◆昇る陽を追って ――。 コンコン。 ノックの音が響く。うう、眠い。起きたくない。だってそうだよ、昨日はあの後ちゃんと夕飯を食べて、その後は結構遅くまで――。 ――。 「アイシャさ
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リアル術師の異世界催眠体験16
◆ アイシャちゃんと遊ぼう ――退行催眠。 催眠療法などで用いられるものだ。結局は、若返ったり子供に戻ったりしたと、暗示で思い込むだけなんだけど……人間、不思議なもので。そうして、戻ったつもりになるだけで
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◆ 代行者ラヒーシャ ――。 「っい、ったああああ、あいたっ、いたい、いたいッあああアアアアアア!!!!」 「アイシャ・バライ。司教様を受け入れることで、貴方の中に神の手が宿ることでしょう」 「っぎ、っ
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験15
◆ 交易都市にて 僕とミリちゃんの乗るヴィークルは、今日もやはり大賢者エンジン出力全開。シレニエラ街道を走りに走った。自分が運転するときはいつ事故で死ぬかと、熱風と蒸気の渦の中でさえ背筋が凍る思いだったが…
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◆聖王騎士の催眠告解 その1 「暖かいですねえ……」 「MIRAIは現在の気温を知らせることでお役に立つことができます。現在の気温は摂氏24.2度です」 ミライさんの仰ることは今一つ良く分かりませんが、宮殿の中
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験13
◆ 恋人たち その1 ――さて。 「レシさん、どれ食べる?」 「あー、鶏肉の香草焼きいいね。これにしよ」 不安定になってしまったミリちゃんを催眠で落ち着かせて、ついでに大分悪さをして、こうしてまた、酒
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験12
◆ 女心と旅の空 その1 シレニエラ街道の宿場――と言っても、王都シレニスタに最も近い地点に位置する拠点だ。頑張れば歩いても一日で帰れる。今自分たちがいるのはどうやらそういう所らしい。 湯を使わせてもらっ
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験11
※この作品には一部フィクションが含まれています。 ◆48 爆走街道ふたり旅 「建物だ……宿だ!」 思わず昂奮気味に声を挙げてしまう。それは待ち望んだ光景で、ようやく、ようやく見つけた安息の地で。 「えへ♥
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験10
◆それは騎士物語のように ――。 突然ですが。 「僕も人のことは言えないけど、催眠暗示はどういう結果になるかをよく考えなきゃいけない」 「というか私を巻き込まないで欲しいです」 「ごめんなさい……」
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験9
◆異世界侍女の催眠練習 その1 ――。 「――まず、催眠状態というのは、変性意識の一種なんだ。変性意識とは、意識が普段と違う状態になっていること」 「普段と違う……というと。確かに、催眠に掛かっている間は普
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※この作品には一部フィクションが含まれています。 ******************************************** ◆夜 その1 ――。 「……どうしてここに来てるの?」
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験7
