番外、香苗の事情 たかだか10分ほどの運転が辛かった。ついさっきまで助手席に座っていた充が恋しかった。そして、夢と現実の区別がつかない自分に香苗は戸惑っていた。 充はラブホテルでの出来事を夢、あるいは妄想として忘れる
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放課後の催眠 第十一話
充、家族の事情を知る 『昨日は送っていただきありがとうございました。念のため、こちらの携帯番号とアドレスをお知らせします』 登校中のバスの中で充は香苗にメールを送った。これで印象がよくなれば一石二鳥だが、礼儀正しい青年
もっと読む放課後の催眠 第十話
充、やっと初デートに漕ぎ着ける 明けて水曜日。起きても、なんとなく身体がだるい充だった。無理もない。昨日は静香と絵理を相手に文字通り精根尽き果てるまで交わった。考えてみれば、催眠術を習得してから欲望と好奇心の虜になって
もっと読む放課後の催眠 第九話
充、鬼を引き出す 明けて火曜の昼前、静香からメールが来た。 〈緊急の用があるから昼休みに電話して〉 文面が素っ気ないだけに、ただ事ではない感満載だ。句点さえ打っていない。 「どしたの」 「あのね、相談に乗って欲しいん
もっと読む放課後の催眠 第八話
充、支配者になる 朝起きると静香は隣にいなかった。ドアが開いていて階下からコーヒーの香りが漂ってくる。 「アネキ、おはよう」 一階に下りた充は努めて明るい声で挨拶をする。昨夜の約束を思い出す。自制しないとキッチンに立
もっと読む放課後の催眠 第七話
充、やっとコンドームを使う 「なんだよ~・・・このバッドタイミング・・・」 家に帰るとムクムクとジュニアが復活した。 「まいったなぁ・・・いまさら岸本ん家にも行けないしなぁ・・・」 バッグから取り出したコンドームの小
もっと読む放課後の催眠 第六話
充、コンドームを買って逝く 翌朝、目を覚ましたときには静香は出かけていた。 ダイニングのテーブルには、明日まで父親と一緒に法事で出かけるから食事などの家事は静香と分担するようにという母親が書いた置き手紙がある。 手
もっと読む放課後の催眠 第五話
充、テクニックに磨きをかける 「ごめん。急な用事ができちゃって」 6時ぴったりに充は彩に電話した。 「あっ、いいよ。昼に電話するって言ってたのに、すっぽかされたのかと思って・・・」 「なわけないじゃん」 「ほんとに?」
もっと読む放課後の催眠 第四話
本懐・・・なのか? そして翌日。充は学校へ行って部室の使用許可をとって昼過ぎには水樹を待っていた。 「こんにちは。せんぱい。待たせてすみません」 ちょっと舌っ足らずな声がロリフェイスの水樹にはよく似合っている。 軽
もっと読む放課後の催眠 第三話
あらたな獲物 充が帰りを急いだのは彩のショーツをじっくりと確かめたかったからだ。 ポケットの中にあるそれは、指先で触れてみると蜜で濡れているのがわかる。 バス停で充は指先の匂いを嗅いでみる。かすかなものだが酸味をと
もっと読む放課後の催眠 第二話
充、後催眠を試す 「おはよう」 翌朝、教室に入った充が声をかけると彩の顔に動揺が走った。 「あ・・・おは・・・よう・・・」 彩は目を合わせようとしない。 その頬が赤くなったのを充は見逃さなかった。 「で、内容は確か
もっと読む放課後の催眠 第一話
催眠術がかかっちゃった 悔しかった。 男子なら普通にしていることを、よりによってクラス委員の岸本彩に見つかってしまった。 「とにかく、これは没収。どうするかは後で決めるわ」 「待ってくれよ。それ、借りもんなんだから」
もっと読む幼なじみ
プロローグ 美波がいけないんだ。 そう思いながら俊は突っ立ったまま動かない、いや、動けなくなった美波を見ていた。 これからしなくちゃならないことを考えると身体がすこし震えた。 「服、脱がすよ」 俊がそう言うと美波
もっと読む夢であいましょう 無双編
無双編 プロローグ 「峯さん・・・なに? あっ! きゃ~っ!」 峯俊也にいきなり身体を押された。会社の男性用トイレに押し込まれて相原友梨は叫んだ。 ブチッと糸がちぎれる音がしてスカートのホックが外れる。 怒りと困惑
もっと読む夢であいましょう 純愛悲恋編
純愛悲恋編 プロローグ 「峯さん・・・なにを・・・? ああっ! やめてっ! いやぁっ!」 峯俊也にいきなり身体を押された。会社の男性用トイレに押し込まれて相原友梨は叫んだ。 ブチッと糸がちぎれる音がしてスカートのホッ
もっと読む記憶のカケラ
プロローグ 「ああ・・・だ、だれ? あっ! いやっ! いやぁぁぁっ!」 女が悲鳴を上げる。 気がつけば男に組み敷かれ屹立を挿入されていた。 すでに男は激しく動いており、濡れきった秘肉は屹立を受け入れてしまっている。
もっと読む姉交換
「きゃ~っ! だれっ!」 武彦は理沙にお湯を引っかけられた。 「僕だよ・・・ひでぇなぁ・・・」 「と・・・智宏・・・どして?」 「だって、覗いてもいいって言ったのは姉ちゃんじゃないか」 「そ・・・そうだっけ・・・?」
もっと読むサイの血族2 スピンオフ・もうひとりの隼人
1 「隼人君! なにやってるの!」 「あっ・・・ひろみせんせい・・・えっと、お医者さんごっこだよ・・・」 園の裏手にあるベンチにパンツを脱いだ美菜がしゃがんでいて隼人が局部を覗き込んでいた。 「そんなことしちゃダメ!
