8ページ 「お、お願いします!わ、私はどうなってもかまいません。ですが、む、息子だけには……ひい!」 邪悪な魔導師に対し、縛られながらも息子の助命を願い出る母親。しかし魔導師――エロルはまったく慈悲を見せず、彼女の眼を
もっと読む「獣人」
ダンジョンマスターの日記帳 7ページ
7ページ 俺は少しは名の知れた剣士だ。 いくつもの国から士官の誘いを受けている。 しかし腹黒い貴族どもの相手が嫌なことと、もう少し自分の腕を磨いてみたいんで、丁重にお断りを続けている。 俺がここまで強くなったのは
もっと読むダンジョンマスターの日記帳 6ページ
6ページ 「またかい」 レッドソニアは迷宮の壁に書き込まれた模様を見つけた。 これで何度目だろう。 最近エロルは迷宮のあちらこちらに六芒星の魔方陣を書き込んでばかりいる。 「一体何のまじないかねえ」 (でもまあ、き
もっと読むダンジョンマスターの日記帳 5ページ
5ページ 「ここは?」 意識を取り戻したとき、プリスは自分が囚われの身であることを悟った。 鉱山のあとであろうか、自然石の洞窟に鉄格子の扉が取り付けてある牢の中だ。 「あ、シスター・プリス、気がついたかい」 声がし
もっと読むダンジョンマスターの日記帳 4ページ
4ページ 獅子の月 24の日 古人曰く、勝利欲する者、敵を見よ、己を見よ、天を見よ、地を見よ。 簡単に言えば、勝ちたいならすべての情報を集めよということだ。 目的の村を、ガービィを使って偵察する。 面白い者を見つ
もっと読むダンジョンマスターの日記帳 3ページ
3ページ 獅子の月 19の日 今回の狩はなかなか有意義であった。 まず、別荘。 近くに野生馬の群れがいる草原があるので、食糧問題も大幅に改善される。 うちに帰って早速、“空間連結”の儀式を行い、すぐに行き来が出来
もっと読むダンジョンマスターの日記帳 2ページ
2ページ レッドソニアは、いらいらしながら牢内を歩き回っていた。 あの憎むべき魔道士が、自分を捉え連日にわたり陵辱を加えていたあの男が、食料調達に行くといって鎖をはずしたきり、顔を見せないのだ。 一日目は疲労と心労
もっと読むダンジョンマスターの日記帳 1ページ
1ページ 獅子の月4の日 地下迷宮一応完成。 まだまだ細かいところに手を加える必要はあろうが、当分はこれでよい。 これで私も一国一城の主、ダンジョンマスターだ。 これを機に日記をつけることにする。 明日は奴隷の
もっと読むビーストマスター
「な、なんだとぉ~っ!!」 さわやかなはずの早朝。俺は悔しさのあまりに大声で叫んでいた。 俺の名はシルフィース・ヴォウフといい、『ビーストマスター』と言う仕事をしている。この世界に巣食う、『ビースト』と呼ばれる生物に
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