第1部 第9話 前編 数日後。 王宮、クラウディアの私室。 「よろしいですか、クラウディア様?」 ノックの音と共に、ドアの外から声が聞こえた。 その声の主を彼女が誤るはずがない。彼女の魔術の師、魔導長のピュラだ。
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堕楽の家 第4話
沙奈、ふたたび 注文した装置が届くまでの間、俺は美奈と恭子おばさんとのセックスをたっぷりと楽しむことにした。 時に俺の家で、そして、本当に時々美奈たちの家で。 もちろん、沙奈に気づかれないようにしながらだけど。
もっと読む堕楽の家 第3話
第3話 恭子 「あんたたちっ、またシンゴをいじめたねっ!」 「うわっ、サナがきたぞ!にげろっ!」 「こらっ、まちなさいよっ!」 「だれがまつかっての!このかいりきおんな!」 「なによーっ!」 「うわっ、サナがおこったぞ!
もっと読むヒミツの購買部 梓
- 梓 - 「あーずーさーちゃん!一緒にお弁当食べよ!」 いつものように、お気楽な調子で梢がやってくる。 彼女、高崎梢(たかさき こずえ)と、あたし、伊東梓(いとう あずさ)とはこの学園の中等部の頃からの腐れ縁だ。
もっと読む堕楽の家 第2話
第2話 沙奈 「ああっ、イイッ!気持ちいいよっ、お兄ちゃん!」 俺にぎゅっと抱きつき、自分で腰を動かしている美奈。 それが、俺のチンポをぐいぐいと締め付けてくる。 最初のうちは痛がっていた美奈も、今は純粋に気持ちよ
もっと読むヒミツの購買部 梢
- 梢 - 「うーんっ、風が気持ちいいーっ!」 ぐっと伸びをした私の頬を初夏の清々しい風が撫でていく。 もう、桜はすっかり散ってしまったけど、枝には青々とした葉が伸びて、緑のトンネルを作っていた。 ところどころ、柔
もっと読む堕楽の家 第1話
第1話 美奈 「これは、本当……なわけ、ないよなぁ」 俺は、パソコンの画面とにらめっこしながら呟いていた。 深夜、エロサイトや裏物のDVDなんかを売っているサイトをぼんやりとみて回っていたときのことだ。 ”これひと
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 5
第1部 第8話 5 翌日。 「それでは、私はこれで護衛の任務を交替させていただきます、クラウディア様」 「ええ。お疲れさま、フレダ」 「はっ!」 直立不動の姿勢で敬礼をすると、フレデガンドはクラウディアの前を辞す。
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 4
第1部 第8話 4 また……あの夢だ……。 気がつけば、フレデガンドはまたあの空間にいた。 目の前でマクシミリアンとエルフリーデが抱き合って口づけを交わしていた。 そればかりではない。この日はエルフリーデの服が大
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 3
第1部 第8話 3 フローレンスの街、フラウデンブルグ伯爵の屋敷。 「お父様、ただいま戻りました」 「おかえり、ジュスティーナ」 読んでいた本から視線を上げ、屋敷に戻ってきた愛娘を見て、現在の当主であるオットーは目を
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 2
第1部 第8話 2 「何かあったの、フレダ?」 その日、護衛の任に就くために参上したフレデガンドの様子がおかしいことにクラウディアはすぐ気付いた。 心なしか表情が暗く沈んでいるし、その周囲の空気までもがぴりぴりと張り
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 1
第1部 第8話 1 2週間後。 シトリーが予想していたのより数日遅れて、騎士団がようやく邪教討伐から王都に戻ってきた。 討伐に成功した旨は、一足早く早馬で知らされていたため、凱旋ムードの中、騎士団は都に迎え入れられ