もっと読むサイの血族 25
51 「あんたバッカじゃないの? 自分が言ってることわかってる?」 絵実が呆れた声で言った。 あれから隼人も気を失うように眠ってしまい、夜が明けて目を覚ました由美の悲鳴が全員を起こしたのだった。あわてて隼人は由美に「
もっと読むサイの血族 24
50 一陣の旋風のようだった。 気がついたときには「ドサッ」と音を立てて絵実が倒れていた。 蒲郡の夜から五日目。桑名市を通り過ぎて、なにもない田舎道を歩いているときのことだった。 保奈美の快感を送り込まれた亜実と
もっと読むサイの血族 23
49 「すごい一日だったなぁ・・・」 ふかふかのベッドに座って隼人は心底疲れたように言った。 蒲郡にあるテーマパークに併設されたホテルに三人はチェックインした。いや、チェックインという言葉は正確じゃない。フロントで亜
もっと読むサイの血族 22
48 「ほんっとムカつく!」 絵実は早足で歩きながらそう言った。 隼人はそのプリプリと動くヒップを後ろから眺めながらついて行く。 「絵実、そんなに急いだら結界が・・・」 亜実がそれを制すように言う。 「だって・・・
もっと読むサイの血族 21
45 「あれまあ、どうしたんだい?」 泥だらけの服を着ている隼人を見て饅頭屋のお婆さんが言った。 「あっ、境内で足を滑らせちゃって。ちょっと休ませてください」 総門を出てホッとした隼人は疲れを感じてそう言った。「サイ
もっと読むサイの血族 20
44 二日間歩き続けた。 毒気が抜けたというか、すべてを亜希子に注ぎ込んでしまったというか、街行く女に心を奪われることなく隼人は吉野を目指した。単に疲れて欲望が起きなかったと言えばそれまでだが。 その間、隼人は「サ
もっと読むサイの血族 19
41 新しいアイテムを手に入れたと頭の中の声が告げていた。 しかし、どのようなものかは教えてくれない。そのときになったらわかると言うのだ。 どんな能力か楽しみになった隼人は歩を早める。梨花がくれたリストの中にあった
もっと読むサイの血族 18
39 空腹に気づいた隼人は後悔した。 行き当たりばったりで美香と彩を抱いてしまい前後のことを考えていなかった。もう時刻は夕方に近い。今夜の宿を確保しなければならないし、食事もしなければならない。でも疲れのせいか「サイ
もっと読むサイの血族 17
38 嫌な場面に遭遇してしまった。 昨夜、麻衣と過ごした時間が楽しかっただけに隼人はうんざりした気分になった。 あれから意識が戻った麻衣は初体験のことや、梨花との複雑な関係について、いろいろと話してくれた。姉妹のプ
もっと読むサイの血族 16
37 不思議な体験だった。自分の能力をも含めて世の中には裏というか底知れぬものがあるのだと思った。貴重な体験だが夢のようにも感じる。隼人は黙々と歩き続けた。 島田市に着いたのは日が暮れてだった。昔は東海道の要所として
もっと読むサイの血族 15
36 翌朝早く隼人は杏奈の家を出た。そうしないと長居してしまいそうだった。頭の中の声も「急げ」と告げていた。それに、もっと女を抱かなければ修行にならないらしい。隼人は島田というところを目指した。なぜなら梨花が渡したメモ
もっと読むサイの血族 14
33 「ちょっと待ちな」 凄味を利かせた声が背後から聞こえた。 コンビニで飲み物を買って出てきた隼人に女が声をかけたのだ。 振り向いてみると自動ドアの脇でウンコ座りをしている。脱色した髪は根本が黒くプリン状態、いか
もっと読むサイの血族 13
31 「あなた、お母さんとなにしたのよ!」 キッチンで一緒に朝食の支度をしている隼人と服部早苗を見て奈緒が叫ぶように言った。 ひと目で濃厚な関係を結んだのがわかるほど二人が漂わせる雰囲気は親密なものだった。 いや、
もっと読むサイの血族 12
