続 第七夜 目がさめると、同じ保健室では何事もなかったような感じだった。そこには恭子もすでにいなかったし、となりのベッドもあいていた。 ぼくは起き上がって保健室を出ようとしたが、その時に首から肩のあたりになにかむずか
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「由美男ちゃんも、学校にいる女の子の血を吸って、仲間を、ふ…や…す…の…よ」
「ママ、うっ…」
「くくくく」
男の子の夜が怖くなる 続 第五夜
続 第五夜 伊久代の部屋で待っていた、奈美佳のところに、伊久代が戻ってきた。しかも、奈美佳があこがれていた利佐矢をつれてきたのである。 「さ、ほら、彼をつれてきたわ」 「えっ?」 「奈美佳のことも、言っておいたわ。彼、
もっと読む男の子の夜が怖くなる 続 第一夜
続 第一夜 由美男の住んでいる家の近くでは、以前から由美男の姿を見つけて胸をときめかせている少女もいたのである。 その少女は、由美男の母親が教員をやっているという女子高校にこの春入学が決まったばかりだった。つまり、由
もっと読む男の子の夜が怖くなる 第七夜 少学生時代の体験から…
第七夜 「少学生時代の体験から…」 ぼくの少学校はマンモス学校で、クラスが六組まであった。高学年になってクラス替えが行われたので、初めてお目にかかるという顔ぶれも多く、朝礼でとなりのクラスになる子もまたそうで、そのなか
もっと読む男の子の夜が怖くなる 第六夜 妹の友達に…
第六夜 「妹の友達に…」 ジリジリジリ…。 摩緒が目をさました。 「ふわー、まだ寝ていたい」 だが、学校があるから、寝坊していられないと、眠い目をこすりながら、パジャマを着たまま摩緒は洗面所へ行こうとしていた。しかし
もっと読む男の子の夜が怖くなる 第五夜 好きでもない女の子にも…
第五夜 「好きでもない女の子にも…」 ここは、都内にある厨学と高校がいっしょになった私立の男子校で、それも意外なほど静かな環境に建てられている学校である。 わけでも、少し変わった特徴なのは、美男子の非常に多い学校と言
もっと読む男の子の夜が怖くなる 第四夜 年下のいとこが…
第四夜 「年下のいとこが…」 夏休みに入ってまもない頃、沙也夫の家に久しぶりの来客があった。沙也夫のママの妹、つまり叔母にあたる者が、ひとり娘、つまりこれも沙也夫にとっていとこになるが、その久美子をつれて二年ぶりぐらい
もっと読む男の子の夜が怖くなる 第三夜 同級生の女子生徒が…
第三夜 「同級生の女子生徒が…」 六月の梅雨が続く湿っぽいある日のこと、厨学二年生の真美也は、体調を崩して保健室にかけこんでいた。先月受けた定期試験の成績が悪くて親に叱られていたため、勉強時間を無理やりふやされていたた
もっと読む男の子の夜が怖くなる 第二夜 近所のお姉さんが…
第二夜 「近所のお姉さんが…」 少学五年生に進学した百合樹は、クラス替えもあって四年生までの雰囲気と大きく気持ちが揺れ動く時期でもあった。 そのひとつにはもちろん、異性への興味もあった。しかし、彼の心の中は自分の学校
もっと読む男の子の夜が怖くなる 第一夜 母親が…
第一夜 「母親が…」 由美男は、高校三年生になり、十八歳の誕生日を迎えようとしていた。 その日は、この年はちょうど日曜日にあたっており、ずっと外国で仕事をしている父親も帰国して翌朝にはいったん家に寄り、近くの女子校で
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