※本作品は『悪徳の栄える街で―洗脳敗北した女捜査官達―』の二次創作です [目次] (1)惑星フェルミエールの日常 (2)宇宙海賊アカリ (3)ヒーロー参上:警察の日常 (3-1)警察内部、Side:テルミナス (3-
もっと読む「悪堕ち」
黄金の日々×悪魔の流儀
※このお話には、『黄金の日々』のネタバレがかなり含まれますのでご注意ください。 ――地上のはるか上空。 本来なら、人間の世界から見えない異空間に隠れているはずの天界の門が剥き出しにされていた。 そして、その手
もっと読む黄金の日々 第2部 第22話
第2部 エピローグ 審判の時 「あっ! シトリー様!」 「シトリー様! ご無事でしたか!?」 「よかった、戻って来られたのね……」 シトリーが目を開くと、メリッサとフィオナが造り上げた森の中の、本陣としている幕屋のなか
もっと読む黄金の日々 第2部 第21話
第2部 第21話 神聖王国の巫女姫 皆のいる天幕にシトリーが姿を見せたのは、それからさらに1日が経ってからだった。 「大丈夫ですか、シトリー様?」 「ああ、もう大丈夫だ。おまえたちにも迷惑をかけてすまなかったな」 「そ
もっと読む黄金の日々 第2部 第20話
第2部 第20話 神の怒り その後、シトリーたちはしばらくニップル城に留まり、捕らえていた天使たちを堕としてから侵攻を再開した。 イストリアに入ってからも各城塞は神聖魔法のバリアーと天界軍によって守られていたが、シト
もっと読む黄金の日々 第2部 第19話
第2部 第19話 饗宴 クラウディアの報告にもあったように、テオドーラは現在のイストリア王の妹にあたる。 成人の後にモイーシア王の妃となった彼女は、両国の同盟の象徴ともいえる存在だった。 クラウディアの報告によると
もっと読む黄金の日々 第2部 第18話
第2部 第18話 残党狩り アブディエルの部隊の壊滅後、アーヤたちがどうなったかというと……。 結局、追撃を振り切ってエリアナの分隊に合流できたのは、アーヤも含めて100名ほどだった。 「そんなっ……では、隊長も副隊
もっと読む黄金の日々 第2部 第17話
第2部 第17話 殺戮の天使 ――数日後。 「姉さまの囚われている場所がわかったというのは本当ですかっ、隊長!?」 どこで聞きつけたのか、アーヤが息せき切って駆け込んできたとき、幕屋の中ではアブディエルとイェキエルが
もっと読む黄金の日々 第2部 第16話
第2部 第16話 小休憩:ニーナのお食事 あの後、それまでの連日の責めによる肉体的、精神的疲労のためか完全に意識を失ったサラをベッドのある部屋まで運んで寝かせてから、シトリーも自室に戻って休息を取った。 悪魔ではある
もっと読む黄金の日々 第2部 第15話
第2部 第15話 砕けた希望 ――翌朝。 「どんな感じだ?」 「やっぱり……心の中に入れないですね……」 シトリーが首尾を訊くと、ニーナは力なく首を振る。 「でも……私が、中に入ろうとするのを弾く力は……確かに弱くな
もっと読む黄金の日々 第2部 第14話
第2部 第14話 破綻の予感 ――翌朝。 シトリーが牢に行くと、ニーナはまだ頑張っていた。 淡い光に包まれたサラを、真紅に輝く瞳で見つめている。 しかし、ただでさえ赤みを帯びた目が、真っ赤に充血しているように見え
もっと読む黄金の日々 第2部 第13話
第2部 第13話 護りの光と、折れない心 ――翌日。 「姉さま……」 あの森を見下ろして、アーヤは唇を噛む。 あの後、部隊に合流した彼女は、直ちに数人の仲間と共にあの森に引き返した。 だが、そこに姉はいなかった。
もっと読む黄金の日々 第2部 第12話
第2部 第12話 翼を得た者、そして、失われた翼 ――10日後。 ラドミール城塞を囲む天使たちは、攻略の糸口を掴めないでいた。 なにしろ、魔界の軍勢は砦に籠もったまま守りを固めて打って出てくることはない。 周囲を