※この作品には一部フィクションが含まれています。 ◆催眠お悩み相談室 その1 「……うう」 気が重い。明日は凱旋式――つまり、北方戦線に出ていたあの女やアルスさんたちが帰ってくる。聞いたところによると、
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験6
※この作品には一部フィクションが含まれています。 ◆西の塔の剣士 ――ミリちゃんの魔術実験から3日。 「……ここでの暮らしにも慣れてきたなあ」 などと言ってみるが、実のところショックというか、困っ
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験5
※忘れているかもしれませんが、この作品は異世界冒険譚です。 ◆大賢者ミリセンティア 「ミライさん。度々で申し訳ありませんが、この地域の天気予報を教えていただけますか」 「MIRAIはユーザーである魔術師様の要望に応えるた
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験4
※この作品には一部フィクションが含まれています。 ◆催眠人形で遊ぼう その1 ――。 さて、朝だ。 「んー……」 東の塔で与えられたベッドの寝心地は悪くない。だけど、昨日と違って今日はあまりすんなりと眠れていない。
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験3
※この作品には一部フィクションが含まれています。 ◆宮廷魔術師のお漏らし体験? ――。 「――さて、お待たせしました。ミリちゃん」 「っ、えぐ、くふ、ううう、ううううう、ううううううー!!」 私は、股間に潜り込ませた
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験2
※この作品には一部フィクションが含まれています。 ◆宮廷魔術師の催眠見学 その1 ――。 催眠術。そんなものは聞いたこともないけど、リルちゃんの見せた魔術は本物。あんなに大規模で精密な想像は、宮廷魔術師としてこの国で
もっと読むリアル術師の異世界催眠体験1
※この作品には一部フィクションが含まれています。 異世界侍女の催眠体験 その1 ぱちん。 「……ふあ」 さほど大きくはない破裂音とともに意識が覚醒します。 目を開くと夕方の日差しが眩しくて、しぱしぱ瞬きを繰り返して
もっと読む黄金の日々×悪魔の流儀
※このお話には、『黄金の日々』のネタバレがかなり含まれますのでご注意ください。 ――地上のはるか上空。 本来なら、人間の世界から見えない異空間に隠れているはずの天界の門が剥き出しにされていた。 そして、その手
もっと読む黄金の日々 第2部 第22話
第2部 エピローグ 審判の時 「あっ! シトリー様!」 「シトリー様! ご無事でしたか!?」 「よかった、戻って来られたのね……」 シトリーが目を開くと、メリッサとフィオナが造り上げた森の中の、本陣としている幕屋のなか
もっと読む黄金の日々 第2部 第21話
第2部 第21話 神聖王国の巫女姫 皆のいる天幕にシトリーが姿を見せたのは、それからさらに1日が経ってからだった。 「大丈夫ですか、シトリー様?」 「ああ、もう大丈夫だ。おまえたちにも迷惑をかけてすまなかったな」 「そ
もっと読む黄金の日々 第2部 第20話
第2部 第20話 神の怒り その後、シトリーたちはしばらくニップル城に留まり、捕らえていた天使たちを堕としてから侵攻を再開した。 イストリアに入ってからも各城塞は神聖魔法のバリアーと天界軍によって守られていたが、シト
もっと読む黄金の日々 第2部 第19話
第2部 第19話 饗宴 クラウディアの報告にもあったように、テオドーラは現在のイストリア王の妹にあたる。 成人の後にモイーシア王の妃となった彼女は、両国の同盟の象徴ともいえる存在だった。 クラウディアの報告によると
もっと読む黄金の日々 第2部 第18話
