図書室の秘密

 放課後、夕焼けに染まる図書室に七瀬 澄(ななせ すみ)はいた。  図書委員の当番なのだが、昼休みなどの時間は上級生が取ってしまうため、自然、下級生の澄などは放課後の当番に回されてしまう。  しかし、それを抜きにしても澄

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ガツン”

(『ガツン』はジジさんの作品です)  ガツン。それは恐ろしい天災。なぜ発生するのか、いつ発生するのか、何もかもが分からない。  ただ一つ分かっていること。それはガツンにあった人は突然おかしな行動を取り、それが達成されるま

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音楽室の嬌声

 それは昼の事だった。  その日はちょうど、テストの最終日でいつもなら午後に続く授業も今日はもうない。  音楽やテレビの話題。放課後の予定。部活の内容。テストの結果等、生徒達の喧噪の広がる。  そんな廊下を天音 霞は空に

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保健室の情事

「ん?」  養護教諭弥生 織絵(やよい おりえ)はその変化に気が付いた。  自らの職場にして、自らの城。保健室のベッドには隔離するためのカーテンが引かれている。つまり、誰かが使っているという事だ。だが、織絵はそんな話は聞

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剣道場の囁き

「あーきらっ」 「あれ、霞? どうしたの」  放課後、突然にかけられた声に綾瀬 晶(あやせ あきら)は振り向いた。そこに天音 霞が立っていた。  親友と言えど意味もなく声をかけてくる相手ではない。晶は気を引き締めて霞の方

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生徒会室の夢

「ふぅ」  傾く夕日が教室を橙色に染め上げていく中、天音 霞は背もたれに身体をもたれかけた。  目の前にある書類の束をトントンと揃えてまとめる。そして、「う~ん」と身体を伸ばし、関節をぽきぽき鳴らした。 「さて、と」  

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ひめくり

5月18日  今日はとても不快な日でした。  大嫌いなアスピーテ様と会わなければならないなんて。  パンッ  室内に響き渡る乾いた音。  それは私が目の前の男性を思いっきりひっぱたいた音だ。 「出て行って! 貴方の顔なん

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澱 ~公彦の場合~

~ 公彦の場合・桜舞い散る時 ~  ある冬の日の晩、夜空には大きな丸い月が煌々と輝いていた。  雲一つなく、空気も澄み切ったこの夜、月の光は星々の光を打ち消すほどだった。  そんな強い月の下、二つの存在がにらみ合っていた

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教材室の幽霊

「あれ?」  テスト作りのために休日出勤してきた咲 香苗(さき かなえ)は疑問の声を上げた。  テスト前で部活動禁止なのにも関わらず、校舎内に生徒の姿を見かけたからだ。  よくは見えなかったが、あの特徴的な長い黒髪は校内

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澱 ~比売子の場合~

~ 比売子の場合 ~  山が真っ赤に染まる秋の頃。空気が徐々に寒くなり、それに合わせてどんどん澄んでいく。  季節に関係なく街には人が溢れ、そこかしこに暮らしを漂わせている。  綺麗で長い黒髪に、ニキビ一つない肌。モデル

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澱 ~サリアの場合~

~ サリアの場合 ~ 「なんだ、これ?」  少年はそれを手に取りしげしげと眺めた。  少年の手にあるのは古ぼけたランタンだった。  ここはとあるアンティークショップ。いろいろと怪しげなものが所狭しと置いてある。中でも今、

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澱 ~咲耶の場合~

~ 咲耶の場合 ~ 「ここが例のオカルト研究会ね」  コンコン・・・  木花 咲耶(このはな さくや)は目的の教室の前に立つと、その閉じられたドアをノックして中に入った。  中には少年が1人、椅子に座って本を読み耽ってい

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うらぷら 第2話

第2話 「・・っ・・・っ・・っ・・」  水乃の嗚咽が辺りに響く。  ここは夜のセンサー公園。  俺は水乃を緑松と水乃が初めて出会った場所で貫いていた。 「ふん」  俺が水乃の身体からモノを抜く。  と、水乃の秘所からゴポ

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澱 ~美姫の場合~

~ 美姫の場合 ~  コツコツコツ・・・・。 「もう~、なんでこんなに残業が長引くのよ!!」  小倉 美姫(おぐら みき)は歩きながらそう吐き捨てた。  彼女は今年会社に入社したばかりで残業は日常茶飯事だったが、この日は

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うらぷら 第1話

第1話 「げーっ、あの人見て、髪と眼が緑色だよっ」 「ああ、あれは確か生まれつきって話よ」  周りで俺のことを話している。  まったく・・・聞こえないように話せよ。  しかし、再びこういった朝を迎えることになるとは・・・

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伝染の元凶

「ぺっ」  頼宗(よりむね)は口に溜まった血を吐いた。  無数のうめき声。  その中に頼宗は立っていた。  頼宗は拳を血で汚し、そこら中で倒れてうめいているちんぴらを一瞥してから立ち去った。 「頼宗!」  家に帰ってきた

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