ガツン’

(『ガツン』はジジ様の作品です) 「課長!」 「友里恵ちゃん!」  都心から離れると辺り一面真っ暗になる午前零時。  こんな時間に男と女がやる事と言えばSEXしかないだろう。  もちろん多少の例外はあるかもしれないが少な

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赤い靴『自我』

『自我』 【2002年12月29日PM11時30分】 「着替えの服を持ってきましたよ」  ドアを隔ててセロ様の声が聞こえる。  途端に胸は激しく高鳴る。  いつ聞いても心に染みこむような温かく優しい声だ。 「セロ様!」

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赤い靴『覚醒』

『覚醒』 【2002年12月28日AM7時30分】  なんて幸せに満ちた目覚めなんだろうか。  傍らには愛するセロが居る。  いつもと変わらぬ優しい笑顔で私を見守ってくれている。 「セロ!おはよう」  嬉しさのあまりどう

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赤い靴『洗脳』

『洗脳』 【2002年12月26日PM11時45分】 「頼む助けてくれ!助けてくれ!」  銃を突きつけられ泣き叫んでいる男が居る。 パンッ!パンッ!  二発の銃声が鳴り響き彼は物言わぬただの肉の固まりになった。 「お母さ

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赤い靴『監禁』

『監禁』  2012年人身売買組織COSはある密告により世間の目にさらされた。  それに伴い自ら犯罪に荷担したと思われる国は証拠隠滅に奔走した。  この時、売買された女性達は例外無く抹殺される運命にあった。  もちろんC

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シネマと共に

 雅彦はこの地が大好きである。  18年前この地に越してきてからそれだけは変わらない。  22歳の時ちょっとした交通事故にもあったし26歳で離婚も経験した。  決して順風満帆だったわけではない。  でもこの地には雅彦が心

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腐葉土

 そろそろ意識が無くなってきた。  もうすぐこの腐った世の中にもおさらば出来るんだ。  痛みや恐怖はもう感じない。  ただあるのは脱力感だけ。 ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!  心臓が脈打つ度に僕の左腕から鮮

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暗殺指令

グサッ!  人間というものはなかなか死なない物だ!  何回も何回も刀で斬りつけられても死なない時はなかなか死なない。  でも逆に急所という物が身体のあちらこちらにあるのも事実。  今私がこの男に刺した左胸も急所のひとつで

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悪代官

 この部屋には壁が無い。  いや!壁が無いという表現は間違いにあたるかもしれない。  有るには有るのだが壁という壁全部が書物で覆い尽くされているのだ。  それはどれもこれも最初の数ページで頭が痛くなってきそうな書物ばかり

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家庭訪問

 日本には家庭訪問というものがある。  海外にもあるのかどうかは知らないがとにかく日本には家庭訪問というものがある。  小学校中学校と義務教育の時期に行われるもので教師が直接自分の担当している生徒の家にいき両親を交え生徒

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劈頭

「悪魔はますます勢いを増してます」 「悪魔が・・・・・・・・」 「決戦は避けられません」 「そ、そんな!」 「口惜しい事に今の私の身体ではどうしようもありません」 「シスター!」 「あなた達二人には心底悪いと思ってます。

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妻、めぐみ

「恵美が結婚したなんて今でも信じられないな」  私の高校時代からの友人である真理子はシナモンティーを口にしながらつぶやいている。 「どうして?そりゃ私だって結婚ぐらいするわよ」  いったい何が信じられないというのだろう。

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仏蘭西土産

「君も一度行ってみるといいよ」  克也は本当に楽しそうに話している。  よっぽど初めての海外旅行が嬉しかったのだろう。  いつもは女性の前では口ごもる彼からは想像もつかない姿だ。 「やっぱり旅行は海外だね!国内旅行もいい

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赤い靴(改訂版)

【2003年1月1日AM5時20分】  暗闇を掻き消すように海の果てから一筋の光が伸びてきた。  それはとても綺麗で温かく感じられる。  私は目を細めながら光の出所を探った。 ――なぜか凄く懐かしい  やがてそれは太陽と

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竹の子企画

「うるさいわね」  その声は一人の女性の口から出たものだが店内全体に鳴り響いた。 「あんたみたいなださい男が私と釣り合うわけないでしょ」  かなり厳しい言葉だがその端正な顔立ちに妙にマッチしているのが不思議である。 「そ

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さんた

 こんな不景気の中でも今日だけは街も人もどこか浮かれている。  みんな七面鳥やシャンパンを買って家路に急ぐ。  そして大きな声で言うの!  メリークリスマス!と。  そう!今日はクリスマス。私にとって22回目のクリスマス

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雌伏

「弘志しっかりして」 「うっうっ・・・あっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~」 「弘志!弘志!」 「くっ!お、俺にかまうんじゃない!逃げてくれ」 「負けちゃ駄目!このままではこいつの思うがままになってしまうわ」 『思うがまま?

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人に優しく

「あんなやつらには当然の報いだよ」  みんなで僕をいじめた。みんな笑ってた。誰も助けてくれなかった。 「僕は汚いかい?臭いかい?」  汚いのはあいつらだ!臭いのはあいつらだ! 「見知らぬ街に引っ越して来て慣れない環境での

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さくらさく

「凄ーい!本当にひろしさん物知りですね」 「いや!そんな事は無いよ」 「それに話しもおもしろいし。会社でもよく言われないですか」 「そうでもないけどね」  本当に馬鹿な男だわ。もうかれこれ30分もしゃべり続けているんです

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うらかく

 あたしは凄く格下です。正確には私の守護霊が腹立つほど格下なんです。  どれほど格下かと言うと・・・・・・・・・あっ!運悪く前から人が・・・・・・・・・・・すいません。逃げますので話しは後で!  あら!運悪く袋小路!どう

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かく

 私は凄く格上です。正確には私の守護霊が凄く格上と言うべきなんだろうけどとにかく無茶苦茶格上です。  どのくらい格上かと言うと例えばですね。え~と・・・・・・・・・・・・・・・あっ!丁度良いところに!よく見ていてください

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清濁

『どんなに抵抗しても無駄だという事がまだ分からないのか』 「卑怯者!」 『卑怯者?誰の事を言っているやら。お前達の方がよっぽどその名が相応しいんじゃないのか』 「なぜ直接私に攻撃を仕掛けないの?いつでも相手になるわ」 『

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幸せとは

 近頃私は度々幸せについて考える事がある。  どんな時人間は幸せと言えるのだろうか?  不幸があるから幸せが分かるのだろうか?  出来れば一生幸福でいたい。  そんな事は可能だろうか?  可能でなければせめて今の幸せを永

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喝破

『何をまだ悩んでいるんだ。人は苦痛には強く、快楽には意外にもろいものなんだ。でもそれを恥じるべきではないだろう』 「・・・・・・・・・・・・・・・・」 『いったい何が悪いと言うんだ。本当はお前も分かってるはずだ、それが人

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雨宿り

「ホントついてないわ」    今朝出勤する時には暑いくらいの天気だったのにいきなり降りだすんだもの。   「すぐに上がったからまだましだったけど下着までびしょ濡れ。  なんか身体が濡れていると気が滅入っちゃう。  それに

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