第7話 戻れない、あの夏へ ~23~ ――ガシャン! フロアに、皿の割れる大きな音が響く。 ここは、レストラン”メゾン・ドゥ・プッペ”の店内。 店の入り口には、”準備中”の札が掛けられていた。 中では現在、新人
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戻れない、あの夏へ 第6話 後編
第6話 後編 ユイ ~20~ ――深夜。 その日も、遅くまで激しい情事を重ねて、何度も絶頂に達した結依は、すっかり果てて泥のように眠っている。 ベッドの上に、体を寄り添わせる相手の姿がないことにも気づかないほどに。
もっと読む戻れない、あの夏へ 第6話 前編
第6話 前編 淫ら、時々、不安 ~17~ 「ん……ああ……もう、朝?」 結依が目を覚ますと、部屋の中はすっかり明るくなっていた。 「……あ、雄司さん、まだ眠ってるんだ」 結依は、自分の傍らで寝ている津雲の顔を見る。
もっと読む戻れない、あの夏へ 第5話
第5話 罠 ~12~ 宏ちゃん、昨日もまた残業だった……。 前は、よく仕事終わりに会って一緒にご飯食べてたのに。 今は、全然会えない……。 本当に残業なのかしら? 残業だってことにして、遊んでるんじゃないの?
もっと読む戻れない、あの夏へ 第4話
第4話 浸食 ~8~ 2日後、宏平から電話がかかってきた。 「え?出張?」 「うん、明後日から、6日ほどね、名古屋まで」 さすがに、携帯から聞こえる宏平の声は少し元気がないように思えた。 「残業続きで、今度は出張だな
もっと読む戻れない、あの夏へ 第3話
第3話 夏の夜の夢 ~6~ ……今日の晩ご飯は何にしようかな? 夕方、結依は”チャイム”での仕事を終えて家に帰る途中だった。 宏平の誕生日をふたりで祝った後、宏平はまた残業ばかりで、なかなか会えない日が続いていた。
もっと読む戻れない、あの夏へ 第2話
第2話 幸せの影に ~4~ 翌日。 「おはようございます!」 「おはよう、結依ちゃん」 「おはようございます、先輩!」 昼前に”チャイム”に入ってきた結依を、マスターと美穂が迎える。 「あ、そうか、今日は美穂ちゃんが
もっと読む戻れない、あの夏へ 第1話
第1話 人形たちの店 ~1~ 「いらっしゃいませ!あ、こんにちは、津雲さん!」 「こんにちわ、ユイちゃん」 店に入ってきた男は、にこやかな笑顔を浮かべて結依に挨拶をすると、カウンターのいつもの席に腰掛ける。 「いつもの
もっと読むマゾロイド 第十話
第十話 しばらくして、ヒナトはアニメ研究会の畳の上で伸びていた。全身精液とおしっこまみれになってぴくぴく痙攣している。 体にはマジックで「屑」「ゴミ箱」「キチガイ」「最低」「精神異常者」と落書きされ、下半身の穴にはゴ
もっと読むマゾロイド 第九話
第九話 クラブ棟の廊下を駆け足で走る一団があった。 「少佐! 完成したって本当か?」 「ふふふ。当然だよ。私が自ら志願した任務に失敗したことがあったかい?このネトラス軍の青いレーザーに! まあチーフの整備した完璧なメカ
もっと読むマゾロイド 第八話
第八話 東屋でヒナトの痴態を見て堪能していた雄介は、周りが騒がしいことに気がついた。 (おお。このおかげでテレビの生中継みたいな感じで遠くでしてた気がしたけど、すぐそばでしてやってたんだよな。さすがに大騒ぎだ) 「まっ
もっと読むマゾロイド 第七話
第七話 そうこうしている内に、ヒナトの姿は木陰に隠れて見えなくなった。だが、問題ない。 ポータブルPADにはヒナトが隠れながら進む姿が鮮明に映し出されている。 (こりゃ便利だ。ヒナトの奴。真面目な顔して、おなってるな
もっと読むマゾロイド 第六話
第六話 雄介は驚きすぎて何も言えなかった。なりたいですと答えるつもりだったのに。 (え?!なんで!そりゃあ、そうだけどなんで!?) あまりにも本心をつかれすぎて、おろおろしている雄介を見て、フレアウルフはほくそ笑む。
もっと読むマゾロイド 第五話
第五話 はぁぅ……。あ!あ!ぅぅう……もっと!もっとおぉ……」 くちゃくちゃと淫らな音を立てて、自分の股間をまさぐっている女の目の前には、ぶ厚い古書が開かれていた。ただ、そこに書かれている文字は、日本語でも英語でもな
もっと読むマゾロイド 第四話
第四話 「ははは!あいつら、完全にヒナトを可愛そうな生き物を見る目で見てたな。本名とかいろいろしゃべったから。あっという間に広まるな。どうするんだ?バカ犬ヒナト」 「はは!何の問題も無いさ!あるとすれば、雄介様と一緒に任
もっと読むマゾロイド 第三話
第三話 「まだかな?……遅い」 黒井雄介は、曇り空の下、公園にたたずんでいた。 いつもらなら、大勢の人でにぎわっている公園だが天気予報で、もうすぐ雨が降るといっていたため、わざわざ出歩く人は少ない。 そのためまった
もっと読むマゾロイド 第二話
第二話 「ああ……。そんな……。」 (うそ……。私……。はじめてなのに……。こんなゴミに!?) ヒナトは逃げ出したいくらい絶望していた。性格が男勝りなヒナトだが、持ってる貞操願望は、普通の女の子と代わりがない。 いや
もっと読むマゾロイド 第一話
第一話 「くそ……!ここにもない……。まいった……」 黒井雄介は、夕暮れの公園の茂みの中を掻き分けていた。目的は自分の財布。あれにはお金だけでなく、定期など、生活の必需品が詰まっているため必死になって探す。 普通なら
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