29 ひと休みした隼人は結花と奈緒を屋内まで運んだ。 庭に面するロビーに服部早苗がふたりの寝床を用意していた。 「どうぞ、湯浴みを」 服部早苗に言われて、汗と体液でベトベトになった身体に隼人は気づいた。 「驚きまし
もっと読むサイの血族 11
27 「どうして? あたしは嫌!」 学校から帰ってきた奈緒はそう叫んだ。 特徴のあるセーラー服姿でラクロスのラケットにバッグをぶら下げている。腰のところで巻き上げているのか、スカートはかなり短く膝上から15センチくら
もっと読むサイの血族 10
25 「あのさ、不思議に思うんだけど・・・」 「なにが?」 「僕が『サイ』をもっと別なことに使えば大変なことになると思うんだ」 「どういうこと?」 「たとえば、この場所。見ず知らずの人の部屋を使ってる。ちょっと探したら高
もっと読むサイの血族 9
23 「ただいま~。あら、お客さんなの?」 見慣れぬスニーカーを見つけたからか、玄関から若くて元気な声がした。 老婆の話を聞きはじめてから1時間ほどが経っていた。 「おかえり、結花。こっちへおいで」 「いらっしゃいま
もっと読むサイの血族 8
22 「行っちゃうんだね・・・」 荷物をまとめる隼人を見て南川琴音が言った。 「うん。琴音と一緒になるためには力を完全なものにしなきゃならない。そうしないとサイの一族として生きられないからね。琴音のために僕は行くんだ」
もっと読むサイの血族 7
19 隼人は服を着て南川琴音の傍らに座った。 目を覚ますのを見届けてから出ていくつもりだった。 もし目を覚まさなかったら雄大に助けを求めるしかない。それは旅の終わりを意味している。雄大と葉月の力を借りた時点で跡継ぎ
もっと読むサイの血族 6
17 品川には1時間とちょっとで着いた。 海の方の出口と南川琴音に聞いていたので港南口にまわる。 真新しいビルが建ち並ぶ無機質な街だった。 チェーン展開をしているコーヒーショップに入りエスプレッソを頼んだ。 席
もっと読むかけられて
きゃっ・・・なにこれ。身体が動かない・・・ ダメだよ、和也。そんなことしちゃ・・・やだ・・・やだったら・・・ あっ・・・眼がコワイよぉ・・・ ダメ・・・あたしおっぱいが感じるの・・・ブラの上からでも・・・ダメだっ
もっと読むサイの血族 5
12 「梨花さん、ちょっと学校に用事があるから行ってくるけど、また戻ってくるから」 そう言い残して隼人はリカを出る。 長谷川恭子にショーツを返さなければならない。コレクションくらいの気持ちだったが、雄大の話を聞いてか
もっと読むサイの血族 4
11 「ここのコーヒーすごくおいしいんだ」 隼人は南川琴音にそう言った。 「泡立ってるね」 南川琴音はカップを覗き込んで言う。 「エスプレッソだよ。高圧で抽出するから濃いんだけど、慣れるとやめられない。イタリアでは食
もっと読むサイの血族 3
10 旅支度と言ってもたいしたものではない。着替えと日用品をバッグに入れればお終いだった。 雄大に別れの挨拶をして隼人は家を出た。でも、どうしたらいいのかわからなかった。空腹に気づき駅前にあるマクドナルドに入った。ビ
もっと読むサイの血族 2
7 「休学?」 「はい。父の手紙も持って来ました」 職員室の一角。長谷川恭子の机の前で隼人は手紙を差し出した。 「いつから?」 「今日からです。家庭の事情があって」 「ずいぶん急なのね。事情って・・・」 長谷川恭子は
もっと読むサイの血族 1
0 姉である葉月の焦点を結んでいない眼を見ながら隼人は脇の下に汗が流れるのを感じていた。 「うん、初めてにしては力は強そうだな」 隼人に手をかざしながら、父親の斎部雄大が満足そうに言う。 「ほ・・・ほんとに・・・」
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