もっと読む黄金の日々 第1部 第7話 後編
第1部 第7話 後編 教会、アンナの部屋。 (なんだって?あの特務室の女がリディアの部屋を?) 午前中のうちに早速、シトリーにピュラから報告が入る。 (はい。昨夜、リディアの部屋の中を捜索していたようです) (なぜだ
もっと読む黄金の日々 第1部 第7話 前編
第1部 第7話 前編 フローレンスの街。魔導院、王都特務室。 王都特務室は、都で発生する様々な事件や犯罪、特に、魔法や魔物、精霊などの関わる案件を解決するための部門である。今の世界でいえば、警察のような役割を担ってい
もっと読む馴奴 五
「それでは、中間テストの時間割ができたので配布しますね」 担任の木下佐知子(きのした さちこ)はプリントされた時間割を配布していく。 「じゃ、きょうのホームルームは終わり。みんな頑張って勉強するのよ」 そう言って佐知
もっと読む黄金の日々 第1部 第6話 後編
第1部 第6話 後編 都で、教会のスキャンダルから大主教が辞任した数日後のこと。 王国騎士団からなる邪教討伐隊が、ようやくキエーザの村にたどり着いたのだった。 キエーザから都までの行程を少人数で移動していたシトリー
もっと読む黄金の日々 第1部 第6話 前編
第1部 第6話 前編 朝、フローレンスの街、スラム。 「そこのあなた。ちょっといいですか?」 そう呼び止める声に、仕事を終えてようやく帰ってきたスザンナの足が止まった。 振り向くと、聖職者の衣装に身を包んだ金髪の女
もっと読む結婚相談所へようこそ???
さあ、今日も元気にお仕事始めましょ! あ、自己紹介が遅れたわね。わたしの名前は、アサオニ ココア。漢字で書いたら、麻鬼 心亜ってなるんだけど、ま、テキトーに決めた名前だから。で、わたしは、このアサオニ結婚相談所の経営
もっと読む高野聖異聞
おや、あんたは馬にされてしまったのかね。 なに、驚かんでもええ。 猿が喋るわけがない? そう言うおまえさんも姿は馬でないか。 それに、別に言葉を話しておるわけではないよ。なんというか、声に出さずともわかるんんじ
もっと読む黄金の日々 第1部 第5話 リディア
第1部 第5話 リディア 部屋のドアをノックする音が聞こえた。 わたしは、読んでいた魔導書から顔を上げる。 誰が来たのかわからないけれど、やっぱり人と顔を合わせるのは気が重い。でも、そう言ってもいられない。 わた
もっと読む黄金の日々 第1部 第5話 シトリー
第1部 第5話 シトリー 魔導院に数ある塔の一室。本ばかりで、何の飾りもない殺風景な部屋の中で魔導書を読み耽る、黒のローブに身を包んだひとりの少女。 年の頃は、17、8といったところだろうか。やや短めの灰色の髪が落ち
もっと読む黄金の日々 第1部 第5話 視点選択
第1部 第5話 視点選択 小さい頃からひとりぼっちだった。 村の人たちは誰も私の相手をしてくれなかった。すべては私が悪いのはわかっていた。 父さんも母さんも、濃い茶色の髪に黒い瞳なのに、灰色の髪に青い瞳のわたしがい
もっと読む黄金の日々 第1部 第4話 後編
第1部 第4話 後編 目を閉じると、今でも母の眩しい笑顔がまぶたの裏に浮かんでくる。 限りない愛情を自分に注いでくれた母。そんな母は、よく神に祈りを捧げていた。 自分が聖職者になったのも、きっと、毎日神に向かって祈
もっと読む黄金の日々 第1部 第4話 前編
第1部 第4話 前編 ヘルウェティアの都、フローレンス。 朝早くに教会を訪れたのは、王国騎士団に所属するひとりの女騎士。そして、その後ろに従っているのは、ふたりの少女。 女騎士は、その同行者を教会の者に引き渡す。
もっと読む馴奴 四 後編 双花競艶
