06. 月がとっても暗いから あれから、一年がたった。 僕には友達が一杯出来て、街を歩くといつも誰かが声を掛けてくれる。 このマンションにも何人かが一緒に住んでいて、僕の世話を焼いてくれるんだ。 マンション全部が
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おろろん淫魔君 05.マンションこわい
05. マンションこわい あれから二週間がたった。 春蘭さんも初めの頃は、淫魔君の淫気を欲しがって僕の股間にしがみついて離れなかったり、ちょっと目を離した隙に周りにある物を手当り次第におまんこの中に突っ込んだりしちゃ
もっと読むおろろん淫魔君 04.友達100人できるかな?
04. 友達100人できるかな? 僕達はうきうきしながらマンションの廊下を勇ましく歩いていたんだ。 僕、今までこんなに楽しかった事って無いんじゃないかなぁ。 ここ半年は病院だったし、小さい頃から内気でいじめられっ子
もっと読むおろろん淫魔君 03.くうねるところにすむところ
03. くうねるところにすむところ 「あーあ。さっきみたいには旨くいかないね。なんだか僕疲れてきちゃった。お腹も空いてきたし...」 さっきのおねえさんとのせっくすが終わってから、僕達はずっと相手を探してさまよってた。
もっと読むおろろん淫魔君 02.はちゃめちゃ大作戦
02. はちゃめちゃ大作戦 「痛っ!おんどりゃー、何回こけたら気が済むんじゃい!ええ加減にせんと膝の皿が割れてまうやんけ!」 「だって、淫魔君が速すぎるんだよ。僕はついさっきまで寝たきりだったんだから、そんなスピードにつ
もっと読むおろろん淫魔君 01.淫魔君登場
01. 淫魔君登場 僕は今、病院のベットの上で外を眺めている。 どんよりと曇った夕方の空は、僕の心の中みたいだ。 半年前、家族で行った旅行の帰り、僕は後ろの席で眠っていたんだ。 そして目が覚めた時にはもうお父さん
もっと読む黒と白 12.黒と白
12. 黒と白 「終っちゃったんだ」 恵は辺りを見回しながら、深く、悲しげなため息を漏らした。 「恵!どうしてここに?..何故...お前は俺のことを.....」 恵は、訳も分らず捲し立てる影一の頬をゆっくりと撫で、髪
もっと読む黒と白 11.降臨
11. 降臨 じめじめと湿った感触が肌を嘗める深夜の庭園に、男は一人空を眺めていた。 日の光を遮られ輝きを失った月は、感情を無くした男の様に只佇んでいる。 真の闇というのはここよりも深いのだろうか? 自分が今、ど
もっと読む黒と白 10.堕落
10. 堕落 「ご主人様、準備が出来ました」 寝転がって煙草をくゆらせている影一に麻里が声を掛けた。 影一は何も言わず、不機嫌そうに指先の煙草をはじくと、部屋の絨毯の焦臭い臭いにも構わず部屋を出ていく。 麻里は黙っ
もっと読む黒と白 09.純愛
09. 純愛 「おにいちゃん!遅かったじゃない!前の電車に乗ってると思ったから、さっきからずっとここで飛びっぱなしだよ」 相変らずの無邪気な瞳は影一の荒んだ心を一気に洗い流していく。 「おい、人前で”おにいちゃん”って
もっと読む黒と白 08.出会
08. 出会 「つぎはー、よこはまー、よこはまです。お降りの方はお忘れ物の無い様お気をつけ下さい」 細身のジーンズにTシャツ。その上にはまっ黒のジャケットを羽織り、ぼさぼさだった髪は後ろで括られている。 その為か、普
もっと読む黒と白 07.館
07. 館 「ご主人様、今日は少しご機嫌がよろしいようですね」 主人の気分が伝染したのか、胸以外は細めの肢体を質素なメイド服に包んだ風見麻里が嬉しそうに言う。 「ん?いや別にそんなつもりはないんだが」 「今日は横浜でご
もっと読む黒と白 06.摩天楼
06. 摩天楼 影一の狩場がある繁華街の外れに建つハイテクオフィスビル。 地下3階、地上18階。当時最新鋭の技術を注ぎ込み建てられたそれは、最高のセキュリティを誇り、地下にはスーパーコンピューターまでもが設置されてい
もっと読む黒と白 05.調教
05. 調教 「あ、あぁ、ぁふぅ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁああっ、くぅっ、あんあんあんあんあああっ」 いつから続いているのだろう。 打放しのコンクリートの壁に反響する淫靡な喘ぎは、時々はトーンを変えながら、その本人以外
もっと読む黒と白 04.契約
04. 契約 薄暗く広い部屋。 古めかしい中世風の装飾を施された壁面に、数本の蝋燭が立ち、揺らめいている。 その部屋の中に唯一置かれた肘掛椅子にもたれながら、天野影一は蝋燭の灯も届かない、その部屋の中で最も暗い部分
もっと読む黒と白 03.妄想
03. 妄想 「はぁーーーっ」 本日28度目の溜息をつきながら、中根宏美は、出来たばかりの書類を無造作にファイリングしていく。 「おいおい。それは一応部長も目を通すんだ。もうちょっと丁寧にやってくれないかな」 まだ3
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後編 【 6 】 柚実の躰から、最後の下着までも取り払われる。しかしそれらは、今となってはもうジャマなだけのものでしかなかった。垂れ流された愛液で濡れきったショーツはもう意味をなしていなかったし、それ以上にこれから享受
もっと読む黒と白 02.隷属
02. 隷属 男は窓際に置かれた椅子に腰掛け、窓枠に肘を付きながらつまらなそうに外を眺めていた。 ここに移動してから1時間、なんの成果も上がらず半ばふてくされた様な表情で道行く人々を睨み付けている。 その交番の入口
