失われた4月

 校門から校舎へと続くまっすぐな道の、左右に並んでいる桜は六分咲といったところだった。  せっかくなら満開の中を歩きたかったな。そんな贅沢なことを考えてしまってしかたないと思う。  だって、今日は私――脇坂倫(わきさか・

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快楽のMC店

尾形明美の場合  その店は都会のビル群の中、ひっそりと営業している。  少し裏町に入った繁華街、何の変哲もないビルの3階を借り、パッと見ただけでは何かわからない『MC』という文字にハートのマークが入った、黒と紫の怪しげな

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僕の彼女は催眠術をかけたときしか素直になってくれない もうひとつの最終話

もうひとつの最終話 優帆のキモチ ――そしてこれは、最終話の翌日のお話――  ケンタと昨日、エッチしちゃった……。  催眠術をかけてないこっちのあたしで、初めて。  それは、気持ちよかったし嬉しかったけどやっぱり恥ずかし

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僕の彼女は催眠術をかけたときしか素直になってくれない 最終話

最終話 そして、初めての……  で、中間テストも終わり、その成績が帰ってきた日。 「すごーい! どうしたのケンタ? 今までの最高点じゃない?」  ベッドの上に並んで座って僕の点数を見た優帆が驚きの声をあげた。  それもそ

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僕の彼女は催眠術をかけたときしか素直になってくれない 第6話

第6話 催眠術エッチってどんなもの?  そして、ふたりきりで過ごした夢のような週末の余韻が醒めやらぬまま新しい週が始まって……。  どうやら、学校では僕と優帆がつき合ってるっていうのはまだ広まってないみたい。  なんでそ

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僕の彼女は催眠術をかけたときしか素直になってくれない 第5話

第5話 ふたりきりの週末  そんな調子で、僕と優帆の少しおかしな恋人関係が始まってようやく2週間が経とうとしていた。  学校が終わると、優帆は僕の部屋に遊びにくる。  で、なんだかんだで結局素直モードの優帆にしてエッチす

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僕の彼女は催眠術をかけたときしか素直になってくれない 第4話

第4話 イタズラとカレシの自覚  次の日。  朝、僕はものすごく久しぶりにひとりで学校に行くことになった。  どうやら優帆は僕を待たずに先に行ってしまったらしい。  うん、そんなことになりそうな覚悟はしてたんだよね。  

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僕の彼女は催眠術をかけたときしか素直になってくれない 第3話

第3話 いきなりの初体験  で、その日の学校が終わってから。  そのまま優帆がうちに遊びに来るのはいつもと同じ。  だけど、いつもと違うことがある。  今朝から僕たちは恋人同士の関係になった。  ……て、僕は思ってるんだ

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僕の彼女は催眠術をかけたときしか素直になってくれない 第2話

第2話 ふたりは相思相愛?  で、それから毎日。 「ケーンータ! 今日も催眠術で遊ぼ!」 「またぁ?」  催眠術をかけてもらうことのいったいなにがそんなに気に入ったのか、優帆はあれから学校から帰るたびに僕の部屋に来ていた

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僕の彼女は催眠術をかけたときしか素直になってくれない 第1話

第1話 はじめての催眠術 「ふーん……なるほどなぁ……」  ページをめくりながら、僕は感心しっぱなしだった。  それは、『1日でマスターできる催眠術~今日からキミも達人だ!~』っていうタイトルの本だった。  昨日の夜、テ

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