第2部 第18話 残党狩り アブディエルの部隊の壊滅後、アーヤたちがどうなったかというと……。 結局、追撃を振り切ってエリアナの分隊に合流できたのは、アーヤも含めて100名ほどだった。 「そんなっ……では、隊長も副隊
もっと読む黄金の日々 第2部 第17話
第2部 第17話 殺戮の天使 ――数日後。 「姉さまの囚われている場所がわかったというのは本当ですかっ、隊長!?」 どこで聞きつけたのか、アーヤが息せき切って駆け込んできたとき、幕屋の中ではアブディエルとイェキエルが
もっと読む黄金の日々 第2部 第16話
第2部 第16話 小休憩:ニーナのお食事 あの後、それまでの連日の責めによる肉体的、精神的疲労のためか完全に意識を失ったサラをベッドのある部屋まで運んで寝かせてから、シトリーも自室に戻って休息を取った。 悪魔ではある
もっと読む黄金の日々 第2部 第15話
第2部 第15話 砕けた希望 ――翌朝。 「どんな感じだ?」 「やっぱり……心の中に入れないですね……」 シトリーが首尾を訊くと、ニーナは力なく首を振る。 「でも……私が、中に入ろうとするのを弾く力は……確かに弱くな
もっと読む黄金の日々 第2部 第14話
第2部 第14話 破綻の予感 ――翌朝。 シトリーが牢に行くと、ニーナはまだ頑張っていた。 淡い光に包まれたサラを、真紅に輝く瞳で見つめている。 しかし、ただでさえ赤みを帯びた目が、真っ赤に充血しているように見え
もっと読む黄金の日々 第2部 第13話
第2部 第13話 護りの光と、折れない心 ――翌日。 「姉さま……」 あの森を見下ろして、アーヤは唇を噛む。 あの後、部隊に合流した彼女は、直ちに数人の仲間と共にあの森に引き返した。 だが、そこに姉はいなかった。
もっと読む黄金の日々 第2部 第12話
第2部 第12話 翼を得た者、そして、失われた翼 ――10日後。 ラドミール城塞を囲む天使たちは、攻略の糸口を掴めないでいた。 なにしろ、魔界の軍勢は砦に籠もったまま守りを固めて打って出てくることはない。 周囲を
もっと読む黄金の日々 第2部 第11話
第2部 第11話 天より襲い来る者 「あれが、イストリアの国境を守るニップルの城ですよ」 「あの光は……またあの障壁ね」 眼下に海を見渡す高台に現れた魔界の大軍勢。 その先頭に立ち、モイーシアとイストリアの国境に建つ
もっと読む聖騎士王国の籠絡 第二話
第二話 聖騎士王国、第三王子シェムザールの部隊を陥落させたわたし――マリは、ヴィスに頼んで、魔国マリスマギアの人たちを呼び戻してもらった。 別に、あのまま、聖騎士王国まで進行してもよかったのかもしれないが、まずは自陣
もっと読む黄金の日々 第2部 第10話
第2部 第10話 新たなる影 翌々日、アナトの意識が戻ったと聞いてシトリーはその天幕を訪れた。 「倒れたと聞きましたけど、大丈夫ですか?」 この数日のことなど素知らぬ顔で挨拶すると、アナトは勢いよく起き上がってシトリ
もっと読む黄金の日々 第2部 第9話
第2部 第9話 リディアの決意と、エミリアの覚悟 ――そこは、天空遙かなる、さらにその上。 雲の端に立ち、下界を見つめるひとりの男。 黒髪を僅かに風に揺らし、その淡い色の瞳はじっと下の方を凝視していた。 白を基調
もっと読む黄金の日々 第2部 第8話
第2部 第8話 シトリー死す!? モイーシアとの決戦は、シンシアの立てた作戦通りとなった。 エネズの近郊にある平原で、ヘルウェティア・魔界軍とモイーシア軍は激突した。 実際、モイーシアの誇る重鉄騎兵の突撃は凄まじか
もっと読む黄金の日々 第2部 第7話
第2部 第7話 進撃開始 そして、ヘルウェティアの軍団を含めた魔界の軍勢がフローレンスを出立して10日後。 シトリーたちが世界樹の森の近くまで来ると、遠目に見てもそれとわかるほどに世界樹の葉は茶色く色褪せ、天地創造か
もっと読む黄金の日々 第2部 第6話
第2部 第6話 シトリーの帰還 ヘルウェティアの都、フローレンス。 久方ぶりに王宮に戻ってきたシトリーは、まずは報告と復命のためにアナトの前に参上した。 クラウディアを筆頭とする、その場に同席している面々も久しぶり
