皆様、初めまして。 私は吉野葉月と申します。 今は午前七時、もう彰矩様を起こす時間です。 彰矩様は、私の主であり、この屋敷の持ち主であられます。 いつものようにノックしてからお部屋に入ります。 「彰矩様、おはよ
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桜の園 第一話 観桜の宴
第一話 観桜の宴 満開の桜並木に囲まれた坂道を学生達を満杯に詰め込んだスクールバスが登ってきた。バスはヨーロッパ調の重厚な装飾の校門の前でスピードを緩めると、古びたバス停の前で車体をきしませ重たげに停車した。 開いた
もっと読むボクの『おにいちゃん』
1.頼りない保護者・・・ 「おにいちゃん、いいかげんに起きてったら!」 全然起きようとしないおにいちゃん。しょうがない、いつものヤツだ。でも今日はいつもより気合が入っている。 「フライング・エルボー!」 「ぎょえ~!」
もっと読むMAAM 辿り着けない頂上
辿り着けない頂上~ウェイトレス加奈子~ 「いらっしゃいませ」 恭一が中に入るとすぐにウェイトレスが来る。恭一の顔を見ると「あ」と小さく声を出し、すぐににこにこと親しげな笑みを浮かべながら席に案内してくれる。顔見知りの店
もっと読むMAAM プロローグ
プロローグ 「さってと・・・」 風呂から上がり、自室に入ってきた少年、恭一は部屋に置いてあるパソコンの前に座った。 沢下恭一、現在18才の高校二年生である。 「明日の仕込みでも済ましておくかね」 彼がそう言うと、作
もっと読む桜の園 第四話 桜花繚乱
第四話 桜花繚乱 次第に赤く染められてゆく空を背景に、美しい女子大生――香織、が淫靡なオブジェを形作っていた。夕陽に照らし出された眩いばかりの白い肢体は惜し気もなくTの字形に開かれ、何ら隠すことなく総てを曝(さら)け出
もっと読む桜の園 第五話 落花流水
第五話 落花流水 二度目の精を流し込んだヒロシは大きく息をついた。上になっている涼子の腰の辺りを抱えてくるりと横転し、白い裸体を花筵の上に寝かせたまま、体を離した。 脱ぎ散らかしてあったジャケットのポケットを探り、タ
もっと読む桜の園 第三話 花見酒
第三話 花見酒 香織の処女の美肉に夢中になっている間に、涼子の姿が消えうせていることにヒロシは気づいた。 この付近から出ないように暗示をかけてあったのでそう遠くには行けないはずだった。 レモンイエローのシートに突っ
もっと読む桜の園 第二話 落花狼籍
第二話 落花狼籍 知的な美人女子大生の口腔に欲望の総てを注ぎ終えたヒロシは大いなる満足感とともに軽い疲労感を覚えた。 膝立ちになっている香織をその場に正座させるとその背後に回り、しなやかな背中の上に尻を預けて椅子代わ
もっと読む子猫ちゃんの養成法 子猫ちゃんのダイアリー
~ 子猫ちゃんのダイアリー ~ 「ただいま、美亜」 離れの中の一室を開けると、俺は机に向かっている美亜に声をかけた。 「あ、おかえりなさ~い、ご主人様」 振り向いて俺を見つけた彼女は、嬉しそうに俺にかけよると勢いよく
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~ サブリミナルの甘い罠 ~ 「こんにちは。はじめまして、私、白坂美亜です。ハンドルネーム『子猫のミャア』の。今日は私の初めてのオフ会、『二人だけのオフ会』に参加してくれて、ありがとう」 俺の部屋に初めてやってきたその
もっと読む盗心器 盗心器2
~ ファーストキスでは終われない ~ 私の名前は松戸博士。唯のさえない科学者だった。そう、先日までは。 私はようやく完成させた。長年研究を続けていた、他人の心を操る「盗心器」を。 私としては、これを発表すればノーベ
もっと読む盗心器
私の名前は松戸博士。唯のさえない科学者だ。そう、昨日までは。 私はようやく完成させた。長年研究を続けていた、その作品を。 今まで誰にも見向きもされなかった私だが、これでノーベル賞も夢ではない。 「ふふふっ、はーっは
もっと読む氷河期の微熱 ~氷壁の向こう側~
653。これまで株式会社・山瀬性交が行ってきた審査の数である。33。今までに当社が採用した、レディースタッフの数だ。就職活動中の学生は、企業がブランド大学を中心に採用しようとすると、ほとんどの場合、不満を募らせる。その
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24。これまで、佐山美沙が受けた面接の数である。0。今までに美沙の取った内定の数だ。あまり履きなれない靴の中で、靴擦れしている左足に小さな痛みを感じながら、美沙はオフィス街から地下鉄の駅へと向かっていた。その歩き方は、ま
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