もっと読む黄金の日々 第2部 第11話
第2部 第11話 天より襲い来る者 「あれが、イストリアの国境を守るニップルの城ですよ」 「あの光は……またあの障壁ね」 眼下に海を見渡す高台に現れた魔界の大軍勢。 その先頭に立ち、モイーシアとイストリアの国境に建つ
もっと読む黄金の日々 第2部 第10話
第2部 第10話 新たなる影 翌々日、アナトの意識が戻ったと聞いてシトリーはその天幕を訪れた。 「倒れたと聞きましたけど、大丈夫ですか?」 この数日のことなど素知らぬ顔で挨拶すると、アナトは勢いよく起き上がってシトリ
もっと読む黄金の日々 第2部 第9話
第2部 第9話 リディアの決意と、エミリアの覚悟 ――そこは、天空遙かなる、さらにその上。 雲の端に立ち、下界を見つめるひとりの男。 黒髪を僅かに風に揺らし、その淡い色の瞳はじっと下の方を凝視していた。 白を基調
もっと読む黄金の日々 第2部 第8話
第2部 第8話 シトリー死す!? モイーシアとの決戦は、シンシアの立てた作戦通りとなった。 エネズの近郊にある平原で、ヘルウェティア・魔界軍とモイーシア軍は激突した。 実際、モイーシアの誇る重鉄騎兵の突撃は凄まじか
もっと読む黄金の日々 第2部 第7話
第2部 第7話 進撃開始 そして、ヘルウェティアの軍団を含めた魔界の軍勢がフローレンスを出立して10日後。 シトリーたちが世界樹の森の近くまで来ると、遠目に見てもそれとわかるほどに世界樹の葉は茶色く色褪せ、天地創造か
もっと読む黄金の日々 第2部 第6話
第2部 第6話 シトリーの帰還 ヘルウェティアの都、フローレンス。 久方ぶりに王宮に戻ってきたシトリーは、まずは報告と復命のためにアナトの前に参上した。 クラウディアを筆頭とする、その場に同席している面々も久しぶり
もっと読む黄金の日々 第2部 第5話
第2部 第5話 ”つまみ食い”/p> 「……なんでっ!?体がっ、動かない!?これって……どういうことなのっ!?おまえはいったい、何者なのっ!?」 世界樹の洞に、甲高い声が響く。 声の主は、エル
もっと読む黄金の日々 第2部 第4話
第2部 第4話 堕ちていく森 世界樹の森で、シトリーがフィオナを下僕にした、同じ頃。 ここ、ヘルウェティアの都フローレンスでは……。 「アナト様、飲み物をお持ちしました」 アナトの部屋に入っ
もっと読むLLL 後編
後編 レオノーレと亮司が誘拐されてから、一週間後。 自宅で半ば放心状態だった蓮華の元に、レオノーレが見つかったという連絡がきた。 「……!」 蓮華は焦る心そのままに、レオノーレを保護した警察署へと向かう。 そして
もっと読むLLL 前編
前編 来陸市のある市街地。普段なら閑静な住宅街である筈のそこは、現在は悲鳴と怒号、そして土煙がもうもうと立ちこめる地獄と化していた。 その地獄の中心地で、一体の怪人が雄叫びをあげていた。 筋肉が冗談のように隆起した
もっと読む黄金の日々 第2部 第3話
第2部 第3話 そして、悪魔の巫女へ 薄暗い世界樹の洞の中で、フィオナは力なく壁に凭れていた。 私は、何日の間こうしているんだろう? 3日?……いや、4日? そんなの、もう、どうでもいいわ……。 だって、私には
もっと読む黄金の日々 第2部 第2話 後編
第2部 第2話 後編 絶望の狂宴 それから、次の日も、またその次の日も、フィオナは悪魔の相手をし続けた。 彼女の思った通り、何度犯され、どれだけ快感を感じさせられても、それが悪魔への憎しみを和らげることはなかった。
もっと読む黄金の日々 第2部 第2話 中編
第2部 第2話 中編 囚われの巫女 「ん……んん……んふ……ん……」 演説を終えて、世界樹の洞に戻ったフィオナを出迎えたのは、くぐもった呻き声だった。 もちろん、あの悪魔の声ではない。 もっとか細く、高い声。 「ち
もっと読む黄金の日々 第2部 第2話 前編