もっと読む黄金の日々 第2部 第5話
第2部 第5話 ”つまみ食い”/p> 「……なんでっ!?体がっ、動かない!?これって……どういうことなのっ!?おまえはいったい、何者なのっ!?」 世界樹の洞に、甲高い声が響く。 声の主は、エル
もっと読む黄金の日々 第2部 第4話
第2部 第4話 堕ちていく森 世界樹の森で、シトリーがフィオナを下僕にした、同じ頃。 ここ、ヘルウェティアの都フローレンスでは……。 「アナト様、飲み物をお持ちしました」 アナトの部屋に入っ
もっと読む聖騎士王国の籠絡 第一話
第一話 聖天使博士大学は、キリスト教系の宗教組織を母体とする、小規模の私立大学である。 総合大学ではなく、少々の学部がある程度だが、付属高校や中学を持っている。 宗教組織を母体とする、といっても、この大学自体には、
もっと読む落ちこぼれのレイニー・ブリスルスハート 第4話
-4- 森の中で一人、息を潜める。 おそらく何かの作業場か小屋のあった場所なのだろう。崩れた廃屋跡と、切り拓かれたスペースがあった。ノベル兵たちの集合場所にもなっているのか、大勢の屈強な兵士がウロウロしている。 場
もっと読む落ちこぼれのレイニー・ブリスルスハート 第3話
-3- 学院に戻ってきて、しばらくは平和な毎日が続いた。 「せーんぱいっ」 昼休みに廊下を歩いていたら、鈴の音とともに呼び止められる。振り返ると、『後輩↓』という文字を頭上に浮かべたモモがニコニコしていた。 うむ。
もっと読む落ちこぼれのレイニー・ブリスルスハート 第2話
-2- 「うっそでしょ、こんなところでもうへたれちゃうんですか? これっておそらく最短記録ですよね、きっと報告書を読んだ先生も失笑ですよね、恥ずかしいですねー」 わずか数マイメーター歩いただけで腰の痛みを訴えてへたれる
もっと読む落ちこぼれのレイニー・ブリスルスハート 第1話
-1- 落ちこぼれのレイニー・ブリスルスハート。 当然、俺の本名は後半の部分だけなんだけど、学校のみんなには、わざわざ長ったらしくこう呼ばれることが多い。 省略したいときは、ただの「落ちこぼれ」と呼ぶ。本名が一部た
もっと読む黄金の日々 第2部 第3話
第2部 第3話 そして、悪魔の巫女へ 薄暗い世界樹の洞の中で、フィオナは力なく壁に凭れていた。 私は、何日の間こうしているんだろう? 3日?……いや、4日? そんなの、もう、どうでもいいわ……。 だって、私には
もっと読む黄金の日々 第2部 第2話 後編
第2部 第2話 後編 絶望の狂宴 それから、次の日も、またその次の日も、フィオナは悪魔の相手をし続けた。 彼女の思った通り、何度犯され、どれだけ快感を感じさせられても、それが悪魔への憎しみを和らげることはなかった。
もっと読む黄金の日々 第2部 第2話 中編
第2部 第2話 中編 囚われの巫女 「ん……んん……んふ……ん……」 演説を終えて、世界樹の洞に戻ったフィオナを出迎えたのは、くぐもった呻き声だった。 もちろん、あの悪魔の声ではない。 もっとか細く、高い声。 「ち
もっと読む黄金の日々 第2部 第2話 前編
第2部 第2話 前編 世界樹の森 ヘルウェティア、西の国境付近、世界樹の森。 それが世界樹の森であることは、遠目にここを眺めた時に見えた巨木の偉容からすぐにわかった。森の中央に聳えるその樹は他のどの樹木よりも高く、森
もっと読む黄金の日々 第2部 第1話
第2部 第1話 動乱の始まり ヘルウェティアの都、フローレンス。 市街の西門広場に、大勢の人が集まっていた。 その民衆を前に、市壁の上に立っている、どこかまだあどけなさの残る顔立ちの若い女。 聖職者の正装をして黄
もっと読む黄金の日々 第2部 プロローグ
第2部 プロローグ それは、突然のことだった。 北と南、西の辺境から妖魔の大軍が突如現れて周辺の国々を蹂躙したのだ。 それだけではない、北と南の蛮族もそれに呼応するように攻め込んできた。 もちろん、妖魔に攻め込ま
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