(22)エピローグ 東京から車で4時間あまり・・・。 避暑地というにはすこし交通の便が悪すぎるせいか、あたりには目的の別荘を除いて他に建造物は無かった。 2人の男は駐車スペースにカローラを突っ込むと、階段の遥か上に
もっと読むカテゴリ:ドール・メイカー・カンパニー第1話
東京から程近いある地方都市。
探偵社を装ったこの会社に居るのは10人の催眠術師。
自らをマインド・サーカスと名乗るこの集団は、巷では別の異名を与えられていた。
ドールメイカー・カンパニー (19)~(21)
(19)逃亡 夜明け前の裏通り 静まり返ったモノトーンの世界に映美の足音だけが響いていた。 映美は一刻も早くこの町を後にしたかった。 しかし電車が動き始めるまでにはまだ30分ほど待たねばならなかった。 その待ち
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(17)解除ワード 映美はパチッと目を開いた。 今まで熟睡していたのが嘘のように体全体の感覚が完全に覚醒した状態で目覚めた。 しかし、その反対に体はピクリとも動かない。それどころか一旦開いた瞼でさえ直ぐに閉じてしま
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(15)見えないレール 映美は駅の方向に向かって歩いていた。 単純な一本道だ。10分も歩けば着く。 たしか駅前には交番もあったはずだ。 わき目も振らず小走りに進んでいた映美だったが、その歩みがふと止まった。 (
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(13) 試練 昨日に引き続き、ふたたび男達の奴隷としての1日が始まった。 映美のスケジュール表には4人の名前が書き込まれていた。 午前に2人、午後に2人だ。 時間になると、指名された男の部屋に出向き、裸になって
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(11) 密かな反撃 「映美さん、朝ですよ~。起きてく~ださ~い」 部屋の明かりが灯るとともに、元気な声が映美の夢を覚まさせた。 「ふあぁ・・・」 映美は、ぼーっとしたまま上体を起こし、辺りを見回した。 見覚えのな
もっと読むドールメイカー・カンパニー (8)~(10)
(8) アクシデント 今日3度目のシャワーを浴びに映美が男に鎖を引かれながら四つん這いで歩いていると、ちょうど反対方向から来る、同じようなペアに出会った。 四つん這いで歩いているのは、たしか“怜”と呼ばれていた女性だ
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(7) 完成検査 相変らずの暑さが続いていたが、今日は風に湿度が感じられない。 映美はビルの陰に入ると意外な涼しさにほっと一息ついた。 大きなトランクを1つ重そうに手にしているが、心の中は久しぶりにスッキリしていた
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(6) 催眠シナリオ ~収穫前~ “きつね”くんが潜入を開始してから1ヶ月。本格的な個別調教を開始してからも既に3週間以上が経過していた。 こと催眠技術に関して言えば、マインド・サーカスの中でさえ最高レベルの腕を有す
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(5) 催眠シナリオ ~調教~ 「あ、はい。もしもし」 「ああ、“きつね”くん?“くらうん”です」 「あ、社長。こんにちは」 「どお?調子は?」 「え?順調っすよ」 「そお・・・。工程は?」 「えっと・・・、2人とも3回
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(2) 潜入 7月20日。遂にプロジェクトが本格始動を始める日となった。シナリオが書きあがってから更に1週間経っている。この間、既に事前準備は着々と進められ、ターゲット周辺への催眠誘導は着実に効果を上げていた。 そし
もっと読むドールメイカー・カンパニー (1)
東京から程近いある地方都市。 その会社は7階建て雑居ビルの最上階に設立されていた。受け付け正面のドアには、控えめに会社名が掲げてある。 『株式会社DMC 《Detectives (Men & Childre
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