第2部 第2話 前編 世界樹の森 ヘルウェティア、西の国境付近、世界樹の森。 それが世界樹の森であることは、遠目にここを眺めた時に見えた巨木の偉容からすぐにわかった。森の中央に聳えるその樹は他のどの樹木よりも高く、森
もっと読む黄金の日々 第2部 第1話
第2部 第1話 動乱の始まり ヘルウェティアの都、フローレンス。 市街の西門広場に、大勢の人が集まっていた。 その民衆を前に、市壁の上に立っている、どこかまだあどけなさの残る顔立ちの若い女。 聖職者の正装をして黄
もっと読む黄金の日々 第2部 プロローグ
第2部 プロローグ それは、突然のことだった。 北と南、西の辺境から妖魔の大軍が突如現れて周辺の国々を蹂躙したのだ。 それだけではない、北と南の蛮族もそれに呼応するように攻め込んできた。 もちろん、妖魔に攻め込ま
もっと読む黄金の日々 第2部の前に
第2部の前に 第1部のあらすじ 魔界で、退屈を持て余しながらも下僕の女悪魔たちを相手にだらだらと日常を過ごしていたシトリーは、ある日、魔界の上層部からの呼び出しを受けた。宮殿に赴いたシトリーは、その場で人間界への潜入工作
もっと読む黄金の日々 第1部 エピローグ
第1部 エピローグ ヘルウェティアの王宮、広間。 意識を失って床に倒れているシトリーと、クラウディア、リディア、ピュラ、シンシア、フレデガンドの5人の女たち。 それを護衛するように取り囲んでいるのは、エルフリーデと
もっと読む黄金の日々 第1部 第9話 後編
第1部 第9話 後編 「お初にお目にかかります、女王様。僕の名はシトリー。しがない悪魔です。本日はこの国をいただきに参上しました」 自らシトリーと名乗り、大仰に頭を下げる黒髪の悪魔。 しかし、慇懃無礼とでも言うのだろ
もっと読む黄金の日々 第1部 第9話 前編
第1部 第9話 前編 数日後。 王宮、クラウディアの私室。 「よろしいですか、クラウディア様?」 ノックの音と共に、ドアの外から声が聞こえた。 その声の主を彼女が誤るはずがない。彼女の魔術の師、魔導長のピュラだ。
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 5
第1部 第8話 5 翌日。 「それでは、私はこれで護衛の任務を交替させていただきます、クラウディア様」 「ええ。お疲れさま、フレダ」 「はっ!」 直立不動の姿勢で敬礼をすると、フレデガンドはクラウディアの前を辞す。
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 4
第1部 第8話 4 また……あの夢だ……。 気がつけば、フレデガンドはまたあの空間にいた。 目の前でマクシミリアンとエルフリーデが抱き合って口づけを交わしていた。 そればかりではない。この日はエルフリーデの服が大
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 3
第1部 第8話 3 フローレンスの街、フラウデンブルグ伯爵の屋敷。 「お父様、ただいま戻りました」 「おかえり、ジュスティーナ」 読んでいた本から視線を上げ、屋敷に戻ってきた愛娘を見て、現在の当主であるオットーは目を
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 2
第1部 第8話 2 「何かあったの、フレダ?」 その日、護衛の任に就くために参上したフレデガンドの様子がおかしいことにクラウディアはすぐ気付いた。 心なしか表情が暗く沈んでいるし、その周囲の空気までもがぴりぴりと張り
もっと読む黄金の日々 第1部 第8話 1
第1部 第8話 1 2週間後。 シトリーが予想していたのより数日遅れて、騎士団がようやく邪教討伐から王都に戻ってきた。 討伐に成功した旨は、一足早く早馬で知らされていたため、凱旋ムードの中、騎士団は都に迎え入れられ