後編 双花競艶 「さあ、どうするの、四宮さん?」 栗原を先輩と認める。そんな屈辱的なことはない。 しかし、そうしないと竜泉寺の人形にはなることはできない。 それに、一度人形として認めてもらえば、その後で立場を逆転さ
もっと読む馴奴 四 後編 折花攀柳
後編 折花攀柳 「さあ、どうするの、四宮さん?」 栗原を先輩と認める。そんな屈辱的なこと、できるわけがない。 「そんなことっ、できるはずがありませんわ!」 「そう?じゃあ、この話はこれっきりね。ずっとそれで自分を慰めて
もっと読む馴奴 四 前編
前編 落花狼藉 「なあ、最近、栗原のやつ変わったと思わねーか?」 「思う思う!あいつ、あんなに美人だったっけ?」 「いや、前は全然ぱっとしない感じだったぜ」 朝、教室の中で男子たちの話す声が聞こえる。 「そうだよなぁ。
もっと読む馴奴 三
「よし。じゃあ、タイムを計るぞ、今村」 顧問の杉本先生が、ストップウォッチを構え、手を上にあげる。 「はい、先生」 少し緊張した面持ちで頷く、競技用の青いショートパンツにランニングシャツ姿の少女。髪をショートにした、
もっと読むあに、いもうと あに、いもうと……
東京から離れた、ある田舎町にふたりの兄妹が住んでいた。兄は犬坂宗太(いぬさか そうた)、妹は犬坂玲子(いぬさか れいこ)という名だった。犬坂の家は裕福ではなかったし、代々、里の人間からも疎まれていた家だった。 ふたり
もっと読む黄金の日々 第1部 第3話 後編
第1部 第3話 後編 猫は、本来この世の生き物ではない。こことは違う、どこか別世界から来た生き物である。 そういう考えが生まれたのはいつ頃であったのか、もはや判然としない。 この物語の時代よりもずっと後に書かれた聖
もっと読む黄金の日々 第1部 第3話 前編
第1部 第3話 前編 「都に、ですか?」 唐突に、都に行くと言い出したシトリーに、アンナは訝しげな表情を浮かべる。 「そうだ。ついでに、この村の人間には囮として本物の邪教徒になってもらう。お前にも手伝ってもらうぞ、アン
もっと読む黄金の日々 第1部 第2話
第1部 第2話 「そんな、何でエルがここに?」 一階の入り口近くに立つ、栗色の髪の女騎士の姿を見下ろしながら、半ば呟くようにアンナが言う。 「あの女を知っているのか、アンナ?」 「はい。エル、エルフリーデは、私の幼なじ
もっと読む黄金の日々 第1部 第1話
第1部 第1話 主が、アンナのもとに来た日の夜。 え?これは? アンナは、またあの夢の中にいる自分に気付く。 目の前には、いつもの、穏やかな光を湛えた金色の瞳。 私のもとに来て下さったというのに、夢の中にも現れ
もっと読む黄金の日々 第1部 プロローグ
第1部 プロローグ ここは、大陸でも最古の歴史を誇るヘルウェティア王国。その国境付近、山岳地帯の中腹にある閑静な農村キエーザ。200軒近くの家が集まる集落の周囲には放牧地が広がり、おそらく、季節さえ良ければ淡い緑に覆わ
もっと読む犬坂長者の物語 後日談
後日談 全嶽の一件があってからというもの、犬坂の家では災厄続きであった。 まず、犬坂家の生命線とも言える泉の水が完全に涸れてしまった。 そして、あの年以来、田畑は凶作続きで、犬坂の家運は急速に傾いていった。 犬坂
もっと読む犬坂長者の物語 本編
本編 昔、とある山里に、犬坂長者と上杉長者という、ふたりの大金持ちが住んでおった。犬坂長者も上杉長者も、広大な田畑を持ち、多くの使用人を抱えて、「西の犬坂、東の上杉」と呼ばれて、それはそれは羽振りが良かった。 特に、
もっと読む馴奴 二 後編
後編 お薬はお口で…… 火曜日。 佐知子が待ちわびた、竜泉寺の検診の日がやってきた。 由佳の触診のおかげで、なんとかこの日まで頑張れたと佐知子は信じていた。 先週、由佳の触診の後、佐知子が気付いたときにはもうだい
もっと読む馴奴 二 前編
前編 検診は裸で…… 「ふう、今日はこのくらいにしておこうかしら」 木下佐知子(きのした さちこ)は放課後、整理していたファイルを閉じると軽く肩を揉みほぐす。 もう、3階にある国語科準備室には夕日が射し込んできていた
