとチカは顔を上げ下げして、声にならない掠れた悲鳴を上げた。
 そして再び潜っていく。ずりずりと腸の中を擦ると、チカは「あ、あ、あ、あ」と声を震わせる。僕がチカの中の空気を押した分だけ、まるで壊れたアコーディオンみたいに弱々しい声を奏でる。
 とても乱暴な気分になった。
 チカの両手を取って、上半身を持ち上げる。怖がって悲鳴を上げるチカ。でも僕はかまわず、構えたチカの体を真っ直ぐにズンと突く。

「ひあああッ!?」

 突く。突く。真っ直ぐ前に。
 チカがそのたびに吐き出す甘くて切ない悲鳴。セックスの喜びとアナルの背徳感と、それをクラスメートの寝ているそばで行われる恥ずかしさでチカは泣いた。

「んー……なんなのぉ?」

 チカの声でジュリやクミたちの目を覚ました。
 でも、チカも僕も今は完全な空気だ。
 どれだけ声を張り上げようが、チカのことは彼女たちの記憶から消えていく。その後ろで、激しい音を立てて彼女のお尻を腰で叩く僕のことも。

「ッ!? ンッ、ンンンーッ!?」
「ん…うるさいなぁ」

 なのにチカは必死になって声を殺す。マナホが抗議じみた寝言を立てて寝返りを打つ。チカは小さな声で「ごめんなさい」と泣く。
 僕は決して手を抜いたりしない。彼女の小さなお尻を乱暴に揺すりたて、その穴を広げていく。

「ッ…ッ……ンッ、あっ……あぁぁぁーッ!」

 やがてチカの口がぱっくり開いて、大きな声が出た。
 寝ていたみんなが、一斉にゴロゴロ寝返りをうち、ジュリが「うっさいなぁ」と文句を言った。
 でももう、チカには自分の喘ぎを止めることは出来ない。堰を切った快楽に身を任せ、彼女は大きく口を開く。

「あっ!? あっ! あぁっ、あぁー! あーっ!? あっ、あぁーっ!」

 僕がお尻を打ち鳴らすテンポで、チカが激しく喘ぐ。
 ここからじゃ顔は見えないけど、きっと我を忘れてしまった彼女はいつもの無表情な目から意識を飛ばし、快楽人形になって無意識で叫んでいるんだろう。
 イキすぎちゃうとチカはこうなる。喘ぐだけのお人形になってしまうんだ。僕は何度も彼女をここまで追い詰めたことがあるから知っている。今の彼女はセックスで動く人形だ。
 彼女の髪をつかんで、首をこちらに傾ける。ひっくり返った目の玉はどこにも焦点を合わせず、だらしなく開いた口からよだれを流し、この美少女は悶えていた。
 僕の口元も思わず歪む。

「あぁっ! あぁっ! あぁー!? あーッ! あーッ!?」

 帯しか残ってないチカの乱れた浴衣。
 京都の夜の肌寒さ。
 そして寝静まった同級生を叩き起こすような、激しいセックス。
 これもきっと修学旅行のせいだ。僕らは古都の山に棲まう獣のように荒々しい交尾をして叫ぶ。いつもと違う格好で、いつにもないテンションで、そしてそれがすごく楽しめた。
 チカの体はおかしいくらいに痙攣している。彼女は今、普通のセックスが味わえない異常な快楽を体験している。
 お尻の穴はすっかり広がり、アソコからは何度も潮を吹いている。ちょろ、ちょろと小さな水流まで出てきて、アンモニアの匂いがした。
 おしっこを漏らしても彼女はそれに気づいてない。激流のような快楽に流され、とっくに意識はとんでいる。
 このままでは彼女を壊してしまうかもしれないって思ったけど、この快感も止めるには惜しすぎてますます速度を上げる。
 バスガイドさんの痴態、クラスメートのアナル確認、風呂場で集団セックスして集団放尿して部屋でも乱交して、最後にチカとものすごく気持ちの良いエッチをして。
 初日から飛ばしすぎな僕は、なんだかんだ言って旅行を満喫している。
 明日はどこで何をしよう。
 魔法は僕をどこまでも羽ばたかせてくれるし、どこにいても僕は自由だった。

「ひぐっ…ひっ…あぅ…あぁ…」

 もう悲鳴を上げる力もなくなったチカのお尻で、僕はラストスパートの運動を開始する。
 そして最後に、僕も頂点の快楽に声を上げ、チカのお尻の中にそれを爆発させた。

「…あぁ…うぅ……ぅぅ……」

 喉を引き攣らせて、チカは低くうなった。
 どく、どく、僕のペニスとチカの腸が脈動して、熱い液体を彼女の体内で分かち合う。
 僕はチカの上に覆い被さり、とっくに意識をなくしているチカも濡れた体をぐにゃりと布団の上に沈める。
 体の芯にしつこく残る快楽の余韻と、激しいセックスの疲労。
 チカの乱れた呼吸が落ち着く前に、僕も眠りに落ちていった。

< つづく >

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