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01. 狩場 夕暮の繁華街。 賑わいの途切れないその一帯の中でも、駅前から伸びているメインストリートと商店街との交差点が今、その男にとって最もお気に入りの”狩場”であった。 そこには、学校や仕事帰りの女子高生・OL
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中編 【 4 】 午前中最後の授業をうわの空で聞き流しながら、柚実は頬杖をつき、ぼんやりと物思いにふけっていた。 「なんだか、なあ……」 小さく、独り言をもらす。 いつも通りの、おしゃべりなクラスメイト達。いつも通
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(3) お兄ちゃん・・・ 染みだらけの天井が、赤い炎に揺らめいて見えた。ズキンと鈍い痛みが後頭部を襲う。次第に意識がはっきりしてくる。確か、殴られて意識を失ったはずだ。 俺は床に転がされていた。体を起こそうとして、縛
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前編 【 プロローグ 】 「こんにちは。元気にしてた?」 昼過ぎの繁華街。“彼女”がその少年に声をかけたのは、まったくの気まぐれであった。 「えっと、こんにちは。……その、失礼ですけど、どちら様でしたっけ?」 とはい
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第三話 0089は完全に落としたのは確定。 この面白い女を使って、どう遊ぶか。 今まで与えてばかりいたのだから、おあずけを食わせるのがいいか。 幸い、女はコイツ以外にも一人居る。 しつこくキスをしてくる0089
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5 エイフィーナと――母親を殺した相手と対面した後、レオンはサリアと2人きりになった。 「話していただけますか? 僕の生い立ちのことを」 師を見るレオンの目は、いつになく険しい。 サリアは容疑者だった。 乞食に過
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(2) まごころ 扉を開けると、ピアノの調べが溢れ出た。 部屋の中央にはグランドピアノが置かれている。ピアノを弾いていたのは結菜だった。細く長い指が、巧みなタッチで鍵盤を叩いていく。 虹華が部屋に入ってきた。演奏の
もっと読むMidnight blue 第二話
第二話 いつも以上に強い力がボクの体を駆け巡っている。 それは、月へと向えば向うほど強く、恐ろしくなっていく。 「母さん……」 高層ビルの屋上も、既にここからはゴマ粒より小さく見えるほど高いところへ来たというのに、
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第3話 《 1 》 少しだけドキドキしてしまっているのを隠しながら、僕は扉をくぐる。女の子の部屋にはいるのは、正直これが初めてだった。 「ふーん。やっぱり、ちゃんと片づいてるんだ」 麻美さんの部屋の中は、本人のイメー
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(1) 漆黒の少女 『まったくガラじゃないんだよな・・・』 俺は欠伸をかみ殺しながら、心の中でブツブツと恨み節を呟いていた。 俺の名前は宮本正樹。大学生だ。 久しぶりにバイトも休みだった。大学もようやく冬休みに入っ
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第一話 夜空を、深淵の夜空を引っ掻くビル群。 まさに摩天楼という字に相応しい鉄とコンクリートとガラスの塔達。 多くの者がそこに入り、出る。 それらの一階から。 ただ、今夜の客達は……入り口から入ってくるようなお
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第2話 《 1 》 僕は待ち合わせ場所で、ぼんやりと空を眺めていた。 先にここについて、もう15分ほど経っただろうか。その間、あまり広くはないこの裏通りを通り過ぎる人や車は、ほとんど無かった。 普通、待ち合わせ場所
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マイ・ディア・シスター (scene1-3) -1- 巫女の朝は早い。 夜明け前に起き、白い一枚着(ローブ)を羽織って冷水を浴びることから、マヤの一日は始まる。 井戸水は凍えるような冷たさだが、かまわずざぶざぶとか
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3 王宮を抜け出し、僕は酒場でひとり、ちびちびと飲んでいた。 2時間ほど前に、リスフィから自分の父親が国王ではないことを、僕は聞かされた。 その事実が、僕を躁鬱の沼に浸らせていた。 親、というものに対して、僕には
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後日談『護人』 事件は首謀者である『あやかし』の消滅により一応の結末を迎えた。 『あやかし』の被害に遭ったのは、双葉学園関係者の大半と、学園養護教諭・立花七海が住むマンションの住人など。その数は六百人を超えた。 それ
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