もっと読む教室のハナコちゃん
「よし!解析できたぞ!」 僕は、コンピューターが弾き出した結果に躍り上がる。 「やっぱり、魂は実際に存在するんだ!」 僕が解析したのは、人間の魂の構造。半年かけて集めたデータをもとに、ようやくそれに成功したっていうわ
もっと読む馴奴(じゅんど)
始業式の後のホームルームが終わり、皆が一斉に立ち上がる。家に帰る者、早くも部活に行く者、うちの学校は2年から3年になるときはクラス替えがないので、教室の中の雰囲気は去年までと同じ、見慣れた放課後の空気に包まれている。
もっと読むかくれんぼ
「りゅーたクン、みぃつけた!」 頭上から降ってくるように、聞き慣れた、透明感のある声が聞こえた。植え込みの陰にしゃがんでいた龍太が見上げると、律子の顔が龍太の方を覗きこんでいた。 「みぃつかった」 龍太がそう答えると
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アイロン 「沙紀、だよな?」 「うん、そうだよ。兼一クン」 大きく開いた目を潤ませて沙紀が頷く。 その沙紀は昨日元に戻したはずだ。しかも、その状態だったのはほんの少しの間だけだし。 それに、なんか雰囲気が昨日と違う
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洗濯糊 後編 「沙紀、ほら、お茶でも飲んで」 「なんやねん。ゴマ摺ってもサービスせえへんで。次からはきっちり金取るさかいにな」 「わかったわかった。まあ、これでも飲んで落ち着いて」 「しゃあないな。もろうとくわ」 俺か
もっと読むお洗濯しましょ! 洗濯糊 前編
洗濯糊 前編 翌日、目が覚めたらもう昼過ぎだった。 昨夜、沙紀はあれから本当に空が明るくなるまで寝させてくれなかった。 しかも、果てていたはずの優紀も途中から復活してきたもんだからたまったもんじゃない。経験値の
もっと読む悪魔の流儀 倭文エンド
倭文エンド そうだよな、さっき、30体近い悪魔を瞬時に倒した綾の力。あれなら、きっと俺の力になってくれるに違いない。 倭文の戦力がいったいどれほどのものか、知れたもんじゃない。なにしろ、バティンのような上級悪魔を送り
もっと読む悪魔の流儀 大門エンド
大門エンド 「やっぱりダメだ」 「大門様!」 「おまえが俺の下僕だと言うのならなおさらだ。おまえたちを守るのは俺の役目だ」 「し、しかしっ!」 必死の形相で食い下がろうとする綾。しかし、綾にはやってもらわなければならな
もっと読む悪魔の流儀 選択肢
選択肢 大門邸 冴子の寝室 意識を失ったままの冴子をベッドに寝かせると、綾は俺たちの方に振り向く。 「出血は止まりましたし、命には別状はないと思います」 「そうか」 「でも、しばらくは安静にしておかないと」 「ああ」
もっと読む悪魔の流儀 第10話後編
第10話 後編 その、狂乱の宴はいつ果てるとも知れなかった。 「んはあああああぁっ!たっ、武彦さんっ!」 俺に跨ってよがり声をあげている幸。 俺は、もう何回射精しただろうか?それでも、俺のモノは相変わらず勃ったまま
もっと読む悪魔の流儀 第10話前編
第10話 前編 大門の寝室 土曜日 夕方 目が覚めたら、心配そうに俺の顔をのぞき込んでいる梨央のやつと目が合った。 「うん?り、梨央?」 「あっ、ご主人様っ」 「大門様っ」 「局長っ」 梨央の後ろから、部屋に控えて
もっと読む悪魔の流儀 第9話後編
第9話 後編 ……早くっ!大門様のところに! 夜の街を走りながら、私は携帯を取り出す。 それは昨日、大門様から渡されたもの。 私は、携帯を操作し、GPSで大門様のいる場所を探す。 「なによっ!結構遠いじゃない!」
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