もっと読む黄金の日々 第1部 第7話 後編
第1部 第7話 後編 教会、アンナの部屋。 (なんだって?あの特務室の女がリディアの部屋を?) 午前中のうちに早速、シトリーにピュラから報告が入る。 (はい。昨夜、リディアの部屋の中を捜索していたようです) (なぜだ
もっと読む黄金の日々 第1部 第7話 前編
第1部 第7話 前編 フローレンスの街。魔導院、王都特務室。 王都特務室は、都で発生する様々な事件や犯罪、特に、魔法や魔物、精霊などの関わる案件を解決するための部門である。今の世界でいえば、警察のような役割を担ってい
もっと読む黄金の日々 第1部 第6話 後編
第1部 第6話 後編 都で、教会のスキャンダルから大主教が辞任した数日後のこと。 王国騎士団からなる邪教討伐隊が、ようやくキエーザの村にたどり着いたのだった。 キエーザから都までの行程を少人数で移動していたシトリー
もっと読む黄金の日々 第1部 第6話 前編
第1部 第6話 前編 朝、フローレンスの街、スラム。 「そこのあなた。ちょっといいですか?」 そう呼び止める声に、仕事を終えてようやく帰ってきたスザンナの足が止まった。 振り向くと、聖職者の衣装に身を包んだ金髪の女
もっと読む黄金の日々 第1部 第5話 リディア
第1部 第5話 リディア 部屋のドアをノックする音が聞こえた。 わたしは、読んでいた魔導書から顔を上げる。 誰が来たのかわからないけれど、やっぱり人と顔を合わせるのは気が重い。でも、そう言ってもいられない。 わた
もっと読む黄金の日々 第1部 第5話 シトリー
第1部 第5話 シトリー 魔導院に数ある塔の一室。本ばかりで、何の飾りもない殺風景な部屋の中で魔導書を読み耽る、黒のローブに身を包んだひとりの少女。 年の頃は、17、8といったところだろうか。やや短めの灰色の髪が落ち
もっと読む黄金の日々 第1部 第5話 視点選択
第1部 第5話 視点選択 小さい頃からひとりぼっちだった。 村の人たちは誰も私の相手をしてくれなかった。すべては私が悪いのはわかっていた。 父さんも母さんも、濃い茶色の髪に黒い瞳なのに、灰色の髪に青い瞳のわたしがい
もっと読む黄金の日々 第1部 第4話 後編
第1部 第4話 後編 目を閉じると、今でも母の眩しい笑顔がまぶたの裏に浮かんでくる。 限りない愛情を自分に注いでくれた母。そんな母は、よく神に祈りを捧げていた。 自分が聖職者になったのも、きっと、毎日神に向かって祈
もっと読む黄金の日々 第1部 第4話 前編
第1部 第4話 前編 ヘルウェティアの都、フローレンス。 朝早くに教会を訪れたのは、王国騎士団に所属するひとりの女騎士。そして、その後ろに従っているのは、ふたりの少女。 女騎士は、その同行者を教会の者に引き渡す。
もっと読む黄金の日々 第1部 第3話 後編
第1部 第3話 後編 猫は、本来この世の生き物ではない。こことは違う、どこか別世界から来た生き物である。 そういう考えが生まれたのはいつ頃であったのか、もはや判然としない。 この物語の時代よりもずっと後に書かれた聖
もっと読む黄金の日々 第1部 第3話 前編
第1部 第3話 前編 「都に、ですか?」 唐突に、都に行くと言い出したシトリーに、アンナは訝しげな表情を浮かべる。 「そうだ。ついでに、この村の人間には囮として本物の邪教徒になってもらう。お前にも手伝ってもらうぞ、アン
もっと読む黄金の日々 第1部 第2話
第1部 第2話 「そんな、何でエルがここに?」 一階の入り口近くに立つ、栗色の髪の女騎士の姿を見下ろしながら、半ば呟くようにアンナが言う。 「あの女を知っているのか、アンナ?」 「はい。エル、エルフリーデは、私の幼なじ
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