吉住芽衣、高校三年生に訪れた、ひと夏

共振 第4話

第4話 「え………全ライド、ファーストパス使いたい状態………」  いつも温和な雰囲気の大雅マスターの表情が曇った。 「はい………。私も、他の人たちを待たせて、私たちだけ優先的に何回もっていうのは、良くないんじゃないかって

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共振 第3話

第3話 「精神干渉って、結局のところ、精神体が振動する波長は合わせながら、振幅はこちらが強めにして、共振状態を主導するっていうことで正しいですか?」 「…………まったく、その通りだと思う」  メンターは頷く。ゆっくりと微

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共振 第2話

第2話  うっかりすると、呼吸をすることを忘れてしまうくらい、気まずい時間だった。同じソファーに座って、上体を捻るようにして向かい合っている伊吹と芽衣。吉住芽衣は今、セーラー服のスカートの裾を、自分の胸元の高さまで、両手

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共振 第1話

第1話  カランコロンカラン。  Cafe Diningグラス&ウールという名のお店は、木でできたドアを開くと、赤茶けたベルが、乾いた金属音を立てる。その音はどこか、牧場で飼育されている牛の首についた鈴の音を、芽衣に思い

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