Bloody heart 八話

八話 「んっ……ぐっ……ぁ」  首筋に突き立てた牙が、容赦なくその生き血を啜りあげて行くと同時に、快楽を伴ないながら従属と支配の毒を送り込む。  ガクガクと快楽に震えながら、愛液と母乳を漏らす佐奈の体を抱きしめつつ、俺は

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GAMEs 第一話

第一話 「……でさぁ、生徒会長が超イカスんだぜ。あの黒髪ロングがサラッとこう、風になびいて……」 「あのな、自習だからつってそんだけ喋りっぱなしじゃ、また委員長に怒られんぞ」  白冬高等部・二年一組の教室は、現在自習とい

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GAMEs 第二話

第二話  放課後。  保健室では沢口亜紀が書類の山と格闘していた。 「うがあぁ~~っ! 早く全員の書類を片付けないと、秋の健康診断の結果を保健所に提出できないのですよっっ!」  白冬学園高等部の生徒数だけを考えても相当な

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GAMEs 第三話

第三話  二時間目が終わった二〇分休憩。次はミス・アンジェレッタのキッツーい英語の授業があったと思うんだが、皆リラックスしてるのは何でだろう。  一部自他共に認める系のガリ勉サマがノートとにらめっこしてるのは何時もの話だ

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GAMEs 第四話

第四話 ●一日目 「……~~~~~っ、分からん」  これまで色々と聞き込みで集めてきた各部の予算状況を整理していたのだが。  こうもバラバラと数字が並んでくると、知恵熱が出て来てしまう。  元々数学とか、生理的にアレルギ

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GAMEs 第五話

第五話  晩秋の日は短く、夜は早い。  草柳友愛は、学園女子寮の裏手隅に身を隠していた。  服装はロングシャツにジーンズ、その上に厚手のブルゾンを着込んでおり、動き易く目立ち辛い事を狙った私服になっている。  肩にはズシ

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GAMEs 承前

承前  都心近郊のベッドタウン・弥高(やたか)市は、森の町だと呼ばれている。  元々弥高市は交通の便も良い住宅地として発展してきた町だ。  だが二〇年ほど前にどっかの頭のネジが切れてしまったバカが、とんでもない事件を起こ

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Bloody heart 七.二話

七.二話 「ここは……」  椎野に抱えられて辿り着いた、木造二階建ての安アパートの二階。  そこの一室に降り立って、景色を見た瞬間。 「……痛っ!!」  激しい頭痛が走り、俺は思わずその場に立ちすくんだ。 「セイ君……」

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Bloody heart 七.一話

七.一話 「っ!!」  四点式の本格的なシートベルトのついた車に、生まれて初めて乗せられた俺は、発進直後にその装置の意味を知った。  真っ赤なスポーツカー……特徴的なフォルムとエンジン音からマツダのRX-7だとはすぐに分

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Bloody heart 七話

七話 「……えへへへ♪」  穏やかな笑顔を浮かべ、布団の中で、佐奈が体を寄せてぴったりとくっついてくる。 「どうした、佐奈?」  甘えてくる佐奈の頭を、やさしく撫でてやると、本当に幸せそうに目を細めた。 「あのね……あっ

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Bloody heart 六.一話

六.一話 「しっかし……」  俺は、遠藤の今の姿を見た感想を、素直に口にした。 「相変わらずコスプレじみた格好がメチャクチャ似合うな。中学の文化祭の『コスプレ喫茶』の事件を思い出すよ」  さて、以前何かの折にも触れたかも

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Bloody heart 六話

六話 「納得いかない」  ナタリアが学校に通い始めて最初の休み時間。 「え?」 「いや、激しく納得いかないんだけど、ちょっと質問に答えてくれないかな?」  転校生という珍獣を見る視線も意に介さず、ナタリアの奴が俺に食って

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Bloody heart 五.一話

五.一話 「さて、どうしたものやら」  大和の主砲で消し飛んだ裏山を見ながら、俺は途方にくれていた。  いや、まいった。マジで。いろんな意味で。  だって……大和だぞ? 戦艦大和だぞ?  小学生くらいのガキの頃、御先祖様

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Bloody heart 五話

五話 「一点、一点、一点、こちらが二点……以上、一二点で合計、二千飛んで三四円になります」  精一杯の営業スマイルを浮かべながら、夕食の買出しに来たオバハンから、千円札二枚と五〇円玉を受け取る。 「ありがとうございます、

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Bloody heart 四話

四話 「ちゅぷっ……ちゅぽっ……んっ……」  股間を蠢く感触に、意識が覚醒していく。  朝。  吸血鬼にとって本来睡眠の時間だが、学生生活を営む伊藤清吾にとっては、通学の時間だ。  起きなくてはいけない。  そうおもった

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Bloody heart 三話

三話 「アスカ・ヴァレンシュタインです。よろしくお願いします」  朝のHR。  教壇に立つ、金髪の美少女は、深々と一礼し…… 「そして、さようなら」  次の瞬間、俺と佐奈に向かって『予想どおり』懐から拳銃を抜き放ち、発砲

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Bloody heart 二話

二話 「……熱い」  日光の下を歩く事が、これほど鬱陶しい事とは、思わなかった。 「ちくしょう、残りの学生生活、延々とコレ繰り返せってのか」  ジリジリと肉体を蝕む、日光の中、俺――伊藤清吾は歩き続けた。  まあ、仕方が

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Bloody heart 一話

一話 「では、2-Cの出し物は、お化け屋敷に決定します」  『おばけ屋敷』と、白いチョークで黒板に書かれた文字の上に赤いマルが描かれ、拍手とブーイングが教室を満たした。 「あー、マージーカーヨー。ゼッテーコスプレ喫茶店だ

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